Ca共存下での粘土鉱物へのNb収着モデルの検討

Consideration on modeling of Nb sorption onto clay minerals in the presence of Ca

山口 徹治 ; 邉見 光 ; Logan, B.*; 島田 亜佐子 ; 大平 早希  ; 飯田 芳久 

Yamaguchi, Tetsuji; Hemmi, Ko; Logan, B.*; Shimada, Asako; Ohira, Saki; Iida, Yoshihisa

Nb(半減期2.03万年)の収着分配係数(d)は、中深度処分の安全評価において重要な要素の一つである。Nbは中性以上のpHでアニオン(Nb(OH)、Nb(OH))を形成し収着性が低いと予想されるが、Ca存在下では高い収着が報告されている(Ervanne et al.(2014))。しかし、Ca存在下でのdのモデル化は成功していない。本研究では、Ca-Nb-OH溶存錯体の存在を確認するため、Ca濃度とpHを変化させNbの溶解度を調べた結果、CaNb(OH)の存在が推定された。また粘土鉱物の一つであるイライトを対象に、Ca-Nb-OHの表面種を考慮に入れた収着モデルを構築し、Ervanne et al.(2014)のデータを再解析した結果、NbのCa共存下でのイライトへのNbの高いdを再現できた。これらの結果から、収着モデルへXOCaNb(OH)の追加を提案する。

We developed a sorption model taking into account the surface species of Ca-Nb-OH, and reanalyzed the data of Ervanne et al. (2014) for illite. As a result, we were able to reproduce the high sorption distribution coefficient of Nb to illite in the presence of Ca.