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論文

First results from the actinide science beamline BL23SU at SPring-8

斎藤 祐児; 中谷 健*; 松下 智裕*; 安居院 あかね; 吉越 章隆; 寺岡 有殿; 横谷 明徳

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 474(3), p.253 - 258, 2001/12

SPring-8のアクチノイド科学ビームラインBL23SUは、アクチノイド化合物,半導体表面,生体関連物質の研究のために建設された。本ビームラインでは、可変偏光アンジュレータと非等刻線間隔格子分光器を用い、約300eV$$sim$$2keVの軟X線を利用する。本発表では、分光器の性能テストにて得られた結果を報告する。エネルギー分解能評価は、酸素,窒素,ネオン気体の光吸収スペクトルを測定することにより行い、ほかの高分解能ビームラインで得られている性能と同程度であることがわかった。また、実験ステーションでは、0.5$$sim$$1.8keVの円偏光放射光が、10$$^{11}$$毎秒程度得られた。

論文

Construction and commissioning of a 215-m-long beamline at SPring-8

後藤 俊治*; 竹下 邦和*; 鈴木 芳生*; 大橋 治彦*; 浅野 芳裕; 木村 洋昭*; 松下 智裕*; 八木 直人*; 一色 麻衣子*; 山崎 裕史*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.682 - 685, 2001/07

 被引用回数:143 パーセンタイル:99.12(Instruments & Instrumentation)

大型放射光施設SPring-8には、発光点から実験ステーションまでの距離が215メートルある中尺ビームラインがある。そのうちの、偏向電磁石ビームラインであるBL20B2の建設及びコミッショニングをおこなった。

論文

SPring-8 standard X-ray monochromator; Alignment of rotated-inclined geometry

山崎 裕史*; 矢橋 牧名*; 玉作 賢治*; 米田 安宏; 後藤 俊治*; 望月 哲郎*; 石川 哲也*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.643 - 646, 2001/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:51.97(Instruments & Instrumentation)

SPring-8標準分光器には、アンジュレータビームラインでは熱負荷を軽減するために、また偏向電磁石ビームラインでは広エネルギーバンドに対応するために、分光結晶はともにインクラインド配置で設置されている。この標準分光器のスペックとパフォーマンスについて述べられている。

論文

High energy synchrotron X-ray focusing by fixed exit bender

米田 安宏; 松本 徳真; 古川 行人*; 石川 哲也*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.370 - 372, 2001/07

 被引用回数:6 パーセンタイル:43.75(Instruments & Instrumentation)

SPring-8の偏向電磁石ビームラインにおける硬X線のサジタル集光特性についての発表である。SPring-8のサジタル方向の集光は分光器の第二結晶ベンダーを用いた湾曲結晶を用いて行う。このベンダーはSPring-8の広エネルギー領域の放射光に対応できるように結晶面の切替によって111,311,511,733面を1組の結晶でカバーする。このため、インクラインドジオメトリでのサジタル集光ができなくてはならない。特にSPring-8のソースのエネルギー分布は従来の放射光施設に比べて高エネルギー側にシフトしているため困難な30keV以上のX線の集光を達成しなくてはならない。さらに利用実験を容易にするためにエネルギーを変えてもビーム位置が変わらないような定位置出射が可能な設計にしてある。このようなユニークな結晶ベンダーの集光特性を調べたので報告する。

論文

Soft X-ray beamline for spectroscopy of solids at SPring-8

斎藤 祐児; 木村 洋昭*; 鈴木 芳生*; 中谷 健*; 松下 智裕*; 室 隆桂之*; 宮原 恒あき*; 藤澤 正美*; 曽田 一雄*; 上田 茂典*; et al.

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.1), p.553 - 556, 2001/07

 被引用回数:23 パーセンタイル:82.00(Instruments & Instrumentation)

SPring-8のBL25SUは、軟X線円偏光放射光を利用し、光電子分光、光吸収磁気円2色性、光電子回折等の手法により、固体の電子状態及び表面原子構造等の高精度測定を行うビームラインである。今回は、200~500eVの光エネルギーでの本ビームラインの性能及び、円偏光アンジュレーターに関する評価結果を報告する。エネルギー分解能は、Ar及びN$$_{2}$$気体の光吸収スペクトルを測定することにより評価し、これまでにほかの放射光施設で得られているスペクトルと同程度以上のものが測定でき、他エネルギー側においても、本ビームラインの高い性能を実証することができた。

論文

Soft X-ray reflectivity and structure evaluation of CoCr/C multilayer X-ray mirrors for spectral region around 6nm

竹中 久貴*; 永井 宏明*; 伊東 恒*; 村松 康司; 川村 朋晃*; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.337 - 340, 2001/07

 被引用回数:8 パーセンタイル:51.97(Instruments & Instrumentation)

6nm領域における軟X線マイクロスペクトロスコピーに利用され得る高反射率の多層膜X線ミラーを設計・開発した。具体的にはマグネトロンスパッタ法を用いて、直入射条件下で高反射率が得られるCoCr/C多層膜ミラーを作製した。この多層膜ミラーの反射率を測ったところ、88°の入射角において、11.5%($$lambda$$=6nm)であった。この膜をアニール処理すると、反射率は13%に向上し、高反射率の多層膜を開発するうえで、アニール処理が重要であることを示した。

論文

Soft X-ray reflectivity and structure evaluation of Ni/C/Ti/C multilayer X-ray mirrors for water-window region

竹中 久貴*; 伊東 恒*; 永井 宏明*; 村松 康司; Gullikson, E. M.*; Perera, R. C. C.*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.341 - 344, 2001/07

 被引用回数:24 パーセンタイル:82.94(Instruments & Instrumentation)

水窓領域における軟X線マイクロスペクトロスコピーに利用され得る高反射率の多層膜X線ミラーを設計・開発した。具体的には、層間のインターミキシングを抑えるためにカーボン層を間にはさんだNi/C/Ti/C多層膜を作製した。この多層膜の反射率を放射光を用いて測ったところ、9.5°の入射角に対して40%($$lambda$$=2.76nm)であった。この値はC層をはさまないNi/Ti多層膜のものとほぼ同等以上であった。さらにNi/C/Ti/C多層膜の方がNi/Ti多層膜よりも耐熱性が向上することもわかった。

論文

Diamond double-crystal monochromator in bragg geometry installed on BL-11XU in SPring-8

丸下 元治*; 三井 隆也; 福田 竜生; 高橋 正光; 稲見 俊哉; 片山 芳則; 塩飽 秀啓; 水木 純一郎

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.1), p.392 - 395, 2001/07

 被引用回数:4 パーセンタイル:33.68(Instruments & Instrumentation)

本会議では、SPring-8の原研ビームラインBL-11XUに設置したダイアモンド2結晶分光器及び実験で得られた基本的な性能についての報告を行う。また、ほかの放射光施設における光学素子にかかわる研究の動向、情報を調査する。加えて、他国の研究者との国際交流を行い、施設状況などについての情報交換を行う。

論文

Performance of soft X-ray emission spectrometer employing charge-coupled device detector

佐々木 貞吉; 中岸 信彦*; 村松 康司*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1489 - 1492, 2001/07

 被引用回数:3 パーセンタイル:28.15(Instruments & Instrumentation)

軟X線領域で高い検出効率をもつことが見いだされたCCDを、軟X線発光分光装置に取付け性能試験を行った。装置はローランド半径1m、マイクロスリット幅3.9$$mu$$m、グレーティングライン密度2400/mm、CCD位置分解能~24$$mu$$mであった。発光の励起源として1.5keV電子線を用い、遷移金属単体及び遷移金属酸化物からの発光スペクトルを測定した。スペクトルピークのライン幅を、ALSにおける放射光励起のデータと比較したところ、ほぼ同等のスペクトルであることがわかった。放射光励起と組合わせることにより、従来のMCPを採用した装置と同等もしくはそれ以上の性能が得られると期待される。

論文

A Horizontal two-axis diffractometer for high-energy X-ray diffraction using synchtoron radiation on bending magnet beamline BL04B2 at SPring-8

小原 真司*; 鈴谷 賢太郎; 柏原 泰治*; 松本 徳真; 梅咲 則正*; 坂井 一郎*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1030 - 1033, 2001/07

 被引用回数:140 パーセンタイル:99.11(Instruments & Instrumentation)

高エネルギーX線の利用は液体やガラスなどの回折測定において、透過法で高いQまで測定できるため、正確な構造解析を可能にする。そこで、われわれは高強度の高エネルギーX線が利用できるSPring-8の偏向電磁石ビームラインBL04B2に液体・非晶質専用の水平型2軸回折計を設計、製作した。湾曲Si(111)モノクロメーターによる37.7keV及び湾曲Si(220)モノクロメーターによよる61.7keVの高エネルギーX線単色光を用いた回折実験を行い、標準試料であるシリカ(SiO$$_{2}$$)ガラスで、Q$$_{max}$$=30Å$$^{-1}$$を超える高Q領域まで精度よく構造因子S(Q)を決定することに成功した。

論文

EPR spectrometer installed in a soft X-ray beamline at SPring-8 for biophysical studies

横谷 明徳; 赤松 憲

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1333 - 1337, 2001/07

 被引用回数:15 パーセンタイル:70.83(Instruments & Instrumentation)

高輝度放射光施設において、これまで原研専用軟X線ビームラインの建設及び立ち上げを行ってきた。本ビームラインのエンドステーションのひとつである生物ステーションには、軟X線照射された生体分子の変化を調べるためのESR装置が設置される。本講演では、このビームラインに接続されたESRの概要を発表するとともに、実際の放射光ビームを用いて行った標準試料のESRシグナルを、従来のX線照射装置と用いた場合のそれと比較検討する。

論文

Standard X-ray mirror systems for SPring-8 beamlines

宇留賀 朋哉*; 谷田 肇*; 米田 安宏; 竹下 邦一*; 後藤 俊治*; 石川 哲也*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part1), p.782 - 784, 2001/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:55.57(Instruments & Instrumentation)

SPring-8は多くの光学素子の標準化をはかっているが、偏向電磁石ビームラインの全反射ミラーもそのひとつである。ミラーの立ち上げビームラインとなったBL01B1における性能チェックの結果、設計どおりの並行性のミラーとなっていた。このミラーは後に、原研ビームライン,Bl14B1にもインストールされることになる。

論文

An Inelastic X-ray scattering spectrometer for materials science on BL11XU at SPring-8

稲見 俊哉; 福田 竜生; 水木 純一郎; 中尾 裕則*; 松村 武*; 村上 洋一*; 廣田 和馬*; 遠藤 康夫*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 467-468(Part.2), p.1081 - 1083, 2001/07

 被引用回数:20 パーセンタイル:78.64(Instruments & Instrumentation)

近年の固体物理における重要な課題の一つが強相関電子系である。特にその電子構造や素励起の研究から、これらの物質に内在する物理を理解するうえで不可欠な情報が得られると考えられる。われわれは、この目的のために、入射エネルギー6~10keVで、エネルギー分解能0.1~1eV、エネルギートランスファー~10eVというX線非弾性散乱装置の建設を行っている。装置は主として、高分解能モノクロメータ、集光ミラー、アナライザからなっている。入射X線は前置モノクで0.5eV程度に単色化された後、高分解能モノクロで0.1eV程度まで再び単色化され、その後、ミラーで水平方向に試料上に集光される。試料、アナライザ、及び検出器は直径2mのローランド円上に配置される。アナライザはヨハン型と呼ばれる球面に曲げたSiまたはGeの結晶を用いる。この分光器の特徴は、散乱面を水平に取ったことで、これにより、重量のあるアクセサリ、例えば、超伝導マグネット等を試料位置に置くことができる。われわれは、物性的に興味が持たれている物質に対し、共鳴及び非共鳴のX線非弾性散乱を、高磁場、極低温、高圧下等の極端条件下で行うことを目標としている。会議では、装置に関する詳細な情報と、性能を示すための幾つかの測定データを示す予定である。

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