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花田 和明*; 篠原 孝司*; 長谷川 真*; 白岩 俊一*; 遠山 濶志*; 山岸 健一*; 大舘 暁*; 及川 聡洋; 戸塚 裕彦*; 石山 英二*; et al.
Fusion Energy 1996, p.885 - 890, 1997/05
H-L遷移時にプラズマ周辺で起こっている現象を静電プローブにより測定し、その因果関係について調べた結果をまとめたものである。ピンを12本つけた静電プローブにより、スクレイプオフ層から主プラズマまでの領域を測定した。最前面にある3本ピンをトリプルプローブとして使用し、電子温度(T)と密度(n)を決定し、他のピンでは浮遊電位を測定した。浮遊電位と電子温度から求めた空間電子により径電場(E)を決定し揺動との関係を調べた。結果は、初めにセパラトリックス内に形成された負の径電場が減少し、次に揺動レベルの増大が起こり、電子温度が減少し、その後He光の増大が起こっていることを明らかにした。ここで、H-モード中に形成されている負の径電場は、-22kV/mであり、電子温度減少の直前で-8kV/mであった。またこの変化に要した時間は約200secである。
三浦 幸俊; 旭 芳宏*; 花田 和明*; 星野 克道; 居田 克巳*; 石毛 洋一*; 河西 敏; 河上 知秀; 川島 寿人; Maeda, M.*; et al.
Fusion Energy 1996, p.167 - 175, 1997/05
ダイバータバイアスのL/H遷移パワーに与える効果についてまとめたものである。JFT-2Mの上シングルヌルプラズマ配位において、下シングル閉ダイバータ用の外側バッフル板に正のバイアス電圧を印加するとスクレイプオフ層(SOL)に負の径電場が形成され、またバッフル板からダイバータ板へSOL電流が流れる。これらの効果により、ダイバータ部に中性粒子が圧縮されるダイバータ効果が助長される。この中性粒子のダイバータ部への圧縮がL/H遷移パワー減少に対して効果的であることを明らかにした。また、強力なガスパフも過渡的に中性粒子をダイバータ部に圧縮し同様な効果があることを示した。これらの結果は、イオン損失によるL/H遷移理論を支持している。
Connor, J. W.*; M.Alexander*; Attenberger, S. E.*; G.Bateman*; Boucher, D.*; N.Chudnovskii*; Dnestrovskij, Y. N.*; W.Dorland*; A.Fukuyama*; Hoang, G. T.*; et al.
Fusion Energy 1996, 2, p.935 - 944, 1997/00
局所的輸送モデルとトカマク実験の分布データベースとの比較を行い、モデルの検証をし、ITERの予測に対する適応性を調べた。分布データベースと検証テストの方法について記述するとともに、テスト研究について議論を行った。また、鋸歯状振動のモデルの検証を行った。このモデルを用い、粒子を含むITERプラズマへの鋸歯状振動の影響を調べた。
西尾 敏; 植田 脩三; 青木 功; 黒田 敏公*; 三浦 秀徳*; 栗原 良一; 功刀 資彰; 関 泰
Fusion Energy 1996, 3, p.693 - 699, 1997/00
トカマク型核融合炉の弱点のひとつに機器構成の複雑性及び使用材料の放射化に起因して保守・修理の困難さを伴うことが指摘されている。その困難さを大幅に軽減するために極低放射化材料を使用するとともに、トーラス体を放射状に等分割し、それぞれのセクターを組立ユニットとする新たな炉概念DREAM炉を提案した。主な特徴は、(1)SiC/SiC複合材の導入により、保守時の放射線線量率を著しく低減し、さらにディスラプション時の電磁力発生を回避した。加えて、強い耐熱性故高温ヘリウム冷却が可能となり熱効率が向上した。(2)プラズマアスペクト比を大きくしたことにより、配管系をトーラス内側に引き出すことが可能となった。さらにブートストラップ電流の比率が大きくなり所内電力比が低減された。
鈴木 哲; 荒木 政則; 佐藤 和義; 中村 和幸; 秋場 真人
Fusion Energy 1996, 3, p.565 - 570, 1997/00
ITERダイバータ板用に開発されたサドル型ダイバータ板模擬試験体の電子ビーム加熱実験について報告する。本試験体は、サドル型構造として初めて並列流路を採用したもので、より実機ダイバータ板に近い構造を有している。実験ではITERダイバータ板の熱負荷条件(定常時:5MW/m、非定常時:15MW/m、10秒)を模擬した熱負荷をくり返し与え、熱サイクルに対する試験体の除熱性能の変化を観察した。その結果、定常時を模擬した熱負荷条件において、本試験体はITERダイバータ板の寿命(1,000サイクル)を上回る10,000サイクルの加熱に耐えることを確認した。さらに、非定常時を模擬した条件においても、1,000サイクルの加熱に対し、本試験体は除熱性能の劣化もなく、健全性を維持することができた。
濱松 清隆; C.S.Chang*; 滝塚 知典; 安積 正史; 平山 俊雄; S.Cohen*; 谷 啓二
Fusion Energy 1996, 2, p.683 - 691, 1997/00
イオン・サイクロトロン周波数帯(ICRF)の波動入射によりプラズマ周辺領域におけるヘリウム・イオン又は不純物イオンを加熱し、トロイダル・リップル磁場捕捉粒子とし主プラズマ領域より除去する解析を行った。具体的には、ICRF加熱とリップル磁場効果を取り入れた案内中心軌道追跡モンテカルロ・コードを用いて実形状トカマクの配位で数値シミュレーションを行った。灰排気においては、He(+2)イオンと重水素ガスとの荷電交換によりHe(+1)となったヘリウムが再電離するまでの時間に着目する。プラズマ周辺領域において、ヘリウム・イオンが+1価状態で存在できる時間内にICRF波で磁場に垂直方向に加熱し、粒子を速度空間におけるリップル捕捉領域へ導きリップル損失させることで排気が出来る可能性について、又、不純物イオンも同様の方法で除去が可能であることを発表する。
滝塚 知典; 福田 武司; 鎌田 裕; 菊池 満; 松田 俊明; 三浦 幸俊; 内藤 磨; 玉井 広史; D.Boucher*; G.Bracco*; et al.
Fusion Energy 1996, 2, p.795 - 806, 1997/00
ITERにおけるLH遷移の閾値パワーと閉じ込め性能を予測するために、データベースの集積と、そのデータ解析を進めている。閾値パワー比例則P~BnRを求め、ITERでの予測値が1002MWとなった。Lモード閉じ込めデータベースの解析から熱エネルギー閉じ込め時間比例則を得た。拡張されたITER Hモード閉じ込めデータベースの解析により、ITERにおけるELMy Hモードでの閉じ込め時間は6(10.3)秒と予測した。規格化ラーマ半径の減少に対して系統的なの劣化はないことが分かった。次元的に正しい形のオフセット線形則も、ITERに対し同様のの値を与える。
逆井 章; 久保 博孝; 清水 勝宏; 藤田 隆明; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 東島 智; 櫻井 真治; 竹永 秀信; 細金 延幸; et al.
Fusion Energy 1996, 1, p.789 - 799, 1997/00
ITER等のトカマク型核融合炉では、ヘリウム灰の制御及び連続的な排出が重要な課題となる。JT-60UのELMy Hモードで、ダイバータの内外の非対称性についてヘリウム、重水素粒子束を分光計測することにより調べた。その結果、中性粒子ビーム加熱パワーあるいはプラズマ電流を変えることで、ダイバータ部のヘリウム粒子束の内外の非対称性を制御することに成功した。また、最近注目されている負磁気シア・プラズマにヘリウムビームを入射、あるいはヘリウムガスパフを行い、ヘリウムの輸送特性を調べた。その結果、内部輸送障壁が形成されると輸送障壁の内側でヘリウム密度が時間とともにピークするのが観測され、ELMy Hモードの場合と明らかに異なることが分かった。ミニ崩壊が起こると輸送障壁の消滅と同時に、輸送障壁の内側からダイバータにヘリウムが排出されるのを観測した。
藤田 隆明; 井手 俊介; 木村 晴行; 小出 芳彦; 及川 聡洋; 竹治 智; 白井 浩; 小関 隆久; 鎌田 裕; 石田 真一; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.227 - 237, 1997/00
JT-60Uの負磁気シアー放電において、内部輸送障壁の形成による閉じ込め改善が得られた。安全係数が極小となる位置のすぐ内側に明瞭な電子密度・電子温度・イオン温度の急勾配が観測された。この輸送障壁はプラズマ小半径の65%にまで広がり、大きな閉じ込め改善をもたらした。エネルギー閉じ込め時間、プラズマ蓄積エネルギーはプラズマ電流とともに増大し、2.5MAにおいてそれぞれ1.08s、9.56MJに達し、いずれもJT-60Uの最高値を記録した。等価DT核融合エネルギー増倍率においても従来の記録(0.6)を大きく更新する0.8という値を得た。電流ランプアップ中に輸送障壁を形成し高い電子温度を得ることが高電流領域において広い輸送障壁を維持するために有効であった。この閉じ込め改善はイオン温度と電子温度の比が1.4という炉心条件(イオン温度=電子温度)に近い状態で得られており、核融合炉の運転モードとしても適している。
河野 康則; 芳野 隆治; 閨谷 譲; 近藤 貴; 伊世井 宣明; 石田 真一; 飛田 健次; 波多江 仰紀; 伊丹 潔; 逆井 章; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.345 - 357, 1997/00
JT-60Uで開発されたキラーペレット入射による急速電流停止法は、ITERなどのトカマク型核融合炉のディスラプション緩和や装置の緊急事態発生時における速やかなプラズマ放電停止の有望な手法である。一方、キラーペレットによる急速電流停止時には高エネルギーの逃走電子の発生が指摘されており、この逃走電子を抑制することが課題となっている。そこで逃走電子を抑制しつつ放電を停止する手法の確立を目的とした研究を行った。その結果、外部ヘリカル磁場発生コイルの使用やトロイダル磁場温度を低下することにより電流停止時の磁場揺動強度を増大させることで、逃走電子を抑制できることを明らかにした。
飛田 健次; 西谷 健夫; 原野 英樹*; 谷 啓二; 磯部 光孝*; 藤田 隆明; 草間 義紀; G.A.Wurden*; 白井 浩; 及川 聡洋; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.497 - 505, 1997/00
核融合反応で生成した1MeVトリトンの燃焼率と中性粒子入射イオンの核融合反応を利用して、高エネルギーイオンの輸送と損失を調べた。通常の磁気シアと比べ、負磁気シアの配位では、トリトン燃焼率が低く(粒子損失がないと仮定した計算の10-60%)、高エネルギーイオンの閉じ込め特性が劣ることを実験で示した。軌道追跡モンテカルロコードを使った解析により、粒子損失の原因はリップル統計拡散と衝突リップル拡散であることを明らかにした。これらの結果は、負磁気シアの炉心プラズマを構想する際に、粒子を含めた高エネルギーイオンの損失に留意しなければならないことを示している。また、ITER相当の上下非対称リップルを持つプラズマにおいて高エネルギーイオンの損失を調べた。実験の結果、この上下非対称性は粒子損失に影響を与えないことがわかった。
伊丹 潔; 細金 延幸; 朝倉 伸幸; 逆井 章; 木島 滋; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 嶋田 道也; 芳野 隆治; JT-60チーム
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.385 - 395, 1997/00
JT-60Uの高パワーNBI加熱実験において放射冷却ダイバータ実験を行い、以下の成果を得た。(1)輸送障壁内側に、ピーキングしたプラズマ温度、密度分布を持つ負磁気シアー放電に対して、ネオンと水素ガス及び重水素ガスの注入を行った。水素放電においては、輸送障壁を維持した状態で、ダイバータへ熱及び粒子が流入しなくなるデタッチ状態を1秒間維持した。重水素放電においては、コラプスにより制限されるが、短時間のデタッチ状態をHファクター1.1~1.4と同時に実現した。(2)低リサイクリング状態で生成したELMy H-mode放電において、最大加熱入力=20MWの条件で放射冷却ダイバータを準定常的に維持した。
鎌田 裕; 芳野 隆治; 牛草 健吉; 閨谷 譲; 及川 聡洋; 内藤 磨; 徳田 伸二; 白井 浩; 滝塚 知典; 小関 隆久; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.247 - 258, 1997/00
JT-60U装置では、ポロイダル磁場コイル系の改良により、プラズマ断面の三角度を、従来の約0.1から0.48まで上昇させた。これにより、プラズマ周辺部の不安定性であるELM及び、内部低n不安定性を安定化することに成功した。この結果、規格化ベータ値は、同様な圧力分布及び内部インダクタンスを持つプラズマにおいて、約2倍に上昇した。エネルギー閉じ込め性能も、三角度とともに上昇することが分かった。さらに、従来よりも高電子密度で良好な閉じ込め性能が得られた。ELMの質は、小振幅、高周波数となり、ダイバータ板の熱負荷集中の観点から好ましいことも分かった。以上の改善により、高い総合性能(閉じ込め改善度2、規格化ベータ値。2.5、完全非誘導電流駆動(NB駆動電流40%、自発電流60%)を持つプラズマを約2秒間準定常に維持することに成功した。
石田 真一; 閨谷 譲; 鎌田 裕; 諫山 明彦; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 小出 芳彦; 河野 康則; 白井 浩; 小関 隆久; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.315 - 330, 1997/00
JT-60Uにおいて、高イオン温度Hモードと高 Hモードによる高性能実験を実施し、電流領域をそれぞれ、4.5MA(q~2.0)、2.7MA(q~2.5)まで拡大した。高電流低q領域の結果から、核融合性能が最大化するのは、ITERの運転領域であるq~3付近であることを明らかにした。最大の核融合積は、高 Hモードで得られ、世界最高の1.510mskeVに達し、その時のイオン温度は45keVを記録した。高 Hモードでは、分布制御によってITERの要求に近い安定性が得られたが、放電はベータ限界に達し、ディスラプションに至ることがわかった。特に、q~3かそれ以下の領域では、ベータ限界に近い運転において、ELM(Edge Localized Mode)自体がm=3、n=1モードを引き起し、内部モードと結合して、ディスラプションにつながる機構を明らかにした。
福田 武司; 佐藤 正泰; 滝塚 知典; 土屋 勝彦; 鎌田 裕; 竹永 秀信; JT-60チーム
Fusion Energy 1996, Vol.1, p.857 - 866, 1997/00
Hモード遷移閾値に中性粒子密度が与える影響について報告する。これまでに集積された遷移閾値データを用いた解析で充分な精度と信頼性を有する比例則が現在確立されていない主な理由は、幾何寸法依存性と密度依存性の不明瞭性にある。特に密度依存性は、第1壁の粒子補給条件に敏感であることから「重要であるが解明が困難な課題」であると認識されている。我々は、JT-60Uにおける詳細な実験研究の結果、(1)プラズマ周辺部における中性粒子密度が密度依存性を決定すること及び(2)同様の物理機構が低密度遷移限界をも規定していることを初めて明らかにした。この結果は、周辺中性粒子密度の情報を基にこれまで装置依存性が高いと考えられてきた密度依存性を統一的に理解できることを示唆している。また、密度依存性が明確になれば、核融合炉に外挿可能な幾何寸法に関する比例則を確立することが可能になると期待される。
岸本 泰明; J.Y.Kim*; 福田 武司; 石田 真一; 藤田 隆明; 田島 俊樹*; W.Horton*; J.Furnish*; LeBrun, M. J.*
Fusion Energy 1996, Vol.2, p.581 - 591, 1997/00
トカマクにおけるイオン温度勾配不安定性をはじめとした異常熱輸送に対する弱/負磁気シア及びプラズマのシア回転の効果を、トロイダル粒子シミュレーション手法及び理論手法により調べる。特にシミュレーションにおいて、トロイダル結合効果によってプラズマ中に発生する巨視的なモード構造が、磁気シアが消失する安全係数の最小値の領域において分断され不連続面が形成されることを明らかにした。この不連続面がいわゆるJT-60Uの実験等で観測されている負磁気シア時の内部輸送障壁に対応するものと考えられる。さらにこのような不連続面にシアのあるプラズマ回転が及ぼす影響について、理論・シミュレーションの双方より調べる。
細金 延幸; 櫻井 真治; 清水 勝宏; 飯尾 俊二*; 嶋田 道也; 児玉 幸三; 正木 圭; 朝倉 伸幸; 伊丹 潔; 滝塚 知典
Fusion Energy 1996, Vol.3, p.555 - 563, 1997/00
JT-60Uにおいて、現在のオープンダイバータから排気装置付のW方形状のダイバータへの改造が進められている。同時に、排気系のためのNBI排気装置の改造、ガス注入装置の再配置及びペレット装置の改造も取り行われる。改造は、低温・高密度ダイバータによる熱除去及び排気、不純物の制御と主プラズマの閉込め性能の両立性を目標とするものであり、工学設計について述べる。一方、シミュレーションコードを用いて、W型形状の効果や排気による制御について性能評価を行った結果をもとに設計の妥当正を議論する。
木村 晴行; 森山 伸一; 三枝 幹雄; 草間 義紀; 小関 隆久; Kramer, G. J.*; 藤田 隆明; 及川 聡洋; 藤井 常幸; 根本 正博; et al.
Fusion Energy 1996, Vol.3, p.295 - 305, 1997/00
第2高調波少数イオンICRF加熱が負磁気シア配位プラズマに初めて適用され、輸送障壁の内部でプラズマを効率的に加熱できた。ICRF加熱による高エネルギーイオンの蓄積エネルギーは正磁気シア配位におけるものに匹敵する。TAEモードは負磁気シア配位において強い輸送障壁がある場合には安定であった。これはアルヴェン連続スペクトルのギャップが不整列となることで説明される。輸送障壁が弱まると比較的高いトロイダルモード数(5-8)のTAEモードが観測された。TAEモードの制御のためにトロイダル方向のプラズマ回転速度のシアの制御が有効であることが確認された。