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千崎 雅生
no journal, ,
2005年10月1日、日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構は統合し、日本原子力研究開発機構が発足した。機構は、職員約4千人、年間予算約2,090億円の、日本における唯一の政府系原子力研究機関である。原子力の基礎研究から実用化研究までの広い範囲の活動を行う組織として、「核不拡散」は主要なミッションの一つであり、国際的な核不拡散の枠組みや国内法を遵守していることを証明するだけでなく、核不拡散レジームの強化を促進することも重要である。特に、機構にとって旧二法人の技術、知識、経験に立脚した核不拡散に関する技術開発や、核不拡散に関する政策研究に貢献することが特に重要であり、このような役割を果たすために、「核不拡散科学技術センター」を機構の発足と同時に機構内に設立した。本講演では、原子力機構の概要と核不拡散科学技術センターの紹介及びセンターの業務、研究計画について紹介する。
松村 達郎; 竹下 健二*
no journal, ,
分離変換技術の課題の一つとして、化学的挙動が類似した3価のマイナーアクチノイド(MA)とランタノイド(Ln)の分離プロセス(4f/5f元素相互分離)の開発がある。われわれは、水溶液中におけるAm(III)及びLa(III)との錯形成定数に10
以上の差が見いだされているN, N, N', N'-Tetrakis(2-pyridylmethyl)ethylenediamine(TPEN)に着目し、これを利用したAmとEuの分離の可能性について既に明らかにした。現在、実プロセスへの適用という観点から、TPENの欠点を改良した誘導体の開発を進めている。今回、疎水性を向上しAm/Euの分離性能を持つ誘導体、N, N, N', N'-tetrakis(2-methylpyridyl)dibutylethylenediamine (tpdben)の合成に成功した。ニトロベンゼンを有機溶媒とした抽出系で、水相を3.0 M NH
NO
,有機相中tpdben濃度を10mMとした場合、分離係数SF
は最大35であることを確認した。
川太 徳夫; 矢野 総一郎
no journal, ,
ロシア解体プルトニウムは、米露の核兵器の軍縮により発生した副産物であり、核拡散の重大な脅威となっている。米露は、2000年協定によって両国とも34トンを下回らないプルトニウムの処分に合意した。原子力機構は解体プルトニウムを原料としたMOXバイパック燃料を高速炉BN600で燃焼するBN600バイパック燃料オプションを実現するためこれまで培ったプルトニウム利用技術,高速炉技術をもとに、この10年間にわたり技術協力を続けてきた。このオプションの技術的成立性については、ロシア研究所との幾つかの共同研究によって確認した。このオプションは低コストでかつ早期処分開始ができる手法であるため、昨今米露は軽水炉オプションに先んじてこれを先行処分として実施の加速を図ろうとしている。この報告ではBN600バイパック燃料オプションの進捗状況とロシア解体プルトニウムの全体処分計画の動向について説明する。
高野 和也
no journal, ,
福井大学大学院工学研究科専攻の修士学生を対象に、次世代炉の候補として選択されている原子炉形式についてナトリウム冷却型高速炉を中心に開発意義、開発経緯、プラントの概要や特徴などを解説する。
西尾 勝久
no journal, ,
We have promoted a study of fission using multinucleon transfer (MNT) reactions. The reaction allows us to study fission of many nuclei, including neutron-rich nuclei, which cannot be populated by other reactions. Also, excitation energy (E
) of compound nucleus distributes widely, which can be used to investigate excitation-energy dependence of fission. The experiments were carried out at the JAEA tandem accelerator facility using
O beam and various radioactive target nuclei. It was demonstrated that fission-fragment mass distributions (FFMDs) for more than 20 nuclides were obtained in one reaction, and their excitation energy dependence up to E
= 60MeV was derived. The measured FFMDs were explained only by taking into account the multi-chance fission, i.e. fission after neutron emission. Obtained FFMDs indicate that fission is regulated by the heavy-fragment nuclear charge Z
=54.
古高 和禎
no journal, ,
2025年度中性子実験技術基礎講習会において、中性子を用いた即発ガンマ線分析法(PGA)の解説を行う。本講習会が初学者向けの導入講習会であることを踏まえ、中性子との核反応における即発ガンマ線の放出過程、物理的特徴、測定手法、およびPGAに影響を与える要因などについて基礎的な原理から解説する。また、PGAを発展させた多重即発ガンマ線分析法(MPGA)、およびこれに飛行時間分析法(TOF)を組み合わせたTOF-MPGA法についても取り上げる。これらの手法が従来のPGAと比較して核種の峻別性能において優れており、より高度な核種の分析を可能とすることを、J-PARC物質生命科学実験施設に設置した中性子核反応測定装置(ANNRI)での適用事例を通じて示す。
渡部 陽子; 桑原 潤
no journal, ,
日本原子力研究開発機構では、定期的に内部被ばく検査をバイオアッセイ法にて行っている。トリチウム測定においては、容量20mlのガラスバイアルを用い、尿を直接2%の割合で混合した試料を液体シンチレーションカウンタで測定してきた。試料含有率を少なくしているのは、尿試料による色クエンチングの影響を最小限にするためである。これに対し、紫外線処理した試料では試料含有率を増加させても計数効率の減少は抑制される。また、容量7mlのミニバイアルを使用しても試料含有量を増やすことができるため、現在よりも低い検出下限値で測定が可能となる。前回、紫外線処理した尿試料は、試料含有率40%でも安定した計数効率で測定が可能であった。今回は、大きさや材質の異なるバイアルを使用し、紫外線処理した尿を試料として測定を行い、測定結果を比較した。その結果、紫外線前処理した試料を用いることでミニバイアルでも十分な量の試料を導入でき、低い検出下限値を保持したまま短時間での分析が可能であることがわかった。また、ミニバイアルを使用することにより、液体シンチレーションカクテルの廃液量を現在の約3分の1に削減することができた。
堅田 元喜; 永井 晴康
no journal, ,
森林上の雲水(霧水)交換過程を高精度で予測するために、既存の大気-植生-土壌鉛直1次元モデルに含まれる植生への雲水沈着過程を改良した。このモデルには、雲水の蒸発・凝結過程の陽的計算,雲水粒子の捕集係数の考慮,雲水の粒径分布の考慮,重力沈降フラックスの導入の4つの改良が施された。改良されたモデルは、ドイツのWaldsteinの森林上空における顕熱・潜熱フラックス、及び雲水フラックスの観測値をよく再現した。また、数値実験により針葉樹は広葉樹に比べて2倍の雲水を沈着することが明らかになった。以上の結果から、改良によって本モデルが森林上の雲水沈着量をよく予測することが示された。
久保 博孝
no journal, ,
核融合プラズマ研究では、原子分子過程に関連したプラズマのモデル化,診断,制御が必要である。本講演では、JT-60Uにおける最近の研究から原子分子過程に関連する話題を紹介し、それに関する原子力機構の原子分子データ整備活動を報告し、今後の課題について述べる。特に最近になって重要性が高まっている(1)ダイバータ板への熱負荷の低減に有効な低温ダイバータ・プラズマにおいて重要な役割を果たす分子の反応過程,(2)今後、プラズマ対向材料に用いられ、不純物として主プラズマに混入した場合、放射損失増大によるプラズマ性能の劣化が懸念されるタングステン等の高Z元素の高電離イオンのスペクトル及び反応過程に関して述べる。
西田 明美
no journal, ,
ここ数年、原子力プラントにおいて予期しえなかった事象が相次いで起こり、その安全保守性に対して従来以上に高い信頼性が求められている。しかしながら、実際の原子力プラント等を用いた保全管理実験や経年運転検証実験には膨大な費用と年月が必要である。そこで、進展著しい計算科学の力を活用して安全かつ効率的に原子力プラントの保全性評価を行おうという試みがなされるようになってきている。センターでは、将来的な原子力耐震情報管制システム構築を見据え、原子力プラント3次元シミュレーションの研究開発に取り組んでいる。3次元仮想振動台と呼んでいる本技術は、原子力プラントの機器,建屋,地盤の連成を考慮した実環境下での原子力プラント全体規模の数値シミュレーションを最終目標とする。本発表では、東京工業大学で開催された「シェル・空間構造物の応答制御と減衰に関する研究」WSにおいて、3次元仮想振動台実現のための要素技術として研究開発された組立構造解析法の並列分散環境におけるシステム構築について述べ、約2億自由度を有する実プラント主要冷却設備への適用例を示し、中期計画の中で達成された成果の普及に貢献する。
三輪 幸夫
no journal, ,
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)機構解明に資するために、粒界型応力腐食割れ(IGSCC)挙動に及ぼす環境と応力条件の影響を熱鋭敏化材料と比較した。IASCC感受性挙動を調べるために、約200
Cで約1dpaまで中性子照射したSUS316LN-IG鋼の微小試験片を用い、240
330
Cの溶存酸素を含む高温水中で、ひずみ速度を2.0
10-7s-1
1.0
10-5s-1とした低歪速度試験(SSRT)を実施した。その結果、300及び330
Cの高温水中ではIASCCが発生し、温度が高いほどIASCC感受性が高くなり、より速い歪速度の試験においてもIASCCが発生することを明らかにした。一方、240
Cの高温水中では、高温水の試験結果からIASCC発生が予想された十分に遅いひずみ速度の試験においても、IASCCが発生しなかった。後者の試験条件では、熱鋭敏化材料ではIGSCCを発生することが知られていることから、照射材料と熱鋭敏化材料で環境の影響が異なることを見いだした。照射材の降伏挙動には240
330
Cの試験温度において顕著な違いは観察されず、各温度での塑性変形挙動は真応力-真ひずみ関係で考察すると、照射材料と非照射材料に大きな違いは見られなかった。したがって、IASCC感受性に及ぼすひずみ速度の影響は小さいことが考えられた。照射材では環境の影響が熱鋭敏化材料と異なる理由について、照射誘起偏析による化学組成変化の違いの点から考察した。
原 雅人
no journal, ,
換気立坑の湧水対策として、基底礫岩部を対象としたポストグラウチング試験施工を実施し、その湧水抑制効果に関する基礎データを取得した。
三輪 幸夫
no journal, ,
軽水炉ではBWR又はPWRで腐食環境が酸化性又は還元性と異なるにもかかわらず、ステンレス鋼で(照射誘起)応力腐食割れが生じている。この点について、方位像顕微鏡を用いた粒界の耐食性の観点からのJAEAの研究結果を紹介し、耐食性劣化の小さい粒界でもき裂が進展することを明らかにした。次に、腐食環境や粒界耐食性の違いにもかかわらず粒界型応力腐食割れが生じていることから、応力の影響についての研究状況を紹介した。実機で生じている割れは開口が小さいことから、局所的な応力を測定する必要があると考え、JAEAで開発した方位像顕微鏡を用いミクロな塑性ひずみ(応力に相当)を測定する技術の紹介を行い、溶接継ぎ手のき裂のひずみ分布測定の結果を報告した。そして、粒界き裂先端には大きな塑性ひずみが加わることを明らかにし、局所的な塑性ひずみが応力腐食割れの重要な因子の1つである可能性を示唆した。一方、マクロな応力の影響についてJAEAが調べた研究成果についても紹介した。応力を与えて照射した試験片でも照射後の応力腐食割れ感受性には応力の影響は見られないこと、応力が負荷されることで照射硬化や粒界での耐食性劣化が抑制されることを明らかにした。後者の結果は先の結果の応力の重要性を補償する結果とは成り得ず、ミクロからマクロへのマルチスケールでの機構解明のための研究が重要であることを議論した。
田村 文彦; Schnase, A.; 山本 昌亘; 野村 昌弘; 吉井 正人*; 大森 千広*; 高木 昭*; 原 圭吾*; 穴見 昌三*; 絵面 栄二*
no journal, ,
J-PARCの速い繰り返しのシンクロトロン(RCS)は大強度陽子ビーム電流を扱うために、非常に安定で正確なローレベルRF制御(LLRF)システムを必要とする。MA装荷の低いQ値の空胴が用いられ、2つのハーモニックの重畳のRF信号で空胴がドライブされる。ハーモニックは、加速及びバンチの整形に用いられる。DDSを基本としたフルデジタルのシステムが用いられ、DDSによって生成される各ハーモニック信号の同期は容易である。LLRFシステムのデザイン及び構成について述べる。ビームの安定化のためのフィードバック、ビームローディング補償などから構成される。製作中のモジュール群についても述べる。
羽柴 公博; 松井 裕哉; 佐藤 稔紀; 瀬野 康弘
no journal, ,
地下構造物の長期的な挙動と安定性を評価するには、岩石の時間依存性挙動の解明が重要である。しかし、岩石の時間依存性や粘弾性的性質に関する研究成果は数多く報告されているものの、時間依存性に及ぼす応力履歴の影響に関する知見は少ない。そこで本研究では、凝灰岩と珪質岩を用いて多段階クリープ試験を行った。第1段階と第2段階のクリープ応力や第1段階のクリープ継続時間を種々変化させて、クリープ挙動に及ぼす応力履歴の影響を検討した。その結果、第1段階のクリープの影響により、第2段階の初期クリープ歪速度が小さくなる場合があることがわかった。さらに、第1段階と第2段階のクリープ応力の差が小さく、第1段階のクリープ継続時間が長いほど、第2段階に及ぼす応力履歴の影響が大きくなることがわかった。凝灰岩と珪質岩の試験結果を比較したところ、珪質岩の方が、クリープ挙動に及ぼす応力履歴の影響の程度が大きいことがわかった。
玉田 正男
no journal, ,
高分子の放射線加工によるモノづくりでは、高分子材料に電子線などの放射線を照射して生成した活性種により開始されるグラフト重合,橋かけ反応などを利用する。グラフト重合で作製した高性能の金属捕集材は、ホタテなどの海産廃棄物からのカドミウム除去や海水からウランなどの有用金属を回収に利用される。また、橋かけ反応では、ポリ乳酸などの生分解性高分子の耐熱性を向上させることができる。
松橋 信平
no journal, ,
植物ポジトロンイメージング法は、生きた植物内での栄養成分や環境汚染物の動態を動画像として視覚化できる、世界にも類を見ないユニークな研究手法である。この手法は、植物生理学,植物栄養学分野における基礎的な研究において強力なツールとなるが、植物産業分野においても活用できる可能性がある。ポジトロンイメージング画像データの定量的な解析技術を開発することにより、これまで長時間を必要としたり、判断が困難だった機能に着目したスクリーニングへの応用が可能であり、めざましい勢いで競争が繰り広げられている植物の育種産業において、短時間で正確な有用植物を選抜する全く新しい手法を提供できる。
小林 泰彦
no journal, ,
放射線によるエネルギー付与は、ほとんどの場合、荷電粒子によって与えられる。荷電粒子によるエネルギー付与はトラック構造を持ち、時間的・空間的に離散的で、粒子の電荷や運動エネルギー(速度)に依存する。従来のマクロな捉え方による吸収線量やLETといった量では、その不均一性の記述や生物効果の評価基準として不十分である。さらに、バイスタンダー効果のように、同一細胞集団内でヒット細胞から非ヒット細胞に放射線作用が伝達される現象が存在することは、放射線の生物作用をますます複雑なものにしている。マイクロビームはこういった不確実性をできる限り明確にして、個々の細胞に対する真の放射線生物学的効果を追求できる可能性を持ったツールである。そこでわれわれは、重イオンマイクロビームを用いて個別の細胞を狙って正確な個数の重イオンを照射し、その影響を長時間追跡観察するシステムを開発した。低線量放射線被曝において混在する照射細胞と非照射細胞を明確に区別して個々の細胞の放射線応答を解析することにより、バイスタンダー効果や線質効果などの放射線の生物作用の分子機構を明らかにして行く。
永石 隆二; 有阪 真; 木村 貴海; 北辻 章浩
no journal, ,
イオン性液体IL中でのEu(III)イオンの配位状態とその物理化学的挙動を解明するため、負イオン(bis(trifluoromethanesulfonyl)imide=tfsi)と正イオン(イミダゾリウムまたはアンモニウム)を含む疎水性IL中で、Eu(III)の分光及び電気化学特性を水分量の関数として調べた。分光学的研究では、発光寿命から決定したEu(III)の内圏水和数の増加とともに、Eu(III)の配位子場の非対称性を示す発光スペクトルのピーク強度比が減少した。水和数9の場合Eu(III)がIL中で水和イオンのような分光特性を示すこと,水和数9未満でtfsiイオンがEu(III)への内圏配位と励起Eu(III)の消光に関与することを明らかにした。電気化学的研究では、Eu(III)/(II)の酸化波または還元波を測定し、水溶液での結果と比較して、ピーク電位の正側へのシフトとピーク電流の減少をIL中で確認した。これらは、Eu(II)が水溶液中に比べ安定に存在できること,IL中でのEuの動きがILのイオン対により阻害されることを示す。