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論文

Study of experimental core configuration of the modified STACY for measurement of criticality characteristics of fuel debris

郡司 智; 外池 幸太郎; 井澤 一彦; 曽野 浩樹

Progress in Nuclear Energy, 101(Part C), p.321 - 328, 2017/11

燃料デブリ、特にMCCI(溶融炉心コンクリート相互作用)生成物の臨界安全性は、福島第一原子力発電所廃炉における主要な安全課題のひとつである。燃料デブリが臨界なのか未臨界であるのかは依然として不確かである。その組成、位置、中性子減速条件などは未だ確認できていない。燃料デブリの臨界制御にあたって、冷却水中に混ぜる中性子毒物の有効性は不確実である。そこで日本原子力研究開発機構(JAEA)では、そのような組成・中性子減速など取りうる条件を広くカバーし、燃料デブリのサンプルが取得され、その条件が判明した場合の臨界特性の評価に寄与する解析データベースを構築する。この計算モデルには、臨界実験によって明らかにされるべき不確かさも含まれる。これらの実験は、改造されたSTACY(定常臨界実験装置)と燃料デブリ組成を模擬したサンプルを用いて実施される予定である。各々のサンプルは、その外形はSTACYの燃料棒と同等で同じくジルカロイ被覆されたものである。この論文では、MCCI生成物を模擬したサンプルの反応度価値を測定するための実験炉心構成の研究について報告している。一連の実験における計算モデルで考慮されるパラメータは次のとおりである:(1)3, 4, 5wt.%の$$^{235}$$U濃縮度を持つ二酸化ウラン、(2)0, 20, 40, 60及び80%のコンクリート体積割合、並びに(3)0-80%のサンプルの空隙率。この測定実験は、減速不足および加減速の条件で実施できると結論付けられた。また、実験に必要なサンプル量が推定された。

論文

Examination of analytical method of rare earth elements in used nuclear fuel

小澤 麻由美; 深谷 洋行; 佐藤 真人; 蒲原 佳子*; 須山 賢也; 外池 幸太郎; 大木 恵一; 梅田 幹

Proceedings of 53rd Annual Meeting of Hot Laboratories and Remote Handling Working Group (HOTLAB 2016) (Internet), 9 Pages, 2016/11

For criticality safety of used nuclear fuel, it is necessary to determine amounts of such rare earth elements as gadolinium(Gd), samarium(Sm), europium(Eu) since those rare earth elements involve the isotopes having particularly large neutron absorption cross sections. However, it is difficult to measure those isotopes simultaneously by mass spectrometry because some of them have same mass numbers. Thus fine chemical separation of those rare earth elements is indispensable for accurate determination prior to measurement. The conventional separation method with anion exchange resin has been utilized in JAEA mainly for the separation of uranium and plutonium. Therefore rare earth elements such as Gd, Sm and Eu except Nd are wasted without being separated in the conventional method. The authors have examined to improve the conventional method in order to separate those rare earth elements mutually.

論文

Study of experimental core configuration of the modified STACY for reactivity worth measurement of MCCI products

郡司 智; 外池 幸太郎; 井澤 一彦; 曽野 浩樹

Proceedings of International Conference on the Physics of Reactors; Unifying Theory and Experiments in the 21st Century (PHYSOR 2016) (USB Flash Drive), p.3927 - 3936, 2016/05

MCCI生成物を含む燃料デブリの臨界安全性は福島第一原子力発電所の廃炉に関して重要な課題のひとつである。燃料デブリの臨界あるいは未臨界状態はまだわからない。なぜならその組成、位置、中性子減速条件などがまだ確認できないからである。また、燃料デブリの臨界管理に冷却水中への中性子毒物が効果的かどうかもわからない。原子力機構による解析計算のデータベースは整備中である、これは燃料デブリがとりうる組成や中性子減速条件などを幅広くカバーして、燃料デブリのサンプルや条件がわかったときに、臨界特性を評価する助けとなる。解析計算もまた不確かさを持っているがこれは原子力機構が計画しているSTACYの更新と燃料デブリの組成を模擬したサンプルによる臨界試験によって明らかにされる。この報告では、MCCI生成物を模擬したサンプルの反応度測定のための実験炉心構成の検討について紹介する。本研究でのサンプルの計算はモデルウラン酸化物燃料($$^{235}$$Uの濃縮度は3, 4, 5重量%)とコンクリートを含む。減速不足、過減速の双方の条件での測定が可能であることが結論付けられた。また、サンプルの必要量についても見積もられた。

論文

臨界安全国際会議ICNC2015

名内 泰志*; 竹澤 宏樹*; 外池 幸太郎

日本原子力学会誌, 58(4), p.247 - 252, 2016/04

臨界安全国際会議ICNC2015が2015年9月に米国で開催された。冒頭の全体会合では、臨界安全を確実に実施しつつ進歩させるために、人材育成や知識継承が目下の課題であることが強調された。本報告では、解析コード・核データ、臨界安全管理実務、標準・評価手法整備、使用済燃料の臨界安全、不確かさ・感度解析、臨界実験、臨界事故評価、専門家育成、及び核分裂性物質の保管・輸送・処分の9つの口頭発表セッションの概要を述べる。ポスター発表も加えて発表件数は170件を超え、参加者数は米,英,仏,日等から200人余であった。

論文

Study on criticality control of fuel debris by Japan Atomic Energy Agency to support Nuclear Regulation Authority of Japan

外池 幸太郎; 山根 祐一; 梅田 幹; 井澤 一彦; 曽野 浩樹

Proceedings of International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2015) (DVD-ROM), p.20 - 27, 2015/09

安全規制の観点で、福島第一原子力発電所における燃料デブリの臨界管理は、臨界を防止する決定論的な管理ではなく、臨界の影響を緩和するリスク管理の形態をとることになろう。原子力規制委員会・規制庁はこの課題に取組むために研究計画を策定した。日本原子力研究開発機構の安全研究センターでは、同規制委員会・規制庁の委託を受け、燃料デブリの臨界特性の解析、臨界リスク評価手法の開発、及びこれらを支援する臨界実験の準備を開始した。

論文

Criticality characteristics of MCCI products possibly produced in reactors of Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

外池 幸太郎; 大久保 清志; 高田 友幸*

Proceedings of International Conference on Nuclear Criticality Safety (ICNC 2015) (DVD-ROM), p.292 - 300, 2015/09

福島第一原子力発電所1$$sim$$3号機の原子炉には溶融炉心コンクリート相互作用(MCCI)を経て生じた多孔質の燃料デブリが相当量存在しているかもしれない。このような核分裂性物質を含む低密度のMCCI生成物は、中性子減速能が大きいことから、特に冠水状態において、臨界管理に十分に配慮しなければならない。本発表ではMCCI生成物の臨界特性を解析した結果を示すが、これは廃炉作業中の臨界リスク評価に資するものである。解析結果は、コンクリート中に結合したあるいはコンクリート中に閉じ込められた水分が、臨界の発生確率の観点及び冷却水への中性子毒物注入による影響緩和の実効性の観点で、リスクを押し上げることを示唆している。

論文

Critical experiments for fuel debris using modified STACY

井澤 一彦; 外池 幸太郎; 曽野 浩樹; 三好 慶典

JAEA-Conf 2014-003, Appendix (CD-ROM), 13 Pages, 2015/03

炉物理研究における臨界実験の重要性にもかかわらず、世界の熱体系臨界実験装置の数は減少の傾向にある。一方、軽水炉時代の長期化に伴い、高燃焼度燃料開発、使用済燃料貯蔵における燃焼度クレジットの導入、過酷事故によって生成される燃料デブリの臨界安全等、熱体系における重要な研究テーマが登場してきている。日本原子力研究開発機構はこの状況を鑑み、定常臨界実験装置STACYを更新し、熱体系臨界実験の中核的基盤施設として新たな研究ニーズに対応して行く計画である。更新後のSTACYは、最優先の任務として、福島第一原子力発電所事故によって生成された燃料デブリの臨界安全研究のための臨界実験を実施する。本報告では、福島第一原子力発電所事故後の日本原子力研究開発機構の臨界安全研究方針について紹介し、STACY更新炉が燃料デブリ取り出し作業の臨界安全性を確実にするために果たすべき役割について述べる。

論文

Options of principles of fuel debris criticality control in Fukushima Daiichi reactors

外池 幸太郎; 曽野 浩樹; 梅田 幹; 山根 祐一; 久語 輝彦; 須山 賢也

Nuclear Back-end and Transmutation Technology for Waste Disposal, p.251 - 259, 2015/00

福島第一原子力発電所事故で生じた燃料デブリの性状は、観察や測定による確認に至っておらず、今なお不明である。原子炉格納容器からは漏水が続いており、燃料デブリは中性子毒物を含まない水で冷却されている。放射性Xeガスの濃度監視では再臨界の兆候は見られないが、燃料デブリの未臨界担保はできていない状況である。本発表ではこれらの状況、及び燃料デブリの基本的な臨界特性を踏まえ、今後とるべき臨界管理の方針を議論する。

論文

Revival of criticality safety research in Japan Atomic Energy Agency

外池 幸太郎; 井澤 一彦; 曽野 浩樹; 梅田 幹; 山根 祐一

Transactions of the American Nuclear Society, 110(1), p.282 - 285, 2014/06

日本原子力研究開発機構(旧日本原子力研究所)では1980年代から主に使用済燃料再処理を対象とした臨界安全研究を実施してきた。系統的な解析による基礎臨界データの算出と臨界安全ハンドブックの公刊、解析の妥当性を検証するための臨界実験の実施、及び実験結果の国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクトICSBEPへの提供が主な活動である。福島第一原子力発電所事故で性状不明な燃料デブリが大量に発生したと考えられ、水中での燃料デブリ取出しには再臨界のリスクを伴う。このリスクを適切に評価・回避することを目的とした新たな研究計画を策定し実施しつつある。想定される燃料デブリ性状を網羅した系統的な解析、検証実験を実施するための定常臨界実験装置STACYの更新、及び臨界リスク評価手法の開発を予定している。

論文

Major safety and operational concerns for fuel debris criticality control

外池 幸太郎; 曽野 浩樹; 梅田 幹; 山根 祐一; 久語 輝彦; 須山 賢也

Proceedings of International Nuclear Fuel Cycle Conference; Nuclear Energy at a Crossroads (GLOBAL 2013) (CD-ROM), p.729 - 735, 2013/09

原子力機構では福島第一発電所事故で生じた燃料デブリの臨界管理について研究開発を行っている。既存施設の管理方針を参考に、また、燃料デブリの臨界特性に基づき、新しい臨界管理方針を定めなければならない。この方針に沿って、現状で性状が不確かな燃料デブリについて、安全かつ合理的な管理を実現しなければならない。本報告では燃料デブリと発電所の現状を概観し、臨界特性の解析結果を例示し、臨界管理方針について議論する。また、臨界管理の実現に必要な研究開発課題を提示する。

論文

Infinite multiplication factor of low-enriched UO$$_2$$-concrete system

井澤 一彦; 内田 有里子; 大久保 清志; 戸塚 真義; 曽野 浩樹; 外池 幸太郎

Journal of Nuclear Science and Technology, 49(11), p.1043 - 1047, 2012/11

AA2012-0375.pdf:0.63MB

 被引用回数:8 パーセンタイル:32.85(Nuclear Science & Technology)

福島第一原子力発電所事故のような軽水炉の過酷事故においては、溶融炉心-コンクリート反応(MCCI)により、核燃料とコンクリートが混合した燃料デブリが生成される可能性がある。このような燃料デブリを取り扱う際の臨界管理の必要性を確認するため、低濃縮二酸化ウランとコンクリートを混合した体系の無限増倍率を解析した。解析の結果、二酸化ウランとコンクリートの混合物の無限増倍率が1を超える条件が存在し、臨界となる可能性が示された。本報告では、コンクリートが有効な減速材であり、UO$$_2$$-コンクリート系の未臨界性を確保するためにはさらなる検討が必要であることを示す。

論文

Uncertainty factors pertaining to critical experiment using low-enriched uranyl nitrate solution

外池 幸太郎; 三好 慶典; 内山 軍蔵

Proceedings of 9th International Conference on Nuclear Criticality (ICNC 2011) (CD-ROM), 11 Pages, 2012/02

低濃縮硝酸ウラニル水溶液の臨界量を測定するため定常臨界実験装置STACYを用いて系統的な臨界実験を行った。その目的は、原子力施設、とりわけ、再処理施設の臨界安全解析に用いられる計算手法の検証に必要な臨界ベンチマークデータを得ることである。実験は、均質単一ユニット体系,均質複数ユニット体系及び非均質体系で行った。臨界ベンチマークデータを生成するために、炉心タンクの形状・寸法や溶液燃料組成のような実験条件と臨界量測定結果を注意深く精密に評価した。ベンチマークデータの全体的な不確かさを見積もるために、これらの条件や測定量の不確かさについて感度解析を行った。本報告では、これらの実験や解析の結果の説明を通じて、それぞれの実験体系の特徴を明らかにする。また、将来の臨界実験の立案に資するため、実験実施及び評価作業において得られた教訓についても述べる。

論文

Production of criticality safety standard data with Monte-Carlo code MVP / nuclear data library JENDL-3.2 validated using ICSBE data

外池 幸太郎; 須山 賢也; 奥野 浩; 三好 慶典; 内山 軍蔵

Proceedings of 9th International Conference on Nuclear Criticality (ICNC 2011) (CD-ROM), 8 Pages, 2012/02

日本で最初の臨界安全ハンドブックが1988年に公刊された。臨界安全解析コードシステムJACSが検証され、さまざまな核燃料物質の最小臨界質量や安全制限質量が計算されている。その後の20年間に、定常臨界実験装置STACYで新たな実験データが取得され、国際臨界安全ベンチマーク評価プロジェクトICSBEPにおいては広範な核分裂性物質のベンチマークデータが蓄積されている。また、計算機の能力が飛躍的に向上し、新たなコードや核データが開発されている。ハンドブックの第2版では、連続エネルギーモンテカルロコードMVPと核データライブラリJENDl-3.2の組合せた解析システムをICSBEPのデータを用いて検証した。検証計算の結果を統計的に処理して実行増倍率の安全制限値として0.98を導出し、この値に基づき、最小臨界質量や安全制限質量を計算した。原子力機構の臨界安全分野の今後の研究活動についても概観する。

論文

Benchmark critical experiments of a heterogeneous system of uranium fuel rods and uranium solution poisoned with gadolinium, and application of their results to JACS validation

外池 幸太郎; 三好 慶典; 内山 軍蔵

Journal of Nuclear Science and Technology, 48(7), p.1118 - 1128, 2011/07

再処理施設の溶解工程を考慮した臨界ベンチマークデータを系統的に取得するため、原子力機構の臨界実験装置STACYを用いて一連の非均質体系実験を実施した。可溶性毒物ガドリニウムを使用した溶解を想定し、ウラン酸化物燃料棒とガドリニウムを添加したウラン溶液を組合せて臨界量を測定した。ガドリニウム濃度は0.1g/Lまで変化させた。また、参照実験として、ガドリニウムを用いず、ウラン濃度を変化させた実験も行った。これらの測定結果は、溶解槽のような非均質体系の中性子実効増倍率計算手法の検証用のベンチマークデータとなる。新たに取得したデータを用いてJACSの検証を行ったところ、臨界安全解析に用いることを支持する結果となった。

論文

実験炉物理:未来へのメッセージ; 次世代の安全基盤の確立に向けて,5; JAEAの熱炉体系炉物理実験

外池 幸太郎

日本原子力学会誌, 52(12), p.819 - 823, 2010/12

旧日本原子力研究所で最初の臨界実験装置の運用が始まってから50年が経とうとしている。旧動力炉・核燃料開発事業団も含めて現在の日本原子力研究開発機構(JAEA)に至るまで種々の臨界実験装置が炉物理の実験的研究に供されてきた。その歴史は日本の原子力開発の歩みを反映していると言ってよい。炉開発の観点では、現在でこそ軽水炉が日本の原子力発電を支えているが、開発の草創期から軽水炉が自明な炉型だったわけではない。臨界実験装置を用いて黒鉛炉や重水炉の概念が研究され、熱炉体系による増殖さえ検討された。軽水炉の範疇でも、発電炉の炉心・燃料設計手法の高度化や、舶用炉,高転換軽水炉の開発などさまざまな目的の研究が行われてきた。臨界安全もまた重要な分野である。炉開発が臨界を達成・維持し、燃料をよく燃やす研究であるのに対して、臨界安全は臨界を防止する研究である。燃料の臨界量を測定したうえで、そこからどれだけ減らせば十分に安全に燃料を未臨界で取り扱えるか、という考察が基本である。このため臨界量測定が重要視され、臨界安全と臨界実験は不可分の関係にある。本稿では、このような臨界実験のうちJAEAで実施された熱炉体系のものに着目し、過去から現在までの変遷と将来の展望を述べる。

報告書

一点炉動特性モデルを適用した臨界実験装置シミュレーター(CASIM)

外池 幸太郎; 内山 軍蔵

JAEA-Data/Code 2009-013, 51 Pages, 2009/11

JAEA-Data-Code-2009-013.pdf:13.4MB

一般公衆向けの講演会等において核分裂連鎖反応の様子や基本的な原子炉の運転操作についての理解を助けるためのシミュレーターを開発した。反応度フィードバックは存在しないものと仮定し単純な一点炉動特性モデルを用いている。したがって、核分裂連鎖反応のエネルギーにより炉心の温度上昇が見られる発電炉や研究炉ではなく、微小出力で常温で運転される臨界実験装置を模擬したものである。このことから、シミュレーターの名称を「CASIM: Critical Assembly SIMulator」とした。CASIMでは、中性子源の挿入・引抜と一種類の反応度制御が操作項目である。中性子源位置と中性子量(出力)の線型及び対数プロットの表示を有する。炉周期計は備えない。シミュレーションする動特性の設定として、遅発中性子割合$$beta$$を0.74%と0.37%から選べる。前者はウラン燃料を、後者はプルトニウム燃料を想定している。さらに、手動の反応度制御が困難な仮想的な状況として$$beta$$=0.19%及び「遅発中性子なし」も選択することができる。CASIMは標準的なWindowsパーソナルコンピューターで動作し、関西光科学研究所で開催された講演会等で使用されている。

報告書

エボナイトを用いたTRACYにおける臨界事故状況時中性子線量測定

村崎 穣; 延原 文祥*; 岩井 梢平*; 外池 幸太郎; 内山 軍蔵

JAEA-Technology 2009-045, 46 Pages, 2009/09

JAEA-Technology-2009-045.pdf:12.88MB

TRACYの臨界事故状況下において、硫黄を含む硬質ゴムであるエボナイトを用いた中性子線量測定を行った。中性子線量の評価においては、エボナイト中の硫黄と中性子の反応$$^{32}$$S(n,p)で生成される$$^{32}$$Pから放出される$$beta$$線をGM計数装置で測定して得られる計数率を利用する。この計数率にあらかじめ$$^{252}$$Cf線源により決定された校正定数(Gy/cpm)を適用することにより、中性子線量を得ることができる。校正に用いた$$^{252}$$Cf線源と測定場のスペクトルの違いによる応答を補正する係数は、MCNP5を用いて計算され、線量に適用された。実験では、エボナイトは、フリーエア及びファントム上の条件で、反射体なし及び水反射体付きのTRACYにより照射された。エボナイトにより測定された中性子線量は、反射体なしのTRACYにおいては、一貫して過大評価となったものの、約40%以下の不確かさで中性子線量を評価可能であった。一方水反射体付きのTRACYに対しては、平均では正確な線量が得られた。これらの結果から、エボナイトは、臨界事故時の中性子線量計として使用可能であることがわかった。

報告書

臨界安全ハンドブック・データ集第2版(受託研究)

奥野 浩; 須山 賢也; 外池 幸太郎; 山根 祐一; 山本 俊弘; 三好 慶典; 内山 軍蔵

JAEA-Data/Code 2009-010, 175 Pages, 2009/08

JAEA-Data-Code-2009-010.pdf:13.1MB
JAEA-Data-Code-2009-010(errata).pdf:0.11MB

本書は、1988年に発刊された「臨界安全ハンドブック・データ集」の改訂版として編まれたものである。本改訂版では、従来の版にはなかった均質U-H$$_{2}$$O及びUF$$_{6}$$-HFの臨界データを追加し、中濃縮度ウランの臨界データを充実させた。計算には旧日本原子力研究所で開発した連続エネルギーモンテカルロ法臨界計算コードMVPと日本の評価済み核データライブラリJENDL-3第2改訂版(JENDL-3.2)をおもに用いた。アクチニド金属及び酸化物の原子個数密度に関するデータを追加し、燃焼燃料の核種組成に関する情報を改訂した。臨界実験ベンチマーク計算及び単一ユニットの臨界データ(臨界となる質量,体積,寸法など)の計算では、ヒストリ数を100万に採ることにより、第1版よりも計算精度がおおむね1桁向上した。

報告書

TLDを用いたSILENEとTRACYにおける臨界事故状況時線量測定の再評価

村崎 穣; 外池 幸太郎; 内山 軍蔵

JAEA-Technology 2009-022, 49 Pages, 2009/06

JAEA-Technology-2009-022.pdf:5.36MB

SILENEにおける中性子用TLD及び$$gamma$$線用TLDを用いた測定、及びTRACYにおける中性子用TLDを用いた測定を再評価した。中性子用TLDを用いた測定については、測定データの処理に必要な係数を見直すことで再評価した。SILENEにおける再評価された中性子用TLDの測定結果は、IRSNが公表した参考値と10%以内で一致した。TRACYにおける再評価された中性子用TLDの測定結果は、アラニン線量計や著者等による中性子用TLDの測定結果に対して50%前後の過大評価となったものの、再評価により、再評価前の値と炉心タンクからの距離の関係に存在する矛盾が解消された。SILENEにおける$$gamma$$線用TLDによる測定については、測定データの処理方法を見直すことで再評価した。$$gamma$$線用TLDの再評価された結果は、再評価前の値と1%程度の違いとなった。再評価の結果、本報告書に記述した中性子用TLD及び$$gamma$$線用TLDの測定データ処理方法が有効であることを確認した。

論文

Benchmark critical experiments and FP worth evaluation for a heterogeneous system of uranium fuel rods and uranium solution poisoned with pseudo-fission-product elements

外池 幸太郎; 山本 俊弘; 三好 慶典; 内山 軍蔵; 渡辺 庄一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 46(4), p.354 - 365, 2009/04

再処理施設の溶解工程にかかわる系統的な臨界ベンチマークデータを取得するため、日本原子力研究開発機構の定常臨界実験装置を用いて一連の臨界実験を実施した。燃焼度クレジットの導入を念頭において、ウラン酸化物燃料棒(5wt% $$^{235}$$U)と、模擬FP元素(サマリウム,セシウム,ロジウム,ユーロピウム)を添加した硝酸ウラニル水溶液(6wt% $$^{235}$$U)を組合せて、臨界量測定を行った。燃料棒は直径60cmの円筒タンクの中で溶液燃料中に1.5cm間隔の格子状に配列した。溶液燃料のウラン濃度は約320gU/Lに維持し、FP元素は約30GWd/tの燃焼度に相当する濃度とした。測定結果は、FP元素個別の反応度効果を解析的に評価する手法の検証、及び使用済燃料の非均質体系の中性子実効増倍率を計算する手法の検証に供される。本報告では、実験及びベンチマークモデルを詳述し、FP元素個別の反応度効果を評価する手順と結果を示す。実験結果と解析評価も比較する。

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