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久保 真治; 笠原 清司; 佐藤 博之; 今井 良行; 岩月 仁; 田中 伸幸; 宮下 礼子*; 田子 康弘*; 小貫 薫
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/12
固有の閉サイクル性のため熱化学法ISプロセスにて安定した水素製造を行うためには困難が伴う。これは本プロセスを実用化学プラントとして成立させるための重要な課題である。ヘリウムガス加熱にて駆動されるISプロセスにおいて、水素発生量, 酸素発生量及び原料水供給量の割合を水分解量論比に一致させる運転技術を開発した。本方法は、ブンゼン反応溶液の組成計測に基づき、二つの吸熱工程へ適切な熱量を配分するものである。本方法を組み込み、かつ、全反応工程を結合した閉サイクルプロセスを高温ヘリウムガスで駆動したプロセスシミュレーションを実施した。ヘリウムガス条件の変動に対し、化学量論的な水素及び酸素発生速度,原料水供給速度が得られたことから、本方法の有効性の見通しを得ることができた。
瀬尾 俊弘; 笹尾 英嗣; 能登屋 信; 清水 和彦
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
日本原子力研究開発機構は、高レベル放射性廃棄物の地層処分事業の実施と安全規制の双方に寄与することを目的として高レベル放射性廃棄物処分技術に関する研究開発を行ってきた。この研究開発は地層環境,地層処分工学技術及び性能評価まで多岐に渡っている。二つの地下試験施設(瑞浪と幌延)においては、地表からの調査が完了し、主立坑及び換気立坑の掘削が進められている。火山活動や断層といった天然現象の研究も実施中である。地層処分基盤研究施設や地層処分放射科学研究施設ではニアフィールドにおける定量的な長期評価のためのモデル開発及びデータベースの整備に関連した工学技術の開発が行われている。これらの研究開発の成果及び膨大なデータを管理するために、原子力機構では実施主体と規制当局の双方を支援するための技術基盤を提供する、知識マネジメントシステムを開発する新規プロジェクトを開始したところである。
林津 雄厚*; 芹澤 茂*; 山崎 哲夫*; 梅山 信昭*; 森内 茂*; 半田 博之*; 大西 良一*; 竹村 守雄*; 茅野 政道; 永井 晴康; et al.
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
原子力安全技術センターで運用されているSPEEDIの予測精度を評価するために、予測気象場による線量分布予測結果と気象観測データを用いた解析気象場による線量分布解析結果の比較を行った。比較試験は、原子力発電所13施設を対象として2005年4月から1年間週1回の頻度で実施し、日中,夕刻,夜間,朝の時間帯にそれぞれ放射性希ガスを1Bq/hで6時間放出したときの外部被ばく線量分布を求めた。約2500ケースの試験結果を統計解析した結果、次の予測精度情報が得られた。(1)最大線量値の比は対数正規分布を示し、中央値0.77倍,99.7%信頼限界の範囲0.09から6.2,(2)高線量域の方向が3方位内で一致する頻度61%,(3)高線量域の距離の差は正規分布を示し、平均値-0.1km,99.7%信頼限界の範囲-6.2から6.0kmであった。
羽島 良一; 菊澤 信宏; 早川 岳人; 峰原 英介
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
エネルギー回収型リニアックによる大電流高輝度電子ビームを利用したレーザーコンプトン線の発生では、従来の光源を大きく上回る
線フラックス(
photon/sec/keV)が得られる見込みである。この
線ビームを使って、原子核共鳴散乱(NRF)反応を起こすことで、任意の原子核を非破壊で検出することができる。本稿では、
線源の概念設計,非破壊検出のモンテカルロシミュレーション結果について述べ、本手法の原子力廃棄物の処理処分への利用を展望する。
江里 幸一郎; 秋場 真人; 榎枝 幹男; 鈴木 哲; 関 洋治; 谷川 尚; 鶴 大悟; 森 英夫*; 岡 芳明*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
現在、東京大学を中心として設計・開発が進められている軽水冷却スーパー高速炉では超臨界圧水を用いて炉心を冷却する。燃料棒被覆管表面温度の高精度予測は燃料棒健全性と主蒸気温度評価にとって重要であるが、超臨界圧水の伝熱実験は管内流において実施されたものであり、燃料棒周りのような狭隘流路の管外流における伝熱流動データはこれまでほとんど取得されていない。本報では、上記のような超臨界圧水の伝熱流動データを取得するために原子力機構に整備した伝熱流動ループの概要と、単一模擬燃料棒ヒータ周りの熱伝達実験結果を報告する。本報告は、旧電源開発促進対策特別会計法に基づく文部科学省からの受託事業として、東京大学が実施した平成18年度「軽水冷却スーパー高速炉に関する研究開発」の成果である。
高橋 三郎; 菊野 浩; 白茂 英雄; 久芳 明慈; 安部 智之; 武田 誠一郎
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
日本原子力研究開発機構(原子力機構)は、1966年から現在まで40年以上にわたってMOX燃料の技術開発を行い、さまざまな経験・知見を蓄積してきた。プルトニウム燃料第三開発室(PFPF)は、それまでの第一及び第二開発室における技術開発及び運転の経験を踏まえ、1988年に世界に先駆けて遠隔自動化設備を導入し、これまで高速炉「常陽」,高速増殖炉「もんじゅ」の燃料を製造してきた。これらの燃料製造を通して、ホールドアップ問題など運転上多くの経験を積んできた。これらの経験を踏まえ、工程設備を新たに開発するとともにプロセス技術を改良してきた。その結果、製造設備の接触型保守技術を持った、遠隔自動運転によるMOX燃料製造技術がPFPFにおいて実規模レベルで実証された。
本岡 隆文; 山本 正弘
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
硝酸中でのステンレス鋼の腐食挙動は通常短時間試験で調査され、試験中のステンレス鋼の腐食速度の時間変化挙動にはあまり着目されてこなかった。本論文では、硝酸中でのステンレス鋼の腐食速度の時間依存性を調査した。SUS304ULCステンレス鋼の腐食試験を、Cr(VI)又はV(V)含有沸騰硝酸溶液を用いて行った。硝酸濃度は38M、初期イオン濃度は0.05
1g/Lである。240時間の試験中、試験液は更新せずステンレス鋼のサンプルは48時間ごとに更新した。得られた結果は以下の通りであった。(1)Cr(VI)又はV(VI)含有硝酸ではステンレス鋼の腐食は加速した。高濃度硝酸及び高イオン濃度ほど腐食速度は高かった。(2)Cr(VI)含有沸騰硝酸では、8M硝酸の場合、急激に腐食速度は低下した。一方、V(V)含有沸騰硝酸では腐食速度はほとんど低下しなかった。(3)腐食速度の時間依存性は、ステンレス鋼の腐食電位と良い相関を示した。硝酸中でのステンレス鋼の腐食速度は、Cr(VI), V(V)等が含有された場合の酸化還元平衡により決定される。
中野 政尚; 武石 稔
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
核燃料サイクル施設からの液体廃棄物は各施設の基準に従い認可放出されている。これまでは、個々の施設の影響が十分に小さく、多国間の複合的評価の必要性は小さかった。しかし、地球規模での環境問題に対する関心の高まりや、世界的な原子力エネルギーの需要増大を受け、今後ますます多国間に渡る複合評価が必要となる。本研究では、海洋大循環モデルを用いて、世界の原子力施設からの放出による長期多国間影響を定量的に計算し、大洋におけるトリチウム分布を明らかにした。また、海産生物摂取による集団線量,実効線量を評価した。それとあわせて大気圏内核実験によってもたらされたトリチウムについても同様に計算,評価した。評価の結果、たとえ六ヶ所再処理施設が本格稼動しても、地球規模で線量が問題になるようなレベルにはならないことが確認された。
横山 賢治; 沼田 一幸*; 羽様 平; 石川 眞
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
次世代炉物理解析コードシステムMARBLEのために、炉定数調整及び設計精度評価のためのソルバーを新規に開発した。この開発では、ソフトウェアとしての拡張性を確保するためにオブジェクト指向設計を適用した。新ソルバーでは、不確かさ評価法を追加するのが簡単になるよう設計されており、拡張バイアス法を実装することで確認を行った。新ソルバーは従来コードシステムの機能をすべて再現しており、MARBLEシステムの炉定数調整・設計精度評価の標準ソルバーとして利用することが可能である。
森薗 孝次; 竹内 則彦; 高山 宏一; 弟子丸 剛英; 向 和夫
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 5 Pages, 2008/10
高速増殖原型炉もんじゅは、日本初の研究開発のための高速増殖炉プラントであり、発電プラントとしての信頼性の実証とナトリウム取扱技術の確立などの研究開発を目的としている。もんじゅは1985年に建設を開始し、1994年に初臨界、1995年に40%出力を達成したが、同年末の試験運転中に発生したナトリウム漏えい事故により、以来、12年間に渡って停止状態にある。本件では、この長期停止プラントの再起動に向けた取り組みについて紹介する。
小林 嗣幸*; 難波 隆司*; 河辺 幸成*; 鷲谷 忠博
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
日本原子力発電(JAPC)は日本原子力研究開発機構(JAEA)と共同でFBR実証炉燃料集合体の解体・せん断技術の開発を実施している。ここで開発する解体技術は機械式切断によるラッパ管切断を基本としたものであり、せん断技術としてはせん断後の燃料粉化率を高めるため短尺せん断技術を採用している。これまでに機械式切断要素試験として各種砥石によるラッパ管材の切断試験を行い切断工具の選定を行うとともに耐久性等の切断性能を把握した。また、解体後の燃料ピン束のハンドリング性能の評価として、搬送装置を試作しマガジン装荷性能等を確認した。本報ではこれらの研究開発成果について報告する。
長沖 吉弘; 菊地 晋; 一宮 正和
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
FBRサイクル実用化研究開発(FaCTプロジェクト)が2006年から進められている。本研究では、2015年に実証施設及び実用施設の概念設計を提示するため、FBRサイクルの革新的技術にかかわる設計研究と試験研究が進められている。そして、その成果は2025年からの実証炉の運転開始につなげられる。研究開発は、高い性能を発揮するFBRサイクルに必須の革新的な技術の具体化に向けて、段階的に進められる。2010年までの研究開発の目的は、革新的技術の採否判断である。原子炉の開発を推進するため、プロジェクトのガバナンスが構築された。さらに、幾つかの研究開発は、GNEP, GIF, INPROといった国際協力の枠組みを用いて効率的に進められる。
榎枝 幹男; 谷川 尚; 鶴 大悟; 廣瀬 貴規; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 大楽 正幸; 関 洋治; 鈴木 哲; 毛利 憲介*; et al.
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
Japan is performing R&Ds on Test Blanket Module (TBM) based on the Water-Cooled Solid Breeder (WCSB) concept, aiming at prototypical module test of DEMO blanket using ITER. This paper presents major achievements, such as, the design of the TBM including interfacing structure, development of Hot Isostatic Pressing (HIP) joining technology for the first wall with built in cooling channel, successful fabrication of near full-scale TBM first wall mock-up, evaluation of the thermo-mechanical performance of a solid breeder pebble bed and the safety assessment, including Failure Modes and Effect Analysis (FMEA) and Postulated Initiating Event (PIE) selection and preliminary safety analysis.
小貫 薫; 久保 真治; 寺田 敦彦; 岩月 仁; 竹上 弘彰; 奥田 泰之; 笠原 清司; 田中 伸幸; 今井 良行
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
日本原子力研究開発機構では、熱化学水素製造法ISプロセスの研究開発を進めている。これまでに、1週間に渡る水素発生速度毎時30リッター規模の閉サイクル水素製造実験に成功し、この成果を踏まえて、炭化ケイ素セラミックスを素材とする熱交換器を組み込んだ硫酸工程機器の開発研究を行ってきた。加えて、プロセスフローシートの解析、また、高効率水素製造の実現に向けて、ブンゼン反応器及び電解電気透析器の研究開発、及び、HI-HO-I
系の高圧気液平衡の測定を進めている。
内川 貞夫; 大久保 努; 中野 佳洋; 小林 登
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
革新的水冷却炉(FLWR)は、発電炉としての経験・実績が豊富な軽水炉技術に立脚して増殖による持続的なプルトニウムの多重リサイクル利用を目指した水冷却高速炉であり、同一炉心構成のもとで燃料集合体の仕様を変更することにより、将来の核燃料サイクル環境の進展に対応した柔軟かつ高度な資源の利用を実現するものである。これまでの設計研究により、1.0を越える転換比(核分裂性プルトニウム残存比)と負のボイド反応度係数を維持してプルトニウムの多重リサイクル利用が可能であることを確認している。本論文では、FLWRの全体概念と炉心設計に関する最新成果を紹介する。
佐野 一哉; 北村 高一; 手塚 将志; 水井 宏之; 清田 史功; 森下 喜嗣
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
新型転換炉ふげんは平成15年3月29日に運転を終了し、その後は安全かつ合理的な廃止措置の実現に向け、廃止措置の準備及び必要な技術開発を進めるとともに、改訂された原子炉等規制法に基づく初めてのケースとして国に対して廃止措置計画の認可申請を行い、平成20年2月12日に認可を取得した。本発表では、「ふげん」の廃止措置計画について、廃止措置の期間を、(1)使用済燃料搬出期間,(2)原子炉周辺設備解体撤去期間,(3)原子炉本体解体撤去期間,(4)建屋解体期間の4つの期間に区分して進める解体計画の概要,放射性廃棄物量の評価や廃止措置時の安全評価の概要等について報告する。
中原 由紀夫; 山本 正弘; 唐澤 英年*; 木内 清; 勝村 庸介*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
3種類の汎用オーステナイト系ステンレス鋼,304L,316L、及び310Sを、25MPa, 550Cの脱気超臨界水中へCo
にて
線照射を行いながら合計1000時間浸漬した。超臨界水中での吸収線量率を評価した結果、5
15kGyh
だった。試験後の表面には多孔質の鉄酸化物の外層と鉄,クロム及びニッケルを含むち密な内層とによって構成される二層の酸化皮膜が形成されていた。SS304LとSS310Sの見かけの重量変化は放物線則に従い、その速度定数は
線の線量率が大きくなるに従って減少した。
線照射により、皮膜外層がマグネタイト(Fe
O
)からヘマタイト(Fe
O
)に変化した。また、
線照射により、内層皮膜と金属界面でCr濃度の増加が見られた。これらの結果は、
線照射により過酸化水素などが生成し超臨界水環境がより高酸化状態になっていることを示唆するもので、腐食環境が
線照射により厳しくなることを明らかにした。
中川 繁昭; 七種 明雄; 栃尾 大輔; 武田 哲明*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
超高温ガス炉(VHTR)システムにおいて、中間熱交換器(IHX)は重要機器の1つである。IHXはヘリウム/ヘリウムの熱交換器であり、約900Cまで加熱された高温の2次ヘリウムガスは、熱化学法のよう素-イオウプロセスにより水素を製造するISシステムのような水素製造施設に供給される。60年の設計寿命を有するVHTRの設計の信頼性を向上させるために、IHX内部の正確な温度分布の計算が求められている。HTTRにおいて、原子炉出口冷却材温度850
Cでの30日間連続運転が実施され、IHX内部の温度データが得られた。HTTR運転中のIHX内部温度分布を予測するため、温度計算を実施した。計算結果は実測結果と良い一致を示し、計算コードが検証された。本IHX温度計算コードは、熱交換器内部の温度分布を精度よく予測できることを確認した。
更田 豊志; 永瀬 文久; 杉山 智之
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
The fuel safety research program at Japan Atomic Energy Agency (JAEA) is comprised of reactivity-initiated accident (RIA) studies including pulse-irradiation experiments in the NSRR, cladding mechanical tests, and development and verification of a computer code RANNS; loss-of-coolant accident (LOCA) tests including integral thermal shock test, oxidation rate measurement, and cladding mechanical tests; development and verification of a computer code FEMAXI-6 which simulates high burnup fuel behavior under normal operating and abnormal transient conditions; and studies on phenomena specific in high burnup region including thermal properties measurements, cladding mechanical tests on effects of hydrides, etc. In addition to an overview of the fuel safety research at JAEA, most recent progresses in the RIA and LOCA tests programs and the codes development are described and discussed in the paper.
玉置 等史; 吉田 一雄; 濱口 義兼*
Proceedings of 16th Pacific Basin Nuclear Conference (PBNC-16) (CD-ROM), 6 Pages, 2008/10
確率論的安全評価では、総合的かつ構造化された手法を用いて原子力施設の安全性を評価する。これにより得られるリスク情報は、原子力施設に対する効果的な規制活動及び安全機能の効率的な保守に利用できる可能性がある。原子力機構では、MOX燃料加工施設に適したPSA実施手順を構築した。この実施手順は、簡易的なPSA手法を用いて施設全体を評価する概略的PSAと、概略的PSAにより選別されたリスク上重要と考えられる事象を対象に原子炉施設のレベル1及びレベル2PSAに相当する分析を行う詳細なPSAの2つのステップで構成される。この実施手順を用いて計画中のMOX燃料工場の公開情報を参考に設定した実規模のモデルプラントを対象にPSAを実施し、得られた結果をリスクプロファイルとしてまとめ、これを用いて重要な事故シナリオを同定する方法を示した。