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島田 亜佐子; 飯田 芳久; 丸山 結
ACS Omega (Internet), 10(46), p.56533 - 56538, 2025/11
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Multidisciplinary)Oxygen dynamic reactions with Zr, Mo, and Ru were elucidated to analyze Mo isotopes originating from the reactor core of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station. The main products were ZrO
, MoO
, and Ru
, respectively. The measured Mo isotope ratio in a mixed solution containing 1 ng/mL each of Zr, Mo, and Ru, using ICP-MS/MS with 0.30 mL/min flow rate of oxygen reaction cell, agreed within 4 % with that of the Mo solution, indicating that MoO
was successfully separated from ZrO
and Ru
. The developed method was applied to analysis of Mo isotopes in smear samples collected in reactor buildings at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, following dissolution and extraction chromatographic separation. A clearly elevated high Mo/
Cs ratio was observed in the smear sample collected on the 2nd floor of the fuel handling machine room on the operating floor in Unit 2. In contrast, the ratios for smear samples collected from other floors of the Unit 2 reactor building were comparable to the composition in the reactor core.
島田 亜佐子; 邉見 光; 大平 早希; 飯田 芳久
Analytical Sciences, 41, p.1383 - 1391, 2025/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Analytical)Advanced-Liquid-Processing-System (ALPS)-treated water was sampled from the K4-B tank group on March 24, 2022, in the presence of staff from the International Atomic Energy Agency (IAEA) and Tokyo Electric Power Company (TEPCO) Holdings, Inc. The Nuclear Safety Research Center (NSRC) of the Japan Atomic Energy Agency analysed 10 key radionuclides (
H,
C,
Co,
Sr,
Tc,
Ru,
Sb,
I,
Cs, and
Cs) and three additional nuclides (
Cl,
Fe, and
Se) in the ALPS-treated water as part of independent monitoring for the regulatory body. According to the obtained results, all radionuclide concentrations, except that for
H concentration, were ultralow and less than the standard values permitted for discharge. TEPCO's analytical results were evaluated using the En number, which indicated satisfactory performance. Additionally, reference values and
scores obtained via the IAEA's interlaboratory comparisons were recalculated incorporating the NSRC's results. All
scores for NSRC, IAEA, and TEPCO fell between -2 and 2, demonstrating that the results are acceptable at a 95.4% confidence level.
阿部 健康; 飯田 芳久; 笹本 広; 石井 英一
Proceedings of Water-Rock Interaction (WRI-17)/ Applied Isotope Geochemistry (AIG-14) (Internet), 6 Pages, 2023/08
埋設処分における地下水質の時空間的変遷評価では、地下水の混合や水-岩石相互作用を考慮したモデルが必要となる。堆積岩環境の地下水質を対象とした場合、評価上重要な水-岩石相互作用は陽イオン交換反応と考えられる。本研究では、パイロットボーリングが実施される概要調査段階における陽イオン交換反応の評価を想定し、陽イオン交換選択係数をactive fraction modelに従った地球化学計算に基づき推定する手法を検討する。さらに本手法の実環境での適用性を確認するために、幌延泥岩(稚内層及び声問層)を対象に交換性陽イオン組成の測定値と本手法による推定値との比較検討を行った。稚内層及び声問層の交換性陽イオン組成を測定し、得られた組成の変動範囲についてactive fraction modelを使って評価を行った。本評価に必要なパラメータの設定値は、先行研究で報告されているスメクタイトの2成分系陽イオン交換等温線及びCECのpH依存性に基づいて推定し、帯水層土壌に比べNaに親和的な選択係数を得た。推定したパラメータ設定を用いて、幌延で得られている化石海水・古天水の組成と平衡な交換性陽イオン組成を計算した結果、稚内層の交換性陽イオン組成の測定結果(交換性Naに富む組成)と整合した。また化石海水に比べてpHが高くNaイオンに乏しい現海水と平衡な交換性陽イオン組成を計算した結果、溶液の組成関係に反して化石海水よりも交換性Naに富む組成が得られた。このように溶液組成と反比例する交換性陽イオン組成の変化を解釈する上では、pHと全陽イオン濃度の変化が重要であることをベンチマーク計算により確認した。
大平 早希; 阿部 健康; 飯田 芳久
Radiochimica Acta, 111(7), p.525 - 531, 2023/07
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Inorganic & Nuclear)ニオブ-94(
Nb)のカルシウム,アルカリ性水溶液への溶解度は、セメント系材料を使用すると想定される中深度処分の安全性評価において、重要なパラメータの一つである。しかし、カルシウム,アルカリ条件におけるNb溶解度とその溶解度制限固相は、今だ不明な点が多い。そこで本研究では、0.001-0.1M CaCl
水溶液において過飽和条件でのNb溶解度実験を系統的に行い、Nb溶解度制限固相について評価した。Nb濃度はpHとCa濃度に負の依存性を示し、沈殿固相のCa/Nbモル比は0.66を示した。Nb溶解度のpHおよびCa濃度依存性は、溶存種のNb(OH)
と、Ca/Nb比が0.66を示すCa-Nb固相であるCa
Nb
O
(am)との溶解反応で再現可能なことが確認された。
大平 早希; 飯田 芳久
Proceedings of Waste Management Symposia 2023 (WM2023) (Internet), 10 Pages, 2023/02
ニオブ-94(Nb-94)の鉱物への収着分配係数(
d)は、放射性廃棄物処分の安全評価において重要なパラメータの一つである。先行研究で、アルカリ条件下におけるNbの
dは、Caの存在下で、Naの存在下よりも2桁高い値が報告されていた。本研究では、粘土鉱物へのNb収着に対するCaの影響を再検討するためにNb収着実験を行い、沈殿生成の有無を確認するためにブランクテストを行った。その結果、モンモリロナイトとイライトへのNb収着は、Ca濃度には依存せず、Ca存在下で得られた
d値はCa非存在下での値と同じであることが分かった。鉱物表面での錯形成による収着を仮定した収着モデルを構築し、地球化学計算コードを用いて計算を行った。その結果、表面種X_ONb(OH)
とX_ONb(OH)
を用いたモデルにより、得られたデータの傾向を再現可能なことを確認した。
阿部 健康; 飯田 芳久
Journal of Advanced Concrete Technology, 20(3), p.236 - 253, 2022/03
被引用回数:5 パーセンタイル:8.41(Construction & Building Technology)本論文は、放射性廃棄物処分におけるバリアシステム構成材料の性能評価について、日本の現状をまとめたものである。まず、"安全機能"の概念について概説し、続いて先行事例であるベルギーの短寿命低中レベル廃棄物処分の閉鎖後性能評価について概観する。そしてベルギーの事例について、その評価モデルや評価手法を"曼荼羅"の概念に基づいて分析する。同様の方法で日本の事例についても分析し、その結果をベルギーの事例と比較することにより、日本の今後の技術的課題を指摘する。
島田 亜佐子; 谷口 良徳; 垣内 一雄; 大平 早希; 飯田 芳久; 杉山 智之; 天谷 政樹; 丸山 結
Scientific Reports (Internet), 12(1), p.2086_1 - 2086_11, 2022/02
被引用回数:5 パーセンタイル:49.14(Multidisciplinary Sciences)2011年3月12日に福島第一原子力発電所の1号機のベントが行われ、1・2号機共用スタックから放射性ガスが放出された。本研究ではこのベントにより放出された放射性核種の情報を有していると考えられる、1・2号機共用スタック基部のドレンピットから採取したドレン水の放射化学分析を実施した。揮発性の
Iや
Cs,
Csだけでなく、
Co,
Sr,
Sb, 1号機由来安定Moが検出された。1号機由来安定Moの量はCsの量よりもはるかに少ないことから、事故時の炉内状況ではCs
MoO
の生成は抑制されたと考えられる。また、2020年10月時点では、約90%のIがI
、約10%がIO
で存在した。
Csより多い
Iが観測されたことから、事故時に
IはCsIというよりも分子状のヨウ素として放出されたことが示唆された。2011年3月11日に減衰補正した
Cs/
Cs放射能比は0.86で、2号機や3号機由来と考えられる放射能比より低いことが示された。
藤本 愼司*; 土谷 博昭*; 小川 壮馬*; 飯田 芳久; 谷口 直樹
Materials and Corrosion, 72(1-2), p.333 - 338, 2021/01
被引用回数:4 パーセンタイル:15.47(Materials Science, Multidisciplinary)ベントナイト中の純銅の応力腐食割れ(SCC)を低速ひずみ速度試験(SSRT)により調べた。ベントナイトを純水又は0.05M及び0.1MのNH
を含む水溶液で膨潤させたところ、銅表面に厚い腐食膜と微粒子状の析出物が形成された。膨潤ベントナイト中の純銅表面には、NH
を添加した場合と添加していない場合とで、典型的な変色破断型SCCが発生した。き裂進展速度はNH
により向上した。塑性変形の際に銅上に厚い酸化物層が形成され、その結果として、変色き裂型SCCが発生することが確認された。また、表面に観察された多くの微粒子堆積物は、Cu
が急速に溶解して変形部位に多孔質のCuOを形成した結果として形成されたものと考えられる。
山口 徹治; 大平 早希; 邉見 光; Barr, L.; 島田 亜佐子; 前田 敏克; 飯田 芳久
Radiochimica Acta, 108(11), p.873 - 877, 2020/11
被引用回数:8 パーセンタイル:53.95(Chemistry, Inorganic & Nuclear)Sorption distribution coefficient (Kd) of niobium-94 on minerals are an important parameter in safety assessment of intermediate-depth disposal of waste from core internals etc. The Kd of Nb on clay minerals in Ca(ClO
)
solutions were, however, not successfully modeled in a previous study. The high distribution coefficients of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions were successfully reproduced by taking Ca-Nb-OH surface species into account. Solubility of Nb was studied in Ca(ClO
)
solutions and the results were reproduced by taking an aqueous Ca-Nb-OH complex species, CaNb(OH)
, into account in addition to previously reported Nb(OH)
and Nb(OH)
. Based on this aqueous speciation model, the Ca-Nb-OH surface species responsible for the sorption of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions was presumed to be X_OCaNb(OH)
. Although uncertainties exist in the speciation of aqueous Ca-Nb-OH species, the result of this study proposed a possible mechanism for high distribution coefficient of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions. The mechanism includes Ca-Nb-OH complex formation in aqueous, solid and surface phases.
飯田 芳久; 中土井 康真; 山口 徹治
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 24(1), p.53 - 64, 2017/06
東京電力福島第一原子力発電所において発生する汚染水処理二次廃棄物の長期的な保管のための技術的知見を蓄積することを目的として、東京電力から発表されている情報を汚染水処理二次廃棄物管理の観点でとりまとめた。そして、長期保管に際する保管容器の健全性に対する懸案事項として、塩化物イオン共存および放射線下でのステンレス鋼製容器の腐食、酸性条件および活性炭共存下でのステンレス鋼製容器の腐食、およびスラリーを収納した高性能容器(HIC)の放射線劣化を抽出した。
飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫; 邉見 光
Journal of Nuclear Science and Technology, 53(10), p.1573 - 1584, 2016/10
被引用回数:20 パーセンタイル:82.59(Nuclear Science & Technology)花崗岩へのトリウム(Th)の収着挙動を調べるため、花崗岩およびその主要構成鉱物である石英, 長石および黒雲母を対象としたバッチ収着実験を、pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した。得られた分配係数は、炭酸濃度の上昇に伴い減少し、pH9-10で極小値を示した。この吸着傾向は、溶液中でのThの水酸化炭酸錯体の形成によるものである。Th収着の強さは、雲母, 長石, 石英=花崗岩の順であった。これら鉱物へのThの収着挙動を、電気三重層表面錯体モデルにより解析した。Thの内圏錯形成を仮定することにより、モデル計算は実験結果をよく説明した。花崗岩へのThの収着挙動については、主に長石表面サイトへの錯形成により説明可能であることが示された。
飯田 芳久; Barr, L.; 山口 徹治; 邉見 光
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.3 - 8, 2016/06
高レベル放射性廃棄物処分の安全評価において、Th-229は重要核種の一つである。モンモリロナイトおよびイライトを対象としたThのバッチ収着試験を、pHおよび炭酸濃度をパラメータとして実施した。モンモリロナイトに対する分配係数はイライトに比べ高い値を示した。分配係数は炭酸濃度の上昇に伴い減少し、pH10付近で極小値を示した。Thの収着挙動を、静電項を考慮しない表面錯体モデル(NEM)により解析した。モデル計算は実験結果をよく説明し、分配係数の減少は、Thの水酸化炭酸錯体形成による溶存種の安定化によるものであることが示唆された。
邉見 光; 山口 徹治; 飯田 芳久
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 22(1), p.3 - 10, 2015/06
ヨウ素とスズは、地層処分の安全評価上重要な元素である。ヨウ素の分配係数として有意な値を期待できるのかどうかを見極めるために中性付近にてNaNO
濃度を0-0.5mol dm
の範囲で変化させて収着試験を実施した。誤差を評価して分配係数を求めた結果、凝灰質砂岩については、NaNO
濃度0.5mol dm
の条件を除きゼロではない有意な値を持ち、花崗閃緑岩については、NaNO
濃度0.5mol dm
以上の条件では有意な値を持つことが示された、スズについては、加水分解により生成する陰イオン種の増加とともに分配係数が著しく低下する可能性が考えられるため、高pH条件にて収着試験を実施した。花崗閃緑岩の分配係数はpH10.4で9.79
10
m
kg
となり、pH12.4で2.46
10
m
kg
の値となった。凝灰質砂岩については、pH12.4付近で花崗閃緑岩より1桁程度高い分配係数(約2
10
m
kg
)が得られた。
飯田 芳久
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 22(1), p.11 - 12, 2015/06
平成27年3月20日に茨城大学で開催された日本原子力学会2015年春の年会において、「福島第一原子力発電所汚染滞留水処理の現状と今後の課題」と題するセッションが、バックエンド部会と水化学部会の共催で開催された。セッションでの講演内容の概要について述べる。
山口 徹治; 武田 聖司; 西村 優基; 飯田 芳久; 田中 忠夫
Radiochimica Acta, 102(11), p.999 - 1008, 2014/11
被引用回数:1 パーセンタイル:7.61(Chemistry, Inorganic & Nuclear)熱力学データを不確実さとともに選定し、放射性元素の溶解度を地下水化学組成の変動を考慮して、不確実さとともに評価することを試みた。熱力学データは2012年に公開されたJAEA-TDBをレビューすることにより選定した。Nb, Pd, Paのデータは、データ選定プロセスの整合性の観点で見直した。Se, U, Paのデータは溶解度評価の保守性の観点で見直した。Zr, Th, U, Np, Puについては近年報告されたCa-metal(IV)-OH 3元錯体 のデータを採用した。モンテカルロ法を用いて確率論的に溶解度を解析するコードPA-SOLを用いて、溶解度の確率論的解析を行った。
坂巻 景子; 片岡 理治; 前田 敏克; 飯田 芳久; 鴨志田 美智雄; 山口 徹治; 田中 忠夫
Corrosion Engineering, Science and Technology, 49(6), p.450 - 454, 2014/09
被引用回数:1 パーセンタイル:5.57(Materials Science, Multidisciplinary)地層処分環境下において人工バリアの一つであるオーバーパックは地下水と接触し、腐食する。処分場閉鎖直後は、酸素が存在するため酸化的雰囲気であるが炭素鋼の腐食等で酸素が消費され還元性雰囲気になると考えられる。酸化還元電位(Eh)の低下は廃棄中に含まれる
Se等の地球化学的挙動に影響するため、地層処分の安全評価を行う上で重要な評価項目である。本研究では、Eh変動を模擬する炭素鋼腐食試験を行い、その結果を用いてEh変動評価モデルの妥当性を検証した。ベンチマーク計算では最近公表された知見を反映したモデルも用いて、2ケースの計算を行った。それぞれのケースでEhを決定づける酸化還元反応は異なったが、Eh評価結果には大きな差はなくいずれのケースも300日以降において実験値と整合した。
) onto iron-containing minerals飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 51(3), p.305 - 322, 2014/03
被引用回数:16 パーセンタイル:71.43(Nuclear Science & Technology)鉄含有鉱物(マグネタイト,ゲーサイト,酸化鉄及び黒雲母)へのHSe
の収着挙動を、還元環境におけるバッチ収着実験により研究した。ゲーサイトの結果を例とすると、収着率はpHの上昇に伴い低下するものの、NaCl濃度には依存しなかった。この結果から、HSe
の収着形態として鉄水酸基への内圏錯形成が予想された。HSe
の収着挙動を電気三重層モデル及びVisual Minteqプログラムにより解析した。解析の実験値へのフィッティングの結果、収着反応の平衡定数として5.5という値が得られた。この値は、HSe
と化学的類似性を持つHS-の平衡定数の文献値(5.3)と近い値であった。
澤口 拓磨; 山口 徹治; 飯田 芳久; 田中 忠夫; 喜多川 勇
Clay Minerals, 48(2), p.411 - 422, 2013/05
被引用回数:4 パーセンタイル:10.69(Chemistry, Physical)透過拡散法によって砂-ベントナイト混合圧縮体中におけるセシウムイオンの拡散移行について研究した。試験はさまざまな溶液条件で行った。得られた実効拡散係数(
)の値は、試験条件によって5.2E-10
5.9E-9m
s
と1桁の変動が見られたのに対し、見かけの拡散係数(
)の値は2.0E-12
6.2E-12m
s
と変動幅は小さかった。この結果は、フィックの第一法則を適用したとき、拡散フラックスは間隙水中のセシウムの濃度勾配だけでは説明できないことを示している。砂-ベントナイト混合圧縮体中の見かけの濃度勾配は収着しているセシウムの濃度勾配にほぼ等しいので、収着状態でのセシウムの拡散が砂-ベントナイト混合体中のセシウムの拡散の支配的なメカニズムであることが示唆された。
大塚 伊知郎*; 飯田 芳久; 山口 徹治; 加藤 修*; 建石 剛*; 田中 忠夫
Materials Research Society Symposium Proceedings, Vol.1475, p.507 - 512, 2012/06
オーバーパック腐食におけるカソード反応を同定するために、炭素鋼線の腐食実験を行った。炭素鋼線を蒸留水,炭酸水素ナトリウム溶液及び硫酸ナトリウム溶液に浸漬し、ガラス製アンプルに封入した。60
Cで150日間保持した後、腐食生成物,液相及び気相の分析を行った。実験の結果、水素イオンの還元による水素ガス発生が支配的なカソード反応であることが示された。硫酸及び炭酸イオンの還元は観測されなかった。腐食生成物として、非晶質の水酸化第一鉄,鉄酸化物がすべての実験で特定された。それに加え、炭酸水素ナトリウム溶液では、鉄炭酸塩が特定された。この結果は、地層処分環境では水素発生反応が支配的なカソード反応であり、間隙水のEhが水素発生反応の平衡電位に至る可能性を示唆している。
飯田 芳久; 山口 徹治; 田中 忠夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(8), p.1170 - 1183, 2011/08
被引用回数:20 パーセンタイル:78.56(Nuclear Science & Technology)ベントナイト系緩衝材中のセレンの拡散挙動を評価するため、拡散挙動におよぼす地下水条件の影響及びベントナイト変質の影響を実験的に取得し、拡散挙動のモデル化を行った。ベントナイト含有量及び溶液組成を変化させた条件下で、還元環境下及び低酸素濃度環境下においてセレンの有効拡散係数を透過拡散法によって取得した。支配的な拡散種は、還元環境下ではHSe
、低酸素環境下ではSeO
であった。得られた拡散係数は、ベントナイト含有量の減少及び溶液の塩濃度の増加に伴って増加した。この拡散係数の傾向は、ベントナイト表面負電荷による陰イオン排除効果によるものである。われわれは、電気二重層理論に基づいて間隙水中元素濃度勾配を見積もり、細孔拡散モデルに基づいて間隙中の拡散係数を算出する拡散モデルを構築した。モデルにより計算された有効拡散係数は、実験値と良い一致を示した。本研究により、緩衝材の変質及び地下水組成の変化に伴い変動する緩衝材中のセレンの拡散係数を実験的に取得できたとともに、処分環境における拡散係数の変動を評価するためのモデルを構築することができた。