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末吉 哲郎*; 榎畑 龍星*; 日高 優夏*; 入江 将大*; 藤吉 孝則*; 奥野 泰希*; 石川 法人
Physica C, 582, p.1353824_1 - 1353824_5, 2021/03
被引用回数:1 パーセンタイル:7.92(Physics, Applied)高温超電導体YBaCuOyにおいて、イオン照射法を利用して三次元に配置された柱状欠陥を導入した。その際に、柱状欠陥の導入角度 (=45, 60, 80)を変化させたときの臨界電流密度の磁場角度依存性を系統的に調べた。その結果、が大きい時には、磁場角度にピークが現れるものの、全体の大きな向上が見られなかった。柱状欠陥の導入角度が大きい場合には、磁束線のチャネルフローの影響が大きく、Jc向上につながりにくい、と説明できる。一方で、が小さい時には、広い磁場角度領域にわたって顕著なの上昇が見られた。
奥野 泰希*; 石川 法人; 秋吉 優史*; 安藤 太一*; 春元 雅貴*; 今泉 充*
Japanese Journal of Applied Physics, 59(7), p.074001_1 - 074001_7, 2020/07
被引用回数:3 パーセンタイル:19.49(Physics, Applied)AlInGaP太陽電池における低エネルギー電子線照射環境における照射損傷を予測する際には変位損傷量法が用いられるが、原子変位しきい値エネルギーの設定によって予測値が大きく異なってしまう。したがって、妥当な原子変位しきい値エネルギーを設定することが不可欠である。本研究では、60keV電子線をAlInGaP太陽電池に照射し、P原子の原子変位しきい値エネルギーを正確に導出した。さらに、本研究で得られた原子変位しきい値エネルギーを利用して、太陽電池の性能劣化を予測できることも実験的に立証した。
奥野 泰希; 山口 真史*; 大久保 成彰; 今泉 充*
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(4), p.457 - 462, 2020/04
被引用回数:7 パーセンタイル:61.94(Nuclear Science & Technology)優れた高耐放射線性を備えたリン化インジウムガリウム(InGaP)太陽電池は、高放射線量率環境に適用可能な線量計の有力な候補材料になると予想されている。本研究では、InGaP太陽電池を用いた線量計の寿命を予測するために、照射試験及び経験的計算により、InGaP太陽電池の線量信号としての放射線誘起電流に対する少数キャリア拡散長()の影響を明らかした。照射試験では、線線量率の関数としての短絡電流密度()を測定することでInGaP太陽電池のを推定した。また、様々な線量率でInGaP太陽電池を検出器として使用した際の動作寿命を、と吸収線量の関係に基づく経験式を用いて推定した。この計算結果から、InGaP太陽電池を用いた線量計が福島第一原子力発電所の原子炉格納容器で10時間以上使用可能であり、廃炉に貢献する耐放射線性を有した線量計である可能性が高いことを明らかにした。
奥野 泰希; 大久保 成彰; 今泉 充*
Journal of Nuclear Science and Technology, 56(9-10), p.851 - 858, 2019/09
被引用回数:10 パーセンタイル:74.6(Nuclear Science & Technology)2011年の津波による事故の後、福島第一原子力発電所(1F)を廃止するには、線量分布測定による燃料デブリの特性評価が必要である。この論文では、InGaP太陽電池を適用した放射線検出器の実験的および理論的な挙動を調べ、燃料デブリの局在化および特徴付けが可能となることを説明する。照射試験では、InGaP太陽電池の放射線誘導電流出力は、60Coの線の線量率の増加に伴って直線的に増加することが観察された。低線量率での測定では、特徴付けを行ったノイズを分析することによって、検出可能な最小線量率および空間分解能を決定できることを明らかにした。InGaP太陽電池の放射線線量測定の最大検出限界は、1Fプラントの炉心で観測可能な最高線線量率よりも高いことが判明した。さらに、放射線誘起電流の解析として、吸収線量率と太陽電池における放射線誘導電流対の生成との間の関係式を表現しようと試みている。これら本研究での実験およびシミュレーションの結果は、太陽電池が1Fプラントの燃料デブリ近くの高線量率環境における放射線線量測定のための強力なツールとなり得ることを示唆している。
大久保 成彰; 奥野 泰希; 喜多村 茜; 田口 富嗣*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 435, p.198 - 202, 2018/11
被引用回数:2 パーセンタイル:20.94(Instruments & Instrumentation)原子力機構で開発を進めている加速器駆動核変換システム(ADS)では、冷却材及び核破砕ターゲットとして液体鉛ビスマス共晶合金(LBE)を用いる。ADSでは、LBE中の酸素制御が重要な技術開発項目である。酸素センサ素子にはイットリア添加ジルコニア(YSZ)が用いられるが、ADSでは、放射化したLBEから線照射を受けるため、線照射環境下での酸素センサの信頼性評価が必要である。本報告では、各種YSZの強度特性に及ぼす線照射の影響を調べた。イットリア添加濃度を3, 6, 8mol%と変えた3種類のYSZ曲げ試験片に対して、実機1年間運転後のLBEから受ける線量に相当する1及び2kGy/hの線量率にて、線照射を行った。照射後に、4点曲げ試験, XRD, SEM観察及びラマン分光による評価を行い、以下の結果を得た。8Y, 6Yでは、線照射による強度変化や破面の形態変化は見られず、一方、3Yでは、XRDにより、強度変化に影響を及ぼすほどではないが、照射量に依存した、正方晶から単斜晶への相変態を示す結果が得られた。これは、線照射により予め相変態が誘起されたことを示し、ラマン分光測定によっても、相変態を示す結果が得られた。
奥野 泰希
no journal, ,
放射線環境下で使用される材料は、放射線との相互作用によって変位損傷を生じることが知られている。この変位損傷によって生成される欠陥は、放射線が照射される前の材料特性を変化させる。原子力材料においては、機械的特性の変化や、熱伝導率の低下を引き起こす。また宇宙用の太陽電池では、発電効率の低下を引き起こす。変位損傷量は、放射線粒子から原子核へ付与される運動エネルギーが、はじき出し閾値エネルギーを超えると1次はじき出し原子が生成すると考えられている。金属材料などの場合、このはじき出し閾値エネルギーは、照射後の抵抗値の変化として、計測されている。しかし、測定は、原子が何かのエネルギーの壁に挟まれており、そこから抜け出すエネルギーが付与されたときに、1次はじき出し原子が生成することを観測したデータではなく、残留した欠陥または、安定化した2次, 3次欠陥の中で、測定される物性に関与する欠陥からの情報を抽出している。そのため、はじき出し閾値エネルギーは、実際には、格子における原子の束縛エネルギー、原子の移動による欠陥の生成確率が、含まれていると考えられる。本研究では、InGaP太陽電池が、この粗い仮定によって決められたはじき出し閾値エネルギーの利用によって、実験値と異なる劣化予測になることを示し、はじき出し閾値エネルギーをこれまでの予測手法により正確に取得する手法を用いて、宇宙用太陽電池の放射線劣化予測の精度を向上させたことを報告する。
奥野 泰希; 喜多村 茜; 岩元 洋介; 大久保 成彰; 秋吉 優史*; 今泉 充*; 柴田 優一*; 山口 真史*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の炉内及び建屋内は事故の影響で非常に高い放射線環境となっている。炉内状況や建屋内状況を調査する上で、現行の放射線測定装置では性能・機能上限界があり、簡易かつ高放射線耐性の線量モニタが要求されている。太陽電池は、簡易に線量測定ができることが知られているが、放射線損傷が引き起こす劣化によって信号が劣化することが問題であった。本研究では、高放射線耐性を有する宇宙用InGaP太陽電池を利用し、放射線誘起電流を用いた線量測定手法および変位損傷量劣化予測モデルを用いた信号補正技術について報告する。
奥野 泰希; 中島 浩司; 喜多村 茜; 内堀 揚介; 保田 諭; 朝岡 秀人; 大久保 成彰
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)の酸素制御により配管の侵食・腐食を抑える必要がある。LBE中の酸素濃度を測定するためにイットリア部分安定化ジルコニア(PSZ)を用いた酸素センサーが有力であり、ADS運転時の放射線による影響を解明することが課題である。本研究では、ADS運転環境下で想定される1kGy以上の線を照射した際のPSZの強度劣化挙動について解明する。Co線照射の結果、PSZ単斜晶中に相変態が生じていることが観測された。この相変態に関しては、照射線量に依存して増加していることが確認され、Co線の付与エネルギーによって引き起こされたことが明らかになった。またラマン観察の結果、PSZ固有の応力誘起相変態強化機構に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
大久保 成彰; 近藤 啓悦; 喜多村 茜; 奥野 泰希
no journal, ,
加速器駆動未臨界システム(ADS)では、核破砕中性子源及び炉心冷却材として、鉛ビスマス液体金属を用いる。本研究では、ADSターゲットビーム窓材に対して、イオン照射後に浸漬試験を行い、液体金属中材料腐食に及ぼす照射の影響を評価した。450Cにて20dpaまで自己イオン照射したT91鋼を、450Cの鉛ビスマス中にて1000時間浸漬し、表面の腐食状態を断面SEM等により観察した。照射により、未照射部に比べて明確に腐食が抑制され、また、鉛ビスマス中への鉄の流出も観察された。以上のように、液体金属中で照射を受ける材料では、鉛ビスマス界面での物質移行過程が重要であることを示す結果が得られた。
奥野 泰希
no journal, ,
加速器駆動システム(ADS)では、鉛ビスマス共晶合金(LBE)の酸素制御により配管の侵食・腐食を抑える必要がある。LBE中の酸素濃度を測定するためにイットリア部分安定化ジルコニア(PSZ)を用いた酸素センサーが有力であり、ADS運転時の放射線による影響を解明することが課題である。Co 線をPSZに照射した際に、PSZの結晶が正方晶から単斜晶に相変態が生じていることが観測された。放射線挙動シミュレーション解析による計算結果から、この相変態は、電離効果によって引き起こされていることが明らかになった。本発表では、このPSZの線照射時の電離効果による相変態メカニズムに関する内容を報告する。
奥野 泰希; 喜多村 茜; 石川 法人; 秋吉 優史*; 安藤 太一*; 春元 雅貴*; 柴田 優一*; 今泉 充*; 山口 真史*
no journal, ,
宇宙太陽電池の変位損傷量(DDD)法は、低エネルギー電子照射時の劣化予測において、はじき出し閾値エネルギー(Ed)の影響を大きく受ける。本研究では、現在のDDD法におけるAlInGaP太陽電池にとって予測不可能な劣化が観察された。この知見は、現在のDDD法では、低エネルギー電子への曝露中に予測される劣化量が実際の値と異なる可能性がある。しかし、材料中のEd値が再評価されると、非イオン化エネルギー損失は、低エネルギーを含む広範囲のエネルギーを有する電子の照射下でのAlInGaPの正確な誘導欠陥率を示し、正確な劣化予測ができることを示唆している。
奥野 泰希; 今泉 充*
no journal, ,
照射損傷の理論では、放射線と原子の相互作用により原子に付与されたエネルギー(ET)が、はじき出し閾値エネルギー(Ed)より大きい場合、一次はじき出し原子が生成すると考えられている。Edは、材料依存性を考慮せず、慣例的に元素の種類によって決定していたが、宇宙用太陽電池であるInGaP太陽電池の先行研究においては、それぞれのPのEdが従来劣化予測に使用されてきた9eVではなく、4eVであることが実験結果より示された。また、A. Sibilleらの報告で、InP中のPのEdが、7.7eVと算出されており、InP系化合物半導体におけるEdの材料依存性が示唆されてきた。放射線損傷の理論において、Edを決定する要因は、結晶の結合エネルギー(EB)およびジャンプエネルギー(EJ)の和であると考えられている。EBは、密度汎関数理論に基づく第一原理計算により凝集エネルギーとしてPのEBを算出した。その結果、EBはEdの値に対して相関性がなく、Edへ与える影響が小さいことが示唆された。
大久保 成彰; 藤村 由希; 喜多村 茜; 奥野 泰希; 近藤 啓悦
no journal, ,
加速器駆動未臨界システム(ADS)では、核破砕中性子源及び炉心冷却材として、鉛ビスマス液体金属を用いる。本研究では、ADSターゲット窓候補材の一つであるSS316L鋼に対して、イオン照射後に鉛ビスマス中にて浸漬試験を行い、材料腐食に及ぼす照射の影響を評価した。照射温度450C、表面にて4及び8dpaまでの損傷量までFeイオン照射した316L鋼を、飽和酸素濃度, 低酸素濃度に調整した450Cの鉛ビスマス中にて330時間浸漬し、表面の腐食状態を断面SEM等により観察した。未照射部では、酸化被膜が十分に形成しない環境において、照射により酸化腐食が促進した。また、鉛ビスマス中への鉄等の流出も照射部において観察された。以上のように、液体金属中で照射を受ける材料では、鉛ビスマス界面での物質移行過程が重要であることを示す結果が得られた。
大久保 成彰; 藤村 由希; 喜多村 茜; 奥野 泰希
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、使用済核燃料の減容化に向けて、加速器駆動未臨界システム(ADS)の研究開発を行っている。ADSでは、核破砕中性子源及び炉心冷却材として、鉛ビスマス液体金属を用いる。本研究では、ADSターゲット窓候補材に対して、イオン照射後に鉛ビスマス中にて浸漬試験を行い、材料腐食に及ぼす照射の影響を評価した。照射温度450C、表面にて4、8dpaの損傷量までFeイオン照射したSUS316L鋼及びT91鋼を、飽和酸素濃度及び低酸素濃度に調整した450Cの鉛ビスマス中にて330時間浸漬し、腐食形態を断面SEMにより観察した。飽和酸素濃度下における浸漬試験の結果、316L未照射部では、不動態被膜以上の酸化被膜形成は生じなかったが、照射により1m程度の酸化被膜の形成が観察された。T91においても同様に、照射部において酸化被膜の形成が促進された。316L照射部の酸化被膜形成速度は、未照射部の約2倍であった。照射部では、450C照射により転位組織やボイド等が形成し、その後の450Cの鉛ビスマス中浸漬温度によりボイドは熱分解し、空孔を介して鉄や酸素原子の拡散が促進されることにより、照射部では酸化速度が増えていると考えられる。
奥野 泰希; 岡本 保*; 後藤 康仁*; 秋吉 優史*; 今泉 充*; 小林 知洋*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所(1F)の炉内および建屋内は事故の影響で非常に高い放射線環境となっている。我々は、太陽電池素子をセンサとした線量測定技術を基盤とした高線量放射線計測システムを提案し、実用化に向けた開発を行っている。太陽電池型の検出器は薄膜構造や内部電界による無電源駆動といった特長を有しており、1Fの廃炉環境において有用であると考えられている。本報告では、高い放射線耐性を有する太陽電池の放射線挙動特性について述べる。
奥野 泰希; 山口 真史*; 今泉 充*
no journal, ,
極めて高い耐放射線性を有するInGaP太陽電池は、高放射線量率環境下における線量計の強力な候補となることが期待される。少数キャリア拡散長(L)は太陽電池の性能と放射線損傷によるLの変化を決定する要因であるため、Lと吸収線量の関係に基づいて検出器の性能を予測することが重要である。本研究では、InGaP太陽電池の線量信号としての放射線誘起電流に対するLの影響を、照射試験と実験的計算により明らかにした。InGaP太陽電池のLを推定するために、線線量率の関数として短絡電流密度(JSC)を測定した。実験結果とLとJSCの間の関係の実験式に基づき、種々の線量率の下でのInGaP太陽電池検出器の動作寿命を推定し、累積線量によって決定した。この結果は、InGaP太陽電池が福島第一原子力発電所の廃止措置に貢献するための耐放射線線量計として高い可能性を秘めていることを示唆している。
奥野 泰希; 今泉 充*; 岡本 保*; 小林 知洋*; 秋吉 優史*; 後藤 康仁*
no journal, ,
東京電力福島第一原子力発電所の廃炉事業において、燃料デブリの取り出し作業計画を決定するためには、デブリから放出される線線量解析により、その分布や組成を特定することが重要である。InGaP太陽電池は、素子の厚さが約1mと予想される線の飛程に対して十分に薄いことから、線を検出できる可能性がある。本研究では、InGaP太陽電池へ5MeVヘリウムイオンの照射試験を実施し、その実験結果およびシミュレーションにより、InGaP太陽電池を応用した線線量計測法に関する検討を行った。
奥野 泰希; 今泉 充*; 岡本 保*; 小林 知洋*; 秋吉 優史*; 後藤 康仁*
no journal, ,
福島第一原子力発電所において、炉心付近の高レベル放射線環境を測定する必要があるが、既存製品である電離箱では、「寸法」,「感度」,「使用電源」の制限によって、使用できる場所が限られているため、現状、十分な線量率分布や、デブリの位置の推定が十分でない。そのため、我々は、電離箱に変わる電源レスの線量計として太陽電池型線量計の開発を進めてきた。本発表では、太陽電池を応用し太陽電池自己誘起電流型線量計に関して、これまで解明してきた電流挙動, 劣化挙動, 温度特性等を踏まえて、社会実装に向けた開発に関して報告する。
奥野 泰希; 今泉 充*; 秋吉 優史*
no journal, ,
人工衛星に使用される宇宙太陽電池では、現在、変位損傷量(DDD)法と呼ばれる劣化予測手法が構築されている。次世代宇宙用太陽電池として、現在InGaP/GaAs/Ge-3接合型(3J)太陽電池のトップサブセルであるInGaP太陽電池をAlInGaP太陽電池へ置き換えることが検討されている。先行研究において、InP系太陽電池は、Pのはじき出し閾値エネルギー(Ed)が、材料に依存することが報告されている。Edは、低エネルギー粒子線入射時の欠陥導入量の見積もりへ影響を与えることから、本研究では、低エネルギー電子線照射におけるAlInGaP太陽電池の高精度な劣化予測を可能とするEdを解析した。
笠田 竜太*; Wang, H.*; Liu, J.*; Yu, H.*; 近藤 創介*; 奥野 泰希*; 大久保 成彰; 徳永 透子*; 大野 直子*
no journal, ,
ADS炉内材料および核融合炉先進ブランケットへの適用を目指して低放射化オーステナイト鋼であるFe-Mn-Cr-Al-C鋼およびその酸化物分散強化(ODS)鋼の開発を新たに進めている。かつて検討されたFe-Cr-Mn系低放射化オーステナイト鋼の組成を見直し、自動車鋼板として用いられるTWIP鋼を意識した材料設計となっており、ODS化によって高温強度特性や耐照射性の改善を狙ったものとなっている。本報告では、合金設計方針と研究室レベルで試作した材料について、強度特性と鉛ビスマス腐食性へのODS化の影響に関する初期知見について示す。また、先進核融合炉ブランケットへの適用に向けた諸課題についても論じる。
奥野 泰希
岡本 保*
【課題】放射線耐性の高い安価な放射線検出器を得る。 【解決手段】放射線検出器1は、同一構造の検出ユニット10が5層に積層されており、検出ユニット10から、正側端子11Aと負側端子12Aが取り出される。第1出力端子21A、第2出力端子22Aからこの放射線検出器1の出力電流が取り出される。各検出ユニット10は同一の薄板形状の構成を具備し、その膜厚方向にわたり検出ユニット10は積層されている。検出ユニット10は、半導体層に対する可視光の入射が抑制されたこと以外については、既存の太陽電池と同様の構造を具備する。