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坂井 章浩; 亀井 玄人; 坂本 義昭
日本原子力学会誌ATOMO, 65(1), p.25 - 29, 2023/01
現在、国内において、研究機関,大学及び医療機関等から発生するいわゆる研究施設等廃棄物は、埋設処分されることなく保管が継続されている。日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、この課題を解決するため、研究施設等廃棄物のピット処分及びトレンチ処分の埋設事業の計画を進めている。本解説では、原子力機構が計画している埋設施設及び対象廃棄物の特徴を紹介するとともに、埋設施設の立地基準についての検討状況を紹介する。
亀井 玄人
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 24(1), P. 1, 2017/06
日本原子力学会が発行するバックエンド部会誌の巻頭言として、地層処分の文脈における地下の理解の重要性が述べられた。
亀井 玄人
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(2), p.201 - 202, 2016/12
国内外のガラス固化体地層処分に関する研究開発の現状と課題について、日本原子力学会バックエンド部会の企画セッションが開催されたので、座長として参加し、その要点をまとめた。国内外の現状と今後の課題のほか、ガラス固化体の性能評価、基礎科学、計算科学の観点からの研究例等が報告された。
亀井 玄人
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 23(1), p.75 - 77, 2016/06
近年、日本では、震災を契機として原子力に対する関心が高まり、このことから派生して地層処分をはじめ、放射性廃棄物の処理・処分も重要問題として認識されるようになってきている。このような現状を踏まえ、放射性廃棄物の発生と性状、処理技術概要、および特に高レベル放射性廃棄物を事例として、廃棄物特性に基づいた処分システムとその安全評価などについて基本的な情報を解説する。
柴田 雅博; 亀井 玄人
日本原子力学会誌ATOMO, 57(4), p.271 - 275, 2015/04
連載講座「放射性廃棄物概論」の一環として、地層処分システムの安全評価に関する一般的な手法と、関連する最新の国際動向等について解説する。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 北村 暁; 吉川 英樹; 小田 治恵; 石寺 孝充; et al.
JAEA-Research 2014-030, 457 Pages, 2015/03
原子力機構(JAEA)がこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、原子力発電環境整備機構(NUMO)が今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定すること等を目的として、2011年度よりJAEAとNUMOは以下の3つのテーマについて共同研究を進めている。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討: 水理地質構造モデル構築手法の事例調査に基づいて、得られた知見を評価ツリーとして整理し、モデルの不確実性やそれらの評価項目への影響等についての検討を行った。(2)シナリオの構築方法に関する検討: 状態設定手順を実務的な観点から、さらに見直すとともに、セメント影響とガラス溶解挙動について、知見の体系的な整理と不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定方法に関する検討: 母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 早野 明; 牧野 仁史; 若杉 圭一郎; 三ツ井 誠一郎; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.
JAEA-Research 2013-037, 455 Pages, 2013/12
原子力機構(JAEA)及び原子力発電環境整備機構(NUMO)は、平成24年度に引き続き、JAEAがこれまで蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後行う精密調査地区の選定等の処分事業に直接適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくことを目的として、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて検討した。(1)水理の観点からみた母岩の適性を評価する方法に関する検討については、平成24年度に引き続き、結晶質岩を対象とした地下水移行時間の評価ツリーを拡充するとともに、新たに堆積岩を対象とした評価ツリーを作成した。(2)シナリオの構築に関する検討については、平成24年度の状態設定手順を実務的な観点から見直し、緩衝材を対象として試行した。また、安全機能への不確実性の影響について解析的検討を行った。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討については、母岩の分配係数を対象に、国内外の事例調査をもとに複数の条件変換手法を含む設定手法を整理し、堆積岩及び花崗岩への適用を通じ妥当性や課題を確認した。さらに、溶解度について、溶解度制限固相の決定を含む設定手法を検討し、主要核種への適用を通じ妥当性や課題を確認した。
北村 暁; 藤原 健壮; 三原 守弘; Cowper, M.*; 亀井 玄人
Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 298(1), p.485 - 493, 2013/10
被引用回数:11 パーセンタイル:63.81(Chemistry, Analytical)セメントペーストから抽出した水の中のトリウム及びアメリシウムの溶解度を、過飽和側のバッチ法により調査した。セメントペーストの調製において、普通ポルトランドセメントと脱イオン水を混合し、固化したのちに間隙水を抽出した。本調査の目的は、セメント抽出間隙水中のトリウム及びアメリシウムの溶解度に及ぼすセメント減水剤の影響を調べることであった。得られた溶解度の値は、セメント減水剤の有無によらなかった。また、原子力機構熱力学データベース(JAEA-TDB)を用いた熱力学計算の適用性を確認するため、計算結果を本研究の結果と比較した。結果として、セメントペースト中に混練したセメント減水剤はトリウム及びアメリシウムの溶解度に大きな影響を及ぼすことはなく、熱力学計算が適用可能であることがわかった。さらに、トリウム及びアメリシウムのコロイド成分についても調査を行った。
柴田 雅博; 澤田 淳; 舘 幸男; 牧野 仁史; 早野 明; 三ツ井 誠一郎; 谷口 直樹; 小田 治恵; 北村 暁; 大澤 英昭; et al.
JAEA-Research 2012-032, 298 Pages, 2012/09
原子力機構(JAEA)と原子力発電環境整備機構(NUMO)は、概要調査段階における処分場の設計・性能評価に関連する主要な技術テーマについて、原子力機構が蓄積してきた技術やノウハウを、NUMOが今後の処分事業に適用できるよう、実施主体の視点に沿って実用化を図っていくための具体的な考え方と進め方を策定するとともに、必要な開発課題と今後の計画を明らかにすることを目的として、2011年度に共同研究を実施した。実施テーマと概要は以下の通り。(1)対象母岩の選定に関する検討:母岩特性のうち水理に着目し、母岩特性を評価するための項目、及び地下水移行時間の評価手法について、地質環境の調査・評価と関連付けたうえで整理した。(2)シナリオの構築に関する検討:シナリオ構築手順を具体化するとともに、ガラス固化体の溶解と核種の浸出、オーバーパックの腐食、緩衝材の長期変遷について、現象理解に関する最新の知見を構造的に整理した。(3)核種移行パラメータの設定に関する検討:緩衝材の分配係数と拡散係数、母岩の分配係数を対象として、パラメータ設定の方法論を検討し、その方法論に従った試行を行った。(4)知識情報の品質確保に関する検討:知識情報の品質を確保するための考え方や手法を、(2)シナリオの構築で検討した状態設定に対する論拠に関する情報を例として検討した。
亀井 玄人; 本田 明; 小田 治恵; 平野 史生; 市毛 悟; 栗本 宜孝; 星野 清一; 赤木 洋介; 佐藤 信之; 高橋 邦明; et al.
JAEA-Research 2012-010, 80 Pages, 2012/06
TRU廃棄物の地層処分研究開発については国の全体計画に基づき、併置処分の評価にかかわる信頼性向上、ジェネリックな評価基盤の拡充及び幅広い地質環境に柔軟に対応するための代替技術開発が進められている。原子力機構においても処理,処分の両面で全体基本計画のなかの分担課題に取り組んでいる。本年報は平成22年度のそれらの進捗と、平成18年度以降過去5か年の成果の要点を記すもので、具体的課題としては、(1)ニアフィールドの構造力学評価(構造力学評価モデルの開発・整備、岩盤クリープモデルの導入及び検証計算、処分施設の長期的な変形挙動解析)、(2)性能評価(セメント変質、高アルカリ性環境における緩衝材及び岩盤の長期化学挙動、硝酸塩影響)及び(3)代替技術(硝酸塩分解技術)である。
亀井 玄人; 本田 明; 三原 守弘; 小田 治恵; 市毛 悟; 栗本 宜孝; 星野 清一; 赤木 洋介; 佐藤 信之; 村上 裕*; et al.
JAEA-Research 2011-002, 82 Pages, 2011/03
TRU廃棄物の地層処分研究開発については国の全体基本計画に基づき、併置処分の評価にかかわる信頼性向上,ジェネリックな評価基盤の拡充及び幅広い地質環境に柔軟に対応するための代替技術開発が進められている。原子力機構においても処理,処分の両面で全体基本計画のなかの分担課題に取り組んでいる。本年報は平成21年度のそれらの進捗を記すもので、具体的課題としては、(1)ニアフィールドの構造力学評価(構造力学評価モデルの開発・整備,岩盤クリープモデルの導入及び検証計算,処分施設の長期的な変形挙動解析)、(2)性能評価(核種移行データ取得・整備,セメント変質,高アルカリ性環境における緩衝材及び岩盤の長期化学挙動,硝酸塩影響)及び(3)代替技術(硝酸塩分解技術)である。
長谷川 信; 近藤 等士; 亀井 玄人; 平野 史生; 三原 守弘; 高橋 邦明; 船橋 英之; 川妻 伸二; 植田 浩義*; 大井 貴夫*; et al.
JAEA-Research 2011-003, 47 Pages, 2011/02
原子力発電環境整備機構と日本原子力研究開発機構は協力協定に基づき、2009年度から「TRU廃棄物の処分に係る検討会」を設置し、TRU廃棄物の処分のための検討を実施している。今回の検討では、原子力機構が開発したTigerコードと原子力発電環境整備機構が今後の安全評価に使用を予定しているGoldSimコードについて、同一条件でのベンチーマーク解析を行い、双方の信頼性について確認を行った。2つのコードの解析結果が同程度のものであったことから、両者の解析コードの信頼性について確認ができたものと考える。また、処分場へ処分する想定物量(約19,000m)が変動した場合の処分場設計への影響について検討を行った。その結果、第2次TRUレポートの概念に基づき評価した場合、10%程度の廃棄体量の増加は、現在の処分場設計に適用している地層処分技術で対処可能であることが確認できた。
亀井 玄人; Alexander, W. R.*; Clark, I. D.*; Degnan, P.*; Elie, M.*; Khoury, H.*; Milodowski, A. E.*; Pitty, A. F.*; Salameh, E.*; Smellie, J. A. T.*
Proceedings of 13th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2010) (CD-ROM), p.141 - 147, 2010/10
Natural cements in Jordan have been produced by the combustion of organic-rich clay biomicrites and are very close analogues of industrial cement. Following interaction with groundwaters, natural hyperalkaline leachates are produced and these move out of the cement into the surrounding host rock, subsequently interacting with and altering it. The conclusions of the Jordan Natural Cement Analogue Study are presented and the safety assessment (SA) implications of the interaction of cementitious hyperalkaline leachates on repository host rock and bentonite are discussed.
亀井 玄人; 本田 明; 三原 守弘; 小田 治恵; 村上 裕; 増田 賢太; 山口 耕平; 松田 節郎; 市毛 悟; 高橋 邦明; et al.
JAEA-Research 2009-046, 80 Pages, 2010/01
TRU廃棄物の地層処分研究開発については国の全体基本計画に基づき、併置処分の評価にかかわる信頼性向上,ジェネリックな評価基盤の拡充及び幅広い地質環境に柔軟に対応するための代替技術開発が進められている。原子力機構においても処理,処分の両面で全体基本計画のなかの分担課題に取り組んでいる。本年報は平成20年度のそれらの進捗を記すもので、具体的課題としては、(1)ニアフィールドの構造力学評価(構造力学評価モデルの開発・整備,岩盤クリープモデルの導入及び検証計算,処分施設の長期的な変形挙動解析),(2)性能評価(核種移行データ取得・整備,セメント変質,高アルカリ性環境における緩衝材及び岩盤の長期化学挙動,硝酸塩影響)、及び(3)代替技術(硝酸塩分解技術)である。
亀井 玄人
粘土ハンドブック第3版, p.735 - 736, 2009/04
広く粘土の特性やその利用について解説する書籍のなかで、緩衝材として粘土が利用される放射性廃棄物地層処分の概念を記す。その要旨は、地層処分の安全確保, 構成要素及びそれらに期待される機能を記すものである。地層処分システムの構成要素は人工バリア(ガラス固化体, オーバーパック, 緩衝材)と天然バリア(母岩)である。緩衝材としての粘土には、オーバーパックの腐食や核種移行の抑制など化学的な緩衝機能と廃棄体の保持など物理的な機能が期待されている。
亀井 玄人; 本田 明; 三原 守弘; 小田 治恵; 村上 裕; 増田 賢太; 山口 耕平; 松田 節郎; 市毛 悟; 高橋 邦明; et al.
JAEA-Research 2008-082, 84 Pages, 2008/11
TRU廃棄物の地層処分研究開発については国の全体基本計画に基づき、併置処分の評価にかかわる信頼性向上,ジェネリックな評価基盤の拡充及び幅広い地質環境に柔軟に対応するための代替技術開発が進められている。JAEAにおいても処理,処分の両面で全体基本計画の中の分担課題に取り組んでいる。本年報は平成19年度のそれらの進捗を記すもので、具体的課題としては、(1)TRU廃棄物の処理・廃棄体化技術(廃棄物の開梱・分別へのか焼技術の適用性,廃棄体の品質保証・検認手法),(2)ニアフィールドの構造力学評価(構造力学評価モデルの開発・整備,岩盤クリープモデルの導入,岩盤及び人工バリア変形の連成解析),(3)性能評価(核種移行データ取得・整備,セメント変質,高アルカリ性環境における緩衝材及び岩盤の長期化学挙動,硝酸塩影響)及び(4)代替技術(硝酸塩分解技術)である。
梅田 浩司; 大井 貴夫; 大澤 英昭; 大山 卓也; 小田 治恵; 亀井 玄人; 久慈 雅栄*; 黒澤 英樹; 小林 保之; 佐々木 康雄; et al.
JAEA-Review 2007-050, 82 Pages, 2007/12
本報告書は、2006年度(平成18年度)の地層処分技術に関する各々のプロジェクトにおける研究開発の現状とトピック報告を示した年度報告書である。
亀井 玄人; 本田 明; 三原 守弘; 小田 治恵; 村上 裕; 増田 賢太; 山口 耕平; 中西 博*; 佐々木 良一*; 市毛 悟*; et al.
JAEA-Research 2007-067, 130 Pages, 2007/09
第2次TRUレポートの出版を踏まえ、資源エネルギー庁と日本原子力研究開発機構は、我が国のTRU廃棄物の地層処分に関する基本方針及び事業計画を策定し、公表した。この年報は、TRU廃棄物とその地層処分について概要をまとめつつ、そこに示された個別課題のうち、日本原子力研究開発機構に割り当てられたものについて、その目標と進捗を記すものである。その具体的課題とは次のとおりである。TRU廃棄物の処理及び廃棄体化技術,ニアフィールドの力学評価,核種移行データ取得,セメント・ベントナイト・岩盤の変質,硝酸塩の影響,処分システムの性能評価、さらに代替技術としての硝酸塩分解技術である。
Martin, A. J.*; 亀井 玄人; 塩月 正雄; 黒田 茂樹*
Proceedings of International Waste Management Symposium 2007 (WM '07) (CD-ROM), 12 Pages, 2007/03
日本の電気事業連合会と日本原子力研究開発機構は、高レベル廃棄物処分の研究成果を基盤としつつ、TRU廃棄物の安全な処分について、関係機関と研究開発を行ってきた。この研究協力(プロジェクトTRU-2)は、日本のTRU廃棄物処分の研究開発に一つの進展をもたらした。本論文は、このプロジェクトの概要を記すもので、鍵となる成果と幾つかの独創的方法論が示されている。
夏 暁彬; 飯島 和毅; 亀井 玄人; 柴田 雅博
Radiochimica Acta, 94(9-11), p.683 - 687, 2006/11
バッチ収着実験によって得た核種の岩石-地下水間の分配係数を地層処分環境への評価に適用することの妥当性を検討するため、幌延地域産のインタクトな堆積岩石試料と地下水を耐圧カラムに充填し、マイクロポンプを用いて、低流量で収着実験を行った。得られた結果をバッチ収着実験と比較した。インタクトな試料に対するCsの分配係数はバッチ収着実験から得られた値より約一桁小さかった。この差について、試料の比表面積から検討した結果、地層処分環境の条件下、両分配係数の差を3倍以内に抑えることができることが分かった。安全評価のため、バッチ収着実験の分配係数は幌延のような堆積岩-海水系地下水環境へ適用できると示唆された。