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中道 勝; 金 宰煥; 宗像 健三*; 柴山 環樹*; 宮本 光貴*
Journal of Nuclear Materials, 442(1-3), p.S465 - S471, 2013/11
被引用回数:12 パーセンタイル:65.71(Materials Science, Multidisciplinary)Advanced neutron multipliers with low swelling and high stability at high temperature are desired for pebble bed blankets. Beryllium intermetallic compounds (beryllides) are the most promising advanced neutron multipliers. Development of advanced neutron multiplier has been started between Japan and the EU in the DEMO R&D of the International Fusion Energy Research Centre (IFERC) project as a part of the Broader Approach activities. The plasma sintering method has been selected as a new beryllides synthesis method. The plasma sintering results in starting powder particle surface activation that enhances sinterability and reduces high temperature exposure. The plasma sintering shows that the intermetallic compound beryllide such as BeTi, BeTi and BeTi can be directly synthesized from mixed elemental powders of Be and Ti at a temperature lower than the melting point. In this report, the preliminary characterization of plasma sintered Be-Ti beryllide was carried out such as reactivity with water vapor, microstructure analysis by ion irradiation effect and deuterium retention property compared with beryllium (Be) metal. From the result of the preliminary characterization, it revealed that plasma sintered Be-Ti beryllide sample has a good performance as a neutron multiplier. This beryllide sample has enough oxidation resistance, high radiation resistance and low deuterium retention property more than Be metal.
伊藤 達哉*; 山内 有二*; 日野 友明*; 柴山 環樹*; 信太 祐二*; 江里 幸一郎; 鈴木 哲; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 417(1-3), p.1147 - 1149, 2011/10
被引用回数:13 パーセンタイル:68.51(Materials Science, Multidisciplinary)The influence of 50 eV hydrogen ion irradiation on the deuterium retention and desorption behavior in the reduced activation ferritic-martensitic steel F82H was investigated by thermal desorption spectroscopy. The amount of retained deuterium in the hydrogen irradiated F82H was up to 10 times larger than without the hydrogen irradiation. In the F82H irradiated by the low energy hydrogen ions at 300 and 523 K, the desorption peak of deuterium was shifted to lower temperatures than for samples unirradiated or irradiated at 773 K. In the F82H irradiated by hydrogen at 773 K, the amount of retained deuterium decreased compared to materials irradiated at 300 or 523 K.
柴山 環樹*; 中道 勝; 宮本 光貴*; 久我 典義*; Dorn, C. K.*; Knudson, T.*
プラズマ・核融合学会誌, 87(4), p.259 - 267, 2011/04
ベリリウムは、(n,2n)反応により中性子増倍材料として原子力では必要不可欠の機能材料である。核融合炉では、プラズマに対向するアーマー材料としても重要な機能材料である。近年、さらなる高温強度や安全性を付与したベリリウム金属間化合物の研究開発が、日本を中心に進められている。そこで、ベリリウム金属間化合物の研究開発の状況を紹介しながら、安全にかつ機能材料として要求される材料科学的なデータを整備するための取り組みについて詳述する。
矢野 康英; 山下 真一郎; 大塚 智史; 皆藤 威二; 赤坂 尚昭; 柴山 環樹*; 渡辺 精一*; 高橋 平七郎
Journal of Nuclear Materials, 398(1-3), p.59 - 63, 2010/03
被引用回数:11 パーセンタイル:58.20(Materials Science, Multidisciplinary)11Crフェライト/マルテンサイト鋼(PNC-FMS)についてFFTF/MOTAで炉内クリープ破断試験を823Kから943Kで実施した。また、引張及び急速加熱バースト試験用の被覆管は照射温度693から1013K、照射量3.5から102dpaで高速実験炉「常陽」を用いて照射された。引張及び急速加熱バースト試験では、照射温度873K以下での強度低下は確認されなかったが、照射温度903K以上では顕著な強度低下がみられた。一方、炉内クリープ破断強度は、すべての照射温度で炉外のクリープ強度と同等あるいはそれ以上の強度を示した。このクリープ破断特性は、短時間強度と異なる挙動を示すことが明らかとなった。
中道 勝; 柴山 環樹*; 蓼沼 克嘉*; 米原 和男
Proceedings of 9th IEA International Workshop on Beryllium Technology (BeWS-9), p.40 - 43, 2009/09
Beryllium intermetallic compounds (beryllides) are the most promising advanced neutron multipliers. In this study, it reports on the preliminary results of beryllide synthetic using a plasma sintering method. The plasma sintering results in starting powder particle surface activation that enhances powder particle sinterability and reduces high temperature exposure. Trial fabrication test of TiAl intermetallic as an alternative material of beryllide was carried out using mixed with Ti and Al powder particles. The formations of TiAl and TiAl intermetallics were identified at 1223 K for 5 min under 34 MPa pressure using starting mixed powder particles of Ti and Al. From the result of this trial fabrication, it is assumed that the intermetallic compound as beryllide could be directly synthesized by the plasma sintering method from mixed powder particles of Be and Ti at a lower temperature than melting point. In this report, trial synthetic results of beryllide will be also present.
柴山 環樹*; 岸本 弘立*; 香山 晃*; 矢野 康英
まてりあ, 47(12), P. 628, 2008/12
ガス冷却高速炉は、700C以上のガス取り出し温度を想定していることから、SiC/SiC複合材料が炉心構成材料として期待されており異種材料との接合技術開発が切望されていた。また、原子炉特有の照射中の破壊メカニズムの理解とその結果から導き出される構造制御が次世代の機能性材料開発の鍵である。そこで、われわれは超高圧電子顕微鏡を用い照射下でピエゾ(圧電)素子により任意の場所をナノスケールでせん断変形させクラックの進展をその場観察可能な革新的解析技術であるナノメカニクス接合解析技術を開発した。本研究成果は、文部科学省の原子力システム研究開発事業による委託業務として、北海道大学が実施した平成1719年度「ガス冷却高速炉用先進材料のナノメカニクス接合解析技術の開発」の成果を取りまとめたものである。
三島 良直*; 吉田 直亮*; 河村 弘; 石田 清仁*; 波多野 雄治*; 柴山 環樹*; 宗像 健三*; 佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; 土谷 邦彦; et al.
Journal of Nuclear Materials, 367-370(2), p.1382 - 1386, 2007/08
被引用回数:28 パーセンタイル:85.23(Materials Science, Multidisciplinary)高い発電効率を目指した核融合原型炉ブランケットに必要な「高温・高照射量に耐えうる先進機能材料であるベリリウム金属間化合物の開発」を全日本規模の産学官連携で実施し、平成1617年度に得られた新たな結果と今後の研究開発計画についてまとめた。その結果、Be-Ti合金は既存の中性子増倍材料であるベリリウム金属と比較して、構造材料(F82H)等との両立性が良いこと、トリチウムインベントリーが小さいことなどの優れた特性を有することを明らかにした。
土谷 邦彦; 河村 弘; 三島 良直*; 吉田 直亮*; 田中 知*; 内田 宗範*; 石田 清仁*; 柴山 環樹*; 宗像 健三*; 佐藤 芳幸*; et al.
プラズマ・核融合学会誌, 83(3), p.207 - 214, 2007/03
原型炉用増殖ブランケットに必要な「高温・高照射に耐えうる先進中性子増倍材料」の開発について、ベリリウム金属間化合物であるBeTi等に着目し、各種特性(機械的特性,化学的特性,照射特性等)及び微小球製造技術開発を全日本規模の産学官連携のもとで実施している。この先進中性子増倍材料の開発における最近の成果について紹介する。
河村 弘; 土谷 邦彦; 三島 良直*; 吉田 直亮*; 宗像 健三*; 石田 清仁*; 波多野 雄治*; 柴山 環樹*; 佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; et al.
INL/EXT-06-01222, p.1 - 7, 2006/02
高い発電効率を目指した原型炉用高温発電ブランケットに必要な「高温・高照射量に耐えうる先進的機能材料であるベリリウム金属間化合物開発」を全日本規模の産学官連携で実施し、平成1617年度に得られた新しい結果と今後の開発についてまとめた。その結果、BeTiは既存のベリリウム金属と比較して、構造材料等との両立性が良いこと、スエリングが小さいこと、トリチウムインベントリが小さいことなどの優れた特性を有することを国内での産学官連携により明らかにした。
柴山 環樹*; 中道 勝*; 内田 宗範*; 河村 弘; 木下 博嗣*; 鬼柳 善明*; 高橋 平七郎*; 野村 直之*
JAERI-Conf 2004-006, p.216 - 219, 2004/03
Beは中性子増倍材料の候補材料であるが、14MeVの中性子照射を受けるブランケット内では、はじき出し損傷だけではなく核変換による劣化も起こる。近年、BeTiがBeよりも優れた機械的特性を有する材料として開発された。本研究ではBeTiの20000appmHe, 700CまでのHe照射効果、特にミクロ組織の挙動をマルチビーム超高圧電子顕微鏡を用いてその場(In-situ)観察で評価した。また、機械的特性をナノインデンタで評価した。その結果、BeTiはBeに比べてHe及び電子線の照射による欠陥生成が少ないことを明らかにした。また、機械的特性の劣化が小さいことを明らかにした。
若井 栄一; 柴山 環樹*; 能登 裕之*; 涌井 隆
no journal, ,
本研究では、高エネルギー加速器標的系機器、原子炉や核融合炉等の新機能材料への適用を目指し、低放射化性の元素(NiとCoを含まない)からなる鉄基ハイエントロピー合金(Fe-Mn-V-Cr-Al-C)を高周波溶解法によって試作を行い、その基本特性を評価した。本材料をXRDで解析結果、BCCの結晶構造を持ち、その中にバナジウムカーバイド(VC)が析出していることが分かった。また、本材料は、磁性を持つだけでなく、かなり小さい磁区構造を有していることが分かった。結晶粒のサイズは、均質化熱処理を1150Cで施したにもかかわらず、比較的に微小な結晶粒(約20-50m)が観察された。強度特性に関しては、ビッカース硬さ測定の結果から、通常の鉄合金に比べて遥かに硬く、純タングステンをやや超える硬さであり、弾性波の速度計測では鉄系材料よりも速く、ステンレス鋼よりも高い弾性率を持つことが示された。
若井 栄一; 能登 裕之*; 柴山 環樹*; 岩元 洋介; 佐藤 紘一*; 矢野 祥弘*; 吉川 真矢*; 中川 祐貴*; 豊田 晃大; 鬼澤 高志
no journal, ,
本研究では、高エネルギービーム照射環境等で使用される機器の耐久性を高めるために、近年、研究が盛んに進められているハイエントロピー合金(HEA)に関して、Fe系とW系のFe基HEAとW基HEAの作製を試みた。また、本研究では、高強度化を目指すと共に、照射されても低放射化材料となる元素を選択するため、NiやCoは添加しないことにした。Fe基HEAでは、Fe-Mn-Cr-V-Al-C合金を溶解・鋳造後を行い、均質化熱処理(均質化熱処理(1150C, 2h)後に、室温にて3点曲げ試験を実施した。均質化熱処理によって3点曲げ試験では、延性の増加が確認され、超音波速度の計測から、弾性率が低下した。本材料を熱処理(800C, 10分後にWQ)後に、XRD測定をしたところ、BCC構造を持ち、ビッカース硬さは純Wを超える硬さを持つことが分かった。一方、W基HEA材(W-Fe-Si-V-Cr合金)の作製では、粉末を用いたアーク溶解法により試みたところ、ほぼ均質な結晶化した合金を作製できることが分かった。
若井 栄一; 能登 裕之*; 柴山 環樹*; 中川 祐貴*; 石田 卓*; 牧村 俊助*; 涌井 隆; 古谷 一幸*; 安堂 正己*
no journal, ,
エネルギー,原子力,高エネルギー加速器標的システム,核融合,生体等の分野では、放射線によって材料や機器に劣化が生じるため、高い耐久性や優れた機能を持つ新物質の創出が期待される。本研究では、低放射化性の元素(NiとCoを含まない)からなるFe系, Ti系, W系のハイエントロピー合金(HEA)に対し、Fe系は、高周波溶解法で、Ti系は、コールドクルーシブル浮揚溶解法で、W系は、金属粉末を用いたアーク溶解法で作製した。これらの材料については、X線回折法,組織観察,硬さ測定,磁気測定,電気抵抗測定,操作型透過形電子顕微鏡STEM(または、TEM, SEM)とエネルギー分散型X線分光法,超音波測定,熱間等方圧加圧(HIP)法の試験を実施した。これらのHEAは、通常の合金に比べて非常に硬く、また、Fe系HEAにおいては、磁気特性とそれに関する微細組織の解析では、微小な磁区構造等の興味深い特性を有すことが分かった。特に、鉄系とW系のHEAでは、HIP処理によって生じる結晶構造や方位及び内部組織の変化並びに付随する高温と圧力の効果によって磁気特性や材料強度特性に大きな影響を及ぼすことが分かってきた。
若井 栄一; 柴山 環樹*; 能登 裕之*; 古谷 一幸*; 岩元 洋介; 涌井 隆; 牧村 俊助*; 石田 卓*; 安堂 正己*; 佐藤 紘一*; et al.
no journal, ,
原子力や高エネルギー加速器標的システム等の分野では、放射線によって材料や機器に劣化が生じるため、高い耐久性や優れた機能を持つ物質の創出が期待される。ハイエントロピー合金(HEA)は、高い耐照射性を期待され、かつ、高強度で良好な延性を持つことが多い。近年、様々な応用を目指し、世界的に研究開発が進行中である。本研究では、低放射化性の元素(NiとCoを含まない)からなるFe系とTi系とW系のHEAを作製した。これらの材料は、X線回折法、組織観察、硬さ、磁気、電気抵抗、STEM(または、TEM、SEM)とEDS、超音波測定、熱間等方圧加圧(HIP)等を実施した。また、一部の試料に対しては、イオン照射、パルスレーザー照射、及びパルス電子線照射を行い、その応答特性を調べた。これらのHEAは、通常の合金に比べて非常に硬かった。Fe系HEAにおいては、磁気特性とそれに関する微細組織の解析から、微小な磁区構造等の興味深い特性を有すことが分かった。特に、鉄系とW系のHEAでは、HIP処理によって生じる結晶構造や方位及び内部組織の変化、並びに付随する高温と圧力の効果によって磁気特性や材料強度特性に大きな影響を及ぼした。さらに、Fe基HEAの照射応答特性の特徴が分かってきた。
内多 陽介*; 長井 利泰*; 須田 孝徳*; 橋本 直幸*; 大貫 惣明*; 柴山 環樹*; 山下 真一郎; 赤坂 尚昭
no journal, ,
優れた耐照射性と高温強度を示すODSフェライト鋼は、原子炉心部の構造材料として期待されている。しかし、酸化物粒子のナノ構造やその分散制御の研究は十分ではなく、Ti, Hf, その他の元素が有効なことが判明しつつある。本研究の目的はODS合金中に添加した微量元素の濃度依存性を明らかにすることである。Ti, Hfを0.20.9at%の範囲で添加したFe-9Cr基のODS合金粉末をMA法により作成し、1150C2hrでアニールした。これらにニッケル無電解めっき,機械研磨の後直径3mmのディスクを電解研磨にしてTEM観察用試料とした。Hf, Ti添加によりナノ酸化物粒子の析出が確認され、これらは、電子回折からそれぞれYHfO, YTiOであることがわかった。平均粒径を比較したところ、Hfでは0.2at%, Tiでは0.9at%で最小となった。このことから、粒子分散は元素と濃度に依存して最適値があることがわかった。さらに、複合酸化物の物性と形成原因について検討する予定である。
岡 弘*; 渡部 雅*; 橋本 直幸*; 木下 博嗣*; 柴山 環樹*; 大貫 惣明*; 山下 真一郎; 大塚 智史
no journal, ,
酸化物分散強化型(Oxide Dispersion Strengthened: ODS)鋼は、耐熱性,耐クリープ特性,耐照射性に優れ、高速炉等の有力な候補構造材料として考えられている。従来のODS鋼の研究対象はフェライト系を中心に行われてきたが、工業的使用実績が豊富で耐食性の観点で有利なオーステナイト系への適用実績は皆無に等しい。以上のことから、本研究ではオーステナイト系ステンレス鋼のODS化の基礎・基盤研究として位置付けて、YOとTi,Hfを複合添加した際の微細複合酸化物のHRTEM観察を実施し、その析出挙動について検討した。試作粉末は、PNC316鋼のArガスアトマイズ粉末にYO粉末,Ti,Hf金属粉末を添加し、Ar雰囲気で2448hメカニカルアロイング(MA)することで作製した。さらに、粉末を1150Cで2時間熱処理し、TEM観察を行った。粒子を対象としたTEM観察/EDS分析から、析出頻度の最も高いものはY:Hf=1:1の酸化物であることがわかった。また、これら酸化物の電子線回折像解析から、YHfOの結晶学的データと非常に良い一致を示した。一方、酸化物粒子HRTEM像の面間隔の実測値からもYHfOのそれにほぼ一致することが確認された。これら熱処理で析出した酸化物粒子はファセットを有し、母相との間に特定の方位関係があり、粒子径10nmを境に界面の整合性が変わる可能性が示された。
山下 真一郎; 関尾 佳弘; 坂口 紀史*; 柴山 環樹*; 渡辺 精一*; 粉川 博之*
no journal, ,
高密度化した対応粒界の最適分布とそれに伴うランダム粒界ネットワークの分断は、耐粒界腐食性を高める非常に有効な手法の一つであることが最近の粒界構造に関する研究で示されている。耐粒界腐食性に優れるという利点は、原子炉構造材料にとって材料選択上の重要な要素の一つであり、微量元素を含め、化学組成を一切変えることなく、単純な加工・熱処理という冶金学の基本処理のみで取得可能である点は魅力的である。本研究では、粒界工学プロセスの適用により高性能化した原子炉材料として、粒界性格分布を最適化したNi基合金(PE16)を開発し、機械的特性に及ぼす粒界工学プロセスの効果を評価するために引張強度試験を実施した。室温での引張試験の結果、粒界性格制御したPE16の引張強度は、PE16受入材のそれよりも幾分低くなったが、伸び特性においては有意な変化は認められなかった。今後は、各種試験により材料特性評価を行い、粒界性格制御による既存材料の高性能化の可能性を見極める予定である。
若井 栄一; 能登 裕之*; 叶野 翔*; 牧村 俊助*; 石田 卓*; 柴山 環樹*
no journal, ,
高エネルギー粒子線を受ける材料や機器は、高い熱負荷や照射に耐えられるようにすることが重要である。本研究では、メカニカルアロイングと高温等方圧焼結によって作製された結晶粒径が1-2m程度で高強度を有するナノ粒子分散型のW(タングステン)と1.1wt%TiCを添加したナノ粒子分散型W材について、耐照射特性を調べた。照射は、東京大学のHITイオン照射施設にて、773Kで約0.7dpaまでセルフイオンであるタングステンイオン照射を実施した。照射後、耐照射特性についてナノインデンターで測定した結果、前者の材料は変化したのに対して、後者の材料では照射硬化が生じていなく、大変優れていることが分かった。
豊田 晃大; 若井 栄一; 鬼澤 高志; 柴山 環樹*; 中川 祐貴*
no journal, ,
316FR鋼は、SUS316のC, N, Pを成分調整することでクリープ強度を向上させた次世代高速炉構造材料の候補材である。高速炉構造材料は高速中性子および熱中性子の照射を受けることから、耐照射性の評価が必要となる。316FR鋼は、照射後引張試験や照射後クリープ試験が実施され、高速増殖原型炉「もんじゅ」の構造材料であるSUS304との比較がなされ、耐クリープ特性が優れていることが分かっているが、照射損傷メカニズムなどの詳細は必ずしも明らかではない。よって本研究では、316FR鋼の耐照射性の理解を深めることを研究目的とし、316FR鋼とSUS304に対し電子線照射による微細組織変化のその場観察などを行った。
関尾 佳弘; 山下 真一郎; 坂口 紀史*; 柴山 環樹*; 渡辺 精一*; 鴇田 駿*; 藤井 啓道*; 佐藤 裕*; 粉川 博之*
no journal, ,
高温安定性が期待されるニッケル基合金の高性能化を目的に、高温・高照射線量に曝される際に問題となる粒界脆化による延性低下が「粒界制御技術」の適用で抑制可能であることを実証する研究の一環として、粒界制御型PE16を試作し、本技術適用による高温引張強度特性(非照射下)への影響を調査した。その結果、粒界制御型PE16とPE16標準材の降伏応力の温度依存性は同様の傾向を示すものの、粒界制御型PE16の降伏応力はPE16標準材と比べて低下し、一様伸びはわずかに増加した。これは本技術熱処理工程に伴う結晶粒粗大化に起因した強度変化であると推察され、結晶粒径を同程度に調整できた場合、粒界制御型PE16の強度特性はPE16標準材と同程度以上に改善されるものと考えられ、本技術適用により良好な高温強度特性を維持しつつ、耐粒界割れ特性の改善が可能となる見通しが得られた。