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報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和2年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 丹羽 正和; 島田 顕臣; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; et al.

JAEA-Research 2021-007, 65 Pages, 2021/10

JAEA-Research-2021-007.pdf:4.21MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和2年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について取りまとめた。

報告書

HTTR(高温工学試験研究炉)の内部溢水影響評価

栃尾 大輔; 長住 達; 猪井 宏幸; 濱本 真平; 小野 正人; 小林 正一; 上坂 貴洋; 渡辺 周二; 齋藤 賢司

JAEA-Technology 2021-014, 80 Pages, 2021/09

JAEA-Technology-2021-014.pdf:5.87MB

2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故を受けて制定された新規制基準対応としてHTTRの内部溢水に係る対策及び影響評価を実施した。影響評価にあたっては、高温ガス炉の特徴を考慮し、機器・配管の想定破損による溢水、火災の拡大防止のために設置される系統からの放水による溢水及び地震に伴う機器・配管の破損による溢水を想定し、それぞれに対して没水、被水、蒸気による溢水の影響評価を行った。また、放射性物質を含む液体の管理区域外への溢水についても影響評価を行った。この結果、HTTRで発生した溢水は、対策をとることによって原子炉施設の安全機能に影響を及ぼさないことを確認した。

論文

$$^{129}$$I/$$^{127}$$I and $$Delta$$$$^{14}$$C records in a modern coral from Rowley Shoals off northwestern Australia reflect the 20th-century human nuclear activities and ocean/atmosphere circulations

三ツ口 丈裕; 岡部 宣章*; 横山 祐典*; 米田 穣*; 柴田 康行*; 藤田 奈津子; 渡邊 隆広; 國分 陽子

Journal of Environmental Radioactivity, 235-236, p.106593_1 - 106593_10, 2021/09

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Environmental Sciences)

深部流体の識別指標に資するためのヨウ素129($$^{129}$$I)測定技術開発を目的として、北西オーストラリア産の現生サンゴ骨格年輪(西暦1931年-1991年)のヨウ素129濃度($$^{129}$$I/$$^{127}$$I)及び炭素14濃度($$Delta$$$$^{14}$$C)を測定した。$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iは東濃地科学センター加速器質量分析装置(JAEA-AMS-TONO-5MV)を用い、$$Delta$$$$^{14}$$Cは東京大学の加速器質量分析装置を用いて測定した。その結果、$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iと$$Delta$$$$^{14}$$Cの両方で1950年代から明瞭な上昇が見られた。$$Delta$$$$^{14}$$Cの上昇は大気圏核実験によるものであり、$$^{129}$$I/$$^{127}$$Iの上昇は大気圏核実験及び核燃料再処理によるものである。以上の結果は先行研究と良く一致していることから、JAEA-AMS-TONO-5MVによる$$^{129}$$I/$$^{127}$$I測定が更に拡張されたといえる。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和3年度)

石丸 恒存; 國分 陽子; 島田 耕史; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 横山 立憲; 藤田 奈津子; 小北 康弘; et al.

JAEA-Review 2021-012, 48 Pages, 2021/08

JAEA-Review-2021-012.pdf:1.64MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和3年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、地層処分事業実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

Characteristics in trace elements compositions of tephras (B-Tm and To-a) for identification tools

奈良 郁子*; 横山 立憲; 山崎 慎一*; 南 雅代*; 淺原 良浩*; 渡邊 隆広; 山田 和芳*; 土屋 範芳*; 安田 喜憲*

Geochemical Journal, 55(3), p.117 - 133, 2021/00

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geochemistry & Geophysics)

白頭山噴火年代は西暦946年であることが広く認められている。噴火で分散した白頭山-苫小牧(B-Tm)テフラは、精確な年代を示す鍵層となる。従来は、このテフラを同定するため、火山ガラス片の屈折率と主成分元素組成が使われていた。しかし、希土類元素に着目した微量元素分析やテフラ層の全堆積物に対する微量元素分析はこれまでほとんど報告例がない。本論文では、東北地方の小河原湖の堆積物コアから採取したB-Tmテフラ及び十和田カルデラ(To-a)テフラについて、火山ガラス片と全堆積物の主要元素及び微量元素分析結果を示す。主要元素及び微量元素の深度プロファイルでは、B-Tmテフラ層においてK$$_{2}$$Oと微量元素の増加が確認されたが、To-aテフラ層においては、これらの元素の増加は確認されなかった。B-Tmテフラ層で検出された高濃度の微量元素は全堆積物だけではなく、ガラス片にも確認された。B-Tmテフラ層のガラス片にみられる元素(特に希土類元素)の組成パターンは、他の日本のテフラガラスとは明らかに異なる。ガラス片と全堆積物の微量元素組成は、B-Tmテフラと他の日本のテフラを区別する上で、有用な指標となると考えられる。

論文

Preliminary report on small-mass graphitization for radiocarbon dating using EA-AGE3 at JAEA-AMS-TONO

渡邊 隆広; 藤田 奈津子; 松原 章浩; 三宅 正恭*; 西尾 智博*; 石坂 千佳; 國分 陽子

Geochemical Journal, 55(4), p.277 - 281, 2021/00

 被引用回数:0

地質試料の放射性炭素年代測定等において加速器質量分析法(AMS)は広く使用されている。しかし、年代測定に必要となる堆積層中の植物片等の試料量は限られており、微少量での年代測定手法の開発が重要である。日本原子力研究開発機構東濃地科学センターのJAEA-AMS-TONOでは、試料前処理用の自動グラファイト調製装置(IonPlus社製AGE3: Automated Graphitization Equipment 3)を導入し、既存の元素分析装置(Elementar社製EA: Elemental Analyzer)と接続することで、EA-AGE3として使用し、装置の最適化とともに放射性炭素年代測定の前処理手法の改善を継続して進めている。本研究では、炭素量0.1mgから0.05mgでの微少量試料の放射性炭素年代測定を目的として、EA-AGE3装置を用いた試料前処理手法の最適条件を検討した。分析条件の検討として、試料前処理に使用する銀箔のベーキングによる炭素汚染の減少と反応触媒となる鉄粉量の調整を実施した。分析条件の最適化をした後に、放射性炭素年代測定の国際標準物質として使用されているNIST-SRM4990C, IAEA-C1, C4, C5, C7等の放射性炭素濃度測定を実施した。得られた結果は、標準試料の放射性炭素濃度の合意値と概ね$$pm$$2$$sigma$$の範囲で一致した。したがって、本手法による少量試料での年代測定が可能であることが示された。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(令和元年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 國分 陽子; 島田 耕史; 花室 孝広; 島田 顕臣; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.

JAEA-Research 2020-011, 67 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-011.pdf:3.87MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和元年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果等について述べる。

報告書

Status of study of long-term assessment of transport of radioactive contaminants in the environment of Fukushima (FY2018) (Translated document)

長尾 郁弥; 新里 忠史; 佐々木 祥人; 伊藤 聡美; 渡辺 貴善; 土肥 輝美; 中西 貴宏; 佐久間 一幸; 萩原 大樹; 舟木 泰智; et al.

JAEA-Research 2020-007, 249 Pages, 2020/10

JAEA-Research-2020-007.pdf:15.83MB

2011年3月11日に発生した太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、東京電力(現東京電力ホールディングス)福島第一原子力発電所の事故が発生し、その結果、環境中へ大量の放射性物質が放出された。この事故により放出された放射性核種は、その大部分が森林に沈着している。これに対し、面積が広大であり大量の除去土壌などが生じる、多面的な森林の機能が損なわれる可能性があるなどの問題があり、生活圏近傍を除き、汚染された森林の具体的な除染計画はない。そのため、未除染の森林から放射性セシウムが流出し、既に除染された生活圏に流入することで空間線量率が上がってしまうのではないか(外部被ばくに関する懸念)、森林から河川に流出した放射性セシウムが農林水産物に取り込まれることで被ばくするのではないか、規制基準値を超えて出荷できないのではないか(内部被ばくに関する懸念)などの懸念があり、避難住民の帰還や産業再開の妨げとなる可能性があった。日本原子力研究開発機構では、環境中に放出された放射性物質、特に放射性セシウムの移動挙動に関する「長期環境動態研究」を2012年11月より実施している。この目的は、自治体の施策立案を科学的側面から補助する、住民の環境安全に関する不安を低減し、帰還や産業再開を促進するといった点にある。本報告書は、原子力機構が福島県で実施した環境動態研究におけるこれまでの研究成果について取りまとめたものである。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和2年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 島田 耕史; 國分 陽子; 丹羽 正和; 浅森 浩一; 渡邊 隆広; 末岡 茂; 小松 哲也; 横山 立憲; et al.

JAEA-Review 2020-010, 46 Pages, 2020/07

JAEA-Review-2020-010.pdf:1.89MB

本計画書では、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和2年度の研究開発計画を取りまとめた。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、これまでの研究開発成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進する。

論文

A Geochemical approach for identifying marine incursions; Implications for tsunami geology on the Pacific coast of northeast Japan

渡邊 隆広; 土屋 範芳*; 山崎 慎一*; 澤井 祐紀*; 細田 憲弘*; 奈良 郁子*; 中村 俊夫*; 駒井 武*

Applied Geochemistry, 118, p.104644_1 - 104644_11, 2020/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:77.47(Geochemistry & Geophysics)

地層中の津波堆積物の分布から、過去の津波浸水域を推定することが可能である。津波浸水域に関する情報は、今後の防災や減災計画の基礎データとして利用することが期待されている。しかし、津波堆積物を用いて過去の津波浸水域を復元するにあたり、形成年代の決定、津波堆積物の供給源の特定、洪水や高潮堆積物との区別、及び目視で判別困難な泥質津波堆積物の検出等が現状で解決すべき課題となっている。本研究では上記の問題を解決する一つの手段として、津波堆積物の地球化学判別手法を提案した。仙台平野において採取された堆積物の化学分析を実施し、津波堆積物の判別手法の改良を試みた。分析の結果、カルシウム等の単成分による津波層検出は、後背地の特徴や貝殻の有無などの影響を強く受けることから必ずしも有効ではなく、ケイ素とアルミニウムとの相対比についても、砂層の検出には有効であるが、その供給源に関する情報は乏しいことが示された。一方、ナトリウムとチタンとの相対比を用いることによって海由来の物質で形成された堆積層を検出できる可能性が高いことが示唆された。

論文

Present status of the JAEA-AMS-TONO in 2019

藤田 奈津子; 松原 章浩; 三宅 正恭*; 渡邊 隆広; 國分 陽子; 加藤 元久*; 岡部 宣章*; 磯崎 信宏*; 石坂 千佳*; 西尾 智博; et al.

Proceedings of the 8th East Asia Accelerator Mass Spectrometry Symposium and the 22nd Japan Accelerator Mass Spectrometry symposium (EA-AMS 8 & JAMS-22), p.34 - 36, 2020/00

日本原子力研究開発機構東濃地科学センターでは加速器質量分析装置JAEA-AMS-TONOを1998年から運用を開始し、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発の一環として行う深地層の科学的研究のうち、地質環境の長期安定性に関する研究に対して年代測定及びその技術の開発を行っている。本発表では2019年度の現状について報告する。装置導入から2018年度までの総測定時間は約25,000時間であり、総測定試料数は20,000試料を超え、複数の核種による年代測定法を実用化しており、幅広い年代値を持つ地質試料等に適用している。最近では測定試料が増加し、新しいAMS装置の導入が予定されている。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(平成30年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 花室 孝広; 島田 顕臣; 國分 陽子; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 雑賀 敦; et al.

JAEA-Research 2019-006, 66 Pages, 2019/11

JAEA-Research-2019-006.pdf:4.39MB

本報は、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における平成30年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報告では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。

論文

Current status of JAEA-AMS-TONO in the 20th year

國分 陽子; 藤田 奈津子; 三宅 正恭; 渡邊 隆広; 石坂 千佳; 岡部 宣章; 石丸 恒存; 松原 章浩*; 西澤 章光*; 西尾 智博*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 456, p.271 - 275, 2019/10

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.18(Instruments & Instrumentation)

JAEA-AMS-TONOは、日本原子力研究開発機構東濃地科学センターに導入されてから20周年を迎えた。5MVタンデム型加速器質量分析装置を用いて、炭素,ベリリウム,アルミニウムの同位体測定を行っている。また、現在、さらなる利用を広げるため、ヨウ素同位体測定等の整備を進めている。年間の測定試料数はここ5年の平均で、およそ1000個である。そのうち、最も多い測定は炭素であり、主に高レベル放射性廃棄物の地層処分に関わる地質環境の長期安定性に関する研究の一環で地質試料の年代測定に使われている。近年、試料調製のスピードを上げるため、自動グラファイト調製装置の導入及び地下水中の溶存無機炭素のガス化回収装置の構築を行った。また、ベリリウム、アルミニウム測定では地球科学の研究に利用する一方、ベリリウムについては検出限界の低減を図った。最近、ヨウ素の測定に向け、測定条件の検討を行っている。

論文

Preliminary test of the EA-AGE3 system for $$^{14}$$C measurement of CaCO$$_{3}$$ samples and coral-based estimation of marine reservoir correction in the Ogasawara Islands, Northwestern Subtropical Pacific

國分 陽子; 三ツ口 丈裕*; 渡邊 隆広; 山田 努*; 浅海 竜司*; 井龍 康文*

Radiocarbon, 61(5), p.1593 - 1601, 2019/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Geochemistry & Geophysics)

日本原子力研究開発機構・東濃地科学センターに設置された自動グラファイト化装置AGE3及びペレトロン年代測定装置(JAEA-AMS-TONO)を用いて造礁サンゴ試料の$$^{14}$$C測定を実施した。本研究では、まず、沖縄本島南岸で採取した2つの完新世中期化石サンゴについて、AGE3で調製したグラファイトと従来法(リン酸分解)で調製したグラファイトの$$^{14}$$C測定値を比較した。その結果、AGE3で調製したグラファイトの方がわずかに$$^{14}$$C濃度が高くなる傾向が見られた。この傾向は、AGE3を用いることによって古い試料(例えば10,000 BP)の$$^{14}$$C年代が過小評価される可能性を示唆するが、現代/近代試料への影響は無視できる。そこで、小笠原諸島・父島で採取した現生サンゴに刻まれている1900年代$$sim$$1950年代の年輪から2$$sim$$3年毎に試料を削り出し、これらの年輪試料にAGE3を適用して$$^{14}$$C濃度を測定し、この海域におけるリザーバー年代補正の評価を行った。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度計画書(令和元年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 花室 孝広; 島田 顕臣; 國分 陽子; 浅森 浩一; 丹羽 正和; 島田 耕史; 渡邊 隆広; 末岡 茂; et al.

JAEA-Review 2019-010, 46 Pages, 2019/09

JAEA-Review-2019-010.pdf:2.45MB

本計画書は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$令和3年度)における令和元年度の研究開発計画である。本計画の策定にあたっては、「地質環境の長期安定性に関する研究」基本計画-第3期中長期計画に基づき、第2期中期目標期間(平成22年度$$sim$$平成26年度)における研究開発の成果、関係研究機関の動向や大学等で行われている最新の研究成果、実施主体や規制機関のニーズ等を考慮した。研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適時反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで研究開発を推進していく。

報告書

福島における放射性セシウムの環境動態研究の現状(平成30年度版)

長尾 郁弥; 新里 忠史; 佐々木 祥人; 伊藤 聡美; 渡辺 貴善; 土肥 輝美; 中西 貴宏; 佐久間 一幸; 萩原 大樹; 舟木 泰智; et al.

JAEA-Research 2019-002, 235 Pages, 2019/08

JAEA-Research-2019-002.pdf:21.04MB

2011年3月11日に発生した太平洋三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波により、東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生し、その結果、環境中へ大量の放射性物質が放出され、その大部分が森林に沈着している。これに対し、面積が広大であり大量の除去土壌等が生じる、多面的な森林の機能が損なわれる可能性があるなどの問題があり、生活圏近傍を除き、汚染された森林の具体的な除染計画はない。そのため、未除染の森林から放射性セシウムが流出し、既に除染された生活圏に流入することに対する懸念があり、避難住民の帰還や産業再開の妨げとなる可能性があった。原子力機構では、環境中に放出された放射性物質、特に放射性セシウムの移動挙動に関する「長期環境動態研究」を2012年11月より実施している。この目的は、自治体の施策立案を科学的側面から補助する、住民の環境安全に関する不安を低減し、帰還や産業再開を促進するといった点にある。本報告書は、原子力機構が福島県で実施した環境動態研究におけるこれまでの研究成果について取りまとめたものである。

論文

Ion beam induced luminescence of complexes formed in adsorbent for MA recovery process

渡部 創; 片井 雄也*; 松浦 治明*; 加田 渉*; 江夏 昌志*; 佐藤 隆博*; 新井 剛*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 450, p.61 - 65, 2019/07

 被引用回数:1 パーセンタイル:24.18(Instruments & Instrumentation)

Ion-beam induced luminescence (IBIL) analysis on MA recovery adsorbent was performed to give chemical states of complexes formed in the adsorbent as fundamental information for process design, and EXAFS analysis was also carried out to support discussions. The IBIL spectra of the binary extractants system seemed to be superposition of individual ones, however it has also original peaks. As intensities of those peaks rapidly decreased with iteration time of measurements and the original peaks were not observed for the adsorbent without charging Eu(III), they were attributed to complexes of Eu(III) with organic compounds. Contributions of CMPO and HDEHP extractants for Eu(III) extraction must be not only individual ones but also cooperative.

論文

The Surface composition of asteroid 162173 Ryugu from Hayabusa2 near-infrared spectroscopy

北里 宏平*; Milliken, R. E.*; 岩田 隆浩*; 安部 正真*; 大竹 真紀子*; 松浦 周二*; 荒井 武彦*; 仲内 悠祐*; 中村 智樹*; 松岡 萌*; et al.

Science, 364(6437), p.272 - 275, 2019/04

 被引用回数:138 パーセンタイル:99.8(Multidisciplinary Sciences)

小惑星探査機はやぶさ2のターゲット天体であるリュウグウは、始原的な炭素質物質で構成されていると考えられている。はやぶさ2に搭載された近赤外分光計(NIRS3)によって、天体の表面組成を得た。天体全体の観測で、弱く細い吸収が2.72ミクロンに確認され、OHを含む鉱物の存在を示している。弱いOH吸収と低いアルベドは熱やショックによって変質を受けた炭素質コンドライトに似ている。OHバンドの位置はほとんど一定であり、衝撃片の集合によって形成されたリュウグウは組成的に均質であることを示している。

報告書

地質環境の長期安定性に関する研究 年度報告書(平成29年度)

石丸 恒存; 尾方 伸久; 島田 顕臣; 浅森 浩一; 國分 陽子; 丹羽 正和; 渡邊 隆広; 雑賀 敦; 末岡 茂; 小松 哲也; et al.

JAEA-Research 2018-015, 89 Pages, 2019/03

JAEA-Research-2018-015.pdf:14.43MB

本報は、高レベル放射性廃棄物の地層処分技術に関する研究開発のうち、深地層の科学的研究の一環として実施している地質環境の長期安定性に関する研究について、第3期中長期目標期間(平成27年度$$sim$$平成33年度)における平成29年度に実施した研究開発に係る成果を取りまとめたものである。第3期中長期目標期間における研究の実施にあたっては、最終処分事業の概要調査や安全審査基本指針等の検討・策定に研究成果を適宜反映できるよう、(1)調査技術の開発・体系化、(2)長期予測・影響評価モデルの開発、(3)年代測定技術の開発の三つの枠組みで進めている。本報告では、それぞれの研究分野に係る科学的・技術的背景を解説するとともに、主な研究成果及び今後の課題等について述べる。

論文

加速器質量分析法による年代測定技術とその応用; 前処理手法の改良による極微量分析の検討

渡邊 隆広

JAEA-Review 2018-037, p.20 - 22, 2019/03

東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、加速器質量分析法を用いた地質試料の年代測定が可能である。これまでに放射性炭素, ベリリウム-10及びアルミニウム-26による年代測定が実用化されている。本技術開発では、放射性炭素年代測定に必要な前処理手法の改良として、元素分析計及び自動グラファイト調製装置を用いた作業の効率化を検討した。本技術開発により実施した国際標準試料の測定結果は、既報の値とよく一致した。また、両装置を用いることにより、年代測定に必要なグラファイト調製までの作業時間が大幅に短縮された。さらに、両装置を用いることにより、従来法で必要な試料量の10分の1となる炭素量0.1mgでのグラファイト調製に成功した。

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