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長谷川 美佳*; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; Filimonov, S.*; 吹留 博一*; 末光 眞希*
Nanoscale Research Letters, 10, p.421_1 - 421_6, 2015/10
被引用回数:12 パーセンタイル:50.13(Nanoscience & Nanotechnology)グラフェンは、電子および光デバイスの有望な材料として注目されている。しかしながら、Si上のグラフェン(GOS)の形成には1473K以上の温度が必要となるため、Siテクノロジーとの相性は良いとは言えない。ここでは、Ni援用GOSのグラフェン形成に関して報告する。グラフェン形成温度が200K以上低下することを示し、加熱、アニール、冷却プロセス中の固相反応を放射光XPSで詳細に調べた。Ni/SiC反応の役割、Niシリサイド形成ばかりでなく炭化Ni形成がグラフェン形成に重要なプロセスであることを明にした。
三本菅 正太*; 阿部 峻佑*; 高橋 良太*; 今泉 京*; 半田 浩之*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 小嗣 真人*; 大河内 拓雄*; 木下 豊彦*; et al.
no journal, ,
回転エピ3C-SiC(111)表面上のグラフェン化機構の解明を目的に、3C-SiC(111)/Si(110)をグラフェン化した表面の化学結合状態を調べた。真空熱処理後のSiC(111)/Si(110)表面からの重水素の昇温脱離スペクトルでは、スペクトル中に出現するC-D/Si-Dピークの割合は1対3であるので、Cリッチな表面であることがわかった。また、同表面からの低速電子回折パターンは33パターンであり、グラフェン化前のC終端6H-SiC(000-1)表面において見られるものと同一であった。以上の結果から、SiC(111)/Si(110)の表面はC終端されていることが示された。
原本 直樹*; 猪俣 州哉*; 三本菅 正太*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 吹留 博一*; 末光 眞希*
no journal, ,
3C-SiC(111)/Si(111)基板上では6H-SiC(0001)基板上と同様にグラフェンが形成されるが、品質は6H-SiC基板上のグラフェンと比較すると不十分である。3C-SiC薄膜の膜質は微傾斜Si基板を使用したステップフロー成長法でよくなることがわかっている。そこで、今回、微傾斜Si(111)基板上のSiC薄膜の質向上、及び、形成後のグラフェンの品質を調べた。モノメチルシランを用いたガスソース分子線エピタキシー法により微傾斜Si(111)基板上にSiC(111)薄膜を成膜した。成膜後の3C-SiC(111)/Si(111)off-axisはXRD測定により減少することから結晶性が向上することが明らかになった。その薄膜の熱改質によりSiC(111)/Si(111)薄膜上にグラフェンを形成した。ラマンスペクトルから、高品質なグラフェンが形成されていることがわかった。
長谷川 美佳*; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 原本 直樹*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 吹留 博一*; 末光 眞希*
no journal, ,
Si基板上SiC薄膜の加熱グラフェン化にNi援用法を適用することで、Si基板上エピタキシャルグラフェンの低温形成に成功した。グラフェン評価にはラマン散乱分光法を、形成過程評価にはSPring-8のBL23SU表面化学実験ステーションにおけるX線光電子分光法を用いた。Niシリサイドの形成が加熱開始から冷却までの間に絶えず進行していること、とくに冷却時にシリサイド形成が加速され、その際にグラフェン形成が進行することが分かった。1073K以上で生ずるNiのシリサイド化によって過剰C原子が 供給され、基板冷却の間にNiのシリサイド化と同時にグラフェンが形成すると考えられる。
長谷川 美佳*; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 原本 直樹*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 吹留 博一*; 末光 眞希*
no journal, ,
Si基板上SiC薄膜の加熱グラフェン化にNi援用法を適用することで、Si基板上エピタキシャルグラフェンの低温形成に成功した。グラフェン評価にはラマン散乱分光法を、形成過程評価にはSPring-8のBL23SU表面化学実験ステーションにおけるX線光電子分光法を用いた。Niシリサイドの形成が加熱開始から冷却までの間に絶えず進行していること、とくに冷却時にシリサイド形成が加速され、その際にグラフェン形成が進行することが分かった。1073K以上で生ずるNiのシリサイド化によって過剰C原子が 供給され、基板冷却の間にNiのシリサイド化と同時にグラフェンが形成すると考えられる。
長谷川 美佳*; 須藤 亮太*; 菅原 健太*; 三本菅 正太*; 原本 直樹*; 寺岡 有殿; 吉越 章隆; 吹留 博一*; 末光 眞希*
no journal, ,
Si基板上SiC薄膜のグラフェン化にNi援用法を適用し、Si基板上エピタキシャルグラフェンの低温形成に成功するとともに、Ni原子が関わる低温グラフェン化機構を明らかにした。p型Si(111)基板上にSiC(111)薄膜を成膜し、Niを電子ビーム蒸着した後、850C30分の真空加熱を行った。冷却時にグラフェンが出現することが確認され、Ni援用により850Cいう低温でSi基板上にエピタキシャルグラフェン形成が可能であることを確認した。SiC結晶表面のNi援用グラフェン形成においては、Niとの反応によりSiCから供給されたC原子が表面近傍でNi原子と結合してNiCやNiCを、また、SiC界面近傍でグラフェンを形成することを明らかにした。
長谷川 美佳*; 吉越 章隆; 菅原 健太*; 須藤 亮太*; 三本菅 正太*; 寺岡 有殿; 吹留 博一*; 末光 眞希*
no journal, ,
Si基板上にエピタキシャル成長した3C-SiC上に2nmほどNiを堆積するとグラフェンを低温(1073K)形成できる。角度分解放射光XPSの結果から、炭化Ni(NiC/NiCx)/グラフェン/Ni/Niシリサイド(NiSi/NiSi)/3C-SiC/Siの堆積層を形成することが分かった。グラファイト化熱処理中のその場放射光XPSによって、グラフェンが冷却中に形成されることが分かった。Niシリサイドと炭化Ni形成がグラフェン形成に重要な役割をもつと結論した。