検索対象:     
報告書番号:
※ 半角英数字
 年 ~ 
 年
検索結果: 43187 件中 1件目~20件目を表示

発表形式

Initialising ...

選択項目を絞り込む

掲載資料名

Initialising ...

発表会議名

Initialising ...

筆頭著者名

Initialising ...

キーワード

Initialising ...

発表言語

Initialising ...

発行年

Initialising ...

開催年

Initialising ...

選択した検索結果をダウンロード

口頭

Deep sea circulation of particulate materials in the Japan Sea

乙坂 重嘉; 外川 織彦; 田中 孝幸; 天野 光; 皆川 昌幸*

no journal, , 

日本海深海域における粒子状物質の生物地球化学循環を明らかにするため、西部日本海盆(WJB),東部日本海盆(EJB)及び大和海盆(YB)の3海域で得られた沈降粒子中の鉛-210(Pb-210)濃度と有機態放射性炭素(C-14)同位体比を測定結果から、粒子の輸送過程とその時間スケールについて検討した。水深1km層における沈降粒子中のデルタ14C値は、-13$$pm$$22パーミルで、海域による差は見られなかった。底層(海底上200m)で得られた沈降粒子中のデルタ14C値は、YBでは水深1km層のそれと同程度であったが、WJB及びEJBでは、浅層の値に比べて55パーミル程度低かった。このことから、日本海北部(WJB and EJB)の深海域では、南東部(YB)に比べて長い時間スケールでのPOC循環を持つことが示唆された。海水柱内の鉛-210(Pb-210)の収支をWJBとEJB間で比較した結果、WJBに供給されるPb-210の60%は東部に輸送されていると見積もられた。

口頭

即発ガンマ線分析

古高 和禎

no journal, , 

2025年度中性子実験技術基礎講習会において、中性子を用いた即発ガンマ線分析法(PGA)の解説を行う。本講習会が初学者向けの導入講習会であることを踏まえ、中性子との核反応における即発ガンマ線の放出過程、物理的特徴、測定手法、およびPGAに影響を与える要因などについて基礎的な原理から解説する。また、PGAを発展させた多重即発ガンマ線分析法(MPGA)、およびこれに飛行時間分析法(TOF)を組み合わせたTOF-MPGA法についても取り上げる。これらの手法が従来のPGAと比較して核種の峻別性能において優れており、より高度な核種の分析を可能とすることを、J-PARC物質生命科学実験施設に設置した中性子核反応測定装置(ANNRI)での適用事例を通じて示す。

口頭

WSPEEDI (Worldwide version of SPEEDI) and international collaboration

茅野 政道

no journal, , 

1986年の旧ソ連邦チェルノブイリ原子力発電所事故を契機に、国外の原子力事故の我が国への影響等を予測する計算システムの開発を行った。国内の原子力事故に対しては、既にSPEEDIが運用されているが、新たにこれに改良を加え世界版SPEEDI(WSPEEDI)と名付けている。WSPEEDIは、国際機関の主催するチェルノブイリ事故の事後評価や欧州広域拡散実験のリアルタイムシミュレーション,国際的な緊急時防災訓練などに参加して運用経験を積み、国際的にも高い評価を受けており、実用に供する段階にある。また、国外での放射能異常放出事故等が発生した場合に、インターネットなどの通信ネットワークを用いて、同種の機能を有する他国の研究機関とリアルタイムで予測結果の交換や検討を行うための、国際情報交換ネットワークを構築しており、1998年5月にスペインのアルゲシラスで起きたCs137焼却事故では、これを用いて、米国DOEのシステムARACと共同で、拡散解析を行った経験もある。

口頭

Development of JAEA's next-generation innovative reactors and high temperature gas-cooled reactor hydrogen production system

久保 真治

no journal, , 

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) is actively developing next-generation innovative reactors, including Fast Reactors and High-Temperature Gas-cooled Reactors (HTGRs). This development aims to ensure the sustainability of nuclear energy and promote its versatile use. Fast Reactors, when combined with advanced fuel cycle technology, enable efficient resource utilization and can also produce medical radioisotopes for cancer treatment. HTGRs incorporate enhanced safety measures, including designs that prevent core meltdowns. The heat, steam, and electricity generated by HTGRs can be utilized as energy sources for hydrogen production processes. This presentation will cover the role of HTGRs as a key energy source for hydrogen production, the structure and safety features of HTGRs, an overview of various nuclear-powered hydrogen production methods, techniques for supplying high-temperature heat from HTGRs, and the current status of research and development in hydrogen production technology for HTGRs as a heat source.

口頭

JAEA東濃地科学センター土岐地球年代学研究所における年代測定技術開発の現状

花室 孝広

no journal, , 

東濃地科学センター土岐地球年代学研究所では、高レベル放射性廃棄物等の地層処分技術に関する研究開発の一環として地質環境の長期安定性に関する研究を実施している。この中で、地質試料を対象とした年代測定技術の開発を進めており、各種の年代測定技術を整備してきた。これまで整備してきた年代測定技術については、地層処分事業において必要とされる断層の活動性評価手法や隆起・侵食速度の推定手法としての活用が期待されている。断層活動や火成活動の時期の特定により、概要調査において、対象地域に分布する火山岩の噴出時期や断層の活動性を評価するためのデータを提供することができる。ある温度条件において年代値がリセット・スタートする年代測定手法の特徴を利用することで、対象地域の隆起・侵食速度を評価するためのデータを提供することができる。また、地層処分の分野にとどまらず、原子力施設の立地に係る活断層評価への貢献や、加速器質量分析装置の技術開発において得られた知見をもとにした超小型AMSの開発などの取り組みも進めている。本講演では、東濃地科学センターにおける年代測定技術開発の現状とそれらの適用事例について報告する。

口頭

電子温度勾配駆動乱流における乱流構造の自己組織化と制御

井戸村 泰宏

no journal, , 

ジャイロ運動論的粒子コードを用いた準2次元電子減衰乱流シミュレーションにより電子帯状流の形成機構を調べた。この結果、逆エネルギーカスケード過程、及び、Rhines特性長で決まる帯状流波数のスケーリングを確認し、電子帯状流の形成において長谷川-三間方程式により記述される自己組織化が本質的であることを発見した。さらに、電子温度勾配駆動(ETG)乱流シミュレーションにおいても同様の自己組織化過程が存在することを確認し、この物理機構がETG乱流の乱流構造を決定するうえで本質的なメカニズムであることを検証した。帯状流波数のスケーリングによって予測される電子帯状流の制御性を電子温度勾配駆動乱流シミュレーションにおいて示すことに成功し、電子帯状流とそれによる輸送抑制を密度勾配によって制御できることを発見した。

口頭

放射線抵抗性細菌で安定に保持されるベクタープラスミド

鳴海 一成

no journal, , 

放射線抵抗性細菌デイノコッカス・ラジオプクナンスから見いだした小型潜在性プラスミドをベクター化し、放射線抵抗性細菌と大腸菌の両菌で複製可能なシャトルベクターを構築した。このベクタープラスミドは、別の放射線抵抗性細菌であるデイノコッカス・グランディスの中で、環境放出が問題となる抗生物質を添加しない状態で、安定に複製可能である。また、このベクタープラスミドを用いることで、有用遺伝子をデイノコッカス・グランディス中で効率よく発現させることができる。このベクタープラスミドシステムを用いることで、共雑する微生物を紫外線で殺菌しながらの土壌改質や廃棄物処理を行ったり、海水や温泉などの湧き水から希少金属を捕集したり、バイオレメディエーションなど環境中の有害物質を浄化したりすることが可能となる。

口頭

原子力プラントのための3次元仮想振動台の構築

西田 明美

no journal, , 

ここ数年、原子力プラントにおいて予期しえなかった事象が相次いで起こり、その安全保守性に対して従来以上に高い信頼性が求められている。しかしながら、実際の原子力プラント等を用いた保全管理実験や経年運転検証実験には膨大な費用と年月が必要である。そこで、進展著しい計算科学の力を活用して安全かつ効率的に原子力プラントの保全性評価を行おうという試みがなされるようになってきている。センターでは、将来的な原子力耐震情報管制システム構築を見据え、原子力プラント3次元シミュレーションの研究開発に取り組んでいる。3次元仮想振動台と呼んでいる本技術は、原子力プラントの機器,建屋,地盤の連成を考慮した実環境下での原子力プラント全体規模の数値シミュレーションを最終目標とする。本発表では、東京工業大学で開催された「シェル・空間構造物の応答制御と減衰に関する研究」WSにおいて、3次元仮想振動台実現のための要素技術として研究開発された組立構造解析法の並列分散環境におけるシステム構築について述べ、約2億自由度を有する実プラント主要冷却設備への適用例を示し、中期計画の中で達成された成果の普及に貢献する。

口頭

立坑周辺地盤へのポストグラウト試験の概要について

原 雅人

no journal, , 

換気立坑の湧水対策として、基底礫岩部を対象としたポストグラウチング試験施工を実施し、その湧水抑制効果に関する基礎データを取得した。

口頭

放射線防護に用いる線量について

山口 恭弘

no journal, , 

2006年6月に公開されたICRP新勧告案で提案された放射線防護に用いる線量概念に関して解説する。

口頭

照射誘起応力腐食割れに関する材料研究

三輪 幸夫

no journal, , 

軽水炉ではBWR又はPWRで腐食環境が酸化性又は還元性と異なるにもかかわらず、ステンレス鋼で(照射誘起)応力腐食割れが生じている。この点について、方位像顕微鏡を用いた粒界の耐食性の観点からのJAEAの研究結果を紹介し、耐食性劣化の小さい粒界でもき裂が進展することを明らかにした。次に、腐食環境や粒界耐食性の違いにもかかわらず粒界型応力腐食割れが生じていることから、応力の影響についての研究状況を紹介した。実機で生じている割れは開口が小さいことから、局所的な応力を測定する必要があると考え、JAEAで開発した方位像顕微鏡を用いミクロな塑性ひずみ(応力に相当)を測定する技術の紹介を行い、溶接継ぎ手のき裂のひずみ分布測定の結果を報告した。そして、粒界き裂先端には大きな塑性ひずみが加わることを明らかにし、局所的な塑性ひずみが応力腐食割れの重要な因子の1つである可能性を示唆した。一方、マクロな応力の影響についてJAEAが調べた研究成果についても紹介した。応力を与えて照射した試験片でも照射後の応力腐食割れ感受性には応力の影響は見られないこと、応力が負荷されることで照射硬化や粒界での耐食性劣化が抑制されることを明らかにした。後者の結果は先の結果の応力の重要性を補償する結果とは成り得ず、ミクロからマクロへのマルチスケールでの機構解明のための研究が重要であることを議論した。

口頭

Quantum simulations of frontier C- and Si-containing nanomaterials

Avramov, P.

no journal, , 

炭素とシリコンからなる多岐の新奇ナノ構造の分子構造と電子構造を半経験法,非経験的密度汎関数法,ポストハートリーフォック法を用いて研究した。内部に空洞を持つ炭素ナノ構造の化学的反応性を予測するのに有効なモデルを詳細に調べ、実験データと比較した。キラル及び非キラルな本来の単層炭素ナノチューブ,単層炭化シリコンナノチューブについて、ガウス型の基底系を用いて周期的境界条件の下での密度汎関数法による計算を行うために、新奇な密度汎関数ポテンシャルを使った。特定のスラブモデルを詳細に調べ、部分的にシリコンに置換した単層炭素ナノチューブの電子構造を予測するとともに、幾つかの重要なトンネル分光の実験結果を説明した。ナノチューブのバンドギャップ制御に関する予測をした。さらに、非経験的分子動力学的シミュレーションにより、低エネルギーのプロトンとC$$_{60}$$及びC$$_{60}$$F$$_{48}$$との相互作用を研究し、また、フッ素化したフラーレンの技術的応用について予測した。

口頭

リスクコミュニケーションについて

米澤 理加

no journal, , 

JAEAでのリスクコミュニケーションの取り組みとそこで得られた住民の意見を交えながら、リスクコミュニケーションとはどのようなものかを紹介する。

口頭

高速炉機器構造の熱応力解析; 構造設計のための解析例

笠原 直人

no journal, , 

実用化戦略調査研究で設計研究を進めている、実用高速炉の機器構造の熱応力解析の例を紹介する。(1)実用化戦略調査研究における構造設計上の課題高速炉の構造設計上として、冷却材温度変動に伴う厳しい熱過渡応力が挙げられる。特に経済性が重視される実用高速炉では、機器の小型簡素化によって熱応力が増加しており、従来より精緻な構造解析が要求される。以下に代表的な例を示す。(2)原子炉構造解析例原子炉構造の液面近傍は本質的に熱応力が高くなる部位であり、自重や圧力荷重との重畳によってラチェット変形が生じる。このため、変形を精度よく予測するため、繰り返し熱応力下の弾塑性クリープ解析を実施する。構成式等は、設計上の不確定因子を保守側に包絡するよう設定する。影響因子が多く検証が難しい。(3)冷却系機器解析例蒸気発生器には耐圧上有利な球形管板が採用される。複雑な3次元形状であるため、フルモデルによる解析は不可能である。高速ソルバーと等価中実モデルとを併用して解析を行った。3次元解析結果は、強度評価に必要な解釈にも工夫が必要である。(4)配管解析例配管内を流れる流体の温度ゆらぎによる管壁の高サイクル熱疲労を解析した。疲労には長時間シミュレーションが必要な低周波が重要であることから、熱流動解析の負荷が重くなる。また、結果は熱伝達係数に敏感であり、設計では傾向把握が重要である。(5)大規模構造解析の課題計算時間,費用,メモリ量等の一般的課題以外に、大規模構造解析を設計に適用するには、以下のような課題がある。解析結果の検証:大規模モデルではさまざまな誤差要因がある。モックアップ試験データによる検証範囲は限られたものになる。解析結果の解釈:3次元形状では応力分類が困難になるなど、モデルが詳細化すると、強度評価に必要な結果の解釈が難しくなる。計算精度の確保:詳細モデルの精度が、構成式や熱伝達係数等の工学モデルにより制限される。

口頭

Development of LLRF control system for J-PARC RCS

田村 文彦; Schnase, A.; 山本 昌亘; 野村 昌弘; 吉井 正人*; 大森 千広*; 高木 昭*; 原 圭吾*; 穴見 昌三*; 絵面 栄二*

no journal, , 

J-PARCの速い繰り返しのシンクロトロン(RCS)は大強度陽子ビーム電流を扱うために、非常に安定で正確なローレベルRF制御(LLRF)システムを必要とする。MA装荷の低いQ値の空胴が用いられ、2つのハーモニックの重畳のRF信号で空胴がドライブされる。ハーモニックは、加速及びバンチの整形に用いられる。DDSを基本としたフルデジタルのシステムが用いられ、DDSによって生成される各ハーモニック信号の同期は容易である。LLRFシステムのデザイン及び構成について述べる。ビームの安定化のためのフィードバック、ビームローディング補償などから構成される。製作中のモジュール群についても述べる。

口頭

岩石のクリープ挙動に及ぼす応力履歴の影響

羽柴 公博; 松井 裕哉; 佐藤 稔紀; 瀬野 康弘

no journal, , 

地下構造物の長期的な挙動と安定性を評価するには、岩石の時間依存性挙動の解明が重要である。しかし、岩石の時間依存性や粘弾性的性質に関する研究成果は数多く報告されているものの、時間依存性に及ぼす応力履歴の影響に関する知見は少ない。そこで本研究では、凝灰岩と珪質岩を用いて多段階クリープ試験を行った。第1段階と第2段階のクリープ応力や第1段階のクリープ継続時間を種々変化させて、クリープ挙動に及ぼす応力履歴の影響を検討した。その結果、第1段階のクリープの影響により、第2段階の初期クリープ歪速度が小さくなる場合があることがわかった。さらに、第1段階と第2段階のクリープ応力の差が小さく、第1段階のクリープ継続時間が長いほど、第2段階に及ぼす応力履歴の影響が大きくなることがわかった。凝灰岩と珪質岩の試験結果を比較したところ、珪質岩の方が、クリープ挙動に及ぼす応力履歴の影響の程度が大きいことがわかった。

口頭

高分子の放射線加工; 放射線によるモノづくり

玉田 正男

no journal, , 

高分子の放射線加工によるモノづくりでは、高分子材料に電子線などの放射線を照射して生成した活性種により開始されるグラフト重合,橋かけ反応などを利用する。グラフト重合で作製した高性能の金属捕集材は、ホタテなどの海産廃棄物からのカドミウム除去や海水からウランなどの有用金属を回収に利用される。また、橋かけ反応では、ポリ乳酸などの生分解性高分子の耐熱性を向上させることができる。

口頭

植物育種のためのポジトロンイメージング

松橋 信平

no journal, , 

植物ポジトロンイメージング法は、生きた植物内での栄養成分や環境汚染物の動態を動画像として視覚化できる、世界にも類を見ないユニークな研究手法である。この手法は、植物生理学,植物栄養学分野における基礎的な研究において強力なツールとなるが、植物産業分野においても活用できる可能性がある。ポジトロンイメージング画像データの定量的な解析技術を開発することにより、これまで長時間を必要としたり、判断が困難だった機能に着目したスクリーニングへの応用が可能であり、めざましい勢いで競争が繰り広げられている植物の育種産業において、短時間で正確な有用植物を選抜する全く新しい手法を提供できる。

口頭

Study of cellular radiation response using heavy-ion microbeams

小林 泰彦

no journal, , 

放射線によるエネルギー付与は、ほとんどの場合、荷電粒子によって与えられる。荷電粒子によるエネルギー付与はトラック構造を持ち、時間的・空間的に離散的で、粒子の電荷や運動エネルギー(速度)に依存する。従来のマクロな捉え方による吸収線量やLETといった量では、その不均一性の記述や生物効果の評価基準として不十分である。さらに、バイスタンダー効果のように、同一細胞集団内でヒット細胞から非ヒット細胞に放射線作用が伝達される現象が存在することは、放射線の生物作用をますます複雑なものにしている。マイクロビームはこういった不確実性をできる限り明確にして、個々の細胞に対する真の放射線生物学的効果を追求できる可能性を持ったツールである。そこでわれわれは、重イオンマイクロビームを用いて個別の細胞を狙って正確な個数の重イオンを照射し、その影響を長時間追跡観察するシステムを開発した。低線量放射線被曝において混在する照射細胞と非照射細胞を明確に区別して個々の細胞の放射線応答を解析することにより、バイスタンダー効果や線質効果などの放射線の生物作用の分子機構を明らかにして行く。

口頭

Spectroscopic and electrochemical properties of europium(III) ion in hydrophobic ionic liquids under controlled condition of water content

永石 隆二; 有阪 真; 木村 貴海; 北辻 章浩

no journal, , 

イオン性液体IL中でのEu(III)イオンの配位状態とその物理化学的挙動を解明するため、負イオン(bis(trifluoromethanesulfonyl)imide=tfsi)と正イオン(イミダゾリウムまたはアンモニウム)を含む疎水性IL中で、Eu(III)の分光及び電気化学特性を水分量の関数として調べた。分光学的研究では、発光寿命から決定したEu(III)の内圏水和数の増加とともに、Eu(III)の配位子場の非対称性を示す発光スペクトルのピーク強度比が減少した。水和数9の場合Eu(III)がIL中で水和イオンのような分光特性を示すこと,水和数9未満でtfsiイオンがEu(III)への内圏配位と励起Eu(III)の消光に関与することを明らかにした。電気化学的研究では、Eu(III)/(II)の酸化波または還元波を測定し、水溶液での結果と比較して、ピーク電位の正側へのシフトとピーク電流の減少をIL中で確認した。これらは、Eu(II)が水溶液中に比べ安定に存在できること,IL中でのEuの動きがILのイオン対により阻害されることを示す。

43187 件中 1件目~20件目を表示