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論文

Atomic reconstruction induced by uniaxial stress in MnP

小澤 竜也*; 藤原 理賀; 内原 猛*; 満田 節生*; 矢野 真一郎*; 玉造 博夢; 宗像 孝司*; 中尾 朗子*

Scientific Reports (Internet), 13, p.13750_1 - 13750_8, 2023/08

圧力は、電子状態と原子配列の両方に作用し、物性を劇的に変化させる可能性を持つ。リン化マンガンMnPでは、約8GPaの等方圧力下において、Mn化合物で初めて、超伝導状態が観測された。本研究では、一軸応力がMnPの磁性および結晶構造に及ぼす影響を調査した。磁化測定と中性子回折実験により、0.04GPaという極めて低い一軸応力で、不可逆的な磁化応答が観測され、同時に、MnP型構造に特有の擬回転対称性を満たす結晶ドメインが誘起されることがわかった。不可逆的な磁化応答は、誘起された新たなドメインの構造により説明できることが判明した。一軸応力によって誘起される結晶ドメインに関する研究は過去に例がなく、我々はこの新現象を「原子再構成(AR)」と名付けることとした。我々は、AR現象に対する理解の深化は、誘電性、弾性、電気伝導、磁性、超伝導を含む物質の異方性を制御する結晶ドメイン工学の創出につながると期待している。

論文

Spin gap in the weakly interacting quantum spin chain antiferromagnet KCuPO$$_{4}$$$$cdot$$H$$_{2}$$O

藤原 理賀; 萩原 雅人; 森田 克洋*; 村井 直樹; 幸田 章宏*; 岡部 博孝*; 満田 節生*

Physical Review B, 107(5), p.054435_1 - 054435_8, 2023/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

$$S$$ = 1/2ハイゼンベルグ直線鎖反強磁性体は、最も単純なスピンモデルであるが、様々な量子多体現象のプラットフォームを提供する。この論文では、準一次元反強磁性体KCuPO$$_{4}$$$$cdot$$H$$_{2}$$Oの磁性を報告した。$$T_{rm{N}}$$ = 11.7(1) Kにおいて、格子整合な長距離反強磁性秩序が形成され、その磁気モーメントの大きさは0.31(1) $$mu_{rm{B}}$$である事がわかった。また鎖内相互作用$$J$$と鎖間相互作用$$|J'|$$の大きさはそれぞれ172Kと4.25(4) Kと見積もられ、$$|J'|$$/$$J$$の比は0.0247(3)である。中性子非弾性散乱実験により、$$T_{rm{N}}$$より高温では、一次元ハイゼンベルグ量子スピン鎖の特徴である連続体励起スペクトルが観測され、$$T_{rm{N}}$$より低温では、分散励起にスピンギャップが観測された。これらの結果は、弱く結合した$$S$$ = 1/2ハイゼンベルグスピン鎖系で観測される性質と一致する。

論文

Birchite Cd$$_{2}$$Cu$$_{2}$$(PO$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$ $$cdot$$ 5H$$_{2}$$O as a model antiferromagnetic spin-1/2 Heisenberg $${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$ chain

藤原 理賀; Jeschke, H. O.*; 森田 克洋*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; 岡部 博孝*; 松尾 晶*; 金道 浩一*; 満田 節生*

Physical Review Materials (Internet), 6(11), p.114408_1 - 114408_8, 2022/11

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

$${it S}$$ = 1/2ハイゼンベルグ$${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$反強磁性鎖は、エキゾチックなスピン状態の発現が予想されており、広く研究されている。この論文では、birchiteと呼ばれる銅鉱物、化学式Cd$$_{2}$$Cu$$_{2}$$(PO$$_{4}$$)$$_{2}$$SO$$_{4}$$$$cdot$$5H$$_{2}$$Oの磁気挙動とその有効スピンモデルについて報告する。帯磁率,磁化,比熱,$$mu$$SR測定による実験的研究から、0.4Kまで長距離秩序を示さないことがわかった。理論研究から、birchiteは$${it J}$$$$_{1}$$-$${it J}$$$$_{2}$$反強磁性鎖のモデル化合物であり、鎖内相互作用$${it J}$$$$_{1}$$$${it J}$$$$_{2}$$は反強磁性的で、その大きさは鎖間相互作用の約100倍であることがわかった。$${it J}$$$$_{2}$$の大きさは$${it J}$$$$_{1}$$の大きさの2$$sim$$3倍であるため、スピンギャップは$${it J}$$$$_{1}$$の数%に過ぎないと予想される。比熱の温度依存性は約1Kでブロードなピーク($$approx$$ 0.036$${it J}$$$$_{1}$$)を示し、スピンギャップの存在が示唆された。

論文

Gapless spin liquid in a square-kagome lattice antiferromagnet

藤原 理賀*; 森田 克洋*; Mole, R.*; 満田 節生*; 遠山 貴巳*; 矢野 真一郎*; Yu, D.*; 曽田 繁利*; 桑井 智彦*; 幸田 章宏*; et al.

Nature Communications (Internet), 11, p.3429_1 - 3429_7, 2020/07

 被引用回数:25 パーセンタイル:88.08(Multidisciplinary Sciences)

Observation of a quantum spin liquid (QSL) state is one of the most important goals in condensed-matter physics, as well as the development of new spintronic devices that support next-generation industries. The QSL in two-dimensional quantum spin systems is expected to be due to geometrical magnetic frustration, and thus a kagome-based lattice is the most probable playground for QSL. Here, we report the first experimental results of the QSL state on a square-kagome quantum antiferromagnet, KCu$$_6$$AlBiO$$_4$$(SO$$_4$$)$$_5$$Cl. Comprehensive experimental studies via magnetic susceptibility, magnetisation, heat capacity, muon spin relaxation, and inelastic neutron scattering measurements reveal the formation of a gapless QSL at very low temperatures close to the ground state. The QSL behavior cannot be explained fully by a frustrated Heisenberg model with nearest-neighbor exchange interactions, providing a theoretical challenge to unveil the nature of the QSL state.

口頭

Quantum magnetism in Kamchatkan copper minerals

藤原 理賀

no journal, , 

低次元磁性体における量子スピン状態は、出現するスピンギャップやトポロジカルな特徴から、盛んに研究されている。一次元直線型スピン鎖反強磁性体は、集中的な研究により、朝永-Luttingerスピン液体状態やハルデン状態など、いくつかの量子スピン状態の観測に成功している。しかし、多くの場合、理論模型のモデル物質がないために、エキゾチックな量子スピン状態の観測が妨げられてきた。低次元量子磁性体の研究では、鉱物がモデル物質としてしばしば採用される。例えば、アズライトやハーバースミサイトは、ダイヤモンド鎖(1次元)やカゴメ格子(2次元)反強磁性体の候補として認識され、多くの理論・実験研究が行われてきた。本発表では、カムチャツカ半島で発見された銅鉱物のフェドトバイトとアトラスバイトの磁性に関する包括的な研究結果を紹介する。

口頭

チェッカーボード格子反強磁性体KCuPO$$_4$$H$$_2$$Oの磁性

藤原 理賀; 森田 克洋*; 満田 節生*; 岡部 博孝*; 幸田 章宏*; 村井 直樹; 萩原 雅人

no journal, , 

チェッカーボード格子反強磁性体の初のモデル物質の候補としてKCuPO$$_4$$H$$_2$$Oを見出し、その磁性を調査している。帯磁率温度依存性は100K付近で低次元系特有のブロードピークを示し、$$T_{rm{N}}$$=10.5Kでは長距離磁気秩序の形成示唆する鋭いピークを示す。磁気励起スペクトルを見ると、$$T_{rm{N}}$$以上ではギャップレスなスピノン励起が、$$T_{rm{N}}$$以下では、1meV程度の大きなギャップが観測されている。これらの実験結果を再現可能な有効スピン模型に関しても調査している。

口頭

擬一次元反強磁性体Na$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$Cl$$_{2}$$の磁性

藤原 理賀

no journal, , 

ジャロシンスキー-守谷(DM)相互作用は、一次元磁性体において、長距離磁気秩序の形成を促す。しかし、スピン鎖毎にDMベクトルの向きが反転し、さらに程よく弱い鎖間相互作用が共存する場合、スピンフラストレーションが発生する。擬一次元反強磁性体K$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$ ${it X}$ $$_{2}$$ (${it X}$ = Cl, Br)は、その結晶構造の特徴から、DM相互作用が誘起するスピンフラストレーションを内包しうる系として研究されてきたが、スピンダイナミクスの詳細や磁気構造は未解明であった。我々は、K$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$ ${it X}$ $$_{2}$$と同じ結晶構造を有する化合物Na$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$Cl$$_{2}$$の合成に成功し、その純良巨大単結晶の育成にも成功した。そして中性子散乱および$$mu$$SR実験により、スピンダイナミクスの詳細を調査し、磁気構造を決定することに成功した。決定された磁気構造から、本化合物では磁気異方性(symmetric anisotropic exchange interaction)が存在する事が強く示唆され、その異方性軸はDMベクトルと同じ${it b}$軸方向である事が判明した。つまりNa$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$Cl$$_{2}$$およびK$$_{2}$$CuSO$$_{4}$$ ${it X}$ $$_{2}$$では、その結晶構造の特徴から、DM相互作用が誘起するスピンフラストレーションの存在が期待できる一方、そのフラストレーションを緩和する磁気異方性が共存する事が明らかとなった。

口頭

菱形格子反強磁性体KCoPO$$_4$$H$$_2$$Oの磁性

藤原 理賀; 萩原 雅人; 岡部 博孝*; 中村 惇平*; 幸田 章宏*; 松尾 晶*; 金道 浩一*; 宗像 孝司*; 石角 元志*

no journal, , 

ユニークな格子を持つ二次元磁性体では新奇量子状態の観測が期待できる。KCoPO$$_4$$H$$_2$$Oは、Co-O-Coを介した最近接相互作用$$J_{rm{1}}$$と、Co-PO$$_4$$-Coを介した次近接相互作用$$J_{rm{2}}$$, $$J_{rm{3}}$$が存在し、菱形格子を形成している。Co$$^{2+}$$周りの酸素は八面体配位を形成しているため、本物質は「擬スピンS=1/2菱形格子磁性体」のモデル物質として期待できる。比熱測定の結果、$$T_{rm{m}}$$$$sim$$3Kでブロードピークが観測され、$$T_{rm{N}}$$=2.8Kで長距離磁気秩序を形成することが判明した。解放された磁気エントロピーは$$S$$=1/2に対応する$$R$$ln2である。2T以上の磁場中では鋭いピークは消失し、磁場誘起無秩序状態への転移の可能性を示している。$$T$$=0.9Kでの粉末中性子回折実験の結果、$$ac$$面内に磁気モーメントを持ち、$$a$$軸方向に0.74$$a$$周期の磁気秩序を形成することがわかった。擬スピンに働く有効交換相互作用は、CoO$$_6$$八面体の歪みにより異方的であることが予想される。この磁気構造から、$$XY$$的な異方性を有する可能性が高い。

口頭

高圧下ミュオンスピン回転法を用いた$$beta'$$-(BEDT-TTF)$$_2$$ICl$$_2$$における反強磁性状態の圧力依存性

高久 雅輝; 髭本 亘; 佐藤 一彦*; 齋藤 奨太*; 伊藤 孝; 藤原 理賀

no journal, , 

非従来型超伝導における磁性の役割の解明は重要な課題の一つとなっている。特に有機磁性体では圧力印加により比較的容易に磁性を制御することができるため、圧力下の磁性研究が盛んに行われている。有機磁性体において電荷移動型錯体のひとつである$$beta'$$-(BEDT-TTF)$$_2$$ICl$$_2$$は常圧では22K以下で反強磁性状態を示し、さらに8.2GPaの高圧下では14.2Kで超伝導が出現する。印加する圧力の増大に伴って反強磁性転移温度が変化し超伝導が現れることから反強磁性と超伝導の相関が示唆されているが、磁性が圧力と共にどのように変化するかの詳細は分かっていない。我々は本物質における反強磁性相の詳細な状態とその圧力変化を明らかにするため、J-PARCにおいて1GPa程度までの高圧下$$mu$$SR測定を行った。まず常圧下、ゼロ磁場においては反強磁性秩序の出現に由来するミュオンスピンの自発的な回転が観測された。さらに圧力の増大に伴って転移温度の上昇が観測され、過去の$$mu$$SR実験の結果も再現している。講演では$$mu$$SR法で見た磁性とその圧力変化の詳細を報告する。

口頭

$$mu$$SR studies of quantum magnets

藤原 理賀

no journal, , 

近年、カムチャツカ半島の火山地帯で多くの新しい銅鉱物が発見されている。講演者は、これらの新しい銅鉱物から幾何学的フラストレーションを持つ低次元量子磁性体を複数発見し、人工的に合成し、そのスピン状態を調べてきた。本講演では、スピンが作り出す動的・静的内部磁場を高感度で検出できる$$mu$$SR法が、これらの人工銅鉱物のスピン状態の調査に果たす役割について紹介する。また、中性子散乱実験との相補的利用の重要性についても議論する。

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