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深澤 哲生*; 鈴木 晶大*; 遠藤 洋一*; 稲垣 八穂広*; 有馬 立身*; 室屋 裕佐*; 遠藤 慶太*; 渡邉 大輔*; 松村 達郎; 石井 克典; et al.
Journal of Nuclear Science and Technology, 61(3), p.307 - 317, 2024/03
被引用回数:1 パーセンタイル:30.19(Nuclear Science & Technology)将来実用化されるMA分離変換技術を現在のHLLWに適用するため、柔軟な廃棄物管理システム(FWM)の開発を進めている。このFWMシステムは、MA分離変換技術が実現するまでの間、高レベル廃棄物(HLW)を顆粒体として貯蔵するシステムである。模擬HLLWからのロータリーキルンによる顆粒体製造と、現在のHLW貯蔵施設でのHLW顆粒体の一時貯蔵(約50年)のための基礎実験と予備的熱分析により、その主要プロセスの実現可能性をそれぞれ基本的に確認した。顆粒体製造実験では、ロータリーキルンによって比較的大きな粒子を製造できることが明らかになった。熱分析の結果、小さい直径のキャニスターを用いて、HLWよりも高い貯蔵密度で安全に貯蔵できることが示された。また、潜在的な放射性毒性及び処分場面積についてFWMシステムの有効性を評価し、FWMはこれらの要因を低減することができ、現行の再処理工場で発生するHLWの処分において大きなメリットがあることが示された。日本では軽水炉の燃料が長期間保管され、再処理工場の運転開始が間近とされているため、FWMシステムは高レベル放射性廃棄物処分の環境負荷低減に有効なシステムと考えられる。
深澤 哲生*; 星野 国義*; 山下 淳一*; 高野 公秀
Journal of Nuclear Science and Technology, 57(11), p.1215 - 1222, 2020/11
被引用回数:1 パーセンタイル:9.26(Nuclear Science & Technology)将来の核燃料サイクルシナリオの変化に柔軟に対応可能なプルトニウム管理システム(FFCI)の概念を開発し、成立性を定量的に評価した。この概念では、軽水炉使用済燃料の大部分を占めるウランのみを粗分離・回収し、プルトニウムは精製せずマイナーアクチノイドや核分裂生成物とともに、容量の小さい「リサイクル原料」として貯蔵する。将来において具体的なプルトニウム利用方法(高速炉あるいは軽水炉MOX燃料等)の決定を受けて初めてプルトニウムを精製して利用することから、現行の核燃料サイクルシナリオと比較して核不拡散性が高い。この概念の技術的課題となるウラン回収とリサイクル原料の一時貯蔵に関して、文献調査、模擬物質による基礎実験、計算コードによる臨界・発熱対策等の検討結果を本論文にとりまとめた。
小林 正起*; 丹羽 秀治*; 原田 慈久*; 堀場 弘司*; 尾嶋 正治*; 大渕 博宣*; 寺倉 清之*; 池田 隆司; 腰越 悠香*; 尾崎 純一*; et al.
Journal of Power Sources, 196(20), p.8346 - 8351, 2011/10
被引用回数:32 パーセンタイル:65.83(Chemistry, Physical)コバルトフタロシアニンとフェノール樹脂の混合物の熱分解によって合成したコバルトフタロシアニン由来の炭素触媒中の炭素原子の電子構造をX線吸収微細構造分析と硬X線光電子分光を用いて調べた。Co K端XAFSスペクトルからほとんどのコバルト原子は金属状態であるが酸洗い後でも少量の酸化コバルト成分があることがわかった。また、XAFSとHXPESのプローブ長の違いから酸洗い後においてCoクラスタ凝集体の表面領域はおもに金属Coから構成されていることがわかった。酸洗い前後で電気化学的性質がほとんど変化しなかったことから、残存金属Co又は酸化Co自体は炭素カソード触媒の酸素還元反応活性にほとんど寄与しておらず、炭素や窒素等の軽元素がコバルトフタロシアニン由来炭素触媒の活性点を構成していると考えられる。
丹羽 秀治*; 小林 正起*; 堀場 弘司*; 原田 慈久*; 尾嶋 正治*; 寺倉 清之*; 池田 隆司; 腰越 悠香*; 尾崎 純一*; 宮田 清蔵*; et al.
Journal of Power Sources, 196(3), p.1006 - 1011, 2011/02
被引用回数:93 パーセンタイル:90.93(Chemistry, Physical)固体高分子形燃料電池用窒素含有炭素ベース正極触媒3種類の電子構造を硬X線光電子分光で調べた結果を報告する。炭素1sスペクトルから酸素還元活性には炭素ネットワークが重要であること、窒素1sスペクトルから高活性なサンプルはグラファイト様窒素をより多く含むことがわかった。
伊藤 孝憲*; 平井 岳根*; 山下 純一*; 渡部 昌司*; 川田 悦也*; 北村 尚斗*; 井手本 康*; 井川 直樹
Physica B; Condensed Matter, 405(8), p.2091 - 2096, 2010/04
被引用回数:16 パーセンタイル:55.65(Physics, Condensed Matter)酸素イオン伝導体(BaSr
)(Co
Fe
)O
について、高温中性子回折実験を行い、リートベルト法,最大エントロピー法(MEM)及びMEMに基づくパターンフィッティング法(MPF)解析によって、本物質における酸素拡散機構を解析した。720Kでは、多量の欠損が生じている4
サイト上に存在する酸素の異方性原子変位パラメータと中性子散乱長密度は4
及び8
サイト方向を向いていることから、酸素イオンは4
-4
サイト間及び4
-8
サイト間を経由して拡散していることを明らかにした。
深澤 哲生*; 山下 淳一*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 井上 正*; 湊 和生; 佐藤 正知*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
軽水炉から高速増殖炉への移行期のサイクルシステムを検討することが重要である。移行期のシナリオを注意深く検討するとともに、高速増殖炉の円滑な導入のための柔軟な燃料サイクル(FFCI)を提案した。FFCIでは、軽水炉使用済燃料から、まずウランを約90%取り除き、残ったリサイクル原料(40%U,15%Pu,45%その他元素)から、高速増殖炉の導入状況に合わせながら、U/Puを回収し燃料製造を行う。FFCIの利点は、使用済燃料のまま保管するよりも体積を小さくすることができるとともに、高速増殖炉の導入速度に合わせて、Pu濃度の高いリサイクル原料を貯蔵又はPuをリサイクル原料から回収して燃料として供給できることである。
深澤 哲生*; 山下 淳一*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 井上 正*; 湊 和生; 佐藤 正知*
Proceedings of 3rd International ATALANTE Conference (ATALANTE 2008) (CD-ROM), 7 Pages, 2008/05
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因を考慮した移行シナリオを網羅的に検討し、各シナリオに柔軟に対応できる燃料サイクルシステムを開発中である。そこでは、軽水炉使用済燃料からのウランの粗分離、並びにプルトニウム/ウラン/核分裂生成物の一時保管及び適時の再処理によるFBRへのプルトニウム燃料の供給を柱としている。柔軟性確保手段の比較検討結果を報告する。国の原子力政策大綱によれば、経済性等の条件が整うことを前提にFBRは2050年頃から導入するものとし、FBRの導入に必要な第二再処理設備は2010年から検討することになっている。第二再処理は今後40100年の将来にかかわるため種々の変動・不確実性が想定され、それらに対する柔軟性の確保は重要である。Pu需給バランスの観点から変動に対し柔軟性を確保する手段について比較評価し、課題摘出・燃料サイクルシステムへの適用性等の検討を行った。
小西 啓之; 山下 正人*; 水木 純一郎; 内田 仁*
Characterization of Corrosion Products on Steel Surfaces, p.199 - 222, 2006/00
大気腐食によって低合金鋼表面に生成する腐食物(さび)層には、鋼表面を保護し耐食性を高める働きのあることがわかっている。このような保護性さび層の機能や生成機構の詳細については未だに解明されていない点が多い。本稿ではCr及びNiを主要添加合金元素とする鋼材を用いた長期大気暴露試験によって得られたさび試料について、われわれが行った放射光XAFS実験の詳細を解説し、さび層保護機能に関して得られた知見を紹介する。また放射光白色X線を用いた回折実験によってFe-Cr, Fe-Ni合金表面の液膜腐食過程のその場観察についても詳述し、液膜中に共存するイオン種と腐食生成物との相関を示す。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Proceedings of 16th International Corrosion Congress (CD-ROM), 6 Pages, 2005/09
耐候性鋼保護性さび層の構造的特徴と合金元素及び塩化物イオンとの関係を明らかにするために、塩化物環境下で大気暴露した純鉄、Fe-Cr及びFe-Ni合金の表面さび層のXANESを放射光を用いて測定した。Cl K吸収端XANES測定からこれらのさび層がアカガネアイト以外の塩化物を含むことがわかったが、その塩化物の特定には至っていない。Fe K吸収端XANES測定からこれらのさび層がゲーサイト,アカガネアイト,レピドクロサイト及びマグネタイトを主成分とすることがわかった。特にFe-Ni合金のさび層中のアカガネアイトの成分比はFe-Cr合金と比べて相対的に多い。またFe-Cr合金さび層のCr K吸収端XANESスペクトルはCr添加量に依存してわずかに変化するが、Fe-Ni合金さび層のNi K吸収端XANESにはそのような傾向は見られず、Ni添加量のある範囲においてNi周辺の局所構造は変化しないことがわかる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 46(2), p.329 - 336, 2005/02
被引用回数:30 パーセンタイル:80.82(Materials Science, Multidisciplinary)少量のクロムを含む従来型耐候性鋼の耐食性は、塩分飛来環境下では著しく減少する。そのため合金元素としてニッケルを添加した耐候性鋼が、塩分飛来環境下での使用に耐える新型鋼材として注目される。このような耐候性鋼の保護性さび層の構造を知る手がかりとして、宮古島で大気暴露した鉄,鉄ニッケル合金,鉄クロム合金の各試料片の表面に生成したさび層の分析を放射光を用いたCl K-XANES, Fe K-XANESによって行った。Fe K-XANESスペクトルをパターンフィッティング解析することで、さび層の主要構成成分であるゲーサイト,アカガネイト,レピドクロサイト,マグネタイトの組成比を求めることができた。いずれのさび試料についても最も組成比の高い成分はアカガネイトであり、しかもFe-Ni合金のさび中のアカガネイト組成比はFe-Cr合金さび中のそれよりも高い結果となった。一般にアカガネイトは鋼材の腐食をより進行させるということを考えると、塩分環境でより耐食性が高いはずのFe-Ni合金でさび中のアカガネイト量が多いことは意外である。両者のさび中のアカガネイトが質的に異なるものであり、Fe-Ni合金さび中のアカガネイトは腐食の進行に関与しないと考えられる。一方、さび層のCl K-XANESスペクトルは人工育成アカガネイトのそれと極めてよく似ているが、主吸収ピークの立ち上がりにアカガネイトのスペクトルにはないショルダーピークが見られることから、さび層はアカガネイト以外にも何らかの塩化物を含んでいる。幾つかの参照用塩化物試料とスペクトルを比較したが、さび中の塩化物を特定するには至っていない。しかしこのことはClが直接CrやNiなどの添加合金元素と結合していないこと、したがって金属塩化物を生成することにより添加合金元素の耐食性に関する役割を阻害するものではないことがわかる。ショルダーピークは合金元素の添加量がそれぞれある値より低いときにのみ現れており、この塩化物の生成プロセスと鋼材の腐食率との間に関連性があると考えられる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 46(2), p.337 - 341, 2005/02
被引用回数:11 パーセンタイル:60.78(Materials Science, Multidisciplinary)Cr-ゲーサイト中のCrの配位数を決定するために、人工育成Cr-ゲーサイトに対するEXAFS解析を行った。スペクトルはフォトンファクトリー(PF)の放射光を用いて測定した。フーリエ・フィルタリングを用いて最近接原子によるEXAFS振動を抽出し、カーブフィッティングで構造パラメータを求めた。その結果、(71)個のO
がCrに配位していることがわかった。このことから、耐候性鋼のCr-ゲーサイト保護性さび層の最も特徴的な保護効果は、Cr
に配位するO
によってCr-ゲーサイト粒子に負の固定電荷がもたらされることで生じるものと説明できる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 46(1), p.136 - 139, 2005/01
被引用回数:3 パーセンタイル:32.70(Materials Science, Multidisciplinary)耐候性鋼の表面に生成するさび層の保護性は、さび層の構造に関係して現れる特性である。塩分環境下でCr添加型耐候性鋼のさび層よりもNi添加型耐候性鋼のさび層が高い保護性を持つことは、それぞれのさび層中におけるCr及びNiの化学状態や局所構造などの特徴が異なることを示唆する。塩分環境下での鋼材さび層の保護性に対するCrとNiの効果の相違を説明するために、塩分環境下で大気暴露したFe-Cr及びFe-Ni合金のさび層中のCr及びNiの周辺構造を放射光を用いたXANES測定によって調べた。Cr K-edge XANES測定の結果よりFe-Cr合金のさび層中のCrの局所構造はCr添加量によって変化し、したがってその構造は不安定であり、CrまたはCrが作る分子はその周辺の原子から比較的強く相互作用を受けると考えられる。一方、Fe-Ni合金のさび層のNi K-edge XANES測定から、Niがさび層構成物質の結晶構造の中の特定の位置を占有しており、このためClイオンなどの影響をNiはほとんど受けず、保護性さび層形成にかかわる役割を阻害されないと考えられる。
小西 啓之; 山下 正人*; 内田 仁*; 水木 純一郎
Materials Transactions, 45(12), p.3356 - 3359, 2004/12
被引用回数:10 パーセンタイル:52.44(Materials Science, Multidisciplinary)耐候性鋼中の添加合金元素であるNiやCr、環境中の腐食イオンであるClが耐候性鋼の耐食性に及ぼす働きを調べるために、飛来塩分量の多い試験場で大気暴露した純Fe,Fe-Ni合金,Fe-Cr合金から表面さび層を採取し、そのCl K吸収端XANESを放射光を用いて測定した。二元合金表面のさびのXANESスペクトルには吸収端近傍にショルダーピークが現れる。現時点でこのピークに対応した塩化物は特定できていない。そのピーク強度は暴露試験材中の合金元素の種類と量に依存するが、ピーク位置は一定であった。このことからさび中のClイオンは添加合金元素と直接結合しているのではないことがわかった。
加藤 崇; 辻 博史; 安藤 俊就; 高橋 良和; 中嶋 秀夫; 杉本 誠; 礒野 高明; 小泉 徳潔; 河野 勝己; 押切 雅幸*; et al.
Fusion Engineering and Design, 56-57, p.59 - 70, 2001/10
被引用回数:18 パーセンタイル:75.84(Nuclear Science & Technology)ITER中心ソレノイド・モデル・コイルは、1992年より設計・製作を開始し、1999年に完成した。2000年2月末に原研に建設されたコイル試験装置への据え付けが終了し、3月より第1回のコイル実験が開始され、8月末に終了した。本実験により、コイルの定格性能である磁場13Tを達成したとともに、コイルに課せられた設計性能が十分に満足されていることを実証することができた。本論文は、上記実験結果につき、直流通電、急速励磁通電、1万回サイクル試験結果としてまとめる。また、性能評価として、分流開始温度特性、安定性特性、クエンチ特性についても言及する。
山下 正人*; 小西 啓之; 高橋 正光; 水木 純一郎; 内田 仁*
Materials Science Research International, Special Technical Publication, 1, p.398 - 401, 2001/05
耐候性低合金鋼のさび層は大気腐食に対して強い保護機能を有する。鉄鋼のさび層を制御するには、さびの詳細な構造及びそれと防食性との関係を知ることが重要である。特にさび層に含まれる合金元素の原子位置は直接さび層の構造と特性を制御していると考えられる。本研究ではFe-Cr合金蒸着膜を硫酸水溶液液膜下で腐食させて得られる生成物について、その局所構造を調べた。メスバウアー分光法及び放射光斜入射X線回折法の結果は、腐食生成物が-FeOOHと超微細ゲーサイト(
-FeOOH)とから成ることを示している。EXAFS実験より少なくともゲーサイト中にはFe-Cr合金からのCrが存在することがわかった。Feサイトを置換したCrがゲーサイトの結晶粒径を微細化する一方、Fe-O-OH八面対の間に侵入して存在するCrがさび層にイオン選択性を与え、保護機能を増加させていると考えられる。
辻 博史; 奥野 清*; Thome, R.*; Salpietro, E.*; Egorov, S. A.*; Martovetsky, N.*; Ricci, M.*; Zanino, R.*; Zahn, G.*; Martinez, A.*; et al.
Nuclear Fusion, 41(5), p.645 - 651, 2001/05
被引用回数:58 パーセンタイル:83.15(Physics, Fluids & Plasmas)ITERを構成する3群の超伝導コイルでは、中心ソレノイド・コイルが最も高い磁場13Tを0.4T/s以上の速度で急速励起するパルス動作が要求される点で、最も技術的難度の高いコイルである。そこで中心ソレノイド・コイル工学設計の妥当性を確認し、併せてコイルの製作技術を開発する目的で、中心ソレノイド・モデル・コイルの開発が進められてきた。約8年をかけて完成したモデル・コイルの実験がこの程、国際共同作業として原研で実施され、技術開発目標をすべて満足する実験成果と貴重な技術データが得られた。
山下 淳一*; 深澤 哲生*; 河村 文雄*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 湊 和生; 赤堀 光雄; 荒井 康夫
no journal, ,
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因に柔軟に対応できる燃料サイクルシステム(FFCI: Flexible Fuel Cycle Initiative)を考案した。本システムにおいて、約90%のウランを分別除去する技術及びウラン分別後の残り(リサイクル原料:Pu, U, FP, MA)の特性について調査検討した。U分別技術としては、FSで開発中の晶析法,米国AFCIで開発中のUREX法及び乾式法として溶融塩電解法やフッ化物揮発法のいずれも適用可能であるが、回収Uの有効利用のためには高除染なU回収技術が適当である。また、リサイクル原料の基本特性から、その取扱いや貯蔵冷却時において、従来の高レベルガラス固化体と同様の技術が適用できる見通しを得た。
小西 啓之; 山下 正人*; 森本 淳一*; 内田 仁*; 水木 純一郎
no journal, ,
鉄鋼材料表面に生成する大気腐食さび層は種々の腐食生成物を含み、その組成比,構造はさび層の保護機能に関与する。そのため、さび層構成物質の組成比からさび層の保護性を評価する方法が提案されている。われわれはXANESスペクトルからさび層組成比を求め、鋼材の組成や腐食環境・期間によって相違があるかどうかを調査した。実験試料にはFe-Ni二元合金屋外大気暴露試験片(Fe-3%Ni, Fe-5%Ni, Fe-9%Niなど)の表面の腐食生成物を採集し、微粉末化して用いた。大気暴露試験は宮古島,銚子,つくばなど飛来塩分量の異なる場所で半年3年にわたって行われている。実験結果より、(1)腐食の初期ではNi含有量によらずさび層の組成はほぼ一定である、(2)Ni含有量が少ないときは大気暴露期間による組成比の変化はなく、(3)Ni含有量が多いほど組成比が大きく変化する、ことがわかった。またさび層の主成分は
-FeOOHであった。
山下 淳一*; 深澤 哲生*; 河村 文雄*; 星野 国義*; 笹平 朗*; 佐藤 正知*; 湊 和生
no journal, ,
軽水炉(LWR)から高速増殖炉(FBR)への移行期において、種々の不確定要因に柔軟に対応できる燃料サイクルシステムを考案した。本システム(FFCI:Flexible Fuel Cycle Initiative)は、ウラン分別とプルトニウム抽出の再処理機能を分離することにより、余剰プルトニウム非保有,不確実性対応,経済性向上を達成できる。軽水炉使用済燃料中の約90%のUを分別回収した後のリサイクル原料を中間バッファとすることにより、高速炉導入速度の変動に柔軟に対応できる。また、リサイクル原料は多量FP共存のため核拡散抵抗性も高い。ウラン分別は高除染でUが回収できる方法を採用し、再濃縮/利用を図る。
斉藤 淳一; 荒 邦章; 杉山 憲一郎*; 北川 宏*; 山内 美穂*; 山下 晃弘*; 岡 伸樹*; 吉岡 直樹*
no journal, ,
ナノ流体に適合するナノ粒子の製造技術を開発して、ナノ流体の成立要件である分散性及び反応抑制効果を中心とした要素研究を進めることにより、そのメカニズムを把握して化学的活性度抑制効果を明らかにする計画である。最初の段階として、粒子技術の課題の解決方策の見通しを得るとともに、分散性や反応抑制の評価方法を整理した。