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横田 渉; 奈良 孝幸; 石堀 郁夫; 倉島 俊; 吉田 健一; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 上松 敬; 宇野 定則; 千葉 敦也; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.22 - 24, 2008/08
高崎量子応用研究所のTIARAは4基の加速器を擁し、広範囲のイオン種・エネルギーのビームをさまざまな材料開発及びバイオ技術開発に供している。各加速器の運転状況,ビーム利用の研究分野の概要を報告するとともに、多様で高度な照射のために行われているマイクロビーム形成,クラスターイオン加速に関する加速器技術開発を中心に現状を報告する。
長谷川 豪志; 原 圭吾*; 野村 昌弘; 大森 千広*; Schnase, A.; 田村 文彦; 戸田 信*; 山本 昌亘; 吉井 正人*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.394 - 396, 2008/00
J-PARCシンクロトロンでは高加速勾配を達成するため金属磁性体コアを用いたRF空胴が開発されている。さらにMR RF空胴では、Q値を26とするためカットコアが使用されている。金属磁性体コアRF空胴やカットコア,カットコアギャップ間などの高次モードを明らかにするため電磁場計算を行った。この報告では、金属磁性体コアの計算方法やカットコアや金属磁性体コアの高次モード解析の結果について述べている。
植野 智晶; 高柳 智弘; 金正 倫計; 吉本 政弘; 神谷 潤一郎; 渡辺 真朗
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.355 - 357, 2008/00
大強度陽子加速器施設(J-PARC)の3GeV RCSの入射用バンプ電磁石電源は、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を用いた整流器とチョッパによる間接変換方式であり、任意な電流波形を励磁することができる。しかしながら、IGBTの高周波スイッチングノイズ(48kHz以上)が電源の制御系、及び、モニター系に大きな影響を及ぼす可能性がある。このノイズを除去するために、接地ラインをケーブルから銅板に変更するなどの対策を行った。結果、ノイズが飛躍的に減少し、電源の安定した運転が可能となった。
Schnase, A.; 絵面 栄二*; 原 圭吾*; 長谷川 豪志; 野村 昌弘; 大森 千広*; 島田 太平; 鈴木 寛光; 高木 昭*; 田村 文彦; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.340 - 342, 2008/00
J-PARC RCS (Rapid Cycling Synchrotron) is under commissioning and reached the milestones of acceleration to 3 GeV and extracting the beam to MLF and MR (Main-Ring). We found a discrepancy between expected synchrotron frequency as function of voltage seen by the beam and measured value at injection energy. Also we saw a difference between expected and measured synchronous phase during acceleration. The voltage seen by the beam seemed to be lower than the voltage by the acceleration cavities. We found that the High Voltage probes used at calibration gave a too high value due to unwanted capacitive coupling. We reduced the coupling by probe tip extension and calibrated all 10 RCS cavities again. In RCS beam operation we confirmed that the discrepancy was resolved, so that the beam sees the expected voltage. This knowledge was used in MR calibration. We confirmed that expected and measured synchrotron frequency match very well. Expected and voltage seen by the beam are within 2%.
三尾 圭吾; 荻原 徳男; 引地 裕輔; 丸下 元治*; 荒井 秀幸*; 後藤 敬一*; 西澤 代治*; 古郡 永喜*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.252 - 254, 2008/00
J-PARC 3GeV RCS真空システムは、大強度陽子加速に伴う高放射線場下において、安定稼動すること、並びに、保守作業の被曝低減の観点から、高い耐放射線性が必要である。特に、シンクロトロン(主)トンネル内では、運転期間を30年とした場合に想定される放射線量は、10MGy100MGyである。上記理由から、主トンネル内に設置される真空機器等の耐放射線性を実証することを目的として、照射試験を行った。3GeV RCS真空システム機器のうち、主トンネル内に設置される、ケーブル,スパッタリングイオンポンプ(SIP)フィードスルー,冷却ファン,ベーキングヒーター(マントルヒーター),配管シール材に対して、それぞれ機器に応じて、照射前と照射後の試験項目を設定し、耐放射線性を評価した。その結果、今回評価した機器に関してはいずれも10MGy以上の耐放射線性を確認することができ、主トンネルに設置することが可能となった。これら機器は、今後の運転に伴う放射線に耐え、RCSの安定稼動に寄与することが期待される。
林 直樹; 廣木 成治; Saha, P. K.; 佐伯 理生二; 豊川 良治*; 山本 風海; 吉本 政弘; 荒川 大*; 平松 成範*; Lee, S.*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.243 - 245, 2008/00
J-PARC RCSは、2007年秋よりビームコミッショニングを開始した。短期間の間に、入射軌道の確立,周回及び3GeVまでの加速,光学系の測定,(410
ppbで)50kW相当のビームパワー出力を達成した。ビームモニターシステムは、このスムーズなビームコミッショニングに大変重要な役割を果たした。本報告は、このシステム、BPM,入射モニター,IPM,電流モニタ,チューンメータ,ロスモニタの現状報告を行う。
田村 文彦; Schnase, A.; 野村 昌弘; 山本 昌亘; 鈴木 寛光; 島田 太平; 長谷川 豪志; 吉井 正人*; 大森 千広*; 戸田 信*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.337 - 339, 2008/00
J-PARC RCSのビームコミッショニングは2007年10月に開始され、同月に3GeVまでの加速に成功し、2008年2月には個の陽子の加速に成功した。現在はMLF及びMRにビームを供給しながら、ビームパワーの増強のためのコミッショニングを行っている。MRのコミッショニングは2008年5月から開始され、入射エネルギー3GeVにおけるRFによる捕獲,1秒のビーム保持及び取り出しに成功している。現在、RCSには10台、MRには4台のMA(magnetic alloy)空胴がインストールされている。MA空胴により、大強度の陽子の加速に必要な高い加速電圧を発生させることができる。これらのハイパワーシステムを制御するために、RCS, MRともにフルデジタルのLLRF制御システムを採用した。フルデジタルのシステムを採用したことで、非常に高精度かつ再現性の高い周波数,電圧及び位相の制御を行うことができる。この発表では、ビーム電流,軌道等の例を示しながら、RCS及びMRのビームコミッショニングにおけるRFの調整の現状及び今後の見通しについて述べる。
菅沼 和明; 引地 裕輔; 荻原 徳男; 祐延 悟*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.346 - 348, 2008/00
現在稼動しているJ-PARC RCSの建設当時の問題解決に関する報告である。高温で真空熱処理した純チタンの材料データが不足していたため実施した引張り試験について報告する。真空容器を構成するベローズ及び金属ダクトに純チタンを用いている。ベローズ及び金属ダクトの放出ガスを低減するため、真空熱処理と放出ガスの関係を明らかにした。しかし、高温で真空熱処理することで強度劣化する純チタンの材料データが不足していたため、引張り試験を実施した。750C, 8時間の真空熱処理を実施し、強度の低下は10%程度で、十分な強度であった。これを反映して、実機において、ベローズは650
C, 8時間、ダクト及びフランジは750
C, 8時間の真空熱処理を実施した。
金澤 謙一郎; 荻原 徳男; 菅沼 和明; 猪原 崇*; 和田 薫*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.391 - 393, 2008/00
TMPの磁場中の試験については2, 3の報告があるが、特定のTMPに対し使用環境下で使用可能か否かを判定することに限定されている。そこでわれわれは、TMPを均一な磁場中で試験できる磁場発生装置を準備し、評価法の標準化を図ろうと考えた。まず、TMPのロータに対する磁場の方向及び強さを精度よく制御し、垂直及び平行な磁場成分ごとに調査することとした。そのうえで、任意の方向の磁場に対し2方向の磁場成分ごとの影響を重ね合わせることで、全体の影響が論ずることが可能であるかを調べる。まず、はじめに、TMPのロータに垂直及び平行な2方向の磁場に対して、TMPの変化にどのような違いがあるか調べた。TMPにかかる磁場の方向を変えて実験した結果、ロータ軸に直交する磁場では、10Gauss程度からTMPの駆動電力,ロータ温度が増大するのが確認できた。また、ロータ軸に平行な磁場では、今回調べた範囲(max 70Gauss)ではTMPに検出しうる変化は見られなかった。このことからTMPにかかる磁場の方向によって違いがあることがわかった。本論文で実験結果の詳細を報告する。
青 寛幸; 平野 耕一郎; 森下 卓俊; 浅野 博之; 内藤 富士雄*; 上野 彰; 池上 雅紀*; 長谷川 和男; 山崎 良成; Paramonov, V.*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.494 - 496, 2008/00
ACS空洞は多数の中間セルにより構成されている。量産時、中間セルは約1300枚必要であり、加工時間の短縮は非常に重要である。これまで製作したACS中間セルの1か所のスロットの加工は、約3時間かかっていた。これを仕上げ精度,形状,加工を見直して約45分に短縮した。4枚の試作セルを製作して周波数,Q値の測定を行い、Microwave Studioを用いた解析と比較した。解析と実験の差は加速モードで約11.5MHz,結合モードは約4
5MHzであった。
小林 鉄也; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; Fang, Z.*; 鈴木 浩幸; 山口 誠哉*; 千代 悦司
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.488 - 490, 2008/00
J-PARCリニアックのLLRFでは、ビーム負荷補償のためのフィードフォーワード(FF)制御パラメータをパルスごとに(繰り返し25Hz又は50Hzで)切り替わる機能を新たに追加した。本システムでは加速電界制御のためFPGAを用いたデジタルフィードバック(FB)制御を行い、またビームローディングに対してはマクロビームパルス立ち上がり/立ち下がりはFB制御だけでは追いつかないためFF制御を組合せている。その結果、ピーク電流30mAのビーム加速において、位相,振幅それぞれ(要求1度/
1%以内に対し)
0.2度,
0.2%の安定性を達成している。ここでFF制御の位相・振幅はビーム電流に対して最適に設定することが重要である。一方J-PARCでは、リニアック後段の3GeVリングが「物質・生命科学実験施設」及び50GeVリングのどちらにビームを振り分けるかによって、リニアックのビーム電流(正確には中間パルスのデューティ)が変わるため、それぞれのビームの振り分けごとにFFの位相・振幅が切り替わる必要がある。そこでJ-PARCのタイミングシステムを利用し、別途入力するゲート幅に対応したプリセット値で切り換わる仕組みをFPGAプログラムに追加した。
Fang, Z.*; 穴見 昌三*; 道園 真一郎*; 山口 誠哉*; 小林 鉄也; 鈴木 浩幸
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.476 - 478, 2008/00
J-PARCリニアックでは、1つのクライストロンで2台の加速空洞に電力を供給する。加速電界の振幅,位相はFPGAを用いたデジタルFB制御システムによりコントロールされる。また空洞共振周波数も本システムのDSPによって自動制御される。本論文では、空洞共振点の決め方として3つの方法について議論する。最終的には空洞電力の減衰時に位相が変化しない点を共振がとれた状態と決めることにした。またRFパルス波形の減衰から、空洞離調度及びQ値を計算し、運転中リアルタイムでそれらをPLC制御パネルに表示できるようにした。
發知 英明; 金正 倫計
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.4 - 6, 2008/00
J-PARC 3GeVシンクロトロン(RCS)は、2007年9月よりビームコミッショニングを開始した。2008年2月末までに、加速器としての基本的なチューニングや基礎データの収集等を一通り実施し、本年5月よりMR(50GeV Main Ring)及びMLF(Material and Life Science Facility)へビーム供給を開始した。これまでに、52kW出力という実績を残せているが、今後は、ペイント入射試験を本格化し、ビーム出力の増強を目指す。われわれの当面の目標は、設計出力の1割に相当する100kW出力での安定運転を実現することである。
鈴木 浩幸; 千代 悦司; 小林 鉄也; 堀 利彦; 山崎 正義; 穴見 昌三*; 山口 誠哉*; 川村 真人*; 福井 佑治*; Fang, Z.*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.467 - 469, 2008/00
J-PARC Linacの低電力高周波のPLCは2006年10月より運用を開始し、その間数々の機能を付加し完成度を上げてきた。今回新たにPLC操作用のタッチパネルに2つの機能を追加した。一つはインターロック発生時の各種パラメーターや測定DATAを自動的にタッチパネル側のメモリ領域に保存する機能、もう一つはPLCのCPUがフリーズした場合PLC内部に直接アクセスしなくともタッチパネルの画面から原因が判別できるGUIの追加を行った。それによりインターロック発生時の機器の詳細なDATAが記録保存できるようになり、発生時の具体的な原因の究明が可能になった。2008年1月よりテスト的に運用を開始して現在評価中である。今回それらのことについて報告する。
堀 利彦; 山崎 正義; 千代 悦司; 鈴木 浩幸; 青 寛幸; 平野 耕一郎; 長谷川 和男; 山口 誠哉*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.482 - 484, 2008/00
原子力機構原子力科学研究所内の陽子加速器開発棟地下2階に設置されている972MHz RFテストスタンドは、J-PARCリニアックの高加速部(200MeV以上)で使用される972MHz RF機器の大電力試験が行える唯一の施設である。本年度(2007/8
2008/7)は400MeVアップグレード計画の第一歩が始まったこともあり、実機仕様を策定する各種試験が活動的に行われた。本論文では、機器製作時のコスト低減を目的に行った972MHz大電力立体回路の位相測定試験を中心に、2008年度の活動状況を報告する。
野村 昌弘; 田村 文彦; Schnase, A.; 山本 昌亘; 長谷川 豪志; 島田 太平; 鈴木 寛光; 絵面 栄二*; 原 圭吾*; 戸田 信*; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.246 - 248, 2008/00
J-PARCでは、RCS及びMRの両シンクロトロンに、金属磁性体コアを装填した加速空胴を採用している。これらの加速空胴は、6個の水タンクからなり、計18枚の金属磁性体コアが装填されている。コアの冷却方式は水による直接冷却方式であり、加速ギャップは3か所である。この加速空胴の特長は、高い加速電圧(45kV/Cavity)を達成するために金属磁性体コアを採用している点である。RCSへは去年の夏に10台の据付けを完了し、約一年間のビームコミッショニングを行った。また、MRに関しては、今年の春に4台の据付けを完了し、約2か月間のビームコミッショニングを行った。本発表では、この金属磁性体コアの据付け前に行った300時間から1000時間以上の長期連続通電試験の結果、ビームコミッショニング中の運転状況、これらから得られた金属磁性体コアに対する知見について述べる。
宮脇 信正; 奥村 進; 倉島 俊; 柏木 啓次; 吉田 健一; 百合 庸介; 湯山 貴裕; 石坂 知久; 石堀 郁夫; 奈良 孝幸; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.400 - 402, 2008/00
JAEA AVFサイクロトロンにおける中心領域のプラー電極や2組の位相スリットの幾何学的配置とビーム位相の関係を明らかにするために、プラスチックシンチレータを取付けた半径方向に走査できるプローブを用いて、3つの加速モードについてそれぞれビーム位相分布を測定した。また、実験結果の比較対照としてシミュレーションも行った。ビーム位相分布の測定結果は、シミュレーション結果によりほぼ再現できた。一方、本プローブでは光の収集効率が低く、エネルギーが低い条件で高精度な測定が困難であった。そこで、短い飛程の加速イオンのビーム位相測定に対応するため、形状等の改良を行った。これにより、75MeV-Ne
を用いた実験におけるビーム位相測定では、S/N比が改善された。
山本 昌亘; 穴見 昌三*; 絵面 栄二*; 長谷川 豪志; 原 圭吾*; 堀野 光喜*; 野村 昌弘; 大森 千広*; Schnase, A.; 島田 太平; et al.
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.358 - 360, 2008/00
J-PARC Rapid Cycling Synchrotron(RCS)は2007年9月にビームコミッショニングを開始し、所定の3GeVまでの加速及び取り出しに成功した。ビーム強度を上げるための試験も行われており、大強度ビームを加速する際の入射時の空間電荷効果を抑えることもその一つである。RCSでは、マルチターン入射の手法を用いて入射を行っているが、その際通常の基本波RFのみを用いた手法ではバケツ中心の電荷密度が高くなってしまうため、2倍高調波,運動量オフセット,2倍高調波位相オフセットの各手法を組合せて、入射時のバンチングファクターを小さく抑える手法をシミュレーションにより検討した。ビーム試験の結果とシミュレーションとの比較について述べる。
川瀬 雅人; 高橋 博樹; 伊藤 雄一; 澤 詩織*; 杉本 誠*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.274 - 276, 2008/00
J-PARC 3GeV RCSでは、ビーム品質向上を目指しビームコミッショニングが行われている。ビームコミッショニングを円滑に行うため、上位制御系からの正確なデータ取得、安全な機器制御を実現することが必須である。これまで機器単体ごとの監視操作を目的とした個別画面ツール,関連する機器の一括監視を主目的としたグループ画面ツール、及び、アナログデータ等のトレンドグラフや波形データを表示するためのプロット画面ツールの開発を進めてきた。各機器1台に対して制御画面を開発するには、多くの時間と手間がかかってしまい効率的な開発作業ができない。また、管理面においても容易ではない。そこで用途に応じたツールを開発し、開発時間削減と容易なアプリケーション管理の実現を目指してきた。開発は全制御パラメータの共通性を解析することから開始した。その結果をツールへ反映させ、汎用性及び柔軟性を実装したアプリケーションツール(以下、ツール)を開発することができた。また、開発時間削減と容易なアプリケーション管理を実現することもできた。本報告では、ツールの設計・開発の現状と使用実績について説明する。
鈴木 隆洋; 吉川 博; 榊 泰直; 高橋 博樹; 伊藤 雄一; 加藤 裕子; 川瀬 雅人; 石山 達也; 福田 真平*; 渡邉 和彦*
Proceedings of 5th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan and 33rd Linear Accelerator Meeting in Japan (CD-ROM), p.84 - 86, 2008/00
J-PARCのMPSは、ビーム衝突による熱損傷と放射線損傷を極めて低減させるために設置された。実際、J-PARC Linacにおいては、運用されて1年半になるが、当初の仕様をほぼ満足する高速性(ビームロス検知からビーム完全停止まで5秒程度:実測)と、高信頼性(原因がわからない誤動作率がほぼゼロ)を実現している。このように異常発生時に高速にビームを停止することには十分満足する性能が得られた。しかし、研究施設としての実際のビーム運転を考慮した場合、高速でビームを停止する以外にも満足しなければならない要求がある。そこで、これらの要求を満足させるために、新たにMPSサブシステムを用意し、MPSの性能向上を図ることにした。サブシステムとして、(1)MPS発報時やビームパラメータ調整時などのビーム運転停止状態から、安定したビーム運転再開が行えるよう、ビームストッパ等の停止機器の動作順序を制御するためのユニット。(2)マルチワイヤモニタの挿入状態と運転モードを監視し、誤挿入によるマルチワイヤの損傷を防止するためのユニット。(3)主要機器のタイミング信号を監視するユニット、等の機器を製作した。本発表では、MPSの性能向上を実現するMPSサブシステムについて報告する。