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山田 椋平*; 玉熊 佑紀*; 桑田 遥*; 三枝 裕美*; 渡邊 裕貴; 廣田 誠子*; Jin, Q.*; Cai, Y.*
保健物理(インターネット), 58(3), p.169 - 177, 2023/11
本報告は、2023年6月29日と30日の2日間にわたり開催された第1回日本保健物理学会・日本放射線安全管理学会合同シンポジウム(オンライン)の概要について報告するものである。
桑田 遥*; 田副 博文*; Kranrod, C.*; 藤原 健壮; 寺島 元基; 松枝 誠; 平尾 茂一*; 赤田 尚史*
Radiation Protection Dosimetry, 198(13-15), p.1014 - 1018, 2022/09
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Environmental Sciences)Low-background liquid scintillation counter is one of the popular measuring instruments used to investigate tritium radioactivity in environmental media. These instruments require the liquid sample and organic solvent to be mixed for tritium measurement. In the European Union, the registration, evaluation, authorization and restriction of chemicals regulation was established to control the use of chemical substances of very high concern. It is important to find continuously available alternative reagents. In this paper, a performance evaluation was conducted using four scintillation cocktails according to Japanese conventional procedure; although one of them, Gold Star LT, contains nonylphenol ethoxylate, it will continue to be available for research and development. From the evaluation results it was confirmed that Gold Star LT would be a satisfactory alternative scintillator, which is similar performance of Ultima Gold LLT.
渡邊 裕貴; 辻 智也; 廣田 誠子*; 外間 智規; 中嶌 純也; 辻口 貴清*; 木村 建貴*; 小池 弘美*; 中村 夏織*; 桑田 遥*; et al.
保健物理(インターネット), 57(1), p.54 - 64, 2022/03
本報告は、2021年12月1日から12月3日の3日間にかけて開催された第3回日本放射線安全管理学会・日本保健物理学会合同大会の概要について報告するものである。なお、本大会は、日本放射線安全管理学会第20回学術大会、日本保健物理学会第54回研究発表会にあたり、金沢市で実施される予定であったが、COVID-19の感染状況を鑑み、Webでの開催となった。
桑田 遥*; 御園生 敏治; 藤原 健壮; 武石 稔; 眞鍋 早知*; 北村 哲浩
Radiation Environment and Medicine, 9(1), p.28 - 34, 2020/02
水生生物のトリチウム分析は、福島で扱われる重要な主題の1つである。しかしながら、トリチウムを測定する従来の方法は複雑な前処理手法が必要であり、熟練した技術と時間が必要である。このため、福島県沿岸の水産物のトリチウムに関する報告はほとんどない状況である。ここでは、水生生物への影響を理解するために、2015年から2018年に福島の沿岸で採取したヒラメの組織自由水トリチウム(TFWT)および有機結合トリチウム(OBT)を測定した。まず、測定には従来の方法を使用し、その後、凍結乾燥と燃焼水の回収プロセスを変更することにより、従来の手方法を短縮しようと試みた。両方の方法の測定結果は、ヒラメのTFWTとOBTのほとんどが検出限界または定量限界よりも低く、人間への影響は無視できると考えられることを示した。
桑田 遥*; 萩原 大樹; 柳澤 華代*; 眞鍋 早知*; 武石 稔; 渡辺 均; 植頭 康裕
no journal, ,
Tritium is included in liquid waste from Tokyo Electric Fukushima Daiichi Nuclear Power Station, but concentrations of it in marine products and seawater have differences. Furthermore, concentrations of Organically Bound Tritium (OBT) and Tissue Free Water Tritium (TFWT) in marine products also have differences. Therefore, it is important to distinguish OBT from TFWT in marine products. A chemical procedure of OBT analysis needs very long time because a pretreatment process is complicated. Thus, a rapid analytical method for OBT in marine products was developed by Japan Atomic Energy Agency (JAEA). Due to this new methods of freeze-drying combined heating-drying, an analysis time is shorter than a conventional method from 14 to 7 days. The concentrations of TFWT and OBT in the flatfish sample which was caught near the Power Station were less than a detection limit (5, 0.5 Bq.kg, respectively).
藤原 健壮; 桑田 遥*
no journal, ,
環境中のトリチウムの影響評価に際しては、被ばく上より重要な有機結合型トリチウム(OBT)の濃度評価が必要である。しかし、従来のOBT分析法では前処理に時間がかかることから、原子力機構福島環境安全センターでは、時間短縮のため、凍結乾燥と加温乾燥を組み合わせた手法を確立した。本発表では、更なる迅速化・精度向上等を目的として、魚種, サンプル処理量等
萩原 大樹; 柳澤 華代*; 桑田 遥*; 田辺 務; 植頭 康裕
no journal, ,
本研究の目的は、従来の放射能測定法に比べ、迅速性・簡便性に優れるオンライン固相抽出/ICP-MSによるSr迅速分析法を、緊急時等における環境試料のスクリーニング分析法として確立することである。Srは骨に対して高い親和性を有するため、環境試料として骨や殻ごと食べる魚介類に着目し、主成分元素がSr測定に与える影響の把握と解決に取り組んだ。この結果、比較的塩濃度の高い環境試料に対し、標準添加法を用いて添加回収試験を行ったところ、誤差の範囲内で一致した。したがって、より主成分元素濃度の高い環境試料に対しても本法を適用できる見通しを得た。
寺島 元基; 小荒井 一真; 横山 吉雄*; 島 長義*; 吽野 俊道*; 桑田 遥*; 松枝 誠; 青木 譲*; 渡辺 勇輔; 御園生 敏治; et al.
no journal, ,
福島第一原子力発電所からの処理水放流後のヒラメ中のトリチウム濃度を評価し、実環境におけるヒラメへのトリチウム蓄積の実態を明らかにする必要がある。本研究では、処理水放流前後の福島沿岸のヒラメにおける2種類のトリチウム(組織自由水トリチウム(TFWT)および有機結合トリチウム(OBT))を分析し、ヒラメ周辺の海水中のトリチウムと比較することで、放水によるヒラメへのトリチウム蓄積の実態を明らかにした。
柳澤 華代*; 桑田 遥*; 萩原 大樹; 植頭 康裕
no journal, ,
Sr-90は化学的挙動がCaと類似し、骨に対して高い親和性を有する。そのため、骨や殻ごと食べる水産物中のSr-90濃度を求めることは重要である。本法では共存物質が多量に含まれると、シグナル強度の減少などが起こる場合があるため、水産物試料のCa含有量及び共存物質(Ca)存在下における測定値の挙動を調査した。試料中の主成分元素の含有量を把握するため、市販の水産物について、試料をマイクロ波試料前処理装置によって分解し、蒸留水で希釈してICP-AESで測定した。また、既知濃度のSr-90を含む試料溶液にCaを添加し、測定を行った。測定は内標準補正シグナル積算法に基づき、内標準溶液を導入して行った。また、安定Srを含む溶液をオンライン固相抽出/ICP-MSと同条件で分離・濃縮し、カラム通液前後のSr量をICP-AESで測定することで、Sr回収率を算出した。Re-187を用いて補正した場合、測定値は添加濃度に対してRSD8.015.3%の範囲で一致したが、一部で添加濃度に対して最大約30%低い値が得られた。このとき、Sr回収率も同様の傾向を示したことから、今回の調査範囲内では、主に、Sr回収率の変化が測定値に影響を及ぼすと考えられる。
藤原 健壮; 桑田 遥*; 御園生 敏治; 飯島 和毅
no journal, ,
環境中のトリチウムの影響評価に際しては、被ばく上より重要な有機結合型トリチウム(OBT)の濃度評価が必要である。しかし、従来のOBT分析法では前処理に時間がかかることから、原子力機構福島環境安全センターでは、時間短縮のため、凍結乾燥と加温乾燥を組み合わせた手法を確立した。本発表では、更なる迅速化・精度向上等を目的として、魚種, サンプル処理量等の影響と、それに基づく簡素化の有効性の確認結果を報告する。
藤原 健壮; 桑田 遥*; 御園生 敏治; 北村 哲浩
no journal, ,
一般的にトリチウムが環境中に排出されたり、生成した場合は、生体半減期が長いため、有機結合型のトリチウムを確認する必要がある。しかしながら、さまざまな形態で存在するトリチウムを分析するための前処理が複雑であるためん、組織内自由水のトリチウムで1ヶ月程度、有機結合型トリチウムでさらに数週間かかってしまう。特に事故時の緊急時における環境モニタリングにおいては、より多くのデータが必要であるため、迅速分析が必要となる。本課室では、組織内自由水では凍結乾燥工程において、有機結合型トリチウムに関しては、燃焼工程において作業を最適化した。組織内自由水については、凍結乾燥のセルに加温乾燥装置を取り付け、組織内自由水の90%を凍結乾燥で、のこり10%を加温乾燥で回収できるように改良した。また、凍結乾燥の試料を小分けし、1つの試料量を減らすことにより乾燥時間の短縮を図った。試料を4つに分けた場合、乾燥時間が3日に短縮された。これまでの工程では14日必要だった工程を3日に減らすことが可能となった。また、真空のセル内で凍結と加温の乾燥を同時に行っているため同位体交換を防ぐと考えられる。有機結合型トリチウムについては、燃焼量を減少させて時間短縮を図り、その検出下限値を評価した。上記の手法で福島沖の魚のトリチウムの濃度を測定した場合、検出下限値が数Bq/kgとなり、実効線量等量は10の-5乗mSvとなった。
桑田 遥*; 御園生 敏治; 寺島 元基; 藤原 健壮; 北村 哲浩
no journal, ,
海産物中の有機結合型トリチウム(Organically Bound Tritium/OBT)の分析の前処理工程を改良し、簡略化を行った。乾燥時間の短縮のため、凍結乾燥工程に加温乾燥の工程を追加し、さらに共試料の最適化を図ることで、通常2週間程度かかる凍結乾燥が数日で恒量になることが確認された。また燃焼行程においても燃焼回数を減らすことで前処理時間の簡略化を図った。
藤原 健壮; 桑田 遥*; 御園生 敏治; 北村 哲浩
no journal, ,
原子力災害等の緊急時において、環境試料中の放射性物質の核種やその量を把握することは、環境中へ放出された放射性物質による影響を評価するための基本データとして重要である。しかしながら、ベータ線放出核種の一つである有機結合型トリチウム(OBT)の分析には、煩雑な前処理が必要で、従来時間がかかっていた。そこで本法では、OBTの分析における燃焼工程を見直すことにより、燃焼1回当たりの時間を従来法と比べて約3割短縮することができた。燃焼後に回収した水の量及び成分を比較した結果、両手法の差はほとんどみられなかった。なお、従来法における組織自由水中トリチウム(TFWT)及びOBTの分析結果はすべて検出下限値未満(TFWTで約1.0Bq/kg生鮮物、OBTで約0.18Bq/kg生鮮物)で、これらの検出下限値を用いて内部被ばくの評価をしたとしてもTFWT, OBTともにnSvレベルであった。
藤原 健壮; 桑田 遥*; 寺島 元基; 赤田 尚史*
no journal, ,
有機結合型トリチウムの分析手法は規制庁が管理している放射能測定法シリーズで取りまとめられているが、前処理に時間を要してしまう。これまで共同研究で前処理の短縮化について調査してきたが、前処理にはまだ1週間程度要しており、迅速化が期待される。今回は、試料の形状や重量と凍結乾燥時の恒量到達までの時間の関係を調査した。凍結乾燥の工程では、試料の表面積を上げることにより、これまで2日程度かかった工程が1日程度に短縮された。また、燃焼を効率よく進めることを目的とし、有機物の試料を示唆熱分析することにより、燃焼温度の制御に資するデータの蓄積を図った。
桑田 遥*; 萩原 大樹; 柳澤 華代; 眞鍋 早知*; 武石 稔; 渡辺 均; 植頭 康裕
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所からの排水にトリチウムが含まれるが、海水中と海産物中のトリチウム濃度は異なる可能性がある。そのため、海産物に取り込まれた有機結合型トリチウム(OBT)と組織自由水(TFWT)トリチウムを区別して評価することが重要である。OBT分析は、前処理工程が複雑なため非常に長い分析時間を要する。そこで海産物中のOBTの迅速分析法を開発した。本法では、従来の乾燥工程とは異なる凍結乾燥に加温乾燥を組み合わせた手法により、乾燥工程及び試料形状の検討を行った。凍結乾燥は組織自由水の回収率が約70%以上になるまで行い、前日との重量の比が1.0%未満になるまで加温乾燥を行った。これらの結果、乾燥工程に要する時間が約14日から約7日に短縮した。供試料量を減らしたところ、乾燥時間は4日程度であった。乾燥に要した時間について、試料形状はミンチ、ブロックともに差異は認められなかった。しかし、迅速試料燃焼装置の燃焼において、ミンチ状よりもブロック状にしたほうが燃焼水量も多く、燃焼の残存物も少ないためブロック状の試料が適していることが分かった。なお、本法における定量下限値はTFWTが0.84Bq/kg・生、OBTが0.15Bq/kg・生であった。