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論文

Volume reduction of cesium contaminated soil by magnetic separation; Pretreatment of organic matters

堀江 裕貴*; 行松 和輝*; 三島 史人*; 秋山 庸子*; 西嶋 茂宏*; 関山 富男*; 三ツ井 誠一郎; 加藤 貢

Journal of Physics; Conference Series, 871, p.012102_1 - 012102_7, 2017/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:49.82

By the accident of Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant, a large amount of soil was contaminated by radioactive cesium. We developed a new volume reduction method of contaminated soil combining classification and magnetic separation. In magnetic separation, 2:1 type clay minerals, which adsorb cesium strongly and show paramagnetism, are removed from soil suspension of silt and clay, and then the contaminated soil can be separated into two groups that is high and low dose soil. However, there is an issue that the clay aggregates induced by organic matters prevent 2:1 type clay minerals from selective separation magnetically. The purpose of this study is to disperse aggregates by means of the alkaline K$$_{2}$$CO$$_{3}$$ solution treatment for selective separation of 2:1 type clay minerals. Firstly, particle size distribution was measured and the dispersion by K$$_{2}$$CO$$_{3}$$ treatment was investigated. Moreover, the radioactivity of passed soils after magnetic separation was measured to investigate the effect of dispersion treatment before magnetic separation. The result showed the possibility of more selective separation for 2:1 type clay minerals by treatment of organic matters.

論文

Evaluation of inter-laminar shear strength of GFRP composed of bonded glass/polyimide tapes and cyanate-ester/epoxy blended resin for ITER TF coils

辺見 努; 西村 新*; 松井 邦浩; 小泉 徳潔; 西嶋 茂宏*; 四竃 樹男*

AIP Conference Proceedings 1574, p.154 - 161, 2014/01

 被引用回数:6 パーセンタイル:92.73

原子力機構はITERトロイダル磁場(TF)コイル9個の製作を担当している。ITER TFコイルの絶縁システムは導体絶縁、ダブルパンケーキ(DP)絶縁及び対地絶縁の三層構造となっており、それぞれ、樹脂を真空含浸した多層のガラス・ポリイミド・テープから構成される。ITER TFコイルは20年間の運転中に10$$^{22}$$個/m$$^{2}$$の高速中性子に曝されるため、$$gamma$$線及び中性子線を合わせて10MGyの照射に耐える耐放射線性が要求される。ITER TFコイルに要求される耐放射線性を有する絶縁材として、シアネート・エステルとエポキシ樹脂の混合樹脂及びガラス・ポリイミド接着テープを用いた絶縁材を開発した。開発した絶縁材の耐放射線性を評価するため、原子炉で照射した絶縁材試験片の層間せん断強度を測定し、ITER TFコイルに適用可能な耐放射線性を有することを検証した。

論文

Fission neutron irradiation effect on interlaminar shear strength of cyanate ester resin GFRP at RT and 77 K

西村 新*; 泉 佳伸*; 西嶋 茂宏*; 辺見 努; 小泉 徳潔; 竹内 孝夫*; 四竃 樹男*

AIP Conference Proceedings 1219, p.127 - 134, 2010/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:50.39

シアネートエステル樹脂を用いたガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を製作し、原子炉中で0.1MeVを超える高速中性子を1$$times$$10$$^{22}$$n/m$$^{2}$$まで照射した。本研究により、シアネートエステルGFRPの製作方法を確立し、超伝導材料に関する照射効果を研究するための研究協力ネットワークを構築した。NIFSが製作したCTD403 GFRP,東芝が製作したシアネートエステル+エポキシ混合樹脂GFRP及びCTD403 GFRPの3種類のサンプルを製作した。製作されたサンプルは原子力機構の研究用原子炉JRR-3で照射された後、ショートビーム試験が室温及び77Kで実施され、層間せん断強度(ILSS)が評価された。1$$times$$10$$^{21}$$n/m$$^{2}$$でのILSSは若干の上昇を示し、1$$times$$10$$^{22}$$n/m$$^{2}$$ではILSSは約50MPaであった。この傾向は製作した3種類のサンプルについて確認された。

論文

Molecular analysis of carbon ion induced mutations in the yeast ${it ogg1}$ and ${it msh2}$ mutants

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 野澤 樹; 坂本 綾子; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

JAEA-Review 2009-041, JAEA Takasaki Annual Report 2008, P. 75, 2009/12

本研究では、真核生物の一種である出芽酵母の野生株、塩基除去修復が不活性であるogg1株及びミスマッチ修復が不活性であるmsh2株を用いて、炭素イオンビーム照射で誘発される突然変異について、URA3遺伝子の突然変異を検出する5-FOAによる選択系で、変異スペクトルの解析を行った。その結果、野生株及びogg1株ともに塩基置換の頻度が高く、特にogg1株では変異のすべてが塩基置換であった。また、msh2株では、一塩基欠失が全体の突然変異の大部分を占め、その中でもGC to TAのトランスバージョン変異が多く誘発されることが確認された。これらの結果から、8-oxoGの生成がイオンビームに起因する突然変異をおもに誘導し、OGG1及びMSH2遺伝子が遺伝子の安定性に強く貢献していることが示唆された。

論文

Study on molecular mechanism of high-LET carbon ion beam induced mutations in ${it S. cerevisiae}$

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

JAEA-Review 2008-055, JAEA Takasaki Annual Report 2007, P. 60, 2008/11

本研究は、真核生物のモデル生物である出芽酵母${it Saccharomyces cerevisiae}$を用いて、イオンビームで生じる突然変異誘発の分子機構を解明することを目的とする。今回、野生株とDNAグリコシラーゼ活性の欠損によって8オキソデオキシグアニン(8-oxodG)を除去できない${it ogg1}$変異株を用いて、5-フルオロオロト酸耐性を指標として取得した${it ura3}$変異体を解析し、高LET炭素イオンビームによって生じる8-oxodGの突然変異誘発性を調べた。${it ogg1}$変異株の100Gy照射での${it ura3}$変異の出現頻度は野生株の2倍であった。野生株では${it ura3}$遺伝子に起こった突然変異のうちG$$rightarrow$$T塩基置換が全体の41%を占めていたのに対して、${it ogg1}$変異株ではG$$rightarrow$$T塩基置換が全体の70%を占めていた。野生株では塩基置換のほかに挿入変異や欠損変異が認められたのに対して、${it ogg1}$変異株では挿入変異や欠損変異が認められなかった。

論文

Study of molecular mechanism of carbon ion beam induced mutations in the ${it Saccharomyces cerevisiae}$

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 横田 裕一郎; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

JAEA-Review 2007-060, JAEA Takasaki Annual Report 2006, P. 86, 2008/03

放射線による突然変異生成プロセスには、DNA修復機構が大きく関与すると考えられている。特に重粒子線照射の場合、相同組換えや非相同末端結合反応による二本鎖切断修復の関与が大きいと考えられる。そこで本研究では、野生株及び二本鎖切断修復機構を欠損した株(${it rad50, rad52}$)を用い、高LETの重粒子線による分子レベルでの損傷を、相同組換え,非相同末端結合反応それぞれ独立に調べることで、突然変異誘発の過程をクロマチン損傷と修復経路の観点から明らかにすることを目的とした。変異位置並びにヌクレオソームマッピングのデータと比較した結果、野性株ではリンカーDNA領域に局所的に突然変異が誘発されていた。一方、二本鎖切断修復欠損株${it rad50}$株及び${it rad52}$株では、変異はヒストンタンパクと結合した領域で特異的に生成した。このことは修復メカニズムの差異によって固定される変異が異なるということを示している。

論文

Change in properties of superconducting magnet materials by fusion neutron irradiation

西村 新*; 西嶋 茂宏*; 竹内 孝夫*; 西谷 健夫

Fusion Engineering and Design, 82(5-14), p.1555 - 1560, 2007/10

 被引用回数:5 パーセンタイル:37.26(Nuclear Science & Technology)

最近の核融合炉関連研究において、プラズマ真空容器外へのポートからの中性子ストリーミングやブランケット及び遮蔽体からの中性子透過が指摘されている。よって、超伝導磁石システムは高エネルギー粒子場にさらされる可能性がある。本研究では、超伝導磁石材料に対する照射効果を評価するために、極低温照射システムを構築し、FNS/JAEAにおいて実験を行った。GM冷凍機を用いてNb$$_{3}$$Sn, Nb$$_{3}$$Al及びCuワイアーを4.5Kまで冷却し、極低温下で14MeV中性子を照射した。照射後、電気抵抗と臨界温度の変化を計測した。同時に、クライオスタットの外側ではGFRPと関連するその他センサーの照射実験も行い、照射後に材料特性の変化を調べた。

論文

Influence of diluent on radiolysis of amides in organic solution

須郷 由美; 泉 佳伸*; 吉田 陽一*; 西嶋 茂宏*; 佐々木 祐二; 木村 貴海; 関根 勉*; 工藤 博司*

Radiation Physics and Chemistry, 76(5), p.794 - 800, 2007/05

 被引用回数:73 パーセンタイル:97.46(Chemistry, Physical)

構造の異なる3種のアミド化合物${it N,N,N',N'}$-テトラオクチルジグリコールアミド,${it N,N'}$-ジメチル-${it N,N'}$-ジオクチル-2-(3'-オキサペンタデシル)マロンアミド、及び${it N,N}$-ジオクチルヘキサンアミドのドデカン溶液に、$$gamma$$線及び電子線パルスを照射し、これらの放射線分解挙動を調べた。$$gamma$$線照射によるこれらアミドの放射線分解は、溶液中のドデカン分率の増加に応じて促進された。これは、放射線分解の初期過程で溶液中に生じるドデカンのラジカルカチオンから溶質のアミド分子へと電荷が移動するためであることをパルスラジオリシス実験により明らかにした。

論文

Study of molecular mechanism of ion beam induced mutations in the ${it Saccharomyces cerevisiae}$

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳; 清水 喜久雄*

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 76, 2007/02

本研究では、高等生物のモデル系として出芽酵母を用い、イオンビームによる突然変異誘発の特徴について分子レベルでの解析を行った。イオンビームによる野生型の突然変異頻度は、炭素イオン100Gy照射で最も高く、自然突然変異と比べて168.5倍であった。変異の種類は、GCからTAのトランスバージョン変異が最も多く見られた。イオンビームでは、$$gamma$$線照射では確認できない変異のホットスポットが見られ、約170塩基対の間隔でDNA配列上に分布していた。このことから、変異ホットスポットとゲノムの高次構造との関係が示唆された。

論文

Specificity of mutations induced by carbon ions in budding yeast ${it Saccharomyces cerevisiae}$

松尾 裕一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳; 清水 喜久雄*

Mutation Research; Fundamental and Molecular Mechanisms of Mutagenesis, 602(1-2), p.7 - 13, 2006/12

 被引用回数:28 パーセンタイル:58.33(Biotechnology & Applied Microbiology)

真核生物におけるイオンビーム誘発突然変異の特徴を解析する目的で、出芽酵母${it Saccharomyces cerevisiae}$に対する炭素イオン照射の効果を$$gamma$$線照射の効果と比較した。酵母${it URA3}$遺伝子をマーカーとして、炭素イオンビームによって誘発された54個の${it ura3}$突然変異をシークエンスし、突然変異の特異性を解析した。その結果、炭素イオンビームによって誘発された突然変異の種類は、トランスバージョンが68.7%, トランジションが13.7%で、挿入/欠失は17.6%であった。トランスバージョンはおもに、G:C塩基対からT:A塩基対へ置換であったのに対し、トランジションのすべてはG:C塩基対からA:T塩基対への置換であった。突然変異が生じた塩基の周辺の配列を比較すると、ACA又はACT配列の真ん中のCが置換されているケースが多く見られた。高等植物であるシロイヌナズナに対しては、イオンビームは短い欠失や染色体の再編成を生じさせることが報告されているが、これとは対照的に酵母では大きな欠失や配列の重複はみられなかった。さらに、酵母におけるイオンビーム誘発突然変異で最も特徴的だったのは、ヌクレオソーム構造のリンカー領域の付近に変異が集中し、ホットスポットを形成している点である。一方、$$gamma$$線ではこのようなホットスポットは見られなかった。このことから、炭素イオンビームは、DNA配列とヌクレオソーム構造の両方に依存して突然変異を誘発させていることが示唆された。

論文

Irradiation effect of 14 MeV neutron on interlaminar shear strength of glass fiber reinforced plastics

西村 新*; 菱沼 良光*; 妹尾 和威*; 田中 照也*; 室賀 健夫*; 西嶋 茂宏*; 片桐 一宗*; 竹内 孝夫*; 進藤 裕英*; 落合 謙太郎; et al.

AIP Conference Proceedings 824, p.241 - 248, 2005/09

国際熱核融合実験炉の設計では中性粒子ビーム入射のポートからの放射線ストリーミングによる影響で超伝導コイルで使用されるガラス繊維強化プラスチックが中性子及び$$gamma$$線に曝される。放射線照射による有機絶縁材料の材料強度の劣化は超伝導コイルシステムの健全性に大きな影響を与える可能性がある。本研究では日本原子力研究開発機構DT中性子源FNSによる14MeV中性子照射及び大阪大学のCo-60線源による$$gamma$$線照射実験を実施し、候補ガラス繊維強化プラスチックG-10CRの割裂強度の推定及び層間せん断強さの実験的検証を行った。その結果、1MGy以上のCo-60$$gamma$$線照射に関しては劣化が確認されたが、本研究でのDT中性子照射量(3$$times$$10$$^{19}$$n/m$$^{2}$$)内での材料的劣化は認められなかった。

論文

Monte Carlo simulation of strand position in CIC Conductor

青木 康祐*; 泉 佳伸*; 西嶋 茂宏*; 奥野 清; 小泉 徳潔

IEEE Transactions on Applied Superconductivity, 13(2), p.1744 - 1747, 2003/06

 被引用回数:1 パーセンタイル:12.4(Engineering, Electrical & Electronic)

1152(3$$times$$4$$times$$4$$times$$4$$times$$6)本の素線で構成されるCIC導体の素線配置をモンテ・カルロ法を用いて解析的に評価した。導体は、製造中に片端より縮径されて、素線が伸びるが、解析では、この工程も考慮した。また、素線同士の接触によって発生するエネルギー,素線が歪むことで発生するエネルギーも考慮した。計算の結果、素線が縮径時に移動することがわかった。また、本計算では、素線配置だけでなく、素線間の接触圧も評価可能である。

口頭

Activation properties of Nb$$_{3}$$Sn, NbTi and GFRP irradiated with D-T neutrons

落合 謙太郎; 西村 新*; 西谷 健夫; 西嶋 茂宏*

no journal, , 

核融合炉用超伝導コイル候補材であるNb$$_{3}$$Sn, NbTi及びGFRP材料のDT中性子照射実験を行い、それらの放射化特性を調べた。照射サンプルはNb$$_{3}$$SnとNbTiのマルチフィラメント線材及び商業用GFRP(G10CR)を用いた。原子力機構の核融合中性子源施設FNSを用いて4$$times$$10$$^{19}$$n/m$$^{2}$$まで照射し、照射後サンプルの線量率と誘導$$gamma$$線エネルギースペクトルを測定した。測定の結果、主要な放射性核種はNb-92m, Sn-117m, Sn-113とCo-60であった。また、Na-24, Na-22, Sc-47, Co-57, As-74, Rb-83, Mn-54と若干の未知の放射性核種がGFRPから検知され、GFRP中の付加化合物の放射化によるものであることがわかった。Nb$$_{3}$$Sn, NbTiとGFRPサンプルの照射直後の線量率は160$$mu$$Sv/h, 120$$mu$$Sv/hと20$$mu$$Sv/hであった。照射から5ヵ月後の線量率はいずれも約3$$mu$$Sv/hまで減衰した。また$$gamma$$線エネルギースペクトル測定の結果からNb$$_{3}$$SnとNbTi線材及びGFRPの最終的な線量率はCo-60(5.27y)及びNa-22(2.60y)によって支配されることを明らかにした。

口頭

Irradiation effect of D-T neutron on superconducting magnet materials for fusion

西村 新*; 菱沼 良光*; 妹尾 和威*; 田中 照也*; 室賀 健夫*; 西嶋 茂宏*; 片桐 一宗*; 竹内 孝夫*; 進藤 裕英*; 落合 謙太郎; et al.

no journal, , 

燃焼プラズマ核融合装置では強い磁場強度と燃焼プラズマを維持するための超伝導磁石システムが利用される。この核融合装置ではプラズマを高温にするためにNBIや電子サイクロトロン共鳴装置等の加熱装置が大型ポートに設置される。そのため超伝導磁石冷却用のクライオスタットがDT核融合中性子に曝され、超電導材料にダメージを与えることが懸念される。中性子照射による候補超伝導材料の劣化特性メカニズムを検証及び照射による超伝導材料への効果のデータを構築するために、日本原子力研究開発機構の核融合中性子源FNSによる超伝導材料照射実験を行いその照射影響を調べた。その結果、中性子照射による臨界温度の低下が観測されたものの、ITERクラスでは問題とならないことを確認した。

口頭

イオンビーム照射における出芽酵母の突然変異誘発メカニズム

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳; 清水 喜久雄*

no journal, , 

近年、放射線を用いた突然変異による育種技術として重粒子線が注目されているが、突然変異誘発のメカニズムは未だに不明な点が多い。本研究では、高等生物のモデル系として酵母細胞を用いて、重粒子線並びに$$gamma$$線による突然変異について、分子レベルでの解析を行った。イオンビームによる野生型の突然変異頻度は生存率が約50%となる100Gyで最も高く、自然変異率と比較して168.5倍であった。シーケンス解析の結果、イオンビームでは、局所的に変異が起こる部位(ホットスポット)が見られたが、$$gamma$$線では確認できなかった。イオンビームが$$gamma$$線とは異なる遺伝子損傷を生み出すものと考えられる。変異パターンを解析した結果、イオンビーム並びに$$gamma$$線では塩基置換の頻度が高く、なかでもトランスバージョンの割合が高かった。

口頭

重イオン照射による出芽酵母の変異誘発のメカニズム

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 清水 喜久雄*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳

no journal, , 

本研究では、イオンビームによる突然変異を高等生物のモデル系として出芽酵母を用い、分子レベルでの解析を行った。イオンビームによる野生型の突然変異頻度は、炭素イオン100Gy照射で最も高く、自然徒然変異と比べて168.5倍であった。変異の種類は、GCからTAのトランスバージョン変異が最も多く見られた。イオンビームでは、$$gamma$$線照射では確認できない変異のホットスポットが見られ、約170bpの間隔でDNA配列上に分布していた。このことから、変異ホットスポットとゲノムの高次構造との関係が示唆された。

口頭

重イオンビームによる突然変異生成メカニズムの解析

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 田中 淳; 清水 喜久雄*

no journal, , 

イオンビームによる突然変異生成のメカニズムについて、高等生物のモデル系として出芽酵母${it Sacchromyces cerevisiae}$を用い、分子レベルで解析を行った。イオンビーム及び$$gamma$$線照射で得られた${it ura3}$ $$^{-}$$変異体の変異位置を解析し、比較を行った。照射試料として、${it S. cerevisiae}$のS288c(${it RAD}$ $$^{+}$$)と、変異株g160/2b (${it rad52}$)を用い、照射線源として日本原子力研究開発機構・高崎研究所・イオン照射研究施設(TIARA)のAVFサイクロトロンを用いた。イオンは、$$^{12}$$C$$^{5+}$$カーボンで、エネルギーは220MeV、LETは107keV/$$mu$$mである。生じた突然変異体をシークエンスした結果、イオンビームはトランスバージョンの頻度が高く、なかでもG$$cdot$$CからT$$cdot$$Aへの変異の割合が高かった。今回の結果から、イオンビーム・$$gamma$$線ともに酸化損傷がその置換変異の主な部分を占め、特に8-oxo-dGTPなどによる損傷が優勢であったと考えられる。一方で、イオンビームではリンカーDNAの領域などに局所的な変異が起こりやすいことが推測された。また、野生型へのイオンビーム照射の場合、突然変異が誘発される部位としてACAやACT配列中のC塩基の変異が大きな割合を占めていた。このことから、遺伝子の構造や配列と変異が起こる部位との間に何らかの関係があることが示唆された。

口頭

重粒子線照射による変異誘発機序とヌクレオソーム構造の関係

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 清水 喜久雄*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 鳴海 一成

no journal, , 

放射線による突然変異生成プロセスには、DNA修復機構が大きく関与すると考えられている。特に重粒子線照射の場合、相同組換えや非相同末端結合反応による二本鎖切断修復の関与が大きいと考えられる。そこで本研究では、野性株及び二本鎖切断修復機構を欠損した株(${it rad50, rad52}$)を用い、高LETの重粒子線による分子レベルでの損傷を、相同組換え,非相同末端結合反応それぞれ独立に調べることで、突然変異誘発の過程をクロマチン損傷と修復経路の観点から明らかにすることを目的とした。変異位置並びにヌクレオソームマッピングのデータと比較した結果、野性株ではリンカーDNA領域に局所的に突然変異が誘発されていた。一方、二本鎖切断修復欠損株${it rad50}$株及び${it rad52}$株では、変異はヒストンタンパクと結合した領域で特異的に生成した。このことは修復メカニズムの差異によって固定される変異が異なるということを示している。

口頭

カーボンイオンビーム照射における出芽酵母の突然変異誘発メカニズム

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 横田 裕一郎; 坂本 綾子; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

no journal, , 

放射線を用いた突然変異による育種技術として、イオンビームが注目されている。本研究ではイオンビーム照射による育種技術のさらなる発展に寄与するため、カーボンイオンビーム並びに$$gamma$$線による突然変異への寄与について酵母細胞を用い、分子レベルでの解析を行った。S.cerevisiaeのS288c(RAD+),二本鎖切断修復不活性株であるrad52、及び酸化型前駆体8-oxodGTPの除去活性を失ったogg1株を用いた。最も突然変異の頻度が高かった照射条件を用いて突然変異の誘発を行い、URA3領域(804bp)についてPCR法を用い増幅させ、変異位置をシーケンス解析によって決定した。二本鎖切断修復不活性株であるrad52の感受性は高く、一方ogg1は野生型に近い生存率を示した。これはイオンビーム照射によって生成した二本鎖切断による致死効果が高いことと、照射によって発生した酸化型前駆体が致死性ではないことを示している。シーケンス解析の結果、イオンビーム照射では局所的に変異が起こる部位(ホットスポット)が見られるが、$$gamma$$線では確認できなかった。この野性株において重粒子線による変異が局所的に起こる部位と、リンカーDNAの領域が一致することが示された。

口頭

炭素イオンビーム照射による出芽酵母の突然変異誘発機構の解析

松尾 陽一郎*; 西嶋 茂宏*; 長谷 純宏; 坂本 綾子; 鳴海 一成; 清水 喜久雄*

no journal, , 

本研究は、イオンビームによる突然変異誘発のメカニズムを分子レベルで解析することを目的として、${it Saccharomyces cerevisiae}$野生株並びにDNA修復欠損株を用い、イオンビームによる損傷とDNA修復の機序について解析することを試みた。照射試料として野生株,二本鎖切断修復不活性株である${it rad52}$欠損株、及び酸化型核酸塩基前駆体8-oxo-dGTPの除去活性を失った${it ogg1}$欠損株を用いた。炭素イオンビーム(エネルギー:220MeV, LET:107keV/$$mu$$m)の照射は、日本原子力研究開発機構イオン照射研究施設(TIARA)のAVFサイクロトロンを用いた。最も突然変異頻度が高かった照射区で得られた突然変異体のURA3領域(804bp)をPCR増幅後、シーケンス解析によって変異位置を決定した。その結果、${it rad52}$欠損株では、ヒストンタンパクと結合した部位にhot spotがあり、一方、野生株及び${it ogg1}$欠損株では、ヌクレオソーム構造におけるリンカーDNA領域に局所的に変異が誘発された。また、変異パターンの解析から、イオンビーム誘発突然変異の要因として8-oxo-dGTPが大きく関与することが示唆された。

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