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論文

液体鉛ビスマス合金中のステンレス鋼の腐食挙動に及ぼす溶存酸素濃度の影響

入澤 恵理子

耐火物, 76(8), p.326 - 332, 2024/08

液体鉛ビスマス共晶合金(LBE)は原子炉の冷却材として検討され、研究開発が長年行われてきた。しかし、LBEを冷却材として使用する際に最も懸念される課題として、高い運転温度と流動しているLBEにさらされることによる金属構造材料(主として鉄鋼材料)の腐食劣化が挙げられている。LBEによる鋼材の腐食は、LBE中に溶解している酸素による鋼材表面の酸化と、LBEへの高い溶解度を持つNi等の鋼材成分の溶解が同時に進行し、NiのようなLBEに溶解しやすい金属成分を含むオーステナイト鋼の場合には、LBE中の溶存酸素濃度を監視・制御した上で腐食量を評価する必要があることが知られている。本稿では、LBE中のステンレス鋼の腐食評価と溶存酸素濃度の関係に主眼を置き、その腐食劣化機構において重要な因子となる溶存酸素濃度とその測定方法、鋼材成分(Fe、Ni、Cr)を含む金属元素の溶解度について解説する。そして、著者が主に扱ってきたオーステナイト系ステンレス鋼のLBE中での腐食評価を例に、LBE中の溶存酸素濃度と腐食挙動や腐食速度の関係について紹介する。

論文

Estimating the corrosion rate of stainless steel R-SUS304ULC in nitric acid media under concentrating operation

入澤 恵理子; 加藤 千明

Journal of Nuclear Materials, 591, p.154914_1 - 154914_10, 2024/04

 被引用回数:2 パーセンタイル:82.00(Materials Science, Multidisciplinary)

核燃料再処理施設における濃縮運転時の溶液組成及び沸騰の変化を考慮して、オーステナイト系ステンレス鋼R-SUS304ULCの腐食量を評価した。オーステナイト系ステンレス鋼R-SUS304ULCは、日本の使用済燃料再処理施設の高放射性廃液濃縮装置の構造材料であり、濃縮運転時に腐食性の高い硝酸溶液を処理する。本研究の結果、カソード反応活性化によるステンレス鋼の腐食速度を加速する要因として、硝酸濃度、酸化性金属イオン濃度、減圧沸騰に着目する必要があることがわかった。

報告書

ガンマ線照射下でのネプツニウム-237を含む沸騰硝酸水溶液中でのステンレス鋼の電気化学測定手法の開発

山下 直輝; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 佐野 成人; 田上 進

JAEA-Technology 2022-035, 29 Pages, 2023/03

JAEA-Technology-2022-035.pdf:2.54MB

現行の商用再処理プラント(六ヶ所再処理工場)の処理工程で、最も腐食が厳しいステンレス鋼製機器が高レベル廃液濃縮缶である。高レベル廃液濃縮缶では、ウランやプルトニウムを分離した後の抽出廃液を加熱、濃縮して減容する。そのため、硝酸濃度やネプツニウム-237($$^{237}$$Np)等の腐食性金属イオン種の濃度が再処理工程の中で最も高くなり、腐食量が大きいと予想される。本研究では、腐食反応に与えるガンマ線の影響を電気化学的観点から明らかにするため、原子力科学研究所廃棄物安全試験施設の気密コンクリートセル内にある伝熱面腐食試験装置を、ガンマ線照射下で$$^{237}$$Npを含む硝酸水溶液を使った電気化学測定が行えるように改良した。そして、ステンレス鋼表面で起こっている腐食反応に与えるガンマ線の影響を電気化学試験結果から考察した。その結果、ガンマ線の放射線分解により生成したと考えられる化学種に起因するステンレス鋼の自然浸漬電位の変化や、分極曲線の変化を確認した。

論文

ネプツニウム-237を含む硝酸水溶液中でのステンレス鋼の分極特性と腐食速度の評価

入澤 恵理子; 加藤 千明; 山下 直輝; 佐野 成人

材料と環境, 71(3), p.70 - 74, 2022/03

使用済核燃料再処理溶液施設でのステンレス鋼の腐食評価として、放射性核種である$$^{237}$$Npを含む硝酸水溶液中でのステンレス鋼R-SUS304ULC鋼の浸漬腐食試験と分極測定を行った。328K以上の温度では硝酸水溶液中よりも高い腐食電位を示し、過不動態域近傍となることがわかった。また、浸漬腐食試験により腐食量と分極抵抗との比較から換算係数として$$k$$=0.018V$$sim$$0.025Vの値を取得し、電気化学測定からの腐食量算出が可能であるかを検討した。

論文

Modelling of intergranular corrosion using cellular automata, 1; Characteristics and corrosion rates of stainless steels in modified nuclear reprocessing solution

山本 正弘; 入澤 恵理子; 五十嵐 誉廣; 小松 篤史; 加藤 千明; 上野 文義

Proceedings of Annual Congress of the European Federation of Corrosion (EUROCORR 2019) (Internet), 5 Pages, 2019/09

核燃料再処理溶液中で粒界腐食現象を評価した。腐食速度は初期に徐々に増加し、その後定常値に達する。これは初期には粒界部の腐食が進み、その後粒界全体が腐食して粒の脱離が発生するためである。定常的な腐食速度は粒界部の腐食と粒子の脱離を足し合わせた値になる。腐食した試料の表面や断面の観察より、粒界腐食速度は、粒界と粒内の腐食速度の比が重要なパラメータとなり、この比率は個々の粒界ごとに分布が存在していることを明らかにした。以上の結果はセルオートマトン法を用いた粒界シミュレーションモデルに反映された。今回はこれらの結果を報告する。

論文

Effect of re-oxidation rate of additive cations on corrosion rate of stainless steel in boiling nitric acid solution

入澤 恵理子; 山本 正弘; 加藤 千明; 本岡 隆文; 伴 康俊

Journal of Nuclear Science and Technology, 56(4), p.337 - 344, 2019/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:57.46(Nuclear Science & Technology)

The boiling nitric acid solution containing highly oxidizing cations dissolved from the spent nuclear fuels corrodes stainless steels because of the nobler corrosion potential and their fast reduction rate. The cations themselves are re-oxidized to higher oxidizing states in a bulk solution after the corrosion reaction. In this paper, the re-oxidation rate constants of typical cations, such as Cr, V, Pu, and Np, were analyzed, and discussed about the effect on time dependencies of the corrosion rate. It was indicated that the cations with a large re-oxidation rate constant, such as Np, could keep the corrosion rate at high level continuously for the long immersion duration.

論文

Oxidation characteristics of lead-alloy coolants in air ingress accident

近藤 正聡*; 大久保 成彰; 入澤 恵理子; 小松 篤史; 石川 法人; 田中 照也*

Energy Procedia, 131, p.386 - 394, 2017/12

 被引用回数:8 パーセンタイル:95.87(Energy & Fuels)

鉛合金冷却高速炉の空気侵入事故におけるPb合金冷却材の化学的挙動を、種々の組成のPb合金の熱力学的考察および静的酸化実験によって調べた。鉛ビスマス(Pb-Bi)合金の性的酸化試験の結果、空気中の773KではPbOが優先的に形成され合金中からPbが減少したが、Biはこの酸化挙動には関与しなかった。その後Biが濃縮するとPb-Bi酸化物の他Bi$$_{2}$$O$$_{3}$$が形成された。合金の酸化速度は鋼の酸化速度よりもはるかに大きく、合金中のPb濃度が高いほど大きくなった。Pb-Bi合金とステンレス鋼との共存性は、合金中のPb濃度が低くなると悪化した。合金中のBi組成によって溶解タイプの腐食が促進されたためである。一方、Pb-Li合金は、Li$$_{2}$$PbO$$_{3}$$およびLi$$_{2}$$CO$$_{3}$$を形成しながら酸化が進行し、合金からLiが減少した。冷却材のこれらの酸化物は、空気侵入事故時の原子炉冷却系の酸素濃度増加後に低温領域で生成すると考えられる。

論文

Effect of oxidizing metallic ions on corrosion of stainless steel during concentration process simulating High-level Activity Liquid Waste (HALW) concentrator

入澤 恵理子; 加藤 千明; 鴨志田 美智雄*; 袴塚 保之*; 上野 文義; 山本 正弘

Proceedings of European Corrosion Congress 2017 (EUROCORR 2017) and 20th ICC & Process Safety Congress 2017 (USB Flash Drive), 9 Pages, 2017/09

In the PUREX method for reprocessing of nuclear spent fuels, the HNO$$_{3}$$ media with high concentration is heated up to boiling point to dissolve fuels. The process solutions containing oxidizing metallic ions dissolved from spent fuels are very corrosive because of these high oxidizing activities, and the corrosion problem have appeared on the stainless steel concentrators and evaporators such as the intergranular corrosion of stainless steel. We focused how the change of solution composition and temperature on the corrosion rate of stainless steel under the operation condition of High-level Active Liquid West concentrator of reprocessing plant in Japan. The corrosion immersion tests and the electrochemical measurements were performed using R-SUS304ULC as stainless steel test samples and the HNO$$_{3}$$ solutions containing following oxidizing metallic ions. The corrosion rate increased caused by increasing of the HNO$$_{3}$$ and metallic ions concentration. The cathodic polarization curves showed that the current density increased with increasing of the concentration of HNO$$_{3}$$ and metallic ions. Moreover, the results showed that the contribution of Ru and V which can maintain the acceleration effect on the corrosion because of high re-oxidation rate after the reductant with the corrosion reaction in the solution.

論文

Development of metal corrosion testing method simulating equipment of reprocessing of spent nuclear fuels

松枝 誠; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 松井 寛樹

Proceedings of 54th Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling (HOTLAB 2017) (Internet), 4 Pages, 2017/00

PUREX法では使用済燃料が硝酸溶液へと溶解される。使用済燃料由来の核分裂生成物を含む再処理溶液は金属材料の強い腐食性を有し、ステンレス鋼製機器の表面には頻繁に腐食が発生する。プロセス溶液中のルテニウム(Ru)やネプツニウム(Np)のような酸化性イオンはステンレス鋼が激しく腐食する主な要因となる。ステンレス鋼の腐食速度を得るために、腐食試験装置をホットラボ(日本原子力研究開発機構の廃棄物安全試験施設(WASTEF))内の気密型コンクリートセルへと設置し、Np含有加熱硝酸溶液中のステンレス鋼腐食試験を実施した。腐食試験は室温から沸点の温度範囲で1バッチ500時間実施した。その結果、硝酸溶液中のNpはステンレス鋼の腐食を加速することが示された。

論文

Effect of boiling of nitric acid solution on corrosion of Stainless steel-made concentrator in reduced pressure

上野 文義; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 五十嵐 誉廣; 山本 正弘; 阿部 仁

Proceedings of European Corrosion Congress 2016 (EUROCORR 2016) (USB Flash Drive), 7 Pages, 2016/09

本研究は、再処理施設における減圧式のステンレス鋼製濃縮缶の腐食に及ぼす沸騰硝酸の影響に着目した。腐食試験は、コールド模擬のために酸化性金属イオンとしてバナジウムを添加した硝酸溶液を用いて行った。減圧沸騰条件と常圧非沸騰条件で腐食試験を行い、腐食速度を比較した。その結果、同じ温度で溶液が沸騰した場合に非沸騰に比べて腐食速度が大きくなった。硝酸中でのバナジウムの酸化反応を調べた結果、沸騰中では硝酸によるバナジウムの4価から5価への酸化が進み、腐食が加速されることを明らかにした。

論文

高レベル放射性廃液模擬環境でのステンレス鋼腐食に及ぼす減圧沸騰の影響

入澤 恵理子; 上野 文義; 加藤 千明; 阿部 仁

材料と環境, 65(4), p.134 - 137, 2016/04

使用済核燃料再処理施設の高レベル廃液濃縮缶の運転環境を模擬した試験を行い、酸化性金属イオンを含む硝酸溶液中のステンレス鋼腐食に及ぼす沸騰の影響について評価した。浸漬腐食試験の結果から、同じ溶液温度において、大気圧下の非沸騰溶液中よりも減圧し沸騰させた溶液中の方が腐食速度が大きくなることがわかった。さらに、分極曲線からも、沸騰により腐食電位が貴側へ移行し、カソード分極曲線の電流密度が上昇することを確認した。以上より、同一温度において、減圧沸騰により腐食が加速されることを確認した。

論文

Effect of nitrous ion on oxidation of oxidizing-metallic ion in nitric acid solution

入澤 恵理子; 関 勝治*; 上野 文義; 加藤 千明; 本岡 隆文; 阿部 仁

Proceedings of 21st International Conference & Exhibition; Nuclear Fuel Cycle for a Low-Carbon Future (GLOBAL 2015) (USB Flash Drive), p.1108 - 1112, 2015/09

The influence of the nitrous acid on the oxidation of V(IV) in nitric acid solutions, the concentration changes in V(IV), V(V) and nitrous ion formed from HNO$$_{2}$$ in the nitric acid solution were investigated at various temperatures and pressures. The experimental results showed that the progress and acceleration of the oxidation of vanadium were influenced by the presence of HNO$$_{2}$$.

論文

Influence of seawater-component on corrosion of steel in nitric acid solution containing vanadium and ruthenium

入澤 恵理子; 上野 文義; 内田 直樹; 田口 克也

Proceedings of 23rd International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-23) (DVD-ROM), 3 Pages, 2015/05

The corrosion rate of stainless steel in boiling-nitiric-acid solutions containing oxidizing metallic ions (vanadium and ruthenium) and seawataer components were investigated by the immersion tests in order to evaluate the influence of the seawater components on the corrosion of steel in the nitric acid solution containing oxidizing metallic ions. The corrosion rates of 310Nb in the solution containing seawater components were lower than that in the solution without seawater components. These results described that contamination of seawater components in the spent fuel reprocessing fluid seems not to accelerate the corrosion of steels, which are material for the devices treating the nitric-acid reprocessing solutions.

特許

金属酸化物薄膜還元検知センサ

入澤 恵理子; 小松 篤史; 大久保 成彰

上田 光敏*; 河村 憲一*; 林 優作*; 山口 周*

特願 2020-062404  公開特許公報

【課題】四酸化三鉄などの金属酸化物の皮膜の状態を簡便に評価・モニターするためのセンサを提供すること。 【解決手段】金属酸化物薄膜と、該薄膜上に設置された電極対を含むセンサであって、電極間に電流を流し、該薄膜上の環境変化に基づく金属酸化物薄膜の還元による電極間の電気抵抗変化を検知することを特徴とする、センサ。

口頭

計算科学手法を用いた金属腐食研究

五十嵐 誉廣; 大谷 恭平; 小松 篤史; 入澤 恵理子; 上野 文義; 山本 正弘; 加藤 千明

no journal, , 

金属材料の腐食は材料強度の低下等の問題を引き起こす。金属材料は、原子力プラント, 化学プラントや橋梁等の大型構造物から水道管パイプ等の小型設備に至るまで様々なところで使用されていることから、これまでに金属材料の健全性確保や腐食予測、金属腐食の基礎メカニズム解明を目的とした数多くの研究がなされている。特に近年では、計算機能力の向上により計算解析による腐食研究が多くみられるようになってきた。本講演では、防食材料技術開発グループにおける計算科学的研究のうち、マクロモデルを用いた腐食による形状予測研究と、量子科学計算を用いた溶液中化学種の表面吸着反応に関する研究について紹介する。

口頭

使用済燃料再処理施設のステンレス鋼製高レベル廃液濃縮缶の腐食の研究,2; 缶内析出物とその腐食への影響の検討

上野 文義; 入澤 恵理子; 関 勝治; 阿部 仁

no journal, , 

減圧濃縮運転を行う再処理施設の高レベル廃液濃縮缶では、濃縮運転中に析出物が生成し、缶内に析出物が堆積すると報告されている。この析出物堆積による機器材料への腐食の影響を調べるため、模擬析出物としてガラスビーズを用い、ステンレス鋼試験片をガラスビーズに埋めた状態で非放射性模擬高レベル廃液中での浸漬腐食試験を行った。その結果、ガラスビーズ中に埋めた状態の方が溶液バルク中よりも腐食速度が抑制されることがわかった。

口頭

金属酸化物の還元・酸化を利用した抵抗変化型センサの開発

林 優作*; 上田 光敏*; 河村 憲一*; 入澤 恵理子; 小松 篤史; 加藤 千明; 大久保 成彰

no journal, , 

高温の液体鉛ビスマスによる腐食からステンレス鋼を保護するためには、表面に保護性の酸化皮膜を形成させる必要がある。液体鉛ビスマス中の酸素濃度が低下し、保護性酸化皮膜がステンレス鋼表面から消失するような場合を想定し、金属酸化物の還元・酸化現象を利用した抵抗変化型センサを考案した。本報告では、作製したセンサの動作原理を実験的に確認すると共にその応答性を評価した。

口頭

Intergranular corrosion simulation of stainless steel considering nitric acid solution condition

五十嵐 誉廣; 入澤 恵理子; 加藤 千明; 上野 文義; 阿部 仁

no journal, , 

核燃料再処理機器は使用済み核燃料を溶解するための高温硝酸溶液が含まれており、再処理機器の主要材料としてオーステナイト系ステンレス鋼が使用されている。そのような高酸化性環境では、ステンレス鋼は粒界腐食を起こすことが知られている。粒界腐食が進行すると脱粒が発生し、腐食速度を加速することが知られている。機器の安全性を保つため、粒界腐食挙動を理解することが重要である。粒界腐食機構を理解するため、我々は硝酸溶液環境を考慮したステンレス鋼の3次元粒界腐食モデルの構築を行った。開発モデルを用いてシミュレーションした結果、表面積の増加および脱粒が全腐食速度の加速挙動に影響していることを明らかにした。

口頭

使用済核燃料再処理施設のステンレス鋼製高レベル廃液濃縮缶の腐食の研究,1; 温度と圧力の影響の検討

入澤 恵理子; 上野 文義; 関 勝治; 阿部 仁

no journal, , 

使用済燃料再処理施設におけるステンレス鋼製機器では、使用済核燃料由来の酸化性金属イオンを含む硝酸溶液による腐食事象が見られる場合がある。本研究では、缶内を減圧し沸点を低くした条件で運転する高レベル廃液濃縮缶内の粒界腐食事象に着目し、非放射性の模擬溶液中でのステンレス鋼腐食速度に及ぼす温度や圧力の影響について調べ、電気化学的考察を行った。その結果から、腐食速度の温度依存性を整理するとともに、温度一定下では減圧沸騰することにより腐食が加速されることを示した。

口頭

硝酸溶液中におけるバナジウムの価数変化と亜硝酸イオンの関係

入澤 恵理子; 上野 文義; 阿部 仁; 熊谷 幹郎*; 鈴木 和則*; 林 慎一郎*

no journal, , 

再処理硝酸溶液によるステンレス鋼腐食機構を理解する上で重要な酸化性金属イオンの化学挙動評価として、非放射性模擬物質であるバナジウム(V)の硝酸溶液中における酸化反応に及ぼす温度や減圧沸騰の影響と硝酸イオン濃度の関係について評価した。温度や減圧沸騰の影響は、溶液中の亜硝酸イオン濃度変化挙動に現れ、減圧沸騰によるガス成分(窒素酸化物)の気相への移行が推察される結果となった。また、亜硝酸イオンの溶存が確認された条件ではVの酸化反応が促進されることがわかった。

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