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島田 亜佐子; 谷口 良徳; 垣内 一雄; 大平 早希; 飯田 芳久; 杉山 智之; 天谷 政樹; 丸山 結
Scientific Reports (Internet), 12(1), p.2086_1 - 2086_11, 2022/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Multidisciplinary Sciences)2011年3月12日に福島第一原子力発電所の1号機のベントが行われ、1・2号機共用スタックから放射性ガスが放出された。本研究ではこのベントにより放出された放射性核種の情報を有していると考えられる、1・2号機共用スタック基部のドレンピットから採取したドレン水の放射化学分析を実施した。揮発性のIや
Cs,
Csだけでなく、
Co,
Sr,
Sb, 1号機由来安定Moが検出された。1号機由来安定Moの量はCsの量よりもはるかに少ないことから、事故時の炉内状況ではCs
MoO
の生成は抑制されたと考えられる。また、2020年10月時点では、約90%のIがI
、約10%がIO
で存在した。
Csより多い
Iが観測されたことから、事故時に
IはCsIというよりも分子状のヨウ素として放出されたことが示唆された。2011年3月11日に減衰補正した
Cs/
Cs放射能比は0.86で、2号機や3号機由来と考えられる放射能比より低いことが示された。
山口 徹治; 大平 早希; 邉見 光; Barr, L.; 島田 亜佐子; 前田 敏克; 飯田 芳久
Radiochimica Acta, 108(11), p.873 - 877, 2020/11
被引用回数:3 パーセンタイル:47.69(Chemistry, Inorganic & Nuclear)Sorption distribution coefficient (Kd) of niobium-94 on minerals are an important parameter in safety assessment of intermediate-depth disposal of waste from core internals etc. The Kd of Nb on clay minerals in Ca(ClO)
solutions were, however, not successfully modeled in a previous study. The high distribution coefficients of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions were successfully reproduced by taking Ca-Nb-OH surface species into account. Solubility of Nb was studied in Ca(ClO
)
solutions and the results were reproduced by taking an aqueous Ca-Nb-OH complex species, CaNb(OH)
, into account in addition to previously reported Nb(OH)
and Nb(OH)
. Based on this aqueous speciation model, the Ca-Nb-OH surface species responsible for the sorption of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions was presumed to be X_OCaNb(OH)
. Although uncertainties exist in the speciation of aqueous Ca-Nb-OH species, the result of this study proposed a possible mechanism for high distribution coefficient of Nb on illite in Ca(ClO
)
solutions. The mechanism includes Ca-Nb-OH complex formation in aqueous, solid and surface phases.
大平 早希
原子力バックエンド研究(CD-ROM), 27(1), p.34 - 36, 2020/06
2019年10月19日(土)、20日(日)の2日間、岐阜県多治見市のヤマカまなびパークにてバックエンド週末基礎講座が開催された。本講座は、放射性廃棄物の処理処分などのバックエンドに関連する広範な分野について、基礎的な知識を身につけるとともに、参加者相互の交流の機会を提供することを目的として年1回開催されている。講座には大学や企業などから31名が参加し、6件の講義とグループディスカッションが行われた。講座の前には、希望者を対象に、岐阜県瑞浪市の瑞浪超深地層研究所(日本原子力研究開発機構東濃地科学センター)の地下坑道見学会が併催された。見学会および本講座の概要とグループディスカッションの内容について報告する。
植田 祥平; 水田 直紀; 深谷 裕司; 後藤 実; 橘 幸男; 本田 真樹*; 齋木 洋平*; 高橋 昌史*; 大平 幸一*; 中野 正明*; et al.
Nuclear Engineering and Design, 357, p.110419_1 - 110419_10, 2020/02
被引用回数:1 パーセンタイル:17.77(Nuclear Science & Technology)固有の安全性に優れ高効率なプルトニウムの利用が可能なプルトニウム燃焼高温ガス炉が提案されている。プルトニウム燃焼高温ガス炉に用いるセキュリティ強化型安全(3S-TRISO)燃料においては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)を不活性母材とするPuO-YSZ燃料核へ、遊離酸素ゲッターの特性を有する炭化ジルコニウム(ZrC)を直接被覆する。本論文では、プルトニウム燃焼高温ガス炉の成立性および3S-TRISO燃料の研究開発について報告する。
相原 純; 安田 淳*; 植田 祥平; 小河 浩晃; 本田 真樹*; 大平 幸一*; 橘 幸男
日本原子力学会和文論文誌, 18(4), p.237 - 245, 2019/12
原子力機構は、深刻な酸化事故時の高温ガス炉(HTGR)の安全性向上のため、日本原子力研究所(現・原子力機構)で行われた先行研究に基づき耐酸化燃料要素の製造技術開発を行った。被覆燃料粒子(CFP)の模擬であるアルミナ粒子をSi及びC及び少量の樹脂の混合粉末でオーバーコートし、型に詰めて熱間加圧しSiC/C混合母材を持つ耐酸化燃料要素(模擬)を焼成した。母材のSi/C比が1.00である耐酸化燃料要素(模擬)が製造され、母材のX線回折スペクトルからSiとCのピークは検出されなかった。燃料要素中のCFPの破損割合はHTGR燃料の非常に重要な検査項目の1つである。そのためにはCFPが追加破損を起こさないように燃料要素から取り出すことが必要である。このCFP取り出しの方法を開発した。SiCのKOH法または加圧酸分解法による溶解がこの方法として適用できる見通しを得た。ただし、CFPの外側高密度熱分解炭素(OPyC)層が残っていることが必要である。OPyC層の一部または全部は燃料要素の焼成中に混合粉末中のSiと反応してSiCに変化するものと予測される。
相原 純; 本田 真樹*; 植田 祥平; 小河 浩晃; 大平 幸一*; 橘 幸男
日本原子力学会和文論文誌, 18(1), p.29 - 36, 2019/03
原子力機構は深刻な酸化事故時の高温ガス炉の安全性向上のため、日本原子力研究所(現・原子力機構)で行われた先行研究に基づき耐酸化燃料要素の製造技術開発を行った。模擬被覆燃料粒子(アルミナ粒子)をSi及びC及び少量の樹脂の混合粉末でオーバーコートし、型に詰めて熱間加圧しSiC/C混合母材を持つ耐酸化燃料要素(模擬)を焼成した。母材のSi/C比が先行研究の3倍(約0.551)である耐酸化燃料要素(模擬)を試作し、母材のX線回折を行ったところSiのピークは検出されなかった。一軸圧縮破壊応力は高温工学試験研究炉(HTTR)の規格の3倍以上と評価された。20%酸素中1673Kで10h酸化試験させたところ全ての模擬被覆燃料粒子が保持されており、従来の黒鉛/炭素母材を持つ通常の燃料コンパクトよりも優れた耐酸化性が確認された。
鍋島 邦彦; 堂田 哲広; 大島 宏之; 森 健郎; 大平 博昭; 岩崎 隆*
Proceedings of 16th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-16) (USB Flash Drive), p.1041 - 1049, 2015/08
安全性の観点から、ナトリウム冷却高速炉において、自然循環による崩壊熱除去は、最も重要な機能のひとつである。高速炉の炉心冷却は、循環ポンプによる強制対流ではなく、冷却材の温度差による自然循環冷却が可能なように設計される。一方で、低流量である自然循環時のプラント挙動を正確に把握するのは困難である。ここでは、高速実験炉JOYOで行われた自然循環試験のデータを用いて、プラント動特性解析コードSuper-COPDの妥当性確認を行った。4つの空気冷却器を含めたほとんど全ての機器をモデル化し、かつ炉心内の全集合体をモデル化して、自然循環時のシミュレーションを行った結果、100MWからのスクラム後から自然循環状態に移行するまでのプラント挙動を適切にシミュレーションできることが明らかになった。
大平 博昭; 堂田 哲広; 上出 英樹; 岩崎 隆*; 南 正樹*
Proceedings of 2015 International Congress on Advances in Nuclear Power Plants (ICAPP 2015) (CD-ROM), p.2585 - 2592, 2015/05
IAEAの主催によりEBR-IIのSHRT-17試験を用いたベンチマーク解析が2012年から行われてきた。本ベンチマーク解析の条件は米国アルゴンヌ国立研究所より提供され、参加機関で熱流動解析コードやプラント動特性解析コードのための解析モデルの開発を行った後に、スクラム後900秒までのブラインド解析を実施した。原子力機構も本ベンチマーク解析に参加しプラント動特性解析コードSuper-COPDを用いてSHRT-17試験の解析を実施した。ブラインド解析の後に試験データがアルゴンヌ国立研究所より提供されたため、Super-COPDの解析結果と比較したところ、高圧プレナム入口温度は全解析時間に渡り試験結果と比較的よく一致することがわかった。一方、Zパイプの入口温度及びIHX2次側出口温度は、主ポンプ流量の差及び提供情報不足による上部プレナム解析モデルの不適切さに起因して、最初の400秒間で試験結果と差が生じるものの、それ以降の自然循環特性が支配的となる時間帯ではよく一致することがわかった。したがって、ブラインド解析に用いたSuper-COPDの解析モデルは、自然循環挙動を比較的精度よく予測できることがわかった。
堂田 哲広; 井川 健一*; 南 正樹*; 岩崎 隆*; 大平 博昭
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉では、冷却材の沸点と伝熱性能が高いことから原子炉出入口温度差を大きく取れる特徴を活かし、崩壊熱の最終ヒートシンクを空気とした自然循環による崩壊熱除去系の採用が指向されている。本研究では、自然循環時の炉心最高温度評価に必要な評価手法の妥当性確認の一環として、米国EBR-II炉の自然循環試験の解析を行い、実験データとの比較を行い、自然循環崩壊熱除熱時のプラント全体挙動及び燃料集合体内冷却材最高温度を十分な精度で予測できることを確認した。
本田 真樹*; 安田 淳*; 大平 幸一*; 橘 幸男
no journal, ,
高温ガス炉の安全性の更なる向上を目的として、高温ガス炉の耐酸化燃料要素の検査技術開発を、原子力機構と協力して平成26年から28年にかけて行った。耐酸化燃料要素は、高温ガス炉特有の事故である減圧事故(配管破断事故)に伴う空気侵入事故時に、想定をはるかに超える空気が炉心に侵入した場合においても、形状及び健全性を維持できるように、母材をSiC/Cとすることで、燃料要素自体に耐酸化性能を付与した革新的な燃料である。耐酸化燃料要素の特性及び性能評価に必要な検査技術開発を行い、SiC/C母材の均質性ならびに粒子分散状態等の評価及び検査手法に加えて、被覆燃料粒子の破損率評価を目的としたSiC/C母材解砕技術を確立した。
山口 徹治; 邉見 光; Logan, B.*; 島田 亜佐子; 大平 早希; 飯田 芳久
no journal, ,
Nb(半減期2.03万年)の収着分配係数(
d)は、中深度処分の安全評価において重要な要素の一つである。Nbは中性以上のpHでアニオン(Nb(OH)
、Nb(OH)
)を形成し収着性が低いと予想されるが、Ca存在下では高い収着が報告されている(Ervanne et al.(2014))。しかし、Ca存在下での
dのモデル化は成功していない。本研究では、Ca-Nb-OH溶存錯体の存在を確認するため、Ca濃度とpHを変化させNbの溶解度を調べた結果、CaNb(OH)
の存在が推定された。また粘土鉱物の一つであるイライトを対象に、Ca-Nb-OHの表面種を考慮に入れた収着モデルを構築し、Ervanne et al.(2014)のデータを再解析した結果、NbのCa共存下でのイライトへのNbの高い
dを再現できた。これらの結果から、収着モデルへXOCaNb(OH)
の追加を提案する。
島田 亜佐子; 谷口 良徳; 大平 早希; 飯田 芳久
no journal, ,
福島第一原子力発電所1号機のベントにより放出されたCs等の化学形態の推定を主な目的として、事故当時の情報を残していると考えられる1・2号機共用スタックドレンサンプ水(ドレン水)の核種を分析した。減衰補正により事故時に換算したドレン水中Cs,
Sr,
I及び1号機由来全Mo濃度はそれぞれ1.4
10
, 1.2
10
, 1.6
10
, 1.3
10
mol/mlであった。ORIGEN計算値から初期インベントリにおける全Cs/
Cs及び全I/
Iの値を求め、その値と測定値からドレン水中の全Csと全Iを見積もった。全Csと全I、全Moの比は0.66、4.1
10
であった。この結果から、Cs
MoO
以外の化学形態(CsI等)が支配的であると推定され、水蒸気が少ない状態で炉心溶融が進展したことが示唆された。
垣内 一雄; 島田 亜佐子; 大平 早希; 飯田 芳久
no journal, ,
スミヤ試料(15階の壁,床,階段裏の合計14試料)について核種分析を実施した。分析は、各スミヤ試料についてイメージングプレートによる汚染分布の確認及びGe半導体検出器を用いたガンマ線核種分析、一部のスミヤ試料については酸分解して溶解した後、化学分離を実施し、Sr-90, Tc-99, Mo同位体,アルファ線放出核種(U同位体,Pu同位体及びAm-241)を定量した。Cs-137に対するモル比で整理した結果、原子炉建屋5階のTc-99及びMo同位体のモル比は、下層階(4階及び1階)と比較して高い傾向を示し、その傾向はアルファ線放出核種も同様であり、5階と下層階において核種の移行挙動が異なることが示唆された。
大平 早希; 阿部 健康; 飯田 芳久
no journal, ,
Nbは炉内等廃棄物に含まれ、その溶解度は中深度処分の安全評価の重要な要素の一つである。処分場のセメント近傍の地下水において特徴的な、高Ca濃度,アルカリ条件に対し、Nb溶解度が調べられているが、Ca存在下でのNb溶解度を支配する溶解度制限固相や溶存種を特定できていない。本研究では、過飽和条件下でCa濃度とpHを変化させたNb溶解度試験とともに、沈殿固相の分析を行った。その結果、Nb溶解度はCa濃度とpHに対して負の依存性を示し、Nb溶解度と沈殿固相のSEM-EDX, XRD分析から、Ca
Nb
O
(am)が溶解度制限固相であること、Nb(OH)
が支配的な溶存種であることが推定された。