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論文

Petrography and geochronology of the Kuki granite, Kitakami mountains, northeastern Japan; Shallow crustal intrusion and emplacement processes of granitic magma

鈴木 哲士*; 湯口 貴史*; 石黒 啓斗*; 遠藤 京香*; 加藤 あすか*; 横山 公祐*; 小北 康弘; 横山 立憲; 坂田 周平*; 大野 剛*; et al.

Journal of Mineralogical and Petrological Sciences (Internet), 119(1), p.230807_1 - 230807_18, 2024/02

 被引用回数:1 パーセンタイル:45.39(Mineralogy)

沈み込み帯における火成活動は、地下深部での熱や物質の供給の観点から重要な地質現象である。火成活動がとりわけ大規模であった時期(フレアアップ)には、大量のマグマが生成されることで大陸地殻の発達・進化が促進されたと考えられるが、詳細なマグマ溜りプロセスについての理解は乏しい。そこで本研究では、フレアアップ期の沈み込み帯におけるマグマ溜りプロセスの時空間変化を明らかにすることを目的とし、北上山地の白亜紀深成岩体のひとつである久喜花崗岩体の岩石学的、年代学的研究を行った。久喜岩体の標高ごとの岩石サンプルのモード組成や全岩化学組成は、久喜岩体での鉛直方向の分別結晶作用が生じたことを示唆する。ホルンブレンドに対して地質温度圧力計を適用したところ、定置深度は約10km、温度条件は800$$^{circ}$$Cから730$$^{circ}$$Cとなった。ジルコンに対するU-Pb年代・Ti濃度定量分析の結果から、久喜岩体は約125Maに900$$^{circ}$$Cから700$$^{circ}$$Cまでの冷却を受けたことが明らかとなった。また、ジルコンのTh/U比と結晶化温度の関係から、900$$^{circ}$$Cから800$$^{circ}$$Cまでに分別結晶作用が大きく寄与したこと、岩体の深度方向でその傾向が一様であることが示唆される。

報告書

概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化,2; NUMO-JAEA共同研究報告書(2012年度)(共同研究)

柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 早野 明; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.

JAEA-Research 2013-037, 455 Pages, 2013/12

JAEA-Research-2013-037.pdf:42.0MB

原子力機構(JAEA)及び原子力発電環境整備機構(NUMO)は、平成24年度に引き続き、JAEAがこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に直接適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくことを目的として、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて検討した。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討については、平成24年度に引き続き、結晶質岩を対象とした地下水移行時間の評価ツリーを拡充するとともに、新たに堆積岩を対象とした評価ツリーを作成した。(2)シナリオの構築に関する検討については、平成24年度の状態設定手順を実務的な観点から見直し、緩衝材を対象として試行した。また、安全機能への不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討については、母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の条件変換手法を含む設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。さらに、溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。

報告書

概要調査段階における設計・性能評価手法の高度化; NUMO-JAEA共同研究報告書(2011年度)(共同研究)

柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 早野 明; 三ツ井 誠一郎; 谷口 直樹; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.

JAEA-Research 2012-032, 298 Pages, 2012/09

JAEA-Research-2012-032.pdf:33.68MB

原子力機構(JAEA)と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて、原子力機構が蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定するとともに、必要な開発課題と今後の計画を明らかにすることを目的として、2011年度に共同研究を実施した。実施テーマと概要は以下の通り。(1)対象母岩の選定に関する検討:母岩特性のうち水理に着目し、母岩特性を評価するための項目、及び地下水移行時間の評価手法について、地質環境の調査・評価と関連付けたうえで整理した。(2)シナリオの構築に関する検討:シナリオ構築手順を具体化するとともに、ガラス固化体の溶解と核種の浸出、オーバーパックの腐食、緩衝材の長期変遷について、現象理解に関する最新の知見を構造的に整理した。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討:緩衝材の分配係数と拡散係数、母岩の分配係数を対象として、パラメータ設定の方法論を検討し、その方法論に従った試行を行った。(4)知識情報の品質確保に関する検討:知識情報の品質を確保するための考え方や手法を、(2)シナリオの構築で検討した状態設定に対する論拠に関する情報を例として検討した。

報告書

堆積岩地域の特徴を考慮した地下水流動現象の解明とモデル化に関する研究 概要報告書

井上 博之*; 石黒 健*; 久慈 雅栄*; 吉野 尚人

JNC TJ8400 2004-014, 59 Pages, 2004/02

JNC-TJ8400-2004-014.pdf:5.57MB

本委託業務では、幌延地域における地下深部の特徴を堆積岩地域の特徴の一例として取り上げ、それらが性能評価上重要となる地下水の流動や移行経路にどのように影響を及ぼすのかを把握することを目的として、以下の項目の検討を行った。1) 堆積岩地域における密度流解析手法の研究 2) 幌延地域のモデル化および間隙水圧、塩分濃度に関する基礎検討 3) 地下水流動、地温勾配および岩盤応力変形の連成解析手法に関する基礎研究 4) 堆積岩地域の地下水流動シミュレーション解析の高速化に関する検討その結果、既往の研究(今井他2002など)を参考として、2002年度までの調査データを入力データとして盛り込んだ幌延地域の水理地質構造をモデル化した。また、堆積岩地域における密度流解析手法として多成分多層流解析コードTOUGH2(Karsten Pruess, et al., 1999)の適用性を確認し、岩盤中の異なる塩分濃度や特異な間隙水圧を考慮した解析が可能であるとの見通しを得た。また、TOUGH2と岩盤応力変形解析コードFLAC3D(Itasca Consulting Group 1997)をカップリングしたTOUGH-FLAC(Rutquvist J, et al.,2002)の適用性についても見通しを得た。さらに、大規模な計算に対応するためにTOUGH2の高速化に関する検討を行い、効率的な高速化の方法と高速化が可能であることを示した。

報告書

堆積岩地域の特徴を考慮した地下水流動現象の解明とモデル化に関する研究

井上 博之*; 石黒 健*; 久慈 雅栄*; 吉野 尚人

JNC TJ8400 2004-013, 137 Pages, 2004/02

JNC-TJ8400-2004-013.pdf:22.48MB

本委託業務では、幌延地域における地下深部の特徴を堆積岩地域の特徴の一例として取り上げ、それらが性能評価上重要となる地下水の流動や移行経路にどのように影響を及ぼすのかを把握することを目的として、以下の項目の検討を行った。1)堆積岩地域における密度流解析手法の研究、2)幌延地域のモデル化および間隙水圧、塩分濃度に関する基礎検討、3)地下水流動、地温勾配および岩盤応力変形の連成解析手法に関する基礎研究、4) 積岩地域の地下水流動シミュレーション解析の高速化に関する検討 その結果、既往の研究(今井他2002など)を参考として、2002年度までの調査データを入力データとして盛り込んだ幌延地域の水理地質構造をモデル化した。また、堆積岩地域における密度流解析手法として多成分多層流解析コードTOUGH2 (Karsten Pruess, et al., 1999)の適用性を確認し、岩盤中の異なる塩分濃度や特異な間隙水圧を考慮した解析が可能であるとの見通しを得た。また、TOUGH2と岩盤応力変形解析コードFLAC3D(Itasca Consulting Group 1997)をカップリングしたTOUGH-FLAC (Rutquvist J, et al.,2002)の適用性についても見通しを得た。さらに、大規模な計算に対応するためにTOUGH2の高速化に関する検討を行い、効率的な高速化の方法と高速化が可能であることを示した。

報告書

緩衝材のせん断特性1

並河 努; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦

PNC TN8410 97-074, 60 Pages, 1997/02

PNC-TN8410-97-074.pdf:2.22MB

人工バリアシステムを構成する緩衝材ベントナイトには、オーバーパックの自重や腐食膨張、周辺岩盤のクリープ変形などにより、長期的な外力が作用すると予測されている。緩衝材の力学的変形安定性を評価するためには、これら外力に対する緩衝材の力学的変形挙動を明らかにする必要がある。本報告書は緩衝材ベントナイトの力学特性試験の一環として行われた、飽和した圧縮ベントナイトの圧蜜非排水3軸せん断試験についてまとめたものである。試験では、ベントナイト試料クニゲルV1(100%)を乾燥密度$$rho$$dが1.6g/cm3になるように圧縮成型し飽和させた供試体を用いた。試験は3軸試験装置を用いて行い、飽和供試体を0.8MPaから3.0MPaの圧蜜応力で圧蜜後、非排水条件でせん断試験を行った。せん断方法には、応力制御方式とひずみ制御方式の2通りの方法を用いて試験を行った。試験結果より、各圧蜜応力での軸差応力qと軸ひずみ$$epsilon$$aの関係が得られた。その関係は非線形関係となり、軸ひずみ$$epsilon$$a7%前後で軸差応力qが最大となり供試体が破壊することがわかった。そして、応力制御せん断試験では、一定軸荷重載荷下において軸ひずみが経過時間とともに増加するクリープ現象が認められた。また、圧蜜応力により供試体の状態を正規圧蜜と過圧蜜に分類した場合、両者のせん断挙動は過剰間隙水圧の発生状況等の点で異なるものとなった。正規圧蜜状態と考えられる供試体では、せん断中負のダイレタンシーの影響と考えられる過剰間隙水圧の上昇が認められ、破壊時の応力比q/p′もほぼ一定となった。そして、その応力比q/p′より破壊線(限界状態線)の傾きM=0.58が得られた。それに対し過圧蜜状態と考えられる供試験体には、せん断中過剰間隙水圧の上昇は認められず、破壊時の応力比q/p′は正規圧蜜よりも大きな値となった。また、正規圧蜜、過圧蜜に関係なく、試験後(破壊後)の各供試体には肉眼で確認できる破壊すべり面は認められなかった。

報告書

緩衝材の圧密特性

並河 努; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦

PNC TN8410 97-051, 53 Pages, 1997/02

PNC-TN8410-97-051.pdf:1.4MB

人工バリアシステムを構成する緩衝材ベントナイトには、オーバーパックの自重や腐食膨張、周辺岩盤のクリープ変形などにより、長期的な外力が作用すると予測されている。緩衝材の力学的安定性を評価するためには、これら外力に対する緩衝材の力学的変形挙動を明らかにする必要がある。本報告書は緩衝材ベントナイトの力学特性試験の一環として行なわれた、飽和した圧縮ベントナイトの1次元圧蜜試験についてまとめたものである。試験では、ベントナイト試料クニゲルV1(100%)を乾燥密度$$rho$$dが1.6g/cm3及び1.8g/cm3になるように圧縮成型し飽和させた供試体を用いた。試験は高圧圧蜜試験装置を用いて行い、飽和した供試体に膨潤応力から19.6MPaの圧蜜応力を8段階で載荷した。19.6MPaまで載荷後は、4段階で膨潤応力相当まで除苛し、再び19.6MPaまで4段階で載荷した。試験結果より、各載荷stepでの圧蜜沈下量と経過時間の関係($$Delta$$d-logt関係)が得られた。2次圧蜜と見られる圧蜜の後半を除き、圧縮ベントナイトの$$Delta$$d-logt関係はTerzaghiの圧蜜理論でほぼ表現できることが明かとなった。また、各載荷stepの結果より間隙比-圧蜜応力の関係(e-logp関係)が得られた。e-logp関係において、圧蜜降伏応力pc′初期の膨潤応力より大きな値となり、圧蜜降伏応力pc′以上の範囲においてe-logp関係はほぼ直線となった。除苛、再載荷過程において、e-logp関係は非線形関係となり、リバウンド量も大きな値となった。e-logp関係より求めた圧縮指数Ccと膨潤指数Csは、初期乾燥密度により異なり、初期乾燥密度が1.6g/cm3の供試体ではCc=0.27、Cs=0.18となり、初期乾燥密度が1.8g/cm3の供試体ではCc=0.21、Cs=0.11となった。また、圧蜜試験より得られた透水係数は、透水試験より得られた結果に比較し妥当な値であった。

報告書

熱-水-応力連成試験設備(COUPLE)をおける試験(その1) 天然岩石を用いた試験結果

千々松 正和*; 松本 一浩*; 菅野 毅; 石黒 勝彦; 杉田 裕; 茂呂 吉司*; 石川 博久

PNC TN8410 97-025, 57 Pages, 1997/01

PNC-TN8410-97-025.pdf:5.18MB

地層処分の性能評価において、ニアフィールドの熱、水理、応力等の条件を明確にする観点から、人工バリア及び周辺岩盤における熱-水-応力の連成現象を定量的に評価することが重要である。熱-水-応力連成試験設備(COUPLE)では、試験対象を周辺岩盤を含むニアフィールドまで拡張し、地下深部の処分環境下における地圧の作用、地下水の浸入による緩衝材の膨潤圧力の発生、廃棄体の発熱による熱応力等が周辺岩盤のゆるみ域や亀裂中の水理特性に及ぼす影響を評価することを主目的とし試験を実施した。試験の第一段階として、対象試験岩体への模擬処分孔掘削前後の載荷試験を実施した。試験の第二段階として、模擬処分孔内にヒーター、緩衝材(ベントナイトブロック)を設置し、浸潤、加熱試験を実施した。そして試験終了後、緩衝材のサンプリングを行ない、乾燥密度、含水比の測定を行なった。その結果、次のようなことが分かった。・AE測定と弾性波測定を総合的に評価することにより、載荷により発生する破壊の位置を定性的に予測できる。・サイクロメータを用いることにより、水がベントナイトの外側から順次内部へ浸入していく様子が観察できた。・ベントナイトに水が浸潤することにより膨潤圧が発生する。しかし、ベントナイトが飽和した時点で、膨潤圧の新たな発生はなくなる。・ヒーターによる加熱により、粘土内に熱応力が発生した。・ベントナイトブロックを用いる場合でも、ベントナイトが飽和した後は膨潤によりブロック継目は閉鎖し、高透水性部になることはない。

報告書

釜石原位置試験場における粘土グラウト試験

杉田 裕; 菅野 毅; 石川 博久; 石黒 勝彦

PNC TN8410 96-014, 46 Pages, 1995/12

PNC-TN8410-96-014.pdf:0.08MB

高レベル放射性廃棄物地層処分において,処分場の建設にともない発生する立坑や坑道等の空洞は,そのままでは廃棄体と人間の生活圏とをつなげる経路となるため,適切に閉鎖する必要がある。廃棄体定置後の地質環境を元の状態に戻すことによって,空洞に添った地下水の流れと核種の移行を抑制するために埋戻し,プラグ,グラウト等を組合せたシーリングシステムの研究開発が必要不可欠である。本報告書は、釜石原位置試験場において実施した粘土グラウトの止水性に関する基本特性の結果についてまとめたものである。グラウト試験は,国産ベントナイトであるクニゲルVAを試験試料とし,既存坑道より新たに掘削・拡幅したグラウト試験坑道で実施した。グラウトの効果は試験前後の透水試験で把握した。グラウトの注入試験は,注入圧1.0MPaを基本とし,注入濃度を0.2wt%$$sim$$8.0wt%まで6段階に設定した。その結果,以下の知見が得られた。(1)本試験範囲では,静的注入法によりグラウト注入が可能であった。(2)今回対象とした亀裂群については,亀裂によらず注入濃度が大きくなるとグラウト液の注入速度は小さくなった。(3)亀裂群A,Bともにベントナイト注入速度は注入濃度とともに増加するが,注入濃度4.0wt%前後から注入速度が上がらなくなり,亀裂のめづまりと考えられる傾向を示した。(4)粘土グラウトにより亀裂群の透水係数が減少し,透水係数は亀裂群Aの存在するボーリング孔が9.6$$times$$10-8--/sから2.5$$times$$10-9--/sであり,亀裂群Bの存在するボーリング孔は4.2$$times$$10-6--/sから1.1$$times$$10-8--/sであった。(5)電磁波トモグラフィーでは,グラウトの浸透を速度変化で捉える可能性があることを示した。

口頭

電子線照射により窒素空孔を導入したGaNの電気的評価

加藤 正史*; 福島 圭亮*; 春日 将宣*; 鬼頭 孝輔*; 市村 正也*; 兼近 将一*; 石黒 修*; 加地 徹*; 大島 武

no journal, , 

窒化ガリウム(GaN)は電子デバイス用材料として有望であるが、デバイス作製プロセスにおいて窒素空孔が生成され電気的特性に悪影響を与えると言われている。本研究ではGaNに電子線照射を行い、ガリウムに比して軽元素である窒素のみを弾き飛ばし意図的に窒素空孔を生成させ、電気的評価を行うことで窒素空孔が生成する深い準位についての知見を得た。サファイア基板上に有機金属化学気相法により成長させたアンドープGaNウェハーをカットし、一部の試料に電子線(200keV)照射を行った。それら試料へNi蒸着を行いショットキーダイオードを作製し、電流-電圧測定を行うことで特性を評価した。その結果、電子線照射後のGaNは未照射に比べ直列抵抗が増加することが確認された。さらに、容量-電圧測定から、正味のドナー濃度が減少することが判明した。これより、電子線照射により窒素空孔が生成され、それが欠陥準位を形成することでキャリア濃度を減少させ、抵抗を増大させることが示唆された。

口頭

北上山地,久喜花崗岩体の岩石学的研究と年代学的研究; 大陸地殻浅部におけるマグマの貫入・定置プロセス

鈴木 哲士*; 湯口 貴史*; 石黒 啓斗*; 遠藤 京香*; 加藤 あすか*; 横山 公祐*; 小北 康弘; 横山 立憲; 坂田 周平*; 大野 剛*; et al.

no journal, , 

島弧-海溝系の沈み込み帯におけるマグマの発生は、大陸地殻の発達・進化において重要な地質現象である。北上山地に分布する白亜紀深成岩体では、化学組成の特徴やマグマの起源に基づき2種類のマグマ(アダカイト質、非アダカイト質)が累帯状の岩体を形成するモデルが提案されている(例えば、土谷ほか, 2015)。しかし、北上山地には久喜花崗岩体のような、アダカイト質岩を伴わない岩体も存在する。そのような岩体を構成する非アダカイト質マグマは、アダカイト質マグマとは異なるマグマ溜りプロセスを辿ったことが想定されているが、その詳細なプロセスは明らかにされていない。そこで本研究では、久喜花崗岩体を対象として、マグマの発生から地殻への貫入・定置プロセスの解明を目的として、岩石学的研究と年代学的研究を実施した。久喜花崗岩体のホルンブレンドの化学組成に基づき、久喜花崗岩体の温度・圧力履歴を推定したところ、800$$^{circ}$$Cから730$$^{circ}$$Cへの冷却では圧力(深度)の変化が認められず、深度約9から10kmにマグマが定置したと解釈できる。ジルコンU-Pb年代、Ti濃度の同時分析を行ったところ、マグマ溜りが約125Maにおいて約900$$^{circ}$$Cから700$$^{circ}$$Cまで冷却したことが明らかとなった。マグマの分別結晶作用の程度の指標となるジルコンのTh/U比は、ジルコンの結晶化温度が800$$^{circ}$$C以上と800$$^{circ}$$C以下で異なる傾向が認められた。これは、800$$^{circ}$$C以上ではマグマ溜り内での鉱物の分別が800$$^{circ}$$C以下に比べて活発であったことを示す。これらのことをまとめると、久喜花崗岩体を形成したマグマ溜りは、約125Maにおいて、比較的活発な分別結晶作用(ホルンブレンドやジルコンの晶出)を生じながら深度約9から10kmに温度800$$^{circ}$$Cで定置し、その後、比較的穏やかな分別結晶作用を生じつつ冷却し、約700$$^{circ}$$Cにおいてホルンブレンドとジルコンの結晶化が終了したと考えられる。

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