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電子系の超伝導の理解を目指して堀田 貴嗣
no journal, ,
米国ロスアラモス国立研究所におけるPuCoGa
の高温超伝導(転移温度18.5K)の発見を契機に、欧州超ウラン元素研究所や日本原子力研究開発機構において、ネプツニウムやプルトニウムなどの超ウラン元素を含む化合物の物性科学研究が急速に活性化している。今後、希土類化合物の局在的な
電子との対比において、遍歴
電子系の示す特異な磁性及び超伝導機構の解明が重要な課題になると考えられる。特に、多極子自由度が存在するときの磁気秩序構造や、磁気揺らぎではなく多極子揺らぎが顕著になった場合の超伝導状態の理解が重要になる。それに対し本研究グループでは、
-
結合描像を積極的に活用して、アクチノイド化合物の磁性や超伝導に対する微視的理論を展開している。まず、
-
結合描像に基づいて
電子の微視的モデルを構築し、関与する軌道を2つに限定してモデルを簡単化する。こうして得られた
モデルを揺らぎ交換近似法で解析した結果、軌道揺らぎによって制御される
-波超伝導の可能性を指摘した。そして、
モデルではなく、
=5/2の3軌道モデルに対して揺らぎ交換近似を適用し、多極子揺らぎの観点から
電子系のエキゾチック超伝導の理解を目指している。本講演では、このような最近の研究の進展を紹介しながら、
-
結合描像に基づく
f電子系の磁性や超伝導の微視的研究の精神と意義を述べる。
常松 俊秀
no journal, ,
ITER計画では、この6月にモスクワで開催された第2回6極閣僚級会合において、ITER本体施設のカダラシュへの設置が正式に決定された。サイトの決定により、ITERはその実現に向けて、新たな、そして大きな一歩を踏み出した。その後の9月には、日本,中国,欧州連合,韓国,ロシア連邦,米国の代表団がカダラッシュに集まり、ITER計画の実施に関する協定を完成させるための作業を再開することを目的に、政府間交渉を行った。本講演では、ITER計画に関するこれら最近の動向と将来の展望について紹介する。
Peterson, B. J.*; Alekseyev, A. G.*; 木島 滋; 芦川 直子*; Parchamy, H.*; 笹尾 真実子*; 磯部 光孝*; 三浦 幸俊
no journal, ,
粒子の閉じ込めは核融合炉の運転を考えるうえで重要な項目の一つである。
粒子は燃料プラズマに対するエネルギー供給を行った後、ダイバータから安全に排気されなければならない。
粒子の閉じ込めが悪い場合には、閉じた磁気面からさらにスクレイプオフ層の外側に飛び出した粒子が第一壁に局所的な損傷を与える可能性がある。したがって、損失
粒子の測定は実験炉の安全性の観点からも重要な項目である。イメージング・ボロメータとエネルギー吸収用の多層膜を組合せた損失
粒子計測法が提案されている。この論文では、LHD並びにJT-60Uで現在試験中のイメージング・ボロメータ,熱源としてレーザーを用いた較正法、並びにイオンビーム加速装置による多層膜エネルギー検出器の予備実験について報告する。なお、この研究の一部は科研費の支援(課題番号16560729と16082207)により実施されている。
小池 雅人; 寺内 正己*
no journal, ,
文部科学省からの受託研究として平成16年度より「ナノ計測・加工技術の実用化開発」事業を実施している。当該事業は、文部科学省が平成15年度より実施している「経済活性化のための研究開発プロジェクト(リーディング・プロジェクト)」の一環として先端産業を先導するナノ計測・加工技術について、実用化へ向けた研究開発を推進することを目的としている。このうち「ナノスケール電子状態分析技術の実用化開発」は軟X線分光装置を透過型電子顕微鏡で実用化する技術を開発し、物質機能発現のもととなる電子状態をナノ領域で高精度に解析する技術を実現し新規ナノ材料の開発にブレークスルーをもたらすコア技術の提供を目指している。この目的のため従来型分析透過型電子顕微鏡に搭載する高性能波長分散型分光器を開発した。新たに開発した分光器は(1)3枚の不等間隔溝回折格子,(2)背面照射型CCD検出器,(3)X線集光鏡からなっている。測定可能エネルギー範囲は60-1200eVである。分光器はJEM2010型の透過型電子顕微鏡に搭載し性能評価を行った結果、エネルギー分解(eV/CCDピクセルサイズ(13.5 ミクロン))はSiのL発光(約100eV)で0.04eV、SiのL発光(約100eV)で0.04eV、BのK発光(約180eV)で0.09eV、CuのL発光(約930eV)で0.65eVであった。これらの値は在来設計の分光器に比較して60-400eVのエネルギー範囲においてエネルギー分解能は2倍程度改善されている。
O
studied by polarized neutron techniques松田 雅昌; 大沢 明*; 武田 全康; 加倉井 和久; Chung, J.-H.*; Lee, S.-H.*; 植田 浩明*; 高木 英典*
no journal, ,
CdCr
O
はスピネル型構造をしており、正四面体の頂上にあるCr
モーメント間に幾何学的フラストレーションが存在している。非偏極中性子回折実験を行ったところ、転移温度7.8K以下で波数ベクトル
(
)を持つ非整合磁気構造をとることがわかった。転移点においてc軸が伸びて、立方晶から正方晶への構造相転移も同時に起こっている。一次元偏極中性子回折実験により、スピンの容易軸(あるいは面)を調べたところ、容易面がac面であることがわかった。この結果から、基本構造はac面を容易面とするスパイラル構造であることが示唆される。さらに詳細な構造を調べるために、TAS-1に設置されたCRYOPADを用いて三次元偏極中性子解析を行った。その結果、磁気構造が単純な円形のスパイラル構造ではなく、楕円形のスパイラル構造をとっていることが明らかになった。発表ではその原因について考察する。
山本 博之; 大場 弘則; 笹瀬 雅人*; 山口 憲司; 志村 憲一郎; 社本 真一; 横山 淳; 北條 喜一
no journal, ,
同位体濃縮した
Siが薄膜として得られれば、通常のSi基板上などへの堆積の後、中性子照射することにより
Pに核変換し、ドーピング層として機能させることが可能となる。本研究ではこの手法開発を目指し、原料として供給されるSiF
を用いて高品質なSi薄膜作製を試みた。成膜は化学気相蒸着法(CVD)により、反応ガス(SiF
+H
)をRFプラズマ(13MHz, 300W)中に流入させて行った。ガス流量比,反応時の圧力,基板温度等を制御しながら膜質の変化を解析した。反応式からはSiF
に対し2倍量のH
を加えればHFの生成によりFの除去が期待されるが、X線光電子分光法(XPS)を用いた組成分析の結果、ガス流量比H
/SiF
が2
4(反応圧0.1Torr)でも10at.%程度のFが膜中に残存することがわかった。これに対し、H
/SiF
=10以上,成膜温度400
C以上でほぼFを含まないSi膜が得られることを明らかにできた。
小池 雅人; 佐野 一雄*; 笹井 浩行*
no journal, ,
レーザープラズマ分光などで広く用いられている平面結像型斜入射球面回折格子分光器用のホログラフィック回折格子は格子溝間隔の変化量が大きすぎるため従来の球面波露光法では製作不可能で、機械刻線不等間隔溝回折格子のみしか製作できなかった。そこでわれわれは、露光光学系に設計上の自由度を与える球面鏡を挿入した非球面波露光法を採用することにより、平面結像型斜入射球面回折格子分光器用のラミナー型ホログラフィック回折格子(中心部格子定数:1200, 2400本/mm)をこれまでに製作している。本研究ではこのようにして製作した回折格子を母型(マスター)として、汎用性の高いレプリカ回折格子を製作した。発表では、軟X線平面結像型分光器用の回折格子において、従来からある機械刻線ブレーズ型レプリカ回折格子と今回開発したラミナー型ホログラフィック回折格子,ラミナー型レプリカ回折格子について行った輝線スペクトル用いた評価結果と、立命館大学SRセンターBL-11に設置されている「軟X線光学素子評価装置」で測定した回折効率の測定結果等について述べる。
土屋 勝彦; 木津 要; 安藤 俊就*; 高橋 弘行*; 松川 誠; 玉井 広史; 三浦 幸俊
no journal, ,
最近の定常高ベータ装置(トカマク国内重点化装置)の設計においては、高ベータプラズマ制御に重要とされるプラズマ形状のパラメータをより広く振れるように、プラズマ平衡磁場コイルを7つに増加するなどの改良が施されている。本講演では、本装置における超伝導コイルの設計に関する現状について、詳細に報告する。特に、トロイダル磁場(TF)コイルに関しては、従来設計の応力変位解析によって蓄積した知見に基づき、構造の最適化を行った。この新たな構造について応力変位解析を行った結果、コイル支持構造物に関して、最大の電磁力を受けるプラズマ消滅時においても、「最大変位10mm以下,最大応力547MPa以下」という設計条件を満たすことを確認した。また、超伝導性能の劣化をもたらす、コイル巻線部に生じる応力や歪みについても上記と同じ電磁力荷重条件にて評価した結果、巻線部全体にわたって-0.03から+0.07%程度であった。この時、ウェッジ部における横圧縮力は、最大経験磁場において40MPa以下であった。これらの値は、想定しているTFコイル導体の運転電流値に対して影響を及ぼさない程度であることがわかった。以上の結果より、本装置のTFコイルについて十分な強度を持つ支持構造を得ることができたといえる。
伊藤 集通; 乙坂 重嘉; 川村 英之
no journal, ,
日本海における放射性核種の存在量の把握と、これらの移行過程及び海水等の循環過程の解明を目的として、日本海の日本とロシアの排他的経済水域内での調査研究を1997-2002年の期間に行った。その結果として、海水中,海底土中の人工放射性核種の濃度レベル及び分布、並びに移行に関して個別に報告を行ってきたが、今回は、日本海における人工放射性核種の全存在量について報告する。溶存態核種に分類される
Sr及び
Csの全存在量は、それぞれ、550
2900Bq/m
, 680
4400Bq/m
の範囲にあった。全存在量の測点間の差は、基本的には各測点の水深の違いに依存しており、海域の違いによる目立った差は見られなかった。海水中と海底土中での存在量の比を見ると、多くの測点で全存在量の99%以上を海水中の存在量が占めていたが、大和海盆の縁辺部では海底土中の存在量の寄与が、
Srで約1
9%、
Csで約3
27%と比較的大きくなっていた。一方、粒子親和性の強い
Puでは、全存在量は、37
136Bq/m
で、基本的には測点の水深に依存するものの、大和海盆内でのばらつきが大きく、とくに、
Sr及び
Csで海底土中の存在量の比率が大きくなっていた大和海盆縁辺部の測点では、海底土中の存在量が全体の50%を越え、最大では93%に達する結果を得た。
中島 憲宏
no journal, ,
高性能計算機基盤技術を用いた原子力分野のシミュレーション技術の研究開発、並びにITBLの利用計画を推進しており、今般の国際会議において、その成果であるグリッド技術とシミュレーション技術の最新成果を展示し、国際的に日本原子力研究開発機構の技術を情報発信する。出張者は、ITBLでのシミュレーション技術について、展示とデモンストレーションの説明を行う。また、解析技術競争大会(Analytic Challenge Award)においてプレゼンテーションを行う。
礒野 高明; 小泉 徳潔; 布谷 嘉彦; 濱田 一弥; 名原 啓博; 奥野 清
no journal, ,
TFコイル用導体の調達準備として、Nb
Snの量産試作,撚線試作及びジャケット試作を実施したので、その結果を報告する。工学設計活動として開発したモデル・コイルの試験結果及び製造技術の進展を反映した新しい技術仕様を満たすNb
Sn素線の量産試作を国内4社と実施した。この結果、ブロンズ法,内部拡散法とも新しい仕様を満たす素線が製作でき、調達準備が進展した。TFコイル用撚線の製造性の実証のため、硬銅線を用いて撚線を試作した。撚線の難易度が上がり、最初の試作では目標外径41.1mmが達成できなかった。このため、国際チームと協議のうえ、撚り構成を見直し、撚りの順番を入れ替えて最終撚りを5本とした撚線を試作した結果、目標外径を達成し、TFコイル用撚線を製作できる見通しを得た。ジャケット試作では、単長14mのシームレス管を試作し、所定寸法公差を満たすことができた。今後は、素線の詳細特性の評価と導体評価を行う予定である。
永井 晴康; 小林 卓也; 都築 克紀; Kim, K.
no journal, ,
大気,海洋,波浪,陸面及び水文モデルを結合した環境予測モデルシステムの開発を行っている。本結合モデルシステムでは、多数のモデルを独立したまま並行計算し、モデルカップリングプログラム(モデルカップラー)が、各モデルの計算制御,同期及びモデル間相互作用のためのデータ交換をMPIにより行うことでモデルを一体化したのと同等な結合状態を実現することができる。現在、文部科学省の「人・自然・地球共生プロジェクト」の課題「広域水循環予測及び対策技術の高度化」の一環として、本結合モデルシステムの性能評価及び砂漠緑化対策の検討に適用する研究をサウジアラビアの紅海沿岸地域を対象として実施している。
礒野 高明; 名原 啓博; 布谷 嘉彦; 奥野 清
no journal, ,
高温のプラズマを効率よく閉じ込めることができる核融合発電炉を実現するためには、20T級の強磁場を発生することが有効である。このための超伝導材料として、高温超伝導体であるBi-2212が有力な候補材料である。その臨界電流性能は20Tの磁場中で1000A/mm
以上であり、強磁場の発生に十分な特性を持っている。しかし、製法上銀が必要であり、銀は貴金属であることと、使用後は放射性廃棄物として取り扱われることから、線材中の銀の割合を減らすことが重要である。従来、線材中の超伝導体に対する銀の比率(銀比)は3程度であり、通常2回行われるシングル線製作後のマルチ工程を1回とすることで、銀比1.3まで減らすことに成功した。この線材の超伝導体あたりの臨界電流密度は従来の70%ではあるが、銀比が少ないことから線材あたりにすると15%の向上となる。このため、この線材を用いることで超伝導導体の性能としても向上が期待できる。
Parchamy, H.*; Peterson, B. J.*; 木島 滋; 芦川 直子*
no journal, ,
JT-60Uトカマクにおいて、黒化処理した金薄膜(厚さ2.5ミクロン,有効面積9cm
7cm)を用いた準接線方向に視野を持つ赤外イメージングボロメータによる放射損失測定が開始された。赤外カメラの時間分解能は30Hzである。薄膜の不均一は今後の較正実験によって補正が可能である。また従来は8ビットの画像信号しか得られなかったが、今回14ビットのディジタル信号が取れるよう改良を行い、さらに磁気シールド及び中性子と
線に対するシールドを強化した。前回の測定ではディスラプション時に最大の主プラズマからの放射が観測できた。赤外カメラの画像から放射強度の2次元分布など放射損失の多様な側面を示す情報が得られる。発表ではプラズマからの放射によって熱せられた薄膜の黒体輻射強度分布データを既存の抵抗型ボロメータの信号と比較して紹介する。なお、この研究の一部は科研費の支援(課題番号16560729と16082207)により実施されている。
谷 正之; 鈴木 喜雄; 西田 明美; 中島 憲宏
no journal, ,
システム計算科学センター高度計算機技術開発室では、ITBLプロジェクトにおけるミドルウエア並びに原子力プラントの構造解析などのアプリケーション技術の研究開発を推進している。今回は特に、ミドルウエアとして分散環境下での可視化技術、セキュア通信基盤ソフトStarpc、アプリケーション技術として部品の挙動を考慮した原子炉全体解析技術についてパネル並びにリーフレットを使い発表する。
乙坂 重嘉
no journal, ,
1998年から2002年にかけて、日本及びロシアの排他的経済水域内で行われた海洋調査のうち、海底堆積物及び沈降粒子の分析結果を解析し、粒子状物質の輸送過程をまとめた。日本海における堆積物中のPu-239+240の存在量は、人為的な放射性物質の投棄が行われた日本海西部に比べて、南東部(対馬海盆及び大和海盆縁辺部)で大きかった。日本海における堆積物中の人工放射性核種の分布は、人為的な要因に比べて日本海が持つ物質循環過程を強く反映していることがわかった。セジメントトラップ実験によって日本海南東部で採取された沈降粒子の元素組成から、日本海南東部では、アジア大陸起源の粒子が、大気経由ばかりでなく、東シナ海から対馬暖流によって運ばれてきたことが示された。これらの現場観測は、物質の動きを計算機上でシミュレーションするためのモデル開発で貴重な情報として利用され、日本海におけるさまざまな物質の循環像を包括的に議論することが可能となる。
南 龍太郎; 春日井 敦; 高橋 幸司; 小林 則幸; 坂本 慶司
no journal, ,
ITER用RF加熱技術開発として、核融合プラズマの加熱・電流駆動のための大電力ミリ波源ジャイロトロンの開発を行っている。今回、安定な長パルス動作を妨げる問題点の対策として、モード変換器放射器内部形状を解析的に最適化し、ビーム電流生成部のヒーターの入力パワーをプレプログラミング制御によりブーストすることで、電流減少を補償する実験を行った。その結果、これまでに、0.13MW/600秒,0.2MW/550秒,パルス幅1000秒の安定な電子ビーム運転を実証している。
三輪 周平; 逢坂 正彦; 井上 賢紀; 田中 健哉
no journal, ,
アメリシウム(Am)の模擬材料としてセリウム(Ce)を用いてターゲットの作製試験を実施した。文献調査によりAm酸化物の顆粒をMgOに分散させた形態のターゲットを対象とし、その製造性に着目してターゲットの製造方法を策定した。粉末冶金法を用いたMgOを母材としたターゲットの作製方法を確立し、密度測定,XRD,SEM観察,EDS測定,熱伝導率測定により特性評価を実施した。
水谷 朋子; 檜山 佳典*; 藤井 理行*; 武石 稔
no journal, ,
MOX燃料取扱施設などの核燃料サイクル施設では、空気汚染モニタリングとして、アルファ線放出核種の監視が重要となる。排気ダストを捕集したろ紙試料からアルファ線放出核種が検出された場合、原因調査の観点から、プルトニウムとウランの核種組成確認のために捕集試料の放射化学分析を行う。MOX燃料製造施設では、通常の硝酸浸出では溶解できない焼結プルトニウムが含まれる可能性があり、灰化した捕集材をフッ化水素酸及び硝酸で完全に分解する。そのため、捕集材そのものに含まれる天然ウランのBGレベルを分析に使用する試薬類を合わせて調査し、分析上の留意点を検討した。
永石 隆二; 有阪 真; 木村 貴海; 北辻 章浩
no journal, ,
イオン性液体IL中でのEu(III)イオンの配位状態とその物理化学的挙動を解明するため、負イオン(bis(trifluoromethanesulfonyl)imide=tfsi)と正イオン(イミダゾリウムまたはアンモニウム)を含む疎水性IL中で、Eu(III)の分光及び電気化学特性を水分量の関数として調べた。分光学的研究では、発光寿命から決定したEu(III)の内圏水和数の増加とともに、Eu(III)の配位子場の非対称性を示す発光スペクトルのピーク強度比が減少した。水和数9の場合Eu(III)がIL中で水和イオンのような分光特性を示すこと,水和数9未満でtfsiイオンがEu(III)への内圏配位と励起Eu(III)の消光に関与することを明らかにした。電気化学的研究では、Eu(III)/(II)の酸化波または還元波を測定し、水溶液での結果と比較して、ピーク電位の正側へのシフトとピーク電流の減少をIL中で確認した。これらは、Eu(II)が水溶液中に比べ安定に存在できること,IL中でのEuの動きがILのイオン対により阻害されることを示す。