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大塚 悠介*; 金澤 直也*; 平山 元昭*; 松井 彬*; 野本 拓也*; 有田 亮太郎*; 中島 多朗*; 花島 隆泰*; Ukleev, V.*; 青木 裕之; et al.
Science Advances (Internet), 7(47), p.eabj0498_1 - eabj0498_9, 2021/11
被引用回数:15 パーセンタイル:62.45(Multidisciplinary Sciences)FeSi is a nonmagnetic narrow-gap insulator, exhibiting peculiar charge and spin dynamics beyond a simple band structure picture. Those unusual features have been attracting renewed attention from topological aspects. Although the surface conduction was demonstrated according to size-dependent resistivity in bulk crystals, its topological characteristics and consequent electromagnetic responses remain elusive. Here, we demonstrate an inherent surface ferromagnetic-metal state of FeSi thin films and its strong spin-orbit coupling (SOC) properties through multiple characterizations of two-dimensional conductance, magnetization, and spintronic functionality. Terminated covalent bonding orbitals constitute the polar surface state with momentum-dependent spin textures due to Rashba-type spin splitting, as corroborated by unidirectional magnetoresistance measurements and first-principles calculations. As a consequence of the spin-momentum locking, nonequilibrium spin accumulation causes magnetization switching. These surface properties are closely related to the Zak phase of the bulk band topology. Our findings propose another route to explore noble metal-free materials for SOC-based spin manipulation.
佐甲 博之; 原田 寛之; 坂口 貴男*; 中條 達也*; 江角 晋一*; 郡司 卓*; 長谷川 勝一; Hwang, S.; 市川 裕大; 今井 憲一; et al.
Nuclear Physics A, 956, p.850 - 853, 2016/12
被引用回数:13 パーセンタイル:65.21(Physics, Nuclear)We are designing a large acceptance heavy-ion spectrometer at J-PARC based on a Toroidal magnet to measure hadrons, lepton pairs, and event-by-event fluctuations. We are also designing a closed geometry spectrometer to measure hypernuclei to study weak decays and magnetic moments. In this presentation, the preliminary version of the designed acceleration scheme, as well as the spectrometers and their expected performance and physics results are presented.
吉田 雅史; 花田 磨砂也; 小島 有志; 柏木 美恵子; 梅田 尚孝; 平塚 淳一; 市川 雅浩; 渡邊 和弘; Grisham, L. R.*; 津守 克嘉*; et al.
Review of Scientific Instruments, 87(2), p.02B144_1 - 02B144_4, 2016/02
被引用回数:10 パーセンタイル:42.93(Instruments & Instrumentation)ITERおよびJT-60SAのような大型負イオン源では、大面積の引出領域から大電流負イオンビームを生成するために、負イオン生成を高めるセシウム(Cs)を供給する。しかし、この大型負イオン源内のCsの挙動と、負イオン生成の空間分布との関係は実験的に明らかにされていない。そこで、ITER級の大きさを有するJT-60負イオン源内のCsおよび負イオン生成の空間分布の時間変化を調べた。その結果、Csの供給量0.4gまでCsの指標となるCsの発光強度、および負イオン生成に変化はなかった。これは、Csが供給口付近の水冷されたイオン源内壁に吸着しているものと考えられる。その後、Csの発光強度および負イオン生成は供給口直下付近の引出領域から増加した。Csの中性・イオン輸送計算の初期結果によると、負イオン生成が増加し始めた領域と、供給口付近でプラズマによりイオン化したCsの輸送位置は概ね一致した。さらにCsを供給し続けることで負イオン生成の増加した領域は徐々に拡大し、供給量約2gで一様な大電流ビームを生成した。以上の結果より、負イオン生成にはイオン化したCsの輸送が重要な役割を担っていることが分かった。
今井 伸明*; Jeong, S.-C.*; 小柳津 充広*; 新井 重昭*; 渕 好秀*; 平山 賀一*; 石山 博恒*; 宮武 宇也; 田中 雅彦*; 岡田 雅之*; et al.
Review of Scientific Instruments, 79(2), p.02A906_1 - 02A906_3, 2008/02
被引用回数:13 パーセンタイル:50.84(Instruments & Instrumentation)KEKCBは、18GHzの電子共鳴型(ECR)イオン源で、タンデムに設置された短寿命核分離加速実験装置(TRIAC)の一部として、上流で生成され質量分離された短寿命原子核の1+イオンを、ビーム軸上のECRプラズマに入射することで、多価のイオンへその場変換する装置である。これまでの開発研究によって、クリプトン,キセノン等のガス状元素やバリウム,インジウム等の非ガス状元素に対して、質量/電荷比が7以下の多価イオンにまで変換する効率を、それぞれ7%, 2%にまで向上することができた。また、短寿命な同位元素による測定と比較することで、この変換効率は、1秒程度の半減期を持つ同位元素に対しては、変わらないことを確かめた。従来見られていた出力ビーム中のバックグランドは、プラズマ壁及び電極の全アルミ化,高圧純水洗浄等により、10ppsから600ppsにまで落とすことができた。
松田 誠; 竹内 末広; 月橋 芳廣; 花島 進; 阿部 信市; 長 明彦; 石崎 暢洋; 田山 豪一; 仲野谷 孝充; 株本 裕史; et al.
Proceedings of 3rd Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 31st Linear Accelerator Meeting in Japan, p.275 - 277, 2006/00
2005年度のタンデム加速器の運転日数は182日であった。加速管の更新により最高端子電圧は19.1MVに達し18MVでの実験利用が開始された。利用イオン種は21元素(28核種)であり、Oの利用が全体の約2割で、おもに核化学実験に利用された。p,
Li,
Xeの利用はそれぞれ約1割を占め、p,
LiはおもにTRIACの一次ビームに利用された。超伝導ブースターの運転日数は34日で、昨年度から始まったTRIACの実験利用は12日であった。開発事項としては、タンデム加速器では加速管を更新し最高電圧が19MVに達した。また高電圧端子内イオン源の14.5GHzECRイオン源への更新計画が進行している。超伝導ブースターは1994年以来高エネルギービームの加速に利用されてきたが、近年になりインジウムガスケットに起因する真空リークが発生している。空洞のQ値も下がってきており、対策として空洞に高圧超純水洗浄を施し性能を復活させる試験を進めている。KEKと共同で進めてきたTRIACは2005年3月に完成し、10月から利用が開始された。TRIACからのビームを超伝導ブースターにて5
8MeV/uのエネルギーまで加速する計画を進めており、TRIACからの1.1MeV/uのビームを効率よく加速するため、low
空洞の開発を行っている。
後藤 真一*; 加治 大哉*; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 市川 進一; 塚田 和明; 浅井 雅人; 羽場 宏光; 光岡 真一; 西尾 勝久; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 255(1), p.73 - 76, 2003/01
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)核分裂における質量収率分布と分裂片殻構造の相関について、Th,
Uの陽子誘起核分裂を用いて調べた。分裂片の質量収率分布は二重飛行時間法を用いて高精度で求めた。非対称質量分布の収率が分裂片の原子番号50に基づく殻構造の影響を強く受けていることを明らかにした。
永目 諭一郎; Zhao, Y.*; 西中 一朗; 後藤 真一*; 加治 大哉*; 谷川 勝至*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 羽場 宏光; 阪間 稔*; et al.
Radiochimica Acta, 89(11-12), p.681 - 688, 2002/02
被引用回数:3 パーセンタイル:26.53(Chemistry, Inorganic & Nuclear)核分裂における対称、非対称質量分割という二つの分裂モードに対応する質量分布並びに運動エネルギー分布を広範なアクチノイド領域のデータをもとに系統的に議論する。これをもとに重アクチノイド核領域で特異な現象として観測されているbimodal fission過程を二つの分裂モード解釈できることを示す。
永目 諭一郎; Zhao, Y.*; 西中 一朗; 後藤 真一; 谷川 勝至*; 塚田 和明; 浅井 雅人; 羽場 宏光; 阪間 稔; 市川 進一; et al.
Heavy Ion Physics, 13(1-3), p.121 - 131, 2001/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)核分裂における分裂寸前の原子核の変形度を、核分裂片の全運動エネルギー値をもとに広範なアクチノイド領域について見積もった。その結果対称、非対称という各々の核分裂モードで、変形度は励起エネルギーや分裂核に依存しないで一定であるという知見を得た。これをもとに重核領域で特異な現象として観測されているbimodal fission過程を対称、非対称核分裂という二つの核分裂モードで解釈できることを提案する。
西中 一朗; 永目 諭一郎; 塚田 和明; 市川 進一; 池添 博; 谷川 勝至*; Zhao, Y.*; 末木 啓介*; 中原 弘道*
Proceedings of 2nd International Conference on Fission and Neutron-rich Nuclei, p.494 - 496, 2000/03
近年、アクチノイドの中励起核分裂には、対称に質量分割するモードと非対称に質量分割するモードが存在し、それぞれ異なる切断時形状を経て分裂することが、分裂片の質量と運動エネルギーの測定から明らかになった。この分裂モード間での切断時形状の違いを、対を成す分裂片の変形度の観点から調べるため、Thの陽子誘起核分裂で、分裂片の質量,運動エネルギー,即発中性子数の同時計測を行った。質量数130近傍の分裂片から放出される即発中性子は、モード間で大きく異なり、その差は平均1.5個。エネルギーに換算して15MeVであり、運動エネルギーの違いとよく一致した。一方、対を成す質量数130近傍の分裂片にはほとんど違いが見られなかった。これから、分裂モード間での切断時形状の違いは、質量数130近傍の分裂片の変形度を反映した結果であることがわかった。
Zhao, Y. L.*; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 谷川 勝至*; 塚田 和明; 市川 進一; 末木 啓介*; 大浦 泰嗣*; 池添 博; 光岡 真一; et al.
Physical Review Letters, 82(17), p.3408 - 3411, 1999/04
被引用回数:32 パーセンタイル:79.53(Physics, Multidisciplinary)核分裂における対称、非対称質量分割の切断時に3種類の変形度が存在することを明らかにした。非対称質量分割モードにおいては、変形度は広範な分裂核の質量領域で一定であった。一方対称質量分割モードにおいても同様な変形度の一様性が得られたが、重アクチノイド領域ではさらにもう一つの変形成分が現れ、これらはそれぞれ液滴的並びに分裂片の殻効果の影響を受けた変形核として解釈できた。
永目 諭一郎; Zhao, Y.*; 西中 一朗; 大槻 勤*; 谷川 勝至*; 塚田 和明; 末木 啓介*; 市川 進一; 中原 弘道*
1st International Conference on the Chemistry and Physics of the Transactinide Elements; Extended Abstracts, 4 Pages, 1999/00
重・超アクチノイド領域で観測されているbimodal核分裂は、軽アクチノイド領域で見られる対称・非対称核分裂のtwo-mode核分裂と本質的には同じ現象として解釈できることを示す。ただし軽アクチノイド核での対称分裂モードは、非常に伸びた形状で分裂していくが、重アクチノイド領域では分裂片殻効果のため、コンパクトな形状で分裂していく。また広範なアクチノイド領域での核分裂のデータの系統性をもとに超重元素領域での核分裂特性を予測する。
永目 諭一郎; 西中 一朗; Zhao, Y. L.*; 塚田 和明; 市川 進一; 池添 博; 谷川 勝至*; 大槻 勤*; 大浦 泰嗣*; 末木 啓介*; et al.
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 239(1), p.97 - 101, 1999/00
被引用回数:4 パーセンタイル:34.36(Chemistry, Analytical)アクチノイドの核分裂において、核分裂障壁近傍から分裂直前の切断点に至るまで、二種類の独立した変形径路の存在を実証し、それぞれの変形過程と質量分割モードとの関連を明らかにした。この成果を中心に、これまでの二重モード核分裂過程に関するレビューを行う。また核分裂核の陽子数、中性子数と二重モード過程との関連に関する最近の成果についても述べる。
Zhao, Y.*; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 塚田 和明; 谷川 勝至*; 末木 啓介*; 大浦 泰嗣*; 市川 進一; 池添 博; 大槻 勤*; et al.
Journal of Alloys and Compounds, 271-273, p.327 - 330, 1998/00
被引用回数:6 パーセンタイル:46.33(Chemistry, Physical)アクチノイド(Th、
U、
Pu)の低エネルギー核分裂における質量分割機構の研究を行い、核分裂しきい近傍から分裂点に至るまで、独立した二つの変形経路が存在することを実験的に証明した。またそれぞれの変形経路が対称及び非対称核分裂過程と関連していることが明らかになった。
森本 幸司*; 森田 浩介*; 加治 大哉*; 羽場 宏光*; 大関 和貴*; 工藤 祐生*; 佐藤 望; 住田 貴之*; 米田 晃*; 市川 隆敏*; et al.
no journal, ,
Bi(
Zn,n)
113反応による113番元素合成実験を、理化学研究所の気体充填型反跳分離装置GARISを用いて行った。その結果、
113からの
崩壊連鎖が2つ観測され、崩壊連鎖中の既知核
Bhと
Dbの性質が文献で報告されたものと一致していたことを、新たな原子核
113及び
崩壊娘核
Rgと
Mtの発見の根拠とした。しかし
Bhは既知核であるものの、崩壊特性は詳しく知られていなかったため、今回は
Cm(
Na,5n)反応で直接
Bhを合成し、その性質の調査を行った。本研究により、直接合成された
Bhは
113の崩壊連鎖中に観測された
Bhと同様の性質を持つことが明らかになり、
113の合成に成功したことをより強力に裏付けることができた。
西中 一朗; 谷川 勝至*; 永目 諭一郎; 浅井 雅人; 塚田 和明; 豊嶋 厚史; 市川 隆敏*
no journal, ,
Fmの核分裂障壁近傍ポテンシャルエネルギー面に関する知見を得ることを目的とし、不完全融合反応
Pu(
O,
)
Fmを経由して生成する核分裂片質量分布・全運動エネルギー分布の励起エネルギー変化を調べる研究を開始した。不完全融合反応機構は複雑で未だ解明されていないため、反応断面積を予測するモデルは存在しない。そこで
O+
Pu反応における核分裂片と
粒子を同時計測し、不完全融合反応
Pu(
O,
)
Fm経由の
粒子放出確率を求めた。
橋本 尚志; 宮武 宇也; 光岡 真一; 西尾 勝久; 佐藤 哲也; 市川 進一; 長 明彦; 松田 誠; 石山 博恒*; 渡辺 裕*; et al.
no journal, ,
宇宙初期での非一様ビッグバン模型や超新星爆発中の元素合成過程においては中性子過剰な環境が作られるため、原子核反応の経路は安定線よりややずれて中性子過剰核を経由して進むと予想される。この過程においてLiは安定核の存在しない質量数8を越える鍵となる元素として注目されている。われわれのグループでは
Liの関与する反応の断面積を測定することで反応経路を明らかにすることを目的として実験を行っている。最も注目される反応である
Li(
,n)
Bの測定に引き続き、TRIACで
Li(d,t)
Li,
Li(d,p)
Li,
Li(d,
)
Heの反応断面積の測定を行った。この実験で重心系1.5MeV以下のエネルギーにおける反応断面積を世界で初めて測定することができた。また、
Li(d,t)
Li反応では重心系0.8MeVに異常に大きな断面積の増大が見られた。これは複合核である
Beに22.4MeVの新たな励起状態が存在することを示唆する。本講演ではこの
Li(d,t)
Li反応の測定について報告する。
橋本 尚志; 石山 博恒*; 渡辺 裕*; 平山 賀一*; 今井 伸明*; 宮武 宇也; Jeong, S.-C.*; 田中 雅彦*; 野村 亨*; 岡田 雅之*; et al.
no journal, ,
宇宙初期での非一様ビッグバン模型や超新星爆発中の元素合成過程においては中性子過剰な環境が作られるため、原子核反応の径路は安定線よりややずれて中性子過剰核側を進むと予想されている。この過程においてLiは安定核の存在しない質量数8の領域を越える鍵となる元素として注目されている。
Liを経由する反応の径路を明らかにするため、
Li(d,p), (d,t), (d,
)の反応断面積の測定をTRIACで行った。
Li(d,t)反応は過去に行われた重心系2.8から1.5MeVでの測定において天体中で重要となる重心系1.5MeV以下のエネルギー領域への断面積の増大の傾向がみられたこと、また重心系0.8MeVに相当する複合核
Beの励起エネルギー(22.4MeV)に励起準位の存在が示唆されており、その準位からのトライトンの崩壊が観測されていることから複合核過程による断面積の増大が予想された。本測定により世界で初めて重心系1.5MeV以下のエネルギー領域での断面積データを得、重心系0.8MeVで断面積の増大がみられた。断面積の角分布が等方的であることからこの増大は
Beの22.4MeVの準位の寄与であると考えられる。この共鳴の寄与よって天体核反応率は元素合成の起こる温度である10
K付近では従来考えられていたよりも1桁大きくなることが明らかとなった。本講演では実験の概要と
Li(d,t)反応の解析結果、及び
Li(d,t),(d,
)の解析について報告する。
福田 裕平; 比内 浩; 柴田 淳広; 野村 和則; 池田 昭*; 小畑 政道*; 市川 真史*; 高橋 陵太*; 平山 文夫*
no journal, ,
既設多核種除去設備及び増設多核種除去設備の前処理設備から発生した炭酸塩スラリー廃棄物を採取し、その性状比較を行うため、放射化学分析, pH測定, SEM-EDX分析を行った。放射化学分析の結果、H-3, Mn-54, Co-60, Sr-90, Sb-125, Cs-134, Cs-137が検出された。既設・増設のどちらのスラリーについてもSr-90が支配的であり、Sr-90濃度は、既設スラリー: 710
Bq/cm
、増設スラリー: 6
10
Bq/cm
であった。この既設・増設のスラリーの性状の違いは、既設・増設の処理工程の違いである鉄共沈工程の有無の差や処理を行った汚染水の組成の違いによるものと推定される。
福田 裕平; 荒井 陽一; 比内 浩; 野村 和則; 池田 昭*; 小畑 政道*; 市川 真史*; 高橋 陵太*; 平山 文夫*
no journal, ,
増設多核種除去設備の前処理設備にて発生し、約5か月間高性能容器(HIC)に保管されていた炭酸塩スラリーを、深さ位置を変えて3点(深さ60cm, 100cm, 150cm)採取し、ICP-AESによる元素濃度分析及び放射能分析等の各種分析を行い、炭酸塩スラリーの性状と採取深さ位置の関係を調べた。元素濃度分析の結果、Mg, Ca, Na等が検出されたが、各試料の金属元素組成比に違いは認められず、採取深さに関係なく試料中の固体成分の組成は同一であると推察する。しかし、固体成分の割合は、採取深さ60cmの試料に比べて、100cmと150cmの試料が大きい結果となった。また、Sr-90放射能濃度の結果も同様の傾向となった。スラリー中の粒子が沈降することにより、固体成分の割合が上昇し、その結果、放射能濃度が高くなったと推定される。これらの結果は、スラリー試料のインベントリ評価や、今後の評価の際のスラリー採取位置の検討に役立てられる。
比内 浩; 二田 郁子; 柴田 淳広; 駒 義和; 金子 昌章*; 市川 真史*
no journal, ,
福島第一原子力発電所の建屋内の滞留水や水処理設備で処理された処理水の放射化学分析を行った。汚染水の分析結果から処分安全上重要なアクチノイド核種のうち、NpとPu, Cmでは明らかな移行挙動の違いが見られた。汚染水の分析結果から得られたこれらの移行挙動の違いを報告する。