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論文

粘土を含む水が花崗岩質岩盤の透水特性に及ぼす影響

奈良 禎太*; 柏谷 公希*; 桶谷 和生*; 藤井 宏和*; Zhao, Y.*; 加藤 昌治*; 青柳 和平; 尾崎 裕介; 松井 裕哉; 河野 勝宣*

材料, 73(3), p.220 - 225, 2024/03

岩盤中においては、その中に含まれる亀裂が地下水流動や物質移動の主な移行経路となる。このような亀裂に粘土鉱物のような微細な粒子が充填すると、岩盤の透水係数が低下することが室内試験により確認されている。本研究では原位置においても同様の現象が発生するかを確認するため、瑞浪用地の深度300mにおいて岩盤中に粘土を含む水を注入し、岩盤の透水性の変化を測定した。原位置試験では粘土を含む水の注入により、2オーダーの透水性の低下が確認され、原位置においても粘土鉱物のような粒子の亀裂の充填により透水性が低下することが確認された。

論文

Effect of alloy element on weld pool dynamics in laser welding of aluminum alloys

宮城 雅徳*; Hongze, W.*; 吉田 涼平*; 川人 洋介*; 川上 博士*; 菖蒲 敬久

Scientific Reports (Internet), 8(1), p.12944_1 - 12944_10, 2018/08

 被引用回数:42 パーセンタイル:81.46(Multidisciplinary Sciences)

レーザー溶接中の金属内部の挙動は材料強度、欠陥発生等に大きく影響することから非常に重要である。本研究では、さまざまなシリーズのアルミニウム合金のレーザー溶接における溶接プールのダイナミクスに関して、その場放射光X線位相コントラストイメージングシステムにより調査した。その結果、レーザーを照射した金属がすぐに蒸発し、キーホールが発生し、その後、キーホールの周囲の金属がキーホールの熱で徐々に溶けていくことが観察された。また、キーホールの深さの成長率は、低沸点元素(TCE)の総含有量と正の線形相関があり、安定した段階でのキーホールの深さと直径も同様であることを明らかにした。そして、実験を繰り返し、アルミニウム合金のレーザー溶接における溶融池のダイナミクスに対する合金元素の影響に関して、定量化することに成功した。

論文

国際核融合エネルギー研究センターの高性能計算機システムHeliosを利用した国内シミュレーション研究プロジェクトの進展

石澤 明宏*; 井戸村 泰宏; 今寺 賢志*; 糟谷 直宏*; 菅野 龍太郎*; 佐竹 真介*; 龍野 智哉*; 仲田 資季*; 沼波 政倫*; 前山 伸也*; et al.

プラズマ・核融合学会誌, 92(3), p.157 - 210, 2016/03

幅広いアプローチ協定に基づいて国際核融合エネルギー研究センター(IFERC)の計算機シミュレーションセンター(CSC)に設置された高性能計算機システムHeliosは、2012年1月に運用を開始し、日欧の磁気核融合シミュレーション研究に供用され、高い利用率の実績を示すとともに、炉心プラズマ物理から炉材料・炉工学にわたる広い分野で多くの研究成果に貢献している。本プロジェクトレビューの目的は、国内の大学や研究機関においてHeliosを利用して進められているシミュレーション研究プロジェクトとその成果を一望するとともに、今後予想される研究の進展を紹介することである。はじめにIFERC-CSCの概要を示した後、各研究プロジェクト毎にその目的、用いられる計算手法、これまでの研究成果、そして今後必要とされる計算を紹介する。

論文

Cross-scale interactions between electron and ion scale turbulence in a tokamak plasma

前山 伸也*; 井戸村 泰宏; 渡邉 智彦*; 仲田 資季*; 矢木 雅敏; 宮戸 直亮; 石澤 明宏*; 沼波 政倫*

Physical Review Letters, 114(25), p.255002_1 - 255002_5, 2015/06

 被引用回数:90 パーセンタイル:95.14(Physics, Multidisciplinary)

実イオン・電子質量比かつ実$$beta$$値のマルチスケールジャイロ運動論的乱流シミュレーションをはじめて実現した。ここで、$$beta$$値はプラズマ圧力と磁気圧の比によって与えられ、微視的不安定性に対する電磁効果を特徴付ける。電子・イオンスケールのスケール間相互作用を明らかにするために両スケールにおける数値解析を行った。実質量比のスケール分離があっても、イオンスケール乱流が電子スケールストリーマを消去し、イオンだけでなく電子の熱輸送も支配する。また、イオンスケールモードが有限$$beta$$効果によって安定化される場合には乱流輸送への電子スケールダイナミクスの寄与は無視できなくなり、イオンスケール乱流輸送を増大させることがわかった。

論文

Corrosion-erosion test of SS316L grain boundary engineering materials (GBEM) in lead bismuth flowing loop

斎藤 滋; 菊地 賢司*; 濱口 大; 手塚 正雄*; 宮城 雅徳*; 粉川 博之*; 渡辺 精一*

Journal of Nuclear Materials, 431(1-3), p.91 - 96, 2012/12

 被引用回数:16 パーセンタイル:75.52(Materials Science, Multidisciplinary)

鉛ビスマス材料試験ループ1号(JLBL-1)の第5期3600時間試験運転において、配管内部に取り付けられた試験片の腐食評価を行った。ループの運転温度は高温部が450$$^{circ}$$C、低温部が350$$^{circ}$$Cで温度差は100$$^{circ}$$Cである。試験片取り付け部の流量は約1L/min.である。試験片取り付け部は内径9mmのSS316L配管に溝を切り、10mm$$times$$10mm$$times$$1mmtの試験片を4枚取り付けた。試験片の材質はSS316L母材及びSS316L粒界制御(GBE)材である。運転終了後の試験片の光学顕微鏡による断面観察の結果、大きな減肉が観察された。SS316L母材,GBE材の減肉量は、それぞれ片面約390$$mu$$m及び190-270$$mu$$mであり、いずれも一様に減肉しつつも、局所的には平坦でなかった。SEM観察,EDX分析の結果、鉛ビスマスによる結晶粒界浸食は、母材,GBE材ともに断面のSEM観察上は数$$mu$$m程度であったが、鉛ビスマスの拡散領域深さは母材が20$$mu$$m程度、GBE材が10$$mu$$m以下で明らかな違いが見られた。これは、粒内への拡散深さは同じでも、GBE材では粒界の連続性を遮断する効果により粒界拡散を抑えた効果によると考えられる。いずれの試料でも酸化物層は観察されなかった。

論文

Ab initio path integral molecular dynamics simulations of F$$_2$$H$$^-$$ and F$$_2$$H$$_3^+$$

鈴木 机倫*; 石橋 宏章*; 八木 清*; 志賀 基之; 立川 仁典*

Progress in Theoretical Chemistry and Physics, 26, p.207 - 216, 2012/08

Zundel型イオンは特異的に強い水素結合を持つが、その詳細な構造は知られていない。本研究では、第一原理経路積分分子動力学シミュレーションを用いて、フッ素のZundel型イオンであるF$$_2$$H$$^-$$イオン, F$$_2$$H$$_3^+$$イオンとその重水素置換体の構造について調べた。これらのイオンの水素結合において、H/D原子は、原子核の量子性のため、F原子間の中心のまわりで大きく構造がゆらいでいることがわかった。また、F$$_2$$H$$^-$$やF$$_2$$H$$_3^+$$のFHやFF原子間距離は、その重水素置換体のF$$_2$$D$$^-$$やF$$_2$$D$$_3^+$$のものよりも長くなる。この結果について、他のZundel型イオンO$$_2$$H$$_3^-$$, N$$_2$$H$$_5^-$$, O$$_2$$H$$_5^+$$, N$$_2$$H$$_7^+$$と比較したところ、それらの重原子間の平均距離とその重水素置換効果に相関があることを発見した。なお、F$$_2$$H$$^-$$については、実験結果や、振動配置間相互作用法による計算結果とよく一致していることがわかり、用いた手法の精度が極めて高いことが立証できた。本成果は、水素結合等での同位体効果やその量子性などを考慮する第一原理計算手法の開発とその検証にあたり、さまざまな分野での応用が期待できる。

論文

The Crystal structure of $$delta$$-Al(OH)$$_{3}$$; Neutron diffraction measurements and ab initio calculations

松井 正典*; 小松 一生*; 池田 恵美*; 佐野 亜沙美; 後藤 弘匡*; 八木 健彦*

American Mineralogist, 96(5-6), p.854 - 859, 2011/05

 被引用回数:13 パーセンタイル:38.25(Geochemistry & Geophysics)

中性子回折実験により、$$delta$$-Al(OD)$$_{3}$$の結晶構造は以前X線回折実験に基づいて報告された${it Pnma}$ではなく${it P}$2$$_{1}$$2$$_{1}$$2$$_{1}$$であることが明らかになった。AlとOの位置はX線回折実験により求めた値を使用し、水素位置は第一原理計算により求めた値を用いて解析を行ったところ、第一原理計算の結果は中性子回折実験の結果とよく一致するものであった。また67GPa付近で${it P}$2$$_{1}$$2$$_{1}$$2$$_{1}$$構造から${it Pnma}$構造へと相転移し、水素が二つの酸素間の中心に位置する対称化が起きることが第一原理計算から示唆された。

論文

Conceptual design of experimental equipment for large-diameter NTD-Si

八木 理公; 渡邊 雅範; 大山 光樹; 山本 和喜; 米田 政夫; 加島 洋一; 山下 清信

Applied Radiation and Isotopes, 67(7-8), p.1225 - 1229, 2009/07

 被引用回数:11 パーセンタイル:59.85(Chemistry, Inorganic & Nuclear)

Neutron Transmutation Doping Silicon (NTD-Si) is expected to save effectively the consumption energy when an Insulation Gate Bipolar Transistor (IGBT) with NTD-Si is applied to electrical inverter of hybrid car. Therefore, development of neutron irradiation technology for the large-diameter silicon up to 12 inches diameter will contribute greatly to increasing production of NTD-Si and cost reduction. In our development project, an irradiation-experimental equipment is designed by using the Monte Carlo neutron transportation calculation code (MCNP5) in order to improve the neutron flux distribution of the radial direction on 12 inches NTD-Si. As the results of the calculations, the neutron absorption reaction ratio of the circumference to the center was within 1.09 by use of the thermal neutron filter which covers the surface of the silicon ingot. The flatting effect of neutron flux distribution for the 12 inches diameter silicon will be confirmed experimentally by using the equipment, which will be installed in the Japan Research Reactor No.4 (JRR-4) in 2009.

報告書

JRR-4における12インチNTD-Si照射実験装置に関する概念設計(受託研究)

八木 理公; 渡邊 雅範; 大山 光樹; 米田 政夫; 山本 和喜; 加島 洋一

JAEA-Technology 2008-015, 91 Pages, 2008/03

JAEA-Technology-2008-015.pdf:22.92MB

最大12インチ径までの大口径シリコンの中性子照射技術を開発のため、中性子輸送計算モンテカルロ計算コードMCNP5を用いて12インチ径のNTD-Siの径方向の中性子束分布を改善する照射条件を解析的に見いだすことにより照射実験装置を設計し、JRR-4で照射実験を行う。これによって、照射装置の設計手法の妥当性を確証する。12インチNTD-Si照射実験装置は、炉心タンク外壁脇に設置し、中性子束の増大を目的とした反射体カバー内で直径12インチ,高さ60cmのシリコンを回転させることにより周方向に均一照射することとし、熱中性子フィルタを周囲に覆ったシリコンを回転させながら上下移動させるスルー法に関する均一照射条件を検討した。検討の結果、厚さ2mmの天然ボロン濃度1.5%含有アルミニウムを用いた熱中性子フィルタをシリコンに覆い、シリコン上下移動範囲を炉心中心-42$$sim$$+22cmにした場合、ダミー領域の上下10cmを除いて$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の偏差が-3.2%$$sim$$5.3%、シリコン中心に対する外周の$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の比(O/C比)が1.09となり、本実験装置における12インチNTD-Siの最適な均一照射条件を導くことができた。

論文

High heat load test of molybdenum

田辺 哲朗*; 藤野 道彦*; 野口 宏*; 八木 康文*; 平野 洋一*; 清水 肇*; 秋場 真人; 荒木 政則; 久保田 雄輔*; 宮原 昭*

Journal of Nuclear Materials, 200(1), p.120 - 127, 1993/03

 被引用回数:9 パーセンタイル:66.93(Materials Science, Multidisciplinary)

次期核融合実験炉用プラズマ対向機器表面材料として、幾つかの材料が検討されている。本報では、溶融型モリブデンについて、電子及びイオンビームによる熱衝撃試験を行い、溶融層の構造変化を調べた。溶融型Moは従来の粉末焼結型Moに比べ、結晶粒が大きく、延性が良いこと、不純物が少ないこと等の性質を有している。以下に主要結果を示す。(1)電子ビーム照射試験において、溶融型Moと粉末焼結型Moでは表面損傷状態に大きな違いがある。溶融型Moでは、多少の損傷は確認されたが、単結晶性は表面溶融後においても残っているのに対し、粉末焼結型Moでは、多数のクレータ痕が表面に生じた。これは、粉末焼結型Mo内に残っている不純物ガスによるものと考えられる。(2)電総研核融合実験装置において、Moリミターを採用したことにより、従来得られていた黒鉛リミターでのプラズマ閉じ込め特性と比べ、その特性が改善された。

口頭

12インチNTD-Si照射実験装置に関する概念設計,1; 核解析による大口径NTD-Si均一照射条件の検討

八木 理公; 加島 洋一; 渡邊 雅範; 山本 和喜

no journal, , 

最大12インチ径までの大口径シリコンの中性子照射技術を開発のため、中性子輸送計算モンテカルロ計算コードMCNP5を用いて12インチ径のNTD-Siの径方向の中性子束分布を改善する照射条件を解析的に見いだすことにより照射実験装置を設計する。この設計手法の妥当性を確証するため、JRR-4で照射実験を行う。12インチNTD-Si照射実験装置は、炉心タンク外壁脇に設置し、中性子束の増大を目的とした反射体カバー内で直径12インチ,高さ60cmのシリコンを回転させることにより周方向に均一照射することとし、熱中性子フィルタを周囲に覆ったシリコンを回転させながら上下移動させるスルー法に関する均一照射条件を検討した。検討の結果、厚さ2mmの天然ボロン濃度1.5%含有アルミニウムを用いた熱中性子フィルタをシリコンに覆い、シリコン上下移動範囲を炉心中心-42$$sim$$+22cmにした場合、ダミー領域の上下10cmを除いて$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の偏差が-3.2% $$sim$$ +5.3%、シリコン中心に対する外周の$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の比(O/C比)が1.09となり、目標値であるO/C比1.1を満足することができた。

口頭

12インチNTD-Si照射実験装置に関する概念設計,2; 12インチNTD-Si照射実験装置の機械設計

加島 洋一; 八木 理公; 渡邊 雅範; 山本 和喜

no journal, , 

最大12インチ径までの大口径NTD-Si(中性子核変換ドーピングSi)半導体の均一照射技術を開発するため、解析的に得られた均一照射条件の妥当性を確証することのできる照射実験装置をJRR-4に設置する。設置にあたってはさまざまな制約が生じるが、これらの制約を考慮して設計方針を設定し、照射実験装置の機械設計を行った。機械設計の結果、既存装置と干渉せず、解析で得られた照射条件を満足する照射実験装置を製作できる見通しが得られた。

口頭

大口径シリコン均一照射試験装置の設計

山本 和喜; 米田 政夫; 八木 理公; 渡邊 雅範; 佐川 尚司

no journal, , 

本研究は中性子核変換ドーピング(NTD)法による最大12インチ径までの大口径シリコン半導体の照射技術を開発し、高品位IGBTの低コスト化を促進させ、省エネ効果の高いハイブリット車の普及に貢献することを目標としている。12インチ径のNTD-Siの径方向の中性子束分布を均一化する照射条件を解析的に見いだし、この条件を実現するための照射実験装置を開発し、JRR-4(3.5MW)で照射実験を行う予定にしており、その概念設計が終了したので報告を行う。また、JRR-3(20MW)への12インチ径の照射装置の設置を検討し、JRR-3における照射条件についても解析的に見いだすことができたので、合わせて報告する。

口頭

粒界工学による高性能FBR炉心材料の創製,1; 材料試作

山下 真一郎; 矢野 康英; 遠藤 正樹*; 坂口 紀史*; 渡辺 精一*; 宮城 雅徳*; 佐藤 信也*; 佐藤 裕*; 粉川 博之*; 川合 將義*

no journal, , 

高速炉用に開発されたオーステナイト系ステンレス鋼(PNC316)は、耐照射性と高温特性を兼備した材料として高速実験炉「常陽」や高速原型炉「もんじゅ」などで使用されている。この材料のさらなる高性能化には、耐照射性に関する本質的挙動解明に加えて、抜本的特性改善を期待し得る革新的技術の導入が必要と考えられている。われわれの研究グループでは、このような背景のもと、商用オーステナイト系ステンレス鋼のバルク特性(例えば、腐食特性など)の改良に実績のある「粒界工学的制御法」に注目し、PNC316への同手法の適用性を検討した。検討手順としては、まず初めに、系統的に熱処理条件(温度及び時間)を変え、結晶方位像顕微鏡法(OIM:Orientation Imaging Microscopy)を用いて溶体化のための最適条件を検討した。次いで、加工度と熱処理の組合せ条件を系統的に変え、溶体化の場合と同様、OIMによる粒界性格分布解析結果をもとに、高対応粒界密度が安定的に得られる加工熱処理条件範囲について検討した。これらの総合的な検討の結果、安定的に高対応粒界密度状態が得られる加工熱処理条件範囲を特定し、同手法の適用性に将来的な見通しを得た。

口頭

粒界工学による高性能FBR炉心材料の創製,2; 強度特性評価

矢野 康英; 山下 真一郎; 遠藤 正樹*; 坂口 紀史*; 渡辺 精一*; 宮城 雅徳*; 小山田 哲也*; 佐藤 信也*; 佐藤 裕*; 粉川 博之*; et al.

no journal, , 

PNC316等の高速炉用オーステナイト鋼は、耐照射性と高温強度を備えた高速炉炉心材料として高速実験炉「常陽」や高速原型炉「もんじゅ」などで使用されている。このオーステナイト鋼炉心材料のさらなる高性能化のために、基本特性を抜本的に改善し得る革新的技術の導入が必要と考えられている。そこで、われわれの研究グループではこのような背景のもと、商用のオーステナイト系ステンレス鋼のバルク特性(例えば、腐食特性など)の改良に実績のある 「粒界工学的制御法」に注目し、PNC316への同手法の適用性を検討するために、GBEMの引張特性について評価を行った。その結果、以下の評価を得た。GBEMのYS及びUTSは、BMのそれぞれ約70%と約90%であった。この傾向は、室温と500$$^{circ}$$Cの両者の強度で同様であった。伸びは、GBEMとBMでおおむね同程度であった。強度特性は対応粒界割合より結晶粒径に依存していると考えられる。また、BMとGBEMの500$$^{circ}$$Cの応力歪曲線よりGBEMの方がBMに比べ不連続変形が少なかった。この違いは対応粒界割合等に起因することが示唆される。

口頭

SUS316L粒界制御材の鉛ビスマス流動ループ中における腐食試験

斎藤 滋; 菊地 賢司; 濱口 大; 手塚 正雄; 宮城 雅徳*; 粉川 博之*

no journal, , 

鉛ビスマス材料試験ループ1号(JLBL-1)の第5期3600時間試験運転において、配管内部に取り付けられた試験片の腐食評価を行った。ループの運転温度は高温部が450$$^{circ}$$C、低温部が350$$^{circ}$$Cで温度差は100$$^{circ}$$Cである。試験片取り付け部の流量は約1 L/min.である。試験片取り付け部は内径9mmのSS316L配管に溝を切り、10mm$$times$$10mm$$times$$1mmtの試験片を4枚取り付けた。試験片の材質はSS316L母材及びSS316L粒界制御(GBE)材である。運転終了後の試験片の光学顕微鏡による断面観察の結果、大きな減肉が観察された。SS316L母材,GBE材の減肉量は、それぞれ片面約390$$mu$$m及び190$$sim$$270$$mu$$mであり、いずれも一様に減肉しつつも、局所的には平坦でなかった。SEM観察/EDX分析の結果、鉛ビスマスによる結晶粒界浸食は、母材,GBE材ともに断面のSEM観察上は数$$mu$$m程度であったが、鉛ビスマスの拡散領域深さは母材が20$$mu$$m程度、GBE材が10$$mu$$m以下で明らかな違いが見られた。これは、粒内への拡散深さは同じでも、GBE材では粒界の連続性を遮断する効果により粒界拡散を抑えた効果によると考えられる。いずれの試料でも酸化物層は観察されなかった。

口頭

JRR-4における12インチNTD-Si照射実験装置に関する詳細設計

渡邊 雅範; 八木 理公; 山本 和喜; 楠 剛

no journal, , 

最大12インチ径までの大口径NTD-Si(中性子核変換ドーピング)半導体の照射技術を開発するため、解析により得られた均一照射条件を確証するための照射実験装置をJRR-4に設置する。これまで実施した概念設計に、耐熱,耐圧及び耐震強度を考慮し、照射実験装置の形状及び材料の仕様並びにシリコンインゴットの仕様を決定した。これらの仕様を用いた核解析を行った結果、照射ホルダーの形状変更によりシリコン上下面からの中性子流入割合が減少したため、概念設計時に設定した天然ボロン含有率1.5wt%の熱中性子フィルタでは、シリコン中心に対する外周の$$^{30}$$Si中性子吸収反応率の比(O/C比)が均一照射条件の1.1以下を達成できないことから、天然ボロン含有率2wt%の熱中性子フィルタを採用することとした。

口頭

電子/イオン系マルチスケール乱流シミュレーションによる電子熱輸送解析

前山 伸也; 渡邉 智彦*; 井戸村 泰宏; 仲田 資季; 矢木 雅敏; 宮戸 直亮; 沼波 政倫*; 石澤 明宏*

no journal, , 

核燃焼プラズマでは核融合生成高速アルファ粒子による電子加熱が主要な加熱プロセスとなるため、電子熱輸送の理解はITERにおける極めて重要な課題である。本研究では実質量比・実ベータ値での電子/イオン系マルチスケール乱流解析を行い電子熱輸送特性の評価を行った。本研究結果から、実質量比においてもマルチスケール相互作用を介したETG乱流の抑制が起こり、ITG乱流が電子熱輸送を支配すること、および、有限ベータ値効果によりITGが安定化されると電子スケール乱流の寄与が有意になることが明らかになった。

口頭

ITG乱流とETG乱流のマルチスケール相互作用

前山 伸也; 渡邉 智彦*; 井戸村 泰宏; 仲田 資季; 矢木 雅敏; 宮戸 直亮; 沼波 政倫*; 石澤 明宏*

no journal, , 

国際熱核融合実験炉ITERでは核燃焼プラズマ実験が計画されており、核融合生成高エネルギーアルファ粒子により主に加熱される電子の熱輸送機構の早急な解明が求められている。本研究では、電子熱輸送解析においてこれまで十分に考慮されてこなかった微視的乱流のマルチスケール性について、ジャイロ運動論的シミュレーションに基づく解析を行った。これにより、従来スケール分離が仮定されてきたイオン温度勾配駆動(ITG)乱流と電子温度勾配駆動(ETG)乱流の間で、乱流の非線形結合を介したマルチスケール相互作用が存在すること、および、それによる電子熱輸送スペクトルが大きく変化することを明らかにした。

口頭

Multi-scale interactions between electron- and ion-scale turbulence and their effects on turbulent transport

前山 伸也; 渡邉 智彦*; 井戸村 泰宏; 仲田 資季; 矢木 雅敏; 宮戸 直亮; 沼波 政倫*; 石澤 明宏*

no journal, , 

Most of gyrokinetic simulation studies have treated electron- and ion-scale turbulence separately, assuming scale separation of them. In this research, we have carried out multi-scale gyrokinetic simulations resolving both of electron- and ion scales and evaluate turbulent transport. The simulations reveal multi-scale interactions: suppression of electron-scale turbulence by ion-scale turbulence, and enhancement of ion-scale turbulence by electron-scale turbulence. These results emphasize the importance of multi-scale interactions for evaluating and modeling turbulent transport.

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