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Ding, H.*; 伊藤 啓太*; 遠藤 恭*; 高梨 弘毅; 関 剛斎*
Journal of Physics D; Applied Physics, 57(38), p.385002_1 - 385002_10, 2024/09
This paper reports the systematic study on the structure, magnetic properties and magnetoelastic properties for the FeGa (001) thin films epitaxially grown on the different substrates of GaAs(001) and MgO(001) using the sputtering technique. The alloy composition dependence of effective magnetoelastic coupling coefficient B along the FeGa [110] direction indicated that the largest magnetoelastic coupling was obtained for the Fe-Ga layer with x = 30 grown on the MgO substrate. Considering the results of structural analysis and magnetization measurement, the different crystallite sizes depending on the kind of substrate may give rise to the different magnetoelastic coupling strengths between the Fe-Ga layers on the MgO and the GaAs. The magnetostriction along the FeGa [111] direction was also estimated with the assumption of plausible elastic property of Fe-Ga, and showed the values comparable to the reported value of bulk Fe-Ga. This means the large magnetostriction can be obtained even for the Fe-Ga thin films epitaxially grown not only on the GaAs(001) but also on the MgO(001). The findings in this work will give a guideline for designing spintronic applications with a Fe-Ga layer exhibiting a large magnetoelastic coupling.
北山 佳治; 野上 光博*; 人見 啓太朗*
Japanese Journal of Applied Physics, 63(7), p.076502_1 - 076502_8, 2024/07
三次元空間に無作為に配置した複数のガンマ線検出器の応答強度パターンから、ガンマ線源の入射方向を推定する新しいガンマ線イメージング技術の開発を行っている。本論文では、8個のGAGG (Ce)シンチレータキューブと18個の鉛キューブで構成されるガンマ線イメージャー、Coded Cube Camera for Gamma-ray (C3G)を製作し、Cs線源の4イメージング実験を実施した。実験の結果、3m先にある10MBqのCs線源を10分間の測定で、angle uncertainty5度の精度でイメージングできることを確認した。一般にガンマ線イメージャーは数百から数千の読み出しチャンネル数が必要となるが、C3Gは僅か8チャンネルの読み出し回路で構成される。そのため回路や再構成アルゴリズムはシンプルにすることができ、安価かつ信頼性の高いイメージャーが実現する。C3Gは大きさ86mm 86mm 86mmのハウジングに格納されており、重量は約600gである。小型軽量で4視野を持ち、高角度分解能を持つ本技術は、天文学や医療、核セキュリティ、原子力発電所の廃止措置など広範な応用が期待される。
久保田 正人; 加藤 誠一*
Journal of Applied Physics, 136(2), p.025102_1 - 025102_5, 2024/07
We studied local structures of amorphous alumina samples and AlO polycrystalline using atomic pair distribution function measurements. We derived the Al-Al, O-O, and A-O atomic distances for each sample. By comparing them, werevealed that the subtle difference in the local structure significantly influences the performance ofa nonvolatile memory function.
Zhang, Z.*; 服部 高典; Song, R.*; Yu, D.*; Mole, R.*; Chen, J.*; He, L.*; Zhang, Z.*; Li, B.*
Journal of Applied Physics, 136(3), p.035105_1 - 035105_8, 2024/07
バロカロリック材料を用いた固体冷凍は、環境に優しく高効率であるため、過去10年間にわたり世界的に注目されてきた。ここでは、室温付近で立方晶から菱面体晶への相転移を起こすヘキサフルオロ燐酸ナトリウム(NaPF)とヘキサフルオロ砒酸ナトリウム(NaAsF)における巨大バロカロリック効果を報告する。われわれは中性子粉末回折により、NaPFの低温相の構造が空間群Rの菱面体構造であることを明らかにした。NaPFとNaAsFには3つのラマン振動モード(F, E, A)が存在する。相転移温度はNaPF及びNaAsFにおいてそれぞれdT/dP=250K/GPa及び310K/GPaの割合で圧力とともに変化する。NaPFとNaAsFの圧力誘起エントロピー変化は、それぞれ約45.2JkgKと35.6JkgKと決定された。飽和駆動圧力は約40MPaであった。高圧下の中性子粉末回折から、バロカロリック効果は立方晶から菱面体晶への圧力誘起相転移に関係していることが示唆された。
城 貞晴*; 鈴木 誠也; 吉村 雅満*
Japanese Journal of Applied Physics, 63(6), p.065503_1 - 065503_4, 2024/06
The surface morphology of naphtacene single crystals grown by the physical vapor transport technique was investigated by atomic force microscopy and white-beam X-ray topography. Locally, two types of line pattern were observed on the basal (001) plane along the [110] and [010] directions, and analyzed from crystallographic viewpoints. Such line patterns are considered in relation to crystallographic periodicities, dislocation lines, and slip-plane phenomena.
渡辺 賢一*; 大島 裕也*; 執行 信寛*; 平田 悠歩
Japanese Journal of Applied Physics, 63(5), p.056001_1 - 056001_5, 2024/05
Liを含むシンチレータ材料は中性子検出に使用されている。Li含有シンチレータは中性子によって生成されたトリトンとアルファ線を検出しており、これらの粒子はガンマ線に比べて高いエネルギーを付与するため、Li含有シンチレータはガンマ線と中性子を分別して測定できる。しかし、シンチレータの発光効率は消光効果と呼ばれる現象により粒子線に対して低下する。正確に中性子とガンマ線を分別するためには消光効果の評価が必要となる。消光効果によるシンチレーション効率変化予測にはBirksの式が用いられるが、Birksの式に含まれる消光係数を決定する必要がある。そこで、本研究ではPHITSを使用し、消光係数をフリーパラメータとしたBirksの式に基づき消光効果を考慮したLi含有シンチレータの発光量を計算した。そして、シミュレーション結果と実験により得られた発光量を比較することで、Liガラス、Ce:LiCaAlF、Eu:LiCaAlFシンチレータの消光係数を決定した。
Omer, M.; 静間 俊行*; 羽島 良一*; 小泉 光生
Journal of Applied Physics, 135(18), p.184903_1 - 184903_10, 2024/05
We report on the findings of a quantitative nondestructive analysis of the natural isotopic abundances of hafnium and tungsten elements using nuclear resonance fluorescence. Commercial samples of hafnium and tungsten were irradiated to six quasi-monochromatic -ray beams generated by laser Compton scattering in the energy range of 2.4-3.2 MeV. Multiple nuclei were simultaneously excited at each of the six -ray beam energies. A high-purity germanium detector array detected deexcitations of the nuclei. In total, transitions were unprecedentedly employed to estimate the isotopic abundances of heavy elements nondestructively. The estimated abundances of three hafnium isotopes and three tungsten isotopes are consistent with standard known natural abundances within the experimental uncertainties. The deviation from the standard values ranges from 0.18% to 1.36%. This work is a contribution of the Japan Atomic Energy Agency (JAEA) to the International Atomic Energy Agency (IAEA) under the agreement of the coordinated research program (CRP), J02015 (Facilitation of Safe and Secure Trade Using Nuclear Detection Technology - Detection of RN and Other Contraband). This work was a part of a study of the nuclear resonance fluorescence aiming at nuclear security and safeguards applications, being supported by the subsidiary for "promotion of strengthening nuclear security or the like" of the Ministry of Education, Culture, Sports, Science, and Technology (MEXT), Japan.
北山 佳治; 野上 光博*; 人見 啓太朗*
Japanese Journal of Applied Physics, 63(3), p.032005_1 - 032005_6, 2024/03
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)検出器の応答パターンを利用した新しいガンマ線イメージング技術を紹介する。この方法では、三次元状にランダムに配置された複数の遮蔽体キューブを使用する。これらのキューブで定義された領域内では、ガンマ線の入射方向に基づいて固有のガンマ線フラックスパターンが形成される。このパターンは、複数のシンチレーターキューブの応答パターンとして測定される。ガンマ線の入射方向と対応する検出器応答パターンを事前に測定することで、アンフォールディング法を用いて入射方向を推定することができる。Cs点線源を用いてシミュレーションを行った。その結果、10MBqのCs線源をイメージャーから3m離れた位置に設置した場合、約10の角度分解能で撮像できることがわかった。これらの結果は、我々の新しい方法が既存のガンマ線イメージング技術と同等以上の性能を有することを示唆している。この撮像法の応用としては、原子力発電所の廃止措置、核医学、セキュリティ、天文学などが考えられる。
鈴土 知明; 海老原 健一; 都留 智仁; 森 英喜*
Journal of Applied Physics, 135(7), p.075102_1 - 075102_7, 2024/02
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00体心立方(bcc)金属および合金では延性脆性遷移温度以下において脆性的破壊が起きる。この事象は、脆性破壊を起こすき裂先端の臨界応力拡大係数が塑性変形を起こす臨界応力拡大係数よりも小さく塑性変形よりも脆性破壊が優先的に選択されるという考え方によって理論的に説明されている。この考え方は巨視的には正しいが、このような脆性破壊は常にき裂先端近傍での小規模な塑性変形、すなわちき裂先端塑性変形を伴う。この論文では、最近開発された-Feの機械学習原子間ポテンシャルを用いて原子論的モデリングを行い、この塑性の発現メカニズムを解析した。その結果、高速なき裂進展によってき裂先端位置の原子群が動的に活性化され、それがき裂先端塑性の前駆体になっていることが判明した。
米田 安宏; 小林 徹; 辻 卓也; 松村 大樹; 斎藤 祐児; 野口 祐二*
Japanese Journal of Applied Physics, 62(SM), p.SM1006_1 - SM1006_8, 2023/11
BiNaTiOBaTiO (BNTBT)固溶体は良い圧電特性を示すため多くの研究が行われてきた。また、BT組成に応じてバラエティーに富んだ相が観測される。BNTBT固溶体の軟X線吸収分光実験と高エネルギーX線回折実験を放射光を利用して行った。得られたBNTBT固溶体の電子構造と局所構造から、BTの置換効果は主にBaの置換サイトであるAサイトで起こっていることがわかった。BT組成の変化に対してTiO八面体の菱面体晶ひずみは変化しておらず、O-K吸収端で生じた電子構造の変化は混成状態の変化であると考えられる。
平田 悠歩; 甲斐 健師; 小川 達彦; 松谷 悠佑*; 佐藤 達彦
Japanese Journal of Applied Physics, 62(10), p.106001_1 - 106001_6, 2023/10
被引用回数:2 パーセンタイル:66.71(Physics, Applied)半導体検出器の設計を最適化するには、半導体物質内において放射線がキャリア(励起電子)に変換されるまでの過程を理論的に解析する必要がある。本研究では、任意の半導体物質に対し、放射線により生じる二次電子の挙動を極低エネルギー(数eV)まで追跡し、励起電子が生成される過程を模擬できる機能(ETSART)を開発し、PHITSに実装した。具体的には、ETSARTを用いて計算した電子の飛程はICRU37で推奨されたデータ別の計算結果と一致することを確認した。さらに、半導体検出器の特性を表す重要な指標である、一つの励起電子の生成に必要な平均エネルギー(値)について検討し、これまで値とバンドギャップエネルギーの関係は単純な直線モデルで考えられていたが、その関係は非線形関数であることを明らかにした。ETSARTは半導体検出器の最適化設計や応答解析に留まらず、新しい半導体物質の特性評価への応用も期待できる。
小川 大輝; 浅森 浩一; 根木 健之*; 上田 匠*
Journal of Applied Geophysics, 213, p.105012_1 - 105012_17, 2023/06
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Geosciences, Multidisciplinary)地磁気地電流(MT)法電磁探査において、鉄道や高圧送電線等から発せられる電磁ノイズは、電場と磁場の間に高い相関度を有するコヒーレントノイズであることが多く、自然電磁場応答との区別が困難とされる。こうしたノイズの強大な影響を抑制することを目標に、観測電磁場の自然信号とノイズへの分解に基づいたMT法観測データ処理技術が、近年盛んに報告されている。その際、経験的なパラメータ設定に依存せずに、自然信号とノイズによる応答を安定的に識別することが重要となる。加えて、観測電磁場の分解により得られた分離信号からの値の減算が不適切な場合には、自然信号の値の損失やノイズの影響を受けた値の取りこぼしにつながり、真の自然電磁場応答の導出に失敗してしまう。本稿では、著者らが新たに考案したMT法観測データ処理技術について報告する。観測電磁場に周波数領域独立成分分析(FDICA)を適用して得られる分離信号において、自然信号及びノイズに相当する成分を、観測点のノイズの影響を受けない参照点における磁場を用いて定量的に判定する。また、分離信号から観測電磁場を復元する際、時間領域及び周波数領域における電磁場応答関数の連続性に関する評価指標を導入することで、分離信号のどの値を減算するかを決定する。強大なノイズ波形を人為的に加算したMT法時系列と直流電化鉄道地域における実データの両方を用いたところ、提案手法が既存のMT法観測データ処理手法に比べて優れたノイズ低減性能を示すことを確認できた。
大西 健太郎*; 小林 拓真*; 溝端 秀聡*; 野崎 幹人*; 吉越 章隆; 志村 考功*; 渡部 平司*
Japanese Journal of Applied Physics, 62(5), p.050903_1 - 050903_4, 2023/05
被引用回数:2 パーセンタイル:66.71(Physics, Applied)高品質SiO/GaN MOS構造の実現には、GaO界面層の形成が有効である。しかしGaO層を形成した場合、熱処理条件を注意深く設計しなければ、GaO層の還元に伴い正の固定電荷が生成する。そこで本研究では、GaN上にSiOをスパッタ成膜することで、不安定なGaO層を最小限に抑制することを目指した。実際に放射光X線光電子分光測定により、プラズマ化学気相成長法(PECVD)でSiOを成膜した場合と比較して、スパッタ成膜ではGaO層が抑制できることを確認した。成膜後に適切な温度で酸素・フォーミングガスアニールを実施することで、良好な界面特性、絶縁性を有するGaN MOSデバイスを実現した。
前川 禎通; 吉川 貴史*; 中堂 博之; 家田 淳一; 齊藤 英治
Journal of Applied Physics, 133(2), p.020902_1 - 020902_24, 2023/01
被引用回数:10 パーセンタイル:96.40(Physics, Applied)Along with the progress of spin science and spintronics research, the flow of electron spins, i.e., spin current, has attracted interest. New phenomena and electronic states were explained in succession using the concept of spin current. Moreover, as many of the conventionally known spintronics phenomena became well organized based on spin current, it has rapidly been recognized as an essential concept in a wide range of condensed matter physics. In this article, we focus on recent developments in the physics of spin, spin current, and their related phenomena, where the conversion between spin angular momentum and different forms of angular momentum plays an essential role. Starting with an introduction to spin current, we first discuss the recent progress in spintronic phenomena driven by spin-exchange coupling: spin pumping, topological Hall torque, and emergent inductor. We, then, extend our discussion to the interaction/interconversion of spins with heat, lattice vibrations, and charge current and address recent progress and perspectives on the spin Seebeck and Peltier effects. Next, we review the interaction between mechanical motion and electron/nuclear spins and argue the difference between the Barnett field and rotational Doppler effect. We show that the Barnett effect reveals the angular momentum compensation temperature, at which the net angular momentum is quenched in ferrimagnets.
福田 竜生; 小畠 雅明; 菖蒲 敬久; 吉井 賢資; 神谷 潤一郎; 岩元 洋介; 牧野 高紘*; 山崎 雄一*; 大島 武*; 白井 康裕*; et al.
Journal of Applied Physics, 132(24), p.245102_1 - 245102_8, 2022/12
被引用回数:1 パーセンタイル:14.73(Physics, Applied)Ni/SiCショットキー接合による放射線から電気エネルギーへの変換を、特にAm (30keV)及びAm (60keV)の線に着目して調べた。変換効率は吸収量ベースで最大1.6%であった。SiCは比較的放射線耐性があることから、これは放射性廃棄物からの線エネルギーの再生に利用できる可能性を示している。また、高X線光電子分光(HAXPES)及び二次イオン質量分析法(SIMS)を組み合わせることで、接合界面にNi-Si化合物が生成されると効率が低下することも分かった。これは電気測定に加えてHAXPES及びSIMSの2つの手法を組み合わせて判明したことであり、今後のデバイス作成プロセスへのフィードバックが期待できる結果である。
米田 安宏; Kim, S.*; 森 茂生*; 和田 智志*
Japanese Journal of Applied Physics, 61(SN), p.SN1022_1 - SN1022_10, 2022/11
被引用回数:1 パーセンタイル:14.73(Physics, Applied)(1-)BiFeO-BaTiO固溶体の局所構造解析を放射光高エネルギーX線回折実験で得られたデータをPDF解析することによって行った。まず、XAFS実験を行いサンプルスクリーニングを行ったところ、BiFeOリッチな組成での構造揺らぎが大きいことがわかった。そこでBiFeOリッチな組成のサンプルのPDF解析を行った。その結果、平均構造は立方晶構造であるものの局所構造は菱面体晶構造で再現でき、さらに揺らぎの大きな組成では菱面体晶の対称性を破る変位があることがわかった。
平田 悠歩; 甲斐 健師; 小川 達彦; 松谷 悠佑; 佐藤 達彦
Japanese Journal of Applied Physics, 61(10), p.106004_1 - 106004_6, 2022/10
被引用回数:5 パーセンタイル:62.60(Physics, Applied)検出器や半導体メモリなどのSiデバイスにおいて、パルス波高欠損やソフトエラーなどの放射線影響が問題となっている。このような放射線影響のメカニズムを解明するためには、放射線による精密なエネルギー付与情報が必要である。そこで、Siにおける電子線のエネルギー付与をナノスケールで計算できる電子線飛跡構造解析機能を開発しPHITSに実装した。開発した機能の検証として電子の飛程や付与エネルギー分布を計算したところ、既報のモデルと一致することを確認した。また、一つのキャリア生成に必要なエネルギー(値)について、実験値を再現する二次電子生成のエネルギー閾値は2.75eVであることを見出すとともに、このエネルギー閾値は解析的に計算された結果および実験値と一致することがわかった。本研究で開発した電子線飛跡構造解析機能はSiデバイスに対する放射線影響の調査に応用することが期待される。
岩瀬 彰宏*; 福田 健吾*; 斎藤 勇一*; 岡本 芳浩; 千星 聡*; 雨倉 宏*; 松井 利之*
Journal of Applied Physics, 132(16), p.163902_1 - 163902_10, 2022/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.00(Physics, Applied)アモルファスSiO試料に380keVのFeイオンを室温で注入した。注入後、一部の試料に16MeVのAuイオンを照射した。SQUID磁束計を用いて磁気特性を調べ、透過型電子顕微鏡とX線吸収分光法(EXAFSとXANES)を用いてFe注入SiO試料のモルフォロジーを調べたところ、Feナノ粒子のサイズが大きくなっていることがわかった。Feナノ粒子の大きさは、Feの注入量の増加とともに大きくなった。Feナノ粒子の一部はFe酸化物からなり、Fe注入量の増加に伴い、Fe原子の価数や構造が金属-Feに近くなった。Feを注入したSiO試料では、室温での磁性が観測された。少量のFeを注入した試料の磁化-磁場曲線はLangevinの式で再現され、Feナノ粒子が超常磁性的な振る舞いをすることが示唆された。また、Feを多量に注入した場合、磁化-磁場曲線は強磁性状態を示している。このような磁気特性の結果は、X線吸収の結果と一致する。その後の16MeVのAu照射により、Feナノ粒子は破砕され、その結果、磁化は減少した。
吉田 雅幸*; 西端 樹*; 松田 朋己*; 伊藤 佑介*; 杉田 直彦*; 城 鮎美*; 菖蒲 敬久; 荒河 一渡*; 廣瀬 明夫*; 佐野 智一*
Journal of Applied Physics, 132(7), p.075101_1 - 075101_9, 2022/08
被引用回数:5 パーセンタイル:62.60(Physics, Applied)This study aims to investigate the influence of the pulse duration on the mechanical properties and dislocation density of a aluminum alloy treated using dry laser peening. The results of the micro-Vickers hardness test, residual stress measurement, and dislocation density measurement demonstrate that over a pulse duration range of 180 fs to 10 ps, the maximum peening effects are achieved with a pulse duration of 1 ps. Moreover, the most significant dry laser peening effects are obtained by choosing a pulse duration that achieves a laser intensity that simultaneously generates the strongest shock pressure, suppresses optical nonlinear effects, and realizes the least thermal effects, which weaken the shock effects.
島村 一利*; 輪島 裕樹*; 牧野 隼士*; 阿部 聡*; 芳賀 芳範; 佐藤 由昌*; 河江 達也*; 吉田 靖雄*
Japanese Journal of Applied Physics, 61(5), p.056502_1 - 056502_7, 2022/05
被引用回数:1 パーセンタイル:14.73(Physics, Applied)We have conducted precise magnetization measurements down to 500 mK using a commercial magnetometer. The gas handling system contains two sorption pumps filled with granular charcoals. He gas is pressurized up to ambient pressure for liquification at 3 K and the vapor is pumped for cooling. We demonstrate the performance of the system by observing the Meissner effect of aluminum below the superconducting transition temperature.