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大井 元貴; 酒井 健二; 神永 雅紀; 加藤 崇
no journal, ,
JSNS
SNSなどのパルス中性子源では、冷減速材として液体水素が使用される。液体水素減速材の中性子特性は、水素分子のオルソ・パラ比や温度変化によって変動することが実験的に明らかになっている。特にパルス特性の変化は、加速器トリップや放射線等の影響によって否応なく変化すると予想される。このような問題に対処するために、パルス中性子源診断システムを提案する。本システムは、中性子ビームライン上に小型の中性子検出器を設置して、減速材から放出される中性子スペクトルの連続測定を行い、陽子ビーム電流値や、その他中性子源の状態と合わせて評価することで、減速材から放出される中性子特性の評価を行い、一定時間ごとの減速材内部の状態を記録することで、中性子散乱実験における入射中性子特性の違いを把握することができる。さらに、加速器や中性子源施設の運転情報と減速材内部の情報の時系列を比較してパターン化することで、中性子特性の変化をリアルタイムで予測し、長期間の観測を続けることで、デカップラーやポイゾンの燃焼の過程を追跡することも期待される。
酒井 健二; 木下 秀孝; 甲斐 哲也; 大井 元貴; 星野 吉廣; 神永 雅紀; 加藤 崇
no journal, ,
物質・生命科学実験施設(MLF)は、ミュオンや中性子ビームを安全かつ効率よく利用者に供給する役割を要求される。その実現のために、施設内の線源設備の運転を独自に行うと同時に、加速器や他実験施設との協調制御にも対応できるMLF制御システム(MLF-GCS)の構築を進めてきた。現段階では、概要設計はほぼ終了し、MLF運転状態に基づいた施設全体や各設備の運転項目の最終検討と、それに対するMLF-GCSの役割分担の明確化を進めている。本発表では、MLF-GCSの概要と構築現状について報告する。
高橋 伸明; 柴田 薫; 佐藤 卓*; 新井 正敏; Mezei, F.*
no journal, ,
J-PARC/MLFに設置が計画されている生物試料やソフトマテリアルをターゲットにした低エネルギーダイナミクス解析装置(DIANA)は、3種類の結晶アナライザー(PG, Ge, Si)を搭載する逆転配置型の非弾性散乱装置である。本装置は、パルス中性子源を線源とした飛行時間型分光器であるため、エネルギー分解能は検出器に到達する中性子の飛行時間に依存する。そのため、原子炉に設置される三軸分光器に用いられるエネルギー集光型とは異なる形状のアナライザーが求められる。われわれはDIANAに搭載するアナライザーのために結晶ピースの新しい配置法を構築した。その特長は以下の通りである。(1)異なる飛行距離を有する結晶ピースを経由した中性子が同時刻に検出器に到達する「時間集光性能」を有すること,(2)アナライザー単結晶の熱散漫性散乱に起因するバックグラウンド低減のため、「空間集光性能」を有すること,(3)Q分解能を向上させるため、それぞれの検出器に対応するアナライザーユニットが試料を見込む散乱角を最小になるよう配置位置をデバイ・シェラーコーン上へ補正することである。この配置の設計方法及び、McStasを用いた計算機シミュレーションによる性能評価について考察する。
玉田 太郎
no journal, ,
X線結晶構造解析では1
以上の高分解能でなければ決定できない水素原子の位置決定を、中性子結晶構造解析では通常の分解能(2.5
程度)で容易に決定できる。よって、中性子解析による蛋白質の構造情報から蛋白質を取り巻く水和水の構造や水素結合・プロトン化の状態などの興味深い情報が得られる。しかしながら、中性子線の強度がX線と比べてはるかに弱く回折データ収集には少なくとも2mm
以上の大きさの結晶を必要とすることから、これまでの中性子解析は「水素・水和水がその機能発現に重要な役割を果たす」蛋白質よりも「大きな結晶ができやすい」蛋白質がその解析対象であった。「水素・水和水がその機能発現に重要な役割を果たす」蛋白質を対象とした研究に取り組むために、われわれは「効果的な大型結晶作成技術の開発」、中性子解析に必要な結晶サイズを小さくするために「完全重水素化試料の作成」に取り組んでいる。これらの課題克服により、中性子解析がめざすべき重要な研究対象の1つは「創薬標的蛋白質」である。われわれの試みはまだその緒についたばかりであるが、これまでに得られた結果、及び今後の展開を紹介する。
前川 藤夫
no journal, ,
J-PARC物質・生命科学実験施設(MLF)の1MWパルス核破砕中性子源(JSNS)を構成する主要機器は、平成14, 15年度からの5か年契約で発注が行われ、平成18年度末から19年度初頭の据付完了を目指し、目下製作,据付の最終段階にある。その後、平成19年度にさまざまな試運転を行い、平成20年5月には初の陽子ビームを受け入れ、中性子源の運転を開始する計画である。中性子源本体は、水銀ターゲット,3台(結合型,非結合型,ポイズン型)の極低温水素モデレータ,反射体,ヘリウムベッセル,陽子ビーム窓,中性子ビームシャッター,遮蔽体等で構成され、それぞれの機器に水銀,極低温水素,冷却水,ガス等の供給システムが備わっている。また、水銀ターゲット容器,モデレータ,ベッセル窓等は遠隔操作で交換するため、専用の遠隔操作装置や汎用のマニュピレータも同時に製作している。本発表では、これらのJSNSを構成する主要機器の製作,据付の最新状況を紹介する。
松田 雅昌
no journal, ,
フラストレート反強磁性体は、磁性と構造の自由度が相互に深くかかわり合い、興味ある現象を示すことが大きな特徴である。われわれは、JRR-3の三軸型中性子分光器TAS-1に設置された三次元偏極解析装置(CRYOPAD)を利用して、これらフラストレート反強磁性体の複雑な磁気構造の詳細解析を行っている。今回は、過去2, 3年間に得られた新しい結果の報告を行う。一つがスピネル磁性体CdCr
O
に関する研究であり、Crモーメントが
面内で楕円スパイラル構造を示すことを示した。もう一つはマルチフェロイック物質TbMnO
に関する研究であり、MnモーメントがSDW相からスパイラル相へ連続的に変化することを、偏極度の非対角成分の測定により初めて明らかにした。
N
微粒子の偏極中性子回折法による磁気形状因子の測定石井 佑弥; 老谷 聖樹; 武田 全康; 加倉井 和久; 菊池 隆之; 奥 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 佐々木 勇治*; 岸本 幹雄*; et al.
no journal, ,
現在使用されている磁気テープ材料は粒径100nm程度の針状メタルが使用されているが、さらに高容量化・高密度化のために微細化又は球状化が必要である。窒化鉄Fe
N
は最近20nm程度の球状試料が得られるようになり、次世代の磁気テープ材料として有望である。ところが、一般的に強磁性体が微粒子状になると熱振動により自発磁化が減少し、磁気モーメントの値が小さくなることが知られている(超常磁性)。さらに、磁気テープ材料としてのFe
N
は酸化防止のためラミネート層を持っており、通常の磁気測定法では正確な磁化の値を決めることが難しい。そこでFe
N
微粒子の正確な磁気モーメントの大きさを決定するために、偏極中性子回折法を用いた磁気形状因子の測定を行った。実験は試料に1Tの磁場をかけて磁化を飽和させて行った。スピンフリッパーを用いて飽和磁化と中性子スピンの向きを平行(ON)/反平行(OFF)にすることで回折強度に差が現れる。もし結晶構造因子が既知であれば、ON/OFFの各ピークでの反転比(flipping ratio)を測定することで磁気形状因子を求めることができる。
鉄及びCoFeの磁気形状因子の測定老谷 聖樹; 石井 佑弥; 武田 全康; 加倉井 和久; 菊池 隆之; 奥 隆之; 篠原 武尚; 鈴木 淳市; 横山 淳*; 西原 美一*; et al.
no journal, ,
磁気テープへの応用という観点から、強磁性微粒子に対する注目が集まっている。偏極中性子回折法は微粒子の磁化を決定するのに有望と思われるが、これまであまり例のない粉末に対する偏極中性子回折実験を行い、磁気形状因子を測定し、磁化を決定した。試料として典型的な強磁性体である
鉄と、磁気テープとして既に実用化されているCoFeの微粒子を選んだ。実験では、試料に10kOeの磁場を散乱ベクトルに垂直にかけ、試料の磁化を飽和させた。偏極中性子回折では磁化ベクトルと中性子スピンの向きが平行か反平行かで回折強度に差が現れる。その回折ピークの反転比Rを測定することで、結晶の(原子核)構造因子が既知であれば、磁気形状因子を求めることができる。一般に回折強度は、装置の分解能や試料の形状などによる補正を受けるが、反転比Rではそのような補正係数が打ち消され、測定精度はほとんど統計誤差のみとなり磁気形状因子を精度よく求めることができる。この実験により、純鉄の磁化が、ほぼ文献値の2.15Tであることが確かめられた。偏極中性子粉末回折法による磁気構造解析の有用性、及びその信頼性についてCoFeの結果も併せて報告する。
朝岡 秀人; 武田 全康; 山崎 大; 山崎 竜也; 田口 富嗣; 社本 真一; 鳥飼 直也*
no journal, ,
SrTiO
のテンプレートとなるSrやSrO薄膜と、Si基板との格子不整合の緩衝域として水素単原子によるバッファー層を挿入し、12%の格子不整合を克服した薄膜成長に成功した。本研究では、埋もれた微小領域の水素界面層を実測する目的で、水素界面層を重水素に置換し中性子に対するコントラストを変化させ、解析精度を上げた中性子反射率測定を行うとともに、多重内部反射赤外分光(MIR-FTIR)法を用いたその場観察による基板直上の埋もれた水素・重水素界面での原子振動・結合状態の精密評価や、透過型電子顕微鏡(TEM)による不整合界面の構造評価を行っている。これら複合的な手法による埋もれた界面解析の試みを紹介する。
Sb
におけるラットリングの可視化金子 耕士; 目時 直人; 木村 宏之*; 野田 幸男*; 松田 達磨; 神木 正史*
no journal, ,
大きなカゴに内包された原子が示す特異な熱振動「ラットリング」が、カゴ状構造を持つスクッテルダイト化合物PrOs
Sb
における非磁性の重い電子系超伝導の発現に重要な役割を担っていると報告された。原子核により散乱される中性子は、熱振動の検出に高い感度を有している。そこで中性子回折により詳細な構造を調べた。単結晶中性子回折実験は、3号炉に設置された4軸回折装置 FONDERで行った。最小二乗法による構造解析から、室温でのPrの熱振動パラメーターが他の構成元素と比べて5倍以上と非常に大きく、平均変位で0.2
に及ぶことを明らかにした。異方性などの詳細を調べる目的で、PRIMAを用いた最大エントロピー法(MEM)による解析を行った結果、空間的に大きく拡がるPrの核度密度分布が、
111
方向に伸びた異方性を有していることを明らかにした。さらに最大密度が、オフセンター位置にあることを見いだした。一方で低温の8Kでは、Os, Sbと比較してその分布は拡がってはいるが、分解能の範囲で異方性はなく、重心がカゴの中心にあることを明らかにした。
石垣 徹; 星川 晃範; 米村 雅雄*; 神山 崇*; 森 一広*; 茂筑 高士*; 相澤 一也; 新井 正敏; 江幡 一弘*; 高野 佳樹*; et al.
no journal, ,
茨城県はJ-PARCの産業利用を推進することを目的として、汎用型粉末散乱装置(茨城県材料構造解析装置)を建設することを決定した。この回折計はハイスループット回折装置として考えられており、材料の開発・研究者は、この装置を材料の開発過程の中で化学分析装置のように手軽に用いることが可能である。この装置は、背面バンクで0.18
d(
)
5の
範囲を分解能
%で測定することが可能であり、5
d(
)
800の
範囲については徐々に変化する分解能でカバーしている。リートベルト解析が可能なデータを測定するための標準的な測定時間は実験室X線装置程度の量で数分である。産業利用を促進するためには、利用システムの整備が必要である。装置の建設は、既に開始されており、2008年には、J-PARCのデイワン装置の一つとして完成の予定である。今回は装置の建設状況についての報告を行う。
目時 直人; 金子 耕士
no journal, ,
平成18年度よりJRR-3ガイドホールのT2-3ビームポートに建設された多目的単色熱中性子ビームポート「武蔵」の目的,ビームポートの概要,装置の現状,今年度の実績について報告する。「武蔵」は2本のビームポートを持ち、長期の準備を要し、技術的に困難な実験に潤沢な中性子ビームを割り当てるとともに、J-PARCの建設に必要な検出器,中性子光学デバイスの開発,残留応力解析など産業利用-トライアルユースに使用される。本年度は低角高角二本のビームポート及び付属回折計が順調に立ち上がり、極端条件実験が開始された。また、多くの種類の検出器のテスト、開発、校正などにもビームを提供した。さらに付属回折計を残留応力解析装置RESA-IIとして提供し、施設供用、トライアルユースも開始された。来年度以降も多くのユーザーからの積極的な提案に、中性子ビームをふんだんに提供していきたいと考えている。
CoO
の水和物の超伝導と磁性茂吉 武人*; 横井 麻衣*; 左右田 稔*; 安井 幸夫*; 小林 義明*; 佐藤 正俊*; 井川 直樹; 加倉井 和久
no journal, ,
Na
CoO

H
Oの超伝導発現機構の解明を目指し、中性子散乱や核磁気共鳴(NMR)等を主手段として基礎物性を調べた。NMRのナイトシフトは臨界温度以下でCoO
面に平行,垂直どちらにかけても減少することから、超伝導電子対の対象性がsingletであることが明らかになり、単結晶を用いた中性子非弾性散乱実験の結果からCoO
面内強磁性の揺らぎは非常に小さいことがわかった。また、粉末中性子回折実験結果から水分子による散漫散乱が観察され、また組成によって00
反射の強度比に違いが見られた。これらの結果から超伝導発現に対する水分子やその秩序の役割について発表する。
RuO
における新しい型の相転移三浦 陽子*; 安井 幸夫*; 佐藤 正俊*; 井川 直樹; 加倉井 和久
no journal, ,
RuO
八面体によって構成される二次元ハニカム格子を持つLi
RuO
において、およそ540Kで温度下降の際の磁化率の急激な減少と電気抵抗率の上昇を伴う相転移が発見された。この転移の機構を探るために中性子回折実験を行い、得られたデータについてRietveld解析を行った。その結果、転移温度以下では空間群
2
/
であり、転移温度以上では
2/
であることが明らかになった。また、高温相ではハニカム格子にはほとんど歪みがないが、低温相では特定のRu-Ru距離が10%以上も縮む。この距離の接近はRu-Ru間の分子軌道形成によるものであると考えられる。
V
O
の逐次磁気相転移と
相図安井 幸夫*; 小林 祐介*; 茂吉 武人*; 左右田 稔*; 佐藤 正俊*; 井川 直樹; 加倉井 和久
no journal, ,
Co
イオンが階段状に歪んだカゴメ格子を形成しているCo
V
O
の単結晶を用いて磁化率・比熱などの巨視的物性量を
の各軸方向の磁場中で測定するとともに、粉末及び(
軸方向の磁場下で)単結晶を用いた中性子回折実験を行い、詳細な磁気相図を作成した。ゼロ磁場下では11.2K, 8.8K, (6.0-7.0)Kで磁気相転移が観察され、また、磁場印加とともに転移点は大きくシフトした。また、
軸方向の磁場下では
1Tで新たな磁気相が現れることなどが明らかとなった。
Harjo, S.; 盛合 敦; 白木原 香織; 鈴谷 賢太郎; 鈴木 裕士; 高田 慎一; 森井 幸生; 新井 正敏; 友田 陽*; 秋田 貢一*; et al.
no journal, ,
J-PARCのMLFにおいて、材料科学や工学に関する、応力・ひずみ及び結晶学的な構造などを含めたさまざまな問題を解決するために、原子力機構が主体となって工学応用回折装置である新材料解析装置の建設・整備を進めている。本装置はデカップル・ポイゾンH
モデレータをのぞみ、適用波長範囲では良い対称性と狭い幅の回折プロファイルを実現する中性子を利用する。本装置のL1及びL2はそれぞれ40m及び2.0mで、主検出器を90deg散乱角に設置する。長いフライトパスによるビーム損失と速中性子や
線からのバックグラウンドを低減させるために、湾曲中性子ガイド管を上流部に取り入れ、下流部に上下エリプティカル・テパードの直導管を取り入れる。本装置の最適化はモンテカルロシミュレーションMcStasを用いて行い、5.0mm以下のゲージ幅の試料に対して、0.2%以下の分解能を確保できる。本装置は応力・ひずみ測定だけでなく、微小領域の粉末回折実験や製造プロセスでの回折実験にも適用することが十分に可能である。本装置の測定効率はRESAに比べて1-2桁程度と予想され、SNS-VULCANと十分競争することができる。
日下 勝弘; 大原 高志; 田中 伊知朗*; 新村 信雄*; 栗原 和男; 細谷 孝明; 尾関 智二*; 相澤 一也; 森井 幸生; 新井 正敏; et al.
no journal, ,
茨城県が原子力機構の協力のもとJ-PARC, MLFに建設を開始した生命物質構造解析装置(BIX-P1)は最大格子長約150
の単結晶試料の回折データが測定可能で、現存する最高性能の生体高分子用中性子回折計BIX-3,4(JAEA)の100
150倍の測定効率を目指している。本装置はこの高い測定効率を実現するため、結合型減速材を配するビームラインに設置される。しかし、結合型減速材からの中性子ビームはパルス時間幅が広く、隣接する反射が時間・空間方向に重なりを示すことが予想される。よって、装置設計パラメータはこのブラッグ反射の重なりとその分離を考慮し決定しなければならない。そこで、われわれは回折計の設計パラメータをもとにTOF回折データをシミュレーションする3つのプログラムを独自に開発し、(1)反射重なりシミュレーションによる光学系パラメータと試料-検出器間距離の検討,(2)ブラッグ反射の収率シミュレーションによる最適な検出器配置と高効率な測定方法の検討,(3)ブラッグ反射の時間方向のプロファイルシミュレーションによる反射分離方法の考察を行った。本発表ではそれぞれの検討・考察の結果を報告する。
MnGa系単結晶における磁場誘起マルテンサイト変態と温度依存性マルテンサイト変態の比較井上 和子*; 山口 泰男*; 石井 慶信; 山内 宏樹; 平賀 晴弘*
no journal, ,
ホイスラー型off-stoichiometric合金Ni
Mn
Ga
の単結晶について、磁場誘起マルテンサイト変態と温度下降による通常の熱弾性型マルテンサイト変態の様子を比較検討した。この合金は、293K付近に熱弾性型マルテンサイト変態点とキュリー点を合わせ持ち、マルテンサイト相(低温相)では強磁性,母相(高温相)では常磁性となっている。293K, 10Tまでの磁場下測定を日本原子力研究開発機構の三軸分光器TAS-2で、293K-130K、無磁場での温度変化測定をJRR-3ガイドホールの三軸分光器AKANEで行った。どちらの場合も母相であるcubic構造0,2,0周りの
,
,0逆格子面上で
-scan を行った。293Kにおける10Tの磁場と、293Kよりも14K低い温度279Kは、ほぼ同じ散乱パターンが得られた。また、cubic 0,2,0のまわりに新しく現れた強いピークは、低温相orthorhombic構造の2,0,0及び0,0,2に対応することがわかった。さらに、orthorhombic構造の0,2,0ピークはcubic 0,2,0とほぼ同じ位置にある。これらの実験結果から、マルテンサイト変態に対する磁場の効果は、温度下降とほぼ同じ効果を持つことが明らかとなった。
深澤 裕; 井川 直樹; 山内 宏樹; 石井 慶信
no journal, ,
JRR-3に設置されている中性子回折装置(HRPD及びHERMES)と米国オークリッジ国立研究所のHFIRに設置されている回折装置(WAND)を用いて、氷のプロトンが秩序化して強誘電体の構造へと変化する現象を研究した。各々の回折装置の特色を生かして、プロトンの配置の詳細,秩序過程のカイネティクス,高い秩序度を発生させるために要する温度条件等、これまで不明であったプロトンの挙動の全容を調査した。特に、秩序化を促す要因として、水酸化物,酸や塩等の不純物,
線照射等の効果を分析し、イオン欠陥や水素結合上のプロトンの欠陥(L欠陥等と呼ばれる)と秩序化の関係を調べた。これらの研究結果に基づくと、冥王星に代表される氷天体群は、自然にプロトンの配置が秩序化した強誘電体氷である可能性が高いものと考えられる。この強誘電体氷の存在の有無は、近い将来、冥王星探査機による調査から明らかになるだろう。
の偏極中性子による5f電子状態の研究目時 直人; 本多 史憲; 金子 耕士; 浄念 信太郎; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 青木 大*; 本間 佳哉*; 塩川 佳伸; 大貫 惇睦
no journal, ,
スピン偏極中性子散乱実験による遍歴多体5f電子系NpTGa
の磁気構造の研究を紹介し、この手法がアクチノイド化合物の5f電子状態を明らかにするうえでいかに有効かを紹介する。また、講演では遍歴多体5f電子系における多極子秩序について議論する。