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論文

Decomposition of endocrine disrupting chemicals in real wastewater by $$^{60}$$Co $$gamma$$-ray irradiations

木村 敦; 田口 光正; 大谷 仁己*; 平塚 浩士*; 小嶋 拓治

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 61, 2007/02

水環境保全に関する研究の一環として、実排水中の内分泌撹乱化学物質(EDCs)の放射線照射による無害化処理技術の開発を行った。EDCsの中でも最も活性が高く人畜由来の女性ホルモンである17$$beta$$-エストラジオール(E2)、及び工業目的として人工的に作られ、環境中の存在量が最も多いEDCsの一つとして挙げられる${it p}$-ノニルフェノール(NPs)を放射線照射し、その分解挙動を明らかにするとともに、ヒト及びメダカレセプターを用いたYeast two-hybrid assayによってそれらの分解生成物を含めた毒性を評価した。この結果から、夾雑物の指標となる総有機炭素量(TOC)と無害化に必要となる線量の相関関係を明らかとした。さらに、これに基づき、実際にEDCsを含む実排水を電子ビームを用いて分解するモデルプロセスについて、コスト評価を行った。

論文

Imaging of parallel routes of photoassimilate transport in an intact plant body

藤巻 秀; 阪本 浩一; 河地 有木; 石井 里美; 鈴井 伸郎; 石岡 典子; 渡辺 智; 松橋 信平

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 126, 2007/02

アサの同一個体において、上下に隣接する2枚の葉に$$^{11}$$CO$$_{2}$$を前後して投与し、葉から輸送される光合成産物の動きをそれぞれイメージングした。両ケースの輸送経路,輸送速度を比較・解析した結果、これらの輸送経路は一部で互いに逆向きの流れが平行して走っている部分があることが明らかになり、このことから相互の連絡が密でないことが推測された。

論文

Nano-structure controlled polymer electrolyte membranes for fuel cell applications prepared by ion beam irradiation

八巻 徹也; 廣木 章博; 浅野 雅春; 前川 康成; Voss, K.-O.*; Neumann, R.*; 吉田 勝

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 35, 2007/02

イオンビーム照射とエッチング処理により得たイオン穿孔膜に、さらに$$gamma$$線照射とグラフト重合を組合せた手法により新規な燃料電池用電解質膜を作製した。作製法は次のように行った。まず、$$^{129}$$Xeイオン(450MeV)を照射したPVDF(25$$mu$$m)を80$$^{circ}$$Cの9M KOH水溶液で50時間処理し、100nmの孔径を持つイオン穿孔膜を得た。次に、このイオン穿孔膜に$$gamma$$線を照射後、スチレンをグラフト重合し、スルホン化することにより電解質膜とした。グラフト率をコントロールすることにより、0.4$$sim$$2.2mmol/gのイオン交換容量を持つ電解質膜を得た。これらの電解質膜の膜面方向と膜厚方向のプロトン導電性を交流インピーダンス法で測定したところ、膜面方向は、イオン交換容量が1.7mmol/gまで測定限界以下であったが、膜厚方向ではイオン交換容量とともに増加した。これらの結果から、イオンビームを用いることで、一次元的なプロトン伝導経路を持つ異方導電性電解質膜を作製することができた。

論文

Non-invasive imaging of cadmium transport in crop plants

藤巻 秀; 中村 進一*; 鈴井 伸郎; 石岡 典子; 茅野 充男*; 松橋 信平

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 127, 2007/02

イネ,ソルガムなどを供試植物とし、生きた植物体におけるカドミウムの吸収・移行・蓄積の様子をPositron Emitting Tracer Imaging System(PETIS)を用いて非侵襲的・経時的・定量的に画像化する技術を確立した。

論文

Chemical state analysis of vacancy-impurity complexes by positron annihilation spectroscopy

藤浪 真紀*; 小熊 幸一*; 赤羽 隆史*; 河裾 厚男; 前川 雅樹

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 151, 2007/02

Siへの自己イオン注入によって形成される欠陥層による銅不純物のゲッタリング効果を陽電子ビームを用いて調べた。Cz-Siに対して3MeVの自己イオンを1E+14/cm$$^{2}$$注入し、続いて裏面より200keVの銅イオンを1E+14/cm$$^{2}$$注入した。その後、300$$sim$$800$$^{circ}$$Cの範囲で1時間アニールを行った。陽電子ビームを用いてS-E測定及び同時計数ドップラー拡がり測定を行った。銅不純物の分布をSIMSを用いて決定した。まず、裏面より銅不純物のみを注入したものでは、400$$^{circ}$$C以上で原子空孔と銅不純物の複合体が生成し、600$$^{circ}$$Cでこれが消失することがわかった。一方、表面から自己イオン、裏面から銅不純物を注入した場合では、600$$^{circ}$$Cで自己イオンによって形成された欠陥層に銅不純物が堆積していることがわかった。また、700$$^{circ}$$Cではさらに変化が起こったが、同時計数ドップラー拡がりスペクトルは、銅イオン注入のない場合とある場合でほぼ同じであった。これより、700$$^{circ}$$Cでは欠陥層に捕らえられた銅不純物は、解離するものと考えられる。SIMS測定の結果も同様の特徴を示した。

論文

Characterization of ion beam-induced quantum structures using a slow positron beam

前川 雅樹; Yu, R.; 河裾 厚男

JAEA-Review 2006-042, JAEA Takasaki Annual Report 2005, P. 152, 2007/02

イオン注入による各種の量子構造形成メカニズムは基礎・応用の両面において非常に重要である。われわれは、陽電子消滅法の量子構造研究への適用を試みている。まず2次元量子井戸構造として炭化ケイ素(SiC)への酸素イオン打ち込みによる埋め込み酸化膜の形成に着目した。このようなSiC-On-Insulator(SiC-OI)構造は実デバイス開発においても重要な技術であり多くの研究がなされている。試料作製時におけるイオン照射量や温度などの条件は、標準的な手法に則った。照射後は酸素打ち込み領域において多くの欠陥が生成したことが確認された。熱焼鈍によっても欠陥は完全に回復せず、また埋め込み酸化膜にも多くの欠陥が残留することが明らかとなった。このように本方式によって製作したSiC-OI構造は非常に多くの欠陥を含有した構造であるため、陽電子の量子的振る舞いを発現させるにいたらなかったが、一方でこれらの結果は、従来考えられていた埋め込み酸化膜層形成方法よりも高温での熱アニールやイオン注入を行うことで、より欠陥含有量の少ない高品質な基板作成が可能になることを示唆するものとなった。

口頭

メタノール燃料電池用電解質膜の高性能化

浅野 雅春; Chen, J.; 前川 康成; 吉田 勝

no journal, , 

前照射・後グラフト重合法により得た68.3%のグラフト率をもつMeSt/tBuSt/DVB/BVPE(40/40/2.5/17.5wt-%)四元系グラフト重合膜をスルホン化した。この電解質膜(プロトン導電率:0.058S/cm)の60$$^{circ}$$C,10Mメタノール濃度でのメタノール透過性を検討したところ、メタノール透過係数はナフィオン112の6.63cm$$^{2}$$/sに対し、四元系電解質膜では1.16cm$$^{2}$$/sになることがわかった。また、四元系グラフト膜を$$gamma$$線多重架橋した後、スルホン化した四元系電解質膜では、メタノール透過係数はさらに小さくなりナフィオンの1/10にまで抑制できることもわかった。この電解質膜を用いて、70$$^{circ}$$Cのセル温度で5Mメタノール水溶液を燃料とした発電試験を行った。得られたI-V特性から求めたそれぞれの最大出力密度はナフィオン112の33mW/cm$$^{2}$$ に対し、四元系電解質膜では2倍以上の74mW/cm$$^{2}$$になることがわかった。

口頭

ベトナムとの二国間協力における多糖類の放射線改質

廣木 章博; 長澤 尚胤; 八木 敏明; 玉田 正男

no journal, , 

当研究グループでは、ベトナムに豊富に存在する海藻やカニ・エビなどの海産物を原料としたアルギン酸やキチン・キトサンなどの天然多糖類を有効に活用した新たな産業の創出を目的に、多糖類の放射線加工に関する研究協力を行っている。6年間に及ぶこれまでの研究協力の中で、植物成長促進剤,抗菌・抗カビ剤,金属吸着材の開発などさまざまな成果を上げてきた。例えば、アルギン酸水溶液に$$gamma$$線照射することで、従来の酵素分解法に比べ簡便に低分子量化することができることを見いだした。低分子量化したアルギン酸を添加すると、イネやニンジンの生育が約20%促進されることがわかった。また、$$gamma$$線照射により低分子量化したキトサンの水溶液をマンゴーやバナナの表面に塗布すると、未照射キトサンを塗布したものに比べ、抗カビ作用の向上に伴い貯蔵期間を2$$sim$$4倍も長くできた。さらに、キトサン誘導体であるカルボキシメチルキトサンをペースト状態で$$gamma$$線照射することによりゲルが得られることを見いだした。このゲルは抗菌性のみならず銅などに対する高い吸着性を有していたことから、有害金属除去材としての利用が期待されている。以上のように、2000年9月より始まったベトナムとの二国間研究協力の中で見いだされた興味深い現象や実用化に向けた研究成果を総括的に報告した。

口頭

炭素系薄膜材料の軽元素分布解析

堀野 裕治*; 杢野 由明*; 茶谷原 昭義*; 安井 治之*; 粟津 薫*; 鳴海 一雅; 楢本 洋; 山本 春也

no journal, , 

$$^{15}$$Nと水素との共鳴核反応法$$^{15}$$N(p, $$alphagamma$$)$$^{12}$$Cを利用して、2keV H$$^{+}$$を注入したSi,多結晶ダイヤモンド,単結晶ダイヤモンド(Ib型)中の水素分布測定を行った。分析チェンバーを改良し、真空度を2桁近くよくしたところ、試料表面の吸着物に由来する水素によるピーク幅が、改良前に比べて約1/2になった。2keV H$$^{+}$$を5$$times$$10$$^{15}$$ions/cm$$^{2}$$注入したSiの場合、表面吸着物由来の水素と注入水素の分布が明瞭に区別され、注入水素の分布のピークはTRIMコードで計算した飛程44nmとほぼ一致した。多結晶ダイヤモンドの場合、内部の水素量は約0.2at%であるが、ダイヤモンド単結晶の場合、表面吸着物由来のピーク以外は、S/N比による測定限界以下であった。

口頭

集束イオンビーム描画によるレジスト材料のマイクロマシニング

打矢 直之*; 原田 卓弥*; 村井 将人*; 西川 宏之*; 芳賀 潤二; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 酒井 卓郎; 石井 保行; 福田 光宏*; et al.

no journal, , 

レジスト材料の露光には一般にX線,EUV,電子線等の描画媒体が用いられているが、これらの描画媒体は物質中での原子及び電子との散乱のため、物質深部での加工性が極めて悪い。一方、MeV領域集束プロトンビームは、従来の媒体に比べて物質中での横方向への散乱が少なく、直進性が良いため、従来の媒体では製作が困難であった十$$mu$$を超える加工厚に適しており、高アスペクト比を有する3D構造体の形成が可能である。本研究ではポジ型レジスト(PMMA)及びネガ型レジスト(SU-8)へのMeV領域プロトンビーム照射により描画実験を行い、有機溶剤によるエッチング、すなわち現像を行うことで3D構造体を作製した。さらに、この構造の形状観察を走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて行い、加工精度に関する評価を行った。この評価により高アスペクト比を有する3D構造体の製作に成功していることが確認できたので、結果をシンポジウムで報告する。

口頭

放射線抵抗性細菌のDNA修復促進蛋白質

鳴海 一成

no journal, , 

放射線抵抗性細菌の放射線耐性に重要な役割を果たしている遺伝子を発見した。遺伝子から作られるタンパク質(PprAと命名)には、DNA修復を促進する活性があった。2005年11月に、原子力機構から実施許諾を受けたバイオ研究試薬メーカーであるニッポンジーンから、PprAタンパク質を利用した高効率のDNA修復試薬「TA-Blunt Ligation Kit」が発売になった。この新製品は、従来品と比較して、修復反応終了時間が約32倍短縮され、DNA修復効率が約10倍であるという特徴を持つ。しかも、従来法では修復が難しいとされるタイプのDNA切断末端の修復に絶大な威力を発揮する。今後、このDNA修復試薬は、バイオ研究に幅広く用いられ、遺伝子診断や新薬などの開発に役立つと期待される。今後、原子力機構の保有する量子ビーム照射設備を活用するとともに、各研究拠点の枠を超えてバイオフロンティア研究の連携体制を充実させ、分子生物学,構造生物学,生物情報学を駆使することで、放射線抵抗性細菌のDNA修復機構におけるPprAタンパク質の役割についての理解が進めば、PprAタンパク質の産業利用にも新たな展開が期待できる。

口頭

高速炭素クラスターイオンビーム衝撃によるHOPGからの二次イオンスペクトルの測定

柴田 裕実*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅; 土田 秀次*; 伊藤 秋男*; 神谷 富裕; 福田 光宏*

no journal, , 

高速クラスターイオンは単原子イオンと比較して、物質との相互作用や照射効果において、その構成原子数に対して非線形的に振る舞うが、その過程は解明されていない。そこで、二次荷電粒子放出の収量や二次イオン放出スペクトルの測定を通して、高速クラスターイオン照射の特徴を調べることを目的に、直線飛行時間型(TOF)質量分析器を用いて炭素及び金クラスターイオンとHOPG(Highly Oriented Pyrolytic Graphite:高配向性熱分解炭素) 標的との衝突で放出される正負の二次イオン測定を行った。その結果、炭素クラスターイオン照射では、2次イオンの質量分布が正イオンのときと負イオンのときで、異なる分布が得られたが、金クラスターイオン照射では、ほぼ同一のスペクトルとなった。また、炭素クラスターイオン照射の場合に見られた、大きなサイズのクラスターイオンを入射すると大きなサイズの2次クラスターイオンが放出されるという現象が、金クラスターでは見られなかった。クラスター構成原子数に加え、その核種によっても照射効果等に違いがあることがわかった。

口頭

C$$_{60}$$薄膜のイオン衝撃による損傷過程の研究

鳴海 一雅; 境 誠司; 楢本 洋

no journal, , 

Si基板上に蒸着したC$$_{60}$$薄膜に380keV H$$^{+}$$, 7MeV C$$^{2+}$$, 360keV Ar$$^{+}$$, 2.1MeV Ar$$^{6+}$$イオンを照射し、その結合状態の変化をラマン分光法で評価した。最も顕著な$${it A}$$$$_{g}$$(2)モードの強度は照射量とともに減少し、それに伴って非晶質炭素による成分が顕著になり、最終的にC$$_{60}$$薄膜が非晶質炭素に変化した。照射量に対する$${it A}$$$$_{g}$$(2)モードのピーク収量の変化より、C$$_{60}$$分子分解の実効的な断面積を求めた。これらの断面積は、核的阻止能$${it S}$$$$_{n}$$について、$${it S}$$$$_{n}^{1.1}$$に比例するが、電子的阻止能$${it S}$$$$_{e}$$については$${it S}$$$$_{n}$$ほど明確な依存性が認められなかった。これらの結果は、本研究で照射したイオン種・エネルギーの場合、C$$_{60}$$分子分解の断面積は核的阻止能と強い相関を持ち、C$$_{60}$$分子の分解がおもに原子核との衝突によることを示唆するものと考えられる。

口頭

グラフト重合捕集材を用いたホタテ貝加工残渣からの有害金属除去装置の開発

中居 久明*; 天間 毅*; 玉田 正男; 沢村 利洋*; 齊藤 貴之*; 本間 哲雄*; 佐藤 康士*

no journal, , 

ホタテ貝の加工に伴い廃棄される中腸腺(ウロ)は、有害金属であるカドミウムイオンを蓄積しているため、ほとんどが産業廃棄物として焼却処分されている。しかし、ウロは、タンパク質や脂肪の他に、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)などの有価物を含んでおり、その利用価値は非常に高い。カドミウムイオンを除去して、ウロを資源として有効利用するため、リンゴ酸によるウロからのカドミウムイオン溶出処理と放射線グラフト重合捕集材による溶出したカドミウムイオンの除去を組合せることにより、中腸腺20kg程度の処理が可能な処理装置を試作した。粉砕していないボイル中腸腺15kg(湿潤重量)に0.1Mリンゴ酸溶液150Lを加えて、30$$^{circ}$$Cに保ち、ポンプにより通液速度3L/min(空間速度SV=36h$$^{-1}$$)で捕集材カラムに通液し、カドミウムイオンを除去した結果、25mg/kgであったウロ中のカドミウムは、24時間後には1.0mg/kg以下まで減少し、ビーカスケール実験と比べ、ほぼ同じ結果が得られた。

口頭

電子ビームを利用したごみ燃焼排ガス中ダイオキシン類分解技術の開発

広田 耕一

no journal, , 

ごみ焼却施設から排出された1,000m$$^3$$$$_N$$/hの排ガスに、300kV,40mAの小型加速器で電子ビーム照射し、排ガス中のダイオキシン類を分解するパイロット規模の試験を高浜クリーンセンターで行った。この結果、200$$^{circ}$$Cのごみ燃焼排ガス中のダイオキシン類を、吸収線量14kGyの照射で初期濃度の90%以上分解できることがわかった。また、ダイオキシンは低塩素同族体ほど分解率が高く、おもにOHラジカルにより酸化されてベンゼン環の開環やエーテル結合の解離を起こすこと、これに対してフランは熱電子との反応により脱塩素し、左右対称構造を持つ低塩素同族体を生成することなどの分解挙動を明らかにした。さらには、ダイオキシン類の分析廃液の処理を目的として、エタノールを加え100kGy照射するとほぼ100%ダイオキシン類を分解・無害化できることを明らかにした。

口頭

単結晶基板中にイオン注入された原子のクラスター形成過程; XPSによる深さ方向のクラスターサイズ評価, 3

高廣 克己*; 大泉 信之助*; 川面 澄*; 一色 俊之*; 西尾 弘司*; 永田 晋二*; 山本 春也; 鳴海 一雅; 楢本 洋

no journal, , 

単結晶サファイア($$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(0001))及び石英ガラス(SiO$$_{2}$$)に、500keVの$$^{197}$$Au$$^{+}$$イオンを4.0$$times$$10$$^{16}$$ions/cm$$^{2}$$注入し、生成されたAuナノ粒子の深さ方向のサイズ評価にX線光電子分光法(XPS)とスパッタエッチングを適用した。$$alpha$$-Al$$_{2}$$O$$_{3}$$(0001)の場合、Au濃度が高いほどAu 5d$$_{5/2}$$と5d$$_{3/2}$$価電子帯準位間の分裂幅は広くなり、5d分裂幅においてAu濃度との強い相関が見いだされた。サイズ1$$sim$$2nmのAuナノ粒子に対しては、XPSと透過型電子顕微鏡(TEM)から得られたサイズ分布の結果はよく一致した。一方、深さ60$$sim$$70nm及び130$$sim$$150nmにおいては、TEMではAuナノ粒子は観察されなかったが、価電子帯スペクトルでは、そのサイズを0.8$$pm$$0.1nmと評価することができた。Auイオン注入SiO$$_{2}$$では、サイズ1.5$$sim$$5nmのAuナノ粒子が観察された。サイズ2nm以下については、XPSとTEMの結果は誤差の範囲内で良い一致を示した。一方、サイズ2$$sim$$5nmについては、サイズ評価の精度が低くなった

口頭

クラスターイオン照射効果の高感度表面分析への応用

平田 浩一*; 齋藤 勇一; 千葉 敦也; 鳴海 一雅; 小林 慶規*; 福田 光宏*

no journal, , 

クラスターイオン照射では、同一クラスターを起源とする複数の原子が、同時に試料表面の狭い領域にエネルギーを付与するため、単原子イオン照射とは異なった照射効果が期待される。ここでは、クラスターイオンを1次イオンとして2次イオン質量分析を行うと、試料表面に存在する元素が高感度で分析できることを報告する。C$$_{1}$$$$^{+}$$単原子イオン(0.5MeV/atom), C$$_{8}$$$$^{+}$$クラスターイオン(0.5MeV/atom), C$$_{8}$$$$^{+}$$クラスターイオン(0.1MeV/atom)を1次イオンとして、有機物汚染した単結晶シリコン試料に照射した。その結果、有機物由来炭化物系2次イオンの相対強度が、クラスターイオン(0.5MeV/atom)照射の方が、C$$_{1}$$$$^{+}$$単原子イオン(0.5MeV/atom)照射に比べて、有機物汚染由来の2次イオンスペクトル強度が高いことがわかった。また、C$$_{8}$$$$^{+}$$クラスターイオン(0.1MeV/atom)でも、C$$_{1}$$$$^{+}$$単原子イオン(0.5MeV/atom)照射に比べて入射原子あたりに生成する2次イオン量が多かった。このように、クラスターイオンを1次イオンとして2次イオン質量分析を行うことで、半導体表面上の汚染物質を高感度で分析することができる。

口頭

酸化膜を介した重イオン照射誘起電流の評価

大西 一功*; 高橋 芳浩*; 大木 隆弘*; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 伊藤 久義

no journal, , 

イオン入射によるSOI(Silicon On Insulator)素子中に発生する電荷挙動解明のために、酸化膜/半導体構造を有するモデル素子である金属/酸化膜/半導体(MOS)トランジスタに重イオンが入射したときに誘起される電流測定を行った。実験にはAlゲートMOSトランジスタ(電極面積100$$mu$$)を用い、18MeV酸素イオン入射により発生するシングルイベント過渡電流を測定した。その結果、収集時間,ピーク強度の異なる正・負の電流が観測された。各電流を時間積分して電荷量を見積もったところ、照射後100ns程度で両者の値が同程度となり、総和は0となることが見いだされた。また、酸化膜を完全絶縁体としてシミュレーションンを試みたところ、測定された誘起電流が変位電流に起因すると解釈できた。

口頭

セルロース誘導体の放射線橋かけ; 照射温度による橋かけ制御

長澤 尚胤; Pham, T. L. H.*; 八木 敏明; 玉田 正男

no journal, , 

水溶性の多糖類誘導体であるカルボキシメチルセルロース(CMC),ヒドロキシメチルセルロースやカルボキシメチルデンプン等をペースト状にして放射線を照射すると、橋かけ反応によりゲルを形成することを見いだしている。これらのゲル化は、室温では5-10kGyの線量域で急激に始まるため、ゲル分率を制御することが困難であり、ゲル化を制御できる照射技術が必要とされる。そこで、ゲル分率を制御するため、$$gamma$$線照射時の温度を変化させ、そのゲル化挙動について検討した。20%濃度のCMCを照射時温度を制御して$$gamma$$線照射した結果、室温(25$$^{circ}$$C)と比較して、高温側(50, 70$$^{circ}$$C)ではゲル化が抑制され、低温側(-78, 0$$^{circ}$$C)が最もゲル化が促進され、室温では橋かけしない5%以下の濃度でも橋かけすることを見いだした。これらからCMC分子鎖近傍に存在する水が橋かけ反応に寄与していると推測される。ゲルの吸水特性は、照射時の温度に関係なくゲル分率に依存することを明らかにした。ゲル分率が40-60%である高吸水性ゲルは、照射時温度を制御した放射線橋かけ技術により容易に得られ、畜産排泄物処理用及び汚水処理用吸水材や紙おむつ等の高吸水性素材のような高い吸水特性を要求される材料に応用が可能である。

口頭

小さな癌を切らずに治すイオンマイクロサージェリー治療技術

荒川 和夫; 福田 光宏*; 島田 博文*; 酒井 卓郎; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 上松 敬; 柏木 啓次; 奥村 進; 倉島 俊; et al.

no journal, , 

脳下垂体腫瘍,脳動静脈瘤及び加齢黄班変性症を対象症例として、イオンマイクロサージェリー治療照射に必要なビームサイズ,体内患部位置(深さ),患部の大きさ,照射線量,照射回数などの検討、及び炭素イオンの必要エネルギー,粒子数,ビームスポットの体内での拡がり,エネルギー幅の拡がり等の物理的な検討を行った。さらに、マイクロサージェリー治療照射ビームラインのイオン光学計算を行い、ビーム径100$$mu$$m$$sim$$1mmの平行度の高い0.1$$sim$$1.0mmのペンシルビームを形成する解を得るとともに、四重極電磁石,偏向電磁石,レンジシフターなどの構成要素とその最適配置位置を得た。照射技術として、レンジシフターとビームスキャニング電磁石の組合せにより、脳下垂体腫瘍等頭頚部内の深部を精密に照射するためのディスクリートスポットスキャニングシステムと重イオンビーム誘起蛍光測定法を用いた加齢黄班変性症に対する照射位置決めシステムを検討した。

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