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海老原 健一
no journal, ,
応力腐食割れの1つの原因である水素脆化の機構において、水素偏析による粒界凝集エネルギー低下モデルは確からしいモデルの1つであるが、モデルの妥当性の評価には、水素脆化割れの引張り試験条件における粒界での応力及び水素量を見積もる必要がある。今回は、平成19年から平成23年に実施されたNEDOプロジェクト「鉄鋼材料の革新的高強度・高機能化基盤研究開発」の一環としてなされた水素脆化に関する研究開発の内容を中心に、引張り試験の鋼材試料中の粒界を含む局所での応力及び水素量の有限要素法及び有限体積法の連続体モデルによる評価について発表する。さらに、連続体モデルに基づく計算コードの詳細、及び水素を含む鋼材試料の引張り試験による水素量に対する破断応力の関係が局所応力・局所水素量を用いることでK値によらず直線状に整理されることについて触れる。
竹本 紀之; 木村 伸明; 今泉 友見; 堀 順一*; 佐野 忠史*; 中島 健*
no journal, ,
JMTRにおける照射試験のための中性子照射場評価において、その評価精度は実測値に比較して高速中性子束では
10%程度であるが、熱中性子束では
30%程度となっている。一方、利用者から技術的価値の高い照射データの提供が求められているため、熱中性子束の評価精度を高速中性子束と同等の精度まで高めるための検討を進めている。評価精度の低下要因について調査を進めた結果、主に熱エネルギー領域における中性子の散乱、吸収過程に原因がある可能性が高いことがわかった。そのため、熱エネルギー領域の評価に使用している熱中性子散乱則データについて感度解析を行ったところ、ベリリウムの干渉性散乱断面積を低下させることで計算値が測定値に近づくことがわかった。そこで、結晶組織構造の干渉性散乱断面積への影響を把握するため、製法の異なる3種類のベリリウム材を用いてKURRI-LINACで全断面積測定実験を行った。その結果、結晶組織の構造により全断面積が変化することが明らかになり、現評価値との比較から実際のベリリウムは完全な結晶構造を持つ多結晶体ではない可能性があることがわかった。
三原 武; 宇田川 豊; 杉山 智之; 天谷 政樹
no journal, ,
高燃焼度PWR燃料被覆管のRIA時破損におけるき裂進展開始条件に水素化物が及ぼす影響を明らかにするため、水素を吸収させた外面予き裂入り被覆管に対して拡管試験であるEDC試験を実施した。破損時周方向ひずみの素管からの変化を外面予き裂の進行方向領域(領域H)における塑性挙動及び水素化物面積割合で表す式を導出し、EDC試験で得られた破損時周方向ひずみと比較した結果、水素吸収させた外面予き裂入り被覆管の破損条件を領域Hにおける水素化物面積割合で表現できると考えられた。
山崎 宰春
no journal, ,
東日本大震災復旧後のJ-PARCイオン源では、ビーム電流はLaBn
フィラメントの寿命を考慮して50日連続運転の実績がある19mAに制限していたが、平成25年1月から2月の利用運転では、ビーム電流増加の要望に従いビーム電流を22mAに上げて運転を行った。その結果、運転47日目にフィラメントが断線した。断線の約10時間前にフィラメント電流減少率の急増が観測され、これをフィラメント断線の予兆と判断してフィラメント交換の準備を整えていたため、断線から約8時間後にはビーム利用運転を再開することができた。これまでの運転実績およびイオン源単独での連続運転テストから、30mA規模運転時のフィラメント寿命を評価した。フィラメント重量減少率がアークパワーと運転時間の積にほぼ比例することが分かり、その結果、ビーム強度32mA運転では約430時間のフィラメント使用が可能(連続運転が可能)と評価できた。また、J-PARCビーム増強計画の一環として行っている50mA用初段加速部の開発を進めるために、RFイオン源とRFQで構成される初段加速部テストスタンドを構築した。近日、本テストスタンドにて、RFイオン源の実証試験、及びRFQと合わせたビーム試験等を行う予定である。
木名瀬 栄; 高橋 知之*; 菅野 光大*; 斎藤 公明
no journal, ,
原子力機構は、平成25年度原子力規制庁受託業務の一環として、福島第一原子力発電所から80km圏内を対象に、帰還などに向けた住民の将来設計、適切な除染対策の選択、公衆の現存被ばく線量評価に役立てるため、環境に沈着した放射性セシウムを起因とする空間線量率分布の長期的予測手法を開発している。本報告では、2成分1コンパートメントモデルである放射性セシウム分布状況変化モデルを基盤とする、空間線量率の長期的予測手法の開発状況と福島第一原子力発電所事故後の空間線量率分布予測について述べる。
前川 恵輔; 鈴木 英明*; 酒井 裕一; 中間 茂雄; 杉田 裕
no journal, ,
地層処分における施設の設計や性能評価で必要となる定置後の廃棄体からの発熱による周辺岩盤等への熱的, 水理学的, 力学的影響を把握するための熱-水-応力連成解析手法は、複数の現象が相互に影響する複雑な問題を取り扱うことから、実験との比較を通じて信頼性を確認することが重要である。そこで、スイス・モンテリの地下研究坑道で行われたヒーター試験を対象として、連成解析手法の適用を試みた。その結果、廃棄体を模擬したヒーターの発熱による周辺岩盤への熱的, 水理学的, 力学的変化の程度や範囲について、連成解析手法により計測結果を再現できることや、応力状態を精度よく推定する上で重要なパラメータを確認することができた。
多田 浩幸*; 齋藤 亮*; 熊坂 博夫*; 長田 昌彦*; 竹村 貴人*; 前川 恵輔
no journal, ,
地下施設における堆積岩の乾燥に伴う変形挙動のメカニズムの解明とそのモデル化の検討の一環として、堆積岩の構造的な異方性が及ぼす乾燥に伴う岩石への影響を調べるために、田下凝灰岩を用いて行った一軸圧縮試験と弾性波速度測定の結果を報告する。
青柳 光裕; 神山 健司; 飛田 吉春; 鈴木 徹
no journal, ,
ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷時における溶融燃料流出挙動の評価精度向上のため、高速炉安全解析コードSIMMERにおける溶融燃料の固化・閉塞挙動に関する固液混相流の解析モデルを検証した。本研究では溶融燃料の流出挙動の分離効果試験であるTHEFIS試験の結果を参照データとした。当該試験の体系に準じた解析体系を設定して、SIMMERコードによる解析を行った。既存の解析モデルによって、概ね試験結果を再現したが、条件によっては試験と比べて融体の流動が過大に制限された。試験での物理現象と既存解析モデルを対比すると、解析モデルは固体粒子による流動抵抗を過大評価しており、このことが流動を過度に制限する解析結果をもたらしたと考えられた。そこで、実現象に応じたモデルに改良を行い、改良モデルを適用した結果、試験結果をより適切に再現することが確認できた。
杉山 顕寿; 菖蒲 順子; 高下 浩文; 山本 隆一
no journal, ,
福島原子力発電所事故の影響による過剰な不安の低減や情報伝達等を目的として、福島県において「放射線に関するご質問に答える会」を、茨城県において「放射線に関する勉強会」をそれぞれ開催している。実施後のアンケート解析結果から、講演内容の理解と不安解消には一定の関係性を認めることができた。また茨城県に比べ福島県の参加者の理解が低くなっている。この要因の一つとしては、福島県では茨城県よりも放射線量が比較的に高いことから、それに起因する住民の不安感が影響しているのではないかと考えている。
竹田 幸治; 斎藤 祐児; 岡根 哲夫; 山上 浩志; 松田 達磨*; 山本 悦嗣; 芳賀 芳範; 大貫 惇睦*; Fisk, Z.
no journal, ,
UCoAlは温度T=10K以下で、磁場H 1T以上で常磁性状態から磁場誘起強磁性状態へのメタ磁性転移を示す。磁気コンプトン散乱(MCS)実験において、メタ磁性転移に伴いスピン磁気モーメント(MS)の増大が観測される。一方で、MCSの磁場依存性測定からはMSはH=3Tで消失する様子が観測されている。この原因は未解決であり、元素ごとの磁気構造およびその磁場依存性の研究が望まれていた。そこで本研究ではこの磁場誘起強磁性状態について、1Hz円偏光スイッチングを活用し、UとCo元素に対して元素選択磁化測定を行った。その結果、UとCoのMSは互いに逆の方向を向き、かつUとCoの磁場に対する磁気モーメントの増加率(Uの方がCoよりも大きい)が異なることが分かった。これにより、MCSでのMSの消失に対して定性的な説明を与えることができた。さらに、磁場誘起強磁性状態でのUとCoの磁気モーメントの磁場依存性については、食い違いのある二つの偏極中性子散乱実験の先行研究があったが、今回の元素選択的磁化測定により、決定的な情報を与えることができた。以上のことを報告する。
菖蒲 順子; 杉山 顕寿; 高下 浩文; 山本 隆一
no journal, ,
原子力機構では、2011年7月から福島県において「放射線に関するご質問に答える会」を開催している。参加者は10代の中学生から70代まで幅広く、実施後のアンケート解析結果から、住民参加者(成人)と中学生との間で、理解度、放射線の情報源等の各設問において傾向の相違が見られた。
近澤 佳隆; 加藤 篤志; 山本 智彦; 岩崎 幹典*; 原 裕之*; 島川 佳郎*; 坂場 弘*
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ナトリウム冷却実証炉は2重バウンダリによりナトリウム火災対策をしている。本検討では2重バウンダリ破損があった場合の厳しい状況における漏えい対策設備の有効性について解析による評価を行った。
水野 崇; 南條 功; 山本 信幸; 宮川 和也; 村上 拓馬
no journal, ,
北海道幌延地域を対象として、地球化学トレーサーに基づいた地下水の水質形成プロセスの把握を試みた。その結果、ガスハイドレートの分解や上位層(勇知層)から下位層(声問層,稚内層)への間隙水の浸透により水質が形成されている可能性を示した。
ck scatteringKoga, J. K.; 早川 岳人
no journal, ,
Four processes contribute to the scattering of
-rays off nuclei. Among them Delbr
ck scattering occurs from the polarization of the vacuum generated by virtual electron-positron pairs in the Coulomb field of the nucleus, its precise measurement can give us information about the properties of the vacuum. Deviations from the theoretical calculations indicate the need for new physics beyond the Standard Model. We will present our preliminary calculations of the Delbr
ck scattering.
線スペクトルの評価谷村 嘉彦; 富田 純平; 吉富 寛; 吉澤 道夫; 箱崎 亮三*; 高橋 荘平*
no journal, ,
可搬型NaI(Tl)スペクトロサーベイメータとアンフォールディングコードMAXEDを用いた
線スペクトルの簡便な測定技術を開発した。福島県南相馬市の特定避難勧奨地点の民家において、生活環境中の
線スペクトルを測定した。そして、エネルギー毎に低エネルギー成分を含む散乱線、放射性セシウム直接線、
K直接線及びその他の四つに区分し、それぞれの周辺線量当量を計算した。放射性セシウム直接線に対する散乱線の比を家屋の内外において評価した結果、屋外よりも屋内において、散乱線の線量寄与が大きい傾向があることが明らかになった。
のTi2p端X線発光分光スペクトルの偏光依存性安居院 あかね; 水牧 仁一朗*; 魚住 孝幸*
no journal, ,
遷移金属酸化物における遷移金属3dと酸素2pの間の電荷移動はその物性発現に大きく寄与し、軟X線分光でも多く調べられてきた。本研究ではFeTiO
の異種金属間電荷移動構造をより詳細に調べるためにTi2p吸収端発光分光スペクトルの偏光依存性を測定し、2.5eVと4.5eVに現れるFe3dとTi3dの異種金属間電荷移動に起因する構造の振る舞いが偏光により異なることを見出した。
Guo, L.*; 守田 幸路*; 田上 浩孝; 飛田 吉春
no journal, ,
A hybrid method coupling the multi-fluid model of SIMMER-IV with a discrete element method (DEM) was developed for multi-phase flow simulation of solid-particle bed behaviors. Its applicability to analysis of self-leveling phenomena was tested by 3D simulation of an available particle-bed experiment.
佐藤 達彦; 仁井田 浩二*; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 岩瀬 広*; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; et al.
no journal, ,
原子力機構が中心となり、RISTやKEKなど国内外複数の研究機関と協力して汎用モンテカルロ放射線挙動解析コードPHITSの開発を進めている。その最近の改良点として、2013年1月にリリースしたVersion2.52より、最新の核内カスケードモデルINCL4.6やINC-ELF、統計マルチフラグメンテーションモデルSMMなどが組み込まれ、高エネルギー核反応に対する再現精度が向上した。また、2013年11月にリリースしたVersion2.64より、
脱励起モデルEBITEMや140MeVまでの高エネルギー光核反応モデルが組み込まれ、核反応後に放出される即発
線スペクトルや、高エネルギー光核反応により放出される中性子スペクトルの計算が可能となった。これら最近の改良と普及活動の結果、PHITSのユーザー数は1年間で350名ほど増え、1,200名を超えるに至った。
佐藤 達彦; 松田 規宏; 橋本 慎太郎; 岩元 洋介; 古田 琢哉; 野田 秀作; 小川 達彦; 中島 宏; 深堀 智生; 奥村 啓介; et al.
no journal, ,
モンテカルロ計算コードPHITSは、任意の体系内における多様な放射線の挙動を解析可能なため、工学・医学・理学の様々な分野で1200名以上の研究者に利用されている。PHITSはユーザー登録制の公開コードであり、RIST原子力コードセンター、OECD/NEAデータバンク、もしくは米国RSICCを介してそのパッケージを入手することができる。また、国内であれば年10回程度開催されるPHITS講習会に参加することによっても入手可能である。その最新版は、2013年11月にリリースされたversion2.64であり、
脱励起モデルEBITEMや140MeVまでの高エネルギー光核反応モデルが組み込まれ、核反応後に放出される即発
線スペクトルや、高エネルギー光核反応により放出される中性子スペクトルの計算が可能となった。本発表では、これら核反応モデルの改良や新しい計算機能の追加などPHITS開発の現状について報告するとともに、最新版リリースなど今後の予定について紹介する。

イオン透過によるSiN薄膜上のアミノ酸の前方二次イオン放出永野 賢悟*; 中嶋 薫*; 鈴木 基史*; 木村 健二*; 鳴海 一雅; 齋藤 勇一
no journal, ,
近年、医学や生命科学の分野での利用が進んでいる二次イオン質量分析法(SIMS)による生体分子の分析において、多種類のフラグメントイオンが大量に発生すること(フラグメンテーション)が、分子の同定を困難にしている。これまでの研究から、クラスターイオンを一次イオンに用いればフラグメンテーションが避けられ、無傷の分子イオン収量の向上に有効であることが分かっている。その一方で、炭素薄膜上に生体分子を塗布し、炭素薄膜側から一次イオンを照射した時に前方に放出される二次イオンと、生体分子側から一次イオンを照射した時に後方に放出される二次イオンとでは、前者で収量が高いことが報告されている。そこで本研究では、これらの手法を組み合わせ、無傷の分子イオン収量のさらなる向上を目的とした。窒化ケイ素薄膜上に生体分子のフェニルアラニンを蒸着した試料に、薄膜側及び生体分子側から5MeVのC
を照射し、前方及び後方に放出された二次イオンの質量分析を行った。得られた質量スペクトルを比較した結果、薄膜側から照射して前方に放出された二次イオンの方がフラグメンテーションが少なく、無傷の分子イオン収量の向上に有効であることが確かめられた。