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口頭

JT-60における最近の研究と原子力機構のデータ活動

久保 博孝

no journal, , 

核融合プラズマ研究では、原子分子過程に関連したプラズマのモデル化,診断,制御が必要である。本講演では、JT-60Uにおける最近の研究から原子分子過程に関連する話題を紹介し、それに関する原子力機構の原子分子データ整備活動を報告し、今後の課題について述べる。特に最近になって重要性が高まっている(1)ダイバータ板への熱負荷の低減に有効な低温ダイバータ・プラズマにおいて重要な役割を果たす分子の反応過程,(2)今後、プラズマ対向材料に用いられ、不純物として主プラズマに混入した場合、放射損失増大によるプラズマ性能の劣化が懸念されるタングステン等の高Z元素の高電離イオンのスペクトル及び反応過程に関して述べる。

口頭

大流量・長期間サンプリングに対するヨウ素捕集材の捕集性能の時間変化

宮内 亨; 小嵐 淳; 三上 智; 小沢 友康*; 横田 友和*; 井坂 圭介*; 秋山 聖光

no journal, , 

現在、東海再処理施設では排気中放射性ヨウ素のモニタリングを活性炭フィルタ(CP-20)及び活性炭カートリッジ(CHC-50)のヨウ素捕集材を用いて実施している。これまで、CP-20, CHC-50のヨウ素捕集材を用いることにより、流量40Lmin$$^{-1}$$以上で1週間にわたるサンプリングに対して90%以上の捕集効率が得られることを確認してきている。しかし、CHC-50の捕集能力の継続性に関するデータはなく、捕集能力及びCHC-50内カートリッジ内に捕集されたヨウ素の挙動がわかっていない。そこで、大流量・長期間サンプリングに対するヨウ素捕集材の適用限界を把握することを目的とし、多段に設置したヨウ素捕集材に捕集される$$^{129}$$I放射能の時間変化を調査した。今回の試験条件ではサンプリング空気量が約700m$$^{3}$$までは90%以上の捕集効率を担保できることがわかった。今後も各種条件において実験を継続していき、本実験データの検証及び現在のモニタリング手法の妥当性の確認を行っていく予定である。

口頭

70MeV/u Krイオン照射によって生成した水中スーパーオキシドの直接観測

田口 光正; Baldacchino, G.*; Pin, S.*; Vigneron, G.*; Hichel, B.*; 小嶋 拓治

no journal, , 

フランスGANIL施設において、酸素飽和した100mMのギ酸ナトリウム水溶液に70MeV/u Krイオン照射を行い、過渡吸収測定を行った。この結果、吸収スペクトルからスーパーオキシドの生成が確認された。また、水溶液中の溶存酸素の有無による生成量の違いから、重イオンによって直接生成する、あるいは水和電子や水素原子, OHラジカルを介して生成するスーパーオキシドのG値をそれぞれ0.53, 0.23と見積もった。

口頭

東海再処理施設における処理運転時の排気中放射性ヨウ素の連続監視

三上 智; 宮内 亨; 小嵐 淳; 小沢 友康*; 横田 友和*; 井坂 圭輔*; 秋山 聖光

no journal, , 

東海再処理施設では排気筒から排出される放射性ヨウ素の放出状況を連続監視しているが、使用済燃料のせん断・溶解処理運転時には、同時に放出される放射性希ガス(Kr-85)の影響で放射性ヨウ素の連続監視が一時的に困難となる。処理運転に伴うKr-85の影響を最小限に抑え、放射性ヨウ素の放出量を継続的にモニタリングできる装置を開発した。本装置を実際の処理運転時に適用し基本的性能の有効性を確認した。

口頭

軟X線平面結像ラミナー型回折格子の開発

小池 雅人; 佐野 一雄*; 笹井 浩行*

no journal, , 

現在CCDに代表される固体撮像素子の急速な進歩に伴い、フェムト、アト秒に至る高速多波長同時測光の必要性から写真乾板に代って固体撮像素子を用いた「平面結像型分光器」が脚光を浴びている。その代表的なものとして原田らが最初に開発した機械刻線不等間隔溝球面回折格子を用いた平面結像型斜入射分光器があり、筆者らによって平面結像型のホログラフィック回折格子も開発され、多くの研究現場で活躍している。しかしながら、焦点曲線の変曲点付近を近似的に結像平面として用いるため、分解能に自ずと限界があり、数千の分解能を得ることは一般に困難である。また、回折効率の低下が障害となって、数keV領域への拡張も未だに達成されていない。ここでは、軟X線平面結像型ホログラフィック球面回折格子分光器の最近の進歩と平面回折格子を用いた平面結像型分光器の高分解能化,数keV領域への短波長化の試みについて述べる。

口頭

反射高速陽電子回折によるSn/Ge(111)表面の構造と相転移の研究

深谷 有喜; 河裾 厚男; 一宮 彪彦

no journal, , 

Ge(111)-c2$$times$$8表面上にSn原子を$$frac{1}{3}$$原子層蒸着させると、低温において3$$times$$3構造を示す。Sn原子は$$T_{4}$$サイトに吸着することが知られているが、その垂直位置についてはまだよくわかっていない。また、この表面は、220K以上では$$sqrt{3}timessqrt{3}$$構造に相転移するが、その詳細も明らかでない。本研究では、反射高速陽電子回折を用いて、ロッキング曲線を測定し、動力学的回折理論に基づく強度解析から、3$$times$$3構造におけるSn原子の配置と220Kにおける相転移について調べた。110Kにおけるロッキング曲線を測定し、解析を行った結果、最表面は単位格子内の3つのSn原子のうち、1つが他の2つより高い1アップ2ダウンモデルから構成されていることがわかった。また、293Kにおけるロッキング曲線を測定したところ、110Kの曲線とほとんど同一であることがわかった。この結果から、表面原子の平衡位置が変化しない秩序・無秩序相転移であることがわかった。さらに、全反射領域におけるRHEPD強度を測定したところ、220K以下で強度異常が観測された。この変化は、表面フォノンのソフト化を考慮に入れることにより説明できる。

口頭

放射線グラフト重合による電解質膜の合成; 基材の影響

浅野 雅春; Chen, J.; 八巻 徹也; 吉田 勝

no journal, , 

前照射・後グラフト重合により種々のフッ素系高分子基材へのスチレン/ジビニルベンゼン(97/3vol%)のグラフト重合性及び機械的特性を検討した。グラフト重合の基材として、PTFE,電子線架橋PTFE(cPTFE), PFA, FEP, ETFE, PVDF, PVFなどを用いた。その結果、グラフト重合性はFEP, cPTFE, PFA, PTFEなどの炭化フッ素系高分子基材に比べて、PVDF, PVA, ETFEなどの炭化フッ素・炭化水素系高分子基材の方が高いことがわかった。この原因として、炭化フッ素系高分子に比べて、炭化フッ素・炭化水素系高分子では、ラジカルの生成量が多いこと、さらに基材高分子膜の自由体積が大きいために膜内へのモノマーの浸透が速いことなどが考えられる。これらの膜をスルホン化して得た電解質膜の引っ張り強度はPFA, ETFE, PVDFなどの基材で、ナフィオン112(20MPa)より高い値を示した。伸び率ではナフィオン112に比べてすべての基材で低い値を示したが、通常、伸び率で100%以上、引っ張り強度では15MPa以上であれば、燃料電池用高分子電解質膜としての強度には問題ないことから、この値をクリアーするcPTFE, PFA, ETFE, PVDFなどは電解質膜の基材として有望であることがわかった。

口頭

ITERに向けたセシウム添加型大面積負イオン源におけるビーム一様性のフィルタ強度依存

関 孝義; 花田 磨砂也; 戸張 博之; 井上 多加志; 高戸 直之*; 水野 貴敏*; 畑山 明聖*; 柏木 美恵子; 谷口 正樹; 渡邊 和弘; et al.

no journal, , 

セシウム添加型負イオン源において、負イオンビーム強度分布の非一様性の原因の一つと考えられるフィルタ強度とビーム強度分布との相関関係について調べた。その結果、フィルタ強度を下げることによって、ビーム強度を低減することなく、ビーム強度の長手方向分布の偏差を27%から13%まで低減できることがわかった。

口頭

重い電子系超伝導物質の高圧下比熱測定による研究

立岩 尚之; 芳賀 芳範; 松田 達磨; 植田 泰輝*; Thamizhavel, A.*; 中島 美帆*; 竹内 徹也*; 摂待 力生*; 大貫 惇睦; Knebel, G.*; et al.

no journal, , 

私達のグループでは強相関電子系希土類・アクチノイド化合物の高圧研究を行うため、熱電対を用いた高圧下交流比熱測定システムの構築を行ってきた。本講演では私達のシステムを紹介し、重い電子系超伝導物質CePt$$_3$$Siと当研究グループで発見された超伝導物質UIrについての測定例を報告する。両方の物質ともに結晶構造に反転対称性がなく、新規な形の超伝導が実現していると推測されている。CePt$$_3$$Siの反強磁性秩序状態は0.6GPa近辺で消滅するが超伝導相は1.5GPaまで幅広い圧力範囲で存在し、他のCe系圧力誘起超伝導物質と異なる特質が明らかとなった。UIrについては高圧下で複数の強磁性相が存在することが電気抵抗測定から示唆されており、現在比熱測定を通して熱力学的相図の作成を行っている。これについて報告し、磁性と超伝導の関係について議論する。

口頭

The Large-scale numerical analysis of nuclear power plant in distributed computational environments

南 貴博; 松原 仁; 山岸 信寛; 長谷川 幸弘; 青柳 哲雄; 中島 憲宏; 谷 正之

no journal, , 

平成17年度、高度計算機技術開発室でチームを組み、"SC '05 HPC Analytics Challenge"に参加し、"honorable mention"を受賞した。当該研究では、原子力プラントのフルスケール数値シミュレーションの実現に向けた第一ステップとして、原子炉及び冷却系装置を含む複雑な系を、組み立て構造解析という新たな手法を取り入れることにより、シミュレーションすることに成功した。国際会議SC '05においては、この研究成果をパネル及びリーフレットを使い、特にグリッド利用の観点からデモンストレーションする。

口頭

粒子線治療用線量評価システムの研究開発

熊田 博明; 山本 和喜

no journal, , 

研究用原子炉、JRR-4の医療照射設備を利用してホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の臨床研究が行われている。日本原子力研究開発機構では、BNCTによる中性子ビーム照射によって患者に付与される吸収線量を数値シミュレーションによって正確に評価することのできるBNCT線量評価システム(JCDS)を開発している。JCDSは、患者のCTデータ及びMRIデータをもとに患者3次元モデルを作成し、モンテカルロ輸送計算コード、MCNPを使って線量評価を行うソフトウェアである。JCDSは種々の検証を経て、2003年から実際のBNCTの臨床研究に適用されている。現在JCDSは随伴線束計算による最適照射条件予測技術、微細ボクセルモデルでの計算技術等の開発により、より高精度な線量計算を効率的に実行するための高度化を進めている。JCDSの特徴と最近の高度化について報告を行う。

口頭

長崎原爆により放出されたプルトニウムの蓄積分布

國分 陽子; 安田 健一郎; 間柄 正明; 宮本 ユタカ; 桜井 聡; 臼田 重和; 吉川 周作*; 山崎 秀夫*

no journal, , 

長崎市上空で爆発したプルトニウム型原爆は、長崎周辺に大量の核分裂生成物と未分裂のPuを飛散させた。爆心地から東3kmにある西山貯水池周辺に高濃度の$$^{239+240}$$Puが蓄積していることが知られているが、長崎市内、さらに長崎市より東の広範囲にわたる分布は検討されていない。本研究では長崎市内をはじめ、長崎県東部,熊本県,佐賀県,福岡県,大分県から土壌を採取し、放出起源の情報を得ることができるPu同位体比に注目し、原爆により放出されたPuの平面的な分布について検討を行った。長崎市内では、爆心地より北,西,南の地域で採取した土壌中の$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は、グローバルフォールアウトの値と同等で、この地域に蓄積するPuは1960年代前後の核実験に由来するものであった。一方、東の西山地区を中心とする地域では、$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比は、グローバルフォールアウトの値より低く、原爆による影響が見られた。また、長崎市より東の地域では、島原半島にある雲仙市,島原市、さらに熊本県荒尾市の土壌から低い$$^{240}$$Pu/$$^{239}$$Pu比が検出された。よって、原爆により放出されたPuは、長崎県内だけでなく、熊本県まで運ばれ蓄積したことがわかった。

口頭

Meso-scale approaches to the simulation of the microstructure formation observed at high-burnup UO$$_{2}$$ fuel

鈴土 知明; 板倉 充洋; 蕪木 英雄

no journal, , 

3次元転位ダイナミクスのシミュレーションのため、フェーズフィールド法を用いた単純なモデル化を試みた。これは原子の変位から計算された歪エネルギーを緩和する方法で、原子の変位の計算には結晶構造に由来する周期性が考慮されている。われわれは、このモデルを用いて照射によって作られた転位ループの凝集過程を模擬した。この現象は高燃焼度燃料においてセルウォールやポリゴニゼーションなどの微細構造を引き起こすとされている。われわれはまた、FPガスのクラスタリングやバブル形成のためのモデルを開発した。このモデルは3次元のセルオートマトンをモンテカルロ法を用いて時間発展させるものである。セルオートマトンは原子の凝集過程など複雑な現象の数値実験に適しているとされている。数値実験の結果は実験値やマスター方程式の結果と比較検討された。

口頭

肺内$$^{239}$$Pu分布のイメージング

廣田 昌大; 栗原 治; 高田 千恵; 高崎 浩司; 百瀬 琢麿; 出路 静彦*; 伊藤 茂樹*; 佐瀬 卓也*; 西澤 邦秀*

no journal, , 

自然放射線遮蔽用鉄室内において、肺部に180kBqの$$^{239}$$Puを有する人体胴ファントムの前面に35cm$$times$$43cmのBAS-MSイメージングプレート(IP)を密着させて照射したところ、照射時間が2.5時間以上で$$^{239}$$Puの分布を反映した肺画像を取得することができた。画像は、汚染の有無を判断するうえで十分に明瞭であった。照射時間が1時間では視認可能な画像は得られなかったものの、画像を解析することによってバックグラウンドより有意に高い計数を得ることができた。IPの肺内$$^{239}$$Puに対する検出下限は、照射時間が1, 2.5, 4, 8, 12時間のときそれぞれ2563, 1873, 925, 393, 277Bqであった。Ge検出器の肺内$$^{239}$$Puに対する検出下限は、測定時間が30分で3500Bqと報告されている。IPの検出下限は、Ge検出器の検出下限と同レベル以下であったが、$$^{239}$$Puの年摂取限度に相当する肺沈着量130Bqよりも高いことから、さらに低下させる必要がある。

口頭

Performance of a new signal processing system for a detector array

木村 敦; 小泉 光生; 藤 暢輔; 大島 真澄; 水本 元治; 後藤 淳*; 新井 康夫*; 相良 正弘*; 入 真一*; 小林 弘知*; et al.

no journal, , 

マイナーアクチノイドの核断面積を測定するため多数のBGOアンチコンプトンサプレッサーつきのGe半導体検出器からなる多重$$gamma$$線測定装置のデータ収集系の開発を実施している。従来、このような装置においてはNIM形式のモジュールを組合せてデータ収集系を構成していた。しかし、この方式では多くの費用と設置場所が必要となる。そこで、本研究においては近年急速に発展しているディジタル波形処理技術を用いて、省スペースで安価・高速の測定系を作成した。その結果、実験で使用するGe半導体検出器で従来のMCAと同程度のエネルギー分解能(2.5-2.8keV at 1.33MeV)を3.2$$mu s$$という短い不感時間で達成することができた。

口頭

放射線で地球をきれいにする

小嶋 拓治

no journal, , 

放射線である電子ビームを使うことによって、排煙や排水に含まれる微量だけれども有害な環境汚染物質を分解又は除去し、環境に放出する前にそれらを浄化することができる。火力発電所の排煙中のイオウ酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、ゴミ焼却排煙中のダイオキシン類、工場換気ガス中の塗料溶剤などの揮発性有機化合物(VOC)、外因性内分泌撹乱化学物質(いわゆる環境ホルモン)などの浄化技術について、研究開発や実用化の現状を紹介する。

口頭

重イオンパルスラジオリシスの研究

Yang, J.*; 田口 光正; 近藤 孝文*; 吉田 陽一*; 柴田 裕実*; 南波 秀樹; 小嶋 拓治

no journal, , 

重イオンビームの特異的な照射効果を理解するためには、照射初期に生成する活性種の挙動を直接観測することが重要である。フォトンカウンティング測定法を用いてナノ秒の時間分解能を持つ光吸収重イオンパルスラジオリシスを開発した。220MeV C5+イオン照射により生成した水和電子のナノ秒時間領域での過渡吸収の観測に成功した。吸収の減衰は、数10ns程度の速い減衰過程とそれに続く遅い減衰過程が観測された。前者は高密度励起に起因する減衰、後者は低LET放射線で観測される通常の減衰と考えられる。

口頭

イオンビームグラフト重合によるナイロン${it m}$-キシレンジアミン6電解質膜の作製

鈴木 康之; 八巻 徹也; 浅野 雅春; 吉田 勝

no journal, , 

高分子電解質膜を作製するために、基材にナイロン${it m}$-キシレンジアミン-6(NMXD6)膜を用い、ラジカルを局所的に生成できるイオンビームを利用した${it p}$-スチレンスルホン酸ナトリウム(SSS)のグラフト重合を試みた。$$^{84}$$Kr$$^{17+}$$, $$^{129}$$Xe$$^{23+}$$を照射後、60$$^{circ}$$CのSSS水溶液中で反応するとイオン種の違いによるグラフト率の変化はほとんどないが、フルエンスが高いほどグラフト率は上昇し、フルエンスの変化によりグラフト率を制御できることが可能となった。イオンビームグラフト重合で作製した電解質膜の膜厚方向におけるプロトン伝導率はNafionよりもわずかに低いものの、イオン交換容量を変化させることで、0.0021$$sim$$0.054S/cmで制御できた。したがって、イオンの通過した円柱状の局所的領域を利用してグラフト重合することで、プロトン伝導性を有する電解質膜が得られることが明らかとなった。

口頭

イオン照射によって生成するクラスターDNA損傷

漆原 あゆみ; 牛込 剛史; 鹿園 直哉; 藤井 健太郎; 田内 広*; 横谷 明徳

no journal, , 

近年、電離放射線の照射によって複数の損傷が近接したクラスターDNA損傷が生じ、これが放射線による致死や突然変異誘発等の原因であると予想されている。われわれはクラスター損傷の性質を解明するために、イオンビームの種類とLETを変えて(19, 63及び121keV/$$mu$$mのヘリウムイオン,87, 123, 342及び507keV/$$mu$$mの炭素イオン)、高水和状態に保ったpUC18プラスミドDNAに照射し、生じた鎖切断(ssb, dsb)生成頻度及び、照射後の修復酵素(Nth, Fpg)処理によって生じる鎖切断生成頻度の測定を行った。その結果、ヘリウムイオン照射により直接誘発されるssb量は121keV/$$mu$$m照射で若干低下し、一方dsb量は63keV/$$mu$$mにピークが現れた。また、各修復酵素処理後の鎖切断の増加量を比較したところ、LETの増加に伴い酵素修復効率の低下が見られた。LETの増加に伴いdsbが増加し、酵素による修復効率が低下していくという本研究の結果は、単独損傷が次第に密集しクラスター化して行く過程を捉えたものと考えられる。また、炭素イオンにおいても同様に研究を進めており、その結果も併せて報告したい。

口頭

A Plan of polarimetric diagnostics

河野 康則

no journal, , 

定常核融合プラズマを生成し、またその特性を解明するためには、多岐にわたるプラズマ物理量を充分に計測することが必要である。この目的で使用される計測装置は、対象とするプラズマ,プラズマ物理量、及びプラズマ閉じ込め装置に適合することが求められるため、たとえ同じ計測原理・計測手法を採用したとしてもその様式は一般にバラエティに富むものとなる。一方、ある一つの計測原理・計測手法を取り上げると、その範疇では、過去の実績に基づいて少数の有力な設計例が存在する場合がある。そのため、可能であれば過去の実績を参考にしつつ、制約条件と優先順位を照らし合わせて、最も望ましい設計を行うことが重要である。もちろん、必要に応じて、過去の設計例を破棄し新しい道を模索することも奨励される。本講演では、日本及び韓国の若手研究者を対象に、計測装置を設計する際の基本となる検討ステップについて講義を行う。このような検討ステップはごく単純なものであるが、設計過程を明確にし、計測装置の開発を円滑にする。計測装置の例としては、国際熱核融合実験炉ITERにおけるポロイダル偏光計測装置を取り上げる予定である。

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