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多田 健一; 山本 章夫*; 国枝 賢; 今野 力; 近藤 諒一; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(6), p.830 - 839, 2024/06
被引用回数:3 パーセンタイル:80.03(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードは評価済み核データライブラリと放射線輸送計算を繋げる重要なコードである。核データ処理コードFRENDY第1版は簡単な入力データを用いてACE形式の断面積ファイルを生成するために2019年に公開された。FRENDY第1版の公開後、中性子多群断面積の生成、物質中の異なる核種間の共鳴干渉効果の考慮、共鳴上方散乱の考慮、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式ファイルの修正など、多くの機能が開発された。これらの新機能をまとめ、FRENDY第2版を公開した。FRENDY第2版では、ACE形式の断面積ファイルからGENDF及びMATXS形式の中性子多群断面積ファイルを生成する。本論文では、FRENDY第2版で実装された新機能と本コードの中性子多群断面積生成機能の検証について説明する。
奥山 莉子*; 大塚 直彦*; 千葉 豪*; 岩本 修
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(1), p.57 - 67, 2024/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nuclear Science & Technology)The Pu neutron-induced fission cross section was evaluated from 100 keV to 200 MeV. The experimental Pu and U fission cross sections and their ratios in the EXFOR library were reviewed and analysed by the least-squares method. Additional simultaneous evaluation was performed by including the experimental database of the U and Pu fission cross sections and their ratios developed for JENDL-5 evaluation. The evaluated Pu fission cross section was verified against the cross section measured in the californium-252 spontaneous fission neutron field and criticalities of small-sized LANL fast systems. The newly evaluated fission cross section is systematically lower than the JENDL-4.0 cross section and demonstrates better performance.
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(2), p.132 - 139, 2023/02
被引用回数:3 パーセンタイル:38.50(Nuclear Science & Technology)本論文では、ACE-FRENDY-CBZと名付けた新しい中性子解析の流れを提案する。本解析は、アプリケーションライブラリを一切使用せず、ACEファイルを起点として、ターゲットシステムを構成する媒体の多群断面積データをFRENDYコードで計算し、多群中性子輸送計算をCBZコードシステムのモジュールで実行するものである。ACE-FRENDY-CBZを8つの高速中性子体系に対してテストし、モンテカルロ計算とk-effを比較したところ、裸の体系とトリウム反射体体系で30pcm以内で、ウラン反射体体系で約100pcm以内で一致することを確認した。ウラン反射体体系で差異が大きい原因は、中性子流を重みとして全断面積を縮約したことが原因であることを突き止めた。中性子流を重みとして縮約した全断面積を用いた計算では、ウラン反射系で系統的にk-effが過小評価されることが明らかになった。
岩本 修; 岩本 信之; 国枝 賢; 湊 太志; 中山 梓介; 安部 豊*; 椿原 康介*; 奥村 森*; 石塚 知香子*; 吉田 正*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 60(1), p.1 - 60, 2023/01
被引用回数:122 パーセンタイル:99.98(Nuclear Science & Technology)The fifth version of Japanese Evaluated Nuclear Data Library, JENDL-5, was developed. JENDL-5 aimed to meet a variety of needs not only from nuclear reactors but also from other applications such as accelerators. Most of the JENDL special purpose files published so far were integrated into JENDL-5 with revisions. JENDL-5 consists of 11 sublibraries: (1) Neutron, (2) Thermal scattering law, (3) Fission product yield, (4) Decay data, (5) Proton, (6) Deuteron, (7) Alpha-particle, (8) Photonuclear, (9) Photo-atomic, (10) Electro-atomic, and (11) Atomic relaxation. The neutron reaction data for a large number of nuclei in JENDL-4.0 were updated ranging from light to heavy ones, including major and minor actinides which affect nuclear reactor calculations. In addition, the number of nuclei of neutron reaction data stored in JENDL-5 was largely increased; the neutron data covered not only all of naturally existing nuclei but also their neighbor ones with half-lives longer than 1 day. JENDL-5 included the originally evaluated data of thermal scattering law and fission product yield for the first time. Light charged-particle and photon induced reaction data were also included for the first time as the JENDL general purpose file.
Wei, D.*; Gong, W.; 都留 智仁; Lobzenko, I.; Li, X.*; Harjo, S.; 川崎 卓郎; Do, H.-S.*; Bae, J. W.*; Wagner, C.*; et al.
International Journal of Plasticity, 159, p.103443_1 - 103443_18, 2022/12
被引用回数:67 パーセンタイル:99.58(Engineering, Mechanical)Face-centered cubic single-phase high-entropy alloys (HEAs) containing multi-principal transition metals have attracted significant attention, exhibiting an unprecedented combination of strength and ductility owing to their low stacking fault energy (SFE) and large misfit parameter that creates severe local lattice distortion. Increasing both strength and ductility further is challenging. In the present study, we demonstrate via meticulous experiments that the CoCrFeNi HEA with the addition of the substitutional metalloid Si can retain a single-phase FCC structure while its yield strength (up to 65%), ultimate strength (up to 34%), and ductility (up to 15%) are simultaneously increased, owing to a synthetical effect of the enhanced solid solution strengthening and a reduced SFE. The dislocation behaviors and plastic deformation mechanisms were tuned by the addition of Si, which improves the strain hardening and tensile ductility. The present study provides new strategies for enhancing HEA performance by targeted metalloid additions.
山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 多田 健一
Nuclear Science and Engineering, 196(11), p.1267 - 1279, 2022/11
被引用回数:2 パーセンタイル:19.69(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYの多群断面積生成機能に、共鳴上方散乱効果を組み込んだ。共鳴上方散乱効果は、超詳細群スペクトルの変化による自己遮蔽因子の変化と、弾性散乱断面積の変化により考慮される。検証計算では、超詳細群スペクトル、実効断面積、ドップラー効果への影響を確認した。また、エネルギー群構造や、共鳴上方散乱の取り扱いが、実効断面積と弾性散乱行列の変化を通じてドップラー効果に及ぼす影響について調査した。これらの検討の結果、FRENDYで共鳴上方散乱を考慮した多群断面積を適切に生成できることが分かった。
多田 健一; 山本 章夫*; 遠藤 知弘*; 千葉 豪*; 小野 道隆*; 東條 匡志*
Proceedings of International Conference on Physics of Reactors 2022 (PHYSOR 2022) (Internet), 10 Pages, 2022/05
核データ処理は評価済み核データライブラリと輸送計算コードを繋ぐ重要なインターフェースである。原子力機構では、新しい核データ処理コードFRENDYの開発を2013年から開始し、PHITSやSerpent、MCNPといった連続エネルギーモンテカルロ計算コード用のACEファイルを生成可能なFRENDY第1版を2019年に2条項BSDライセンスのオープンソースソフトウェアとして公開した。FRNDY第1版を公開後、中性子入射の多群断面積生成、非分離共鳴断面積の確率テーブルに対する統計的不確かさの定量化、ACEファイルの摂動、ENDF-6形式の核データファイルの編集など、様々な機能を開発してきた。これらの機能をFRENDYに実装し、第2版として公開した。本発表では、FRENDYの概要とFRENDY第2版で新たに実装された機能について紹介する。
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Journal of Nuclear Science and Technology, 58(11), p.1165 - 1183, 2021/11
被引用回数:13 パーセンタイル:83.42(Nuclear Science & Technology)核データ処理コードFRENDYに中性子入射の多群断面積ライブラリ作成機能を実装した。FRENDYは既にACE形式の断面積ライブラリ作成機能を有していることから、ENDF形式ではなく、ACE形式を起点として多群断面積ライブラリを作成する。多群断面積ライブラリ作成機能の検証のため、NJOYと処理結果を比較した。比較に用いた評価済み核データライブラリはJENDL-4.0, -4.0u, -54, ENDF/B-VII.1, -VIII.0, JEFF-3.3、そしてTENDL-2019である。FRENDYで生成した多群断面積は、NJOYで生成した多群断面積とよく一致し、またFRENDYで生成した多群断面積を用いた核計算結果は、MCNPの結果とよく一致した。このことから、FRENDYで適切に多群断面積ライブラリを作成することが可能となった。
山本 章夫*; 多田 健一; 千葉 豪*; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.544 - 547, 2021/06
FRENDYの多群断面積作成機能FRENDY/MGの検証を効率的に行うため、FRENDY/MGとNJOY2016で生成された多群断面積を用いた一群の反応率を比較した。軽水炉,高速炉及び1/Eの三つの中性子スペクトルを一群の反応率の計算に用いた。ほとんどの核種において、一群の反応率は十分に小さいことが分かり、FRENDY/MGの妥当性が示された。FRENDY/MGはFRENDYの一部として近い内に公開する予定である。
千葉 豪*; 山本 章夫*; 多田 健一; 遠藤 知弘*
Transactions of the American Nuclear Society, 124(1), p.556 - 558, 2021/06
炉心解析コードCBZ用の多群断面積ライブラリを核データ処理コードFRENDYを用いて作成した。新しく作成した断面積ライブラリを用いて高速炉(MET-1000)を解析した。NJOY2016で作成した断面積ライブラリでの解析結果と比較した。その結果、両者の解析結果はよく一致することが分かり、FRENDYで適切に高速炉用の多群断面積ライブラリが生成できることを確認した。また、実効増倍率の微小な差異についても摂動論を用いてその要因を調査した。
Dimitriou, P.*; Dillmann, I.*; Singh, B.*; Piksaikin, V.*; Rykaczewski, K. P.*; Tain, J. L.*; Algora, A.*; Banerjee, K.*; Borzov, I. N.*; Cano-Ott, D.*; et al.
Nuclear Data Sheets, 173, p.144 - 238, 2021/03
被引用回数:27 パーセンタイル:95.10(Physics, Nuclear)核分裂の発見以降、核分裂片から放出される遅発中性子の存在には、数多くの関心が集められてきた。原子力発電では、遅発中性子は原子炉動特性の計算や炉の安全運転において非常に重要な役割を演じている。それに加え、遅発中性子は、核構造や天体核、特に新世代のRIビーム施設の中心課題である安定線から離れた原子核でも、大きなインパクトをもっている。現在、ベータ崩壊半減期と遅発中性子分岐比に関するいくつかの文献が利用可能であるが、測定と評価によって実施されるべき十分な考証は、それらの文献ではしばしば抜けている。この欠落部に注目し、遅発中性子の核データ評価とそれに関する新しい文献作成の作業が、国際原子力機関(IAEA)の援助の基に着手され、「ベータ遅発中性子用データベースの開発」に関するCoordinated Research Project (CRP)が結成された。本論文では、CRPで行われたこれまでの結果について報告をする。
Pyeon, C. H.*; 山中 正朗*; 大泉 昭人; 福島 昌宏; 千葉 豪*; 渡辺 賢一*; 遠藤 知弘*; Van Rooijen, W. G.*; 橋本 憲吾*; 左近 敦士*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(8), p.684 - 689, 2019/08
被引用回数:12 パーセンタイル:76.41(Nuclear Science & Technology)本研究では、京都大学臨界集合体(KUCA)で構築した未臨界炉心への高エネルギー中性子の入射による加速器駆動システム(ADS)において、マイナーアクチノイド(MA)の核変換の原理が初めて実証された。本実験は、ネプツニウム237(Np)とアメリシウム241(Am)の核分裂反応と、Npの捕獲反応を確認することを主たる目的とした。NpおよびAmの箔の未臨界照射は、試料(NpまたはAm)と参照として用いるウラン-235(U)のそれぞれの箔からの信号を同時測定可能なback-to-back核分裂計数管を使用し、中性子スペクトルが硬い炉心で行われた。核分裂と捕獲反応の実験結果を通じて、未臨界炉心と100MeVの陽子加速器を組み合わせ、かつ鉛-ビスマスのターゲットを使用したADSによるNpとAmの初の核変換が示された。
大泉 昭人; 福島 昌宏; 辻本 和文; 千葉 豪*; 山中 正朗*; 佐野 忠史*; Pyeon, C. H.*
KURNS Progress Report 2018, P. 38, 2019/08
加速器駆動未臨界システム(ADS)の研究開発において、マイナーアクチノイド(MA)の核データ検証に資する反応率の実験データの拡充は重要である。本実験では、核破砕中性子源を用いた未臨界炉心(k=0.998)の体系を京都大学臨界実験装置(KUCA)で構築し、ウラン-235(U)に対するネプツニウム-237(Np)及びアメリシウム-241(Am)の核分裂反応率比を核分裂計数管で測定した。その結果、Np/U及びAm /Uは、それぞれ0.0140.002,0.0230.005となった。ここで得られた実験結果は、今後核データの検証に用いられる。
岩本 修; 柴田 恵一; 岩本 信之; 千葉 豪*
日本原子力学会誌ATOMO, 60(6), p.357 - 361, 2018/06
核データライブラリは、核データ研究の集大成となる成果物である。核データは利用されて初めて価値があり、核データ研究の最終的な出口が核データライブラリとなる。8回にわたる連載講座の最後として、日本の核データライブラリであるJENDLについて解説する。汎用ライブラリの変遷とJENDL-4.0、特殊目的ファイルの最近の進展、核データライブラリの国際的状況を紹介し、JENDLの展望と核データ研究について述べる。
山本 章夫*; 千葉 豪*; 桐村 一生*; 三木 陽介*; 横山 賢治
日本原子力学会誌ATOMO, 60(4), p.241 - 245, 2018/04
日本原子力学会炉物理部会の傘下に設置された「炉物理ロードマップ調査・検討」WGにおけるロードマップ策定の概要を紹介する。本ロードマップの特徴は、(1)次世代を担う若手の技術者・研究者を中心に議論・策定を進めたこと、(2)現状から類推して課題を設定するフォアキャストアプローチに加え、原子炉物理分野のビジョンとミッションを検討し、これらを達成するために解決すべき課題をバックキャストアプローチにより設定したこと、にある。本ロードマップの詳細は、報告書として炉物理部会のホームページより閲覧可能である。
廣瀬 健太郎; 西尾 勝久; 田中 翔也*; Lguillon, R.*; 牧井 宏之; 西中 一朗*; Orlandi, R.; 塚田 和明; Smallcombe, J.*; Vermeulen, M. J.; et al.
Physical Review Letters, 119(22), p.222501_1 - 222501_6, 2017/12
被引用回数:57 パーセンタイル:91.85(Physics, Multidisciplinary)JAEAタンデム加速器施設で行ったO+U反応における多核子移行チャンネルを用いた実験により、U, Np、およびPuの核分裂質量分布を励起エネルギー1060MeVにおいて測定した。これらのうち、U, Npのデータは本実験により初めて観測された。原子核の殻効果の減衰によって対称分裂すると予想されていた高励起エネルギーにおいても、質量分布が非対称を示すことがわかった。搖動散逸定理に基づく動力学モデル計算との比較から、この振る舞いはマルチチャンス核分裂によるものであることを明らかにした。
須山 賢也; 国枝 賢; 深堀 智生; 千葉 豪*
日本原子力学会誌ATOMO, 59(10), p.598 - 602, 2017/10
核データとは狭義には原子核と中性子の反応の確率であるが、一般的に言えば、原子核の物理的変化や反応の様子を表現するデータの事である。我が国が原子力開発に着手して以来、核データの開発は重要な技術開発のテーマであり、現在我が国の核データライブラリJENDLは世界で最も高い精度と完備性を兼ね備えた核データファイルの一つとして国際的に認知されている。本連載講座では、原子力開発に関係している方々を対象とし、核データ開発の意義、核データの開発の最新の状況、国際的な動向、そして今後の開発の方向性を解説する。
廣瀬 健太郎; 西尾 勝久; 牧井 宏之; 西中 一朗*; 太田 周也*; 永山 達郎*; 田村 信行*; 後藤 真一*; Andreyev, A. N.; Vermeulen, M. J.; et al.
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 856, p.133 - 138, 2017/06
被引用回数:5 パーセンタイル:41.83(Instruments & Instrumentation)Fission and capture reactions were simultaneously measured in the neutron-induced reactions of Am at J-PARC. Data were taken with the TOF method in = 0.120 eV. The fission events were observed by detecting prompt fission neutrons using liquid organic scintillators. The capture reaction was measured by detecting rays from the compound nuclei using the same detectors, where the prompt fission neutrons and capture rays were separated by a pulse shape analysis. The cross sections were obtained by normalizing the relative yields at the first resonance to evaluations or other experimental data. The ratio of the fission to capture cross sections at each resonance is compared with those from an evaluated nuclear data library and other experimental data. Some differences were found between the present values and the library/literature values at several resonances.
Lguillon, R.; 西尾 勝久; 廣瀬 健太郎; 牧井 宏之; 西中 一朗*; Orlandi, R.; 塚田 和明; Smallcombe, J.*; 千葉 敏*; 有友 嘉浩*; et al.
Physics Letters B, 761, p.125 - 130, 2016/10
被引用回数:42 パーセンタイル:92.63(Astronomy & Astrophysics)It is shown that the multinucleon transfer reactions is a powerful tool to study fission of exotic neutron-rich actinide nuclei, which cannot be accessed by particle-capture or heavy-ion fusion reactions. In this work, multinucleon transfer channels of the O + Th reaction are used to study fission of fourteen nuclei Th, Pa, and U. Identification of fissioning nuclei and of their excitation energy is performed on an event-by-event basis, through the measurement of outgoing ejectile particle in coincidence with fission fragments. Fission fragment mass distributions are measured for each transfer channel, in selected bins of excitation energy. In particular, the mass distributions of Th and Pa are measured for the first time. Predominantly asymmetric fission is observed at low excitation energies for all studied cases, with a gradual increase of the symmetric mode towards higher excitation energy. The experimental distributions are found to be in general agreement with predictions of the fluctuation-dissipation model.
須山 賢也; 菅原 隆徳; 多田 健一; 千葉 豪*; 山本 章夫*
JAEA-Conf 2014-003, 76 Pages, 2015/03
日本原子力研究開発機構は、京都大学原子炉実験所と共に原子力研究における基礎基盤研究である原子炉物理分野を対象とした炉物理国際会議「PHYSOR2014」を開催した。「PHYSOR」とは、米国原子力学会炉物理部会(ANS/RPD)が2年毎に米国内で開催している炉物理特別会合(Physics of Reactors Topical Meeting)を1990年に「PHYSOR」と命名して仏国(マルセイユ)において開催した会議を起源とする、当該分野における世界最大規模の国際会議である。本会議には総計500件以上の論文が投稿され、査読審査を経て最終的に472件の発表が行われた。本報告書はPHYSOR2014で発表された論文のうち、日本原子力学会欧文誌へ掲載予定のものを除き、組織委員会が原子力機構の正式な報告書への掲載を決定して著者の同意が得られたものを取りまとめたものである。