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豊田 新*; 井上 一彦*; 山口 一郎*; 星 正治*; 廣田 誠子*; 岡 壽崇; 島崎 達也*; 水野 秀之*; 谷 篤史*; 保田 浩志*; et al.
Radiation Protection Dosimetry, 199(14), p.1557 - 1564, 2023/09
被引用回数:1 パーセンタイル:31.89(Environmental Sciences)EPR(electron paramagnetic resonance, electron spin resonance (ESR)ともいう)線量計測法の汎用性評価のため、相互比較試験を行った。線量を推定するために必要な、数十から数百mGyの線量を与えた標準試料は、各参加機関が作成した。同様にして作成した試料に未知線量を与えたものとあわせた試料セットを測定した後、他の参加機関に送り、また、他の参加機関が作成した別の試料セットを測定するということを繰り返した。既知線量の試料で作成した検量線の傾きには若干の差が見られるが、未知線量試料の測定値の差は系統的であり、測定値ではなく試料に起因するところが大きいことが示唆された。詳細な解析結果も報告する予定である。
関根 恵; 助川 秀敏; 石黒 裕大; 大山 光樹; 小畑 敬; 林 和彦; 井上 尚子
Proceedings of INMM & ESARDA Joint Virtual Annual Meeting (Internet), 10 Pages, 2021/08
日本原子力研究開発機構(JAEA)核不拡散・核セキュリティ総合支援センター(ISCN)は、仮想原子力施設のバーチャルツアーを開発した。そのバーチャルツアーを、2020年11月に開催された国内計量管理制度に係る国際オンライントレーニング(Online RTC-SSAC)の設計情報質問書(DIQ)演習に適用した。また2021年2月に開催されたアジア原子力協力フォーラム(FNCA)の核セキュリティ・保障措置プロジェクトのオンラインワークショップにおいて、補完的アクセス(CA)演習にも適用した。これまで、ワークショップ演習は対面形式にて実施してきたが、COVID-19パンデミックの影響を受け今回バーチャルツアーを開発した。バーチャルツアーは、施設見学の代替としてオンライントレーニングに有効なツールであるだけでなく、対面式のトレーニングを行う場合においても強みがあると考える。今回の開発に活用した原子力施設は廃止措置の予定であるが、このバーチャルツアーは、様々な応用が可能である。本論文では、学習目的が異なるDIQ演習とCA演習に用いた、研究炉施設のバーチャルツアーを作成する方法を説明する。施設の特徴をどのように生かしたか、また、実際の施設訪問ができない場合においても、必要な設計情報を提供することの重要性を参加者に伝えること等課題も示す。さらに、同じバーチャルツアーを用いて、CAにおける保障措置関連の検認活動を説明するエクササイズにも活用できた。このように、バーチャルツアーは様々なトレーニングに適用できる可能性がある。
吉田 雅史; 花田 磨砂也; 小島 有志; 井上 多加志; 柏木 美恵子; Grisham, L. R.*; 秋野 昇; 遠藤 安栄; 小又 将夫; 藻垣 和彦; et al.
Plasma and Fusion Research (Internet), 8(Sp.1), p.2405146_1 - 2405146_4, 2013/11
本研究では、JT-60負イオン源の端部から引き出される負イオンビームの密度が低い原因を明らかにするために、負イオン源内での負イオン生成の元となる水素イオン及び水素原子の密度分布を静電プローブ及び分光計測にて調べた。またフィラメントから電子の軌道分布を計算コードにて求めた。その結果、負イオンビームの密度が低くなる原因は、電子のBgrad Bドリフトによって負イオンが非一様に生成されるためであることがわかった。また、負イオンビームが電子数の多い端部では高密度の負イオンを、電子数の少ない反対側の端部では低密度の負イオンを引き出すために歪んでしまい、接地電極に当たっていることも明らかとなった。
花田 磨砂也; 小島 有志; 田中 豊; 井上 多加志; 渡邊 和弘; 谷口 正樹; 柏木 美恵子; 戸張 博之; 梅田 尚孝; 秋野 昇; et al.
Fusion Engineering and Design, 86(6-8), p.835 - 838, 2011/10
被引用回数:15 パーセンタイル:72.43(Nuclear Science & Technology)JT-60SAにおいては、12基の正イオン中性粒子入射装置(NBI)と1基の負イオンNBIを用いて、合計30MWの重水素原子を100秒間プラズマへ入射することが要求されている。正イオンNBIにおいては、1基あたり1.7MW, 85keVの重水素原子の入射に向けて、既存の正イオンNBIの電源の一部や磁気シールドを改造する設計を進めている。電源に関しては設計をほぼ完了し、改造機器の仕様を決定した。磁気シールドに関しては工学設計をほぼ完了し、今後、製作設計を開始する予定である。500keV, 10MW入射が要求されている負イオンNBIにおいては、同装置の心臓部である負イオン源の開発を強力に進めている。負イオン源内の真空絶縁を改善することによって、負イオン源の耐電圧を従来の400kVから設計電圧である500kVに大幅に改善した。加えて、イオン引き出し面積の約20%を用いたビーム生成実験において、2.8A, 500keVの水素負イオンビーム生成に成功した。本結果は1A以上の負イオンビームを500keV以上のエネルギーまで加速した世界初の成果である。開発に加えて、設計・調達においても、500kV加速電源の改造設計を完了し、2010年度から調達を開始する。
花田 磨砂也; 小島 有志; 井上 多加志; 渡邊 和弘; 谷口 正樹; 柏木 美恵子; 戸張 博之; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 椛澤 稔; et al.
AIP Conference Proceedings 1390, p.536 - 544, 2011/09
被引用回数:7 パーセンタイル:84.09(Physics, Atomic, Molecular & Chemical)JT-60SAにおいては、12基の正イオン中性粒子入射(NBI)装置と1基の負イオンNBI装置を用いて、合計30-34MWの重水素中性粒子ビームを100秒間プラズマへ入射することが要求されている。正イオンNBIに関しては、JT-60SAの設計値である1基あたり2MW, 85keVの重水素中性粒子ビームの入射を達成している。その際、イオン源やイオンダンプ等のビームライン機器は、100秒入射が要求されるJT-60SAで既存の装置を改造することなく再使用できる見通しを得ている。また、10MW, 500keV入射が要求されているJT-60SAの負イオンNBI装置のための開発においては、500keV, 2.8Aの水素負イオンビーム生成に成功している。これは、1A以上の負イオンビームを500keV以上のエネルギーまで加速した世界初の成果である。今後、実験装置を整備し、負イオンの100秒間生成のための開発研究を実施する予定である。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Nuclear Fusion, 51(8), p.083049_1 - 083049_8, 2011/08
被引用回数:53 パーセンタイル:88.07(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60NNBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されていることが大きな問題であった。そこで、負イオン源内の真空絶縁距離を調整し、単段の要求性能を超える各段200kVを保持することに成功した。この結果を踏まえて負イオン源を改良し、従来よりも短いコンディショニング時間で500kVの印加に成功し、設計値である490kVを加速電源の限界である40秒間絶縁破壊することなく保持することにも成功した。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施し、従来410keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。また、486keVのビームでの負イオン電流値は18m離れたカロリーメーターで2.8A(84A/m)が得られた。通常、過度のギャップ長延長はビーム光学の劣化を引き起こすが、今回のギャップ長ではビーム光学の大きな劣化がないことを計算及び実験で確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
小島 有志; 花田 磨砂也; 田中 豊*; 河合 視己人*; 秋野 昇; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 薄井 勝富; 佐々木 駿一; et al.
Proceedings of 23rd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2010) (CD-ROM), 8 Pages, 2011/03
JT-60N-NBIの負イオン源は今まで耐電圧性能が低く、入射パワーが制限されているのが問題であった。そこで、加速電極の間隔を拡げて、負イオン源内の最短の真空絶縁距離である支持枠角部の電界集中を低減した結果、単段の要求性能を超える200kVを保持することに成功し、設計指標となっていた大型の負イオン源では小型電極よりも6から7倍程度長い真空絶縁距離が必要であることが明らかになった。その理由として電極の面積が100倍異なることだけでなく、1080個もある電極孔や支持枠等の局所電界の電界分布が影響していることが小型電極の実験結果から予測される。そして、1/5のビーム引き出し領域からビーム加速試験を実施した結果、従来420keVが最高であったビームエネルギーを最高507keVまで上昇させることに成功した。ギャップ長を増加させたことによりビーム光学が劣化して電極熱負荷が増大することが懸念されたが、今回のギャップ長の範囲ではビーム光学の劣化がないことを確認した。これらの結果はJT-60SAやITERのNBIにおける耐電圧設計に大きく貢献するものである。
花田 磨砂也; 秋野 昇; 遠藤 安栄; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; 小又 将夫; 小島 有志; 藻垣 和彦; et al.
Journal of Plasma and Fusion Research SERIES, Vol.9, p.208 - 213, 2010/08
原子力機構では、JT-60SAに向けた負イオンNBI装置の開発及び設計を進めている。特に、開発に関しては、500keV, 22Aの重水素負イオンビームの生成に向けて、既存のJT-60負イオン源を改良し、JT-60負イオンNBI装置に取り付けて、試験を行っている。現在、開発の最優先課題である負イオン源の高エネルギー化を精力的に進めている。負イオン源内の電極間のギャップ長を従来よりも伸張することによって、イオン源に印加可能な加速電圧を従来の400kVから要求性能である500kVまで改善した。加えて、イオン引き出し領域の1/5を用いて、世界に先駆けて、500keV, 3Aの高エネルギー水素負イオンビームの生成に成功した。負イオン源の高エネルギー化と並行して、JT-60SAにおける100秒入射に向けて、既設のJT-60負イオンNBI装置の長パルス化を図った。負イオン源内の電極熱負荷を従来より20%低減し、同装置の限界である30秒入射を実現した。その結果、入射時間とパワーの積である入射エネルギーは世界最大値80MJに到達し、プラズマの高性能化に大きく貢献した。
池田 佳隆; 花田 磨砂也; 鎌田 正輝; 小林 薫; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; 井上 多加志; 本田 敦; 河合 視己人; et al.
IEEE Transactions on Plasma Science, 36(4), p.1519 - 1529, 2008/08
被引用回数:14 パーセンタイル:47.83(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60SA用負イオンNBI加熱装置(N-NBI)は、加速エネルギー500keV, 10MW, 100秒入射の性能が求められている。JT-60SA用N-NBIの実現には、3つの課題解決が必要である。1つはイオン源の耐電圧の改善である。最近のイオン源の耐電圧試験から、大型加速管ではその電極面積の大型化に伴い長時間のコンディショニングと電界強度の設計裕度が必要であることが明らかとなった。2つ目は、電極及びビームラインの熱負荷の低減である。最近の研究によりビーム同士の空間電荷効果でビーム軌道が曲げられ電極に衝突し、熱負荷を増加していることが明らかとなった。これは空間電荷効果を考慮した3次元ビーム軌道計算に基づき電極構造を補正することで改善できる。3つ目は、100秒間の安定な負イオン生成である。このため負イオン生成に不可欠なプラズマ電極の温度制御方式を提案した。これらのR&Dを行い、JT-60SA用N-NBIのイオン源は2015年から改造を予定している。
磯部 展宏*; 祐川 正之*; 中山 康成*; 伊達 信悟*; 大谷 知未*; 高橋 由紀夫*; 笠原 直人; 柴本 宏*; 長島 英明*; 井上 和彦*
Nuclear Engineering and Design, 238(2), p.347 - 352, 2008/02
被引用回数:22 パーセンタイル:77.77(Nuclear Science & Technology)高速炉設計基準の高度化を目的として、ラチェット疲労条件におけるひずみ制限について検討した。ラチェット変形を与える期間を1000回とし、累積非弾性ひずみをパラメータとして疲労試験を行った。累積非弾性ひずみの増加に伴い、平均応力が上昇し、疲労寿命が低下したが、平均応力が25MPa以下のときは、疲労寿命の低下はほとんど無視できた。高速炉運転条件に対して安全側と考えられるラチェット期間1000回の条件では、平均応力25MPaに対応する累積非弾性ひずみは2.2パーセントであり、現行の設計基準におけるひずみ制限値(2パーセント)により、ラチェットによる疲労寿命低下も防止できると考えられる。
渡辺 大剛*; 中馬 康晴*; 大谷 知未*; 柴本 宏*; 井上 和彦*; 笠原 直人
Nuclear Engineering and Design, 238(2), p.389 - 398, 2008/02
被引用回数:5 パーセンタイル:34.11(Nuclear Science & Technology)原子炉容器のナトリウム液面近傍では、炉容器軸方向に生じる温度勾配によって、熱応力が発生する。また、炉の起動時や停止時にナトリウムの液位が変動した場合、上記熱応力の繰返しが生じ、このような条件下でのラチェット挙動やクリープ疲労強度の明確化が高温構造設計上の重要課題となっている。この課題に取り組むため、ナトリウム液面近傍の負荷条件を模擬できる「液面近傍モデル試験装置」を作成し、構造物の熱ラチェット変形試験を行った。熱ラチェット挙動を明らかにするとともに、試験結果との比較により非弾性解析法の適用性を確認することができた。
池田 佳隆; 秋野 昇; 海老沢 昇; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 本田 敦; 鎌田 正輝; 河合 視己人; 椛澤 稔; 菊池 勝美; et al.
Fusion Engineering and Design, 82(5-14), p.791 - 797, 2007/10
被引用回数:24 パーセンタイル:82.01(Nuclear Science & Technology)ITERや原型炉に向けた研究を強化するため、JT-60Uを超伝導化するJT-60SA計画が進められている。この計画におけるNBI加熱装置は、入射パワーは1基あたりの入射パワー2MW(85keV)の正イオンNBI加熱装置が12基、入射パワー10MW(500keV)の負イオンNBI加熱装置が1基から構成され、総計34MW,100秒のビーム入射を行う予定である。一方、これまでにJT-60Uにおいては、正イオンNBIで2MW(85keV),30秒、負イオンNBIで3.2MW(320keV),20秒入射を既に達成している。これらの運転において両イオン源の加速電極の冷却水温度上昇は約20秒以内で飽和していることから、改修計画に向けては、電源の容量強化や負イオンNBIの加速エネルギー向上が鍵となると考えられる。本論文では、JT-60SA計画における、NBI加熱装置の増力に関する工学設計を報告する。
高村 秀一*; 門 信一郎*; 藤井 隆*; 藤山 寛*; 高部 英明*; 足立 和郎*; 森宮 脩*; 藤森 直治*; 渡辺 隆行*; 林 泰明*; et al.
カラー図解,プラズマエネルギーのすべて, P. 164, 2007/03
核融合並びにプラズマに興味を持ってもらい、またその有用性,将来性を広く理解してもらうための一般向け解説書として、プラズマ・核融合学会の企画(日本実業出版社から出版予定)に共同執筆で出版するものである。読者の対象範囲は、理科に興味を持つ高校生,大学生・一般社会人,ある種のプラズマに仕事で関連している人で、他分野からのヒントを求める人など、広い層に読んでもらえることを想定している。(目次:はじめに/プラズマってなんだ?/プラズマ技術のひろがり/実験室の超先端プラズマ/核融合プラズマエネルギーとは?/プラズマエネルギーへの道/核融合プラズマエネルギー発電所を目指して/プラズマエネルギーと未来社会)
池田 佳隆; 梅田 尚孝; 秋野 昇; 海老沢 昇; Grisham, L. R.*; 花田 磨砂也; 本田 敦; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; et al.
Nuclear Fusion, 46(6), p.S211 - S219, 2006/06
被引用回数:62 パーセンタイル:87.27(Physics, Fluids & Plasmas)JT-60Uの負イオンNBI装置では、準定常状態のプラズマ研究を行うため、パルス幅を10秒から30秒に拡張する試みに着手した。そのための最も重要な課題は、イオン源電極の熱負荷軽減であり、2つの改良を提案した。1つは、ビーム同士の相互作用によるビームの拡がりの抑制であり、そのために薄板を引出電極に取付け、局所的な電界を修正した。その厚みは、ビームの偏向を最適に制御するよう決めた。もう1つは、負イオンから電子が剥ぎ取られ、その電子がイオン源内で加速,電極に衝突するストリッピング損失の低減化である。このために加速部の真空排気速度を改善するようイオン源を改造した。これらの改造を行い、現在まで17秒,1.6MWあるいは25秒,約1MWの入射に成功した。
井上 和彦*; 柴本 宏*; 高橋 健司; 生玉 真也*; 森下 正樹; 青砥 紀身; 笠原 直人; 浅山 泰; 北村 誠司
日本原子力学会誌, 48(5), p.333 - 338, 2006/05
我が国の発電用新型炉である高速増殖炉(FBR)の実用化には、経済性,安全性を同時に満足する合理的設計が要求される。高温・低圧で運転されるFBRは、冷却材温度変動によって生じる熱応力が緩和しやすい薄肉の構造が有利になるが、薄肉化を進めると剛性の低下によって耐震性が損なわれることから、耐熱荷重設計と耐震設計の調和がFBR構造設計の要諦となる。FBR実用化に向けては、プラントの建設コスト低減を目指して小型で簡素な機器設備が計画されている。この計画に対し、従来の設計手法では熱荷重と地震荷重による応力の両者が厳しくなり、構造成立性を見通すことが難しくなる。さらに、将来的には設計上想定すべき地震動が引き上げられる方向にある。そこで、これらに対処するため、熱応力に対する耐性に優れるFBR用高クロム鋼,高温で生じる非弾性変形解析法や熱荷重設定法を含む高温構造設計法,設計・製作・運転を包括的に最適化するシステム化規格、これに加え地震荷重による制約を解決する3次元免震技術の開発を進めた。本研究は、「FBRサイクル実用化戦略調査研究」において、有望プラント概念の2005年度提示を目的とし実施したものである。その中で、20002004年度実施の経済産業省受託研究「発電用新型炉技術確証試験」により、構造設計の実現性を見通しを示すために開発した技術成果を紹介する。これらの成果は、今後、検証データを蓄積し将来の規格・基準類化を促進するため暫定指針類として体系化した。
梅田 尚孝; 池田 佳隆; 花田 磨砂也; 井上 多加志; 河合 視己人; 椛澤 稔; 小又 将夫; 藻垣 和彦; 大賀 徳道
Review of Scientific Instruments, 77(3), p.03A529_1 - 03A529_3, 2006/03
被引用回数:6 パーセンタイル:33.37(Instruments & Instrumentation)JT-60NBI用の負イオン源では、大面積で一様に負イオンを生成するためにプラズマ電極に数kAの電流を流してフィルター磁場を形成している。この電流によって、イオン源加速部とその下流で負イオンビームと電子ビームの軌道が曲げられる。この負イオンビーム及び電子ビームの軌道を実験及び計算で評価した。3.5mの位置で負イオンの単一ビームを計測したところ、PGフィルター電流を1kA増加させると7mmビームが変位することが明らかになった。また、2004年の長パルスの実験で、イオン源から1mの位置のビームラインが一部が溶融したが、これは100keV以上のエネルギーの電子が偏向され熱負荷となったことが明らかになった。
高橋 健司*; 井上 和彦; 加藤 朝郎*; 伊藤 啓; 藤田 隆史*
Transactions of 18th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-18), p.3371 - 3380, 2006/03
高速炉プラントの設計・建設コストの低減と信頼性の向上を目的として、原子炉建屋全体を対象とする「建屋全体3次元免震技術」、および、建屋は水平免震とし、原子炉周りの重要機器に対して上下方向免震が可能な「機器上下免震技術の開発」を平成12年度から実施している。その開発計画,免震システムへの要求条件をまとめ、開発を実施した装置候補の概要,装置の選定,確証試験計画と試験成果,さらに装置の実プラントへの適用性について発表する。
渡辺 大剛*; 中馬 康晴*; 大谷 知未*; 柴本 宏; 井上 和彦*; 笠原 直人
Proceedings of 2006 ASME Pressure Vessels and Piping Division Conference (PVP 2006)/International Council on Pressure Vessel Technology (ICPVT-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/00
繰返し熱荷重を受ける高速炉の高温機器において、熱ラチェットによる破損防止は重要課題である。ラチェット挙動を明らかにするため、構造モデル試験が計画された。熱ラチェット現象を理解するうえでひずみ測定は重要であるが、高温下では従来のひずみゲージによる測定は困難である。このため、2つのレーザービームを用いたレーザースペックル法が構造物モデルのひずみを測定するために開発された。このシステムは原子炉の実際の運転状態を模擬した熱ラチェット試験に適用された。単軸試験結果との比較を通じ、レーザースペックル法が確証された。構造物モデル試験の測定データは、高速炉機器のひずみ予測法を記載している非弾性設計解析に関するガイドラインを検証するために用いられた。
梅田 尚孝; 山本 巧; 花田 磨砂也; Grisham, L. R.*; 河合 視己人; 大賀 徳道; 秋野 昇; 井上 多加志; 椛澤 稔; 菊池 勝美*; et al.
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.385 - 390, 2005/11
被引用回数:9 パーセンタイル:52.13(Nuclear Science & Technology)JT-60U用負イオン中性粒子入射装置において、パルス幅を設計の10秒から30秒に伸ばす改造が行われた。パルス幅の延伸を妨げていたのは、イオン源接地電極とビームラインリミタへの過大な熱負荷であった。熱負荷を下げるために、イオン源のビーム引出領域を長パルス化に最適化するとともに、ビームリミタを熱容量が約2倍のものに変更した。これらにより、接地電極を冷却している水温上昇を定常運転に必要な40C以下に抑えることができ、リミタの温度上昇も60%に抑えた。これにより、パルス幅を伸ばすことができ、これまでエネルギー336keV,パワー1.6MWで17秒間のビームをプラズマに入射することができており、今後30秒まで入射パルスを伸ばす予定である。
高橋 健司; 加藤 朝郎*; 伊藤 啓; 伏見 実*; 藤田 隆史*; 井上 和彦*
Dynamics and Design Conference 2005(D&D 2005)講演論文集(CD-ROM), 6 Pages, 2005/09
高速炉プラントの設計・建設コストの低減と信頼性の向上を目的として、3次元免震技術の研究を行った。原子炉建屋全体を対象とする「建屋全体3次元免震技術」、および、建屋は水平免震とし重要機器に対して上下方向免震が可能な「機器上下免震技術」があり、両者いついて、開発概要,要求条件をまとめ、選定した免震装置の装置の確証試験計画と試験成果、さらに装置の実プラントへの適用について述べている。