Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
小林 大輔; 山本 昌彦; 西田 直樹; 三好 竜太; 根本 良*; 林 宏幸*; 加藤 圭将; 西野 紗樹; 久野 剛彦; 北尾 貴彦; et al.
日本保全学会第18回学術講演会要旨集, p.237 - 240, 2022/07
東海再処理施設のグローブボックスに取付けられているグローブは、一律に使用期限を定めて定期的に交換している。ゴム製品であるグローブは、使用環境(使用頻度,化学薬品,放射線等)により、劣化度合いが異なることが外観上からも推察される。本件では、様々な使用環境下で定期交換したグローブの物性値(引張強さ,伸び率,硬さ)を測定し、新品グローブの物性値との比較により、劣化の程度並びに使用可能年数を推定した。その結果、外観に異常の無いグローブは、新品グローブの受入基準値以上の物性値であることが分かった。また、外挿した物性値からはこれまで報告されたグローブ損傷時の物性値よりも十分に大きいことから、外観に異常が無く定期的に交換するグローブの物性に劣化は見られず、グローブの使用可能年数は8年と推測された。
木下 貴博*; 岡村 茂樹*; 西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一; 二神 敏; 深沢 剛司*
Transactions of 26th International Conference on Structural Mechanics in Reactor Technology (SMiRT-26) (Internet), 7 Pages, 2022/07
ナトリウム冷却高速炉(SFR)で、原子炉容器のような重要な機器の地震評価は、地震リスク評価(S-PRA)において、原子炉容器のような重要な機器の破損を評価できる評価方法は必要である。疲労破損と機器に累積した振動エネルギーの関係は、過去の研究において確かめられている。また、振動エネルギーによる破損評価は検討されている。本研究では、地震時に機器に累積する振動エネルギーを評価した破損確率評価手法を開発する。
西野 裕之; 小野田 雄一; 栗坂 健一; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 10 Pages, 2021/10
本研究の目的は破損拡大抑制の概念を導入することによる過大地震時の原子炉構造のレジリエンス向上策の有効性評価技術を開発することである。地震PRAの既往研究のイベントツリー解析の後、本研究はレジリエンス向上に効果的な事故シーケンスとして過大地震時に誘発される崩壊熱除去失敗や原子炉容器内液位確保失敗の事故シーケンスを同定した。このため、本研究ではレジリエンス向上策として安全のための重要機器(原子炉容器,空気冷却器,1次主冷却系の配管など)に着目した。また、炉心損傷頻度をレジリエンス向上策の有効性評価の指標として選定した。機器の耐震裕度は破損拡大抑制の概念からくるレジリエンス向上策が実施されたときに大きくなると想定した。試計算を通じて炉心損傷頻度の減少効果を定量化した。結果、レジリエンス向上策は基準地震動の2.2倍で炉心損傷頻度の減少に効果があったことを示した。有効性評価技術の概念を構築した。
小野田 雄一; 西野 裕之; 栗坂 健一; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2021 (ASRAM 2021) (Internet), 11 Pages, 2021/10
ナトリウム冷却高速炉もんじゅをモデルプラントとして、超高温条件下における破壊制御概念を適用したレジリエンス向上策の有効性評価技術を開発し、この技術を用いて予備評価を行った。超高温条件下において破壊制御の概念が適用可能と見込まれる重要な事故シーケンスは、Monjuのレベル2PRAの既存の研究結果を調査して同定された。崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)および原子炉容器液位確保機能喪失(LORL)に分類される事故シーケンスは共に、炉心損傷防止の可能性がある重要な事故シーケンスとして識別された。本研究では、レジリエンス向上策の成否を表すヘディングをイベントツリーに導入し、その分岐確率を設定し、レジリエンス向上策の有効性を評価する技術を開発した。レジリエンス向上策の有効性評価は炉心損傷頻度の低減に寄与すると期待される。レジリエンス向上策の有効性評価を試行した結果、破壊制御概念を適用することで炉心損傷頻度を低減できることが確認された。この研究で提案するレジリエンス向上策の成功確率は、仮定に基づいて暫定的に割り当てられたものである。この値は、今後実施される超高温条件下における原子炉容器構造の健全性評価によって定量化されると期待される。本研究で開発した技術は、次世代ナトリウム冷却高速炉のレジリエンス向上策の有効性評価に応用できる。
西野 裕之; 栗坂 健一; 鳴戸 健一*; 権代 陽嗣; 山本 雅也; 山野 秀将
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2020 (ASRAM 2020) (Internet), 12 Pages, 2020/11
本研究の目的は、深層防護レベル1-3までの安全対策だけを想定した上で炉心損傷を導く事故シーケンスの発生頻度を評価することである。この目的のために、高速炉の安全対策を深層防護レベル1-3、及びレベル4に分けた。この深層防護レベル1-3は、(1)主炉停止系、(2)主冷却系と補助系の2重バウンダリによる原子炉容器内の液位保持、(3)強制循環による崩壊熱除去に関するものである。本研究は事故シーケンスを典型的なSFR特有のグループと全交流動力電源喪失(SBO)に分けた。SFR特有のグループとは、炉心流量喪失時原子炉停止機能喪失,過出力時原子炉停止機能喪失,除熱源喪失時原子炉停止機能喪失,原子炉液位喪失,崩壊熱除去機能喪失(PLOHS)である。これらの事故シーケンスグループの発生頻度を定量化した。結果、PLOHSの発生頻度は1.0E-4のオーダーであった。SBOを除いた状態におけるPLOHSは、全事故シーケンスグループの発生頻度の80%以上の割合を占め、最も支配的な寄与を示していた。支配的な事故シーケンスは、外部電源喪失の起因事象発生後に主冷却系のポンプが共通原因故障で機能喪失し、補助冷却系の起動にも失敗する事故シーケンスであった。SBO時に発生するPLOHSは2番目に支配的な事故シーケンスグループであり、全事故シーケンスグループの発生頻度の15%以上の割合を占めていた。その他の事故シーケンスグループの発生頻度の寄与率はそれぞれ約1%であった。
岡野 靖; 西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
Proceedings of International Topical Meeting on Probabilistic Safety Assessment and Analysis (PSA 2019), p.274 - 281, 2019/04
ナトリウム冷却高速炉は、大気を崩壊熱の最終除熱源とするため、気象現象が冷却性に影響を及ぼし得る。まれではあるが厳しい外部ハザードが、他の起こり得る外部ハザードと同時に生ずる条件に対し、本研究では、外部ハザードの組合せをスクリーニングする新しい方法を提案した。本研究では、同時または逐次的なハザードの組合せに分類し、ハザードや影響の持続と発生順序の観点から冷却に関連し得る潜在的影響を整理することで、結果として、外部ハザードの重畳により影響が生じるまでのシナリオ進展を特定した。
山野 秀将; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖; 鳴戸 健一*
Proceedings of 12th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal-Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-12) (USB Flash Drive), 15 Pages, 2018/10
日本におけるナトリウム冷却高速炉では、使用済み燃料は炉心から炉外燃料貯蔵槽(EVST)に移送される。本論文では、日本の次期ナトリウム冷却高速炉システムのEVSTのPRAを実施することによって燃料破損に至る支配的な事故シーケンスの同定を記述する。EVSTの安全設計の考え方は、ナトリウム液位が下がって長期的には炉心頂部が露出されるような厳しい状況を想定しても全燃料集合体を交換できるようにすることとしており、EVSTへ早期に燃料を移行できる。本研究では崩壊熱の減衰に沿って成功基準の緩和を取り入れた。設計情報に基づき、本研究では起因事象の同定、イベントツリー解析、フォルトツリー解析、人間信頼性解析、事故シーケンスの定量化を行った。この論文では、燃料損傷頻度は10/年程度と評価された。支配的なシーケンスは、1系統の除熱運転系統の喪失を起因事象として、待機している3系統の運転への運転員による切替失敗及び静的機器破損であった。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一; 山元 孝広*
ASCE-ASME Journal of Risk and Uncertainty in Engineering Systems, Part B; Mechanical Engineering, 4(3), p.030902_1 - 030902_9, 2018/09
本論文では、ナトリウム冷却高速炉を対象にして火山ハザードに対する確率論的リスク評価(PRA)手法開発について述べる。火山灰は崩壊熱除去に必須である空気取入口のフィルタ目詰まりを引き起こす恐れがある。フィルタ閉塞の程度は、火山灰大気中濃度と降灰継続時間に加えて、各機器の吸い込み風量で計算される。本研究では、火山ハザードは火山灰粒径、層厚及び継続時間の組み合わせで評価できるとした。また、各機器の機能喪失確率はフィルタ破損限界までの猶予時間を使って得られるフィルタ交換失敗確率で表されるとした。イベントツリーに基づいて、炉心損傷頻度は離散的なハザード確率と条件付崩壊熱除去失敗確率を掛け合わせることで求められ、約310
/年の結果を得た。支配的なシーケンスは、非常用原電喪失後に、フィルタ目詰まりによる崩壊熱除去系の機能喪失であった。また、感度解析を通じて火山灰到達低減係数とプレフィルタ設置の効果を調べた。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一
Mechanical Engineering Journal (Internet), 5(4), p.18-00093_1 - 18-00093_19, 2018/08
本論文では、強風と降雨の重畳ハザードに対する確率論的リスク評価(PRA)手法について述べる。この重畳ハザードPRAでは、ハザード曲線を最大瞬間風速、1時間降水量、降雨継続時間について評価された。シナリオ分析により、強風と降雨の重畳ハザードから起こりうる事象シーケンスを導き出した。その事象シーケンスは、雨水液滴の繰返し接触による伝熱管疲労破損による補助冷却設備の機能喪失で特徴づけられた。この状況が起こるのは、強風起因の飛来物が空気冷却器雨どいに衝突して雨どい破損後に雨水液滴が侵入することが考えられる。この事象シーケンスは重畳ハザードによる機器破損を考慮するイベントツリーに取り入れた。最後に、離散的なハザード発生頻度に条件付除熱失敗確率を乗じて合計すると炉心損傷頻度が求められ、10/yearのオーダーの結果を得た。支配的なシーケンスは飛来物による燃料タンク破損後に空気冷却器ダンパーの手動操作失敗であった。支配的なハザードは最大瞬間風速40-60m/s、1時間降水量20-40mm/h、降雨継続時間0-10時間であった。
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
Mechanical Engineering Journal (Internet), 5(4), p.18-00079_1 - 18-00079_17, 2018/08
A probabilistic risk assessment (PRA) should be performed not only for earthquake and tsunami which are major natural events in Japan but also for other natural external hazards. However, PRA methodologies for other external hazards and their combination have not been sufficiently developed. This study is aimed at developing a PRA methodology for the combination of low temperature and snow for a sodium-cooled fast reactor which uses the ambient air as its ultimate heat sink to remove decay heat under accident conditions. The annual exceedance probabilities of low temperature and of snow can be statistically estimated based on the meteorological records of temperature, snow depth and daily snowfall depth. To identify core damage sequence, an event tree was developed by considering the impact of low temperature and snow on decay heat removal systems (DHRSs), e.g., a clogged intake and/or outtake for a DHRS and for an emergency diesel generator, an unopenable door on necessary access routes due to accumulated snow, failure of intake filters due to accumulated snow, and possibility of water freezing in cooling circuits. Recovery actions (i.e., snow removal and filter replacement) to prevent loss of DHRS function were also considered in developing the event tree. Furthermore, considering that a dominant contributor to snow risk can be failure of snow removal around intakes and outtakes caused by loss of the access routes, this study has investigated effects of electric heaters installed around the intakes and outtakes as an additional countermeasure. By using the annual exceedance probabilities and failure probabilities, the event tree was quantified. The result showed that a dominant core damage sequence caused by a snow and low temperature combination hazard is the failure of the electric heaters and the loss of the access routes for snow removal due to low temperature and snowfall which last for a day, and daily snowfall depth of 2 m/day.
山野 秀将; 鳴戸 健一*; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖
Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 9 Pages, 2018/07
日本におけるナトリウム冷却高速炉では、使用済み燃料は炉心から炉外燃料貯蔵槽(EVST)に移送される。本論文では、日本の次期ナトリウム冷却高速炉システムのEVSTのPRAを実施することによって燃料破損に至る支配的な事故シーケンスの同定を記述する。設計情報に基づき、本研究では起因事象の同定、イベントツリー解析、フォルトツリー解析、人間信頼性解析、事故シーケンスの定量化を行った。この論文では、燃料損傷頻度は10/年程度と評価された。2次系のナトリウム凍結を考慮することで、燃料損傷頻度は2倍増加した。支配的なシーケンスは、ダンパ開の共通原因故障及び待機系統の運転モードへの切り替えに関する人的過誤であった。また、重要度解析によりリスク重要度の高いものを示した。
山野 秀将; 鳴戸 健一*; 栗坂 健一; 西野 裕之; 岡野 靖
Proceedings of Asian Symposium on Risk Assessment and Management 2017 (ASRAM 2017) (USB Flash Drive), 3 Pages, 2017/11
日本におけるナトリウム冷却高速炉(JSFR)では、使用済み燃料は炉心から炉外燃料貯蔵槽(EVST)に移送される。本研究の目的はEVSTのPRAを実施することによって燃料破損に至る支配的な事故シーケンスを同定することである。JSFRにおけるEVST冷却系は1次系と2次系からなる独立4系統である。JSFR設計情報に基づき、本研究では起因事象の同定、イベントツリー解析、フォルトツリー解析、人間信頼性解析、事故シーケンスの定量化を行った。燃料損傷頻度は10 /年程度と評価された。燃料損傷頻度を高くするのは主に冷却系の除熱機能喪失であった。また、支配的な起因事象は除熱運転1系統故障であった。
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 10 Pages, 2017/07
A Probabilistic Risk Assessment (PRA) should be performed not only for earthquake and tsunami which are major natural events in Japan, but also for other natural external hazards. However, PRA methodologies for other external hazards and their combination have not been sufficiently developed. This study is intended to develop PRA methodology for a combination of low temperature and snow for a Sodium-cooled Fast Reactor (SFR) that uses the ambient air as its ultimate heat sink for decay heat removal under accident conditions. Annual excess probabilities of low temperature and of snow are statistically estimated based on the meteorological records of low temperature, snow depth and daily snowfall depth. To identify core damage sequence, an event tree was developed by considering the impact of low temperature and snow on decay heat removal systems (DHRSs), e.g., plugged intake and/or outtake for the DHRS and for the emergency diesel generator (EDG), unopenable door on the access routes due to accumulated snow, failure of the intake filters due to accumulated snow, possibility of freezing of the water in cooling circuits. Recovery actions (i.e., snow removal and filter replacement) to prevent loss of DHRS function were also considered in developing the event tree. Furthermore, considering that a dominant contributor to snow risk can be failure of snow removal around the intake and outtake induced by loss of the access routes, this study has investigated effects of electric heaters installed around the intake and outtake as an additional countermeasure. By using the annual excess probabilities and failure probabilities, the event tree was quantified. The result showed that a dominant core damage sequence is failure of the electric heaters and loss of the access routes for snow removal against the combination hazard at daily snowfall depth of 2 m/day, duration time (snow and low temperature) of 1 day.
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一
Proceedings of 25th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-25) (CD-ROM), 12 Pages, 2017/07
本論文では、強風と降雨の重畳ハザードに対する確率論的リスク評価(PRA)手法について述べる。この重畳ハザードPRAでは、ハザード曲線を最大瞬間風速、1時間降水量、降雨継続時間について評価された。シナリオ分析により、強風と降雨の重畳ハザードから起こりうる事象シーケンスを導き出した。その事象シーケンスは、雨水液滴の繰返し接触による伝熱管疲労破損による補助冷却設備の機能喪失で特徴づけられた。この状況が起こるのは、強風起因の飛来物が空気冷却器雨どいに衝突して雨どい破損後に雨水液滴が侵入することが考えられる。この事象シーケンスは重畳ハザードによる機器破損を考慮するイベントツリーに取り入れた。最後に、離散的なハザード発生頻度に条件付除熱失敗確率を乗じて合計すると炉心損傷頻度が求められ、10/yearのオーダーの結果を得た。支配的なシーケンスは飛来物による燃料タンク破損後に飛来物による補助冷却設備破損であった。支配的なハザードは最大瞬間風速40-60m/s、1時間降水量20-40mm/h、降雨継続時間0-10時間であった。
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
日本機械学会論文集(インターネット), 83(847), p.16-00392_1 - 16-00392_13, 2017/03
The objective of this study is to develop probabilistic risk assessment (PRA) methodology for combination event of low temperature and snow by focusing on decay heat removal system (DHRS) of sodium-cooled fast reactor. For this combination event, annual excess probability depending on the hazard intensity was statistically estimated based on the meteorological data. Event tree was developed by considering the impact of low temperature and snow on DHRS: e.g., plug at the air intake of ultimate heat sink and of emergency diesel generator and unopenable door for access route due to accumulated snow, failure of air intake filter due to deposited snow, possibility of freezing of cooling circuits. Recovery actions (i.e., snow removal and filter replacement) were considered in the event tree. By using annual excess probability and failure probabilities, the event tree was quantified and the quantified event tree showed that dominant core damage sequence is loss of access route for snow removal against the combination event at daily snowfall of 3m/day continued during 24h.
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一
Nuclear Engineering and Design, 308, p.86 - 95, 2016/11
被引用回数:5 パーセンタイル:46.17(Nuclear Science & Technology)本論文は、主にナトリウム冷却高速炉(SFR)の崩壊熱除去機能に関して外部ハザード評価及び事象シーケンス評価を通じて積雪の確率論的リスク評価(PRA)手法を記述する。典型的な日本のSFRサイトにおける最近50年間の気象データを用いて、日降雪深(降雪速度)と積雪深を日降雪深で除することで求められる降雪継続時間の組み合わせることで積雪ハザードカテゴリを設定した。各積雪ハザードカテゴリに対して、崩壊熱除去喪失を表すいくつかの分岐からなるイベントツリーによって、事象シーケンスを評価した。アクシデントマネジメントとして、除雪作業と空気冷却器ダンパ手動操作がイベントツリーに取り入れられた。また、アクセスルート失敗確率モデルもイベントツリー定量化にあたって開発された。本論文では、積雪PRAにより、炉心損傷頻度が10/炉年以下であることを示した。支配的な積雪ハザードカテゴリは、1-2m/dayの降雪で0.5-0.75dayの継続時間の組み合わせであった。重要度解析及び感度解析によって、アクセスルート確保がリスクに対する寄与が高いこともまた示された。
西野 裕之; 栗坂 健一; 山野 秀将
Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2016/11
The objective of this study is to develop a probabilistic risk assessment (PRA) methodology for extreme rainfall with focusing on decay heat removal system of a sodium-cooled fast reactor. For the extreme rainfall, annual excess probability depending on the hazard intensity was statistically estimated based on meteorological data. To identify core damage sequence, event trees were developed by assuming scenarios that structures, systems and components (SSCs) important to safety are flooded with rainwater coming into the buildings through gaps in the doors and the SSCs fail when the level of rainwater on the ground or on the roof of the building becomes higher than thresholds of doors on first floor or on the roof during the rainfall. To estimate the failure probability of the SSCs, the level of water rise was estimated by comparing the difference between precipitation and drainage capacity. By combining annual excess probability and the failure probability of SSCs, the event trees led to quantification of core damage frequency, and therefore the PRA methodology for rainfall was developed.
高田 孝; 東 恵美子*; 西野 裕之; 山野 秀将; 堺 公明*
Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2016/11
外部ハザード事象におけるプラントの様々な状態を定量化することを目的に、連続マルコフ過程モンテカルロ(CMMC)法と動特性解析手法とのカップリングを行った。本論文では強風事象を対象とし、開発手法を用いた定量化を行った結果、対象としたプラントにおける強風事象への耐性が高いことを明らかにした。また低頻度事象に対する手法適用拡張として、重み付けを用いたサンプル方法について提案した。
山野 秀将; 西野 裕之; 栗坂 健一; 岡野 靖; 堺 公明; 山元 孝広*; 石塚 吉浩*; 下司 信夫*; 古川 竜太*; 七山 太*; et al.
Proceedings of 11th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics, Operation and Safety (NUTHOS-11) (USB Flash Drive), 12 Pages, 2016/10
本論文では、プロジェクト概要を述べたうえで、ナトリウム冷却高速炉を対象にして火山ハザードに対するマージン評価手法開発について述べる。火山灰は崩壊熱除去に必須である空気取入口のフィルター目詰まりを引き起こす恐れがある。フィルタ閉塞の程度は、火山灰大気中濃度と降灰継続時間に加えて、各機器の吸い込み風量で計算される。本研究では、フィルター破損までの猶予時間をマージンと定義した。降灰継続時間より猶予時間が短いときだけマージンを検討する必要がある。機器別のマージン評価では、各機器の吸い込み風量とフィルタ破損限界を使って計算された。シーケンス別のマージン評価では、機器別のマージン評価とイベントツリーに基づき評価された。マージンを大きくするアクシデントマネジメント対策として、例えば、強制循環運転の手動トリップ、空気冷却器3系統の順次運転、及びプレフィルターによるカバーを提案した。
西野 裕之; 山野 秀将; 栗坂 健一
第21回動力・エネルギー技術シンポジウム講演論文集(USB Flash Drive), 4 Pages, 2016/06
本研究の目的はナトリウム冷却高速炉の崩壊熱除去系に着目することによって、積雪と低温の重畳事象に対するPRA評価手法を開発することである。この重畳事象に対して、ハザード強度に依存する年超過確率を気象データに基づき評価した。また、崩壊熱除去系に着目し、低温と積雪の影響を考慮することによってイベントツリーを構築した。具体的な低温と積雪の影響とは、積雪に起因するディーゼル発電機や最終ヒートシンクの吸排気口の閉塞、積雪によるフィルター破損、冷却回路の凍結の可能性などである。また、除雪やフィルター交換などの復旧操作も考慮してイベントツリーを構築した。イベントツリーを定量化することで、支配的なシーケンスは、日降雪速度3m/day、低温及び積雪継続時間が24時間の場合でアクセスルート確保失敗であることを示した。