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論文

Mechanistic origin of grain size and oxygen interstitial effects on straininduced $$alpha^{primeprime}$$ martensitic transformation in Ti-12Mo alloy

Chong, Y.*; 都留 智仁; 光原 昌寿*; Guo, B.*; Gholizadeh, R.*; 井上 耕治*; Godfrey, A.*; 辻 伸泰*

Communications Materials (Internet), 6, p.50_1 - 50_11, 2025/03

ひずみ誘起$$alpha^{primeprime}$$マルテンサイト変態(SIMT)は、準安定$$beta$$チタン合金の機械的性質に重大な影響を及ぼす。本研究では、Ti-12wt.%Mo合金のSIMTに対する$$beta$$粒径と酸素含有量の影響を系統的に調査した。SIMTは粒径と酸素含有量の減少によって促進されることが判明した。また、異常な粒径依存性とSIMTの急激な酸素含有量依存性のメカニズムの起源について、マルチスケールの微細構造特性評価と最先端のシミュレーションに基づいて議論された。第一原理計算により、結晶粒の微細化はSIMTのエネルギー障壁を上昇させないことが示されたことから、そのメカニズムは、ひずみ誘起相変態の核生成サイトを増加させることで$$alpha^{primeprime}$$マルテンサイトを生成し、それによって細粒Ti-12wt.%Mo合金でSIMTを促進するためであると考えられる。対照的に、Ti-12wt.%Mo-0.3wt.%O合金の場合、相変態中に酸素原子の局所構成が変化するため、酸素原子によってSIMTのエネルギー障壁が大幅に増加する。さらに、アトムプローブトモグラフィーにより、酸素原子が$$alpha^{primeprime}/beta$$相境界に偏析し、それによって$$alpha^{primeprime }$$マルテンサイトの成長がさらに制限されることが明らかになった。

論文

Hydrogen embrittlement in Al-Zn-Mg alloys; Semispontaneous decohesion of precipitates

清水 一行*; 戸田 裕之*; 平山 恭介*; 藤原 比呂*; 都留 智仁; 山口 正剛; 佐々木 泰祐*; 上椙 真之*; 竹内 晃久*

International Journal of Hydrogen Energy, 109, p.1421 - 1436, 2025/03

 被引用回数:0

我々の先行研究では、MgZn$$_{2}$$析出物の整合界面における複数の水素トラップが自発的な界面剥離を引き起こし、Al-Zn-Mg合金に水素誘起擬へき開割れを引き起こすことを明らかにした。本研究では、析出物の整合/半整合界面にトラップされた水素が時効を通じてMgZn$$_{2}$$の整合界面を調整し、マクロ的な水素脆化に影響を与えるメカニズムを識別するために定量的かつ体系的な調査を行った。析出物界面での水素捕捉に基づくこの水素脆化現象を調査するために、第一原理計算により半整合MgZn$$_{2}$$界面の水素捕捉エネルギーを決定した。空孔、粒界、整合および半整合MgZn$$_{2}$$界面を含むすべての水素捕捉サイトの水素分配は、過時効合金では90%を超える水素が半整合界面に隔離されていることを明らかにした。MgZn$$_{2}$$界面の固有の特性により、半整合界面に隔離された水素は界面凝集エネルギーを減少させ、Al-Zn-Mg合金で界面の半自発的剥離と擬へき開破壊を引き起こした。これらの結果は、粒界破壊は粒界に捕捉された水素によって直接誘発されるのではなく、粒界に沿った析出物界面の剥離によって引き起こされることを示唆している。

論文

Effects of Al addition on Vickers hardness increase by thermal aging of Fe-Cr-Al alloys; Evaluation by systematic experiments, machine learning modeling, and first-principles calculations

阿部 陽介; 都留 智仁; 藤田 洋平*; 大友 政秀*; 佐々木 泰祐*; 山下 真一郎; 大久保 成彰; 鵜飼 重治

Journal of Nuclear Materials, 606, p.155606_1 - 155606_12, 2025/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

軽水炉の事故耐性燃料被覆管用として開発中の酸化物分散強化型Fe-Cr-Al合金では、Crリッチ析出物($$alpha^prime$$相)に起因する脆化挙動の解明と予測が課題となっている。我々は、熱時効によるFe-Cr-Alモデル合金における$$alpha^prime$$相の形成に対するAl添加の影響を調査した。ビッカース硬さ試験と過去の研究のデータベースを用いて作成した機械学習モデルにより、低Al添加合金では$$alpha^prime$$相の形成が促進され、高Al添加合金では抑制されることが示された。第一原理計算では、Cr-Al-空孔複合体はCr-Cr対よりも安定であり、$$alpha^prime$$相の核生成時にAl原子を取り込むことがエネルギー的に有利である可能性があることが示された。一方、Al-Al対の形成は非常に不安定である。Al添加量が少ない場合には、$$alpha^prime$$相の界面付近でのAl-Al対の形成は回避できる。しかし、Al添加量が多量の場合には、Al-Al対の形成が避けられなくなり、$$alpha^prime$$相の不安定化につながることが示唆された。

論文

Quantitative estimation method of the effect of segregated solute on hydrogen-enhanced decohesion at a grain boundary

山口 正剛; 海老原 健一; 板倉 充洋; 都留 智仁

Scripta Materialia, 255, p.116366_1 - 116366_5, 2025/01

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Nanoscience & Nanotechnology)

鉄鋼やアルミニウム合金の粒界破壊の原因候補の一つとして水素がもたらす粒界凝集エネルギー低下が考えられている。最近はそれに対する粒界偏析元素の影響が第一原理計算により調べられているが、粒界凝集エネルギーを定量的に評価した研究はない。本研究では、第一原理計算結果を利用した定量的評価手法について述べ、いくつかのテスト計算の例を示す。

論文

Novel approach to explore hydrogen trapping sites in aluminum; Integrating Muon spin relaxation with first-principles calculations

清水 一行*; 西村 克彦*; 松田 健二*; 布村 紀男*; 並木 孝洋*; 土屋 大樹*; 赤丸 悟士*; Lee, S.*; 都留 智仁; 髭本 亘; et al.

International Journal of Hydrogen Energy, 95, p.292 - 299, 2024/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Chemistry, Physical)

Al-0.06%Mn、Al-0.06%Cr、Al-0.02%Fe、およびAl-0.02%Ni合金(原子%)について、5$$sim$$300Kの温度範囲でゼロ磁場ミューオンスピン緩和実験を行った。双極子場幅($$Delta$$)の温度依存変化から、調製した合金の4つの異なるピークが明らかになった。200K未満で観測された$$Delta$$ピークに対応するミューオン捕捉部位の原子構成は、溶質および溶質空孔対に近接する水素の捕捉エネルギーに対する第一原理計算を用いて詳細に特徴付けられた。この包括的な分析により、ミューオン$$Delta$$ピーク温度と水素捕捉エネルギーの線形相関を確立することができた。しかし、Al-Mn、Al-Cr、Al-Fe、およびAl-Ni合金では、200Kを超えると4番目の$$Delta$$ピークでこの線形関係からの大幅な逸脱が観測された。この矛盾は、4つのAl原子のうち2つが溶質元素と空孔(溶質空孔対)に置換されている四面体サイト内のミューオンと水素の異なる分布関数を考慮することで解釈できる。

論文

Al-CuおよびAl-Mg-Si合金におけるGPゾーン・ナノクラスタ形成過程および形状決定因子に対する数値解析

東海林 瑞希*; 栗原 健輔*; Lobzenko, I.; 都留 智仁; 芹澤 愛*

軽金属, 74(12), p.535 - 545, 2024/12

Al-Cu合金では時効処理中に板状のGuinier-Preston (GP)ゾーンが形成されるのに対し、Al-Mg-Si合金では時効処理の初期段階で球状のナノクラスタが形成される。よく知られたAl-CuのGP(I)ゾーンとは異なり、Al-Mg-Siのナノクラスタ内に特定の構成は存在しない。しかし、溶質濃度と局所的な配置がその後の析出物形成に決定的な役割を果たすはずである。本研究では、Al-Cu合金とAl-Mg-Si合金におけるGPゾーンとクラスタの形成過程における安定な形状を決定する因子を第一原理計算と機械学習ポテンシャルを用いて評価した。Al-Cuの三体結合の形成エネルギーは、結合角90$$^{circ}$$のCu-Cu-Cu三重項が最も安定であった。実際に、機械学習ポテンシャルを用いたモンテカルロ(MC)シミュレーションを行った結果、結合角90$$^{circ}$$で形成されるCu原子の偏析がより多く観測された。一方、Al-Mg-Si合金の3体クラスタは、特定の方向異方性がなく結合角度が60$$^{circ}$$のときが最も安定であり、その結果、MC計算で球状のナノクラスタの形成が確認された。これらの結果は、局所的な結合の安定性という本質的な特徴が、GPゾーンとナノクラスタの形状を支配することを示している。

論文

高耐熱性ハイエントロピー合金の特異な力学特性の起源

都留 智仁; Han, S.*; Chen, Z.*; Lobzenko, I.; 乾 晴行*

まてりあ, 63(10), p.695 - 702, 2024/10

BCC相の代表的なハイエントロピー合金であるVNbMoTaWは、第5、第6周期の高融点金属で構成されており、それらの合金系の融点も高いことから高耐熱性(Refractory)ハイエントロピー合金と呼ばれている。VNbMoTaWとともにBCC相の代表的なハイエントロピー合金として知られているTiZrNbTaHfは同じく単相であり、VNbMoTaWに比べて融点は500$$^{circ}$$C低いものの、他のBCC合金に見られない室温以下の低温における優れた延性を示すことが知られている。VNbMoTaWとTiZrNbTaHfの二つの高耐熱性ハイエントロピー合金は、強度以外にもすべり挙動などの異なる特性を示すことが報告されているが、どのような特性が力学特性を支配しているかを理解することが、高温強度に優れかつ低温の延性を持つような高耐熱性合金などの優れた合金設計のためには不可欠である。VNbMoTaWとTiZrNbTaHfはいずれも単相合金であることを考えると、構成元素と転位などの変形の基礎となる特性の関係にその鍵があるはずである。本稿では、この二つの高耐熱性ハイエントロピー合金の力学特性の違いについて、実験、理論、計算機シミュレーションを駆使して、延性と強度を制御する重要な因子について検討した結果を紹介する。

論文

Temperature dependence of deformation and fracture in a beta titanium alloy of Ti-22V-4Al

矢野 伶*; 田中 將己*; 山崎 重人*; 森川 龍哉*; 都留 智仁

Materials Transactions, 65(10), p.1260 - 1267, 2024/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

$$beta$$チタン合金の衝撃吸収エネルギー、降伏応力、有効せん断応力、活性化体積、活性化エンタルピーの温度依存性を明らかにするため、77Kから450Kの間で衝撃試験と引張試験を行った。衝撃吸収エネルギーは試験温度の低下とともに減少したが、この合金はbcc構造であるにもかかわらず低温脆化は起こらなかった。引張試験では、約120Kで加工硬化率と降伏応力の温度依存性の両方が変化した。これは、この温度での塑性変形の背後にあるメカニズムの変化を示唆している。転位滑動の活性化エンタルピーの温度依存性から、150Kから200Kまではらせん転位のダブルキンク核生成が転位滑動の支配的なメカニズムであり、200K以上では転位と溶質原子との相互作用が転位滑動の支配的なメカニズムであることが示唆された。120K以下で試験した応力ひずみ曲線には超弾性が現れ、降伏は120K以下の変態誘起塑性に支配されていることが示唆される。

論文

マグネシウム合金の計算材料科学

都留 智仁; 眞山 剛*

軽金属, 74(9), p.442 - 450, 2024/09

マグネシウム(Mg)合金は、構造材料や生体材料として幅広い応用が拡大している。一方で、力学特性や耐食性には改善の余地があることに加え、顕著な塑性異方性に起因して構造設計や変形挙動の予測に関する課題も多く、現在も材料設計/プロセス設計に基づく材料開発が盛んに行われている。本稿では、Mg合金の力学特性に対する計算材料科学研究として、第一原理計算を用いた合金化による機械的性質への影響を非経験的に評価するための手法、および、結晶塑性有限要素法を用いた多結晶挙動および不均一変形の解析方法について、計算手法に関する基本的な枠組みと具体的な解析例を紹介する。

論文

Origin of excellent strength-ductility balance unique to FCC high-entropy alloys; A Plaston-based mechanism derived from electronic structure calculations

都留 智仁

Materials Transactions, 65(9), p.988 - 994, 2024/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

面心立方(FCC)構造を有する高エントロピー合金(HEA)の中には、優れた強度-延性バランスを有するものがある。転位すべり以外の微細な双晶パターンなどの特異な変形モードが機械的特性に寄与している一方で、そのような特異な変形を引き起こすHEAの基本的な性質や特徴は解明されていない。本研究では、CoCrFeNiMnおよびその派生系の優れた機械的特性の原因となる基本特性を第一原理計算により包括的に探索した。局所的な格子歪みはバーガースベクトルのほぼ2%に達し、HEAの強度向上に寄与している。さらに、積層欠陥エネルギー(SFE)は、ランダム固溶体では著しく低い一方、短距離秩序(SRO)が形成されるドメイン周辺では上昇した。SFEの増加は、SFE形成による化学的SROとスピン秩序の乱れに起因する。われわれの計算から、HEA特有の固溶体領域に分布する低SFEドメインと高SFEドメインが、様々な変形モード(Plaston)を連続的に活性化させ、優れた強度と延性のバランスを実現していることが示唆された。

論文

First-principles calculations on dislocations in MgO

清原 慎*; 都留 智仁; 熊谷 悠*

Science and Technology of Advanced Materials, 25(1), p.2393567_1 - 2393567_9, 2024/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Materials Science, Multidisciplinary)

セラミック材料においても塑性変形が生じることは知られているが、金属と比べてほとんど研究されていない。例えば、MgOは典型的なセラミックスの1つであり、実験的にも理論的にも広く研究されている。しかし、転位についての理解は進んでおらず、刃状転位とらせん転位のどちらが滑りやすいかについてさえ、未だ議論されている。本研究では、第一原理計算に基づいてMgOの転位芯の原子構造を直接モデル化し、パイエルス応力を推定した。その結果、主すべり系のらせん転位は刃状転位よりもパイエルス応力が小さいことが明らかになった。この傾向は金属と完全に異なっており、TiNで知られる傾向と一致しており、セラミックス固有の特性であることが示唆される。

論文

Control of twin boundary mobility by solute segregation in Mg binary alloys

染川 英俊*; 都留 智仁; 内藤 公喜*; Singh, A.*

Scripta Materialia, 249, p.116173_1 - 116173_6, 2024/08

 被引用回数:2 パーセンタイル:0.00(Nanoscience & Nanotechnology)

Mg二元合金の$${1012}$$双晶境界に偏析した双晶境界は、転位滑りを阻害する役割を果たすため硬度の増加に寄与する。本研究では、合金元素添加による双晶境界の移動度の影響を実験と計算によって評価した。その結果、内部摩擦試験により、溶質元素に関係なく、誘起された双晶境界は可逆的な動き、つまり成長と収縮のため、減衰能力を高めるのに効果的であることが明らかになった。対照的に、双晶境界偏析のある試験片とない試験片の損失係数を比較すると、偏析は減衰能力の低下につながることがわかった。双晶境界の滑りが発生するために必要なエネルギー障壁は、損失係数と密接に関係していることを示した。

論文

Morphology evolution of $$beta$$-phase in Al-Mg-Si alloys during aging treatment

Ahmed, A.*; Uttarasak, K.*; 土屋 大樹*; Lee, S.*; 西村 克彦*; 布村 紀男*; 清水 一行*; 平山 恭介*; 戸田 裕之*; 山口 正剛; et al.

Journal of Alloys and Compounds, 988, p.174234_1 - 174234_9, 2024/06

 被引用回数:9 パーセンタイル:96.60(Chemistry, Physical)

本研究は、Al-Mg-Si合金における$$beta$$相の成長過程を形態進化の観点から明らかにすることを目的とする。本研究では、高分解能透過電子顕微鏡(HR-TEM)、集束イオンビーム(FIB)及び光学顕微鏡(OM)を用いて、$$beta$$相の配向関係、形状、成長過程、ミスフィット値、及び$$beta$$相とAlマトリックスとの界面状態を調べた。その結果、$$beta$$相の端に$$beta$$ファセットが確認され、$$beta$$相の新しい3次元形状が2つ提案された。我々は、Mg$$_2$$Si結晶の成長過程における形態変化を説明するためにミスフィットを計算し、不安定な{111}$$beta$$ファセットが(001)$$beta$$ファセットや(011)$$beta$$ファセットと比較して高いミスフィット値を持つことを解明した。これは、Al-Mg-Si合金の微細構造変化を予測し、所望の特性を持つ材料を設計するために重要な知見である。

論文

Combining muon spin relaxation and DFT simulations of hydrogen trapping in Al$$_{6}$$Mn

清水 一行*; 西村 克彦*; 松田 健二*; 赤丸 悟士*; 布村 紀男*; 並木 孝洋*; 土屋 大樹*; Lee, S.*; 髭本 亘; 都留 智仁; et al.

Scripta Materialia, 245, p.116051_1 - 116051_6, 2024/05

 被引用回数:1 パーセンタイル:54.79(Nanoscience & Nanotechnology)

質量ppmレベルの水素は金属材料の水素脆化を引き起こすが、水素の捕獲部位を実験的に解明することは極めて困難である。我々は、正ミュオンが水素の軽い同位体として作用することを利用して、物質中の水素の捕獲状態を研究した。ゼロ磁場ミュオンスピン緩和実験と密度汎関数理論(DFT)計算をAl$$_{6}$$Mnに対して行った。Al$$_{6}$$Mnにおける水素のDFT計算の結果、4つの水素トラップサイトが見つかり、その水素トラップエネルギーはeV/atom単位で0.168(サイト1), 0.312(サイト2), 0.364(サイト3), 0.495(サイト4)であった。推定された双極子磁場幅の温度変化($$Delta$$)は、94, 193, 236Kでステップ状の変化を示した。サイト密度を考慮すると、観測された$$Delta$$の変化温度は、サイト1, 3, 4にミュオンがトラップされたものと解釈される。

論文

Emergence of crack tip plasticity in semi-brittle $$alpha$$-Fe

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

Journal of Applied Physics, 135(7), p.075102_1 - 075102_7, 2024/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)

体心立方(bcc)金属および合金では延性脆性遷移温度以下において脆性的破壊が起きる。この事象は、脆性破壊を起こすき裂先端の臨界応力拡大係数が塑性変形を起こす臨界応力拡大係数よりも小さく塑性変形よりも脆性破壊が優先的に選択されるという考え方によって理論的に説明されている。この考え方は巨視的には正しいが、このような脆性破壊は常にき裂先端近傍での小規模な塑性変形、すなわちき裂先端塑性変形を伴う。この論文では、最近開発された$$alpha$$-Feの機械学習原子間ポテンシャルを用いて原子論的モデリングを行い、この塑性の発現メカニズムを解析した。その結果、高速なき裂進展によってき裂先端位置の原子群が動的に活性化され、それがき裂先端塑性の前駆体になっていることが判明した。

論文

Grain boundary plasticity in Mg binary alloys by segregation of p-block element

染川 英俊*; 都留 智仁; Singh, A.*

Materials Science & Engineering A, 893, p.146066_1 - 146066_8, 2024/02

 被引用回数:3 パーセンタイル:82.75(Nanoscience & Nanotechnology)

微細粒組織を有するMg二元合金の押出成形において、p-ブロック元素(Ga, Ge, In)の添加が粒界組織と室温機械的応答に及ぼす影響を評価した。Mg-Ga合金とMg-In合金では粒界偏析が確認されたが、Mg-Ge合金ではそのような溶解性に関連した微細構造は見られなかった。これらの粒界偏析は、Mg-Ga合金とMg-In合金の塑性変形に影響を与えた。特に、Mg-In合金はひずみ速度依存性が大きく、低ひずみ速度領域で良好な変形性を示した。このことは、粒界すべりが塑性変形に寄与したことを示している。第一原理計算により、p-ブロック元素は結晶粒界において結合を弱める効果をもたらし、結晶粒界における原子間距離は元素によって異なることが示された。粒界における結合の弱化は、一般に粒界破壊をもたらす要因になるため靱性を低下させることが多いが、粒内の塑性変形能が低いMgにおいては、変形時の粒界滑りの寄与を高めることで延性を向上させる正の効果を生じることが明らかになった。

論文

Intrinsic factors responsible for brittle versus ductile nature of refractory high-entropy alloys

都留 智仁; Han, S.*; 松浦 周太郎*; Chen, Z.*; 岸田 恭輔*; Lobzenko, I.; Rao, S.*; Woodward, C.*; George, E.*; 乾 晴行*

Nature Communications (Internet), 15, p.1706_1 - 1706_10, 2024/02

 被引用回数:22 パーセンタイル:98.42(Multidisciplinary Sciences)

耐火ハイエントロピー合金(RHEA)は、超高温用途への応用の可能性から注目されている。しかし、体心立方結晶をもつため面心立方HEAよりも脆く、さらに、主要なNi基超合金やFCC合金系の材料よりも著しく低いクリープ強度を示す。これらの欠点を克服し、RHEAを実用的な構造材料に発展させるためには、強度と延性を制御する要因の基礎的な理解を深める必要がある。本研究では、TiZrHfNbTaとVNbMoTaWという2つのモデルRHEAを調査し、前者は77Kまで塑性圧縮可能であるのに対し、後者は298K以下では圧縮不可能であることを示した。TiZrHfNbTaの六方最密充填(HCP)元素は、すべての構成元素がBCCであるVNbMoTaWと比較して、転位芯エネルギーを下げ、格子歪みを大きくし、せん断弾性率を下げることで、高い延性と相対的に高い降伏強度につながることがわかった。転位芯構造はVNbTaMoWではコンパクトで、TiZrHfNbTaでは拡張しており、2つのRHEAで異なる滑り面が活性化していることがわかった。これらは、いずれもHCP元素の濃度に起因していることが第一原理計算により明らかになった。この結果は、HCP元素とBCC元素の比率に関連した電子構造の変化を利用して、強度、延性、すべり挙動を制御し、より効率的な発電所や輸送のための次世代高温材料を開発できることを実証している。

論文

機械学習ポテンシャルを用いたBCC鉄へき開の大規模原子シミュレーション

鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*

材料, 73(2), p.129 - 135, 2024/02

FeやWのようなBCC遷移金属は{100}面に沿ってへき開する。このメカニズムを明らかにするために、人工ニューラルネットワーク(ANN)技術によって作成された原子間ポテンシャルを用いて0KにおけるBCC鉄の曲線き裂先端の原子論的シミュレーションを行った。その結果、{110}クラック面に沿ったき裂先端では転位が放出されへき開が抑制されることを発見し、{100}面に沿ってのみへき開が観察される理由を説明できることがわかった。さらに、有限温度での{100}へき開シミュレーションでは、塑性変形を伴いより現実的な破壊が再現された。

論文

First-principles analysis of the effects of oxygen, vacancies, and their complexes on the screw dislocation motion in body-centered cubic Nb

都留 智仁; Lobzenko, I.; 尾方 成信*; Han, W.-Z.*

Journal of Materials Research and Technology, 28, p.1013 - 1021, 2024/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:28.81(Materials Science, Multidisciplinary)

体心立方耐熱金属において、ある種の溶質原子は硬化と脆化を誘発する。特に格子間酸素はNbに劇的な硬化をもたらし、酸素を添加したNb合金の降伏応力は純Nbの2倍以上になる。この酸素による劇的な硬化は、転位と酸素の相互作用が比較的弱いため、従来のメカニズムでは説明できない。本研究では、らせん転位と酸素、空孔との3体相互作用に着目した。第一原理計算の結果、酸素と転位の相互作用は斥力であるが、空孔と酸素のペアが形成されると、らせん転位との引力相互作用が強まることが明らかになった。さらに、この特徴は、Nb中の酸素の特異な性質であることがわかった。空孔と酸素のペアは、孤立した空孔と酸素の格子間よりも転位運動のエネルギー障壁をより大きく増加させる。この過程において、酸素のユニークな八面体-四面体シャッフリングプロセスが劇的な硬化に支配的に寄与しているという、新しいメカニズムを発見した。このように、酸素添加BCC合金では、広く分布する空孔-酸素対が転位運動の強力な障害物として振る舞い、損傷蓄積と連続的な硬化を引き起こす。

論文

First-principles calculations of hydrogen trapping energy on incoherent interfaces of aluminum alloys

山口 正剛; 海老原 健一; 都留 智仁; 板倉 充洋

Materials Transactions, 64(11), p.2553 - 2559, 2023/11

 被引用回数:8 パーセンタイル:66.66(Materials Science, Multidisciplinary)

アルミニウム合金中のMgZn$$_2$$析出物とMg$$_2$$Si晶出物の非整合界面における水素トラップエネルギーを第一原理計算から計算することを試みた。非整合界面を含む単位胞は周期境界条件を満たさず、結晶ブロックが不連続になるため、不連続領域(真空領域)から離れた領域で水素トラップエネルギーを計算した。その結果、この原子論的配置を仮定した非整合界面では、水素原子のトラップエネルギーがかなり大きいことがわかった。また、アルミニウム母相中のMg$$_2$$Siの非整合界面における水素トラップによる凝集エネルギーの減少についても予備的計算を行った。

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