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論文

Heavy baryon spectrum with chiral multiplets of scalar and vector diquarks

Kim, Y.*; Liu, Y.-R.*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physical Review D, 104(5), p.054012_1 - 054012_18, 2021/09

 被引用回数:0

本論文では、スカラー及びベクトルダイクォークのカイラル有効理論を線形シグマ模型に基づいて構成する。有効理論の主な適用として、チャームまたはボトムクォークを1個含むシングルヘビーバリオンの基底状態と励起状態を記述する。ヘビークォーク($$Q=c, b$$)とダイクォーク間の2体ポテンシャルを用いて、ヘビークォーク・ダイクォーク模型を構築し、$$Lambda_Q$$, $$Sigma_Q$$, $$Xi^{(')}_Q$$, $$Omega_Q$$バリオンの正パリティ及び負パリティ状態のスペクトルを求める。ここで、有効理論に含まれる質量や相互作用パラメータは、格子QCDから得られたダイクォーク質量やヘビーバリオンの実験値を用いて決定される。結果として、擬スカラーダイクォーク質量の逆ヒエラルキーに起因して$$Xi_Q$$(フレーバー$$bar{bf 3}$$)の負パリティ励起状態のスペクトルが、$$Lambda_Q$$とは異なる振る舞いを示すことを示す。一方で、$$Sigma_Q, Xi'_Q$$, $$Omega_Q$$(フレーバー$${bf 6}$$)のスペクトルは、$$Lambda_Q$$と同様である。さらに、我々のヘビークォーク・ダイクォーク模型による結果と実験値やクォーク模型による結果との比較を議論する。

論文

Survival probabilities of charmonia as a clue to measure transient magnetic fields

岩崎 幸生*; 慈道 大介*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physics Letters B, 820, p.136498_1 - 136498_6, 2021/09

本論文では、時間依存する空間一様磁場中でのS波チャーモニウムの時間発展を数値的に計算し、各固有状態が磁場の減衰後にどれだけ生き残るかを示す指標(残存確率)を見積もる。このような研究は、RHICやLHCなどで行われている相対論的重イオン衝突実験において瞬間的に生成される磁場の測定(特に、磁場の大きさや磁場の寿命の測定)に役立つことが期待される。本解析では、磁場中で起こる異なるスピン固有状態の混合効果や高軌道励起状態への遷移効果が含まれており、これらの効果は最終的な残存確率に影響を及ぼす。結果として、磁場の寿命が極端に短い場合でさえも残存確率の有意な変化が見られることや、残存確率が初期状態のスピン配位に依存することが判明した。このような残存確率は、スピンパートナー同士(スピン1重項とスピン3重項)の和をとることにより初期配位に依存しない量となり、この量は$$sigma B_0^2$$の関数($$sigma$$は磁場の寿命、$$B_0$$は磁場の最大値に対応するパラメータ)として表されることを示す。

論文

Rapid analysis of $$^{90}$$Sr in cattle bone and tooth samples by inductively coupled plasma mass spectrometry

小荒井 一真; 松枝 誠; 青木 譲; 柳澤 華代*; 寺島 元基; 藤原 健壮; 木野 康志*; 岡 壽崇; 高橋 温*; 鈴木 敏彦*; et al.

Journal of Analytical Atomic Spectrometry, 36(8), p.1678 - 1682, 2021/08

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Chemistry, Analytical)

ウシの硬組織用の$$^{90}$$Sr分析法をICP-MS用いて開発した。0.1gの硬組織に対して、従来の放射能測定法より低い検出下限値で、11時間での分析を可能とした。そのため、ICP-MS法は微小な骨や歯試料を対象とした迅速かつ有効な分析手法となり得る。

論文

Higher fully charmed tetraquarks; Radial excitations and $$P$$-wave states

Wang, G.-J.*; Meng, L.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

Physical Review D, 104(3), p.036016_1 - 036016_15, 2021/08

 被引用回数:0

チャームクォーク2個と反クォーク2個の束縛状態であるテトラクォークの動径励起状態と$$P$$波励起状態のスペクトルを、クォーク模型を用いて解析した。クォーク模型は標準的なカラークーロン力と線形閉じ込め力を持つもので、チャーモニウム状態でパラメータを決めた。ダイクォークの基底状態を用いて、カラーが$$bar 3_c 3_c$$$$6_c bar 6_c$$の状態を取り入れた計算の結果、$$6_c bar 6_c$$状態が低いエネルギーとなることがわかった。$$rho$$モードと$$lambda$$モードの励起状態を調べた結果、最近発見されたX(6900)に相当するエネルギー領域には$$0^{++}$$状態,$$2^{++}$$状態,$$1^{+-}$$状態、および$$2^{-+}$$$$P$$波状態が対応していることが明らかになった。また、エキゾチックな量子数を持つ$$0^{--}$$$$1^{-+}$$状態は主に$$P$$波の$$eta_c J/psi$$, $$J/psi J/psi$$にそれぞれ崩壊することがわかった。

論文

A Review of quarkonia under strong magnetic fields

岩崎 幸生*; 岡 眞; 鈴木 渓

European Physical Journal A, 57(7), p.222_1 - 222_14, 2021/07

 被引用回数:0

クォーコニウムとは、チャームクォークやボトムクォークのような「重い」クォークとその反クォークから構成される中間子であり、水素原子やポジトロニウムなどの原子物理との類似点を持ちつつも、量子色力学(QCD)由来の性質も併せ持つ興味深い系である。ハドロン物理における典型的なスケールに匹敵する強磁場は、相対論的重イオン衝突実験や強磁場中性子星(マグネター)と関連して注目を集めている。本論文は、強磁場中のクォーコニウムの性質についてまとめたレビュー論文である。磁場中のクォーコニウムにおける特徴的な物理現象として、(1)異なるスピン固有状態間の混合効果、(2)クォーク自由度に対するランダウ準位とハドロン波動関数の変形現象、(3)クォーク・反クォーク間ポテンシャルの修正、(4)運動的シュタルク効果について解説を行う。また、磁場中のクォーコニウムを記述するための理論手法のまとめとして、(1)構成子クォーク模型、(2)有効ラグランジアンによる手法、(3)QCD和則、(4)ホログラフィックQCDについて解説する。さらに、有限温度,有限密度,有限渦度などの磁場以外の外場効果による影響についても述べる。付録において磁場中のクォーコニウムの典型的な質量スペクトルや波動関数を例示する。

論文

Radioactivity and radionuclides in deciduous teeth formed before the Fukushima-Daiichi Nuclear Power Plant accident

高橋 温*; 千葉 美麗*; 棚原 朗*; 相田 潤*; 清水 良央*; 鈴木 敏彦*; 村上 忍*; 小荒井 一真; 小野 拓実*; 岡 壽崇; et al.

Scientific Reports (Internet), 11(1), p.10355_1 - 10355_11, 2021/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:69.33(Multidisciplinary Sciences)

The Fukushima-Daiichi Nuclear Power Plant (FNPP) accident released substantial amounts of radionuclides into the environment. We collected 4,957 deciduous teeth, from children living in Fukushima and reference prefectures. Radioactivity was detected in most of the teeth examined and was attributed to the presence of natural radionuclides, including $$^{40}$$K and daughter nuclides in $$^{238}$$U and $$^{232}$$Th series. Additionally, artificial radionuclides, $$^{90}$$Sr and $$^{137}$$Cs, were detected in the teeth obtained from children from Fukushima and the reference prefectures. However, these radionuclides were not believed to have originated from the FNPP accident. Because the teeth examined in the present study were formed before the FNPP accident occurred, the aforementioned findings may serve as important control data for future studies regarding the radioactivity of teeth formed after the FNPP accident.

論文

Electromagnetic transitions of the singly charmed baryons with spin 3/2

Kim, J.-Y.*; Kim, H.-C.*; Yang, G.-S.*; 岡 眞

Physical Review D, 103(7), p.074025_1 - 074025_21, 2021/04

 被引用回数:1 パーセンタイル:0.01(Astronomy & Astrophysics)

スピン3/2のチャームバリオンの電磁崩壊過程をパイオン平均場を用いたカイラルクォークソリトン模型によって計算した。$$1/N_c$$およびSU(3)の破れの効果を取り入れ、ヴァレンスクォークとスィークォークが遷移形状因子にどの程度寄与するかを定量的に調べた。$$Q^2$$の小さい領域では、スィークォークの効果がより大きくなること、SU(3)の破れはUスピン禁止遷移を除き、非常に小さいことを発見した。格子QCDおよび他の模型計算との比較を行った。

論文

Stable double-heavy tetraquarks; Spectrum and structure

Meng, Q.*; 肥山 詠美子*; 保坂 淳; 岡 眞; Gubler, P.; Can, K. U.*; 高橋 徹*; Zong, H. S.*

Physics Letters B, 814, p.136095_1 - 136095_6, 2021/03

 被引用回数:2 パーセンタイル:79.03(Astronomy & Astrophysics)

Bound states of double-heavy tetraquarks are studied in a constituent quark model. Two bound states are found for isospin and spin-parity $$I(J^P) = 0(1^+)$$ in the $$bbbar{u}bar{d}$$ channel. One is deeply bound and compact made of colored diquarks, while the other is shallow and extended as a $$BB^{ast}$$ molecule. The former agrees well with lattice QCD results. A systematic decrease in the binding energy is seen by replacing one of the heavy quarks to a lighter one. Altogether we find ten bound states. It is shown for the first time that hadrons with totally different natures emerge from a single Hamiltonian.

論文

Mass spectrum and strong decays of tetraquark $$bar c bar s qq$$ states

Wang, G.-J.*; Meng, L.*; Xiao, L.-Y.*; 岡 眞; Zhu, S.-L.*

European Physical Journal C, 81(2), p.188_1 - 188_12, 2021/02

 被引用回数:4 パーセンタイル:90.39(Physics, Particles & Fields)

クォーク模型を用いて、S波の$$bar c bar s qq$$テトラクォーク状態の質量を計算し、さらに$$D^{-(*)}K^{(*)}$$チャネルへの崩壊幅の計算を行った。これらは、最近LHCbで報告されている$$X^0(2900)$$状態の理解につながる。また、対応する$$I=0$$の状態として、$$X(2649)$$を予言した。この状態が実験的に見つかることで、この模型が実証されてインパクトが大きい。

論文

Suppression of decay widths in singly heavy baryons induced by the $$U_A(1)$$ anomaly

川上 洋平*; 原田 正康*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physical Review D, 102(11), p.114004_1 - 114004_9, 2020/12

 被引用回数:2 パーセンタイル:24.96(Astronomy & Astrophysics)

ダイクォーク描像をもとに作られたカイラル有効理論に基づいて、ヘビークォークを1個含むバリオン励起状態の崩壊幅を計算した。その結果、軸性U(1)対称性をあらわに破るアノーマリーの効果が、崩壊の結合定数を大きく減らすため、幅が10倍程度抑制されることを発見した。

論文

スキルミオン; 60年の進展

岡 眞

日本物理学会誌, 75(10), p.608 - 609, 2020/10

スキルミオンとその歴史に関して、「現代物理のキーワード」欄に解説する。

論文

Hexaquark picture for $$d$$*(2380)

Kim, H.*; Kim, K. S.*; 岡 眞

Physical Review D, 102(7), p.074023_1 - 074023_10, 2020/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.96(Astronomy & Astrophysics)

$$I$$=0, $$J$$=3のダイバリオン状態の6クォーク(ヘキサクォーク)成分を分析し、質量を求めた。その結果、実験的に報告されている質量をヘキサクォーク構造から矛盾なく説明できることを示した。

論文

Charmed baryon spectrum from lattice QCD near the physical point

Bahtiyar, H.*; Can, K. U.*; Erkol, G.*; Gubler, P.; 岡 眞; 高橋 徹*

Physical Review D, 102(5), p.054513_1 - 054513_18, 2020/09

 被引用回数:10 パーセンタイル:81.48(Astronomy & Astrophysics)

格子QCDによる第一原理計算を用いて、正負パリティのチャームバリオンの基底および励起状態のスペクトルを求めた。チャームクォークを1個, 2個あるいは3個含むバリオンの正および負パリティ状態の質量を、第一原理計算から求めることで、これまでの実験データや模型計算結果との比較を行い、その物理的な意味を解析することが可能となる。今回の計算では、パイオンの質量が観測値に十分近い物理点に近い領域で、2+1フレーバーのゲージ配位を用いた解析を行った。ディラック行列などの配置の異なる複数の演算子を用意し、その交差相関関数を計算し、固有値を求める方法により、基底状態と励起状態のスペクトルを計算した。

論文

Strange pentaquarks with a hidden heavy quark-antiquark pair

竹内 幸子*; Giachino, A.*; 瀧澤 誠*; Santopinto, E.*; 岡 眞

Hadron Spectroscopy and Structure; Proceedings of the 18th International Conference (HADRON 2019), p.333 - 337, 2020/08

$$c bar{c}$$あるいは$$b bar{b}$$を含むペンタクォークが注目されている。この研究では、チャネル結合クォーククラスター模型により、ストレンジクォークを含むペンタクォークの束縛、あるいは共鳴状態のスペクトルを解析した。

論文

Signatures of the vortical quark-gluon plasma in hadron yields

田屋 英俊*; Park, A.*; Cho, S.*; Gubler, P.; 服部 恒一*; Hong, J.*; Huang, X.-G.*; Lee, S. H.*; 門内 明彦*; 大西 明*; et al.

Physical Review C, 102(2), p.021901_1 - 021901_6, 2020/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:60.78(Physics, Nuclear)

We investigate the hadron production from the vortical quark-gluon plasma created in heavy-ion collisions. Based on the quark-coalescence and statistical hadronization models, we show that total hadron yields summed over the spin components are enhanced by the local vorticity with quadratic dependence. The enhancement factor amounts to be a few percent and may be detectable within current experimental sensitivities. We also show that the effect is stronger for hadrons with larger spin, and thus propose a new signature of the local vorticity, which may be detected by the yield ratio of distinct hadron species having different spins such as $$phi$$ and $$eta'$$. The vorticity dependence of hadron yields seems robust, with consistent predictions in both of the hadron production mechanisms for reasonable values of the vorticity strength estimated for heavy-ion collisions.

論文

Spectrum of singly heavy baryons from a chiral effective theory of diquarks

Kim, Y.*; 肥山 詠美子*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physical Review D, 102(1), p.014004_1 - 014004_9, 2020/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:81.48(Astronomy & Astrophysics)

カイラル対称性に基づく有効理論を、現象論的なクォーク模型の閉じ込めポテンシャルと組み合わせることにより、ヘビークォークを1子含むバリオンの質量や構造の予言をおこなった。とりわけ、ダイクォーク質量の逆ヒエラルキー効果がチャームおよびボトムバリオンの質量準位に反映されることを予言した。

論文

Chiral effective theory of diquarks and the $$U_A(1)$$ anomaly

原田 正康*; Liu, Y.-R.*; 岡 眞; 鈴木 渓

Physical Review D, 101(5), p.054038_1 - 054038_11, 2020/03

 被引用回数:8 パーセンタイル:81.48(Astronomy & Astrophysics)

カイラル対称性に基づく有効理論を用いて、ダイクォークおよびそれを含むヘビーバリオンの質量や構造の解析を行った。特に、有効理論における軸性$$U_A(1)$$アノーマリーの効果について新しい知見を得た。

論文

Radiative transitions of singly and doubly charmed baryons in lattice QCD

Bahtiyar, H.*; Can, K. U.*; Erkol, G.*; 岡 眞; 高橋 徹*

JPS Conference Proceedings (Internet), 26, p.022027_1 - 022027_4, 2019/11

スピン3/2の1重および2重チャームバリオンからスピン1/2の基底状態への光遷移振幅を格子QCDによる第一原理計算を用いて求めた。

論文

Spectrum of the charmed baryons in 2+1-flavor lattice QCD

Can, K. U.*; Bahtiyar, H.*; Erkol, G.*; Gubler, P.; 岡 眞; 高橋 徹*

JPS Conference Proceedings (Internet), 26, p.022028_1 - 022028_5, 2019/11

格子QCDによる第一原理計算を用いて、チャームバリオンの基底および励起状態のスペクトルを求めた。

論文

Compact $$ssscbar c$$ pentaquark states predicted by a quark model

Meng, Q.*; 肥山 詠美子*; Can, K. U.*; Gubler, P.; 岡 眞; 保坂 淳; Zong, H.*

Physics Letters B, 798, p.135028_1 - 135028_8, 2019/11

 被引用回数:0

Several compact $$ssscbar c$$ pentaquark resonances are predicted in a potential quark model. The Hamiltonian is the best available one, which reproduces the masses of the low-lying charmed and strange hadrons well. Full five-body calculations are carried out by the use of the Gaussian expansion method, and the relevant baryon-meson thresholds are taken into account explicitly. Employing the real scaling method, we predict four sharp resonances, $$J^P=1/2^-$$ ($$E$$ = 5180 MeV, $$Gamma$$ = 20 MeV) and others. These are the candidates of compact pentaquark resonance states from the current best quark model, which should be confirmed either by experiments or lattice QCD calculations.

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