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中島 健次; 川北 至信; 伊藤 晋一*; 阿部 淳*; 相澤 一也; 青木 裕之; 遠藤 仁*; 藤田 全基*; 舟越 賢一*; Gong, W.*; et al.
Quantum Beam Science (Internet), 1(3), p.9_1 - 9_59, 2017/12
J-PARC物質・生命科学実験施設の中性子実験装置についてのレビューである。物質・生命科学実験施設には23の中性子ビームポートがあり21台の装置が設置されている。それらは、J-PARCの高性能な中性子源と最新の技術を組み合わせた世界屈指の実験装置群である。このレビューでは、装置性能や典型的な成果等について概観する。
酒井 健二; 坂元 眞一; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; 直江 崇; 春日井 好己; 達本 衡輝; et al.
JAEA-Technology 2011-039, 121 Pages, 2012/03
本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動,被害,復旧状況を調査し、本ステーションの緊急事態に対する安全設計について検証する。大震災発生時、MLFでは、幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀,水素,放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは、遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の圧力低下は、水銀ターゲット台車固定装置などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証できたとともに、幾つかの改善点も見いだされた。
酒井 健二; 二川 正敏; 高田 弘; 坂元 眞一; 前川 藤夫; 木下 秀孝; 関 正和; 羽賀 勝洋; 粉川 広行; 涌井 隆; et al.
Proceedings of 20th Meeting of the International Collaboration on Advanced Neutron Sources (ICANS-20) (USB Flash Drive), 6 Pages, 2012/03
本報告では、東日本大震災の発生時におけるJ-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の中性子源ステーションの挙動、被害状況を調査する。大震災発生時、MLFでは幾つかの機器で大きな揺れを検知した後、外部電源が喪失し、全循環システムが自動停止した。水素は設計通り屋外に放出され、機器異常による水銀, 水素, 放射性ガスの漏えいも生じなかった。一方、激しい揺れは遮蔽体ブロックのずれ、建屋周辺の地盤沈下による外部供給配管の破断を引き起こした。この配管破断による圧縮空気の喪失は、圧空シリンダーを用いた固定装置や空気操作弁などに影響を及ぼしたが、主要機器の大きな破損までは至らなかった。これらの結果は、本ステーションの緊急事態に対する安全設計の妥当性を実証した。
飛田 健次; 西谷 健夫; 原野 英樹*; 谷 啓二; 磯部 光孝*; 藤田 隆明; 草間 義紀; G.A.Wurden*; 白井 浩; 及川 聡洋; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.497 - 505, 1997/00
核融合反応で生成した1MeVトリトンの燃焼率と中性粒子入射イオンの核融合反応を利用して、高エネルギーイオンの輸送と損失を調べた。通常の磁気シアと比べ、負磁気シアの配位では、トリトン燃焼率が低く(粒子損失がないと仮定した計算の10-60%)、高エネルギーイオンの閉じ込め特性が劣ることを実験で示した。軌道追跡モンテカルロコードを使った解析により、粒子損失の原因はリップル統計拡散と衝突リップル拡散であることを明らかにした。これらの結果は、負磁気シアの炉心プラズマを構想する際に、粒子を含めた高エネルギーイオンの損失に留意しなければならないことを示している。また、ITER相当の上下非対称リップルを持つプラズマにおいて高エネルギーイオンの損失を調べた。実験の結果、この上下非対称性は粒子損失に影響を与えないことがわかった。
飛田 健次; 原野 英樹*; 西谷 健夫; 藤田 隆明; 谷 啓二; 及川 聡洋; 白井 浩; 草間 義紀
Nuclear Fusion, 37(11), p.1583 - 1592, 1997/00
被引用回数:26 パーセンタイル:64.72(Physics, Fluids & Plasmas)負磁気シア放電では、プラズマ中心領域でのポロイダル磁場が弱いため、高速イオンの閉じ込め性能が悪化する恐れがある。実際に、JT-60Uの実験によって高速イオンの閉じ込めの劣化が明らかになった。負磁気シアにおけるトリトン燃焼率は、粒子損失が無いと仮定した計算の1/2から1/3であった。この結果は、負磁気シア放電では高速トリトンのかなりの割合がプラズマから逃げ出すことを示しており、負磁気シアに基づく定常トカマク炉ではMeV級の高速イオンの閉じ込めに留意する必要があることを示唆する。統計リップル損失及び衝突リップル損失が粒子損失の原因と考えられる。
前川 藤夫; 高田 弘; 勅使河原 誠; 春日井 好己; 麻生 智一; 及川 健一; 原田 正英; 甲斐 哲也; 長谷川 勝一; 達本 衡輝; et al.
no journal, ,
J-PARCの1MWパルス核破砕中性子源JSNSは、平成14年度に発注を開始、その後約5年をかけて詳細設計,製作,試験検査,現地据付けを行い、平成19年7月に施設が完成した。中性子源ステーションは中性子源の中核をなし、モデレータ,反射体,極低温水素循環系,中性子ビームシャッター,遮蔽体,遠隔操作装置等で構成されている。本講演では、各機器の概要,機器設計・製作を通じて得られた主な成果、及び今後の課題について報告する。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 塙 隆雄*; 及川 英紀*; 赤堀 光雄; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、本システムの枢要技術であるウラン分別法について、湿式法(10種類)及び乾式法(3種類)の各技術を比較評価し、選定した。評価の観点は、ウラン分別行程の順番,使用媒体数,分別ウラン純度,分別ウラン形態,ウラン分別後残渣形態とした。湿式法からは、分別ウラン純度は低いが精製行程を付加することで高純度化可能であり、FaCTでも開発が進められている先進湿式法(晶析法)を選定した。乾式法からは、分別ウラン形態が六フッ化ウランで再濃縮に適しているフッ化物揮発法を選定した。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速増殖炉への移行期における柔軟な燃料サイクルシステムを開発中であり、その枢要技術であるリサイクル原料(ウラン分別残渣)一時貯蔵の妥当性評価法を検討した。一時貯蔵には種々の貯蔵形態と方法が考えられるが、基本的には酸化物粉末に転換してキャニスタに封入し、既存の高レベルガラス固化体貯蔵施設と同様の施設を想定している。リサイクル原料とガラス固化体との特性の違いで最も考慮する必要がある点は、発熱密度とPu含有率の違いである。リサイクル原料の発熱密度は、最大でガラス固化体の4倍になるため、自然空冷で所定の除熱性能が達成できるか、貯蔵キャニスタ中心温度が目標値以下におさまるか評価する必要がある。一方、Pu含有率については臨界安全性の評価が必要となる。除熱性能と臨界安全性を基礎的に評価し、一時貯蔵システムが成立する見通しを得た。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 及川 英紀*; 荒井 康夫; 高野 公秀; 佐藤 正知*; 島津 洋一郎*
no journal, ,
軽水炉から高速炉への移行期においては、軽水炉使用済燃料から回収したPuで高速炉を導入するため、再処理量(Pu供給量)と高速炉導入速度(Pu需要量)を適切にバランスさせる必要がある。このため、高速炉導入速度変化等の将来の不確定要因に柔軟に対応できる、ウラン分別残渣一時貯蔵オプションを備えた燃料サイクルシステム(FFCI)を提案した。ここでは、種々の不確定要因に対するFFCIの柔軟性について評価した。リサイクル原料一時貯蔵オプションを持たない標準システムでは、Pu貯蔵制限がない場合、Pu貯蔵量増加により核不拡散性が低下し、Pu貯蔵制限がある場合、最大再処理量が増加して再処理稼働率が低下する。FFCIはこれら両者の課題を解決でき、柔軟性に優れた燃料サイクルシステムであることを確認した。
中村 彰夫; 安東 真理子*; 及川 格*; 前川 英己*; 高橋 正*
no journal, ,
蛍石型二酸化物セリアCeOと希土類Yの三二酸化物YOとの間に形成される酸素空孔(Vo)型のいわゆる欠陥蛍石型酸化物固溶体の局所構造をY-89をプローブとするMAS-NMR法(magic angle spinning nuclear magnetic resonance method)(マジック角度回転核磁気共鳴法)により全組成域にわたり調べ、Y周囲の3種類の酸素配位状態(酸素配位数CN=8,7及び6)の組成変化を定量的に明らかにした。その結果、本系では、全域にわたり(Y-Vo)会合型の非ランダムな欠陥構造が生成し、また、Yリッチ側の組成域ではCeはメジャーの24d Yサイトを置換すること等の重要な新しい知見を得た。