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河野 貴大*; 水田 直紀; 植田 祥平; 橘 幸男; 吉田 克己*
JAEA-Technology 2023-014, 37 Pages, 2023/08
現在用いられている高温ガス炉用燃料コンパクトは、被覆燃料粒子を黒鉛母材で焼き固めた黒鉛母材燃料コンパクトである。これに対して、SiC母材燃料コンパクトは、母材を従来の黒鉛から新たに炭化ケイ素に換えたものである。高温ガス炉用燃料コンパクトを従来の黒鉛母材燃料コンパクトからSiC母材燃料コンパクトに換えることで、高温ガス炉の出力密度等の性能向上が期待される。本研究では、高温ガス炉用燃料コンパクトに適用するための焼成条件を選定し、試作したSiCの密度や熱伝導率を測定した。
北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 高木 靖彦*; 中村 智樹*; 廣井 孝弘*; 松岡 萌*; et al.
Nature Astronomy (Internet), 5(3), p.246 - 250, 2021/03
被引用回数:44 パーセンタイル:96.99(Astronomy & Astrophysics)2019年4月「はやぶさ2」ミッションは、地球に近い炭素質の小惑星(162173)リュウグウの人工衝撃実験を成功させた。これは露出した地下物質を調査し、放射加熱の潜在的な影響をテストする機会を提供した。はやぶさ2の近赤外線分光器(NIRS3)によるリュウグウの地下物質の観測結果を報告する。発掘された材料の反射スペクトルは、表面で観測されたものと比較して、わずかに強くピークがシフトした水酸基(OH)の吸収を示す。これは、宇宙風化や放射加熱が最上部の表面で微妙なスペクトル変化を引き起こしたことを示している。ただし、このOH吸収の強度と形状は、表面と同様に、地下物質が300Cを超える加熱を経験したことを示している。一方、熱物理モデリングでは、軌道長半径が0.344AUに減少しても、推定される掘削深度1mでは放射加熱によって温度が200Cを超えて上昇しないことが示されている。これは、リュウグウ母天体が放射加熱と衝撃加熱のいずれか、もしくは両方により熱変化が発生したという仮説を裏付けている。
武田 哲明*; 稲垣 嘉之; 相原 純; 青木 健; 藤原 佑輔; 深谷 裕司; 後藤 実; Ho, H. Q.; 飯垣 和彦; 今井 良行; et al.
High Temperature Gas-Cooled Reactors; JSME Series in Thermal and Nuclear Power Generation, Vol.5, 464 Pages, 2021/02
本書は、原子力機構における今までの高温ガス炉の研究開発の総括として、HTTRの設計、燃料、炉内構造物や中間熱交換器などの要素技術の開発、出力上昇試験、950Cの高温運転、安全性実証試験などの運転経験及び成果についてまとめたものである。また、HTTRでの知見をもとに、商用炉の設計、高性能燃料、ヘリウムガスタービン、ISプロセスによる水素製造などの要素技術開発の現状について記述しており、今後の高温ガス炉の開発に非常に有用である。本書は、日本機械学会の動力エネルギーシステム部門による化石燃料及び原子力によるエネルギーシステムの技術書のシリーズの一冊として刊行されるものである。
小浦 寛之; 吉田 正*; 橘 孝博*; 千葉 敏*
JAEA-Conf 2017-001, p.205 - 210, 2018/01
「崩壊の大局的理論」の核構造的な詳細に伴う変化、具体的には基底状態のパリティ変化に対応する改良を行った。大局的理論ではこれまで核構造的な詳細の伴う変化は取り入れられておらず、例えば、G. Lorusso et al., PRL114, 192501 (2015)においてその点が指摘されている。今回、崩壊の核行列要素においてK-Y (小浦-山田)ポテンシャル+KTUY (小浦-橘-宇野-山田)質量模型からの核構造情報を用いることにより許容遷移において選択則的な抑制を与えた。その結果核図表上の広い範囲において、Ca, Zn, Sn近辺といった、周期的に過小評価していた領域に対して系統的な改善が見られた。
小浦 寛之; 吉田 正*; 橘 孝博*; 千葉 敏*
EPJ Web of Conferences, 146, p.12003_1 - 12003_4, 2017/09
被引用回数:3 パーセンタイル:85.84(Nuclear Science & Technology)A theoretical study of decay and delayed neutron has been carried out with a global -decay model: the gross theory. In a fissioning nucleus, neutrons are produced by the decay of neutron-rich fission fragments. This is known as delayed neutrons. The gross theory of the decay is based on a consideration of the sum rule of the -strength function, and gives reasonable results of -decay rates and delayed neutron in the entire nuclear mass region. We re-analyze and improve the theory on the strength functions and one-particle level densities. We focus on the spin-parity of decaying nucleus, and a hindrance treatment is introduced for the allowed transition on parity-mismatching nuclei. By using the improved gross theory, the ability of theoretically reproduction (and also prediction) on -decay rates, delayed-neutron emission probabilities, decay heat, will be discussed. In the process, we make a new code of the gross theory of - decay including the improved parts. We will show the code, which can be distributed for the nuclear data community.
小浦 寛之; 片倉 純一*; 橘 孝博*; 湊 太志
JAEA-Conf 2015-003, p.147 - 152, 2016/03
原子力機構で作製する核図表2014を現在製作中であり、その進捗状況について報告する。本核図表は日本原子力研究所にて1977年の公開以来、1980から2004年4年ごとに公開されてきた。2005年の原子力研究開発機構ヘの移行後、2010年に9回目の公開を行い、今回が10回目の公開となる。本核図表には同位体の半減期、崩壊様式、同位体存在比、核異性体の情報が載せられている。これに加えて元素の周期表、物理基礎定数、特性X線、熱中性子の捕獲および核分裂断面積が掲載されている。現在作製中の核図表に採用する実験データは2014年6月末までのものとした。今回の修正点は実験データに関しては、(1)中性子放出,陽子放出に対する不安定同位体の新たな掲載(32同位体)、(2)崩壊様式の区分の増加(12例から23例へ)、(3)中性子ドリップ線、陽子ドリップ線の描画、および崩壊遅発核分裂の可能限界線の描画、理論データに関しては従来の3崩壊(, ,自発核分裂)に加えて新たに2崩壊(1陽子, 2陽子放出)を加え、中性子過剰核側の整備を行った。今回の改訂により実験的に確認された同位体は3150におよび、そのうち半減期が測定された核種が2914核種であるという結果を得た。
小浦 寛之; 橘 孝博*; 千葉 敏
JAEA-Conf 2009-004, p.135 - 140, 2009/10
われわれのグループでは、巨視的模型+平均場理論計算をもとにした、KTUY(小浦-橘-宇野-山田)原子核質量模 型と呼ばれる手法を開発してきた。実験質量値に対する誤差は0.67MeV、また分離エネルギーに対しては0.4MeVと、他の同程度の模型と比べても優れた精度を与えている。また、中性子過剰軽核における核構造変化を予言し、=20(又は=14から16(実験実証済み)、=28から32(又は34)、=50から58への閉殻変化を予想している。この模型を用いて原子核の崩壊様式について、極めて大域的な核種領域に渡り計算を行い、そのデータを整備した。これにより、任意の核種の崩壊,崩壊,自発核分裂,陽子放出の部分半減期理論値を提示することが可能となった。与えた有限寿命に対する核種数は、1秒以上で4,000核種,1ミリ以上で8,000核種,1マイクロ秒以上で10,000核種,1ナノ秒以上で11,000核種程度という結果を得た。
橘 孝博*; 小浦 寛之; 千葉 敏
JAEA-Conf 2009-004, p.129 - 134, 2009/10
崩壊遅発中性子放出の確率は崩壊熱計算のために重要なデータとして従来より認識されてきた。加えて最近、r-過程元素合成への崩壊遅延核分裂の効果はかなり興味深い話題となり、各研究機関で検討が進められている。今回、われわれは実験的に知られている核種から遠い領域の原子核の崩壊遅延核分裂及び中性子放出確率の計算の改良を行った。これらの計算の崩壊部分は大局的理論を用いた。この大局的理論は許容遷移(フェルミ遷移及びガモフテラー遷移)だけではなく、第一禁止遷移をも扱うことが可能であり、この理論の大きな利点の一つとなっている。中性子放出及び核分裂の崩壊幅計算に必要な核準位密度については、河野-千葉-小浦による核準位密度公式に、原子核の集団運動効果を取り入れて新たに改良したものを用いた。また、崩壊値,中性子分離エネルギー、及び核分裂障壁の高さについてはKTUY原子核質量模型を用いて求めた。核準位密度計算に必要な殻エネルギーと対相関エネルギーはKTUY模型から与えた。本発表ではr-過程ネットワーク計算にこれらのデータを適用し、r-過程生成量に対する核分裂の効果について検討する予定である。
千葉 敏; 小浦 寛之; 丸山 敏毅; 太田 雅久*; 龍田 早由*; 和田 隆宏*; 橘 孝博*; 住吉 光介*; 大槻 かおり*; 梶野 敏貴*
AIP Conference Proceedings 1016, p.162 - 167, 2008/05
r過程元素合成における遅延核分裂の効果を調べた。2中心殻模型とランジュバン方程式を用いて、r過程で生成される核分裂性核種の核分裂生成物分布を計算した。さらに、崩壊率(非粒子放湿、中性子放出と遅延核分裂)を大局的理論により計算した。核分裂の有無によるr過程元素合成分布の違いや、核分裂によって影響を受ける領域における分布の様相について議論する。
太田 雅久*; 龍田 早苗*; 山本 和幸*; 浅野 大雅*; 和田 隆宏*; 橋詰 和明*; 住吉 光介*; 大槻 かおり*; 梶野 敏貴*; 小浦 寛之; et al.
Nuclear Physics A, 805(2), p.558 - 560, 2008/02
r過程元素合成で用いる核分裂生成物分布データを系統的に計算した。核分裂の有無、及び核分裂生成物分布の違いが、最終的なr過程元素分布に現れることと、特にどの質量数領域が強く影響を受けるかを明らかにした。
小浦 寛之; 橘 孝博*
RIKEN Accelerator Progress Report, Vol.39, P. 30, 2006/05
われわれが開発した原子核質量模型を用いて崩壊,崩壊,陽子放出,自発核分裂の各部分半減期を計算し、核図表上において予想される崩壊様式の系統的な性質について議論した。今回の計算の結果、いわゆる二重閉殻超重核[114]が星の超新星爆発等で起こるとされる速中性子捕獲過程(r過程)元素合成で生成しうるかどうかという問題に対し、崩壊経路上に存在する核分裂領域によりほとんど生成されないであろうという結論を与えた。これは現在の自然界に超重元素が存在するかもしれないという可能性の根拠の一つを否定するものである。また、全半減期についても調べ、安定核と予想される核種のうち、Dsが100年程度で最長寿命という結果を得た。さらに原子核が有意な寿命を持って存在しうる限界についての考察を行い、例えば1ナノ秒程度以上の寿命を持つ原子核の原子番号の上限は、[114]近傍においては、自発核分裂のために130136前後程度であろうという結論を与えた。
小浦 寛之; 橘 孝博*
日本物理学会誌, 60(9), p.717 - 724, 2005/09
重・超重核領域の原子核崩壊様式について解説を行う。まず近年の新同位体同定実験の経緯について簡単に述べ、次いで原子核質量公式について説明する。そして原子核が引き起こす崩壊現象を各様式ごとに記述し、われわれの開発した質量公式を用いた理論予測をもとに、重・超重核領域の崩壊様式について議論を展開する。そこでは、自発核分裂が優勢であると予想される未知核種領域の指摘や、超重核の安定性の島の性質、さらに超重核と星のr過程元素合成との関係などについて述べる。最後に、超重核の安定性の島より中性子過剰な核の存在について、その可能性を指摘する。
小浦 寛之; 橘 孝博*; 宇野 正宏*; 山田 勝美*
Progress of Theoretical Physics, 113(2), p.305 - 325, 2005/02
被引用回数:399 パーセンタイル:99.16(Physics, Multidisciplinary)われわれが2000年に発表した大局的項,平均的偶奇項,殻項を持つ質量公式の改良版を作成した。大局的部分は前回のものとほぼ同様であるが、偶奇項をより精密に取り扱い、相当の改善を行うことができた。殻項については前回のものと全く同様で、球形単一粒子ポテンシャルを用いて計算を行い、変形核については球形核の重ね合わせの考え方で取り扱うという方法を用いた。今回の質量公式は1及び1の核種に適用可能である。実験質量値との平均2乗誤差は0.658MeVとなり、前回の質量公式での誤差0.680MeVと比べて改善された。
吉田 正*; 岡嶋 成晃; 桜井 健; 中島 健; 山根 剛; 片倉 純一; 田原 義壽*; 瑞慶覧 篤*; 親松 和浩*; 大澤 孝明*; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.136 - 139, 2002/08
核データファイルJENDL-3.3の評価に寄与するために、U,U,Puの遅発中性子データの評価を行い、推奨値を求めた。遅発中性子収率に関しては、臨界実験装置FCAとTCA(原研),MASURCA(フランスCEA)における、最近のの積分実験の結果を用いてJENDL-3.2の遅発中性子収率を調整した。その結果、高速炉や熱中性子炉の炉物理計算において重要なエネルギー領域で、収率の調整結果を誤差5%以内で得ることができた。特に、Uに関しては、調整によりJENDL-3.2の値と比べて約3%小さな収率を得た。遅発中性子の6群崩壊定数等の評価も行った。これは、核データ評価の国際ワーキングパーティー(WPEC)の遅発中性子データ評価サブグループの活動においてSpriggsが収集した遅発中性子の放出率の実験データを、最小二乗法により処理することにより行った。さらに、臨界実験装置VHTRC,TCAとTRACY(原研),VIPEX(ベルギーSCK/CEN)におけるペリオド測定やロッドドロップ測定の結果を用いて、得られた6群定数の検証を行った。その結果、新たな6群定数を用いると、JENDL-3.2の定数を用いた場合に比べて反応度価値が約3%増加し、反応度効果のC/E値を改善する傾向にあることがわかった。
片倉 純一; 吉田 正*; 親松 和浩*; 橘 孝博*
JAERI 1343, 79 Pages, 2001/07
原子核工学分野での利用を目指してJENDL FP崩壊データファイル2000を開発した。このファイルはJENDL特殊目的データファイルの1つで、ENDF-6のフォーマットで編集されている。安定核142を含む1229の核種の崩壊形式,Q値,分岐比,線,線及び線の崩壊あたりの放出エネルギー及びスペクトルデータが収納されている。このファイルを用いた崩壊熱及び線や線のスペクトル計算は、測定値と良い一致を示し、総和計算への適用性を確認した。
片倉 純一; 吉田 正*; 親松 和浩*; 橘 孝博*
Journal of Nuclear Science and Technology, 38(7), p.470 - 476, 2001/07
被引用回数:5 パーセンタイル:38.87(Nuclear Science & Technology)JENDL特殊目的データファイルの1つとしてJENDL FP崩壊データファイルを作成した。ファイルには1229種類のFP核種の崩壊データが収納されている。本論文は、このうち線及び線のスペクトルについて述べたものである。FP核種の大半は半減期が短いなどにより信頼できるスペクトルの測定データが少ない。このため、理論計算により測定データを補い、すべての不安定なFP核種のスペクトルを推定し、JENDL FP崩壊データファイルに収納してある。スペクトルの収納にあたっては、崩壊熱計算に使用される平均崩壊エネルギーと矛盾のないようにしてある。この収納してあるスペクトルを用いて、核分裂後のFP核種による線及び線スペクトルを計算し、それらの測定スペクトルとの比較を行った。この比較により、JENDL FP崩壊データファイルに収納されているスペクトルの有効性を確認した。
浅井 雅人*; 市川 進一; 塚田 和明; 阪間 稔*; 柴田 理尋*; 児島 康明*; 長 明彦; 西中 一朗; 永目 諭一郎; 河出 清*; et al.
Physical Review C, 59(6), p.3060 - 3065, 1999/06
被引用回数:33 パーセンタイル:82.78(Physics, Nuclear)中性子過剰新核種Tb,Dyを初めて同定し、その崩壊半減期を決定し、娘核Dy,Dyの励起基準を初めて観測した。実験は原研タンデム加速器を用いてTbを生成し、オンライン同位体分離装置で質量分離し、線等を測定した。これまでにわれわれが同定した6つの新核種の半減期を理論計算と比較し、最新の崩壊の大局的理論による予測値がよく一致することを見いだした。それ以外の理論計算では特にTb同位体の半減期を3~8倍もよく予測していたDyの励起準位のエネルギーからDy同位体の変形度と中性子数との相関を明らかにし、変形度が中性子midshellへ向けて大きくなっていく傾向及びDy近傍で局所的な変形度の増大が見られることを明らかにした。
小島 康明*; 浅井 雅人*; 長 明彦; 小泉 光生; 関根 俊明; 柴田 理尋*; 山本 洋*; 河出 清*; 橘 孝博*
Journal of the Physical Society of Japan, 67(10), p.3405 - 3413, 1998/10
被引用回数:10 パーセンタイル:58.55(Physics, Multidisciplinary)原子核の基礎データである原子質量をLaの不安定な中性子欠損核種Laについて、実験的にQ(崩壊エネルギー)から求めた。各核種はTIARA-AVFサイクロトロンから得られるArビームをMoターゲットに照射することにより、核融合-粒子蒸発反応で生成させ、オンライン同位体分離器を用いて質量分離した。線最大エネルギーはGe検出器で測定し、単一エネルギー陽電子線に対する応答関数を用いてスペクトルをアンフォールディングして決定した。なお、この目的のために単一エネルギー陽電子線に対する検出器の応答関数を実験的に求めた。Laについて初めて実験的にQを得ることができ、Laについても精度を向上させることができた。以前に報告したLaの結果と合わせて、Qから原子質量を導出し各種質量公式の予測と比較した。
橘 孝博*; 山田 勝美*
JAERI-M 87-122, 56 Pages, 1987/08
崩壊熱の評価のために重要な崩壊半減期、線平均エネルギー、および線平均エネルギーを、改良された崩壊大局的理論を用いて計算した。まず大局的理論の改良点を述べ、次に陽子数Zが26から65まで、中性子数が(147/92)Z+6以下の崩壊核種のうちQ値の小さいものを除いて、崩壊半減期、線平均エネルギー、および線平均エネルギーを求めた。結果は表にまとめてある。さらに、モデルに含まれるパラメータ計算結果にどのように依存するかを示す図を与えた。
小浦 寛之; 片倉 純一*; 橘 孝博*; 湊 太志
no journal, ,
原子力機構で4年毎に発行している核図表の2018年度版を2014年度に続き公開した。2018年6月までに 実験的に同定された核種を採録し、前回から新たに確認された核種は約150核種、また半減期が改定された核種(追加含む)は約480核種となった。最終的に実験的に同定された核種は約3,300核種(そのうち約3,000核種強が半減期測定あり)となった(図)。主に中性子過剰核側の進展が顕著であり、理研RIBFの成果によるところが大きい。また周期表に関しては新たにローレンシウム(Lr)のイオン化ポテンシャルが追加された。元素の記号と名称としては113番元素ニホニウム(Nh), 115番元素モスコビウム(Mc), 117番元素テネシン(Ts), 118番元素オガネソン(Og)の4核種が新たに追加された。その他いくつかの改訂を行った。