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論文

Development of a D$$_2$$O/H$$_2$$O vapor generator for contrast-variation neutron scattering

有馬 寛*; 高田 慎一; 笠井 聡*; 大内 啓一*; 森川 利明*; 宮田 登*; 宮崎 司*; 青木 裕之; 岩瀬 裕希*; 廣井 孝介; et al.

Journal of Applied Crystallography, 56(6), p.1802 - 1812, 2023/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Chemistry, Multidisciplinary)

The contrast-variation technique in neutron scattering experiments plays a pivotal role in distinguishing partial structures within multi-component complexes, facilitating the elucidation of distinct sample constituents. This differentiation is achieved using different isotopes, namely hydrogen and deuterium, which possess varying neutron scattering characteristics. This study presents a novel vapor generator designed for neutron scattering experiments, enabling continuous control of the D$$_2$$O/H$$_2$$O ratio of the vapor. This feature is especially useful for contrast-variation studies. The generator features two saturators and four mass flow controllers, allowing for the rapid and independent generation of D$$_2$$O/H$$_2$$O vapors. Additionally, the incorporation of the two-temperature method ensures accurate dew point control within a margin of $$pm$$0.2$$^{circ}$$Cdp. This setup proves useful for conducting time-resolved experiments and can accelerate research on functional polymers, such as polymer electrolyte membranes for fuel cells, where water potential assumes critical importance.

論文

Materials and Life Science Experimental Facility at the Japan Proton Accelerator Research Complex, 3; Neutron devices and computational and sample environments

坂佐井 馨; 佐藤 節夫*; 瀬谷 智洋*; 中村 龍也; 藤 健太郎; 山岸 秀志*; 曽山 和彦; 山崎 大; 丸山 龍治; 奥 隆之; et al.

Quantum Beam Science (Internet), 1(2), p.10_1 - 10_35, 2017/09

J-PARC物質・生命科学実験施設では、中性子検出器、スーパーミラーや$$^{3}$$Heスピンフィルターなどの光学機器、及びチョッパー等の中性子デバイスが開発され、据え付けられている。また、計算環境として機器制御、データ取得、データ解析、及びデータベースの4つのコンポーネントが整備されている。また、物質・生命科学実験施設では実験に使用される様々な試料環境が利用可能である。本論文では、これらの現状について報告する。

報告書

放射線グラフト重合法により作製した捕集材を用いた瑞浪超深地層研究所における湧水処理の検討; 2008年度成果報告書(共同研究)

弥富 洋介; 保科 宏行; 瀬古 典明; 島田 顕臣; 尾方 伸久; 杉原 弘造; 笠井 昇; 植木 悠二; 玉田 正男

JAEA-Technology 2010-045, 10 Pages, 2011/02

JAEA-Technology-2010-045.pdf:1.16MB

東濃地科学センター瑞浪超深地層研究所(以下、研究所)では、研究坑道掘削工事に伴う湧水に含まれる天然由来のフッ素及びホウ素について、環境基準値以下の濃度まで除去した後、湧水を河川に放流している。一方、量子ビーム応用研究部門環境・産業応用研究開発ユニットでは、放射線グラフト重合法で作製した捕集材により、海水や温泉水などに含まれる低濃度の希少金属捕集の実績があることから、2006年度から共同で湧水中のフッ素・ホウ素の効率的な除去方法について検討を行ってきた。これまでの研究によって、捕集材を用いて湧水中のフッ素・ホウ素の除去が可能であり、ホウ素除去については、イオン交換樹脂よりも高速処理が可能であることが明らかになっている。しかし、吸着性能は湧水のpHに大きく影響することから、2008年度はホウ素除去について中性域の湧水を用いた捕集材の再生利用試験を行い、吸着性能を把握した。その結果、2009年度行った再生利用試験結果よりも吸着性能が向上したが、再生利用時の性能は低下した。その理由として、フッ素除去後の湧水を用いたため、一度吸着したホウ素を溶離する際に、フッ素除去処理に使用する薬剤等が十分に除去できなかったためと考えられる。さらに、本研究を実施するにあたって設定した目標と、これまで得られた成果との比較及び研究所の排水処理を取り巻く状況について考察し、本研究の取りまとめを行った。

論文

Removal of fluorine and boron from groundwater using radiation-induced graft polymerization adsorbent at Mizunami Underground Research Laboratory

弥富 洋介; 保科 宏行; 瀬古 典明; 笠井 昇; 植木 悠二; 玉田 正男

Proceedings of 13th International Conference on Environmental Remediation and Radioactive Waste Management (ICEM 2010) (CD-ROM), p.485 - 490, 2010/10

High fluorine and boron contents in wastewater are commonly reduced using coagulation and ion exchange treatments at wastewater treatment facilities. As an alternative, we tested the efficiency of fluorine and boron removal from groundwater using radiation-induced graft polymerization adsorbent. The durability of the adsorbent was also determined by varying groundwater flow-through rates and repetitive use of the sorbent. The results indicated that it was possible for the adsorbent to remove more than 95% of boron and fluorine from the groundwater, and that the performance of the adsorbent for boron removal was better than the resin used for ion exchange. The adsorbent used several times was able to remove boron, indicating that the adsorbent can be used for efficient boron removal.

論文

放射線グラフト捕集材を用いた湧水中フッ素・ホウ素除去効率化の検討

弥富 洋介; 保科 宏行; 瀬古 典明; 島田 顕臣; 尾方 伸久; 杉原 弘造; 笠井 昇; 植木 悠二; 玉田 正男

日本原子力学会和文論文誌, 9(3), p.330 - 338, 2010/09

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは、結晶質岩(花崗岩)を対象とした地層科学研究のため、瑞浪超深地層研究所において研究坑道の掘削工事を行っている。掘削工事に伴って発生する湧水(地下水)は、天然由来のフッ素とホウ素が含まれるため、排水処理設備において環境基準値以下まで除去した後、河川に放流している。今後増加していくと予測される湧水の効率的な処理が求められることから、低コストかつ小規模の設備で効率的な処理方法として放射線グラフト捕集材を用いた湧水中のフッ素及びホウ素除去の検討を行った。その結果、ホウ素については、一般的なイオン交換樹脂よりも約12倍の高速吸着処理が可能であり、繰り返し利用も可能であることを確認したが、湧水のpHによって捕集材の吸着性能が影響を受けることが明らかになった。また、フッ素についても、湧水中濃度の90%を吸着可能であったが、吸着性能はホウ素と比べると低くなった。その理由として、湧水中濃度の差が考えられ、吸着性能が十分発揮できる溶存濃度を把握してから、研究所の湧水に適用可能か判断する必要がある。

論文

Decolorization of secondary treated water from livestock urine waste

瀧上 眞知子*; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 笠井 昇; 吉井 文男; 玉田 正男; 瀧上 昭治*; 柴田 卓弥*; 明田川 康*; 尾崎 益雄*

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 35(3), p.647 - 650, 2010/09

家畜尿汚水の二次処理水に含有する腐植様着色物質が含有する排水の処理方法及び処理システムを開発した。本技術は、ビニロン繊維にカチオン性モノマーであるN,N-ジメチルアミノプロピルアクリルアミドを放射線グラフト重合させた繊維状の吸着材を設置した腐植様着色物質を吸着・除去させる排水処理方法であり、脱着による腐植様着色物質の回収並びに繊維状物の繰り返し利用を可能にしたシステムである。ビニロン繊維に$$gamma$$線を60kGy照射し、窒素置換した20%のモノマー溶液中で2時間グラフト反応して、グラフト率が約100%から150%有する吸着材を作製した。グラフト率が100%以上有する吸着材は、腐植様着色物質を吸着し、二次処理水の色度を90%以上低下させた。本技術は、家畜汚水,河川,土壌廃水からの腐植酸用物質回収材料として、農業,工業,環境等の広範囲な分野への応用が期待される。

論文

Novel system for recovering scandium from hot spring water with fibrous graft adsorbent

瀬古 典明; 保科 宏行; 笠井 昇; 植木 悠二; 玉田 正男; 桐生 俊幸*; 田中 和也*; 高橋 牧克*

日本イオン交換学会誌, 21(3), p.117 - 122, 2010/07

The concentration of scandium dissolved in the hot spring water of Yukawa River, which is located in Kusatsu Town, Gunma, Japan is 17 mg-Sc/ton; this resource corresponds to 1.2 tons in daily flow. We have developed experimental equipment that uses fibrous adsorbents and is capable of selectively collecting scandium from hot spring water. Scandium recovery was carried out by pumping into hot spring water an adsorbent that was packed into a column of 155 mm in inner diameter and 500 mm in height. Such equipment was placed in the Yukawa River at Kusatsu Town. This equipment could be scaled up from lab scale to pilot scale. We found that this system is capable of collecting 200 g/yr of scandium per column when hot spring water flows with 1,000 L/day.

報告書

放射線グラフト重合法により作製した捕集材を用いた瑞浪超深地層研究所における湧水処理の検討; 2007年度成果報告書(共同研究)

弥富 洋介; 島田 顕臣; 尾方 伸久; 杉原 弘造; 瀬古 典明; 笠井 昇; 保科 宏行; 植木 悠二; 玉田 正男

JAEA-Technology 2009-054, 10 Pages, 2009/11

JAEA-Technology-2009-054.pdf:0.86MB

東濃地科学センター瑞浪超深地層研究所では、研究坑道掘削工事に伴う湧水に含まれる天然由来のフッ素及びホウ素について、排水処理設備における処理によって河川の環境基準値以下の濃度まで除去した後、湧水を河川に放流している。一方、量子ビーム応用研究部門環境・産業応用研究開発ユニットでは、放射線グラフト重合法で作製した捕集材により、海水や温泉水などに含まれる低濃度の希少金属捕集の実績があることから、2006年度から地層処分研究開発部門と量子ビーム応用研究部門が共同で効率的な湧水中のフッ素・ホウ素除去方法について検討を行っている。2007年度は、ホウ素吸着試験を行うにあたって、スケールアップした試験を行うための排水処理試験装置を製作した。その試験装置を用いて、通液速度の違いによるホウ素の吸着性能評価試験や、捕集材の繰り返し利用時における耐久性や吸着性能を把握する再生利用試験を行った。その結果、吸着性能評価試験では通液速度をSV50h$$^{-1}$$から100h$$^{-1}$$へ2倍に速めても、吸着性能が低下せず、捕集材の繰り返し利用に対する耐久性もあることは確認できたが、湧水のpHが捕集材の吸着性能に影響を与えることが明らかになった。

論文

Absorption of phosphate ion in swine urine using CMC gel

瀧上 眞知子*; 天田 春代*; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 笠井 昇; 吉井 文男; 玉田 正男

Transactions of the Materials Research Society of Japan, 33(4), p.849 - 852, 2008/12

世界におけるリン資源の枯渇や環境保全の目的である豚尿汚水からのリン除去が問題視されている。これらの問題を解決する手段として、カルボキシメチルセルロース(CMC)と鉄を原料としたゲルを作製し、豚尿汚水からリンを吸着する技術を開発した。三価の鉄イオンを用いるとゲル形成が急激に進むが、二価の鉄イオンでは、ゲル化しなかった。二価の鉄イオンでは、酸とともに加えることによりゲル形成することがわかった。得られたCMC/鉄ゲルは、約80mg/Lのリンを含む豚尿汚水から約97%除去することがわかり、家畜処理材として応用できる見通しを得た。

論文

Absorption of phosphate ion in swine urine using CMC gel

瀧上 眞知子*; 天田 春代*; 長澤 尚胤; 廣木 章博; 笠井 昇; 吉井 文男; 玉田 正男

JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 44, 2008/11

豚尿に含まれるリンの再資源化と排水に含まれるリンの低減を目指して、カルボキシメチルセルロース(CMC)を用いた新素材を開発した。CMC単独ではリンを吸着することはできないが、アルミニウム及び鉄イオン等の多価の金属を用いることによりCMCのカルボキシル基間に金属イオンを固定することによりリンを吸着できると考えられる。そこで、CMCに塩化第1鉄[以下、Fe(II)]及び塩化第2鉄[以下、Fe(III)]水溶液を加え、ゲルを調製した。豚尿の分析を行って調製した模擬尿及び豚舎で実際に一次処理した豚尿を使用し、リン酸イオン吸着前後のリン酸イオンの分析を、イオンクロマトグラフ及びICPで測定した。Fe(II)を用いて調製したCMCゲルは模擬尿中及び一次処理済み尿汚水中のリン酸イオンを効率よく吸着した。リン酸イオンの濃度は、模擬尿中で457mg/Lから3mg/Lに、尿汚水で78mg/Lから2mg/L以下に減少した。この値は環境排水基準値8mg/Lを十分に満たす値である。

論文

Tokamak machine monitoring and control system for JT-60

三代 康彦; 柳生 純一; 西山 友和; 本田 正男; 市毛 尚志; 神永 敦嗣; 笹島 唯之; 新井 貴; 逆井 章

Fusion Engineering and Design, 83(2-3), p.337 - 340, 2008/04

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Nuclear Science & Technology)

JT-60本体制御設備は、JT-60の主要な構造物,付属設備の健全な運転を維持することを主な目的としている。各設備の運転状態をグラフィックパネル,計器,レコーダーと画面表示により情報をオペレーターに提供し、実験運転中において異常時には、実験シーケンスの停止コマンドを全系制御設備に出力する。その機能構成は、機器の起動・停止,警報及び保護回路をハードワイヤード回路で行う「シーケンス制御」,計装信号及び詳細な装置の運転状態を計算機で処理する「CAMACシステム」及び運転監視上必要とされる計装信号を光伝送し中央制御盤に指示・記録する「多重信号処理回路(STU)」から成る。一方、JT-60本体装置は、製造から20年以上経過し老朽化が進んでおり、特にトロイダル磁場コイル(TFC)の冷却配管の不具合が起きている。これに対処するため、光ファイバー温度測定器を用いてコイル内部の温度管理を行うシステムを増設した。これにより、TFCの健全な運転を保持している。さらに、全系制御設備と本システムをLANで接続し、温度データによる冷却所要時間の算出とインターロック動作で、運転に対する信頼性と運転効率の向上を図った。

論文

温泉水からスカンジウムを回収する方法

笠井 昇; 瀬古 典明; 玉田 正男; 市川 栄一*

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 46, 2007/02

群馬県草津町の強酸性の温泉水中に溶存しているスカンジウムを回収するために、放射線グラフト重合によりリン酸基を導入した吸着材を作製した。この吸着材はpH3以下の酸性域においても吸着性能が高く、100ppbのスカンジウム溶液中にわずか2時間の浸漬で90%以上の吸着率を示した。特に、温泉排水のpH2前後では98%の吸着率であった。また、草津温泉の温泉排水が集積する川と源泉において、吸着試験を行ったところ、浸漬時間23時間で、それぞれ高品位の鉱石のスカンジウム濃度と比較して2倍, 15倍に濃縮できることがわかった。

論文

Cost estimation of uranium collection from seawater with braid type adsorbent

玉田 正男; 瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 45, 2007/02

海水ウランのコスト試算は捕集規模を年間1,200トンとし、モール状捕集材の性能は海水への浸漬日数が60日で2g-U/kg-捕集材(以下ad)の条件で行った。捕集材は繰り返して6回使用し、1年間あたり6サイクル行うこととした。この条件では、ウランのコストは88千円/kg-Uとなった。繰り返し使用回数が18回まで増えると48千円/kg-Uまで価格は下がり、さらに60回までの使用が可能であれば、価格は34千円/kg-Uとなった。沖縄海域の性能評価では布状の小片捕集材を30日浸漬することで、3g-U/kg-adの性能が達成されている。この捕集性能を60日に換算すると4g-U/kg-adとなり、18回の使用ができれば、25千円/kg-Uの捕集コストが達成される。この場合の初期投資は、1077億円であり、100万キロワット級の原子力発電所の建設費の約1/3となる。

論文

モール状捕集システムによる海水ウラン捕集のコスト試算

玉田 正男; 瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*

日本原子力学会和文論文誌, 5(4), p.358 - 363, 2006/12

本検討では、放射線グラフト重合法で製造したモール状捕集の捕集材を用い、ウラン年間捕集量1200トンの捕集システムによる海水ウランコストの試算を行った。コスト評価についてはモール状捕集材システムを「捕集材製作工程」,「ウラン捕集工程」,「溶離・精製工程」に分けて実施し、変動条件とし捕集材のウランの吸着性能及び脱吸着の繰返し使用回数として、コストへの影響を検討した。その結果、捕集材のウラン捕集性能の向上により、各工程の占める割合は同じように減少する。しかし、捕集材の耐久性の向上の影響は、繰返し回数が増えるに従いウラン製造工程が著しく減少した。現状の2g-U/kg-捕集材,捕集材の繰返し使用回数が6回でのコストはウラン1kgあたり約9万円であるが、到達可能な4g-U/kg-捕集材及び18回の繰り返し使用では2万5千円となった。

論文

新しい海水ウラン捕集システムの提案

瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*; 玉田 正男

日本海水学会誌, 59(5), p.316 - 319, 2005/10

モール状捕集材を海底から立ち上げて係留するシステムにおいて、1kgあたり1.5gのウランを捕集できる捕集材で年間1200トンのウランを捕集するには、捕集材の長さを60m、係留間隔を8mとした場合、捕集材210万本を係留する必要があり、係留面積は134km$$^{2}$$となると推定された。モール状捕集材を用いて海水中のウランを捕集するのに適した海域は、南西諸島から土佐湾の水深100mから200mの領海内と考えられ、総面積はおおよそ6000km$$^{2}$$に達する。

論文

海水ウラン採取用のモール状捕集材の合成と実規模システムの検討

玉田 正男; 瀬古 典明; 笠井 昇; 清水 隆夫*

FAPIG, (169), p.3 - 12, 2005/03

モール状捕集材は係留システムの軽量化により捕集コストの低減化が期待できる新しい形状の捕集材である。海水ウランの捕集に関しては、アミドキシム基が海水中に溶存するウランに対して高い親和性を持つ。この官能基を放射線グラフト重合によりポリエチレン糸に導入し、そののち編み込み加工によりモール状のウラン捕集材を合成した。2.8mmol/g-捕集材の官能基密度を持つ捕集材の作製には5時間のグラフト重合反応が必要であった。得られた捕集材を沖縄沖に係留した結果、30日の浸漬で1.5g/kg-捕集材のウランの吸着が可能であった。年間1200トンのウランを捕集するためには134km$$^{2}$$の海域が必要であるが、沖縄から土佐湾にかけての海域でウランの捕集に適した海域は6000km$$^{2}$$あることがわかった。

報告書

有用金属捕集材実海域試験分別溶離試験装置の製作と設置

瀬古 典明; 笠井 昇; 玉田 正男; 長谷川 伸; 片貝 秋雄; 須郷 高信*

JAERI-Tech 2004-076, 78 Pages, 2005/01

JAERI-Tech-2004-076.pdf:17.11MB

放射線グラフト重合法を応用した繊維状アミドキシム樹脂の実海域での有用希少金属捕集性能を評価するため、200kgの捕集材を浸漬する試験を1999年9月から開始した。分別溶離試験装置は本試験で実海域に浸漬した捕集材から有用金属を効率よく分別溶離回収する装置であり、むつ事業所内関根浜岸壁に設置した。本装置は海から引き上げた捕集材カセット(290$$times$$290$$times$$160mm)の前処理を行う前処理設備と有用金属を溶離回収する分別溶離設備から構成される。本報告ではこの分別溶離試験装置の設計,製作,設置について記載した。前処理では実海域から引き上げた捕集材カセットを洗浄し、付着した海洋生物や汚泥等の除去を行った。次いで、72個単位で捕集材カセットを溶離ユニット(1210$$times$$1210$$times$$H1460mm)に充填し、溶離液のリークがないよう不織布をパッキンとして隙間に充填した。分別溶離では溶離ユニットを分別溶離装置内に装填した後、低濃度塩酸溶液(0.01M)でのアルカリ,アルカリ土類金属の除去回収、次いで高濃度塩酸溶液(0.5M)で有用金属(特にウラン)の溶離回収を行った。

報告書

放射線グラフト重合捕集材合成装置及びガス吸着材合成反応装置の製作と設置

瀬古 典明; 武田 隼人*; 笠井 昇; 玉田 正男; 長谷川 伸; 片貝 秋雄; 須郷 高信*

JAERI-Tech 2004-075, 51 Pages, 2005/01

JAERI-Tech-2004-075.pdf:8.0MB

放射線グラフト重合技術を利用して合成した繊維状捕集材は、極低濃度の重金属や有害気体成分に対する選択吸着特性に優れている。液相グラフト重合反応によって不織布や織布などの基材に各種金属に対して選択性の高い官能基を導入するためのグラフト重合装置として捕集材合成反応装置を設置した。また、グラフト重合反応と洗浄工程を連続的に処理可能な装置としてガス吸着材合成反応装置を設置した。これら両装置は、グラフト重合の反応可能な酸素濃度までの制御を可能にし、定量的にグラフト物を得ることができた。槽内温度も反応に必要な温度範囲を満たした。連続処理の重要課題である基材の走行は1$$sim$$10m/minの範囲での運転を可能にしたことで、この面からもグラフト率の制御を可能なものにした。GMAのグラフト重合反応を行った結果、グラフト率は40$$sim$$70パーセントの範囲で制御できることを確認できた。

論文

Usage of a capillary plate as a pre-gas-amplification device for a neutron microstrip gas chamber

中村 龍也; 正岡 聖; 山岸 秀志; 坂佐井 馨; 曽山 和彦; 相澤 一也

IEEE Transactions on Nuclear Science, 51(4), p.1519 - 1523, 2004/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:18.41(Engineering, Electrical & Electronic)

前段ガス増幅素子としてキャピラリープレートを適用した中性子検出用マイクロストリップガスチャンバー(MSGC)の高ヘリウム3ガス圧下における検出器性能を評価した。中性子捕獲により生成された初期電子はキャピラリープレートによりその数を増大し下流に配置されたMSGCにより収集され中性子入射位置を検出する。キャピラリープレートとMSGC素子間の電圧・電界配置を最適化することでMSGCにおける電荷収集効率を最大17%まで高めることに成功し、3気圧10%エタン混合ガスにおいて検出器システムの実効ガスゲイン600を達成した。さらに、キャピラリープレートの信号波高が信号対雑音比に優れる点に着目し、キャピラリープレートの波高値を用いてバックグランド(電子回路雑音,$$gamma$$線による信号など)との明確な弁別を行いそのうえでMSGCアノード信号と同期のとれたもののみを計測する手法を適用することで検出器システムの低バックグランド化が図れることを実証した。

論文

Impurity release and deuterium retention properties of a ferritic steel wall in JFT-2M

小川 宏明; 山内 有二*; 都筑 和泰; 川島 寿人; 佐藤 正泰; 篠原 孝司; 神谷 健作; 河西 敏; 草間 義紀; 山口 薫*; et al.

Journal of Nuclear Materials, 329-333(Part1), p.678 - 682, 2004/08

 被引用回数:4 パーセンタイル:29.26(Materials Science, Multidisciplinary)

JFT-2Mでは原型炉の構造材として有力視されている低放射化フェライト鋼(F82H)を段階的に真空容器内に設置して高性能プラズマとの適合性を試験する「先進材料プラズマ適合性試験」を実施している。フェライト鋼はその化学的特性(錆びやすい)から酸素不純物の増加が懸念されている。また、重水素保持特性に関してはこれまで十分なデータの蓄積がない。そこで、フェライト鋼を真空容器内壁の20%に設置した場合と全面に設置した場合の不純物挙動を分光診断で測定した。その結果、真空容器内壁全面に設置した場合であっても、プラズマが直接相互作用をしない位置に設置した場合では、不純物放出が大きな問題とならないことを示す結果を得た。また、フェライト鋼の重水素保持特性では、重水素はおもに酸化層に吸蔵され、機械研摩等により酸化層を除去した状態では、構造材として広く用いられているSUS-316Lと同様であることを示す結果を得た。

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