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論文

Rechargeable batteries based on stable redox reactions of disulfide included in a metal-organic framework as ligands

清水 剛志*; Wang, H.*; 谷藤 尚貴*; 松村 大樹; 吉村 真史*; 中西 康次*; 太田 俊明*; 吉川 浩史*

Chemistry Letters, 47(5), p.678 - 681, 2018/05

 被引用回数:9 パーセンタイル:33.87(Chemistry, Multidisciplinary)

Disulfide, which is a sub-group of organosulfides, has been studied as a promising cathode active material. Herein, to improve battery performance, we inserted disulfide into Cu-based metal organic framework (MOF) as a ligand. As a result, the disulfide inserted MOF exhibited a high capacity based on dual redox reactions of Cu ions and disulfide ligands, and a stable cycle performance. The S $$K$$-edge X-ray absorption fine structure analyses revealed a reversible cleavage and formation of S-S bond in the MOF during discharge and charge process.

論文

Real-time observation of crystallographic tilting InGaAs layers on GaAs offcut substrates

西 俊明*; 佐々木 拓生; 池田 和磨*; 鈴木 秀俊*; 高橋 正光; 下村 憲一*; 小島 信晃*; 大下 祥雄*; 山口 真史*

AIP Conference Proceedings 1556, p.14 - 17, 2013/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Energy & Fuels)

${it In situ}$ X-ray reciprocal space mapping during In$$_{x}$$Ga$$_{1-x}$$As/GaAs(001) MBE growth is performed to investigate effects of substrate misorientations on crystallographic tilting. It was found that evolution of the crystallographic tilt for the InGaAs films is strongly dependent on both layer structures and substrate misorientations. We discuss these observations in terms of an asymmetric distribution of dislocations.

論文

Research and development on waste management for the Fukushima Daiichi NPS by JAEA

駒 義和; 芦田 敬; 目黒 義弘; 宮本 泰明; 佐々木 紀樹; 山岸 功; 亀尾 裕; 寺田 敦彦; 檜山 敏明; 小山 智造; et al.

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference; Nuclear Energy at a Crossroads (GLOBAL 2013) (CD-ROM), p.736 - 743, 2013/09

東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴い発生した廃棄物の管理に関して、原子力機構が進めている研究開発の成果を概観する。

論文

Fundamental study of the sulfide reprocessing process for oxide fuel, 1; Study on the Pu, MA and FP tracer-doped U$$_{3}$$O$$_{8}$$

桐島 陽*; 三頭 聰明*; 大西 貴士; 佐藤 修彰*

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(6), p.958 - 966, 2011/06

 被引用回数:3 パーセンタイル:26.02(Nuclear Science & Technology)

新規使用済燃料再処理法として、核分裂生成物の選択的硫化反応に基づく革新的再処理法を開発した。本法は、FPとマイナーアクチニド(MA)を、CS$$_{2}$$ガスにより硫化後、希硝酸により溶解する一方、核燃料成分はUO$$_{2}$$及びPuO$$_{2}$$として固相の状態で回収するものである。本法の基礎研究として、U, Pu, Np, Am, Eu, Cs及びSrの硫化及び溶解し、各元素の挙動を調べた。その結果、各元素の溶解率の硫化温度依存性を明らかにし、相解析並びに溶解挙動に関する熱力学的検討により本挙動を合理的に説明できることを確認した。併せて、FP及びMAとU及びPuの分離に有望な硫化処理温度範囲が350$$^{circ}$$Cより450$$^{circ}$$Cであることを明らかにした。

論文

Identified charged hadron production in $$p + p$$ collisions at $$sqrt{s}$$ = 200 and 62.4 GeV

Adare, A.*; Afanasiev, S.*; Aidala, C.*; Ajitanand, N. N.*; 秋葉 康之*; Al-Bataineh, H.*; Alexander, J.*; 青木 和也*; Aphecetche, L.*; Armendariz, R.*; et al.

Physical Review C, 83(6), p.064903_1 - 064903_29, 2011/06

 被引用回数:184 パーセンタイル:99.44(Physics, Nuclear)

200GeVと62.4GeVでの陽子陽子の中心衝突からの$$pi, K, p$$の横運動量分布及び収量をRHICのPHENIX実験によって測定した。それぞれエネルギーでの逆スロープパラメーター、平均横運動量及び単位rapidityあたりの収量を求め、異なるエネルギーでの他の測定結果と比較する。また$$m_T$$$$x_T$$スケーリングのようなスケーリングについて示して陽子陽子衝突における粒子生成メカニズムについて議論する。さらに測定したスペクトルを二次の摂動QCDの計算と比較する。

論文

Ultra-high-speed image signal accumulation sensor

江藤 剛治*; Son, D.*; 秋濃 俊昭*; 秋濃 俊郎*; 西 謙二*; 呉田 昌俊; 新井 正敏

Sensors (Internet), 10(4), p.4100 - 4113, 2010/04

 被引用回数:8 パーセンタイル:45.71(Chemistry, Analytical)

超高速度イメージングに関して低いS/N比の画像信号データを積算平均処理することで画質の改良が可能となる。本報では、素子内部に信号積算機能を付加した超高速度撮像センサーの構造案を提案する。本技術では各CCD素子内部に信号記録部を内蔵することにより、極めて高い記録速度を達成できる。また、信号積算機能は、CCD内部の信号記録の最初と最後を直接接続することで実現する。本センサーにより、超高速度で多重露光を繰り返すことにより、高品質の連続画像が取得可能となる。本信号積算機能を有する素子内記録型画像記録センサーを"画像信号積算型センサー(ISAS)"と呼ぶ。

論文

Experimental durability studies of electrolysis cell materials for a water detritiation system

岩井 保則; 廣木 章博; 八木 敏明*; 玉田 正男; 山西 敏彦

Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1410 - 1413, 2008/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:44.56(Nuclear Science & Technology)

核融合炉プラントのトリチウム水処理システムを構成する固体高分子電解槽の放射線耐久性を精査した。固体高分子電解槽の水電解機能を担うナフィオンN117イオン交換膜について、浸漬条件下にて国際熱核融合実験炉における使用時の線量上限値530kGyを越える線量の$$gamma$$線や電子線を照射した結果、1600kGyにおいても機械的強度やイオン交換能について設計要求値以上の放射線耐久性を有することを確認した。使用時の線量上限値530kGyまで固体高分子電解槽の電解性能を維持するためには、商用電解槽において電気絶縁に使用されているテフロンを1500kGyにおいても放射線耐久性を有するポリイミド材に交換することを提案した。Oリングに用いられるゴム材については、1500kGyにおいても機械的強度が変化せず、放射線劣化に伴う有機物の溶出も小さいバイトンが最適であることを明らかとした。

論文

Carcinogen adsorbent prepared from DNA complex by $$gamma$$-ray irradiation

古澤 和也*; 北 恵里香*; 佐伯 俊彦*; 長澤 尚胤; 西 則雄*; 土橋 敏明*

Journal of Biomaterials Science; Polymer Edition, 19(9), p.1159 - 1170, 2008/09

デオキシリボ核酸(DNA)は発ガン性物質をインターカーション吸着する働きがあることから、このDNAを不溶化することによって、天然高分子由来の環境浄化材料を開発することが可能となる。そこで、本研究では食品加工残渣の鮭白子DNAを選定し、多糖類誘導体やタンパク質にブレンド後、放射線橋かけしてハイブリッドゲルを創製し、得られたゲルのゲル分率,膨潤度を調べるとともに、発ガン物質のモデル物質であるアクリジルオレンジを用いて吸着特性を評価した。カルボキシメチルセルロース,ゼラチン,アルブミンを用いた場合に効率よく橋かけし、50kGy照射でゲル分率が60%以上になり、その吸水特性は約200倍であることを見いだした。10kGy照射して得られたゼラチン/DNAゲルのアクリジルオレンジの吸着量は、DNA無添加に比べて10倍以上(1.8$$mu$$g/g)に増加し、環境浄化材料としての有用性を確認できた。

論文

Solid-polymer-electrolyte tritiated water electrolyzer for water detritiation system

岩井 保則; 山西 敏彦; 廣木 章博; 八木 敏明*; 玉田 正男

Fusion Science and Technology, 54(2), p.458 - 461, 2008/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.09(Nuclear Science & Technology)

核融合炉で発生する高濃度トリチウム水の電解処理を担う耐放射線型固体高分子電解槽(SPE)を提案した。電解槽に使用する高分子材料は 国際熱核融合実験炉(ITER)におけるトリチウム水処理システムのSPEの目標線量である530kGyにおいて機能が維持できるよう選定した。耐放射線性のある高分子材料としてはイオン交換膜にPtとIrを担持したナフィオンN117膜、Oリングにバイトン、電気絶縁にポリイミドを選定した。これら材料を用いて組み上げた電解槽を$$gamma$$線照射した結果として530kGyの線量に対して意図どおりの耐久性を有することを実証した。また、電解槽のイオン交換膜とOリングは9TBq/kgのトリチウム水にさらされるため、メインテナンス時のトリチウム除染が重要となる。イオン交換膜内の自由水に含まれるトリチウムは真空脱水等により速やかに除去できるのに対して、構造水内のトリチウム除去には同位体交換反応の活用が必要となることを示した。

論文

照射アルギン酸の低分子量化物の植物生長促進効果

長澤 尚胤; Luan, L. Q.*; 八木 敏明; 吉井 文男; 久米 民和; 中西 友子*; 玉田 正男

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 55, 2007/02

アルギン酸ナトリウム(Alg)は褐藻類から得られる多糖類で、そのオリゴ糖の植物生長促進、植物内の酵素活性増大などの新しい生物活性機能が注目されている。本報告では、放射線分解したAlgについて、高い植物生長活性を発現するための照射条件や放射線分解産物の構造について検討した。4%濃度のAlg水溶液で照射してキク,トルコギキョウ,宿根リモニウムの寒天培地に添加した組織培養及び生育試験した結果、増殖率,各々の草丈,根長,新鮮重が向上し、最適な線量,添加濃度及び平均分子量が75kGy,100mg/L,約1.4万であることを見いだした。この照射Algを分子量分画した結果、F2画分(6-15量体)がオオムギの植物生長促進やアルコール脱水素酵素活性誘導の効果が最も高く、低濃度で効果が得られた。酵素分解生成物と比較して、酵素分解物では10%で、放射線分解では26%生成しており、4%水溶液75kGyの照射でF2活性区分の生成量が多いことが、植物生長促進活性の高い要因であることを明らかにした。さらに本活性画分が特異的に蓄積することに加え、Alg分子鎖切断で生成したカルボニル基及びカルボキシル基による構造変化が活性に起因していると考えられる。Algの放射線分解生成物は、顕著な植物生長促進活性及び酵素誘導効果が発現することから、天然物由来の植物生長促進剤としての応用が期待できる。

論文

Distinctive radiation durability of an ion exchange membrane in the SPE water electrolyzer for the ITER water detritiation system

岩井 保則; 山西 敏彦; 磯部 兼嗣; 西 正孝; 八木 敏明; 玉田 正男

Fusion Engineering and Design, 81(1-7), p.815 - 820, 2006/02

 被引用回数:15 パーセンタイル:70.56(Nuclear Science & Technology)

アルカリの添加なしに直接電解が可能な固体高分子電解法(SPE)は核融合で発生するトリチウム水の処理システム向け電解プロセスとして魅力的であるが、使用においては特にイオン交換膜の放射線耐久性を考慮する必要がある。市販イオン交換膜であるナフィオン膜の放射線耐久性を、原研高崎研究所のCo-60照射施設及び電子線加速器を用い、引っ張り強度,イオン交換能,電気伝導率,透過係数,単位重量あたりの溶解フッ素量等の観点から検証した。ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主鎖にスルホン酸基を側鎖に有するナフィオン膜は、浸水状態における$$gamma$$線照射時の引っ張り強度の劣化挙動がPTFEの劣化挙動と大きく異なることを見いだした。イオン交換能の照射線量依存性はナフィオンの各グレードにおいてほぼ同様であった。いずれにせよ核融合実験炉ITERにおいてイオン交換膜に求められる積算照射量530kGyまでは問題となるまでの性能低下が起こらないことを見いだした。ナフィオンの放射線耐久性はその構造式から推定されるよりも高く、温度や照射線種などの影響を検証するとともに、ラジカル反応機構から雰囲気が与える影響を考察した。

論文

Durability of irradiated polymers in solid-polymer-electrolyte water electrolyzer

岩井 保則; 山西 敏彦; 西 正孝; 八木 敏明; 玉田 正男

Journal of Nuclear Science and Technology, 42(7), p.636 - 642, 2005/07

 被引用回数:20 パーセンタイル:77.57(Nuclear Science & Technology)

放射性排水の電解処理における高分子材料の耐久性評価を目的に固体高分子電解槽に使用する高分子材料の放射線耐久性を500kGy前後の$$gamma$$線照射量において評価した。500kGy前後の$$gamma$$線照射量では電解膜の強度及びイオン交換能,シール材の強度については問題となるまでの低下が起こらないことを明らかとした。絶縁材として従来使用されている四フッ化樹脂系についてはポリイミド系材料に代替させることで電解槽全体の放射性耐久性の問題を解決できる見通しを得た。電解膜の破壊メカニズムについては$$gamma$$線の直接的破壊効果と$$gamma$$線により生成するラジカルによる間接的破壊効果の複合が考えられたが、間接的破壊効果は有意な影響を与えていないことを明らかとした。また劣化に酸素が大きく影響することを明らかとした。容易に測定できる溶出フッ素量は主鎖の劣化を示す強度及び側鎖の劣化を示すイオン交換能とそれぞれ確かな再現性がある相関関係を有することを明らかとした。よって、このことを利用して溶出フッ素量から電解膜の劣化を判定することが可能であることを見いだした。

論文

Production of positron emitters of metallic elements to study plant uptake and distribution

渡辺 智; 石岡 典子; 長 明彦; 小泉 光生; 関根 俊明; 清宮 正一郎*; 中西 啓仁*; 森 敏*

Radiochimica Acta, 89(11-12), p.853 - 858, 2002/02

 被引用回数:17 パーセンタイル:74.85(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

植物用ポジトロンイメージング装置の開発に伴い、ポジトロン放射体が植物の生理的な機能解明に有用であることがわかってきた。われわれは、この研究に用いるポジトロン放射体としてC-11,N-13,F-18等軽元素核種標識化合物の製造研究を行ってきた。今回は、新たにポジトロン放出金属元素金属元素V-48,Mn-52,Fe-52,Zn-62について製造開発を行った。AVFサイクロトロンからの陽子また$$alpha$$粒子ビームをターゲット物質に照射し、目的のアイソトープをイオン交換法または鉄共沈法によりターゲット物質から分離し、トレーサーとして必要な化学形に調製した。トレーサー溶液中の放射性不純物及び非放射性不純物をごく微量に抑えることができ、植物実験に十分供し得るトレーサーを製造する方法を確立した。

論文

Real-time [$$^{11}$$C]methionine translocation in barley in relation to mugineic acid phytosiderophore biosynthesis

Bughio, N.*; 中西 啓仁*; 清宮 正一郎*; 松橋 信平; 石岡 典子; 渡辺 智; 内田 博*; 辻 淳憲*; 長 明彦; 久米 民和; et al.

Planta, 213(5), p.708 - 715, 2001/09

 被引用回数:16 パーセンタイル:36.85(Plant Sciences)

オオムギが土壌中の鉄を獲得するために分泌するムギネ酸の前駆体であるメチオニンが、植物体のどこに起源をもつかを明らかにするために、リアルタイムでの[$$^{11}$$C]メチオニン転流をポジトロンイメージング法を中心とした計測により行なった。外部から供給した[$$^{11}$$C]メチオニンが鉄欠乏オオムギの根に保持され、ムギネ酸生合成に使われたこと、地上部から根へのメチオニンの移行が見られなかったことなどから、ムギネ酸の前駆体であるメチオニンは植物体の根に起源をもつと結論した。

論文

植物の生理活動研究の手段としてのPET

森 敏*; 中西 友子*; 林 浩昭*; 大山 卓爾*; 内田 博*; 松橋 信平; 関根 俊明

Radioisotopes, 50(9), p.408 - 418, 2001/09

原研が中心となり開発を進めてきた植物研究用ポジトロンイメージング装置(PETIS)とこれを用いて研究を行うためにこれまでに開発してきたポジトロン標識化合物について、開発経緯と現状を解説した。また、PETISを用いた原研・大学プロジェクト共同研究で得られた知見として、植物体を構成する主要元素である炭,窒素などの化合物,植物内での物質輸送に重要な役割を果たすと考えられる水,ミネラルとして重要な金属元素等の動態に関して、植物生理学的な立場から、これまでの研究手法ではえられなかった知見の新規性,重要性について解説した。

論文

Vanadium uptake and an effect of vanadium treatment on $$^{18}$$F-labeled water movement in a cowpea plant by positron emitting tracer imaging system (PETIS)

古川 純*; 横田 はる美*; 田野井 慶太朗*; 上岡 志ほり*; 松橋 信平; 石岡 典子; 渡辺 智; 内田 博*; 辻 淳憲*; 伊藤 岳人*; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 249(2), p.495 - 498, 2001/08

 被引用回数:16 パーセンタイル:73.21(Chemistry, Analytical)

ポジトロン放出核種を利用したイメージング装置であるPETIS(Positron Emitting Tracer Imaging System)を用いてササゲにおけるバナジウム(V$$^{5+}$$)吸収をリアルタイムで測定した。バナジウム-48は、日本原子力研究所高崎研究所のAVFサイクロトロンを用い、Sc箔に50MeVの$$alpha$$粒子を照射することにより製造した。$$^{48}$$Vを水耕液に添加し、PETISによりリアルタイム計測を行った。また$$^{48}$$V水溶液を添加してから3,6,20時間目の植物体を用いてバナジウム分布をラジオグラフィにより測定した。これらにより処理開始後20時間目には植物体全体にバナジウムが分布していることが明らかになった。植物に吸収されたバナジウムが及ぼす影響を見るために、同様にポジトロン放出核種であるフッ素-18で標識した水を用いてPETISによりササゲの水分吸収動態を測定した。計測前に20時時間バナジウムを吸収させると、標識水の吸収が極端に抑えられることが示された。これらの結果は植物体の地上部に移行したバナジウムが標識水の吸収を阻害する主な原因であることを示唆している。

論文

$$^{18}$$F used as tracer to study water uptake and transport imaging of a cowpea plant

中西 友子*; 田野井 慶太朗*; 横田 はる美*; Kang, D.-J.*; 石井 龍一*; 石岡 典子; 渡辺 智; 長 明彦; 関根 俊明; 松橋 信平; et al.

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 249(2), p.503 - 507, 2001/08

マメ科の植物の中できわめて乾燥に強いと考えられるササゲ($it {Vigna unguliculata Walp.}$)を用いて水分吸収の計測を行った。ササゲは茎の下部に乾燥に耐えるための水分保持組織を発達させていると考えられている植物である。われわれは、中性子ラジオグラフィの手法を用いてこの組織が他の茎よりも水分量が多いことを確認した。またサイクロトロンによって製造された$$^{18}$$F標識水を用いてPETIS法によりササゲの水分吸収動態を測定した。インゲンマメとササゲで水分吸収を比較すると、乾燥処理でもササゲのほうが高い水分吸収活性を維持していることが示され、より乾燥に強い性質を有していることが示唆された。

論文

Comparison of $$^{15}$$O-labeled and $$^{18}$$F-labeled water uptake in a soybean plant by PETIS (Positron Emitting Tracer Imaging System)

中西 友子*; 横田 はる美*; 田野井 慶太朗*; 池上 奈通子*; 大國 曜子*; 古川 純*; 石岡 典子; 渡辺 智; 長 明彦; 関根 俊明; et al.

Radioisotopes, 50(6), p.265 - 269, 2001/06

ダイズにおける$$^{15}$$O標識水と$$^{18}$$F標識水の吸収動態をPETIS(Positron Emitting Tracer Imaging System)法を用いて比較検討した。$$^{15}$$O標識水(半減期: 2分)はサイクロトロンを用いて$$^{14}$$N(d,n)$$^{15}$$O反応により、また、$$^{18}$$F標識水(半減期: 110分)は$$^{16}$$O($$alpha$$,pn)$$^{18}$$F反応により調製した。標識水の供給は、根を切り落としたダイズの茎の下部から行い、植物中の標識水から放出される$$gamma$$線をBGO検出器(5cm$$times$$15cm)を用いてリアルタイム計測を行った。15秒ごとの計測の積算値からダイズの各茎における20分間の吸水動態を調べたところ、$$^{18}$$F標識水の方が$$^{15}$$O標識水より早く吸収されることがわかり、$$^{18}$$F標識水ではフッ素は$$^{18}$$F$$^{-}$$イオンとなり、バルクの水とは異なる動態を示すことが示された。吸収された$$^{15}$$O標識水の静止画像を撮ったところ、10分間の吸収後においても初葉よりも上部に$$^{15}$$O標識水の分布は見られなかった。

論文

Visualization of $$^{15}$$O-water flow in tomato and rice in the light and dark using a positron-emitting tracer imaging system (PETIS)

森 敏*; 清宮 正一郎*; 中西 啓仁*; 石岡 典子; 渡辺 智; 長 明彦; 松橋 信平; 橋本 昭司; 関根 俊明; 内田 博*; et al.

Soil Science and Plant Nutrition, 46(4), p.975 - 979, 2000/12

 被引用回数:29 パーセンタイル:57.37(Plant Sciences)

ポジトロン放出核種イメージングシステム(PETIS)を用いることによって植物中の水の流れの画像化に成功した。ポジトロン放出核種の$$^{15}$$O原子で構成される水分子(標識水)をトマトとイネに経根投与し、植物生体内の標識水の移行速度と分布を動的に画像化した。画像から $$^{15}$$O-水の生体内移行は光によって制御され、暗条件ではほぼ完全にその動きを停止することがわかった。トマトの茎とイネの新葉における水の移動速度は光の強度が500$$mu$$mol m$$^{-2}$$/sのとき、それぞれ1.9 cm/sと0.4 cm/sであった。イネの新葉の場合の速度はトマトの茎のそれの1/5であったが、光の強度を3倍にすると速度が1.7倍になることがわかった。

論文

Visualizing real time [$$^{11}$$C]methionine translocation in Fe-sufficient and Fe-deficient barley using a Positron Emitting Tracer Imaging System (PETIS)

中西 啓仁*; N.Bughio*; 松橋 信平; 石岡 典子; 内田 博*; 辻 淳憲*; 長 明彦; 関根 俊明; 久米 民和; 森 敏*

Journal of Experimental Botany, 50(334), p.637 - 643, 1999/05

鉄欠乏時にオオムギの根より放出される三価鉄のキレーターであるムギ平酸は、メチオニンを出発材料として生合成される。そこで、$$^{11}$$C-メチオニンを用いて、鉄欠乏時及び鉄供給時におけるオオムギ植物体内の移行をポジトロン・イメージング装置により計測した。$$^{11}$$C-メチオニンは新葉及びクロロシスを呈した葉に1時間以内に移行したが、古い葉や根への移行はほとんど観察されなかった。葉と根の付け根部分への蓄積が15分後に始まり、他の葉への移行は25分後から認められた。このようなアミノ酸転流をリアルタイムで測定したのは世界で初めてである。

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