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伊藤 考太郎*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成
JAEA-Review 2010-065, JAEA Takasaki Annual Report 2009, P. 81, 2011/01
本研究では、真空乾燥させた分生子にイオンビーム及び線を照射し、変異誘発の効果を調べた。真空乾燥分生子は、300Gy以上において、
線よりもイオンビームに対して高感受性を示した。イオンビーム照射では、20株の5-フルオロオロチン酸(5FOA)耐性かつウラシル要求性変異株が取得できたのに対し、
線照射では、変異株を取得することができなかった。5FOA耐性かつウラシル要求性の原因因子として、
及び
遺伝子変異が知られている。得られた変異株について、それぞれの遺伝子をPCR増幅させた結果、20株中、
,
遺伝子のみ、あるいは両遺伝子がともに増幅されない株が、それぞれ3, 5及び5株あった。残りの7株のうち、5株は欠失変異、1株は1塩基置換による変異、残りの1株は1塩基挿入変異であった。真空乾燥条件下で照射することにより、間接効果を低減させ、イオンビームの直接効果の影響が大きくなり、大規模な変異が起こったものと考えられた。
伊藤 考太郎*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2009-041, JAEA Takasaki Annual Report 2008, P. 83, 2009/12
しょうゆの香気成分の生成には、酵母代謝がかかわることが多く、古くからしょうゆの香りの改変を目指した酵母育種が行われている。しかし、しょうゆ酵母は、経験的に麹菌以上に変異株が取得しにくいと言われている。そこで、イオンビーム照射によるしょうゆ酵母変異株の取得を開始した。今期は、しょうゆ酵母 IFO1876株に炭素イオンビームを照射し、生存率及び変異率を求めるとともに、形質転換系の宿主となりえる栄養要求性変異株の取得を目指した。その結果、
は、麹菌と同様の生存曲線を示した。また、照射した菌体から栄養要求性変異株を選抜した結果、49株取得できた。線量別では150Gy照射区で最も多くの変異株を取得できた。各変異株の栄養要求性を調べた結果、49株中47株がアデニン要求性を示した。現在、変異箇所の特定を進めている。
伊藤 考太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 86, 2008/11
オロチジン5'-リン酸脱炭酸酵素をコードする遺伝子の欠損変異株は、麹菌の形質転換系の宿主として使用されている。この欠損変異株はウラシル要求性であり、ウラシルの基質アナログである5-フルオロオロト酸(5FOA)に耐性を示す。遺伝子操作を行わずに従来の変異原処理によって、麹菌RIB40株から
欠損変異株を取得することは困難である。本研究では、イオンビーム照射によって麹菌RIB40株の
欠損変異株を取得することを試みた。その結果、照射した分生子から5FOA耐性でウラシル要求性を示す株を25株分離した。これらのうち、13株が
欠損変異体であり、残りの12株はピリミジン生合成経路でオロチジン5'-リン酸脱炭酸酵素の上流で機能するオロチジン酸ホスホリボシル転移酵素をコードする
遺伝子の欠損変異体であった。イオンビーム照射は、従来の変異原処理では取得することが困難な新規変異体を作出するための強力なツールである。
伊藤 考太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 鳴海 一成
JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 94, 2008/03
麹菌は日本固有の発酵食品であるしょうゆ,味噌,日本酒などの醸造に広く使用されている産業上非常に重要な微生物である。そのため、古くから麹菌の育種改良は精力的に行われてきた。しかし、従来の変異方法ではランダムに多数の変異が生じ、目的の変異が入っても生育速度が低下するなどの付随変異により実用化できないといった問題があった。本研究では、麹菌へのイオンビーム誘発変異の照射条件を検討することを目的に、照射線量による生存率と薬剤耐性を指標とした変異率を調査した。さらに、イオンビーム照射により得られた白色分生子形成変異株について変異パターンを解析した。その結果、紫外線照射と比較して、すべてのイオン種で変異率は高かった。白色分生子形成変異株の変異パターンは、遺伝子内部の欠失,遺伝子の下流域の欠失,遺伝子全長の欠失,その他(遺伝子の転座・逆位や巨大領域の挿入など)に分かれることが明らかとなった。
伊藤 孝太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 坂下 哲哉; 小林 泰彦; 鳴海 一成
JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 98, 2007/02
麹菌の育種はこれまでにも精力的に行われてきたが、従来の変異方法、すなわち、紫外線やX線・NTGなどの薬剤による変異ではランダムに多数の変異が生じ、目的の変異株が得られても生育速度が低下していて実用にならないなどの問題があった。また、株や変異個所によっては従来の方法では目的が達成できないことも判明してきた。そこで、われわれは近年植物の育種で高い効果を上げている重イオンビームによる変異に着目し、麹菌において最も変異率が高いイオンビーム照射条件を探索した。
伊藤 考太郎*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 鳴海 一成
no journal, ,
本研究では、真空乾燥させた分生子にイオンビーム及び線を照射し、変異誘発の効果を調べた。真空乾燥分生子は、300Gy以上において、
線よりもイオンビームに対して高感受性を示した。イオンビーム照射では、20株の5-フルオロオロチン酸(5FOA)耐性かつウラシル要求性変異株が取得できたのに対し、
線照射では、変異株を取得することができなかった。5FOA耐性かつウラシル要求性の原因因子として、
及び
遺伝子変異が知られている。得られた変異株について、それぞれの遺伝子をPCR増幅させた結果、20株中、
,
遺伝子のみ、あるいは両遺伝子がともに増幅されない株が、それぞれ3, 5及び5株あった。残りの7株のうち、5株は欠失変異、1株は1塩基置換による変異、残りの1株は1塩基挿入変異であった。真空乾燥条件下で照射することにより、間接効果を低減させ、イオンビームの直接効果の影響が大きくなり、大規模な変異が起こったものと考えられた。
伊藤 考太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 坂下 哲哉; 小林 泰彦; 鳴海 一成
no journal, ,
麹菌は日本固有の発酵食品であるしょうゆ,味噌,日本酒などの醸造に広く使用されている産業上非常に重要な微生物である。そのため、古くから麹菌の育種改良は精力的に行われてきた。しかし、従来の変異方法ではランダムに多数の変異が生じ、目的の変異が入っても生育速度が低下するなどの付随変異により実用化できないといった問題があった。本研究では、麹菌へのイオンビーム誘発変異の照射条件を検討することを目的に、照射線量による生存率と薬剤耐性を指標とした変異率を調査した。さらに、イオンビーム照射により得られた白色分生子形成変異株について変異パターンを解析した。その結果、植物の報告とは異なり、どのイオン種においてもある程度生存率が低下した条件で高い変異率が得られた。また、紫外線照射と比較して、すべてのイオン種で変異率は高かった。白色分生子形成変異株の変異パターンは、遺伝子内部の欠失,遺伝子の下流域の欠失,遺伝子全長の欠失,その他(遺伝子の転座・逆位や巨大領域の挿入など)に分かれることが明らかとなった。
伊藤 考太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 鳴海 一成
no journal, ,
オロチジン5'-リン酸脱炭酸酵素をコードする遺伝子の欠損変異株は、麹菌の形質転換系の宿主として使用されている。この欠損変異株はウラシル要求性であり、ウラシルの基質アナログである5-フルオロオロト酸(5FOA)に耐性を示す。遺伝子操作を行わずに従来の変異原処理によって、麹菌RIB40株から
欠損変異株を取得することは困難である。本研究では、イオンビーム照射によって麹菌RIB40株の
欠損変異株を取得することを試みた。その結果、照射した分生子から5FOA耐性でウラシル要求性を示す株を25株分離した。これらのうち、13株が
欠損変異体であり、残りの12株はピリミジン生合成経路でオロチジン5'-リン酸脱炭酸酵素の上流で機能するオロチジン酸ホスホリボシル転移酵素をコードする
遺伝子の欠損変異体であった。イオンビーム照射は、従来変異では取得しにくいと言われた変異株を容易に取得できることが明らかとなった。
伊藤 考太郎*; 半谷 吉識*; 佐藤 勝也; 長谷 純宏; 鳴海 一成
no journal, ,
しょうゆの香気成分の生成には、酵母代謝がかかわることが多く、古くからしょうゆの香りの改変を目指した酵母育種が行われている。しかし、しょうゆ酵母は、経験的に麹菌以上に変異株が取得しにくいと言われている。そこで、イオンビーム照射によるしょうゆ酵母変異株の取得を開始した。今期は、しょうゆ酵母 IFO1876株に炭素イオンビームを照射し、生存率及び変異率を求めるとともに、形質転換系の宿主となりえる栄養要求性変異株の取得を目指した。その結果、
は、麹菌と同様の生存曲線を示した。また、照射した菌体から栄養要求性変異株を選抜した結果、49株取得できた。線量別では150Gy照射区で最も多くの変異株を取得できた。各変異株の栄養要求性を調べた結果、49株中47株がアデニン要求性を示した。現在、変異箇所の特定を進めている。
佐藤 勝也; 伊藤 孝太郎*; 武市 順也*; 半谷 吉識*; 坂下 哲哉; 小林 泰彦
no journal, ,
麹菌(,
)は日本固有の発酵食品の醸造に広く使用されている産業上非常に重要な微生物である。そのため、古くから麹菌の育種改良は精力的に行われてきた。しかし、従来の変異方法(紫外線やX線・NTGなど)ではランダムに多数の変異が生じ、付随変異により実用化できないといった問題があった。そのため、変異による麹菌の育種改良は今後も大きな課題の一つである。そこで、イオンビーム育種技術を利用して、付随変異の少ない変異株の作出を行った。麹菌の分生子にH, C、及びNeイオンを照射し、生存率と変異率を検討した。Cイオンに最も感受性であった。変異率はCイオン照射が最も効果的であった。変異率の指標に用いたピリチアミン耐性株(
遺伝子変異)の変異箇所を同定した結果、すべてが点変異であったが、紫外線照射で得られた変異株と比較して、塩基置換数は少なかった。以上のことから従来法の紫外線照射より付随変異が少なく目的の形質を持った変異株が効率よく得られる可能性が示唆された。