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論文

Nonthermalized para-positronium ($$p$$-Ps) in fluorinated polymers and silica glass

小林 慶規*; 佐藤 公法*; 山脇 正人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 鷲尾 方一*

Journal of Physics; Conference Series, 3029, p.012001_1 - 012001_7, 2025/06

We discuss nonthermalized $textit{para}$-positronium ($textit{p}$-Ps) in fluorinated polymers [Polytetrafluoroethylene (PTFE), ethylene tetrafluoroethylene copolymer (ETFE), polyvinyl fluoride (PVF)], and silica glass based on the Tao-Eldrup model, which takes account of Ps captured at different energy levels. Comparison of the energy of $textit{p}$-Ps estimated by positron annihilation age-momentum correlation (AMOC) with the calculation based on the Tao-Eldrup model reveals that $textit{p}$-Ps increasingly occupies higher energy levels in the polymers as more hydrogen is substituted by fluorine. In silica glass consisting of silicon (heavier than fluorine) and oxygen only the contribution of the lowest excited levels may be significant. These results are qualitatively in line with the previous observation for the energy dissipation of $textit{ortho}$-positronium ($textit{o}$-Ps) in nanoporous silica films.

論文

Formation of nanoscale protrusions on polymer films after atomic oxygen exposure; Observations with positron annihilation lifetime spectroscopy

後藤 亜紀*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 田川 雅人*; 山下 真一*

Langmuir, 39(34), p.11954 - 11963, 2023/08

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.11(Chemistry, Multidisciplinary)

原子状酸素(AO)は地球低軌道における残留大気の主要成分の1つであり、5eVのエネルギーで宇宙船に衝突し、高分子材料表面にナノスケールの突起を形成する。本研究では、高分子の化学構造がAOによる微細構造形成に与える影響を明らかにするため、陽電子消滅寿命測定法を用いて高分子材料の自由体積空孔サイズおよび化学変化を調べた。AO照射によって高分子両面に形成される酸化層の表面からの深さは、ポリエチレンとポリプロピレンの方がポリスチレンよりも深いことがわかった。自由体積空孔サイズはポリスチレンが最も小さく、ポリピロピレン,ポリエチレンの順に大きかったことから、高分子の自由体積空孔の大きさの違いがAOの注入深さに影響を与え、結果として酸化層の厚さや表面形状が変化したと考えられる。

論文

Positrons and positronium in macromolecules; Consequences of different charge states

小林 慶規*; 佐藤 公法*; 山脇 正人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 鷲尾 方一*

Radiation Physics and Chemistry, 202, p.110590_1 - 110590_6, 2023/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:67.31(Chemistry, Physical)

陽電子とポジトロニウムは、その電荷状態が異なるため、高分子中での挙動が全く異なる。正電荷を帯びた陽電子の挙動は、静電相互作用に強く影響される。ポリエチレンのような無極性高分子では、エネルギーを持った陽電子はポジトロニウムを形成しない場合は非局在化状態に陥る。これらの陽電子は、極性基があれば敏感に捕捉される。一方、電荷的に中性なポジトロニウムは、高分子の化学構造に関係なく自由体積に局在する。本研究では、さまざまな高分子における陽電子とポジトロニウムの挙動と消滅特性について、その違いを強調しつつ議論する。

論文

Positron annihilation study of tungsten exposed to low-energy deuterium plasma

平出 哲也; 古田 光*; 鳥養 佑二*; 藤村 由希; 満汐 孝治*

JJAP Conference Proceedings (Internet), 9, p.011106_1 - 011106_7, 2023/00

低エネルギー重水素プラズマに暴露した多結晶タングステン(ITERグレード)試料を、$$^{22}$$Naを陽電子源として用い、陽電子消滅寿命測定を実施した。重水素プラズマのエネルギーは低いため、その効果は表面付近のみに現れると予測された。しかしながら、プラズマに暴露した試料の陽電子消滅平均寿命は暴露処理していない試料よりも長くなった。さらに、試料が2mm程度の厚みであるにもかかわらず、プラズマを暴露した面ではない反対側の面の測定を実施しても、表面とほぼ同じ結果が得られた。タングステン中に水素や重水素が存在することで欠陥が導入されるという報告は今までにないが、この結果は試料内部において重水素の影響で欠陥が導入された可能性を示している。

論文

Energy dissipation of para-positronium in polymers and silica glass

小林 慶規*; 佐藤 公法*; 山脇 正人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 鷲尾 方一*

Applied Physics Express, 15(7), p.076001_1 - 076001_4, 2022/07

 被引用回数:2 パーセンタイル:15.59(Physics, Applied)

高分子およびシリカガラス中の短寿命パラポジトロニウムのエネルギー損失について検討した。陽電子消滅ガンマ線のドップラー広がりを示す$$S$$パラメータ(511keVの消滅ガンマ線のエネルギースペクトルのピーク全体のカウント数に対する中心付近のカウント数の割合)を、陽電子消滅寿命・運動量相関測定の結果から決定した。$$S$$パラメータを自由体積に捕捉された熱化した$textit{p}$-Psの予想値と比較したところ、フッ素系高分子やシリカガラスでは$textit{p}$-Psは熱化せず、過剰エネルギーを持つことがわかり、フッ素やシリコンなどの比較的重い元素を含む物質ではPsがエネルギーを失うことが困難であることが示唆された。

論文

Temperature dependence of positron annihilation lifetime in near-surface and bulk of room-temperature ionic liquid observed by a slow positron beam

平出 哲也; 満汐 孝治*; 小林 慶規*; 大島 永康*

Chemical Physics Letters, 795, p.139507_1 - 139507_4, 2022/05

 被引用回数:2 パーセンタイル:14.89(Chemistry, Physical)

N,N,N-Trimethyl-N-propylammonium bis(trifluoromethanesulfonyl)imide (TMPA-TFSI)中において三重項ポジトロニウム(オルトーPs)消滅寿命の温度依存性を、産業技術総合研究所に整備されている垂直型陽電子ビームを用いて150$$^{circ}$$Cまで測定した。TMPA-TFSI液体試料表面から表面近傍とバルク中での測定を行うために、2keVと12keVのエネルギーで陽電子を入射した。融点よりも130$$^{circ}$$C高い150$$^{circ}$$Cにおいても表面の構造による違いが見られた。また、どちらの入射エネルギーでも高温ほど寿命は短くなった。同様の現象は水中においてのみ、オルトーPsと放射線分解生成物であるOHラジカルなどとの反応によって見出されていた。TMPA-TFSIにおける温度依存性においても、オルトーPsの化学反応の存在を示していると考えられた。

論文

Temperature dependence of ortho-positronium annihilation in room temperature ionic liquids

平出 哲也; 満汐 孝治*; 小林 慶規*; 大島 永康*

Acta Physica Polonica A, 137(2), p.109 - 112, 2020/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Multidisciplinary)

最近、室温イオン液体中におけるポジトロニウム(Ps)バブルは通常の分子性液体中とは非常に異なる状態であることが報告されている。これらの現象は徐々に理解されつつあり、陽イオンと負イオンによる相互作用により形成されている構造が、融点よりも高い温度でも存在していることが示されている。この構造が融点近くで起こるPsバブルの振動の原因であることがわかってきた。三重項Ps(オルトーPs)のピックオフ消滅寿命から見積もられたPsバブルの大きさの温度依存性は、高い温度でもこのイオン間の相互作用による構造が残っていることを示している。オルト-Psのピックオフ消滅寿命は室温イオン液体中に存在するナノサイズの構造の研究における重要な手法となりえる。

論文

Research progress at the Slow Positron Facility in the Institute of Materials Structure Science, KEK

兵頭 俊夫*; 和田 健*; 望月 出海*; 木村 正雄*; 峠 暢一*; 設楽 哲夫*; 深谷 有喜; 前川 雅樹*; 河裾 厚男*; 飯田 進平*; et al.

Journal of Physics; Conference Series, 791(1), p.012003_1 - 012003_8, 2017/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:71.48(Physics, Multidisciplinary)

本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設(SPF)で得られた最近の成果を報告する。全反射高速陽電子回折(TRHEPD)実験では、ルチル型TiO$$_{2}$$(110)($$1times2$$)表面、Cu(111)およびCo(0001)基板上のグラフェン、Al(111)基板上のゲルマネンの構造を明らかにした。ポジトロニウム負イオン(Ps$$^{-}$$)ステーションでは、Ps$$^{-}$$の共鳴状態の観測に成功した。ポジトロニウム飛行時間測定(Ps-TOF)ステーションでは、ポジトロニウムの生成効率の増大とポジトロニウム生成・放出過程におけるエネルギー損失を観測した。陽電子ビームラインにパルスストレッチングセクションが導入され、陽電子ビームのパルス幅が1.2$$mu$$sから20msまで可変になった。

論文

Increase in the beam intensity of the linac-based slow positron beam and its application at the Slow Positron Facility, KEK

和田 健*; 兵頭 俊夫*; 柳下 明*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; 深谷 有喜; et al.

European Physical Journal D, 66(2), p.37 - 40, 2012/02

 被引用回数:41 パーセンタイル:85.43(Optics)

本論文では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。はじめに、低速陽電子ビームを生成するためのコンバータ・モデレータアッセンブリの改良を行った。具体的には、コンバータ・モデレータのフレームをタンタルで作製し、モデレータ内部ではタングステン薄膜を井桁状に2セット組み、2段に配置した。この改良により、低速陽電子のビーム強度が以前のものに比べて一桁増大するに至った。この高強度陽電子ビームを用いて、二つの新たな研究が進展した。一つは、ポジトロニウム負イオンの光脱離実験を行い、レーザーによるポジトロニウムの中性化に成功した。二つ目は、反射高速陽電子回折(RHEPD)装置を開発し、これまでの線源法に比べて5-10倍の反射強度を得ることに成功した。今後、両実験のさらなる発展が見込まれる。

口頭

KEK低速陽電子実験施設の現状; 新ビームライン分岐と実験ステーションの再配置

和田 健*; 望月 出海*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 裕樹*; 濁川 和幸*; 設楽 哲夫*; 大澤 哲*; 池田 光男*; 白川 明広*; et al.

no journal, , 

高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所の低速陽電子実験施設では、ライナックベースの大強度低速陽電子ビームを共同利用に供している。2012年春に、日本原子力研究開発機構の協力を得て、反射高速陽電子回折(RHEPD)用に透過型の輝度増強ユニットを導入した。これにより、$$^{22}$$Naベースの陽電子ビームと比較して、ビームの輝度が約3600倍上がり、ビーム強度は約60倍向上した。この輝度増強ビームを用いてSi(111)-7$$times$$7表面におけるRHEPD実験を行ない、全反射臨界角以下の領域で、最表面原子層からのみの明瞭な回折像を観測することに成功した。近年成果が上がっている上記RHEPD実験とポジトロニウム負イオン分光実験を次の段階に進めるために、地下1階部分の多数のコイル用電源を実験と干渉しないスペースへ移動して、より広い実験スペースを確保した。ロングパルスモードを使用するRHEPD実験は地下1階で、ショートパルスモードを使用するポジトロニウム負イオン実験とポジトロニウム飛行時間測定実験を地上1階で行うよう、ステーションの再配置を行った。

口頭

KEK低速陽電子実験施設におけるビームライン整備と新しい測定装置

和田 健*; 望月 出海*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 裕樹*; 設楽 哲夫*; 大澤 哲*; 池田 光男*; 白川 明広*; 古川 和朗*; et al.

no journal, , 

高エネルギー加速器研究機構物質構造科学研究所の低速陽電子実験施設では、ライナックベースの低速陽電子ビームを共同利用に供している。近年成果が上がっている、反射高速陽電子回折(RHEPD)実験とポジトロニウム負イオン分光実験を次の段階に進めるために、多数のコイル用電源を移動して新しいビームラインの分岐を整備するとともに、装置の移動を行った。また、低速陽電子回折(LEPD)実験装置開発のための予備実験を行い、装置設計を進めている。平成24年度秋のビームタイムより共同利用が再開したポジトロニウム飛行時間測定装置における実験成果の紹介も行う予定である。

口頭

Microstructure formation on polymers induced by atomic oxygen; Higher-order structure effects on morphologies

後藤 亜紀*; 丹司 尊*; 田川 雅人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 山下 真一*

no journal, , 

宇宙機が周回する地球低軌道に存在する残留大気の主成分である原子状酸素(AO)によって、宇宙機を構成する熱制御材料など高分子材料の機械特性や熱光学特性が低下することが知られているが、AO照射による表面形状の変化、特にナノ-マイクロスケールの突起物の形成メカニズムが未だ解明されていない。そこで、高分子材料にAOを照射して系統的に変化を調べたところ、形成された突起構造は照射温度の上昇とともに大きくなるが数は減ったことから、高分子鎖の熱的な運動が表面形状に影響をおよぼしていると推察された。

口頭

集束陽電子ビームを用いた陽電子消滅2光子2次元角相関測定法の開発

満汐 孝治*; 藤原 健*; 平出 哲也

no journal, , 

陽電子消滅2光子角相関法(Angular Correlation of Annihilation Radiation: ACAR)は、電子と陽電子の対消滅時に放射される2本の$$gamma$$線の角度相関(180度からの偏差)を測定することで、陽電子の消滅相手である電子の運動量分布を観察する手法であり、固体内部の電子状態や空孔型欠陥、ナノ析出物の電子構造解析等の様々な物性研究に応用される。ACAR法の測定では、$$gamma$$線検出器を試料から10m程度離して設置する必要があり、広い実験空間を要するが、現在、小型2次元ACAR測定法の開発を、産業技術総合研究所の電子加速器ベース陽電子ビームに基づく集束陽電子ビームを利用して行っている。この集束陽電子ビーム(直径$$<$$100$$mu$$m)と高い空間分解能を有する$$gamma$$線イメージング検出器(CdTe,空間分解能60$$mu$$m)を組み合わせることで、試料-検出器間の距離を従来の約1/100に短縮した装置が構成できる。本講演では、集束陽電子ビームを用いた小型2次元ACAR測定法の開発状況について報告する。

口頭

原子状酸素照射で高分子に生じる微細構造; 高分子の高次構造の影響

後藤 亜紀*; 丹司 尊*; 田川 雅人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 山下 真一*

no journal, , 

宇宙機が周回する地球低軌道には残留大気が存在し、その主成分は原子状酸素(AO)である。宇宙機を構成する熱制御材料など高分子材料は、時速8km/hでAOと衝突することで表面が酸化および浸食され、表面にナノスケールの突起構造を形成する。突起構造の形成を支配する要因を調べるため、結晶性と熱物性を評価した各種高分子材料に対してAOを照射し、SEMおよび陽電子消滅寿命測定法で表面を観察した。その結果、高分子の自由体積空孔および熱運動性がAOの侵入深さを左右し、その結果、突起構造のサイズや数密度を変化させるとわかった。

口頭

原子状酸素による高分子材料表面への微細構造形成; 高分子表層の自由体積

後藤 亜紀*; 田川 雅人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 山下 真一*

no journal, , 

宇宙機が周回する地球低軌道には残留大気が存在し、その主成分は原子状酸素(AO)である。宇宙機の周回速度は約8km/sであり、これを相対速度としてAOに衝突される。宇宙機を構成する熱制御材料など高分子材料は、AOとの相互作用によってその表面が酸化および浸食され、機械特性や熱光学特性が低下するため、地球低軌道を模擬したAO照射環境における高分子材料の劣化予測や防護技術の確立が不可欠である。本研究では、ポリエチレンなどの高分子材料にAOを照射し、微視的突起構造の形成と、照射に伴なう表面近傍での高分子の自由体積の変化を調べたところ、突起構造形成と自由体積サイズの減少の関連が示唆された。

口頭

Application of a linac-based intense slow-positron beam to diffraction experiments

和田 健*; 望月 出海*; 兵頭 俊夫*; 設楽 哲夫*; 深谷 有喜; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 満汐 孝治*; 寺部 宏基*; 飯田 進平*; et al.

no journal, , 

最近、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設では、反射高速電子回折(RHEED)の陽電子版である反射高速陽電子回折(RHEPD)装置を導入した。専用電子線形加速器(55MeV)を備えた低速陽電子実験施設では、高強度のパルス低速陽電子ビームを供している。陽電子ビームは、高圧(35keVまで)に印加された発生部で生成され、接地されたビームラインを磁場輸送され、各実験ステーションに振り分けられる。陽電子ビームは、非磁場領域に解放された後、輝度増強され、回折実験に用いられる。ポジトロニウム負イオンの光脱離により生成したエネルギー可変ポジトロニウムビームとポジトロニウム飛行時間(Ps-TOF)実験の最近の結果についても報告する。

口頭

陽電子マイクロビームを用いた陽電子消滅2光子2次元角相関法の開発

満汐 孝治*; 藤原 健*; 平出 哲也

no journal, , 

産業技術総合研究所では、電子加速器ベースの陽電子ビームに基づく陽電子マイクロビームの生成が可能である。この陽電子マイクロビーム(直径$$<$$100$$mu$$m)を線源とし、高空間分解能$$gamma$$線検出器と組み合わせることで、試料-検出器間距離を大幅に短縮した、陽電子消滅ガンマ線角度相関測定装置の開発が可能である。現在計画している装置は、陽電子ビームを試料面上で集束し、試料からの消滅$$gamma$$線を0.2m離した一対の$$gamma$$線イメージング検出器(CdTe, 空間分解能60$$mu$$m, 時間分解能1.6ns)で検出する仕様となっている。講演では、本システムの概念と現在までの開発状況について報告する。

口頭

Effect of epithermal $textit{o}$-Ps on the positron lifetime spectra of silica glass and polytetrafluoroethylene (PTFE)

小林 慶規*; 佐藤 公法*; 山脇 正人*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 鷲尾 方一*; Kuriplach, J.*

no journal, , 

Our recent observation that $textit{p}$-Ps is not thermalized in silica glass and fluorinated polymers such as PTFE states that epithermal $textit{o}$-Ps needs to be taken into consideration in the interpretation of positron lifetime data. This problem was taken up by Dauwe et al. for polymers many years ago, regarding that Ps behaves as a classical particle. They assumed Ps to continuously lose energy and in line with this the pick-off annihilation lifetime gradually elongates with time. The model predicts a continuous distribution of $textit{o}$-Ps lifetimes, apart from that due to the free volume size distribution. However, Ps trapped in the free volume, approximated by the Tao-Eldrup potential, occupies discrete energy levels, hence the treatment by Dauwe et al. disregarding the quantum mechanical nature of Ps trapped in the free volume may not be adequate. In this presentation, we discuss the influence of epithermal $textit{o}$-Ps on the positron lifetime spectra of silica glass and PTFE. Our approach is based on the Tao-Eldrup model that allows a single particle Ps to occupy not only the ground state but also excited states and a simple assumption that Ps occupies a single excited state at time zero. The lifetime spectra of $textit{o}$-Ps are predicted to be a multi-component exponentially decaying function, not the continuous lifetime distribution predicted by Dauwe et al. The prediction of the model is compared with the available experimental data on silica glass and PTFE.

口頭

Atomic-oxygen-induced roughening on polymer surfaces studied by positron annihilation

後藤 亜希*; 満汐 孝治*; 岡 壽崇; 田川 雅人*; 山下 真一*

no journal, , 

高度300km以下の超低軌道(VLEO)を利用することは、高解像度の地球観測や低コストでの打ち上げ・通信に有利である。VLEOの大気は主に原子状酸素(AO)で構成されており、これが8km s$$^{-1}$$程度の速度で衛星の進行方向の表面と衝突するため、熱制御や構造に使用される有機材料の侵食、粗面化、劣化が生じる。耐AO性を持ち平滑化を保つことのできる材料を利用することは、長寿命のVLEO衛星にとって不可欠である。本研究では、高分子材料の非晶質領域の構造がAO照射による表面形状変化にどのように影響を及ぼすかを調べた。未延伸ポリプロピレン(PP)フィルムと二軸延伸PPフィルムに対してフルエンスの異なるAOを照射し、走査型電子顕微鏡で表面形状を観察したところ、2つのPPフィルムの浸食または質量損失は同等であったが、延伸PPに形成された突起は未延伸PPのそれよりも大きく、少なかった。未照射およびAO照射フィルムの陽電子消滅寿命測定結果から、延伸すると非晶質領域のサブナノサイズの自由体積空孔が小さくことなるがわかった一方で、原子間力顕微鏡による測定から、高分子のラメラ間に数十から数百ナノメートルの大きな空隙が形成されることもわかった。この大きな空隙がAOの拡散や浸透を容易にし、より大きな突起の形成につながったと考えられる。

口頭

The New experiment stations at KEK Slow Positron Facility

和田 健*; 兵頭 俊夫*; 小菅 隆*; 斉藤 裕樹*; 池田 光男*; 大澤 哲*; 設楽 哲夫*; 満汐 孝治*; 立花 隆行*; 長嶋 泰之*; et al.

no journal, , 

本講演では、高エネルギー加速器研究機構(KEK)物質構造科学研究所(IMSS)低速陽電子実験施設の最近の進展について報告する。本実験施設は、専用LINAC(55MeV)を有し、高強度のパルス低速陽電子ビームを供している。エネルギー可変(最大35keV)である低速陽電子ビームは、グランド電位のビームラインを磁場輸送され、コンパクトな分岐ユニットを用いて実験ホールに振り分けられる。現在、約100台のコイル電源を制御するために、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)を用いたパソコンによる一括操作システムを導入中である。ビームラインの真空度は、1-5$$times$$10$$^{-8}$$ Paである。本実験施設は、KEKの放射光共同利用実験審査委員会(PF-PAC)の承認を受けたユーザーに開放されている。最近、低速陽電子の発生部であるコンバータ/モデレータアセンブリを改良し、ビーム強度が一桁(ロングパルスモードで$$5times10^{7}$$ e$$^{+}$$/sec)増大した。この増強された低速陽電子ビームを用いて、ポジトロニウム負イオン(Ps$$^{-}$$)の光脱離、反射高速陽電子回折(RHEPD)、ポジトロニウム飛行時間(Ps-TOF)の3つの実験が現在進行中である。

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