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川太 徳夫; 若林 修二; 花井 祐; 山口 康雄; 野中 信之; Scharmer, C.*
Proceedings of International Conference on Nuclear Security; Enhancing Global Efforts (CD-ROM), 10 Pages, 2014/03
原子力機構のISCNは、2010年4月にワシントン核セキュリティサミットで示された日本の声明を実現するべく、アジアの新興原子力発電国での核セキュリティを強化するために、効果的なトレーニングを提供している。これらの活動の一環として、ISCNは体験型、インタラクティブなレッスンを実施するトレーニングツールであるPP実習フィールドとVRシステムを開発してきた。これらの二つの施設は相互に補完し、教室での授業に加えて、実際の体験を通じてより深い理解に貢献している。ISCNは2012JFYから、本格的なトレーニングを開始し、これら二つの施設は、国内及び海外の国から450名以上の研修者・見学者を受けいれた。本論文では、これらの2つの施設や核セキュリティを教えるためにそれらを使用する研修プログラムの基本的な概念とアウトラインを示す。
花井 祐; 山口 康雄
Proceedings of INMM 54th Annual Meeting (CD-ROM), 10 Pages, 2013/07
核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)は、発足以降、核不拡散及び核セキュリティの強化に貢献するために各種の活動を行っている。ISCNは、人材育成にかかわる訓練の一環として、核セキュリティ訓練用のバーチャルリアリティ(VR)システムの開発を進めている。ISCNは、VR訓練システムの開発を2011年に開始し、2012年4月からは通常の訓練としてVR訓練システムの利用を始めている。VRシステムは、核セキュリティにかかわる知識・経験を十分に持たない訓練生を対象としている。この訓練を通して、訓練生はVRシステムが創る仮想の原子力発電所内の核セキュリティシステムとその働きを確認することが可能である。ISCNは追加機能として、原子力発電所の中央監視所を模擬した環境をVRシステムで構築し、その環境を使った訓練についても準備中である。この訓練を通して、訓練生は原子力発電所の中央監視所で働くためのスキルの向上を行うことが可能となる。
北村 隆文; 花井 祐; 佐藤 一憲
日本原子力学会誌ATOMO, 53(8), p.569 - 575, 2011/08
欧米からは遠い国である日本。そこで起きた福島第一原子力発電所の事故はまたたく間に世界中の国々に伝えられ、爆発の映像は各国で繰り返し放映された。この事故は原子力政策をめぐってさまざまな議論を巻き起こしたが、米国やフランスが原子力推進姿勢を堅持する一方で、ドイツやイタリアは原子力からの撤退を明確にするなど、各国の現実的な対応は分かれた。本稿では国際機関やフランス,米国などを中心に、同事故への対応や動向を紹介する。
山口 康雄; 花井 祐
no journal, ,
核セキュリティ訓練用VRシステムは、仮想空間内に構築した原子力施設を使って核セキュリティの訓練を行うシステムである。原子力機構の核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)は、2011年度に開発を始め、2013年度までに2種類の訓練機能を整備した。訓練機能の一つは受講生が講師とともに、仮想空間内の原子力発電所に設置された物理的防護システムを視察しながら、その機能や働きを学ぶものである。もう一つは原子力発電所への不審者侵入を想定し、コンピュータが展開する仮想空間内での侵入シナリオに対して、受講生が中央警備所(Central Alarm Station: CAS)業務を役割演技することで、緊急時対応に必要となる技量を学ぶものである。発表では、2種類の訓練機能の概説を行うとともに、核セキュリティの訓練現場においてVR技術を使う長所と短所、受講生の反応、また今後の展開について報告する。
Rodriguez, P.; 鈴木 美寿; 花井 祐
no journal, ,
人材育成は組織の健全性を維持するために重要である。退職、健康上の理由、その他避けがたい理由による人材の質の低下については対策を取り、理解の促進、情報の継承など、価値のある知識や経験については共有されるべきである。バーチャルリアリティ(VR)は、現実世界の知識や経験を得るというニーズに対応するための一つのツールであり、人材育成を行う際に活用が可能である。日本原子力研究開発機構(JAEA)・核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)は、2016年にVRを利用した教育訓練に関する取り組みを開始した。ISCNのVRシステムは、コンピュータ技術により3次元のトレーニング環境を提供することが可能であり、トレーニング参加者は、VRシステムが構築する仮想空間の中でトレーニングを受けることが可能となる。また、トレーニング参加者は仮想空間内の対象物を操作し、また様々な行動を仮想空間内で試行することも可能である。本論文は、ISCNがVRを人材育成ツールとして効果的に活用している事例を紹介する。また特定のテーマについて、VRを利用することによる利点などを論じる。本ツールは、国内計量管理制度(SSAC)に関するトレーニングにおいて実際に活用しており、その有効性が確認されている。本ツールを活用することで、トレーニング参加者を放射線被ばくをゼロの状態で適切な環境に置くことが可能となり、保障措置概念のみならず核物質を検認する手法についてトレーニング参加者が効果的に学ぶことができる。
花井 祐; Rodriguez, P.
no journal, ,
核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)は、主にアジア地域を中心とした原子力人材に関する能力構築事業を実施しているが、2012年からは一部の研修事業でバーチャルリアリティ(VR)システムを導入している。研修事業用のソフトウエア及びそのソフトウエアの利用を通じて、プログラマと研修を行う教官との意思疎通を仲介する核セキュリティ技術者の役割が重要であること、またソフトウエアの構築を計画する際には、完成時に利用が予想される研修者数の規模など事前の検討を十分に行うことが重要であること、さらにVR技術の長所を強調した研修内容を構築することや実施設との併用利用が研修の効率をあげることが可能となることなどを教訓として得ている。