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丹羽 正和; 島田 耕史; 末岡 茂; 藤田 奈津子; 横山 立憲; 小北 康弘; 福田 将眞; 中嶋 徹; 鏡味 沙耶; 小形 学; et al.
JAEA-Review 2023-017, 27 Pages, 2023/10
本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第4期中長期目標期間(令和4年度令和10年度)における令和5年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、これまでの研究開発成果や大学等で行われている最新の研究成果に加え、地層処分事業実施主体や規制機関等の動向を考慮した。研究の実施にあたっては、地層処分事業における概要・精密調査や国の安全規制に対し研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。
中西 匠*; 堀 優太*; 重田 育照*; 佐藤 寛泰*; 鬼柳 亮嗣; 宗像 孝司*; 大原 高志; 岡澤 厚*; 島田 林太郎*; 坂本 章*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 145(35), p.19177 - 19181, 2023/08
Multiple proton transfer (PT) controllable by external stimuli plays a crucial role in fundamental chemistry, biological activity, and material science. However, in crystalline systems, controlling multiple PT, which results in a distinct protonation state, remains challenging. In this study, we developed a novel tridentate ligand and iron(II) complex with a short hydrogen bond (HB) that exhibits a PT-coupled spin transition (PCST). Single-crystal X-ray and neutron diffraction measurements revealed that the positions of the two protons in the complex can be controlled by temperature and photoirradiation based on the thermal- and photoinduced PCST. The obtained results suggest that designing molecules that form short HBs is a promising approach for developing multiple PT systems in crystals.
山本 風海; 金正 倫計; 林 直樹; Saha, P. K.; 田村 文彦; 山本 昌亘; 谷 教夫; 高柳 智弘; 神谷 潤一郎; 菖蒲田 義博; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 59(9), p.1174 - 1205, 2022/09
被引用回数:3 パーセンタイル:85.55(Nuclear Science & Technology)J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、最大1MWの大強度ビームを25Hzという早い繰り返しで中性子実験及び下流の主リングシンクロトロンに供給することを目的に設計された。2007年の加速器調整運転開始以降、RCSではビーム試験を通じて加速器の設計性能が満たされているかの確認を進め、必要に応じてより安定に運転するための改善を行ってきた。その結果として、近年RCSは1MWのビーム出力で連続運転を行うことが可能となり、共用運転に向けた最後の課題の抽出と対策の検討が進められている。本論文ではRCSの設計方針と実際の性能、および改善点について議論する。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:30 パーセンタイル:96.42(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200
Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
横山 彰人; 加田 渉*; 佐藤 隆博; 江夏 昌志; Shimada, Keisuke*; 横田 佑也*; 三浦 健太*; 花泉 修*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 371, p.340 - 343, 2016/03
被引用回数:6 パーセンタイル:50.4(Instruments & Instrumentation)サイクロトロンでは、数百MeV級の重イオンマイクロビームを用いたシングルイオンヒット技術が生物細胞の照射実験で利用されており、高精度での位置検出が必要である。本研究では、ビーム照射によって誘起される発光(Ion luminescence: IL)を利用したリアルタイム検出法により、CaF:Eu, イメージインテンシファイア(I.I.), 観察用カメラ及び倒立型焦点顕微鏡を組み合わせた発光検出システムを開発した。しかし、位置分解能に関しては、I.I.の映像増強機構であるマイクロチャンネルプレートの直径6m以下にならないことが課題であった。そこで、発光検出システムのI.I.と観察用カメラを、対物レンズの倍率により分解能を調整できる電子増倍型(EMCCD)カメラに置き換える改良を行った。また、発光ピーク波長が435nmのCaF:Euを、EMCCDカメラの量子効率が90%以上の542nmに最も強い発光ピークを持つようにTbを添加した透明なガラス材料(G2000: 住田光学ガラス社)に替えた。この材料の1点を狙って260-MeV Neマイクロビームを3個/秒で照射した結果、隣接する数個のピクセルでILを捕捉できた。その重心ピクセルにおける発光強度は、ノイズ強度の140倍大きいため、1個/秒のイオン照射によるILでも補足可能と判断した。また、重心ピクセルを通る線上(水平方向と垂直方向)の強度分布から得たピークの半値幅は、それぞれの方向で4.5
mであった。これは実測に基づくビーム径とほぼ一致しており、改良された発光検出システムはシングルイオンヒットによるILを直径数
mの位置分解能でリアルタイム検出できることがわかった。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2011-033, 126 Pages, 2012/02
従来の地層処分システムの安全評価は、「地質環境調査・評価技術」,「処分場の工学技術」,「性能評価技術」の3つの分野の要素技術ごとの安全機能の評価に重点が置かれてきたが、各安全機能を独立的に評価するのではなく、分野間・要素技術間の中間領域にまたがる技術や評価手法の組合せとしての体系化の視点をもった研究開発の展開が今後ますます重要となる。本研究では、分野間・要素技術間の中間領域を考慮した地質環境調査・評価技術の高度化・体系化のために、(1)実際の地質環境下における連成現象を考慮したニアフィールド(NF)コンセプトの再構築、(2)各分野・要素技術間の連携を考慮した体系的な地質環境調査技術の開発に関する研究を実施した。(1)に関しては、結晶質岩系の現実的な環境でのNFコンセプトの検討を実施するとともに、委員会での総合討論を実施し、委員各位のNF研究の中間領域に関する意見をNFコンセプトの再構築に反映させた。(2)に関しては、NF,各研究分野間の中間領域を考慮した研究開発を行った。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2010-049, 282 Pages, 2011/02
本研究では、地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた課題に関する研究」,(2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を、継続実施するとともに、これまでの研究成果の取りまとめを行った。(1)に関しては、処分技術,地質環境,安全評価の各分野の課題について、具体的な試験・調査と計測・解析を実施するとともに、これまでの成果を取りまとめた。また、その成果を踏まえて、安全評価の分野も加えた中間分野の研究課題を抽出して、ニアフィールド(NF)コンセプトの再構築に関する具体的検討と、これまでの成果の取りまとめを行った。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構(JAEA)の調査研究計画の中から抽出された課題に基づき、調査・解析技術の高度化・実用化の研究開発の観点から、基礎的な要素技術の研究開発の成果を取り込み、より具体的な現場の技術課題に資する研究を実施して、実用化に向けた研究開発を進展するとともに、これまでの成果を取りまとめた。これらの調査研究の進展とあわせて、平成21年度は、これまでに委員会で実施してきた研究開発の「総括報告書」の取りまとめを行った。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2009-055, 145 Pages, 2010/02
本研究では、地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた課題に関する研究」,(2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を実施して次のような成果を得た。(1)に関しては、今年度は特に処分技術,地質環境の分野の課題について、具体的な試験・調査と計測・解析を実施した。また、その成果を踏まえて、安全評価の分野も加えた中間分野の研究課題を抽出し、ニアフィールド(NF)コンセプトの再構築に関する具体的な項目を検討した。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構の調査研究計画の中から抽出された課題に基づき、調査・解析の高度化・実用化の研究開発の観点から、従来から実施している基礎的な要素技術の研究・開発の成果を取り込み、より具体的な現場の技術課題に資する研究を実施して、実用化に向けた研究・開発をより進展させた。また、これらの調査研究の進展とあわせて、今年度は、平成21年度に予定されている本委員会が実施してきた研究開発の「総括報告書の取りまとめ」の方向性について検討した。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2008-099, 171 Pages, 2009/03
本研究では、地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化にむけた課題に関する研究」,(2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を実施して次のような成果を得た。(1)に関しては、特に1.処分技術, 2.地質環境の分野の課題について、具体的な試験・計測と解析・分析を実施した。また、その成果を踏まえて、3.安全評価の分野も加えた中間分野の研究課題を抽出し、ニアフィールドコンセプト(NFC)の再構築に関する具体的な項目を検討した。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構の調査研究計画の中から抽出された課題に基づき、調査・解析の高度化・実用化の研究開発の観点から、従来から実施している基礎的な要素技術の研究・開発の成果を取り込み、より具体的な現場の技術課題に資する研究を実施して、実用化に向けた研究・開発をより進展させた。また、これらの調査研究の進展とあわせて、日本原子力研究開発機構が実施中の超深地層研究所計画の第2段階の当面の課題に関する意見交換を適時行った。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2008-042, 236 Pages, 2008/04
地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた課題に関する研究」, (2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を実施して次のような成果を得た。(1)に関しては、処分技術,安全評価,地質環境の各分野の課題のうち、具体的な試験・計測と解析・分析を実施した。またその成果を踏まえて、それぞれの中間分野の研究課題を抽出し、各課題の連携の仕方についての検討を行った。本年度は、各分野の中間領域に関する要素研究とともに、NFC構築の具体的な検討を実施した。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構の調査研究計画の中から抽出された課題に基づき、調査・解析の高度化・実用化の研究開発の観点から、当研究会のメンバーが実施している基礎的な要素技術の研究・開発の成果を取り込み、より具体的な現場の技術課題に資する研究を実施した。さらに、研究・開発について、その成果の評価と実用化への道を議論した。また、これらの調査研究の進展と併せて、日本原子力研究開発機構が実施中の超深地層研究所計画の第2段階の当面の問題に関する意見交換を行った。
山崎 千里*; 村上 勝彦*; 藤井 康之*; 佐藤 慶治*; 原田 えりみ*; 武田 淳一*; 谷家 貴之*; 坂手 龍一*; 喜久川 真吾*; 嶋田 誠*; et al.
Nucleic Acids Research, 36(Database), p.D793 - D799, 2008/01
被引用回数:51 パーセンタイル:71.65(Biochemistry & Molecular Biology)ヒトゲノム解析のために、転写産物データベースを構築した。34057個のタンパク質コード領域と、642個のタンパク質をコードしていないRNAを見いだすことができた。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 英一*; 尾方 伸久; et al.
JAEA-Research 2007-060, 210 Pages, 2007/09
地表から地下深部に至る地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、(1)「第2次取りまとめに基づく深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた課題に関する研究」,(2)「調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を、前年度に引き続き実施した。(1)に関しては、前年度抽出した処分技術,安全評価,地質環境の各分野の課題のうち、具体的な試験・計測と解析・分析を実施した。またその成果を踏まえて、それぞれの中間分野の研究課題の抽出と各課題の連携の仕方についての検討を行った。そして、これら3分野を関連づけたニアフィールドコンセプトの再構築に関する検討を行った。(2)に関しては、日本原子力研究開発機構の調査研究計画の中から抽出される課題に基づき、調査・解析技術の高度化・実用化の研究開発の観点から、当研究会のメンバーが従来より実施している基礎的な要素技術の研究開発の成果を取り込み課題の解明に資する研究を実施した。研究開発について、その成果の評価と実用化への道を議論した。またこれらの調査研究の進展と合わせて、日本原子力研究開発機構が実施中の瑞浪超深地層研究所の第2段階の調査・研究課題に関する意見交換を行い、処分技術の実用化への検討を行った。
及川 聡洋; 嶋田 道也; Polevoi, A. R.*; 内藤 磨; Bonoli, P. T.*; 林 伸彦; Kessel, C. E.*; 小関 隆久
Proceedings of 21st IAEA Fusion Energy Conference (FEC 2006) (CD-ROM), 7 Pages, 2007/03
ITER定常運転シナリオにおける低域混成波(LH)による電流駆動性能を相対論的1次元フォッカープランクコードとトロイダル光線追跡コードを用いて評価した。現在のLHランチャー設計では電流駆動効率1.810
AW
m
を実現し、LH駆動電流分布は周辺分布となり負磁気シア配位の形成に有利である。LHパワースペクトルのさらなる最適化についても検討した。また、中性粒子電流駆動(NBCD)について異なる計算手法を採る理論コードを使って検討した。バウンス平均したフォッカープランク方程式に基づくNBCD理論コードはトロイダル系での粒子の軌道効果を含むので、粒子軌道追跡モンテカルロコードによる結果と良い一致を示した。
小島 圭二*; 大西 有三*; 渡辺 邦夫*; 西垣 誠*; 登坂 博行*; 嶋田 純*; 青木 謙治*; 杤山 修*; 吉田 栄一*
JNC TJ7400 2005-081, 337 Pages, 2005/02
地表から地下深部にいたる地質環境を把握するための調査・解析技術の体系化を目標に、「深部地質環境の調査・解析技術の実用化に向けた研究開発課題に関する研究」、「深部地質環境の調査・解析手法の高度化・体系化に関する研究」を実施した成果を取りまとめた。
新藤 浩之*; 久保山 智司*; 池田 直美*; 大友 洋光*; 島田 修*; 平尾 敏雄; 松田 純夫*
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.63 - 66, 2004/10
最先端LSIにおいて単一プロトンが入射することにより形成されるバルク損傷が引き起こす新たなエラーの発生についてその観測と評価を実施した。対象とした素子は256MbitSDRAM及び16MbitSRAMである。これらの素子に対してプロトン照射を実施し、データ保持能力が照射前後でどの程度変化するのか測定した。その結果、従来知られているトータルドーズ効果等では説明できない新たな特性劣化現象を見いだした。この現象は動作温度にも大きく依存し、特に50C以上の高温で動作させた場合、仕様で保証された以下に特性が劣化することが確認された。
鎌田 裕; 藤田 隆明; 石田 真一; 菊池 満; 井手 俊介; 滝塚 知典; 白井 浩; 小出 芳彦; 福田 武司; 細金 延幸; et al.
Fusion Science and Technology (JT-60 Special Issue), 42(2-3), p.185 - 254, 2002/09
被引用回数:33 パーセンタイル:48.48(Nuclear Science & Technology)JT-60及びJT-60Uは、ITER及び定常トカマク炉実現へ向けた物理基盤を構築することを目的として、炉心級プラズマにおける高総合性能の実証とその維持を目指した運転概念の最適化を行って来た。等価核融合エネルギー増倍率(=1.25)や核融合積(=1.5E21 m-3skeV)の達成に加えて、高い総合性能(高閉じ込め&高ベータ&高自発電流割合&完全非誘導電流駆動)を実証した。これらは、内部及び周辺部に輸送障壁を持つ高ポロイダルベータHモード及び負磁気シアモードで得られた。最適化の鍵は分布及び形状制御である。多様な内部輸送障壁の発見に代表されるように、JT-60/JT-60U研究はプラズマ諸量の空間分布の自由度と制限を強調して来た。各閉じ込めモードの閉じ込め研究に加えて、輸送及び安定性等によって支配されるコア部及び周辺ペデスタル部のパラメータ相関を明らかにした。これらの研究により、高閉じ込めモードのITERへの適合性を実証するとともに残された研究課題を明らかにした。
朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 細金 延幸; 嶋田 道也; 伊丹 潔; 小出 芳彦; 内藤 磨
Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1983 - 1994, 1999/11
被引用回数:49 パーセンタイル:80.47(Physics, Fluids & Plasmas)ダイバータ板上流のスクレイプオフ(SOL)層でのプラズマ分布を測定するため、重要な4ヶ所(赤道面、X点・内外ダイバータ板上)に静電プローブを設置した。特に、赤道面とX点付近に取り付けたマッハプローブで、それぞれの場所でのプラズマ流速を評価した。(1)W型ダイバータでは、中性粒子をストライク点付近に効率的に集め、低温高密度ダイバータを生成しやすくできる。(2)トロイダル磁場の方向により、主プラズマ周辺部での磁力線に沿うプラズマ流が逆転する現象を観測し、それが磁気面上での圧力を均等化するために発生することを、初めて証明した。また高閉込めモード(ELMyHモード)中で、その流れが断続的に発生することを初めて観測した。(3)ダイバータX点付近のセパラトリクス付近でのプラズマ流が、磁場の方向により逆転することを初めて観測し、それが(2)とほぼ同じ原理で発生することを初めて提案する。これは、内外ダイバータでの粒子の非対称性の発生を理解する有力な測定結果となる。
櫻井 真治; 朝倉 伸幸; 細金 延幸; 伊丹 潔; 嶋田 道也; 内藤 磨
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.1191 - 1196, 1999/03
被引用回数:7 パーセンタイル:49.82(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60UではW型排気式ダイバータへの改造時に外側ダイバータ部のX点近傍のプラズマを測定するために、高速往復可動静電プローブ装置を設置した。プローブ先端部には上流(主プラズマ)側、下流(ダイバータ板)側、それぞれの電子温度、密度、イオン飽和電流を測定するダブルプローブと、浮遊電位測定用電極が設けられ、マッハプローブとしてプラズマ流速測定も可能である。OH加熱及び低パワーNB加熱放電において、主プラズマの密度、配位、安全係数等に対するダイバータプラズマの依存性を調べた。低密度では赤道面付近のSOLと一致するが、MARFE発生密度の6割以上で、セパラトリクス近傍に、主プラズマ平均密度を大きく超える急峻な密度ピークが現れ、電子温度も低下し始める。密度、温度から求めた電子圧力も赤道面付近より増大し、特にプラズマ流速は密度ピークの流域でイオン音速近くまで急増している。
朝倉 伸幸; 細金 延幸; 伊丹 潔; 逆井 章; 櫻井 真治; 嶋田 道也; 久保 博孝; 東島 智; 清水 勝宏; 竹永 秀信; et al.
Journal of Nuclear Materials, 266-269, p.182 - 188, 1999/00
被引用回数:65 パーセンタイル:96.67(Materials Science, Multidisciplinary)JT-60Uにおけるオープン型ダイバータからW型ダイバータへの形状変化によるデタッチメントの発生とエネルギー閉じ込め特性への効果について調べた。(1)ダイバータ・デタッチメント時のプラズマ測定を精度よく行い、同じ主プラズマ密度でも、ダイバータで密度が増加し、温度から5eV程度まで低下することを観測した。(2)周辺部でのプラズマ流の方向について大型トカマクでは初めて測定した。放射損失分布の内外非対称性か、プラズマ流の方向に関係することを明らかにした。(3)ダイバータ部での粒子リサイクリングはW型が大きく、主プラズマ周辺部の粒子リサイクリングは、1/2程度に低下していることを観測した。ダイバータ部からの粒子の逆流を低減できた。(4)密度増加に伴いELMy Hモードの閉じこめ改善度は依然と同様低下する。W型改造により周辺部での中性粒子密度を1/2~1/3に低下できたが、閉じこめ改善効果は少ない。今後、ダイバータ部からの逆流やバッフル部からの粒子源を減少させることが必要である。
朝倉 伸幸; 櫻井 真治; 細金 延幸; 嶋田 道也; 伊丹 潔; 小出 芳彦; 内藤 磨
Nuclear Fusion, 39(11Y), p.1983 - 1994, 1999/00
JT-60Uで、デタッチ・ダイバータ生成機構やプラズマ流の発生機構を研究するために、SOL/ダイバータ領域の4ヶ所(赤道面、X点付近、内外ダイバータ板上)で静電プローブ計測を行った。特に、赤道面とX点付近に取り付けたマッハ・プローブで、磁力線に沿うプラズマ流を評価した。2ヶ所での流速計測のデータベースは少なく、大型トカマクでは初めてである。結果:(1)W型ダイバータでは、中性粒子をストライク点付近に効率的に集め、ダイバータ・デタッチメントがW型の方が開放型ダイバータより20%低い主プラズマ密度で発生する。(2)トロイダル磁場が順方向の場合、主プラズマ周辺部でプラズマ流が逆流する現象を観測し、解析の結果、磁気面上での圧力を均等化にするために逆流が発生するモデルを示した。(3)ダイバータX点付近で、プラズマ流がトロイダル磁場の方向により逆流することを観測した。これまでシミュレーション等には取り入れてなかったプラズマのイオン・ドリフトによる効果が、SOL/ダイバータ領域における粒子輸送に関係することを指摘した。