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/Zr反応拡散対に対するフェーズフィールド解析西田 侑樹*; 塚田 祐貴*; 小山 敏幸*; 倉田 正輝
no journal, ,
過酷事故では、燃料ペレット(主成分UO
)と被覆管(主成分Zr)が相互作用し、界面近傍に、低融解温度の層が形成されると考えられている。従来、シビアアクシデント解析コード等では、約1900
Cで溶融が始まると言う簡素化モデルを用いている。しかし、材料科学的にU-Zr-Oの三元系を検討すると、原理的には、それより低い温度で液相出現すると考えられる。本研究では、フェーズフィールド法解析モデルを開発し、液相出現条件を検討した。1500
Cのモデル計算では、成分の相互拡散過程において液相が準安定的に存在しうることを示した。また、液相だけでなく、UO
相やZr金属相等の関係する固相で、スピノーダル分解が起こる可能性が高く、これが層構造形成を加速化する可能性を見いだした。
-ray analysis combined with
-ray coincidence technique藤 暢輔; 海老原 充*; 原 かおる; 木村 敦; 原田 秀郎; 中村 詔司; 小泉 光生; 古高 和禎; 北谷 文人
no journal, ,
J-PARCの物質・生命科学実験施設(MLF)に設置されたANNRIにおいては、主に核データ,天体核物理,元素分析に関する実験が行われている。応用核物理研究グループは、即発
線分析(PGA)に多重
線測定法を組合せた分析法(MPGA)の開発を行ってきた。ANNRIにおいてはパルス中性子を用いることができるため、飛行時間法によって共鳴を用いた峻別と定量が可能となる。本発表では、(1)即発
線分析、(2)多重
線検出法、(3)飛行時間法の3つを組合わせた新しい元素分析法開発の現状とその展望を述べる。また、新しく開発する手法と従来法であるPGA, MPGAとの比較を行い、その類似点と相違点についても言及する。
坂口 佳史*; 朝岡 秀人; 魚住 雄輝; 川北 至信; 伊藤 崇芳*; 久保田 正人; 山崎 大; 曽山 和彦; Ailavajhala, M.*; Mitkova, M.*
no journal, ,
アモルファスGeカルコゲナイド/銀への光照射により界面拡散が促進される。非破壊で観測できるJ-PARC(写楽)の中性子反射率測定を用いて、Agの2段階拡散プロセスのうち、初期の拡散層が光照射とともに急速に形成される様子を時間分解測定によって捉えた。
Zhang, H.; 河裾 厚男; 深谷 有喜; 前川 雅樹; 関 剛斎*; Gu, B.; 家田 淳一; 前川 禎通
no journal, ,
Using spin-polarized positron annihilation spectroscopy, I have attempted to observe current-induced spin polarization (CISP) on several kinds of non-magnetic metal surfaces. I found that the 3-
annihilation fraction of Pt(25nm)/Fe(1nm)/MgO, Pt(50nm)/Fe(1nm)/MgO and Au(3nm)/Nb(50nm)/MgO exhibited an oscillation upon DC reversal suggesting the appearance of in-plane spin-polarized electrons on the outermost surface. The thickness dependence of CISP in Pt(t
)/Fe(1nm)/MgO (t
=25, 50, 75 nm) was studied. The estimated spin polarization of Pt(25nm)/Fe(1nm)/MgO was 0.11 at j=1.8
10
A/cm
, which is nearly two times than that of Pt(50nm)/Fe(1nm)/MgO at the same current density. Study of material dependence of CISP in Au(50nm)/Fe(1nm)/MgO, Au(3nm)/Nb(50nm)/MgO and Cu(25nm)/MgO shows that, the spin polarization of Au(3nm)/Nb(50nm)/MgO thin film is much larger than that of Au(50nm)/Fe(1nm)/MgO and Cu(25nm)/MgO.
C及び60
Cにおける水酸化カリウム水溶液によるモンモリロナイトの変質上田 麻衣*; 中林 亮*; 木嶋 達也*; 佐藤 努*; 米田 哲朗*; 大竹 翼*; 小田 治恵
no journal, ,
モンモリロナイトを主要鉱物とするベントナイトは放射性廃棄物の地層処分における緩衝材として用いられる。KOHやNaOHを含む高アルカリ性のセメント反応水によってモンモリロナイトの変質が生じ、緩衝材に適したベントナイトの特性にも影響が及ぶ可能性がある。本研究では、Kが豊富な高アルカリ性環境下ではモンモリロナイトの変質過程の一つとしてイライト化が懸念されるため、KOH水溶液中でのモンモリロナイトのイライト化を調べることとし、35
C及び60
Cでのバッチ式反応実験を最大270日まで行った。反応後の試料の分析には、X線回折(XRD)分析及び原子間力顕微鏡(AFM)観察を用いた。XRD分析結果からイライト/スメクタイト混合層鉱物の生成及び層電荷の上昇が認められ、イライト化が示唆された。また、AFM観察結果からは、分散粒子の厚みの増加と粒子径の減少が明らかにされ、イライト化がモンモリロナイトの溶解と同時に進行したことが示唆された。
hypernuclei by the
reaction at J-PARC今井 憲一; 杉村 仁志
no journal, ,
2012年12月から2013年1月にかけてJ-PARCハドロン実験施設のK1.8ビームラインにおいて
反応を用いた中性子過剰ハイパー核生成を行った。この実験で10M/spill(2s/spill)の大強度ビームでの実験を世界で初めて行い、質量欠損分布においてハイパー核の束縛状態の有無を探ることができる。実験の結果として
ハイペロンが束縛されずに原子核外に出た事象の分布を確認することができた。
石山 新太郎; 神谷 昌岳*; 近藤 充記*; 比氣 明典*
no journal, ,
高レベル汚染土壌の洗浄再生・減容化技術を確立するため、福島県双葉郡内の津島小学校校庭汚染土壌を用いた界面制御による高せん断解砕洗浄実験を実施し、その洗浄効果並びに減容濃縮化効果の検証を行うとともに汚染土壌の洗浄・減容化の実用処理プラント構築のための要素技術としてそれぞれ分散・分離・洗浄・濃縮システムを設計するためのプロセス工学データを取得した。下記にその成果をまとめて示す。(1)10,000Bq/kg級の対象汚染土壌の界面制御による凝集粒子の分散化は、pH=10.1以上のアルカリ環境下の等塩基点近傍で生じる。(2)高トルク型ブランジャー装置を用いた洗砕洗浄を実施した結果、粒径0.5mm以上の原土において顕著な洗浄効果が認められ、さらにビーズ投入による洗浄率の向上が認められた。(3)解砕洗浄時における汚染土壌粒子径の変化に依存して、洗浄速度のそれぞれ異なる二つの洗浄プロセスが存在する。(4)0.5mm以下の原土における解砕洗浄では、粒子の微細均整化が進むとともに0.5
10
mの微細粒径群において主要なFP汚染源の集積化が認められこれらFP汚染源の選択的除去は分級技術を応用することで可能である。
河内 哲哉; 石野 雅彦; 錦野 将元; Faenov, A.*; Pikuz, T. A.; 長谷川 登; Inogamov, N. A.*; Skobelev, I. Y.*; Fortov, V. E.*; Khohlov, V. A.*; et al.
no journal, ,
レーザーアブレーションは材料加工やナノ構造形成などの多くの応用を持つ。レーザーアブレーション時に起こる物質損傷の基礎プロセスも精力的に研究されており、損傷のレーザーパルス幅,光子エネルギー,フルエンス依存性についても徐々に理解されつつある。近年、レーザー駆動の軟X線レーザーや自由電子レーザーなどの新しい軟X線光源が利用可能となり、軟X線による新しいレーザー加工の可能性をわれわれに提示している。軟X線領域のレーザーと物質の相互作用は、光学レーザーのそれとは大きく異なる。軟X線の物質への主な吸収過程は光電離過程であり、光電離による100eV程度の光電子が物質表面の局所的な領域に生成することで瞬時に高温状態が形成される。このような温度の急激な上昇は物質中に応力波を引き起こし、結果として表層部分の破砕や新奇な表面構造を形成する可能性がある。会議においては軟X線レーザーにおけるわれわれが行ったアブレーション実験及び理論計算との比較、そして金属表面のナノ構造形成について報告する。
三原 武; 宇田川 豊; 杉山 智之; 天谷 政樹
no journal, ,
反応度投入事故(RIA)時の燃料ペレット温度の上昇は、燃料棒の破損をもたらす原因となる。特に、高燃焼度燃料被覆管は水素化物の析出により脆化するため、RIA時のペレット温度上昇に伴う熱膨張に起因するペレット被覆管機械的相互作用(PCMI)により破損する可能性がある。この破損挙動に関しては被覆管外面近傍の水素化物リムに発生した初期き裂の進展開始条件が重要である。水素化物リム内側には一様に析出した脆性な水素化物が存在していることから、その水素化物が初期き裂進展開始条件に及ぼす影響を調べた。予き裂入り被覆管に水素を吸収させ、EDC試験装置により内側から周方向応力を負荷し破損させ、破損時周ひずみを評価した。破損時周ひずみは水素濃度増加に従い、単調に減少した。破断時周方向ひずみは、CW及びSR材では単位断面積あたりの水素化物の長さ、RX材では全水素化物の応力垂直方向への長さの和の増加とともに線形に低下した。これらのパラメータにより、高燃焼度燃料被覆管のRIA時破損限界をより高精度化できる可能性を示した。
菊地 龍弥; 中島 健次; 河村 聖子; 稲村 泰弘; 山室 修*; 古府 麻衣子*; 川北 至信; 鈴谷 賢太郎; 中村 充孝; 新井 正敏
no journal, ,
中性子準弾性散乱の緩和モード分布解析と呼んでいる新しいモデルフリーな解析法を開発した。この解析法では、すべての緩和を単純な指数関数緩和の集合で表すことができことを仮定している。この仮定の下で中性子準弾性散乱スペクトルはローレンツ関数の積分で表すことができる。この解析法では緩和時間に対する強度分布である緩和モード分布関数
が得られる。この関数はモードの数やそのモードの緩和時間の分布を表す。この解析法を水に適用した結果、時間スケールの異なる3つの緩和モードが観測された。このうち中間の時間スケールのモードはこの解析により初めて明らかになったモードである。また、水以外の分子液体にこの解析法の適用を進めており、それらの結果から他の分子液体でも3つの緩和モードの存在が確認できている。これらの解析結果を比較することによって、分子液体の本質の解明を進めている。
服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛*; 稲村 泰弘; 永井 隆哉*; 片山 芳則; 井上 徹*; 鍵 裕之*; 八木 健彦*
no journal, ,
PLANETは、J-PARCに作られた新しい高圧中性子ビームラインである。地球内部に及ぼす水の影響を明らかにすることを目的としている。その特徴は、10GPa, 2000Kの温度圧力を同時発生できる、1軸あたり500トンを印加できる6軸型のマルチアンビルプレスを持つことである。最新鋭の中性子回折及びイメージング技術を用いることで、高温高圧条件下にある物質の微視的及び巨視的な観察ができる。このビームラインは結晶のみならず、液体・非晶質の構造も解析できるように作られている。
岡田 浩*; 岡田 雄樹*; 関口 寛人*; 若原 昭浩*; 佐藤 真一郎; 大島 武
no journal, ,
耐放射線性デバイスの開発においては、デバイスの照射効果を理解するだけでなく、デバイスを構成する個々の材料の照射効果を明らかにする必要がある。今回は、耐放射線性窒化物半導体デバイスの開発に必要な知見を得るために、LED(Light Emittnig Diode)構造を持つp型及びn型窒化ガリウム(GaN)の陽子線照射による電気抵抗変化を調べた。380keV陽子線を1
cm
照射すると、電気抵抗値がn型GaNでは約10倍しか増加しないのに対し、p型GaNでは10
倍に増加したことから、GaNデバイスの照射劣化は正孔捕獲準位の生成が強く影響していることが示唆された。
服部 高典; 佐野 亜沙美; 有馬 寛*; 稲村 泰弘; 山田 明寛*; 小松 一生*; 永井 隆哉*; 片山 芳則; 井上 徹*; 鍵 裕之*; et al.
no journal, ,
PLANETは、J-PARCに作られた新しい高圧中性子ビームラインである。地球内部に及ぼす水の影響を明らかにすることを目的としている。その特徴は、10GPa, 2000Kの温度圧力を同時発生できる、1軸あたり500トンを印加できる6軸型のマルチアンビルプレスを持つことである。最新鋭の中性子回折及びイメージング技術を用いることで、高温高圧条件下にある物質の微視的及び巨視的な観察ができる。このビームラインは結晶のみならず、液体・非晶質の構造も解析できるように作られている。現在建設の資金源となった科研費のプロジェクトメンバーにより使用されているが、2014年2月より一般開放される予定である。
乙坂 重嘉; 鈴木 崇史; 中西 貴宏; 桑原 潤; 佐藤 雄飛
no journal, ,
2011年8月から11月にかけて福島県及び茨城県沖合の18観測点で採取した海底堆積物中の
I濃度を、加速器質量分析装置で分析した。得られた結果から、海底での放射性ヨウ素の分布状況を明らかにするとともに、福島第一原子力発電所事故由来の放射性核種の海底への蓄積過程を議論する。海底堆積物表層(0
1cm層)中の
I濃度は、0.045
0.48mBq/kg-dryの範囲で分布しており、多くの観測点で事故前の濃度(0.08mBq/kg-dry)に比べて数倍高かった。本研究で得た海底堆積物について、事故由来と考えられる
I濃度の
Cs濃度に対する比は、事故直後の同海域におけるモニタリング調査結果から推定した表層海水中での濃度比に比べて高かった。この結果から、海洋表層や海底付近において、放射性セシウムに比べて放射性ヨウ素が優先的に粒子化し、海底に蓄積した可能性があることが示唆された。
大西 弘明
no journal, ,
To clarify a crucial role of a spin-orbit coupling in the emergence of novel spin-orbital states in 5d-electron compounds such as
, we investigate ground-state properties of a
-orbital Hubbard model by numerical methods. In the absence of the spin-orbit coupling, the ground state is a spin singlet, while it turns into a singlet state in terms of the effective total angular momentum with the increase of the strength of the spin-orbit coupling. We find the so-called complex orbital state, in which real
,
, and
orbital states are mixed with complex number coefficients. Regarding the multipole state, we observe that the
dipole and octupole correlations are enhanced in the spin-orbit-induced phase. We will also discuss the spin, orbital, and multipole states for other electron numbers.
大西 弘明
no journal, ,
バナジウム酸化物CaV
O
は、S=1ジグザグスピン鎖に特有のギャップレスカイラル相が実現する候補物質として研究されたが、最近では軌道自由度の重要性が指摘されている。すなわち、各サイトで三重縮退した
軌道に二個電子が詰まってスピンS=1を形成するため、軌道自由度が低温物性に寄与する。整数スピン反強磁性鎖はハルデン系と総称されるが、本研究では、通常はスピン系として扱われるハルデン系を軌道自由度のある強相関電子系として取り扱い、その多体電子状態を議論する。そのために、
軌道ハバード模型の基底状態を厳密対角化や密度行列繰り込み群などの数値的手法によって解析する。各軌道の電子密度の結晶場依存性を調べた結果、結晶場に応じて軌道状態変化を伴う基底状態転移が起こることがわかった。講演では、クーロン相互作用や結晶場を変化させた場合の詳細な基底状態相図を示し、ハルデン系における軌道自由度の効果について考察する。
宮本 ユタカ; 江坂 文孝; 鈴木 大輔; 間柄 正明
no journal, ,
直径1
mの単一Pu酸化物及びPu/U混合酸化物(MOX)粒子のPu精製時期測定を行った。試料にはPu精製時期が既知の標準溶液から粒子を調製して用いた。化学分離によりAmとPuを分離した後、高分解能ICP-MSで同位体比を測定することで精製時期を求めた。スパイク添加による測定方法と極微量化学分離法を組合せることによって、Pu精製時期の正確さ及び精度が向上し、期待値とよく一致した。
亀高 正男*; 中山 一彦; 青木 和弘; 瀬下 和芳; 島田 耕史; 田中 義浩; 岡崎 和彦*; 船戸 明雄*; 林 俊夫*
no journal, ,
活断層は未固結の断層ガウジを伴う平滑な断層面を形成している(狩野・村田, 1998)。断層ガウジには、剪断センスを判定する有力な指標となる面構造を欠く等、露頭の断層ガウジから肉眼で剪断センスを判定することが難しい一因となっている。このため、断層ガウジにおける剪断センス決定法の補完となる手法の開発が必要と考える。本論では、断層ガウジの剪断センス決定法の補完となる手法開発を行うため、断層破砕物質の剪断強度を測定する力学試験を実施した。力学試験では、断層ガウジの性状に類似した人工材料(カオリン粘土)を用いた。試験手法は、剪断センスと同じ方向(以下、「順方向」と呼ぶ)へ剪断した時の剪断強度とその逆方向(以下、「逆方向」と呼ぶ)へ剪断した時の剪断強度を比較し、その差異と剪断センスの関係を考察するため、繰返し一面剪断試験を実施した。試験結果は、順方向と逆方向の剪断強度を比較すると全体的に逆方向の方が大きい傾向が明瞭に認められ、繰返し剪断回数とともに両者の強度差が大きくなる傾向が認められた。この結果は破砕部の力学的異方性を示し、本手法が断層ガウジの剪断センス決定法の補完になる可能性を示唆するものである。
石山 新太郎; 神谷 昌岳*; 近藤 充記*
no journal, ,
福島県下において570,000Bq/kgを越える高放射能汚染土壌の解砕洗浄フィールド試験を実施し、膜厚5
mのAl
O
コーティングを施した解砕洗浄装置構成材料表面(SUS304)の放射能汚染防止特性並びにスラリーエロージョン損傷特性を評価し、下記結論を得た。(1)固形物濃度50%の高粘性洗浄液中において最大3時間の解砕洗浄後の コーティングクーポンでは、表面に付着した土壌粒子並びに放射性物質の湿布圧掃による完全払拭が可能である。これに対して、コーティングしないSUSクーポンでは、湿布圧掃や超音波洗浄では除去できない強固な表面付着による微粒土壌粒子や放射性物質の残存が認められた。(2)解砕洗浄によるスラリーエロージョン損耗量はSUSクーポンの場合、解砕洗浄開始1時間以内で0.94
m/hrの高い値を示したが、それ以降顕著な損耗は認められなかった。これに対してコーティングクーポンでは、全洗浄時間においてSUSクーポンの約1/7(0.14
m/hr)の低損耗速度を示した。
中谷 健; 稲村 泰弘; 伊藤 崇芳*
no journal, ,
J-PARC/MLFの陽子ビーム強度が1MWに増強されるとこれまで実験測定条件を静的に変更しながら行っていた測定を動的に行うことができるようになる。既にわれわれは中性子検出器用イベントデータ収集システムを用いて中性子の動的なデータ収集を可能にしているが、動的測定を可能にするためには測定条件を動的に変更しつつこれをモニターできなければならない。このため、われわれは中性子実験装置データ集積・制御システムに動的機器制御ソフトウェアと汎用イベントデータ収集ボード(TrigNET)を導入することを計画している。動的機器制御ソフトウェアは中性子データ収集と並行して試料周辺環境機器や光学機器を制御可能にするもので、このソフトウェアをわれわれの装置制御ソフトウェアフレームワーク(IROHA)を用いて実装し、動的機器制御を可能にする。TrigNETはデジタル/アナログ信号をイベントデータ化するボードであり、中性子と同じトリガを用いてデータ収集を行うことができるので、測定条件に合わせて機器から出力される信号を中性子と同期したイベントとしてデータ収集できる。これらのイベントデータは多次元データ解析を可能にする。