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Metcalfe, R.*; Benbow, S. J.*; 川間 大介*; 舘 幸男
Science of the Total Environment, 958, p.177690_1 - 177690_17, 2025/01
花崗岩が隆起している条件を対象とした地層処分の安全評価においては、隆起による地質条件の変化とそれに伴う放射性核種の移行・遅延特性への影響を考慮する必要がある。このような地質環境の長期変遷を考慮した安全評価では、十分に現実的な数値モデルと適切なパラメータを適用する必要がある。しかしながら、隆起過程には、岩石特性や核種移行特性の変化などを含む複雑な連成現象が含まれるため、モデルの開発には困難を伴う。ここでは、いくつかの代表的な放射性核種を対象とした連成モデル解析を通じて、現実的で保守的なプロセスの概念化とモデルパラメータの設定を検討するための方法論を提示する。
Metcalfe, R.*; 舘 幸男; 笹尾 英嗣; 川間 大介*
Science of the Total Environment, 957, p.177375_1 - 177375_17, 2024/12
放射性廃棄物の地層処分の安全評価では、将来において地下水を介した放射性核種の移行が岩盤のバリア性能によって遅延されることを示す必要がある。サイトが選定される前の初期段階の安全評価は、特定のサイト条件を考慮しない一般的なものであり、保守的なパラメータ値や簡略化された安全評価モデルに基づくことになる。その後の特定のサイトを対象とした安全評価では、長期的な地質環境の変遷やその放射性核種の移行・遅延への影響を考慮可能な、より現実的なモデルが必要となる。隆起はそのような長期的な地質環境の変遷の一つである。ここでは、日本の既往の研究に基づき、花崗岩の特性が隆起に伴ってどのように変化するかについての知見をレビューする。また、花崗岩の隆起に伴う放射性核種の移行と遅延過程に関する概念モデルと一般的なシナリオを提示し、安全評価を支える現実的な数値モデルの基礎を提示する。
小田 治恵; 川間 大介*; 清水 浩之*; Benbow, S. J.*; 平野 史生; 高山 裕介; 高瀬 博康*; 三原 守弘; 本田 明
Journal of Advanced Concrete Technology, 19(10), p.1075 - 1087, 2021/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Construction & Building Technology)TRU廃棄物処分場では安全性や構造の安定性の確保、及び放射性物質の移行遅延などの観点からコンクリートの使用が考えられている。本研究では、コンクリートの劣化及びひび割れ発生をコントロールする化学-輸送-力学にまたがる非線形連成プロセスを対象とし、複数の計算プログラムを用いて連成解析を実施した。このような連成解析モデルを開発することにより、TRU廃棄物処分場における長期のコンクリート劣化及びひび割れの発生をコントロールする可能性のある重要な非線形プロセスと関係を見出していくことができる。
Savage, D.*; Wilson, J.*; Benbow, S.*; 笹本 広; 小田 治恵; Walker, C.*; 川間 大介*; 舘 幸男
Applied Clay Science, 195, p.105741_1 - 105741_11, 2020/09
被引用回数:3 パーセンタイル:12.26(Chemistry, Physical)高レベル放射性廃棄物の地層処分において、粘土を主体とする緩衝材の長期的な安全機能は、モンモリロナイトが存在することによる高膨潤性と低透水性が維持されるかどうかに影響される。多くの場合、安全評価ではモンモリロナイトのイライト化(非膨潤性鉱物)への変質が懸念され、半経験的な速度論モデルによる評価が行われている。一方、近年、化学反応だけでなく、反応と輸送の2つの現象をカップリングしたモデルでの評価もなされている。本研究では、反応-輸送モデルでの評価を行い、既往の半経験的な速度論モデルによる評価と比較した。その結果、反応-輸送モデルでは、半経験的な速度論モデルに比べて、保守側の評価にはなるものの、天然の事例を再現するという観点では課題があることが示唆された。このため、地層処分におけるニファフィールドの長期変遷評価において、反応-輸送モデルを用いた評価を行う場合は、解析結果の解釈にあたり注意を要することが必要である。
Benbow, S. J.*; 川間 大介*; 高瀬 博康*; 清水 浩之*; 小田 治恵; 平野 史生; 高山 裕介; 三原 守弘; 本田 明
Crystals (Internet), 10(9), p.767_1 - 767_33, 2020/09
被引用回数:2 パーセンタイル:22.42(Crystallography)コンクリート埋め戻し材を用いたTRU廃棄物地層処分におけるニアフィールド変遷評価に向けて開発した連成モデル解析システムの詳細を報告する。本連成モデル解析システムでは、個別ソフトウェアプログラム間におけるデータ交換規格の一つであるOpenMIを用いて、坑道スケールでの有限要素法応力解析モデルMACBECE、コンクリート中でのひび割れ発生についての精緻なモデリングを可能とする個別要素法モデルDEAFRAP、及び、可変グリッドによるスケール変化とひび割れ内地下水流動を考慮してコンクリートの化学変遷プロセスを解析することの可能な有限要素及び有限体積法モデルGARFIELD-CHEMを組合せることで、人工バリアシステムの化学-力学-水理連成モデルを作成する。このように既存の詳細な個別ソフトウェアをOpenMIを用いて連携させることで、1つのソフトウェア上に複数のプロセス群のすべて組み込む場合に避けられないモデルの単純化を必要としなくなる。
Savage, D.*; Wilson, J.*; Benbow, S.*; 笹本 広; 小田 治恵; Walker, C.*; 川間 大介*; 舘 幸男
Applied Clay Science, 179, p.105146_1 - 105146_10, 2019/10
被引用回数:13 パーセンタイル:54.19(Chemistry, Physical)本研究では、モンモリロナイトの安定性における温度及び溶液中のシリカ活量の影響に係る天然事例について評価を試みた。異なる熱力学データベースを用いた熱力学的モデルにより、モンモリロナイトの安定領域は、0140
Cの温度領域であると推測された。一方、溶液中のシリカ活量が低い場合、モンモリロナイトの安定領域の一部は、イライトが安定な領域に変わることも示唆された。また、日本の沖合におけるODPサイトで得られた堆積物中の間隙水や鉱物組成に係るデータでは、60
C程度の温度までは、モンモリロナイトと非晶質シリカが安定であるが、より高温の条件では、イライトと石英の組み合わせが安定であることも示唆された。一方、百万年を越えるような長期においても、80
Cよりも低温の条件では、スメクタイトの一種であるモンモリロナイトは、イライトに変換されないことも示唆された。
Wilson, J.*; Bateman, K.*; 川間 大介*; 舘 幸男
no journal, ,
Several repository concepts have been proposed for the disposal of radioactive wastes, some of which include argillaceous (clay-rich) host rocks and cementitious engineered barriers. The presence of hyperalkaline cement pore-fluid results in the destabilization of primary minerals in argillaceous rocks, leading to alteration at the interface between cement/concrete and repository host rock. This phenomenon has implications for radionuclide transport and safety assessment. A general review of key data on cement-mudrock interactions has been undertaken as part of a programme of research in Japan, with experimental, analogue, and modelling studies being considered. Although a reasonably good understanding of the key processes has been acquired, with expected features of cement-mudrock interfaces being identified, there are some areas in which a degree of uncertainty remains. These include alteration under elevated temperature conditions, the kinetics of secondary mineral growth, the extent of pore clogging, and radionuclide mobility. In addition to the recent review, work is being undertaken in Japan to further the understanding of cement-mudrock interactions, including: in situ experiments, laboratory experiments, and their simulation. This work demonstrates the progress made within the Japanese programme and suggests areas where further work may be beneficial.
田窪 勇作*; 高山 裕介; 川間 大介*; 三津山 和朗*; 杉田 裕; 石田 圭輔*
no journal, ,
再冠水過程における緩衝材中の水の浸潤挙動を評価するうえで着目すべき現象や状態を把握することを目的に、既往の試験結果と連成解析結果との比較評価に取り組んでいる。連成解析による熱・化学・力学プロセスの影響評価技術の開発状況について報告する。
Savage, D.*; Wilson, J.*; Benbow, S.*; 笹本 広; 小田 治恵; Walker, C.*; 川間 大介*; 舘 幸男
no journal, ,
高レベル放射性廃棄物の地層処分において、緩衝材の主成分であるモンモリロナイトが長期にわたり変化(変質)しなければ、性能評価で緩衝材に期待される機能は長期にわたり維持されうる。モンモリロナイトの非膨潤鉱物への変化については、これまでに半経験的速度論モデルによる評価がなされている。一方、このような評価方法は、ニアフィールドで生じる化学反応と物質移行の連成現象をモデルにより評価する方法とはアプローチが異なる。本研究では、モンモリロナイトのイライト化への変化を例に、海洋掘削プログラム(ODP Site1174)で得られた岩石コアを対象とし、上述した2つのモデルによる評価の比較を試みた。既往の研究により、半経験的速度論モデルでは、深度の増加に伴い、徐々にイライト化が進行する傾向がモデル化されており、岩石コアで認められた天然のデータ(イライト化率)とも整合的であった。一方、化学反応と物質移行の連成モデルによる評価では、より速くイライト化が進展するような結果が得られ、この要因として、緩衝材中にモンモリロナイトと共存する非晶質シリカが石英に変化することで間隙水中のシリカ濃度が低下し、イライト化を加速させる可能性が示唆された。今後は、イライト化への変化(変質)機構に関わるモデルの見直しを図ると共に、これら2つのモデルによる評価の違いの要因について、さらに考察を深める予定である。
Metcalfe, R.*; 川間 大介*; Benbow, S. J.*; 舘 幸男
no journal, ,
A safety case for an underground radioactive waste repository must show that the surrounding geosphere barrier will prevent or adequately retard radionuclide migration via groundwater, despite any future environmental changes. Uplift is one such environmental change that may affect some potential repository sites. This may be a particularly important issue in Japan, where possibly in future repository sites undergoing tectonically driven uplift might be considered. At early stages of a project to site a radioactive waste repository, generic safety cases are typically based on simplified/conservative assessment models. However, at an actual repository site, more realistic models are needed that account for the long-term geoenvironmental evolution and their impacts on radionuclide migration/retention. Here we review the state of knowledge about how properties of fractured crystalline rocks evolve during uplift, based on studies in Japan. Hence, we propose how this knowledge may be incorporated in assessment models in a way that strikes appropriate balance between being sufficiently realistic and sufficiently simple to allow exploration of parameter uncertainty.