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永田 晋二*; 土屋 文*; 藤 健太郎*; 四竈 樹男*; 井上 愛知; 山本 春也; 高野 勝昌
no journal, ,
ArとOの混合ガスを用いたRFマグネトロンスパッタによってSiあるいはSiO
基板上に作製した酸化タングステン(WO
)薄膜について、膜堆積時の基板温度と元素組成比、あるいは膜中に含まれる水素濃度との関連性を調べた。酸素分圧がArの15分の1以下になると、WO
薄膜の酸素含有量が急激に減少した。また、WO
膜堆積時の基板温度が高いほど、膜中の水素濃度は高く、最大H/W=0.8に達した。基板温度が400
C以上では、配向性を持ったWO
薄膜が形成された。このWO
薄膜にパラジウムを蒸着して水素に暴露すると、光吸収特性が膜中水素濃度と連動して変化した。一方、O/W比が3より小さい堆積膜では、膜中の捕捉水素量が急激に減少し、水素暴露による光吸収特性の変化が起こらなくなった。
高瀬 和之; 吉田 啓之; 三澤 丈治
no journal, ,
原子炉内を流れる冷却材挙動の詳細をシミュレーションによって明らかにする研究を行っている。このようなシミュレーション技術を確立することによって、従来よりも原子炉の効率的な熱設計が可能になり、時間的,コスト的にも大きなメリットが期待できる。そのためには、超大規模なシミュレーションを自由に実施できる環境が必要であり、地球シミュレータやAltix3700Bx2に代表される超並列スーパーコンピュータの利用が不可欠である。本発表では、地球シミュレータやAltix3700Bx2を利用して行った稠密燃料集合体内の二相流特性に関する大規模シミュレーション結果を示し、今後の新型炉開発を含めた計算科学分野におけるDesign by Analysis実現の可能性について言及する。
小浦 寛之
no journal, ,
r過程元素合成理論計算における原子核データ、特に原子核質量及び核分裂の大域的性質についての解説・研究成果発表を行う。r過程元素合成理論計算を行う場合、関連する核種はほとんど未知核種であり、それゆえこれらの核種の性質については原子核理論計算に頼らざるを得ない。しかし、現在並立している原子核質量模型は未知中性子過剰核側で有意な差異を示しており、r過程元素合成理論計算の結果は原子核質量模型の性質に大きく影響する。本発表では、典型的な原子核質量模型の性質について解説を行い、また、質量模型が予想する、未知超重中性子過剰核における自発核分裂,
遅発核分裂,中性子誘起核分裂が起こりうる核種領域について予測計算結果を示し、そのr過程元素合成への影響について発表する。
佐原 史浩*; 村上 武志*; 小林 一三*; 三原 守弘; 大井 貴夫
no journal, ,
TRU廃棄物処分における人工バリアの長期的な力学及び水理学的な挙動を評価するための評価システムを開発した。評価システムには、セメント系材料の影響により、緩衝材(ベントナイト)の特性が変化することを考慮したモデルを組み込んだ。緩衝材の変形モデルとして、粘弾塑性モデルが組み込まれており、その変質に伴う膨潤挙動の変化も考慮した人工バリアの長期評価を実施した。緩衝材の変質を考慮しても透水係数が緩衝材の性能目標値10
m/sとなることが示された。
Koga, J. K.; 山極 満; Bulanov, S. V.
no journal, ,
超高強度レーザーパルスが高エネルギー電子と相互作用すると、これらの電子からの放射は電子自身の運動に大きく影響する(放射の反作用)。本研究では、単一粒子と多数粒子の場合について、レーザーとの相互作用及び電子間の相互作用を直接解くことにより、ダイナミクスを正確に記述する。エネルギー1GeVの単一電子と強度10
W/cm
のレーザーパルスとの相互作用においては、短時間の間に大きなエネルギー損失が生じ、極めてパワフルな
線源となり得る可能性がある。多数粒子の場合については、最も簡単な系である同等エネルギーの電子が強い放射の反作用を受ける際の集団効果を解析し、電子が相互反発力により散乱し、異なるエネルギーを得ることを示す。
長谷川 信
no journal, ,
原子力人材育成にかかわる最近の検討状況の調査,米国原子力学会の人材育成プログラムの調査,大学における人材教育にかかわるアンケート調査を行った。その結果、教育界,産業界,行政とのさらなる連携協力なくしては、我が国の次世代原子力育成は困難であり、連携大学院ネットワークの今後の方向性及びネットワーク拡大について参加大学と共同で進め方を整理し、アンケートの最終結果を教育委員会での議論の題材として提供することとした。
難波 愼一*; 長谷川 登; 錦野 将元; 河内 哲哉; 岸本 牧; 田中 桃子; 永島 圭介
no journal, ,
赤外や紫外線領域の超短パルス高強度レーザーを希ガスクラスターに照射すると高温高密度プラズマが発生し、高輝度X線源や高エネルギー粒子源として大きな期待が寄せられている。われわれはさらに波長が短いプラズマ励起軟X線レーザー(13.9nm)とXeクラスター相互作用に伴って発生するプラズマに着目している。実験は日本原子力研究開発機構の軟X線レーザー(13.9nm,パルス幅10ps,照射強度2
10
W/cm
)を用いて行った。Xeクラスター(平均サイズ10
-10
atoms/cluster)は高圧Xe、又はXe-He混合ガスをコニカルノズルから断熱自由膨張させて生成した。発生する多価イオン量のレーザー強度,クラスターサイズ依存性を飛行時間質量分析装置で計測した。本発表では、X線レーザー・Xeクラスター相互作用によって生成される内殻電離誘起ナノプラズマ中でどのような反応が生じているのかを詳細に報告する予定である。
難波 愼一*; 長谷川 登; 錦野 将元; 河内 哲哉; 岸本 牧; 田中 桃子; 越智 義浩; 永島 圭介; 多幾山 憲*
no journal, ,
The interaction of large xenon clusters with an X-ray laser pulse having a wavelength of 13.9 nm and intensity of up to 2
10
W/cm
was investigated using a time-of-flight ion mass spectrometer. The photon energy is high enough to photoionize the inner-shell electron of the Xe atom. In contrast to the experiment at synchrotron radiation, the enhancement of double Auger decay probability with increasing cluster size and X-ray laser intensity was observed for the first time.
古川 裕介*; 村上 英利*; 猿倉 信彦*; 田中 桃子; 錦野 将元; 永島 圭介; 木村 豊秋; 山谷 寛; 吉川 彰*; 福田 承生*
no journal, ,
ニッケル様銀のX線レーザー(波長13.9nm)を励起光源として、ZnO結晶の時間分解発光計測を行った。その結果、紫外光(波長350nm)で励起した場合と同様、波長380nm付近の発光で発光寿命3ns以下であることから、この物質がEUV領域におけるシンチレーション物質として有用であることが見いだされた。
田中 桃子; 古川 裕介*; 村上 英利*; 猿倉 信彦*; 錦野 将元; 永島 圭介; 木村 豊秋; 山谷 寛; 吉川 彰*; 福田 承生*
no journal, ,
波長13.9nmのニッケル様銀X線レーザーを励起光源としてZnO結晶の時間分解発光計測を行い、波長380nm付近の発光で発光寿命3nm以下という結果を得た。この結果は紫外光(波長350nm)励起による発光計測の結果と同じであり、発光寿命も短いことから、この物質がEUV領域でのシンチレーション物質として有用であることを示している。
藤森 伸一; 大河内 拓雄; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 藤森 淳; 山上 浩志; 池田 修悟; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; et al.
no journal, ,
重い電子系超伝導体UPd
Al
, UNi
Al
, URu
Si
のバンド構造とフェルミ面をSX-ARPESによって得た。SX-ARPESは近年開発された実験手法であり、バルク及び5f電子敏感性の高いバンド構造とフェルミ面を得ることができる。われわれは、低温において5f電子がフェルミ面を形成していることを見いだした。このことは、低温においては5f電子は遍歴的な性質を持っていることを示している。一方、
以上の温度では、5f電子がフェルミ面に寄与しなくなることを見いだした。実験的なフェルミ面とバンド構造をバンド計算と比較し、局在・遍歴を示す5f電子状態について議論する。
三浦 健太*; 種村 豪*; 花泉 修*; 山本 春也; 高野 勝昌; 杉本 雅樹; 吉川 正人
no journal, ,
溶融石英板にSiイオンを注入し、その後アニール処理を行うことでSiナノ結晶を作製した。Siイオンの注入実験は、イオン照射研究施設(TIARA)にて行った。Siイオン照射条件は、エネルギー80keV,照射量1
10
ions/cm
とし、室温で照射した。イオン注入後のアニール処理は、群馬大学内の電気炉により空気中で25分間行った。アニール温度は、1100
C, 1150
C, 1200
Cの3種類とした。これらの試料をHe-Cdレーザ(波長325nm)にて励起し、室温におけるPLスペクトルを測定したところ、すべての試料において、波長400nm付近をピークとする青色発光スペクトルが観測された。今回作製した試料においてはアニール温度1200
Cでピーク強度が最大になり、その強度は、アニール温度1100
Cの試料でのみ観測される長波長側のピークに対し、約4.2倍であった。この発光は、Siナノクリスタルと溶融石英基板界面の遷移層からの発光であると考えられた。
藤森 伸一; 大河内 拓雄; 岡根 哲夫; 斎藤 祐児; 藤森 淳; 山上 浩志; 池田 修悟; 松田 達磨; 芳賀 芳範; 山本 悦嗣; et al.
no journal, ,
近年、軟X線領域における角度分解光電子分光(SX-ARPES)は、強相関電子系を研究するために実験手法として、非常に強力であることが認識されつつある。一方、最近アクチナイド化合物はその新規な超伝導や磁性といった性質から非常に注目されているが、その電子状態は明らかとなっていない。SX-ARPESはバルクU 5f電子状態を明らかにできるため、これらアクチナイド化合物の超伝導や磁性といった性質の起源を調べることができる。本研究では、われわれのウラン化合物に対する最近のSX-ARPESを用いた研究について発表する。実験はSPring-8 BL23SUで行い、フォトンエネルギー400eVから1000eVにおいて、分解能40から100meVにおいて角度分解光電子分光実験を行った。われわれは、これらの化合物におけるU 5f電子起源のバンド構造とフェルミ面を得ることができた。これらの結果を理論モデルと比較し、超電導や磁性の起源について議論する。
河野 康則; 近藤 貴; 波多江 仰紀; 石川 正男; 藤本 加代子; 朝倉 伸幸
no journal, ,
国際熱核融合実験炉ITERでは、種々のプラズマ計測装置を製作・設置し、燃焼プラズマの生成・制御やプラズマの特性解明に用いる予定である。ここで、プラズマ計測に関して既存のトカマク装置で得られる知見や技術のうち、有用なものについては、ITERの計測に反映させていくことが重要である。本報告では、原子力機構の大型トカマク装置JT-60Uにおける計測開発研究の現況を報告し、ITER計測への貢献の観点から議論を行う。今回報告する研究課題は以下の5件である。(1)協同トムソン散乱計測のための高出力高繰り返しシングルモード炭酸ガスレーザの開発,(2)フーリエ変換分光器を用いた非協同トムソン散乱計測法の開発,(3)デジタル信号処理による中性子発生分布の高速計測,(4)コンピュータトモグラフィ法によるダイバータ部水素発光分布の計測,(5)高速TVカメラを用いたプラズマ中のダストの計測
根木 健之; 梅田 浩司; 浅森 浩一
no journal, ,
MT法電磁探査は従来からさまざまな分野で用いられており、地下数十mから数十kmまでの比抵抗構造調査として、その有効性は広く認められている。しかしながら、MT法は自然電磁波を信号源としているため、電気的ノイズの多い地域において、安定して高品質なデータを取得することが難しい。このような地域でMT法調査を可能にするためには、可能な限り高品質なデータを安定して提供できるロバストなMT法スペクトル・スタッキング手法の開発が望まれる。本研究では、根木ほか(2005)によるMT法のデータ信頼性評価指標を用いた重みつきスタッキングを、MT法スペクトル・データに対して行った。使用した実データは極めて品質が低いデータであったが、本スタッキング手法により処理することで、明らかに品質の改善が認められた。このことから、本手法は、ノイズレベルが高い地域におけるMT法調査において、安定してS/N比を低減できる効果的なスタッキング手法として期待される。
桐原 和大*; 川口 建二*; 清水 禎樹*; 佐々木 毅*; 越崎 直人*; 木村 薫*; 山田 洋一; 山本 博之; 社本 真一
no journal, ,
われわれは、ボロンナノ構造体である単結晶ボロンナノベルト(BNB)を無触媒で作製し、ボロンの有する大きな熱中性子吸収断面積という特徴を活かし、他の半導体ナノワイヤでは実現不可能な、ナノスケール放射線センサの開発を目指している。熱酸化Si基板上に乗せた同位体濃縮BNB(
B, 99%)の両端に電子線リソグラフィーで微細電極を加工した後、原子炉JRR-3で、一定の電圧を印加しながら、中性子(線束10
cm
s
)照射時の電流変化を測定した。Cd板を介して中性子線を
線に変換して照射する実験も行った。その結果、中性子照射と
線照射のいずれの場合も同様に、照射時に約1時間かけて伝導率が約20%上昇し、照射後は同じ時間で元の値に減衰した。これらの結果は、
線による電気抵抗変化を検出していると思われる。さらに、中性子核変換数を5桁増やした中性子照射(線束3
10
cm
s
,照射時間6s)を、原子炉JRR-4で行った結果、BNBのコンダクタンスは、照射前より2
8倍大きくなった。この増加は中性子核反応によるものであり、キャリアの移動度の増加が支配的要因である可能性が、電界効果特性から示唆された。
古田 祐介*; 打矢 直之*; 西川 宏之*; 芳賀 潤二; 及川 将一*; 佐藤 隆博; 石井 保行; 神谷 富裕
no journal, ,
有機物への自由度の高い微細加工を可能とするため、マイクロからサブマイクロメートル径の高エネルギー集束プロトンビームを用いた直接描画(PBW)技術の研究開発を進めている。この高エネルギー集束プロトンビームは従来技術の電子線に比べ横方向の散乱が少なく、物質中での飛程をビームエネルギーにより制御できるため、高アスペクト比の3D有機物構造体の製作に適している。この3次元有機物構造体製作における深さ制御技術の開発のため、ネガ型レジスト(SU-8)への高エネルギープロトンマイクロビーム照射を、レンジシフターによる飛程制御及びビームエネルギー可変による飛程制御を行った後、現像し、2種類の3次元有機物構造体を作製した。これらの構造体における深さの制御性は走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により行い、二つとも設計した3D図形をマイクロメートル級の精度で有機物に忠実に転写できることがわかった。今回の講演ではこれらの3次元有機物構造体の製作とSEM像観察に基づく深さ制御の評価について発表するとともに、今回使用した材料以外でのPBW技術使用による3次元構造体の製作の可能性についても言及する。
大道 博行
no journal, ,
われわれはこれまでに10
W/cm
以上にまで集中させた高強度レーザーを用いた陽子線加速器を開発してきた。プラズマパラメータと陽子エネルギー範囲をリアルタイム検出器を用いてレーザーショットごとにモニターし、利用可能なMeV級の陽子エネルギーを安定に得ることに成功した。
栃尾 大輔; 猪井 宏幸
no journal, ,
本報では、HTTR(高温工学試験研究炉)の燃料温度評価について、(1)HTTRの設計時から現在までの燃料温度評価の経緯,(2)HTTR燃料温度評価の今後の展望、について報告する。
井上 愛知; 高野 勝昌; 山本 春也; 永田 晋二*; 四竈 樹男*
no journal, ,
光学式水素センサーの開発を行うため、反応性RFマグネトロンスパッタ法を用いて作製した結晶配向性酸化タングステン膜を水素暴露させたときの結晶構造の変化をX線回折(XRD)法で、水素暴露後の膜内の水素分布の変化を反跳粒子検出法及びラザフォード後方散乱法を用いて調べた。アルゴンと酸素の分圧が135及び20mPaになるように混合した雰囲気中で、金属タングステンをスパッタさせ、600
Cに保持した石英及びGlassy Carbon上に、結晶配向性酸化タングステン膜を堆積させた。その表面に15nmのパラジウムを堆積させた試料に対して、水素曝露前後における結晶構造を評価した結果、単斜晶系WO
の(020)に配向している膜が着色するに伴い正方晶系に変形することが明らかになった。また、同様な試料に対して水素曝露前後における元素組成比を定量した結果、H
WO
の組成がH
WO
に変化した。このことから、水素ガスによる着色に伴い正方晶のタングステンブロンズ(H
WO
)が形成したと予想できた。