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小澤 顕*; 松多 健策*; 長友 傑*; 三原 基嗣*; 山田 一成*; 山口 貴之*; 大坪 隆*; 百田 佐多夫*; 泉川 卓司*; 炭竃 聡之*; et al.
Physical Review C, 74(2), p.021301_1 - 021301_4, 2006/08
被引用回数:43 パーセンタイル:89.22(Physics, Nuclear)理化学研究所のリングサイクロトロンで、陽子過剰核Alの因子を初めて測定した。実験的に測定された因子の絶対値は、1.5570.088と決められた。この原子核は、鏡像核Neのエネルギー準位から見ると、基底状態は1/2もしくは5/2と考えられる。決められた因子と殻模型計算による因子との比較から1/2は明らかに否定されるため、基底状態のスピンは5/2と与えられた。これまで、Alは陽子ハロー構造のため、1/2状態が基底状態になる可能性が議論されてきたが、この実験により少なくとも基底状態にハロー構造が存在しないことがはっきりした。また、Neの磁気モーメントの実験値から、Alの基底状態におけるアイソスカラー固有スピンの期待値が求められるが、その値はCのように異常な値を示さず、正常であることがわかった。
早川 岳人; 大島 真澄; 初川 雄一; 片倉 純一; 飯村 秀紀; 松田 誠; 御手洗 志郎*; 清水 良文*; 大坪 慎一*; 静間 俊行; et al.
AIP Conference Proceedings 495, p.235 - 236, 1999/12
Gdの高励起状態を作り、Gdから放出される線を測定することによって、核構造研究を行った。Cビームを原研タンデムで加速し、Ndの金属ターゲットに照射することによって、(C,3n)反応によりGdの高励起状態を作り出した。GEMINIを用いて線の多重測定を行った。3/2バンドについては25hのスピンを持つ高励起状態まで初めて観測した。さらに未知の回転バンドを発見した。クランキングシェルモデルと改良したTACモデルで計算を用い、TACでよりよく説明できる。このことは、変形したGd原子核が、回転が上がるにつれ、回転軸方向を変える現象があることを示した。
早川 岳人; 大島 真澄; 初川 雄一; 片倉 純一; 飯村 秀紀; 松田 誠; 御手洗 志郎*; 清水 良文*; 大坪 慎一*; 静間 俊行; et al.
Nuclear Physics A, 657(1), p.3 - 18, 1999/00
被引用回数:19 パーセンタイル:70.55(Physics, Nuclear)Gdの高励起状態を作り、Gdから放出される線を測定することによって、核構造研究を行った。Cビームを原研タンデムで加速し、Ndの金属ターゲットに照射することによって、(C,3n)反応によりGdの高励起状態を作り出した。Gdは中性子数が比較的多いために、このような核反応によって生成する断面積は小さい。そのために、Si-ballを用いた。GEMINIを用いて線の多重測定を行った。Gdの回転バンドを3個同定した。3/2バンドについては高励起状態(25h)まで初めて観測できた。さらに未知の回転状態を発見した。これらの回転状態について、クランキングシェルモデルとTilted Axis Cranking modelで計算を行い、原子核の回転速度が上がるにつれ、回転軸方向が変わる現象があることを示した。