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浅野 芳裕
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
大型放射光施設SPring-8では、高エネルギーでかつ高輝度の放射光ビームが得られる。このことは一方でビームライン遮蔽条件がより一層厳しいものとなる。筆者はビームライン遮蔽設計を目的とした計算コードSTAC8を開発し、モンテカルロコードEGS4や高エネルギー加速器機構フォトンファクトリーの実験を通して、その計算性能を評価してきた。今回SPring-8ベンディングビームラインを用いて実際の使用条件下での遮蔽性能を評価し、合わせて漏洩線量測定結果とも比較を行い、良好な結果を得た。また従来用いられてきたPHOTONコードとの比較を通してSTAC8コードの特徴を述べるとともにSPring-8ビームライン遮蔽設計の特徴についても議論する。
熊沢 蕃
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 12 Pages, 2000/05
放射線健康リスクは今日、一般の健康リスクと比較して適正に管理することが求められているため、そのための共通した数学的基礎を示した。リスク増加は比例効果則に従い(比率的に)起こる一方、リスクの管理はフィードバック的に働くと仮定すると、管理されたリスク量は対数から線形に連続的に変化する混成目盛を導入すると体系的に表させることを理論及び実測データを用いて示した。まず、半世紀間に及ぶ職業線量データが線量基準変遷に対応して混成目盛上で管理効果により線形目盛側シフトの傾向を示していること、このような規則性は他分野におけるリスク管理にも見られ、この量の変化の特徴は混成目盛の構造を持つことを示した。次に、混成目盛による方眼紙はICRP放射線防護システムがもたらす量の入出変換過程及び放射線に伴う生物の線量-反応関係の量の変換過程が統一的に示す数学構造を与えることを実測データ例も含め示した。
坂本 隆一; 斎藤 公明; 堤 正博; 長岡 鋭; Stolyarevsky, I.*; Glebkin, S.*; Tepikin, V.*; Arkhipov, N.*; Ramzaev, V.*; Mishine, A.*; et al.
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 5 Pages, 2000/05
原研では、チェルノブイル事故後、周辺環境汚染解析のため、チェルノブイル周辺線量率分布図を作成した。本サーベイにより得た道路上線量率は道路周辺地上1m値に換算された。換算値とほかの研究者らによって同地域で集められたデータの比較及び自動車サーベイから放射能濃度を調査する方法を開発するため、地上1m線量率とCs地中分布の関係を調べることが必要になった。地上線量率は放射能濃度と地中分布に依存するが、この検討のため、チェルノブイリ現地にて土壌サンプルと線量率測定を行った。環境
線輸送計算コードから得た地中平面線源の線量換算係数を用いて、土壌データから地上線量率を推定し、in-situ測定で得た線量率と比較検討した。その結果、相互の線量率値は10-20%の違いで一致することが確認され、線量率から放射能濃度への換算が可能であることを示した。
大石 哲也; 吉田 真
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 4 Pages, 2000/05
施設に設置されたガスモニタの応答を精度良く評価するためには、設置された条件でガスモニタを校正することが重要である。このため、設置場所での校正が可能であり、放出ガスの放射能濃度の変化が急激な動的ガス放出に精度良く対応できるガスモニタの校正法として、パルス注入法が開発された。一方、放出ガスの放射能濃度の変化が緩やかな静的ガス放出であると仮定した閉ループ法が、既存の校正法として確立されている。典型的なタイプのガスモニタに対して両方法により校正定数を決定し、その特性の比較、検討を行った。その結果、新たな校正法であるパルス注入法が動的、静的ガス放出のそれぞれに適用可能であることが明らかにされるとともに、既存の閉ループ法の妥当性が証明された。
木内 伸幸; 大石 哲也; 野口 宏; 加藤 正平; 石沢 昌登*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 4 Pages, 2000/05
緊急時環境モニタリングの充実を図るため、大気中に放出された核種の放射能濃度を迅速かつ高感度で測定できるモニタリング装置の開発を進めている。この開発の一環として、
粒子を捕集するフィルタの選定に関する試験を実施した。国内で市販されている種々のエアフィルタについて、表面捕集性能及び圧力損失を測定した。また、ラドン娘核種のPuエネルギー領域への影響についても調べた。試験したフィルタのうち、裏側を補強したテフロン系モンブランフィルタが、モニタリング用フィルタとして適していることがわかった。
吉田 真; 大石 哲也; 三枝 純; 本多 哲太郎*; 高橋 幸嗣*; 桑原 均*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
近年、放出ガス中の放射性核種管理のためにゲルマニウム半導体検出器を用いたガスモニタが普及しつつある。この種のガスモニタを校正する場合、対象とする線エネルギー範囲において
線ピーク効率を精度良く決定し、エネルギー対計数効率校正曲線を求める必要がある。このため、放射性ガスを用いた校正結果、点状線源で求めた効率の位置分布に基づく校正結果、及びモンテカルロ計算による効率曲線を比較検討した。結果として、シミュレーション計算では、十分な一致が得られなかったが、測定に基づく二種類の校正結果は測定の不確かさの範囲で良い一致が見られ、これらの方法の妥当性が検証された。
遠藤 章; 山口 恭弘
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 8 Pages, 2000/05
放射性核種に対する被ばく線量計算において、現在最も広く用いられているICRP Publ.38の崩壊データベースについて、最新の核構造データに基づく再評価及び追加データの整備を行った。Publ.38に収録されている820核種について、1997年版のENSDFを用い崩壊データを編集し、Publ.38との系統的な比較を行った。その結果、崩壊データの更新を必要とする核種が多数あることを明らかにし、Publ.38の改訂のための指標を得た。また、半減期10分以上の核種でPubl.38に収録されていない162核種について、新たに崩壊データを編集し、データファイル及びデータ集として整備した。これらは、今後、放射線防護における内部及び外部被ばく線量評価に幅広く利用できる。
辻元 隆幸; 西薗 竜也; 田村 勝裕
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 5 Pages, 2000/05
トリチウムプロセス研究棟(TPL)などのトリチウム取扱施設での被ばく管理は、外部被ばくよりも内部被ばくを管理することが重要である。TPLでは四半期毎の尿中のトリチウム量測定による内部被ばく検査のほかに、事前評価として吸入摂取の恐れのある実験及び作業終了時と、毎月定期的に全作業者を対象に、呼気中水分捕集装置を用いて呼気水分中のトリチウム量測定による内部被ばく検査を行っている。しかし、呼気中水分捕集装置の捕集効率は約40~90%と変動が大きかった。捕集効率の変動は内部被ばく線量の評価に大きな誤差を生じさせるため、捕集効率が一定となるよう装置を改造した。改造後の捕集効率は約85~96%と変動が小さくなり、実用上の捕集効率を85%に改善した。
横山 須美; 野口 宏
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 5 Pages, 2000/05
核融合施設等から大気中にトリチウムが放出された場合の公衆被ばく線量を評価するためのコードを開発した。本コード(ACUTRI)は、トリチウムガス(HT)及びトリチウム水(HTO)に対する線量を計算することができる。ACUTRIは、環境中トリチウム移行モデルや線量計算モデルからなり、日本の気象指針と整合性のとれた評価が可能である。このACUTRIを用いて予備解析を行った。その結果、HTO放出に対して統計的な手法により、最大の空気中トリチウム濃度を求めたところ、降雨期間を考慮した場合と考慮しなかった場合では、降雨期間を考慮した方が大きな値となった。一方、累積出現頻度が97%になる空気中濃度については、降雨期間を考慮した場合もしなかった場合も同程度であることがわかった。さらに、HTガス短期間放出実験の結果とACUTRIの計算結果を比較したところ、保守的かつ合理的に線量を評価できることが確認できた。
津田 修一; 遠藤 章; 山口 恭弘; 佐藤 理*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
高エネルギー加速器施設の建設、利用に伴い、高エネルギー放射線に対する防護が重要となってきている。陽子、中性子等の線量換算係数については、幾つかのグループによって計算されているが、高エネルギー電子については、FLUKAコードを用いた、Ferrariらの計算に限られている。本研究では、MIRD型数学人体模型及び電磁カスケード計算コードEGS4を用いて、1MeVから100GeVまでの電子に対する単位フルエンスあたりの実効線量及び臓器線量を与える換算係数を、ICRP74に示された種々の入射条件について計算した。また、10MeV以上のエネルギー領域において線量に寄与すると考えられる、光核反応について評価し、Ferrariらの結果との比較を行った。
Kim, E.; 遠藤 章; 山口 恭弘; 吉澤 道夫; 中村 尚司*; 潮見 大志*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
大強度高エネルギー陽子加速器を利用した基礎科学研究、原子力開発が幅広く展開されようとしている。このような加速器施設では、熱~数100MeVの連続エネルギースペクトルを持つ透過力の強い中性子の線量評価が重要である。現在、中性子モニタにはレムカウンタがよく用いられるがレムカウンタは十数MeVまでしか感度がなく、また数eVkeVの領域では実効線量に対して過大評価を与える。そこで、以上の問題点を改善するため、有機液体シンチレータを用いて熱~100MeVまで線量評価可能な中性子モニタ開発に着手した。今回はSCINFULとCECILを用いてBC501Aシンチレータの応答関数とこれを線量に変換するスペクトル荷重関数(G関数)を計算した結果について報告する。
吉澤 道夫; 三枝 純; 吉田 真; 杉田 武志*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 4 Pages, 2000/05
静電型加速器を用いた中性子校正場の設計及びエネルギースペクトル等の特性評価のためのモンテカルロ計算コードMCNP-ANTを開発した。高品質な中性子校正場を確立するためには、中性子ターゲットの最適設計と校正場のスペクトル評価等が重要である。現在、ターゲット中の荷電粒子の輸送から中性子の発生及び中性子の輸送計算までを一貫して行えるプログラムがない。このため、TRIM(SRIM)をもとに新たに荷電粒子の輸送と中性子の発生を計算可能なサブプログラムを作成し、汎用輸送計算コードMCNP-4Bに組み込んだ。荷電粒子の輸送に関するTRIMコードとの比較、及び既に報告されている単色中性子校正場のフルエンス率とスペクトルの測定結果との比較から、開発されたプログラムの妥当性が検証された。今後は、目的とする生成反応以外の核反応で発生する妨害中性子の評価が可能となるよう改良を行う必要がある。
高橋 史明*; 山口 恭弘; 岩崎 みどり*; 宮澤 忠蔵*; 浜田 達二*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 5 Pages, 2000/05
歯のエナメル質を試料として用いたESR(電子スピン共鳴)線量測定法は、線量計測情報がない事故時被ばく線量評価やレトロスペクティブな線量評価において注目されている。これらの線量評価における最終評価線量は、人体の各臓器の等価線量や実効線量である。そこで、本研究では計算シミュレーションにより歯の線量と実効線量の関係を定量的に解析した。また、実際のファントムの照射実験により検証した。
桑原 潤; 野口 宏
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 4 Pages, 2000/05
ウランを取り扱う施設では、バイオアッセイによるウランの内部被ばく検査が有効であるが、ICP-MSを使用することにより、より高感度な尿中ウラン分析が可能となっている。フローインジェクションシステムを併用した測定法は化学分離操作を必要としないため、迅速化が可能であるが、尿は時間とともに懸濁物や沈殿物が生じやすいためこのような尿試料を未処理のままICP-MSに導入することは困難であった。そこで本研究では、尿試料をマイクロウェーブ湿式灰化装置により処理し、懸濁物及び沈殿物を溶解させ、これをフローインジェクションシステムを接続したICP-MSにより測定することで、尿試料の性状に対し汎用性のある尿中ウラン迅速分析法を開発した。検出限界値は1.2ng/mlであり、通常の尿中ウランレベルも十分に測定可能である。
遠藤 章; 沖 雄一*; 神田 征夫*; 近藤 健次郎*
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 8 Pages, 2000/05
高エネルギー陽子加速器施設における作業者の内部被ばく評価を行うために、12GeV陽子の核破砕反応により空気中に生成されるC,
N及び
Oの化学形及び粒子径を調べた。これらの核種は98%以上がガス状で、CO,CO
,N
,NO
,O
,O
等の複数の化学形で存在していることが明らかとなった。さらに、得られた化学組成に基づき、
Cに対し吸入摂取による内部被ばく線量を計算し、サブマージョンからの外部被ばく線量との比較を行った。その結果、加速器室内の容積が減少するに従い、内部被ばく線量の相対的寄与が増加することがわかり、内部被ばく線量を的確に評価することが可能になった。
野口 宏; 横山 須美
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
D-T燃焼核融合実験炉の安全評価にかかわる公衆被ばく線量評価においては、浮遊性放射化生成物は潜在的な重要性を有している。この放射化生成物による事故時の公衆被ばく線量を原子力安全委員会の指針に沿って計算する手法を確立するため、放射化生成物に対する事故時被ばく線量評価コード(ACUTAP)を開発した。コードの特徴は、放射化生成物の環境中挙動を反映していること、ICRPの線量評価モデルを採用していること、気象指針に沿った統計解析ができること、個人線量と集団線量が計算できることなどである。本発表ではモデルの概要、線量の試算結果などについて報告する。
中根 佳弘; 坂本 幸夫
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 5 Pages, 2000/05
加速器施設の放射線安全設計において重要な数10MeV領域中性子に対する線量評価法を確立するため、TIARAの40及び65MeV準単色中性子がプラスチック平板ファントムに入射した際の吸収線量分布人体組織等価型比例計数管を用いて測定した。また、この結果から平均線質係数及び線量当量を求め、粒子輸送計算コードによる計算結果と比較した。15MeV以上の中性子に対しては、HETC-3STEPコードによる2次荷電粒子の沈着エネルギー分布計算から吸収線量を算出し、15MeV以下の中性子に対してはMORSE-CGコードによる中性子スペクトルとKerma係数から吸収線量を計算した結果、吸収線量計算値は実験値をおおむね10%以内で再現した。また平均線質係数及び線量当量の計算結果は、実験値を16%及び21%以内で再現したことから、数10MeV領域中性子に対する線量当量の評価計算精度は20%程度であることがわかった。
松永 武; 小林 健介
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 10 Pages, 2000/05
安定ヨウ素剤の投与は、原子力施設の緊急時における甲状腺被曝の低減のための初期防護対策の1つである。安定ヨウ素剤を投与した条件下での放射性ヨウ素の吸入による甲状腺の内部被ばく線量に関係する種々のパラメータの感度解析を行った。日本人は、欧米人に比較して海草を多食することにより日常のヨウ素摂取が欧米人よりも多い。そこで、欧米人とは異なり得る日本人に対する安定ヨウ素剤の投与効果の大きさとその変動範囲の推定をICRPのヨウ素の代謝モデルと同等のモデルに基づいて行った。解析に用いた日本人における代謝パラメータは、1930年代以降の国内文献の広範な調査に基づいて推定した。解析の結果、日本人・欧米人の相違により生ずる、呼吸器系において放射性ヨウ素が捉えられる割合の差は数%以内と小さなことが明らかとなった。甲状腺被ばく回避率に関しては、血液内のヨウ素が甲状腺へ移行する速度を規定する代謝パラメータの感度が高いことがわかり、今後、この移行過程をさらに日本人について検討すべきことが明らかとなった。また、日本人の場合には回避率の大きいは欧米人に比較してやや小さなことが推定されるが、放射線ヨウ素の吸入による線量換算係数が日本人では欧米人に比較して小さいと考えられるために、甲状腺への放射線影響は日本人・欧米人であまり大きな差は生じないことが示唆される。
渡辺 立子; 横谷 明徳; 斎藤 公明
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
細胞内での局所的なエネルギー付与は、細胞応答の性質に影響する。X線誘発オージェ過程を利用すると、生体を構成する原子の近傍へのエネルギー付与の効果の研究が可能である。本研究では、DNAを構成するリンK殻光吸収によるDNA鎖切断誘発のメカニズムの詳細をシミュレーション計算により検討した。X線誘発オージェ過程のモデル化を行い、水溶液中の電子によるDNA鎖切断誘発過程の計算コードに導入した。DNA鎖切断の生成過程は、光吸収と二次電子による電離・励起がDNA構成原子と水和水に生じた直接作用、二次電子に生成した水ラジカルによる間接作用の両方を考慮した。計算で求めたDNA鎖切断収率は実験結果をよく再現し、リンK殻光吸収により増加した。この増感効果の主な原因は、リンK殻光吸収に伴い放出される低エネルギーの電子が他の電子に比べて高い効率で直接効果を起こすためと結論づけられた。
斎藤 公明
Proceedings of 10th International Congress of the International Radiation Protection Association (IRPA-10) (CD-ROM), 6 Pages, 2000/05
U系列、
Th系列、
Kの天然放射性核種による空気カーマ率は、環境中の線源形状により変化する。線源形状とカーマ率の関係を、モンテカルロ・シミュレーション計算を用いて調べた。異なる線源形状を持ついくつかの典型的な地形をモデル化し、計算を行った結果、空気カーマ率の変化は線源が張る立体角にほぼ比例すること、しかし変化の程度は立体角の変化よりも小さいことがわかった。また、川の上では、線源を見る立体角が非常に小さくても、散乱線による空気カーマが有意に存在することが明らかになった。