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片渕 竜也*; 井頭 政之*; 鎌田 創*; 田近 道英*; 岩本 信之; 河野 俊彦*
Physical Review C, 108(3), p.034610_1 - 034610_12, 2023/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Nuclear)The neutron capture cross section and the capture -ray spectrum of Sr were measured in the keV energy regions. Above 34 keV, the present data are larger than evaluated cross sections which are based on a set of resonance parameters measured in past experiments. To investigate the impact of the present results to the stellar nucleosynthesis, the Maxwellian averaged neutron capture cross section (MACS) was calculated using the present experimental results. The calculated MACS was about 10% smaller than the values widely used in stellar nucleosynthesis calculations and it is found that this difference arises from a problem in calculating the direct capture process in the previous study. In fact, the present and previous MACS become in good agreement when the contribution from the direct neutron capture process that has been theoretically calculated is removed from the previous MACS. This indicates that the previous work overestimated the contribution of the direct capture process. The present experimental capture -ray spectrum shows that primary transition intensities to the low-lying states of Sr drastically changes with the neutron energy.
Nancekievill, M.*; Espinosa, J.*; Watson, S.*; Lennox, B.*; Jones, A.*; Joyce, M. J.*; 片倉 純一*; 奥村 啓介; 鎌田 創*; 加藤 道男*; et al.
Sensors (Internet), 19(20), p.4602_1 - 4602_16, 2019/10
被引用回数:9 パーセンタイル:47.99(Chemistry, Analytical)福島第一原子力発電所における燃料デブリ探査に資するため、水中ロボット(ROV)にソナーを搭載し、水没している燃料デブリを探査するためのシステム開発を行った。本システムは、測位システム, 深度センサー, 収集されるソナーデータを用いることで、燃料デブリの3D画像をリアルタイムに取得することができる。実証試験として、模擬デブリを楢葉遠隔技術開発センターの水槽施設の底に設置し、3D画像を取得することに成功した。
奥村 啓介; Riyana, E. S.; 佐藤 若英*; 前田 裕文*; 片倉 純一*; 鎌田 創*; Joyce, M. J.*; Lennox, B.*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.108 - 112, 2019/01
福島第一原子力発電所(1F)の原子炉格納容器(PCV)内における線量率分布の予測手法を確立するため、以下の一連の計算を行った。(1)事故時の燃料組成を得るための燃焼計算、(2)不純物を含む炉内構造物の放射化計算、(3) IRIDによる事故解析の結果に基づくPCV中のCs汚染分布の推定、(4) PCV内の放射性核種の崩壊計算、(5)線量率を得るための光子輸送計算。これらの計算の後、ドライウェル周辺のCs濃度を、IRIDによるPCV調査で測定された局所線量率の結果と一致するように修正した。
鎌田 創*; 加藤 道男*; 西村 和也*; Nancekievill, M.*; Watson, S.*; Lennox, B.*; Jones, A.*; Joyce, M. J.*; 奥村 啓介; 片倉 純一*
Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.199 - 202, 2019/01
福島第一原子力発電所の格納容器(PCV)内の水中燃料デブリ分布を調査するための技術開発として、小型のROVに搭載するソナーシステムの開発実験を行っている。実験は、PCVを模擬し、異なるサイズのソナー、超音波周波数、ビームスキャニング法を用いて、深さの異なる2種類の水槽で実施した。その結果、模擬デブリの形状識別性能と狭い閉空間でのマルチパスによるノイズを特徴付けた。
Nancekievill, M.*; Jones, A. R.*; Joyce, M. J.*; Lennox, B.*; Watson, S.*; 片倉 純一*; 奥村 啓介; 鎌田 創*; 加藤 道男*; 西村 和哉*
IEEE Transactions on Nuclear Science, 65(9), p.2565 - 2572, 2018/09
被引用回数:27 パーセンタイル:93.27(Engineering, Electrical & Electronic)福島第一原子力発電所の格納容器内に水没した燃料デブリを探査する技術の開発に貢献するため、小型の放射線検出器とソナーを搭載した遠隔水中ロボット(ROV)システムの開発を行っている。線量率モニタリングおよび線分光法のための臭化セリウム(CeBr)シンチレータ検出器をROVに統合し、実験室および水中の両条件でCs線源を用いて実験的に検証した。さらに、IMAGENEX 831Lソナーと組み合わせたROVは、水プール設備の底に置いた模擬燃料デブリの形状およびサイズを特徴付けることができた。
Nancekievill, M.*; Jones, A. R.*; Joyce, M. J.*; Lennox, B.*; Watson, S.*; 片倉 純一*; 奥村 啓介; 鎌田 創*; 加藤 道男*; 西村 和哉*
Proceedings of 5th International Conference on Advancements in Nuclear Instrumentation Measurement Methods and their Applications (ANIMMA 2017) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2017/06
福島第一原子力発電所の原子炉内部のマッピングを目的とし、放射線検出器を組み合わせた潜水可能なROVシステムを開発している。線強度のマップを得るとともに放射性同位体を同定するため、CeBr無機シンチレータ検出器をROVに組み込んでいる。ROVは、直径約150mmの円筒形状で、自由度5で制御可能な5つのポンプを持つ2つのエンドキャップを備えている。CeBr検出器は、熱中性子束をマッピングすることが可能なLiホイルを有する単結晶化学蒸着中性子検出器で置き換えることが可能である。
瀬川 麻里子; 藤 暢輔; 原田 秀郎; 北谷 文人; 小泉 光生; 深堀 智生; 大島 真澄*; 岩本 信之; 岩本 修; 初川 雄一; et al.
AIP Conference Proceedings 1594, p.339 - 344, 2014/05
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Astronomy & Astrophysics)Pb isotopes represent a sensitive test for models of -process nucleosynthesis, since the decomposition of the complex abundance pattern in these mass regions is difficult to be accounted for by classical -process model. Main neutron capture processes, the - and -processes, attribute to the origin of the isotopes in this mass region. As the aspects of neutron sources of the -process, Gallino et al. reported that C(, n) neutron source which is burning radiatively at = 8 keV play an important role on -process nucleosynthesis. Hence, in the present study, an anti-Compton NaI(Tl) spectrometer and highly enriched samples are used to determine the -ray energy spectra from the (n, ) reaction. This NaI(Tl) spectrometer makes it possible to detect the discrete -ray from the reaction to the low-lying states in Pb. We give results both neuron capture cross sections for Pb to obtain the pulse height spectra using NaI(Tl) spectrometer with time of flight method in the wide neutron energy range from 10 to 100 keV. The Maxwellian averaged capture cross sections for Pb are determined in the astrophysical relevant energy region.
Luce, T. C.*; Challis, C. D.*; 井手 俊介; Joffrin, E.*; 鎌田 裕; Politzer, P. A.*; Schweinzer, J.*; Sips, A. C. C.*; Stober, J.*; Giruzzi, G.*; et al.
Nuclear Fusion, 54(1), p.013015_1 - 013015_15, 2013/12
被引用回数:40 パーセンタイル:85.52(Physics, Fluids & Plasmas)The ITPA IOS group has coordinated experimental and modeling activity on the development of advanced inductive scenarios for applications in the ITER tokamak. This report documents the present status of the physics basis and the prospects for applications in ITER. The key findings are: (1) inductive scenarios capable of higher than the ITER baseline scenario () with normalized confinement at or above the standard H-mode scaling have been established under stationary conditions on the four largest diverted tokamaks (AUG, DIII-D, JET, JT-60U) in a broad range in and density; (2) MHD modes can play a key role in reaching stationary high performance, but also define the stability and confinement limits; (3) the experiments have yielded clearer measurements of the normalized gyroradius scalin; and (4) coordinated modeling activity supports the present research by clarifying the most significant uncertainties in the projections to ITER.
吉田 麻衣子; Kaye, S.*; Rice, J.*; Solomon, W.*; Tala, T.*; Bell, R. E.*; Burrell, K. H.*; Ferreira, J.*; 鎌田 裕; McDonald, D. C.*; et al.
Nuclear Fusion, 52(12), p.123005_1 - 123005_11, 2012/11
被引用回数:18 パーセンタイル:59.59(Physics, Fluids & Plasmas)プラズマ回転分布は、プラズマの安定性,閉じ込め改善,不純物輸送に重要な役割をしている。よって、運動量輸送係数の性質を理解することは、将来の装置におけるプラズマ回転やプラズマ性能を予測するうえで必須である。本研究では、さまざまな磁場配位を持つトカマク装置で取得した運動量輸送に関するデータベースを構築し、幅広いプラズマパラメータ領域における運動量輸送の特性を評価した。その結果、共通してどの装置でも運動量輸送係数が熱輸送係数と相関することと、運動量の対流速度と拡散係数が相関することが、プラズマ半径r/a=0.3-0.7の領域において観測されていることがわかった。また、運動量輸送係数と熱輸送係数の比の無次元量パラメータの関係について導き、輸送係数の比のスケーリングを初めて構築した。これらの結果は、将来の装置における運動量輸送係数の予測やモデリングの構築のために有効なデータである。
柴田 恵一; 岩本 修; 中川 庸雄*; 岩本 信之; 市原 晃; 国枝 賢; 千葉 敏; 古高 和禎; 大塚 直彦*; 大澤 孝明*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 48(1), p.1 - 30, 2011/01
被引用回数:1675 パーセンタイル:99.99(Nuclear Science & Technology)日本の評価済み核データライブラリー(JENDL)の第4版JENDL-4.0を作成した。JENDL-4.0の開発においてはFP及びMAデータの信頼度向上に重点を置いた。そのため、核反応モデルに基づく2つの計算コードを開発した。広い質量及びエネルギーをカバーする光学模型パラメータをチャネル結合法により求め、核データ評価に使用した。アクチノイド核種の熱中性子断面積は最新の実験値又は近傍核の系統性から決定した。重要なウラン及びプルトニウムの核分裂断面積は10keV以上のエネルギー領域で同時評価法により評価した。FPに関しても再評価を行うとともに、新規に30核種のデータを作成した。軽元素及び構造材核種についても再評価を行った。評価済みデータは2010年5月に公開されており、原子力機構核データ評価研究グループ,米国BNL国立核データセンター及びIAEA核データ部門のホームページからダウンロード可能である。
鎌田 創*; 柴田 恵一; 市原 晃; 国枝 賢
Journal of Nuclear Science and Technology, 47(4), p.329 - 339, 2010/04
被引用回数:9 パーセンタイル:51.99(Nuclear Science & Technology)評価済み核データライブラリーJENDL-4のために中性子核データの理論計算を行った。計算した物理量は、全断面積,弾性・非弾性散乱断面積,(n,p),(n,d),(n,t),(n,),(n,),(n,np),(n,nd),(n,n),(n,2n),(n,3n)反応断面積,放出粒子の角度分布及び放出粒子,線のエネルギー分布である。計算には統計模型コードであるPODを用いた。中性子に対しては、国枝等によって求められたチャネル結合光学模型パラメータを使用した。複合核過程に加えて、前平衡及び直接反応過程を考慮した。計算結果は、既存の実験値をよく再現しており、JENDL-4のデータとして採用することになった。
Snyder, P. B.*; 相羽 信行; Beurskens, M.*; Groebner, R. J.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; Huysmans, G. T. A.*; 鎌田 裕; Kirk, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085035_1 - 085035_8, 2009/08
被引用回数:187 パーセンタイル:98.78(Physics, Fluids & Plasmas)中間波長のMHDモードの安定性解析は、トカマクペデスタル性能やELM機構の理解を進めるうえで重要である。近年のペデスタル領域における高精度計測及び高精度安定性解析コードの実現により、複数の大・中型トカマク装置において周辺MHD安定性解析が実現し、実験結果の理解や実験プランの策定及びプラズマ性能の向上に貢献している。本論文では、複数のトカマク装置における周辺MHD安定限界を、標準的な(Type-I)ELMのみならず小振幅ELM及びELM-freeな領域において評価し、それらを比較する。さらに、ペデスタル幅を予測するテストモデルとペデスタルの高さに対する安定性からの制約を合わせて考慮することで、ペデスタルの高さと幅を予測する新たなモデル(EPED1)を開発した。このモデルをこれまでの実験結果に適用したテスト結果、及びこのモデルを用いて行ったITERでのペデスタルの高さの予測についての初期結果を報告する。
Sips, A. C. C.*; Casper, T.*; Doyle, E. J.*; Giruzzi, G.*; Gribov, Y.*; Hobirk, J.*; Hogeweij, G. M. D.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hutchinson, I.*; et al.
Nuclear Fusion, 49(8), p.085015_1 - 085015_11, 2009/08
被引用回数:54 パーセンタイル:87.14(Physics, Fluids & Plasmas)ITERにおける放電の時間発展に関して、実験的に検証した。すなわち、着火から電流立ち上げ,電流フラットトップ,電流立ち下げである。着火に関しては、JETのような大型トカマクではECRFによる補助なしで、またECRFによる補助が有る場合にはすべての装置でITERの要求である一周電界0.35V/mでの着火を確認できた。立ち上げ時には、早期にダイバータ移行し大きなプラズマ断面を早くに形成することによりインダクタンスをよく制御できることがわかった。フラットトップでの種々の特性、特にH-mode遷移後と逆遷移後のインダクタンスの変化についてデータが得られた。
諫山 明彦; 松永 剛; 小林 貴之; 森山 伸一; 大山 直幸; 坂本 宜照; 鈴木 隆博; 浦野 創; 林 伸彦; 鎌田 裕; et al.
Nuclear Fusion, 49(5), p.055006_1 - 055006_9, 2009/05
被引用回数:71 パーセンタイル:90.64(Physics, Fluids & Plasmas)本論文では、JT-60Uにおける電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を用いた新古典テアリングモード(NTM)の安定化に関して述べている。のNTMを完全に安定化するために必要な最小の電子サイクロトロン(EC)波パワーを実験的に調べた結果、JT-60Uの実験条件では、NTM発生位置におけるEC駆動電流密度と自発電流密度との比が約0.4-0.5であることがわかった。また、のNTMの回転に同期してECCDを変調した結果、変調しない場合に比べ2倍以上安定化効果が大きいことがわかった。また、磁気島のX点に入射した場合はNTMが不安定化されることが実験的に初めて観測された。さらに、変調の位相と安定化効果に関するモデル計算の結果と比較した結果、実験結果とおおむね一致することがわかった。
松川 誠; 菊池 満; 藤井 常幸; 藤田 隆明; 林 孝夫; 東島 智; 細金 延幸; 池田 佳隆; 井手 俊介; 石田 真一; et al.
Fusion Engineering and Design, 83(7-9), p.795 - 803, 2008/12
被引用回数:17 パーセンタイル:71.80(Nuclear Science & Technology)JT-60SAは、日欧の幅広いアプローチの下で建設する完全超伝導トカマク装置で、ITERや原型炉への貢献を目指している。2007年の両極の国会批准後、実質的には既に建設段階に移行している。JT-60SAは、既存の建屋,電源,プラズマ加熱装置,計測装置などの、JT-60U設備の最大限の有効利用が前提であり、完全に新作する主たる機器は本体装置のみである。最大プラズマは電流5.5MAで、プラズマ主半径3.06m,アスペクト比2.65,非円形度1.76,三確度0.36である。最大プラズマ加熱入力41MW,プラズマ電流のフラットトップ時間は100秒間である。本論文では、トカマク装置本体だけでなく、プラズマ加熱装置や遠隔保守装置の設計などについても言及するとともに、EUとの技術的な議論を踏まえて行った超伝導導体に関する最近の設計変更案などを紹介し、装置の全体像を明らかにする。
Snyder, P. B.*; 相羽 信行; Beurskens, M.*; Groebner, R. J.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hughes, J. W.*; Huysmans, G. T. A.*; 鎌田 裕; Kirk, A.*; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
中間波長のMHDモードの安定性解析は、トカマクペデスタル性能やELM機構の理解を進めるうえで重要である。近年のペデスタル領域における高精度計測及び高精度安定性解析コードの実現により、複数の大・中型トカマク装置において周辺MHD安定性解析が実現し、実験結果の理解や実験プランの策定及びプラズマ性能の向上に貢献している。本論文では、複数のトカマク装置における周辺MHD安定限界を、標準的な(Type-I) ELMのみならず小振幅ELM及びELM-freeな領域において評価し、それらを比較する。さらに、ペデスタル幅を予測するテストモデルとペデスタルの高さに対する安定性からの制約を合わせて考慮することで、ペデスタルの高さと幅を予測する新たなモデル(EPED1)を開発した。このモデルをこれまでの実験結果に適用したテスト結果、及びこのモデルを用いて行ったITERでのペデスタルの高さの予測についての初期結果を報告する。
Sips, A. C. C.*; Casper, T. A.*; Doyle, E. J.*; Giruzzi, G.*; Gribov, Y.*; Hobirk, J.*; Hogeweij, G. M. D.*; Horton, L. D.*; Hubbard, A. E.*; Hutchinson, I.*; et al.
Proceedings of 22nd IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2008) (CD-ROM), 8 Pages, 2008/10
ITERにおける放電の時間発展に関して、実験的に検証した。すなわち、着火から電流立ち上げ,電流フラットトップ,電流たち下げである。着火に関しては、JETのような大型トカマクではECRFによる補助なしで、またECRFによる補助が有る場合にはすべての装置でITERの要求である一周電界 0.35V/mでの着火を確認できた。立ち上げ時には、早期にダイバータ移行し大きなプラズマ断面を早くに形成することによりインダクタンスをよく制御できることがわかった。フラットトップでの種々の特性、特にH-mode遷移後と逆遷移後のインダクタンスの変化についてデータが得られた。
Urso, L.*; Zohm, H.*; Fischer, R.*; 諫山 明彦; 鎌田 裕; ASDEX Upgradeチーム; JT-60チーム
Europhysics Conference Abstracts (CD-ROM), 32D, 4 Pages, 2008/00
新古典テアリングモード(NTM)は、発生するとプラズマの到達ベータ値や閉じこめ性能を劣化させることが知られていて、多くの装置において観測されている。電子サイクロトロン電流駆動(ECCD)を用いたNTMの安定化はASDEX-UやJT-60U等において行われていて、安定化手法の開発も行われている。今回、ASDEX-U及びJT-60UにおけるNTM安定化実験の平衡及び分布データを用いて、NTMの時間発展を記述する修正Rutherford方程式に含まれる係数の値を評価した。その結果、同程度の大きさの係数で両装置のNTMが記述できることが明らかになった。また、NTMの成長時及び消滅時における時間発展に関しても実験結果を比較的よく再現する結果が得られた。
Kirk, A.*; 朝倉 伸幸; Boedo, J. A.*; Beurskens, M.*; Counsell, G. F.*; Eich, T.*; Fundamenski, W.*; Herrmann, A.*; 鎌田 裕; Leonard, A. W.*; et al.
Journal of Physics; Conference Series, 123, p.012011_1 - 012011_10, 2008/00
被引用回数:22 パーセンタイル:97.14(Physics, Fluids & Plasmas)トカマク・プラズマ周辺部で発生するタイプ-1ELMにより、熱・粒子はスクレイプ・オフ層に排出され、一部は磁力線方向に伸びた線状のプラズマ束(フィラメント)として伝搬が測定されている。本論文は、多くのトカマクで測定されたフィラメントの形状及び発生から第一壁へ向かう運動についてまとめた。フィラメントは、プラズマ周辺部でELM発生前に生成されるが、ポロイダル方向に伸びた断面形状であり装置の大きさに伴い増加する。排出されたフィラメントのトロイダル方向の回転速度は低下するが、半径方向に伝搬する速度はそのまま維持される傾向があり、第一壁への熱負荷の主な原因となる。1本のフィラメントは、ELMによりスクレイプ・オフ層に排出されたエネルギー損失全体の最大2.5%である。
諫山 明彦; 鈴木 隆博; 林 伸彦; 井手 俊介; 濱松 清隆; 藤田 隆明; 細山 博己; 鎌田 裕; 長崎 百伸*; 大山 直幸; et al.
AIP Conference Proceedings 933, p.229 - 236, 2007/10
電流分布及び不安定性を制御することは、高ベータプラズマを維持するうえで重要である。JT-60Uでは、2GHz帯の低域混成波(LH)入射装置を用いた実時間電流分布制御、及び110GHz電子サイクロトロン波(EC)入射装置を用いた新古典テアリング不安定性(NTM)の安定化を行った。実時間電流分布制御においては、モーショナル・シュタルク計測により実時間で安全係数を測定し、LH波を最適なパワーで入射するシステムを開発した。その結果、LH波入射により安全係数の極小値を指令値通りに制御することに成功した。NTM安定化に関しては、EC電流駆動によりのNTMの安定化を行った(, はそれぞれポロイダルモード数、及びトロイダルモード数)。特に、ECCD位置の違いによる安定化効果及び不安定化効果を実験的に明らかにした。また、TOPICSコードを用いてNTMの時間発展のシミュレーションを行った結果、実験において観測されたNTMの安定化及び不安定化が再現されることを明らかにした。また、TOPICSコードを用いてJT-60SAにおけるNTM安定化のシミュレーションを行った。シミュレーションにおいて必要となる未定乗数はJT-60UのNTM実験により得られたものを用いた。その結果、EC波入射角度を最適化すると、空間的に非常に局在化した電流駆動が得られ低いEC波パワーでNTMが安定化できることが明らかになった。