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論文

A Scoping study on the use of direct quantification of fault tree using Monte Carlo simulation in seismic probabilistic risk assessments

久保 光太郎; 藤原 啓太*; 田中 洋一; 白田 勇人*; 荒毛 大輔*; 内山 智曜*; 村松 健*

Proceedings of 29th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE 29) (Internet), 8 Pages, 2022/08

福島第一原子力発電所の事故後、外部事象、特に地震や津波に対する確率論的リスク評価(PRA)の重要性が認識された。日本原子力研究開発機構では、地震PRAのための解析手法として、DQFM(direct quantification of fault tree using Monte Carlo simulation)法を開発してきた。DQFMは、地震応答と機器の耐力に関する適切な相関行列が与えられた場合、解析解や多次元数値積分を用いてミニマルカットセット確率を求める方法では困難であるANDゲートやORゲートで接続された機器の相関損傷の影響をフォールトツリーで考慮することが可能であり、その有用性が示されている。このDQFMの計算時間を短縮することは、規制機関や事業者が実施するPRAにおいて、多数の解析が可能になる。そこで、本研究では、準モンテカルロサンプリング,重要度サンプリング及び並列計算の3つのアプローチで予備的検討を行い、計算効率の向上を図った。具体的には、加圧水型原子炉の簡易的なPRAモデルに対する、DQFMによる条件付炉心損傷確率の計算に準モンテカルロサンプリング,重要度サンプリング,並列計算を適用した。その結果、準モンテカルロサンプリングは、仮定した中及び高地震動レベルで有効であり、重要度サンプリングは低地震動レベルで有効という結果が示された。また、並列計算により、実用的な不確実さ解析及び重要度解析が実施可能であることが示された。これらの改良を組合わせてPRAコードに実装することで、計算の大幅な高速化が期待でき、リスク情報を用いた意思決定におけるDQFMの実用化の見通しを得た。

論文

High temperature gas-cooled reactors

武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.

High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02

本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950$$^{circ}$$Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。

論文

Vertical distribution of $$^{90}$$Sr and $$^{137}$$Cs in soils near the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 土肥 輝美; 藤原 健壮; 小林 大志*; 飯島 和毅

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 326(1), p.303 - 314, 2020/10

 被引用回数:3 パーセンタイル:34.17(Chemistry, Analytical)

The radioactivity concentrations for $$^{90}$$Sr and $$^{137}$$Cs in soil samples collected near Fukushima Daiichi Nuclear Power Station were investigated. The depth profile of $$^{137}$$Cs from the surface soil to 20 cm showed a typical decreasing tendency, that is, high radioactivity from the surface down to 5 cm due to the strong sorption of specific minerals. After deposition of $$^{90}$$Sr, $$^{90}$$Sr has migrated to deeper soil layers in the past 5 years compared to $$^{137}$$Cs. This tendency was supported by the results of sequential extraction to identify the predominant sorption species, and by the sorption coefficients determined by batch-wise sorption experiments.

論文

Insight into Kondo screening in the intermediate-valence compound SmOs$$_4$$Sb$$_{12}$$ uncovered by soft X-ray magnetic circular dichroism

斎藤 祐児; 藤原 秀紀*; 保井 晃*; 門野 利治*; 菅原 仁*; 菊地 大輔*; 佐藤 英行*; 菅 滋正*; 山崎 篤志*; 関山 明*; et al.

Physical Review B, 102(16), p.165152_1 - 165152_8, 2020/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:5.7(Materials Science, Multidisciplinary)

Through a high-precision soft X-ray magnetic circular dichroism (XMCD) study of the intermediate-valence compound SmOs$$_4$$Sb$$_{12}$$, we show our successful approach of revealing unprecedented details of Kondo screening below a characteristic temperature of $$ T_{0} sim$$ 20 K in the paramagnetic phase. The multiplet XMCD structure at the Sm $$M_{5}$$ edge sensitive to the 4$$f$$ configuration enabled us to observe a clear difference between the temperature evolution above and below $$T_{0}$$ with one- and two-component behavior, respectively. Our findings are in strong contrast to the conventional Kondo crossover that coincides with the valence transition, but are qualitatively accounted for by theoretical XMCD predictions combined with the two-fluid phenomenology recently proposed. This work contributes to the large context of Kondo physics that is closely related to quantum criticality in heavy fermion systems.

論文

Loss of core cooling test with one cooling line inactive in Vessel Cooling System of High-Temperature Engineering Test Reactor

藤原 佑輔; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 篠原 正憲; 小野 正人; 高田 昌二

Journal of Nuclear Engineering and Radiation Science, 3(4), p.041013_1 - 041013_8, 2017/10

HTTRにおいて、原子炉出力が9MWの状態かつ炉心流量の喪失を模擬した状態において炉心冷却喪失状態を模擬するためにVCS1系統を停止させた。試験の結果、炉内構造物の温度変化は緩慢であった。また、RPV温度は数度下降し、遮蔽体コンクリートの温度上昇は1度以下であった。VCS冷却管を詳細にモデル化した解析ではVCS冷却管の温度上昇はおよそ15度であり、遮蔽体コンクリートの影響が小さいことを明らかにした。これらの結果から、VCS1系統停止状態であっても冷却能力は保たれることを明らかにした。

論文

Measurement of temperature response of intermediate heat exchanger in heat application system abnormal simulating test using HTTR

小野 正人; 藤原 佑輔; 本多 友貴; 佐藤 博之; 島崎 洋祐; 栃尾 大輔; 本間 史隆; 澤畑 洋明; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 2017 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2017) (CD-ROM), 5 Pages, 2017/04

日本原子力研究開発機構は、HTTRを用いて高温ガス炉の核熱利用に向けて研究開発を実施している。高温ガス炉を用いた核熱利用システムは、化学プラント会社の参入の簡素化や建設費の観点から非原子力級を基本として設計している。そのため、原子炉の運転中に異常事象が発生して運転を継続できる必要がある。HTTRを用いた熱利用系異常模擬試験は、中間熱交換器の過渡温度挙動のデータを得るために温度に着目し非核熱で実施した。中間熱交換器は熱利用系とHTTRをつなげる重要な機器である。試験では、ヘリウム冷却材温度はガス循環機によって120$$^{circ}$$Cまで昇温され、熱移動に着目できる理想的な状況で実施された。試験は空気冷却器の流量を増加することによりヘリウムガスの温度を調節することで実施された。中間熱交換器の熱応答は調査され、伝熱管や伝熱促進板のような構成要素に対して、中間熱交換器の上部よりも下部の方が熱応答が遅いことが明らかとなった。この理由は、中間熱交換器の上部から下部に二次ヘリウムが流れるためと考えられえる。試験データは、安全評価コードのモデルを検証するために有益となるものである。

論文

Three-dimensional electronic structures and the metal-insulator transition in Ruddlesden-Popper iridates

山崎 篤志*; 藤原 秀紀*; 橘 祥一*; 岩崎 大昌*; 東野 勇志*; 吉見 千秋*; 中川 広野*; 中谷 泰博*; 山神 光平*; 荒谷 秀和*; et al.

Physical Review B, 94(11), p.115103_1 - 115103_10, 2016/11

AA2016-0587.pdf:2.55MB

 被引用回数:17 パーセンタイル:60.7(Materials Science, Multidisciplinary)

軟X線角度分解光電子分光を用いて、Ruddlesden-Popper型イリジウム酸化物Sr$$_{n+1}$$Ir$$_{n}$$O$$_{3n+1}$$の3次元バンド構造を調べた。その結果、IrO$$_{2}$$面構造の次元性の増加と共に発現する金属-絶縁体転移に関する直接的な証拠を得た。この転移は、スピンー軌道結合により生じた$$j_{eff}$$ = 1/2バンドがフェルミエネルギーを横切ることにより生じる。入射光エネルギーを350eV以上走査することにより、SrIrO$$_{3}$$の3次元フェルミ面形状及び、Sr$$_{3}$$Ir$$_{2}$$O$$_{7}$$$$k_{z}$$依存した光電子強度の振動を明らかにした。本手法は、電子状態の全体像の理解において非常に有効である。

論文

Loss of core cooling test without one cooling line in Vessel Cooling System (VCS) of High Temperature engineering Test Reactor (HTTR)

藤原 佑輔; 根本 隆弘; 栃尾 大輔; 篠原 正憲; 小野 正人; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 7 Pages, 2016/06

HTTRにおいて、原子炉出力が9MWの状態かつ炉心流量の喪失を模擬した状態において炉心冷却喪失状態を模擬するためにVCS1系統を停止させた。試験の結果、炉内構造物の温度変化は緩慢であった。また、RPV温度は数度下降し、遮蔽体コンクリートの温度上昇は1度以下であった。VCS冷却管を詳細にモデル化した解析ではVCS冷却管の温度上昇はおよそ15$$^{circ}$$Cであり、遮蔽体コンクリートの影響が小さいことを明らかにした。これらの結果から、VCS1系統停止状態であっても冷却能力は保たれることを明らかにした。

論文

Improvement of exchanging method of neutron startup source of high temperature engineering test reactor

澤畑 洋明; 島崎 洋祐; 石塚 悦男; 山崎 和則; 柳田 佳徳; 藤原 佑輔; 高田 昌二; 篠崎 正幸; 濱本 真平; 栃尾 大輔

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 8 Pages, 2016/06

HTTRでは、起動用中性子源として$$^{252}$$Cfが使用され、定期的に交換を行っている。本交換作業において、2つの課題が挙げられていた。1つは、中性子線漏洩による作業員の被ばくであり、もう一つは、中性子源輸送容器の取扱性能の信頼性である。中性子線漏洩による被ばく線量の低減については、PHITSコードを用いて漏洩源である燃料交換機の解析を行い、効果的な遮へい方法を考案し、簡易に取付・取外しができるポリエチレン製のブロックと粒子を冷却流路に設置した。その結果、集団線量を約700人・$$mu$$Svから約300人・$$mu$$Svまで低減できた。中性子源輸送容器については、容器を小さくすることにより、取扱性能を改善して取扱作業を安全に完遂した。

論文

Thermal mixing behavior in the annulus of co-axial double-walled piping in HTGR

栃尾 大輔; 藤原 佑輔; 小野 正人; 篠原 正憲; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 9 Pages, 2016/06

過去の原子力機構のHTTRの運転経験から、高温ガス炉の二重管環状部におけるヘリウムガスの混合挙動を明らかにしておく必要がある。本論文では、T合流部を有する二重管環状部におけるヘリウムガスの熱流動解析を実施した。異なる流路高さ及び異なる流量の条件で解析を行った。その結果、熱的混合挙動は流量にあまり影響を受けないことが示された。更に、高さがない環状流路では、混合しづらいことも示された。この結果から、二重管環状部においてヘリウムガスを流体力学的に混合することは難しく、混合するためには混合を促進する装置が必要であることが示された。

論文

Characteristic confirmation test by using HTTR and investigation of absorbing thermal load fluctuation

本多 友貴; 栃尾 大輔; 佐藤 博之; 中川 繁昭; 小野 正人; 藤原 佑輔; 濱本 真平; 飯垣 和彦; 高田 昌二

Proceedings of 24th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-24) (DVD-ROM), 5 Pages, 2016/06

現在HTTRでは特性確証試験を実施しており、これらのうち、熱負荷変動試験をHTTR再稼働後に予定している。予備解析から、熱負荷変動により原子炉入口温度が変動した場合でも原子炉出口温度が安定することを確認している。これは、高温ガス炉が熱負荷吸収特性を持つことを意味している。本論文はこの高温ガス炉の熱負荷吸収のメカニズムに注目し、高温ガス炉の熱負荷吸収特性は大きな負の減速材反応度に起因することを解析により示した。さらに、原子炉中間地点において、黒鉛減速材反応度の添加傾向が逆転していることを明らかにした。本傾向は原子炉入口と原子炉出口のHe温度の差が大きい高温ガス炉特有のものと考えられる。

論文

吸着繊維を用いた閉鎖域内汚染海水からのセシウムの除去

染谷 孝明*; 浅井 志保; 藤原 邦夫*; 須郷 高信*; 梅野 太輔*; 斎藤 恭一*

日本海水学会誌, 69(1), p.42 - 48, 2015/02

東京電力福島第一原子力発電所の第1-4号機取水路前には放射性セシウム等で汚染された海水が堤防やシルトフェンスに仕切られて貯留されている。著者らは、汚染水中からセシウムを高速除去する吸着材として、市販の6-ナイロン繊維に不溶性フェロシアン化コバルト微粒子を担持したセシウム吸着繊維を作製した。この繊維を芯材に巻いてワインドフィルターにして汚染水をポンプで流通させる、あるいはセシウム吸着繊維を組み紐にして汚染水に浸漬させることを想定し、物質収支式、吸着等温式、および吸着速度式を用いて除染に必要となるセシウム吸着繊維の重量および接触時間を推算した。平衡に達するまでの汚染水接触時間は約15分であり、短時間で十分にセシウムを除去できることがわかった。

論文

Removal of cesium using cobalt-ferrocyanide-impregnated polymer-chain-grafted fibers

石原 量*; 藤原 邦夫*; 原山 貴登*; 岡村 雄介*; 内山 翔一朗*; 杉山 まい*; 染谷 孝明*; 天海 亘*; 海野 理*; 小野 翼*; et al.

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(10), p.1281 - 1284, 2011/10

AA2011-0190.pdf:0.45MB

 被引用回数:44 パーセンタイル:94.57(Nuclear Science & Technology)

Zeolites combined with insoluble metal ferrocyanides are known as adsorbents capable of specifically capturing cesium ions and attract much attention, due to its easy operation at sites for processing water contaminated with radioisotopes. To achieve more effective adsorption, we prepared a novel M-FC-impregnated fiber by radiation-induced graft polymerization and subsequent chemical modifications. Cobalt ions were bound to a sodium styrene sulfonate-grafted 6-nylon fiber via an ion-exchange interaction. Subsequently, the bound cobalt ions were reacted with potassium ferrocyanide to form insoluble or sparingly soluble cobalt-ferrocyanide (Co-FC). The resultant Co-FC-impregnated fiber with a Co-FC content of 7.3% exhibited a high affinity to cesium ions in the presence of NaCl. Such fibers can be fabricated into various fiber modules suitable for the removal of radioisotopes at sites.

論文

Azimuthal correlations of electrons from heavy-flavor decay with hadrons in $$p+p$$ and Au+Au collisions at $$sqrt{s_{NN}}$$ = 200 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Aramaki, Y.*; et al.

Physical Review C, 83(4), p.044912_1 - 044912_16, 2011/04

 被引用回数:9 パーセンタイル:52.86(Physics, Nuclear)

重いフレーバーのメソンの崩壊からの電子の測定は、このメソンの収量が金金衝突では陽子陽子に比べて抑制されていることを示している。われわれはこの研究をさらに進めて二つの粒子の相関、つまり重いフレーバーメソンの崩壊からの電子と、もう一つの重いフレーバーメソンあるいはジェットの破片からの荷電ハドロン、の相関を調べた。この測定は重いクォークとクォークグルオン物質の相互作用についてのより詳しい情報を与えるものである。われわれは特に金金衝突では陽子陽子に比べて反対側のジェットの形と収量が変化していることを見いだした。

口頭

オフサイトの核種分布特性に基づくサイト内環境中の核種インベントリの推定,7; 放射性核種分布状況の推定

飯島 和毅; 佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 土肥 輝美; 藤原 健壮; 駒 義和; 高畠 容子

no journal, , 

事故で放出された主たる放射性プルームの軌跡上に存在する福島第一原子力発電所サイト外の森林において、表土に含まれる$$^{134}$$Cs, $$^{137}$$Cs, $$^{90}$$Sr, $$^{238}$$Pu, $$^{239+240}$$Pu, $$^{241}$$Amおよび$$^{244}$$Cmの濃度を測定し、核種インベントリ分布状況の放射性プルーム依存性を評価し、サイト内核種分布状況推測への適用性を検討した。

口頭

Distribution of radionuclides near the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station

飯島 和毅; 佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 土肥 輝美; 藤原 健壮

no journal, , 

本研究では、サイト内の分布を推定するため、6本の放射性プルームの軌跡に沿って、オフサイト表土中の複数の放射性核種濃度を評価するとともに、空間・表土深さ方向の分布の特徴を検討した。オフサイトで認められたSr-90とPu-238のインベントリーの分布傾向は、以前オンサイトで認められた傾向と整合的であった。したがって、オンサイトの放射性核種インベントリーの分布傾向は、オフサイトの分布傾向に基づき推測可能と考えられた。表層から深さ約10cmにかけて、Cs-137濃度は急激に減少し、それより深いところでは緩やかに減少した。これは、Cs-137が浅いところで強く吸着されていることを示している。驚いたことに、Pu-239+240のプロファイルは、Pu-238とは異なり、Am-241と同様であった。これは、Am-241は親核種であるPu-241の分布傾向を反映しており、Pu-239+240とPu-241の主たる沈着イベントがPu-238と異なることを示していると考えられた。

口頭

Time dependence of distribution of radionuclides in soil near the Fukushima Dai-ichi Nuclear Power Station

藤原 健壮; 佐々木 隆之*; 的場 大輔*; 飯島 和毅

no journal, , 

福島第一原子力発電所付近で採取された土壌中の核種の分布をすでに求めており、Pu-238とCs-137の分布については、事故が原因であることが示唆されたが、Pu-239+240の場合は、フォールアウトの影響を考慮する必要があることがわかった。また、放射性核種の移行挙動を理解するためには、時間依存性を把握することと、フォールアウト由来と事故由来の影響を評価する必要がある。本研究では、土壌中の核種の分布を測定することにより、PuとCsの時間依存性を確認した。その結果PuとCsは数年にわたり土壌中を移行しているが、数年での濃度変化は確認されなかった。また、Pu-239+240の場合は、フォールアウトと確認された。この結果は廃棄物の安全評価やCsの濃度比に基づいた輸送比について有用であることが確認された。

口頭

Migration behavior of radionuclides deposited in forest near FDNPS; Evaluation by advection dispersion model

飯島 和毅; 藤原 健壮; 的場 大輔*; 佐々木 隆之*

no journal, , 

福島の環境中に放出された放射性核種の深さ方向のプロファイルが、福島第一原子力発電所(FDNPS)近傍の森林土壌において取得された。プロファイルの特徴から、Pu-238はFDNPS事故由来である一方、Pu-239+240はグローバルフォールアウト起源と考えられた。両プロファイルを比較することで、表層土壌中におけるPuの数十年にわたる移行挙動を考察できる。そこで、本研究では、Puの二つのプロファイルを移流拡散モデルを用いて解析した。双方のプロファイルに対して得られた分配係数は、ファクター3の範囲内で一致した。したがって、移流拡散モデルにより、Puの移行挙動を解釈することが可能と考えられた。

口頭

再処理施設における蒸発乾固事故の影響評価のためのPIRTの整備,1; 蒸発乾固PIRT整備の位置付け

天野 祐希; 山根 祐一; 村松 健*; 藤原 大資*; 京 久幸*

no journal, , 

近年、米国等では、安全解析の品質向上や解析結果のレビューにPIRT(Phenomena Identification and Ranking Table)が活用されつつある。PIRTは重要度ランクテーブルともいわれ、着目する事象の中で生じる現象を抽出し、安全性評価指標への影響度の大きさを尺度として分類し整理した表のことをいう。原子力学会再処理・リサイクル部会核燃料施設シビアアクシデント研究ワーキンググループ(SAWG)では、再処理施設のリスク評価等に資する目的で、本年から再処理施設の蒸発乾固事故を対象とするPIRTの整備を開始した。この活動の計画とこれまでの成果を3件のシリーズとして発表する。そのうち、本発表では、PIRTの整備目的と整備状況等、全体概要を報告する。再処理施設の蒸発乾固事故に対するPIRT整備は世界初の取り組みであり、今後の再処理施設のリスク評価における技術開発、技術継承及びリスク評価技術の活用促進に大きく資するものと考えられる。

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