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論文

Benchmark analyses of probabilistic fracture mechanics for cast stainless steel pipe

北条 公伸*; 林 翔太郎*; 西 亘*; 釜谷 昌幸*; 勝山 仁哉; 眞崎 浩一*; 永井 政貴*; 岡本 年樹*; 高田 泰和*; 吉村 忍*

Mechanical Engineering Journal (Internet), 3(4), p.16-00083_1 - 16-00083_16, 2016/08

鋳造ステンレス鋼に対する非破壊検査が計画されているが、鋳造ステンレス鋼のような二相ステンレス鋼では、超音波の低い透過性などの理由から、許容欠陥寸法が定められていない。鋳造ステンレス鋼の許容欠陥寸法を合理的に決定するためには、確率論的破壊力学(PFM)は有用である。本研究では、鋳造ステンレス鋼配管を対象に、PFM解析コードの適用性や信頼性に係るベンチマーク問題を提案した。破損モードとしては、疲労亀裂進展、塑性崩壊、及び延性亀裂進展を考慮し、それらの相互作用を考慮した条件でPFM解析を行った。6機関が参加して実施されたベンチマーク解析による破損確率の比較を行った。その結果、各機関で様々なPFM解析コードで得られた破損確率はよく一致し、鋳造ステンレス鋼配管に対するPFMの適用性が確認された。

論文

Stability of Nal(Tl) detector for tritium monitor of BIXS use to hot environment

河村 繕範; 洲 亘*; 松山 政夫*; 山西 敏彦

Fusion Science and Technology, 60(3), p.986 - 989, 2011/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:36.36(Nuclear Science & Technology)

ブランケットのスイープガス出口近傍等、比較的温度の高いガス中のトリチウムの測定を想定し、120$$^{circ}$$Cの雰囲気で動作する$$beta$$線誘起制動X線計測型トリチウムモニタを作成し、トリチウム測定を実施した。120$$^{circ}$$Cでは加熱しない状態の1/2程度の計数率となった。本実験系は密閉系であるため、同一圧力では温度が高い方がトリチウム分子数が少なくなることも一因であろう。加熱前後の計数率に変化はなく、加熱によるシンチレータの劣化は見られなかった。

論文

Temperature dependence of surface topography and deuterium retention in tungsten exposed to low-energy, high-flux D plasma

Alimov, V.; 洲 亘*; Roth, J.*; Lindig, S.*; Balden, M.*; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.572 - 575, 2011/10

 被引用回数:67 パーセンタイル:98.62(Materials Science, Multidisciplinary)

低エネルギー(38eV/D)かつ高フラックス(10$$^{22}$$ D/m$$^{2}$$s)の重水素プラズマに曝した再結晶タングステンのブリスタリングと重水素保持量を320から800Kの温度領域で、電子顕微鏡,昇温脱離法,核反応法等で調べた。照射温度に対応して、さまざまな形状のブリスタが観察されたが、700K以上の温度ではブリスタの形成が観察されなかった。重水素保持量は、温度とともに上昇し、10$$^{26}$$D/m$$^{2}$$のフルエンスでは530Kで7$$times$$10$$^{21}$$D/m$$^{2}$$、10$$^{27}$$D/m$$^{2}$$のフルエンスでは480Kで1$$times$$10$$^{22}$$D/m$$^{2}$$の最大値をそれぞれ示した。これ以上に温度が上昇すると保持量は低下し800Kでは、10$$^{19}$$D/m$$^{2}$$であった。

論文

Deuterium trapping in tungsten deposition layers formed by deuterium plasma sputtering

Alimov, V.; Roth, J.*; 洲 亘*; Komarov, D. A.*; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 399(2-3), p.225 - 230, 2010/04

 被引用回数:26 パーセンタイル:87.19(Materials Science, Multidisciplinary)

マグネトロンスパッタリングや直線プラズマ発生器により形成されたタングステン再堆積層のインフルエンスによる表面構造及び堆積状況の違いを調べた。タングステン再堆積層の密着性には、下地とタングステンの熱膨張係数の違いに対する依存性並びに厚みや下地温度への依存性が存在することが明らかになった。また、重水素濃度は、下地温度の上昇及び堆積速度の増加とともに減少することがわかった。

論文

Surface morphology and deuterium retention in tungsten exposed to low-energy, high flux pure and helium-seeded deuterium plasmas

Alimov, V.; 洲 亘*; Roth, J.*; 杉山 一慶*; Lindig, S.*; Balden, M.*; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Physica Scripta, T138, p.014048_1 - 014048_5, 2009/12

 被引用回数:106 パーセンタイル:95.05(Physics, Multidisciplinary)

ヘリウムを加えた低エネルギー,高フルエンスの重水素プラズマで照射した再結晶タングステンについて、表面の形状変化,重水素保持量及び重水素の深さ方向分布を電子顕微鏡,昇温脱離法並びに核反応法を用いて調べた。重水素のみのプラズマで照射した場合、照射温度に依存したブリスタの形成が確認できた。また、重水素保持量は温度とともに上昇し、480Kで最大値となった後、減少することが明らかになった。一方、ヘリウムを5%加えた重水素プラズマで照射した場合、重水素保持量の顕著な低下,ブリスタの形成抑制が観察された。

論文

Deuterium retention, blistering and local melting at tungsten exposed to high-fluence deuterium plasma

洲 亘; 中道 勝; Alimov, V.; Luo, G.-N.*; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 390-391, p.1017 - 1021, 2009/06

 被引用回数:40 パーセンタイル:93.81(Materials Science, Multidisciplinary)

大きいフラックス(10$$^{22}$$D$$^{+}$$/m$$^{2}$$/s)と低いエネルギー(38eV)の重水素プラズマ(フルエンス:$$>$$10$$^{26}$$D/m$$^{2}$$)照射によるタングステンでのブリスタリング,重水素滞留及び局所的な溶融について、SEM, FIB, TDS、及びEPMAを用いて調べた。ブリスタリングと重水素滞留は、顕著な温度依存性及びフルエンス依存性を示したが、ブリスタリングが重水素-空孔のクラスタ形成,拡散と凝縮によるものと考えられ、その機構の解明によりブリスタリングの抑制に指針が与えられた。また、局所的な溶融はフレークのある結晶粒に現れ、フレークとバルク材との熱伝導の損失によるものと考えられる。

論文

Recent findings on blistering and deuterium retention in tungsten exposed to high-fluence deuterium plasma

洲 亘; 河裾 厚男; 山西 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 386-388, p.356 - 359, 2009/04

 被引用回数:34 パーセンタイル:91.81(Materials Science, Multidisciplinary)

高フルエンス重水素プラズマ照射によるタングステンでのブリスタリング挙動と滞留挙動の解明が炉心プラズマへの不純物制御やトリチウム滞留量の制御にとって重要である。本研究では、高フラックス・低エネルギーの重水素プラズマ照射によるタングステンのブリスタリングと重水素滞留を調べ、新しい知見を得た。まず、ドーム高さと外径との比率が従来報告値の一桁以上であるという高ドームブリスタが観測された。また、その内部が空洞ではないブリスタも発見された。次に陽電子消滅測定で重水素プラズマ照射による原子空孔濃度の増加が見られた。さらにブリスタリング挙動と滞留挙動は、顕著な温度依存性,マイクロ組織依存性,フルエンス依存性などを示している。これは、ブリスタリングと水素滞留を制御・抑制できることを示唆するものである。

論文

Surface modification and deuterium retention in tungsten and molybdenum exposed to low-energy, high flux deuterium plasmas

Alimov, V.; 洲 亘; Roth, J.*; Komarov, D. A.*; Lindig, S.*; 磯部 兼嗣; 中村 博文; 山西 敏彦

Advanced Materials Research, 59, p.42 - 45, 2009/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.12

This work deals with deuterium retention in single-crystalline and polycrystalline W and Mo exposed to low-energy (38-200 eV/D) and high ion flux deuterium plasmas at temperatures in the range from 303 to 783 K. The D retention and depth profiles were examined with thermal desorption spectroscopy (TDS) and the nuclear reaction. The surface morphology of the plasma-exposed W and Mo samples was investigated by scanning electron microscope. In W and Mo single-crystalline and polycrystalline materials exposed to the 38 and 200 eV D plasmas to ion fluences, in the range from 2E24 to 1E26 D/m$$^{2}$$, the D retention increases with the exposure and then decreases as the temperature grows further. For polycrystalline samples exposed at temperatures above 350 K, the D retention in the bulk (far beyond the ion range) is dominant.

論文

Temperature dependence of blistering and deuterium retention in tungsten exposed to high-flux and low-energy deuterium plasma

洲 亘; 磯部 兼嗣; 山西 敏彦

Fusion Engineering and Design, 83(7-9), p.1044 - 1048, 2008/12

 被引用回数:37 パーセンタイル:92.11(Nuclear Science & Technology)

タングステンでのブリスタリング挙動と滞留挙動の解明が炉心プラズマへの不純物制御やトリチウム滞留量の制御にとって重要である。本研究では、高フラックス・低エネルギーの重水素プラズマ照射によるタングステンのブリスタリングと重水素滞留の温度依存性を調べた。315Kにおいては、入射フルエンスが10$$^{27}$$D/m$$^{2}$$になっても、まれな低ドームのブリスタしか観測されなかった。温度の上昇とともにブリスタの数も増えるし、そのドームも高くなった。500K付近になると、2種類のブリスタが現れた。大きいブリスタ(数十ミクロンまで)と微細なブリスタ(数ミクロン以下)は、両方ともそのドーム高さと外径との比率が従来報告値の一桁以上であった。600K以上になるとブリスタの数が減るが、1000Kにおいてはブリスタが観測されなかった。また、高フルエンス照射後昇温脱離実験により、重水素滞留量が500K付近に最大値を持っていることを確認した。タングステンの温度を制御することで水素同位体プラズマによるブリスタリングと水素滞留を抑制できることを明らかにした。

論文

Safe handling experience of a tritium storage bed

林 巧; 鈴木 卓美; 山田 正行; 洲 亘; 山西 敏彦

Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1429 - 1432, 2008/12

 被引用回数:25 パーセンタイル:84.21(Nuclear Science & Technology)

ITER施設では、その標準設計にて約3kgのトリチウムを30以上のZrCo水素化物ベッドに保管する。トリチウム貯蔵ベッドの安全設計・安全運転は施設の総合的な安全性の向上のための最も重要なポイントの1つである。原子力機構・トリチウム工学研究Grでは多くのZrCoトリチウムベッドを使用してきており、約20年に渡りトリチウム安全取扱経験を蓄積しつつある。これらの経験から、安全設計上考慮すべき事項は、通常の過温,過圧及びトリチウムリークの防止とともに、崩壊熱の伝達や$$^{3}$$Heの挙動などトリチウムの崩壊の効果である。安全運転に関しては、水素化-脱水素化サイクルと、急速回収や冷却能力の低下などの非常事態での性能である。本報告は、これらにかかわる経験をまとめ、将来の核融合炉の安全の向上に資する。

論文

Recent results of R&D activities on tritium technologies for ITER and fusion reactors at TPL of JAEA

山西 敏彦; 林 巧; 洲 亘; 河村 繕範; 中村 博文; 岩井 保則; 小林 和容; 磯部 兼嗣; 有田 忠昭; 星 州一; et al.

Fusion Engineering and Design, 83(10-12), p.1359 - 1363, 2008/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:31.93(Nuclear Science & Technology)

JAEAのTPLでは、ITERに関連したトリチウム技術開発を行っており、特に、建家雰囲気トリチウム除去設備の設計研究を、ITERへの日本の貢献として行っている。トリチウムプロセス技術開発に関しては、ITERテストブランケットモジュールにおけるトリチウム回収技術開発に集中しており、セラミックプロトン導電体を、先進ブランケットシステムの有望な候補として研究している。また、一連のトリチウム安全技術にかかわる基礎研究を、ITERのみならず、原型炉に向けて、TPLで行っている。主たる課題は、トリチウム閉じ込め空間及び閉じ込めの物理的障壁材料中でのトリチウム挙動,トリチウムモニタリング・計量管理,トリチウム除去・除染である。加えて、タングステン表面での水素保持挙動を、低エネルギー高フラックス重水素プラズマ照射により研究している。本報告は、これらTPLにおける最近の成果を、ITER及び原型炉に向けて必要な研究課題という観点からまとめたものである。

論文

Tritium research activities under the Broader Approach program in JAEA

山西 敏彦; 林 巧; 洲 亘; 河村 繕範; 中村 博文; 岩井 保則; 小林 和容; 磯部 兼嗣

Fusion Science and Technology, 54(1), p.45 - 50, 2008/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:31.93(Nuclear Science & Technology)

原型炉に向けたトリチウム技術に関する研究開発が、BA(Broader Approach)プログラムのもとで、日本で行われる。その課題は、トリチウム計量管理技術,トリチウム安全にかかわる基礎研究,材料の対トリチウム耐久性である。この目的のために、青森県六ヶ所村に、多目的RI装置を設置する。そこでは、370TBq/年のトリチウム及び$$beta$$$$gamma$$核種のRIが使用可能である。原子力機構のトリチウムプロセス研究棟では、上記課題に関連したトリチウム研究開発が進められている。トリチウムと材料の相互作用に関する基礎研究も進められており、トリチウム閉じ込め空間での挙動,モニタリング,トリチウム除染・除去・除染にかかわる基礎研究が行われている。本発表では、これら最新の成果も、原型炉に向けた課題という観点からレビューする。

論文

Operational results of the safety systems of the tritium process laboratory of the Japan Atomic Energy Agency

山西 敏彦; 山田 正行; 鈴木 卓美; 洲 亘; 河村 繕範; 中村 博文; 岩井 保則; 小林 和容; 磯部 兼嗣; 星 州一; et al.

Fusion Science and Technology, 54(1), p.315 - 318, 2008/07

 被引用回数:11 パーセンタイル:62.49(Nuclear Science & Technology)

トリチウムプロセス研棟(TPL)の建家及び安全設備は1985年に完成し、トリチウムを用いた安全設備の運転を1988年3月より開始した。TPLで現在貯蔵されているトリチウム量は、2007年3月現在、約13 PBqである。19年間のトリチウムを用いた施設の運転において、スタックから排出されたトリチウム濃度は、平均で約6.0$$times$$10$$^{-3}$$Bq/cm$${^3}$$であり、これは、日本のトリチウム水蒸気に対する法令による濃度規制値のおよそ1/100である。このように、TPL安全設備の運転実績が着実に積み重ねられている。またTPLの安全設備における主要機器(バルブ,ポンプ,ブロワー等)の故障確率データも積み重ねられており、ITERを含む今後の核融合施設の安全解析に貴重なデータを提供している。

論文

Tritium safety study using caisson assembly (CATS) at TPL/JAEA

林 巧; 小林 和容; 岩井 保則; 磯部 兼嗣; 中村 博文; 河村 繕範; 洲 亘; 鈴木 卓美; 山田 正行; 山西 敏彦

Fusion Science and Technology, 54(1), p.319 - 322, 2008/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:10.92(Nuclear Science & Technology)

Tritium confinement is required as the most important safety function for a fusion reactor. In order to demonstrate the confinement performance experimentally, an unique equipment, called CATS: Caisson Assembly for Tritium Safety study, was installed in Tritium Process Laboratory of Japan Atomic Energy Agency and operated for about 10 years. Tritium confinement and migration data in CATS have been accumulated and dynamic simulation code was developed using these data. Contamination and decontamination behavior on various materials and new safety equipment functions have been investigated under collaborations with a lot of laboratories and universities. In this paper, these accomplishments are summarized and future plan are discussed.

論文

Enhancement of pumping performance of electrochemical hydrogen pump by modified electrode

河村 繕範; 有田 忠昭; 磯部 兼嗣; 洲 亘; 山西 敏彦

Fusion Engineering and Design, 83(4), p.625 - 633, 2008/05

 被引用回数:8 パーセンタイル:47.84(Nuclear Science & Technology)

核融合炉のブランケットトリチウム回収システム(BTR)に電気化学水素ポンプの適用が提案されている。SrCe$$_{0.95}$$Yb$$_{0.05}$$O$$_{3-alpha}$$(SCO)は水素ポンプの候補材の一つである。水素ポンプをBTRに用いるためには水素輸送性能の向上が求められる。電極の改良は水素輸送性能を向上させる手段の一つである。本研究では、白金(Pt)及びパラジウム(Pd)を電極材とし、スパッタリングにより電極を作成した。そして、それらの電気電導度,プロトン電導度を測定し、従来のPtペーストを用いた電極と比較した。スパッタ電極は従来の電極より水素輸送量が大きく、特にPdを用いた場合、水素濃度0.1%では従来の電極の4倍から5倍の輸送量を示した。

論文

Activities of Caisson Assembly for Tritium Safety study (CATS) at TPL/JAEA

小林 和容; 林 巧; 岩井 保則; 磯部 兼嗣; 中村 博文; 河村 繕範; 洲 亘; 鈴木 卓美; 山田 正行; 山西 敏彦

Proceedings of 2nd Japan-China Workshop on Blanket and Tritium Technology, p.74 - 78, 2008/05

ITERのような将来の核融合炉における室内のトリチウムの挙動を把握するために、トリチウム安全性試験装置(CATS)を設置し、さまざまな研究を実施した。おもに、室内へ漏洩したときの初期のトリチウムの挙動の把握及び解析コードの開発,トリチウムの室内漏洩時のトリチウムの閉じ込め機能の確認,漏洩したトリチウムのトリチウム除去設備による除去挙動の把握を目的とし、研究を実施し、その成果についてまとめた。

論文

Studies on the behavior of tritium in components and structure materials of tritium confinement and detritiation systems of ITER

小林 和容; 磯部 兼嗣; 岩井 保則; 林 巧; 洲 亘; 中村 博文; 河村 繕範; 山田 正行; 鈴木 卓美; 三浦 秀徳*; et al.

Nuclear Fusion, 47(12), p.1645 - 1651, 2007/12

 被引用回数:3 パーセンタイル:12.38(Physics, Fluids & Plasmas)

トリチウム閉じ込め・除去は、核融合炉の安全性の要となる重要な課題である。本研究では、上記閉じ込め・除去システムの機器及び構造材料におけるトリチウムの挙動に関する基礎実験研究を行い、(1)トリチウムのコンクリート壁中の浸透挙動,(2)異常時の触媒性能における放出の恐れのあるSF$$_{6}$$ガスのトリチウム除去設備に対する触媒被毒効果の影響,(3)除去設備の再生水を処理するシステムの主要機器である電解セルの対放射線耐久性を明らかにした。

論文

Recent activities on tritium technologies for ITER and fusion reactors at JAEA

林 巧; 磯部 兼嗣; 小林 和容; 岩井 保則; 河村 繕範; 中村 博文; 洲 亘; 有田 忠昭; 星 州一; 鈴木 卓美; et al.

Fusion Science and Technology, 52(3), p.651 - 658, 2007/10

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.85(Nuclear Science & Technology)

ITERへの日本の貢献の1つとして、原子力機構では雰囲気トリチウム除去設備の設計研究を実施してきている。燃料トリチウム処理技術に関しては、主としてモレキュラーシーブや電気化学ポンプを用い、ITERのテストブランケットからのトリチウム回収システムの研究開発に集中して取り組んでいる。一方、トリチウム安全取扱技術に関しては、閉じ込め障壁を構成する材料中のトリチウム挙動,計測・計量技術や除染・除去技術に関する一連の基礎研究を、ITER及びDEMO炉に向けた中心的活動として実施している。本論文では、ITERや将来の核融合炉に向け、これら原子力機構のトリチウムプロセス研究棟におけるトリチウム技術開発の最近の成果をまとめる。

論文

Isotope effect of hydrogen rapidly supplied from the metal storage bed

林 巧; 鈴木 卓美; 洲 亘; 山西 敏彦

Fusion Science and Technology, 52(3), p.706 - 710, 2007/10

 被引用回数:8 パーセンタイル:53.84(Nuclear Science & Technology)

ITERのトリチウム貯蔵供給設備においては、DT燃料の同位体比をいかに制御するかが、安定した最適な運転のための鍵となる課題の1つである。基本的には、水素-金属系での平衡圧には、大きな同位体効果(PH$$_{2}$$$$<$$PD$$_{2}$$$$<$$PT$$_{2}$$)があるが、ITERのトリチウム貯蔵設備の条件下で真空ポンプにより急速供給した水素の同位体組成に関する情報は非常に少ない。したがって、その急速供給した水素の同位体組成を調べるため、ITERの1/10スケールの貯蔵ベッドとスクロールポンプを用い、温度(573K$$sim$$623K)と初期貯蔵時の水素同位体組成(H:D=1:9$$sim$$9:1)をパラメーターとして一連の急速供給実験を実施した。水素同位体組成はインラインの質量分析計で連続的に計測した。本論文では、これらの結果をまとめ、その同位体効果について議論する。また、その同位体比の効率的な制御手法についても、ベッドの設計条件がより優しくなる方向で議論する。

論文

Mechanisms of retention and blistering in near-surface region of tungsten exposed to high flux deuterium plasmas of tens of eV

洲 亘; Luo, G.; 山西 敏彦

Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1463 - 1467, 2007/08

 被引用回数:58 パーセンタイル:96.6(Materials Science, Multidisciplinary)

数十eVの高フラックス重水素プラズマ照射によるタングステンでの滞留とブリスタリングの機構を解明するため、各種分析・観察手法(XRD, TEM, SEM, TDS, NRA、及びERDA)による測定・観察を行った。1.5$$^{circ}$$の固定入射角のXRD測定により、重水素プラズマ照射後のタングステン表面付近の格子定数が変化していないことを確認した。このことは、重水素が空隙サイトに存在せず、重水素-空孔複合体を形成してバブル(空孔クラスターやボイドに集合している重水素分子)に成長していることを示唆している。また、重水素プラズマ照射後のタングステン断面のTEM観察により、大きいブリスタ(直径:数ミクロン,結晶粒に相当)の発生前、表面付近に直径30nm程度の小さいブリスタやナノ亀裂が形成されていることを明らかにした。さらに、重水素は、照射後のタングステンに分子として滞留していること(TDS結果)、並びに最大重水素/タングステンの原子比が1-2%に到達していること(NRAとERDAの結果)を明らかにした。以上の結果は、空孔型欠陥が滞留重水素の侵入に伴ってタングステンの表面付近に生成されることを示唆しているものである。

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