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塚田 隆; 三輪 幸夫; 宇賀地 弘和; 松井 義典; 板橋 行夫; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*
Proceedings of International Conference on Water Chemistry of Nuclear Reactor Systems (CD-ROM), 5 Pages, 2004/10
材料試験炉(JMTR)において照射誘起応力腐食割れ(IASCC)の発生及び進展試験を予備照射した試験片を用いて実施する計画がある。炉内においては、水の放射線分解により環境中に各種のラジカルや過酸化水素などが含まれるため、炉内環境の評価には腐食電位(ECP)が指標として用いられる。JMTR炉内に装荷する照射キャプセル内で使用するためのFe/FeO型のECPセンサーを開発した。センサーの耐久性を調べるため、高温高圧純水中における熱サイクル試験などを実施した。本研究で開発した炉内測定用ECPセンサーには、高温水中での耐久性を向上させるため、セラミックス隔膜と金属ハウジングの接合部を無電解ニッケルメッキにより保護したが、その有効性が示された。
菊地 泰二; 石川 和義; 松井 義典; 板橋 行夫
JAERI-Tech 2004-043, 21 Pages, 2004/03
JMTRにおける原子炉材料の照射試験は、常に高い精度の照射温度,中性子照射量及び中性子スペクトルを要求されている。一般的な要求は、JMTRの最良な照射孔を選ぶことで対応している。しかし、より正確に行うためには、特殊な機構を持ったキャプセルを製作する必要がある。反射領域の照射の場合、中性子照射量は、キャプセル部品の中性子減衰により、炉心側と反対側では2030%の差が生じる。この照射量の不均一を緩和するため、サイクル間で遠隔による試料容器を反転させる構造とした。期待する中性子スペクトル(高速中性子/熱中性子の比)を得るために、核計算コードによってカドミウムの厚さを計算した。カドミウムは熱中性子を吸収する材料である。そのため、試料容器外側に必要な厚さのカドミウムめっきを施した。本報告では、反転機構を設けた均一照射キャプセルについて、(1)各種基礎試験,(2)その結果及び(3)実際の照射試験の評価結果について報告する。
伊藤 治彦; 本間 建三; 板橋 行夫; 田畑 俊夫; 明石 一朝; 稲場 幸夫; 熊原 肇; 高橋 邦裕; 北島 敏雄; 横内 猪一郎
JAERI-Review 2003-024, 76 Pages, 2003/10
JMTRでは、平成14年12月6日に原子炉一次冷却系がある部屋の漏水検知器が作動したため、ITVで漏水の観察を続けたが、12月10日になって計測用配管からの漏水を発見して原子炉を手動で停止した。本計画外停止に関しては「JMTR計測用配管水漏れ調査委員会」において、漏水発生の原因と対策のほか、漏水検知器の作動から原子炉の手動停止に至る4日間の安全管理に関する問題指摘とその対策の検討を行った。その後、委員会報告を受け、水漏れ発生箇所の修復と類似箇所への水平展開を図るとともに、原子炉施設の安全運転のために必要な設備の改善と運転手引きの改善,教育訓練,情報の共有化,品質保証活動の充実など、具体策を実施した。本報告書は、これらの対策の実施結果についてまとめたものである。
井手 広史; 松井 義典; 長尾 美春; 小森 芳廣; 板橋 行夫; 辻 宏和; 塚田 隆; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 11th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-11) (CD-ROM), 7 Pages, 2003/04
日本原子力研究所では、軽水炉の高経年化にかかわる照射誘起応力腐食割れ(IASCC: Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)研究のための照射試験ニーズに応えるため、BWRの水質、温度を模擬した条件下で照射試験が行える高度材料環境照射装置の開発を行った。高度材料環境照射装置は、照射試験片を収納し炉内に装荷される飽和温度キャプセルと炉外に設置されキャプセルへ高温高圧水を供給する水環境制御装置から構成される。このうち、飽和温度キャプセルについて、試験片温度を精度よく制御すること及び給水の水化学の制御性を改善するために試験片表面での給水流速をより高めることを目的とした熱水力的検討を行った。種々のキャプセルの構造を検討し、導水管及び矩形孔を設けた熱媒体を採用した飽和温度キャプセルを用いた照射試験の結果、各試験片温度と給水の水化学を制御できることがわかった。
井手 広史; 松井 義典; 板橋 行夫; 小森 芳廣; 長尾 美春; 小向 文作; 辻 宏和; 秋本 肇; 大貫 晃; 新谷 文将
JAERI-Tech 2002-079, 58 Pages, 2002/10
材料試験炉部では、軽水炉の高経年化にかかわる照射誘起応力腐食割れ(IASCC:Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)研究のための照射試験ニーズに応えるため、BWRの水質,温度を模擬した条件下で照射試験が行える高度材料環境照射装置の開発を進めている。高度材料環境照射装置は、飽和温度キャプセル及び水環境制御装置から構成される。本報告では、飽和温度キャプセルについて、試験片温度をBWRの炉内構造材温度で照射すること,試験片表面での給水流速をよりBWR環境に近づけること、及び、異常時のキャプセルの安全性の向上を目的とした熱水力的検討した結果を示す。その結果の概要は、導水管及び矩形孔をあけた熱媒体を用いるキャプセル構造を採用することにより、試験片表面での給水流速を従来の10倍程度(約0.2m/s)まで高めることが可能であり、また、給水全喪失等の万一の異常時にも安全上問題なく熱除去が可能であることがわかった。
飛田 正浩*; 板橋 行夫
JAERI-Tech 2002-042, 40 Pages, 2002/03
軽水炉の高経年化に関連して、照射誘起応力腐食割れ(IASCC;Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking)は炉内構造物の信頼性に関する重要かつ緊急の検討課題とされており、このような状況から、沸騰水型軽水炉(BWR)の炉内環境を模擬した照射試験を行うことができる高度材料環境照射装置をJMTRに設置するための設計検討を進めている。高度材料環境照射装置は、照射試験片を収納し炉内に装荷する飽和温度キャプセル、飽和温度キャプセルに高温高圧水を供給する水環境制御装置などから構成される。本報告書は、核種評価コードORIGEN-2と遮へい計算コードQAD-CGGP2を用いて、作業の安全性確保のために水環境制御装置が設置されるJMTR原子炉建家炉室B1Fのキュービクルの外壁表面における線量当量率の評価と、原子炉停止後にキュービクル内に立ち入る場合に最も高線量が予想される同装置のイオン交換塔遮へい体表面の線量当量率評価の結果についてまとめたものである。
松井 義典; 井手 広史; 板橋 行夫; 菊地 泰二; 石川 和義; 阿部 新一; 井上 修一; 清水 道雄; 岩松 重美; 渡辺 直樹*; et al.
UTNL-R-0416, p.5_1 - 5_10, 2002/03
原研では他の原子炉等で照射された材料試料をさらにJMTRで照射する、いわゆる再照射技術を平成6年度から開発してきた。この再照射技術を適用して、平成11年度から軽水炉圧力容器鋼材の中性子照射脆化に対する焼鈍効果の研究のための照射がJMTRで計画された。この照射計画では再照射の機能に加え、照射途中での試料の交換が必要なため、平成11年から試料交換を可能にするためのキャプセル端栓構造の設計と試験を開始するとともに、キャプセルの設計を行った。また、その他のキャプセル製作に必要となる種々の技術についても平成12年8月までに全ての開発試験を終了した。上記再照射試験用のキャプセル(再照射キャプセル)の製作は平成13年8月に完了し、平成13年10月からJMTRにおいて1回目の照射を行い、平成14年1月に照射された試料の焼鈍を実施した。その後、1月から2月にかけて試料の一部交換を実施し、3月からは2度目の照射を開始している。本報では、再照射技術の実用例として、本照射試験に用いているキャプセルの構造及び開発試験,照射及び焼鈍作業の結果、試料交換作業等について報告する。
長尾 美春; 板橋 行夫; 小森 芳廣; 新見 素二; 藤木 和男
KAERI/GP-195/2002, p.49 - 55, 2002/00
モンテカルロコードMCNPを用いたJMTRにおける照射場評価手法の検討を行ってきた。これまでに行われた検証の結果、高速中性子束,熱中性子束のMCNP計算値は、フルエンスモニタによる測定値に対して各々10%,30%の精度であった。加熱率については、試料部の温度で比較した結果、解析値は、測定値に対して-3~+14%で評価できた。以上の結果から、JMTR照射試験においては、中性子束,料部温度において高精度な評価が可能である。
松井 義典; 井手 広史; 板橋 行夫; 菊地 泰二; 石川 和義; 阿部 新一; 井上 修一; 清水 道雄; 岩松 重美; 渡辺 直樹*; et al.
KAERI/GP-195/2002, p.33 - 40, 2002/00
最近の軽水炉圧力容器材の照射損傷研究では中性子照射効果の焼鈍による回復効果の研究が行われており、JMTRを用いた照射試験と照射済試料の焼鈍さらに焼鈍後の照射効果の研究が計画された。このため、材料試験炉部では照射後に試料の焼鈍と交換を行い、その後、さらに再照射が可能なキャプセルを開発した。本再照射キャプセルの開発には、交換可能な内部キャプセルから延びた熱電対のシース線の接続を着脱可能にするための気密コネクタと、試料交換のためのキャプセル底部プラグに使用するメカニカルシールの技術開発が必要であった。開発・製作した再照射キャプセルによる照射試験は、照射されたキャプセルのカナルでの取扱いやホットセル内での遠隔操作による試料交換を計画通り実施でき、再照射の際の試料温度も目標範囲を満足するなど、開発目標を達成することができた。
小森 芳廣; 松井 義典; 板橋 行夫; 山浦 高幸; 長尾 美春
KAERI/GP-195/2002, p.59 - 69, 2002/00
材料試験炉部では、JMTRの照射能力を向上させ原子炉燃料,材料の照射研究の進展に対応すべく、照射技術,照射設備の開発を継続的に行っている。本報告は最近の照射技術開発の概要をまとめたものである。国内の軽水炉の長寿命化に対応して照射誘起応力腐食割れ(IASCC)に関する二つの大きな研究プロジェクトによる照射試験が2002年から計画され、このための照射試験設備の設計,製作,設置が、JMTR照射技術における過去5年間の主要かつ緊急の開発項目であった。1998年から同照射試験設備の設計検討を開始し、2002年3月に設置を終了し照射試験を開始した。この間、照射基礎研究等に対しては、照射温度測定のための新型モニタ,照射済み燃料棒への二重再計装技術,均一照射キャプセル等の開発を進め、照射利用に供した。
菅野 勝; 鍋谷 栄昭; 森 雄一郎*; 松井 義典; 飛田 正浩*; 井手 広史; 板橋 行夫; 小森 芳廣; 塚田 隆; 辻 宏和
JAERI-Tech 2001-080, 57 Pages, 2001/12
高経年軽水炉の信頼性,安全性を確保するうえで、炉内構造物に発生するおそれのある照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、重要かつ緊急な検討課題とされており、このための材料照射研究が計画されている。このために、軽水炉(BWR)の炉内環境を模擬した照射試験を行うことができる高度材料環境照射装置をJMTRに設置するための設計検討を進めている。高度材料環境照射装置は、照射試験片を収納し炉内に装荷される飽和温度キャプセル,飽和温度キャプセルに高温高圧水を供給する水環境制御装置から構成される。本報告は、このうち、水質制御機能を備えた水環境制御装置に関し、各構成機器の仕様・性能等,主に、1999年に行った設計検討の結果をまとめたものである。
武山 友憲; 千葉 雅昭; 磯崎 太*; 雨澤 博男; 板橋 行夫; 菊地 泰二; 小田部 芳清*; 平田 雄二*; 高 勇; 大場 敏弘
JAERI-Tech 2001-024, 32 Pages, 2001/03
中性子スペクトル調整型キャプセルの製作にあたり、試料に高速中性子のみを照射する目的で、熱中性子吸収材であるカドミウムのアルミニウム被覆密封薄肉円筒を製作した。核設計、熱設計上からの要求は、カドミウムの肉厚5.5mm,内径23mm,全長750mm,アルミニウム被覆肉厚0.7mmであり、カドミウムの表面に酸化膜があってはならない、アルミニウム被覆は全面においてカドミウムと密着していることであった。この仕様を満足するため鋳造によって製作した。酸化を防止するためとカドミウムは特定化学物質であるため、真空溶液鋳造装置を製作して鋳造を行った。
松井 義典; 板橋 行夫; 清水 道雄; 辻 宏和
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.2), p.997 - 1000, 2000/12
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)JMTRではほかの照射施設との組合せ照射(カップリング照射)に成功した。カップリング照射はほかの照射施設の特徴とJMTRの特徴を生かすことで、新たな照射研究の環境を提供できるものと考える。この組合せる照射施設には、高速炉、加速器、軽水炉等が挙げられる。カップリング照射は照射済試料を再照射するため、試料をホットセル内でキャプセルへ組込み、組立てる必要がある。このため、遠隔での技術を確立し、通常検査をホットセル内で実施した。このキャプセルはホットセル内で取り扱うことから長さ制限があったため、通常長さにするための熱電対、制御管、保護管の接続を原子炉とホットセルをつなぐカナル領域で実施した。その後、原子炉へ装荷し、4サイクルの照射に成功した。今後の予定として、アニーリング材の再照射を計画しており、これに伴う新たな技術開発を行い、現在確認試験中である。
倉田 有司; 板橋 行夫; 三村 英明*; 菊地 泰二; 雨澤 博男; 島川 聡司; 辻 宏和; 新藤 雅美
Journal of Nuclear Materials, 283-287(Part.1), p.386 - 390, 2000/12
被引用回数:6 パーセンタイル:42.14(Materials Science, Multidisciplinary)ひずみのその場測定を行う照射下単軸クリープ試験によれば、クリープ変形の過程を詳細に調べることができる。タイプ304ステンレス鋼を用いて、異なる中性子スペクトルのもとで、照射下及び照射後クリープ試験を行った。照射後クリープ試験では、JMTRの通常スペクトル、高熱中性子スペクトル、熱中性子シールドスペクトルのもとで、はじき出し損傷率は約2dpa、ヘリウム生成量はそれぞれ、3appm,15appm,1appmまで550で照射した後、550でクリープ試験を行った。照射下クリープ試験は、高熱中性子スペクトル及び熱中性子シールドスペクトルのもとで、550で実施した。中性子スペクトルの違いは、照射後クリープ特性には、ほとんど影響が認められなかった。これに対し、照射下クリープ挙動には、明らかな中性子スペクトル効果が認められ、高熱中性子スペクトルのもとでクリープ変形が加速された。
辻 宏和; 倉田 有司; 三輪 幸夫; 板橋 行夫; 雨沢 博男*; 島川 聡司; 三村 英明; 北 智士; 鈴木 富男; 塚田 隆; et al.
Advances in Science and Technology, 24, p.483 - 490, 1999/00
高速増殖炉「もんじゅ」の構造材である304ステンレス鋼を対象として、中性子照射による弾き出し損傷量を約2dpa一定に保ちながら、核変換ヘリウム生成量を1,3及び16appmの3水準に変えることにより、中性子照射材の機械的性質に及ぼすヘリウム生成量の影響を分離抽出することを目的として、熱中性子炉JMTR用の特殊照射キャプセルを開発した。この特殊照射キャプセルを用いてJMTRにおいて400及び550Cで304ステンレス鋼の中性子照射を行い、照射材の引張、破壊靱性、クリープ、疲労の諸試験及びTEMによる組織観察を行うとともに照射前の基本特性試験を行う体系的な研究プログラムを進めてきた。本報告では、計画の全体概要について述べるとともに特殊照射キャプセルの特徴、これまでに得た照射前の基本特性試験結果及び照射後試験結果について述べる。
松本 実喜夫*; 伊藤 治彦; 馬場 治; 板橋 行夫
JAERI-M 94-020, 36 Pages, 1994/02
高温工学試験研究炉(HTTR)の一次系に沈着する核分裂生成物の沈着量及び沈着分布を推定することは、原子炉の遮蔽設計あるいは保守・点検及び事故解析に不可欠である。JMTRでは、HTTR用燃料照射研究に用いている高温ヘリウムインパイルガスループ(OGL-1)1次冷却系に沈着するFP分布測定を、原子炉運転中及び停止後にわたって行ってきた。本報告書は、FP分布測定の沈着量を定量するために用いてきた沈着換算係数が妥当であるかを検証するため、管状線源を測定しその結果をまとめたものである。管状線源測定の結果、沈着量は20%の誤差範囲内で測定できていることが確認された。
松本 実喜夫; 遠藤 泰一; 伊藤 治彦; 板橋 行夫; 猿田 徹; 横内 猪一郎; 安藤 弘栄
JAERI-M 92-212, 62 Pages, 1993/01
高温ガス冷却炉(HTGRs)の設計及び安全解析において、燃料から放出する核分裂生成物(FP)の1次冷却系への沈着・離脱挙動を把握することは重要である。JMTRでは、高温工学試験研究炉(HTTR)用燃料照射研究に用いている高温ガス冷却ループ照射装置(OGL-1)の1次冷却系に沈着するFP分布測定を原子炉運転中及び停止後にわたって行ってきた。その結果、ヨウ素の沈着が温度上昇に対して指数関数的に減少すること、表面が冷却されている2基の再生熱交換器に系内全ヨウ素の60%が沈着することを明らかにした。また、燃料照射温度が1500Cの場合、ヨウ素放出率は1300Cの約100倍になることを確認した。更に、本報では、原子炉運転中と停止後によるFP沈着・離脱に係る系内ヨウ素分布の変化について報告する。
M.Li*; 伊藤 治彦; 白石 忠男; 斎藤 隆; 雨澤 博男; 板橋 行夫; 市橋 芳徳
JAERI-M 90-190, 35 Pages, 1990/11
キャプセルでの照射試験において、低温・均一温度照射を実現するために、JMTRのキャプセルにヒートパイプを利用することを計画している。そのためには比較的低温(100~300C)で作動し、小径で高熱流束が得られるヒートパイプが必要である。本報告書は、このような条件に適合するヒートパイプの構造をサーベイし、その性能を知るための計算評価をまとめたものである。本計算評価は、軽水炉で最も使用し易い、水を作動液としたヒートパイプについて行なった。計算の結果、作動温度が200C以上では、溝付ウイックを有するヒートパイプ又はウイック無しのヒートパイプが、高熱流束を得るためには適切であり、作動温度が120C以下の場合、金網ウイック付きのヒートパイプが優れていることが分かった。
岩井 孝; 清水 道雄; 中川 哲也; 相沢 静男; 宮田 精一; 川又 一夫; 小向 文作; 齋藤 順市; 板橋 行夫; 酒井 陽之; et al.
JAERI-M 90-027, 28 Pages, 1990/02
JMTR燃料の濃縮度低減化計画に際し、低濃縮ウラン(LEU)燃料の安全評価に資するため、高温時(600Cから1100C)における核分裂生成物(FP)の放出率測定装置を開発し本試験を行った。試料は、JMTRにて1サイクル(燃焼度約22%U)照射したLEUの分散型シリサイド燃料と中濃縮ウラン(MEU)の分散型アルミナイド燃料である。試験は、照射終了後10日から90日の間に行い、試料を600Cから1100Cまで100Cステップで加熱し、各温度において放出されるKr、Xe、I、Cs、Ra、Te等のFPの放出量をキャリアガスに乾燥空気を使用して測定した。試験の結果、各試料においてKr、Xe、I、TeはU-Al合金燃料についてG.W.Parker等の行った試料結果よりやや低い放出率を示した。しかし1個のシリサイド燃料においてCs、Ruが、またアルミナイド燃料においてCsがやや高い放出率を示した。
宮澤 正孝; 板橋 行夫; 佐藤 政四; 稲場 幸夫; 明石 一朝; 根本 正; 新保 利定; 小山田 六郎; 二村 嘉明
9th Int. Symp. on Packaging and Transportation of Radioactive Materials, Vol. 3, p.1686 - 1693, 1989/00
JMTRで製作中の使用済燃料輸送容器の設計及び安全解析の評価方法の妥当性を確認するために、フルスケールモデル輸送容器による9m及び1m(標的)落下試験並びに800C30分の耐火試験を実施した。落下試験では、輸送物の減速度及び変形量(緩衝体及びフィン)の測定値が安全解析で得られた値より下まわっており、また輸送物主要部の応力測定結果は解析値に比べて低い値を示した。耐火試験では、密封境界であるOリング部及び収納物(模擬燃料要素)など安全設計に重要な輸送物内部の温度は解析値より低い値を示した。その結果、構造及び熱解析から得られた値が十分安全側の値であること、また試験後の検査等から輸送容器の健全性が確認された。