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鷲谷 忠博; 菊池 俊明*; 柴田 淳広; 近沢 孝弘*; 本間 俊司*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
晶析技術は従来の湿式再処理に比べて多くの利点を有することから次世代の再処理技術として注目されている。本報告は、この晶析装置開発に関するこれまでの開発成果を報告するものである。日本原子力研究開発機構では晶析技術開発として先進的湿式再処理プロセス(NEXTプロセスと称する)におけるウラン晶析技術の開発を進めるとともに、三菱マテリアル,埼玉大学と共同でプルトニウムをウランと同時回収する共晶析技術の開発も実施している。上記の2つの晶析プロセスにおいて、結晶を生成する晶析装置は同様の形式の晶析装置が適用可能であり、日本原子力研究開発機構と三菱マテリアルは晶析システムの連続処理による処理量の向上と連続化による晶析工程の最適化を図るため、各種の晶析装置の比較検討を行い、円環型連続晶析装置からなる連続晶析システムを開発し、工学規模晶析装置を用いたウラン実証試験を実施した。この円環型晶析装置は傾斜して配置され、周囲に冷却ジャケットを持った円筒容器中に螺旋状のスクリューを有するシリンダーが回転する構造となっている。原料である溶解液は冷媒によって冷却されることで硝酸ウラニルが結晶として析出する。析出した結晶スラリーは回転する内筒スクリューにより移送され、結晶排出口から装置外に排出される。本報告では、この円環型連続晶析装置の構造,晶析特性等について報告する。
遠矢 優一; 鷲谷 忠博; 小泉 健治; 森田 眞一
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 6 Pages, 2006/07
実用化戦略調査研究の一環として、日本原子力研究開発機構(JAEA)では高速炉酸化物燃料の再処理における合理的な解体システムを検討している。解体技術として、レーザビーム方式及び機械方式の2種類について検討を進めた結果、レーザビーム方式ではYAGレーザを適用することにより良好な切断性能及び設備の小型化が確保できることを確認したが、レーザ切断時における燃料ピンの損傷や溶着の発生が課題とされた。そこで、溶着を回避できる機械式解体方式に着目した。機械式解体システムでは、燃料集合体ラッパ管及び燃料ピン束の切断に切断砥石を使用し、ラッパ管を引抜くことで燃料ピンと分離する。模擬燃料集合体を用いた基礎試験を実施し、切断砥石の切断性能及び耐久性、並びにラッパ管の引抜性能を評価した結果、本システムが適用可能であることを確認した。また、実プラントにおける本装置の構造概念を確立した。
西 義久*; 植田 伸幸*; 木下 泉*; 宮川 明; 加藤 満也*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 10 Pages, 2006/07
CERESは、電中研で開発されたプラント動特性解析コードである。CERESは、1次元ネットワークコードとしての機能に加え、プレナムの多次元流動を解くことができる。1995年12月に実施された高速増殖原型炉「もんじゅ」のトリップ試験を用いて、CERESの検証を実施した。本研究はJAEAと電中研の共同研究として実施した。(1)1次,2次及び補助冷却系にわたる解析(R/V内プレナムはR-Z2次元でモデル化),(2)R/V内プレナムの熱流動挙動に着目した解析(R/V内プレナムは3次元でモデル化),(3)IHX内プレナムの熱流動挙動に着目した解析(IHX内プレナムは3次元でモデル化)。解析の結果、CERESの結果は試験結果との良い一致を示し、CERESの基本的能力を確認することができた。また、「もんじゅ」のプレナム内の特徴的な流動特性を明らかにすることができた。
Shen, X.*; 三島 嘉一郎*; 中村 秀夫
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
気液二相流では気液各相の運動量,熱,質量が気液界面を通じて密接に結びついているため、界面パラメータを正確に把握する必要がある。とりわけ界面の速度は、界面面積濃度など主要なパラメータの評価において中心的役割を果すため、二相流解析では最も重要なパラメータの1つだが、その計測は容易ではない。このため、これまでに開発した界面計測理論を複数の4センサープローブの利用に拡張することで、特に、3つの独立したプローブを用いた局所の瞬時3次元2相流界面速度計測法を提案する。ところで、5つ以上のセンサーを有するプローブは、センサーを共有することで3つの独立した4センサープローブと見なせるため、5センサーないし6センサープローブで提案する計測法が構築できる。ここでは、6センサープローブを開発し、3次元の水/空気二相流計測に応用した。その結果、差圧計等を用いた平均的計測法との比較により、開発した計測手法が精度よく二相流計測を行えることを確認した。
伊藤 和宏*; 伊藤 太郎*; 久木田 豊*; 小寺沢 宏之*; 近藤 浩夫*; 山岡 信夫*; 堀池 寛*; 井田 瑞穂; 中村 秀夫; 中村 博雄; et al.
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 6 Pages, 2006/07
高エネルギービームのターゲットとして提案されている液体リチウムジェットの表面に生じる波の形状を、単一のレーザー光のジェット表面からの反射を利用して計測した。表面波の局所の傾斜について、流れ方向及び流れと垂直方向の成分を計測し、最小自乗法による三角関数フィッティングを行うことで計測限界による信号の一部欠損を補った。さらに、波形を線形表面張力波に対する分散関係に基づいた波の位相速度から予測した。ジェット表面の波の伝播方向も、波の表面の傾斜の積分から得られる振幅が流れの方向と流れに垂直な方向で合理的に一致すると仮定することで求めた。これらの結果から、ジェットの流速が1.2m/sの時、計測地点での表面波は傾斜が0.32rad,波長4.2mm、振幅は0.06mmの斜め波であると同定した。
岩月 仁; 寺田 敦彦; 野口 弘喜; 今井 良行; 伊地知 雅典; 金川 昭宏; 大田 裕之; 久保 真治; 小貫 薫; 日野 竜太郎
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
日本原子力研究開発機構(JAEA)では、将来の水素エネルギー社会を目指してHTTR(高温工学試験研究炉)を用いた水素製造実証試験を計画している。原子力機構ではこれまでに、ベンチ規模のガラス製の水素製造試験装置を用いて、1週間の連続水素製造(水素製造量:30Lm/h)に成功しており、この成果を踏まえて、次段階のパイロットプラント試験(水素製造量:30Nm
/h規模)に移行することを計画している。パイロットプラントは、ガラスライニング,SiCセラミックス等のような工業原料を用いて製作され、2MPaの圧力下で運転予定である。パイロットプラントは、ISプロセス試験装置とヘリウムガス(He)循環装置(Heループ)から構成される。Heループは、400kWのHe加熱器,He循環器及びHe冷却器として機能する蒸気発生器から構成されるHTTRの運転環境を模擬している。設計研究と並行して、高温,高腐食環境下で使用されるH
SO
分解器、及びSO
分解器のようなISプロセスの主要機器は、設計及び試作により製作性が確認されている。また、その他の腐食やHIxプロセスについても、現在研究開発中である。本報では、パイロットプラント試験に向けた現状について報告する。
大野 修司; 宮原 信哉; 倉田 有司; 桂 了英*; 吉田 茂*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
液体鉛ビスマス共晶合金(LBE)中の放射性不純物の移行挙動を明らかにするために、LBE中のポロニウム(Po-210)及び希土類元素(Gd, Eu)を対象とした平衡蒸発実験を実施した。実験では、等温容器中に生成した飽和蒸気を不活性ガスで容器外へ移送・捕集する「トランスパイレーション法」を用いた。LBE及びLBE中テルルの蒸発挙動についてはICONE12-49111にて報告済みであるが、今回は液体LBE中に放射化生成物や核破砕生成物として蓄積されるPo-210と希土類元素に関する実験の概要と結果をまとめる。希土類元素の実験では非放射性の同位体を使用した。LBEプールは質量約330670g、4cm
14cmの表面積を有する。Po-210実験では小型の実験装置を使用し、Po-210は材料試験炉JMTRにおけるLBEの中性子照射で作成した。本実験研究を通じて、Po-210の蒸気濃度,蒸気分圧,LBE中の不純物の気液平衡分配係数などの基礎的かつ有益な蒸発データを450
750
Cの温度条件で取得した。Po-210実験では、PoはLBE中において保持され蒸発しにくくなる特徴を有するが、その揮発性はLBE溶媒に比べれば高いことが明らかとなった。また、Eu実験の一部では、Poに匹敵する高い揮発性が示唆された。この傾向は、プール表面付近に溶質濃度の高い部分が形成されたことに起因するものと考えられるが、さらに調査が必要である。本実験研究で得られた結果は、LBE冷却型原子炉システムにおいて放射性物質がガス空間へ移行する挙動を評価するにあたり重要かつ不可欠なものである。
宮原 信哉; 大野 修司; 山本 信弘; 斉藤 淳一; 平林 勝
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
ナトリウム冷却高速炉の蒸気発生器伝熱管破損事故によるナトリウム-水反応を防止するため、ナトリウムと水との間に液体鉛ビスマス(LBE)を熱媒体として用いる中間熱交換器(AIHX)の概念がある。しかし、AIHXにおけるナトリウム-LBE間の伝熱管が破損した場合には、LBEがナトリウム系に漏えいすることが考えられる。そこで本研究では、400Cの流動するナトリウム中に同温度のLBEを漏えいさせ、その反応挙動及び反応生成物の移行と沈降挙動を実験的に調べた。その結果、漏えいしたLBEは流動するナトリウムと発熱反応することによりBiNa
を主成分とする固体粒子状の反応生成物が生じること,これら粒子は凝集してナトリウムループ底部に沈降し濃度は徐々に減衰すること,超音波を利用したLBEの漏えい検出は熱電対による温度上昇測定と同様に有効な漏えい検出器となりうること等を明らかにした。
伊藤 和宏*; 伊藤 太郎*; 久木田 豊*; 小寺澤 裕行*; 近藤 浩夫*; 山岡 信夫*; 堀池 寛*; 井田 瑞穂; 中村 秀夫; 中村 博雄; et al.
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 6 Pages, 2006/07
液体リチウムの流れを乱すことなく自由表面の波形を求めるためレーザーを用いた非接触の測定法を考案し、大阪大学のリチウムループにて測定を実施した。限られた視野角から得られたレーザー光反射角度データを最小二乗法で補間することにより表面波の波形を求めたところ、流速1.2m/sでは、波長3.8mm,振幅0.05mmであることを明らかにした。
角田 淳弥; 塙 悟史; 柴田 大受; 多田 竜也; 伊与久 達夫; 沢 和弘
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
マイクロインデンテーション法による高温ガス炉黒鉛構造物の健全性解析評価を行った。インデンテーション法は、物質の機械的特性を測定できる簡便な方法で、荷重と深さの関係から残留応力の評価に適用できると考えられている。本研究では、高温ガス炉黒鉛構造物の寿命評価においてマイクロインデンテーション法の適用性を確認することを目的として、IG-110黒鉛のSu値を考慮しながら応力・ひずみ負荷状態におけるインデンテーション荷重及び深さ挙動を検討した。さらに、酸化黒鉛及び残留ひずみを負荷した酸化黒鉛のインデンテーション荷重及び深さの挙動を解析的に評価した。結果として、インデンテーション法は黒鉛構造物の健全性評価に適用できる可能性があることが示唆された。
塙 悟史; 佐藤 智徳; 森 雄一郎; 扇柳 仁; 加治 芳行; 内田 俊介*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 9 Pages, 2006/07
照射試験中における照射場の水質を評価するために、照射ループ用ラジオリシスコードを開発した。ラジオリシスコードでは、中性子線及び線による放射線分解生成種の直接生成,二次反応による化学種の生成・消失及び金属壁面との相互作用を考慮した。また、温度の分布や中性子線・
線の吸収線量の分布をもつ照射ループを取り扱うために、複数ノードモデルを用いた。開発したラジオリシスコードの適用性を確認するため、幾つかの水質条件下で照射装置の水質を測定し、測定結果とラジオリシスコードによる解析結果を比較した。さらに、開発したラジオリシスコードを用いて照射領域における水質の分布を評価した。
工藤 健治; 川妻 伸二; 林道 寛; 渡部 晃三; 富居 博行; 白石 邦生; 八木 直人; 福島 正; 財津 知久
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
2001年12月の閣議決定にしたがい、2005年10月1日、日本原子力研究所(以下、原研)と核燃料サイクル開発機構(以下、サイクル機構)は統合し、新たに日本原子力研究開発機構(以下、原子力機構)となった。この新しい法人は、総合的な原子力研究開発法人であり、政府関連法人の中で最も大きな法人となった。法人の主要な業務は、原子力の基礎研究開発、核燃料サイクル研究開発、自らの原子力施設の廃止措置及び放射性廃棄物処理・処分にかかわる技術開発、安全と核不拡散に関する寄与、などである。原子力機構には、JRR-2や常陽などの試験研究炉、ふげんやもんじゅなどの研究開発段階炉、人形峠ウラン濃縮原型施設や東海MOX燃料製造施設や東海再処理施設などの核燃料サイクル施設、その他JRTFやFMFなどのホットラボ施設がある。二法人統合準備の一環として、原研とサイクル機構は、これまでの施設解体や改修工事などの実績をもとに、総合的な廃止措置費用評価手法を共同で開発した。また、費用評価試算にあたっては、評価項目を増加する等により信頼性の向上を図った。本評価手法を用いた原研とサイクル機構における廃止措置費用の総計は、約6,000億円(約50億$)と試算した。
加治 芳行; 宇賀地 弘和; 塚田 隆; 松井 義典; 近江 正男; 永田 暢秋*; 堂崎 浩二*; 瀧口 英樹*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)は、軽水炉のステンレス鋼製構造物の長期運転において、重要な課題の一つである。一般に、IASCCは高速中性子のしきい照射量以上照射した材料を用いて照射後試験(PIE)により試験が行われている。IASCC研究分野では、照射下でのSCC試験を実施することは大変困難なため、おもに照射材を用いたPIEを実施している。したがって照射下SCC試験の重要な技術として、負荷応力レベル,水化学,照射条件等の効果に関する情報を得るために試験技術の開発を行ってきた。JMTRにおいて、照射済み304ステンレス鋼を用いて照射下IASCC進展試験に成功した。本論文では、IASCCにおける同時作用効果の観点から、照射下SCC進展試験結果とPIEの結果とを比較し議論する。
伊藤 啓; 堺 公明; 大島 宏之
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
ナトリウム冷却高速増殖炉における、自由表面渦によるガス巻込み現象に対する数値解析手法の適用性を調査するために、ガス巻込み基礎試験体系を対象とした数値解析を実施した。解析によって得られた流速分布や自由表面形状を試験結果と比較した結果、メッシュ解像度の不足によりガス巻込み現象そのものを正確に再現することはできなかったが、数値解析によって得られた、ガスコアの移流挙動や渦発生周期,渦の成長挙動は、試験結果と良い一致を示した。また、自由液位及び吸込み流速という、ガス巻込み現象関連パラメータを変化させた解析を実施した結果、液位が減少するほど、また、吸込み流速が増加するほど、ガス巻込み現象の発生が促進される傾向が得られた。これらの数値解析結果より、数値解析手法が、ガス巻込み現象に対して十分な適用性を有することが確認された。
千年 宏昌*; 堀田 亮年*; 大貫 晃; 藤村 研*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 6 Pages, 2006/07
革新的水冷却炉の熱設計に使用するサブチャンネル解析コードNASCAの物理モデル(液滴発生モデル及び横流れモデル)を原子力機構で行った試験結果を活用して改良した。
Shaaban, N.*; 益田 福三*; Nasif, H.*; 山田 政男*; 澤村 英範*; 諸田 秀嗣*; 佐藤 聡; 飯田 浩正; 西谷 健夫
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
CADデータは、平面及び曲面で構成されたソリッド形状の組合せで3次元立体を表現している。一方、モンテカルロ放射線輸送計算コードMCNPのセル形状入力データは、基本的に平面及び曲面の要素レベルで面の特性を面方程式で定義し、これらの面要素の集合演算(ブール演算)によりセルデータを構築している。したがって、CADからMCNPの変換の際には、CADデータをそのまま用いることはできず、いったん面要素まで展開したデータを作成し、これを用いてMCNPデータへ変換することになる。この変換においては、(1)面要素の領域は明示しない、(2)面要素からのセル構成化は集合演算のみで行う、(3)凹稜線を含む場合は接続する面を統合する等のMCNP固有の方法や要求を反映させる必要がある。本研究ではParasolidフォーマットのCADファイルを、前述の要求条件を考慮してMCNP入力データに変換する効率的なアルゴリズム開発を行っている。本論文では、種々の形状データ変換に対するCAD/MCNPインターフェースに用いる基本アルゴリズムについて述べる。
中村 保之; 菊池 孝一; 森下 喜嗣; 臼井 龍男*; 大鐘 大介*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 9 Pages, 2006/07
「ふげん」原子炉本体解体における固有の課題である、2重管構造である圧力管とカランドリア管の解体工法を明確にする必要がある。これら2重管部材は、高放射化したジルコニウム材であるため、公衆への環境影響を考慮すると、機械式切断工法が望ましい。また、工期短縮を図るため、2重管を同時に切断することを考えると、比較的スタンドオフを長くとれる工法が望ましい。以上のことから、切断工法として、アブレイシブウォータジェット工法を選定し、2重管解体への適用性の確認試験を行った。この結果、アブレイシブウォータージェット工法は、炉心部2重管の内側及び外側から同時に切断可能であることや、最厚肉の構造物にも適用可能であることを確認するとともに、研掃材供給量と切断速度の関係や二次廃棄物発生量や性状を明らかにした。
近澤 佳隆; 臼井 伸一; 此村 守; 定廣 大輔*; 戸澤 克弘*; 堀 徹*; 戸田 幹雄*; 小竹 庄司*
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 7 Pages, 2006/07
ナトリウム冷却大型炉の燃料交換機としてアームスイング式マニプレータ型燃料交換機の概念設計を実施した。耐震解析評価の結果から、軸受内部隙間に起因したガタが切込付UISと燃料交換機の干渉に及ぼす影響が大きく、軸受内部隙間をなくすことにより干渉回避を確実にすることができることが明らかになった。このため燃料交換機軸受として予圧負荷により軸受内部隙間をなくすことが可能なアンギュラ玉軸受を採用することとした。燃料交換機軸受はナトリウムベーパを含む200Cアルゴンガス中において使用されるため、通常用いられる液体潤滑材を使用することができない。このため燃料交換機軸受に適用可能な固体潤滑仕様をパラメータとして1/10スケール軸受を用いた気中試験を実施し、内外輪MoS
コーティングステンレス,セラミックボールの組合せを選定した。また、実機運転環境を模擬したナトリウムベーパを含むアルゴンガス中において実規模軸受の耐久試験を実施した。実機軸受面圧1580MPaに対して不確かさを考慮して1745MPaを負荷し、燃料交換5回相当の期間において軸受の運転に問題がないことを確認した。
後藤 健博; 津島 広行; 桜井 直人; 城 隆久
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 13 Pages, 2006/07
高速増殖原型炉もんじゅでは、2005年3月より改造工事を開始した。改造工事に先立つ2004年6月より、予熱等にかかわる経費節減を目的として2次系のナトリウムをすべてドレンし、1次冷却系の1ループのみを循環して炉内ナトリウム温度を維持する1次主冷却系単独ループ運転としている。実施条件として次の2つの検討を行った。まず、冷却材であるナトリウムが循環する1次冷却系及び原子炉容器での放散熱が炉心崩壊熱を大きく上回ること,逆に炉内ナトリウム温度を200Cに保つためのヒータ容量が十分に確保されていることである。放散熱と崩壊熱の関係については、1次冷却系での放散熱は概算で約90から170KWであり、炉心崩壊熱は解析値から21.2KWと算出され、ポンプ入熱等を考慮しても明らかに放散熱より少なく、実機試験でも確認された。次にヒータ容量については、放散熱よりも実際に投入される予熱ヒータによる入熱が少なかった。このため、原子炉容器室の温度を上昇させ放散熱を抑制し、予熱ヒータの設定値を変更して予熱ヒータの投入量を増加させた。これらの措置により、1冷却系単独運転を実施することができた。1次冷却系単独ループ運転によって、発電所内の消費電力量を削減することができた。また、改造工事にあたっても2次系のすべてのループのナトリウムをドレンしているため大幅な工期短縮が図られた。
佐藤 聡; 丸山 結; 浅香 英明; 中村 秀夫
Proceedings of 14th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-14) (CD-ROM), 8 Pages, 2006/07
原子力機構では、燃料の一層の高燃焼度化に備え、反応度事故時におけるボイド反応度フィードバックを考慮した、最大燃料エンタルピのより現実的な評価に資する知見の取得を目的に、炉外過渡ボイド挙動試験を実施している。本報では、バンドル体系の長尺試験体を用いた、低圧の低温零出力条件を模擬する試験(低圧・長尺試験)を実施するにあたり、バンドル体系内のボイド率の過渡変化を計測する手法を開発し、電場解析,模型試験及び定常沸騰試験により、その適用性を確認した。さらに低圧・長尺試験体を用いた過渡ボイド試験に本ボイド率計を適用することにより、バンドル内における過渡ボイド挙動の、ヒーターピン出力及びサブクール度への依存性に関する知見を取得した。