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論文

New design and fabrication technology applied in mercury target vessel #8 of J-PARC

涌井 隆; 若井 栄一; 粉川 広行; 直江 崇; 花野 耕平; 羽賀 勝洋; 高田 弘; 島田 翼*; 鹿又 研一*

JPS Conference Proceedings (Internet), 28, p.081002_1 - 081002_6, 2020/02

J-PARCの水銀ターゲット容器は、水銀容器と二重容器構造の保護容器(内側及び外側容器)からなる三重容器構造である。2015年の500kWビーム運転時、水銀ターゲット容器の保護容器からの微小な水漏れが2回発生した。この容器破損から得られた知見を基に、設計, 製作及び試験検査過程の改善を行った。ワイヤ放電加工を用いて、1つのステンレスブロックから切り出した一体化構造を採用することにより、水銀ターゲット容器前方の溶接線の長さは約55%まで大幅に減らすことができた。放射線透過試験や超音波探傷試験による徹底的な溶接検査を実施した。2017年の9月に水銀ターゲット容器8号機が完成し、8号機を使用したビーム運転が開始された。500kWの安定的なビーム運転が実現でき、ビーム試験時には、1MWの最大ビーム強度を経験することができた。

論文

Experiment on density stratification behavior by containment venting using CIGMA Facility

石垣 将宏; 安部 諭; 柴本 泰照; 与能本 泰介

Proceedings of 18th International Topical Meeting on Nuclear Reactor Thermal Hydraulics (NURETH-18) (USB Flash Drive), p.5927 - 5940, 2019/08

格納容器ベントシステムはシビアアクシデント時における格納容器の過圧を防止するための手段として適用される。ベント時に発生する現象の理解と最適な運用という観点から、格納容器ベント時の水素挙動に関する研究は十分ではない。そこで本研究では大型格納容器実験装置CIGMAを用いて格納容器ベントに関する基礎的な実験を実施した。特に、ベントによる水素輸送に対するベント流量及び初期ガス分布の影響について調査を行った。水素の代替ガスであるヘリウム,蒸気,空気を用いて、初期に容器内に成層を形成し、下部ベントラインからベントを実施した。ベントにより初期に容器下部に存在する蒸気・空気のみが排出され、ヘリウム成層が下方へと拡大していく挙動が観察された。この間、上部のヘリウム濃度は一定であった。最終的には容器内のガス濃度分布は均質化した。今回実施した実験条件では、ベントによる容器内のガスの顕著な混合は観察されなかった。また異なる初期濃度分布に対してもヘリウム成層の挙動に大きな差は見られなかった。

論文

Establishment of numerical model to investigate heat transfer and flow characteristics by using scale model of vessel cooling system for HTTR

高田 昌二; Narayana, I. W.*; 中津留 幸裕*; 寺田 敦彦; 村上 健太*; 澤 和彦*

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 13 Pages, 2019/05

高温工学試験研究炉(HTTR)を使った炉心冷却喪失試験では、財産保護上の観点から、炉容器冷却設備(VCS)において自然対流により加熱される構造物の温度分布の評価精度向上を課題としている。伝熱流動数値解析コードFLUENTをHTTRのVCSに適用するために、予測精度を維持しつつ計算資源を節約できる合理的な2次元モデルの構築を始めた。本評価モデルの検証のため、HTTR用VCSの1/6スケールモデルによる構造物の温度に関する試験結果を使用し、解析による計算結果と比較した。本試験データは、圧力容器の温度を200$$^{circ}$$C前後に設定することで、全除熱量における自然対流伝熱の割合を20%前後と有意なレベルの伝熱現象として測定したものである。自然対流による上昇流の影響で高温となる圧力容器上部の伝熱流動特性の評価精度向上のためには、実形状の模擬および自然対流に適した乱流モデルの選定が重要となる。乱流モデルとして、剥離,再付着及び遷移流れを考慮できるk-$$omega$$-SSTモデルを選定し、従来のk-$$varepsilon$$モデルでは再現されなかった圧力容器の温度分布の試験結果とよく一致していることを確認した。このことから、k-$$omega$$-SSTモデルは、圧力容器上部の温度分布を剥離、再付着および遷移流れを再現できたと考えられ、本モデルはVCSの温度評価の精度向上に有効であることを明らかにした。

論文

Development of container using plasma sprayed and laser treated material for sulfuric acid decomposition of thermochemical water-splitting iodine-sulfur process

井岡 郁夫; 栗木 良郎*; 岩月 仁; 久保 真治; 稲垣 嘉之; 坂場 成昭

Proceedings of 27th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-27) (Internet), 5 Pages, 2019/05

熱化学水素製造法ISプロセスは、大規模水素製造法の候補の一つとして研究開発が進められている。ISプロセスの硫酸を蒸発・ガス化し、熱分解する工程の腐食環境は過酷であり、その環境に耐える機器材料にはセラミックスが用いられている。本研究では、脆性材料であるセラミックスを代替し得る、表面改質技術を用いて耐硫酸性と延性を兼ね備えるハイブリッド材料の開発を狙いとしている。プラズマ溶射技術とレーザー溶融処理技術の組み合わせより試作したハイブリッド材料試験片は、95%沸騰硫酸中で十分な耐食性を示した。これは、表面に形成させた高Si濃度の耐食層が硫酸環境で酸化し、接液面にSiO$$_{2}$$層が生成したためと考えられる。さらに、本技術による容器の製作性を確認するため、溶接部,面取り部,曲面の容器形状要素を有する容器状構造体を試作したところ、表面に形成させた耐食層に剥離等の欠陥は認められなかった。

論文

10.2.1 軽水炉の改良についての世界的なトレンド

日高 昭秀

原子力のいまと明日, p.264 - 265, 2019/03

最近の軽水炉の改良のトレンドとして、現時点における最新の原子炉である第3+世代炉(ABWR, APWR等)の先進的な安全対策について紹介した。第3+世代炉は、機器の信頼性や耐震性の向上、受動的安全設備の導入、シビアアクシデント(SA)対策、テロ対策の導入など、第2世代炉(既設のBWR, PWRの大部分)と比較して安全性が飛躍的に向上するとともに、SA時の周辺住民の避難を不要とする設計を目標としている。具体的なSA対策として、欧州加圧型炉(EPR)を例に、燃料が溶融し圧力容器が破損した場合でも溶融した燃料を受け止め冷却水等により冷却することで格納容器の破損を回避することを目的としたコアキャッチャー, 燃料が溶融した場合でも重力落下による注水を行い圧力容器を水没させることで圧力容器を冷却し圧力容器破損を回避することを目的とした原子炉容器内保持システム、及びECCSの信頼性を向上させるため、安全系の多重性を4系統に強化(設計基準事故用2系統, オンラインメンテナンス用1系統, SA用1系統)した設計例について説明した。

論文

A Method for the prediction of the dose rate distribution in a primary containment vessel of the Fukushima Daiichi Nuclear Power Station

奥村 啓介; Riyana, E. S.; 佐藤 若英*; 前田 裕文*; 片倉 純一*; 鎌田 創*; Joyce, M. J.*; Lennox, B.*

Progress in Nuclear Science and Technology (Internet), 6, p.108 - 112, 2019/01

福島第一原子力発電所(1F)の原子炉格納容器(PCV)内における線量率分布の予測手法を確立するため、以下の一連の計算を行った。(1)事故時の燃料組成を得るための燃焼計算、(2)不純物を含む炉内構造物の放射化計算、(3) IRIDによる事故解析の結果に基づくPCV中のCs汚染分布の推定、(4) PCV内の放射性核種の崩壊計算、(5)線量率を得るための光子輸送計算。これらの計算の後、ドライウェル周辺のCs濃度を、IRIDによるPCV調査で測定された局所線量率の結果と一致するように修正した。

論文

Influence evaluation of loading conditions during pressurized thermal shock transients based on thermal-hydraulics and structural analyses

勝山 仁哉; 宇野 隼平*; 渡辺 正*; Li, Y.

Frontiers of Mechanical Engineering, 13(4), p.563 - 570, 2018/12

 被引用回数:1 パーセンタイル:77.35(Engineering, Mechanical)

加圧水型原子炉(PWR)における原子炉圧力容器(RPV)の構造健全性評価において、加圧熱衝撃(PTS)事象時の荷重条件に影響する冷却水の熱水力挙動は重要な影響因子の1つである。機器の構成と寸法、運転員操作の時間が、冷却水の温度や流量、内圧等に大きく影響する。本研究では、運転員操作の時間がPTS事象中の熱水力挙動に及ぼす影響を調べるため、RPVや1次系及び2次系で構成された国内の代表的PWRプラントに対する解析モデルを整備し、システム解析コードRELAP5による熱水力解析を行った。日本と米国の規則に基づき、PTS事象が発生した後、日本の規則を参考に10分後、米国の規則を参考に30分後に、緊急炉心冷却系を止める運転員操作を想定した。その結果を用いて構造解析を行い、健全性評価における荷重条件評価も行った。以上の結果、運転員操作の時間の差異が熱水力挙動や荷重条件に大きな影響を及ぼし、日本の規則に従ったケースでは、米国のケースに比べてRPVの内圧が低下すること等を明らかにした。保守的な評価を行う観点から、米国の過渡事象は国内RPVの健全性評価に適用できることを示した。

論文

酸化剤含有NaOH水溶液中でFeに形成させたFe$$_{3}$$O$$_{4}$$皮膜中へのD$$_{2}$$Oの拡散浸透挙動

春名 匠*; 宮瀧 裕貴*; 廣畑 洋平*; 柴田 俊夫*; 谷口 直樹; 立川 博一*

材料と環境, 67(9), p.375 - 380, 2018/09

本研究では、酸化剤含有沸騰45mass% NaOH水溶液(424K)中においてFeの浸漬試験を行い緻密な皮膜を形成させる浸漬時間の探索を行うこと、ならびに形成した皮膜に対する室温でのD$$_{2}$$Oの浸透挙動を明らかにすることを目的とした。その結果、以下の知見が得られた。酸化剤含有沸騰NaOH水溶液中に0.4ks以上浸漬したFe表面にはFe$$_{3}$$O$$_{4}$$が検出され、21.6ksまでは浸漬時間の増加とともに皮膜厚さが放物線則に従って増加した。酸化剤含有沸騰NaOH水溶液中にFeを1.2ksもしくは3.6ks浸漬して形成したFe$$_{3}$$O$$_{4}$$皮膜にD$$_{2}$$O浸透試験を行った結果、いずれの皮膜に対しても、浸透時間が1000ksまでは、浸透時間の増加とともにD$$_{2}$$O浸透量が増加し、それ以上の浸透時間ではD$$_{2}$$O浸透量が定常値を示した。また3.6ks浸漬して形成した皮膜に対する定常D$$_{2}$$O浸透量の方が大きい値を示した。D$$_{2}$$Oの浸透時間と浸透量の関係をFickの拡散方程式に基づいて解析した結果、1.2ksおよび3.6ks浸漬して形成したFe$$_{3}$$O$$_{4}$$皮膜に対するD$$_{2}$$Oの拡散係数がそれぞれ5.1$$times$$10$$^{-15}$$ cm$$^{2}$$・s$$^{-1}$$および9.9$$times$$10$$^{-15}$$ cm$$^{2}$$・s$$^{-1}$$と算出されたため、本Fe$$_{3}$$O$$_{4}$$皮膜に対するD$$_{2}$$Oの拡散係数は5.1$$times$$10$$^{-15}$$ $$sim$$ 9.9$$times$$10$$^{-15}$$ cm$$^{2}$$・s$$^{-1}$$の範囲に存在すると推定された。

報告書

原子炉圧力容器用確率論的破壊力学解析コードPASCAL4の使用手引き及び解析手法(受託研究)

勝山 仁哉; 眞崎 浩一; 宮本 裕平*; Li, Y.

JAEA-Data/Code 2017-015, 229 Pages, 2018/03

JAEA-Data-Code-2017-015.pdf:5.8MB
JAEA-Data-Code-2017-015(errata).pdf:0.15MB

軽水炉構造機器の高経年化評価に関する研究の一環として、確率論的破壊力学解析コードPASCALの開発を進めている。本コードは、原子炉圧力容器に加圧熱衝撃事象等の過渡が発生した場合における容器の破損確率や破損頻度を解析するコードである。破壊力学に関する最新知見や国内RPVに適した評価手法・評価モデルを踏まえ、新規解析機能の導入やコード検証等を通じて解析精度と信頼性向上を図った。具体的には、応力拡大係数解や破壊靭性モデル等の解析機能の高度化を図るとともに、健全性評価に係る影響因子の認識論的不確実さと偶然的不確実さを考慮した信頼度評価機能の整備等を実施した。また、確率論的計算手法を改良し、解析コードの計算速度を著しく向上させた。さらに、PASCAL-RVにより算出される亀裂を対象とした破損確率からRPV炉心領域部を対象とした破損頻度を算出する機能を有するモジュールPASCAL-Managerを整備した。本報告書は、PASCAL-Managerを含むPASCAL4の使用方法、解析理論をまとめたものである。

論文

改良9Cr-1Mo鋼製円筒容器の耐震座屈評価法に関する研究

岡藤 孝史*; 三浦 一浩*; 佐郷 ひろみ*; 村上 久友*; 久保 幸士*; 佐藤 健一郎*; 若井 隆純; 下村 健太

日本機械学会M&M2017材料力学カンファレンス講演論文集(インターネット), p.591 - 595, 2017/10

次世代高速炉の容器は、容器径が増大し、相対的に薄肉化することに加え、近年の想定地震荷重の増大に対応するため水平免震化されることにより、長周期の水平地震荷重が負荷された状態で、相対的に大きな鉛直荷重を繰り返し受けることになる。加えて、容器材料として、従来のオーステナイト系ステンレス鋼のほか、高降伏応力かつ加工硬化係数の小さい改良9Cr-1Mo鋼の適用も見込まれる。高速炉高温構造設計規格で規定されている座屈評価法は、厚肉容器の塑性座屈を主対象としており、繰返し荷重の影響も考慮されていない。そこで、既往研究の知見も踏まえ、薄肉円筒容器構造の軸圧縮、曲げ、せん断の弾性座屈とそれらの相互作用、および鉛直荷重の繰返し負荷による座屈荷重低下を考慮でき、かつ改良9Cr-1Mo鋼製容器にも適用可能な新たな座屈評価式を提案し、改良9Cr-1Mo鋼製円筒容器に対する座屈試験と数値解析を実施し、当該座屈評価法の適用性と解析精度を検討した。

論文

Verification methodology and results of probabilistic fracture mechanics code PASCAL

眞崎 浩一; 宮本 裕平*; 小坂部 和也*; 宇野 隼平*; 勝山 仁哉; Li, Y.

Proceedings of 2017 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2017) (CD-ROM), 7 Pages, 2017/07

国内の原子炉圧力容器を対象とした加圧熱衝撃事象時の破損頻度評価を行うため、確率論的破壊力学(PFM)解析コードPASCALが整備されている。一般的に、PFM解析コードは試験との比較等を通じた機能確認を行うことができないことから、その信頼性確認は困難である。本論文では、PFM解析コードの信頼性確認に係る方法を示すとともに、解析コードに含まれた確率変数、アルゴリズムや解析機能に関する検証を実施し、解析コードの有効性を明らかにした。

報告書

HTTR起動用中性子源用の輸送容器の開発

島崎 洋祐; 澤畑 洋明; 柳田 佳徳; 篠原 正憲; 川本 大樹; 高田 昌二

JAEA-Technology 2016-038, 36 Pages, 2017/02

JAEA-Technology-2016-038.pdf:8.75MB

HTTR(高温工学試験研究炉)では起動用中性子源として、$$^{252}$$Cf(3.7GBq$$times$$3個)を炉内に装荷し、約7年を目途に交換している。中性子源の中性子源ホルダへの装荷及び輸送物の製作は、販売業者のホットセル内で行われ、その後、HTTRまで輸送される。中性子源ホルダの制御棒案内ブロックからの取出・装荷は、HTTRのメンテナンスピット内で行う。前回までの中性子源交換作業において、輸送容器に係る中性子源ホルダの取扱い上のリスクとして以下が確認された。(1)作業員の被ばくのリスク、(2)中性子源ホルダの誤落下リスク。そこで、そのリスクを低減し、かつ、製造から20年経過した従来の輸送容器をオーバーホールして使用し続ける場合と同程度のコストで、従来の輸送容器と同じA型輸送物の基準を満足することができる、HTTRの中性子源専用の新たな輸送容器を製作した。

報告書

原子炉圧力容器を対象とした確率論的破壊力学に基づく健全性評価に関する標準的解析要領(受託研究)

勝山 仁哉; 小坂部 和也*; 宇野 隼平; Li, Y.

JAEA-Research 2016-022, 40 Pages, 2017/02

JAEA-Research-2016-022.pdf:4.04MB

国内では、原子炉圧力容器(RPV)の中性子照射脆化に伴う非延性破壊を防止するため、健全性評価上最も厳しい加圧熱衝撃事象(PTS)を考慮して、決定論的手法による健全性評価が行われている。一方、長期供用に伴う機器の経年劣化に関連する様々な因子の統計的な不確実さ等を考慮して、合理的に機器の破損頻度等を算出する確率論的破壊力学(PFM)に基づく健全性評価手法が、近年欧米において規制への導入が進められている。本報告書は、国内のRPVに対するPFMに基づく健全性評価の実施を念頭に、国内外の最新知見や専門家の意見等を反映し、整備された標準的解析要領を取りまとめたものである。

報告書

「もんじゅ」の原子炉格納容器全体漏えい率試験に対する代替露点検出器の実証試験

市川 正一; 千葉 悠介; 大野 史靖; 羽鳥 雅一; 小林 孝典; 上倉 亮一; 走利 信男*; 犬塚 泰輔*; 北野 寛*; 阿部 恒*

JAEA-Research 2016-021, 32 Pages, 2017/02

JAEA-Research-2016-021.pdf:5.0MB

日本原子力研究開発機構は、高速増殖原型炉もんじゅのプラント工程への影響を低減するため、現在、原子炉格納容器全体漏えい率試験で用いている塩化リチウム式露点検出器の代替品として、静電容量式露点検出器の検証試験を実施した。原子炉格納容器全体漏えい率試験(試験条件: 窒素雰囲気、24時間)における静電容量式露点検出器の測定結果は、既存の塩化リチウム式検出器と比較して有意な差は無かった。また、長期検証試験(試験条件: 空気雰囲気、2年間)においては、静電容量式露点検出器は、高精度鏡面式露点検出器との比較の結果、「電気技術規程(原子力編)」の「原子炉格納容器の漏えい率試験規程」に基づく使用前検査時に要求される機器精度(精度: $$pm$$2.04$$^{circ}$$C)を長期間にわたり有することを確認した。

論文

Experimental database for bed formation behaviors of solid particles

Sheikh, M. A. R.*; Son, E.*; 神山 基紀*; 森岡 徹*; 松元 達也*; 守田 幸路*; 松場 賢一; 神山 健司; 鈴木 徹

Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 10 Pages, 2016/11

ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故における再配置過程では、微粒化デブリによる堆積ベッド形成挙動がデブリベッド冷却による炉容器内事故終息の観点で重要である。本研究では、粒子堆積ベッド形成挙動に関する実験データベースを構築するため、微粒化デブリを模擬した固体粒子を円筒型の水プール中へ重力落下によって放出させ、粒子堆積ベッドの形状及び高さを測定する実験を行った。本実験では、材質及びサイズの異なる3種類(アルミナ,ジルコニア,スティール)の球形・非球形粒子を用い、これらのパラメータが粒子ベッドの堆積形状に及ぼす影響を調べるとともに、その結果に基づき粒子ベッドの堆積高さを予測する整理式を実験データベースとして開発した。開発した整理式は、本実験で把握された重要パラメータに対する堆積ベッド高さの変化傾向をよく再現しており、広範な適用性を有していることが示された。

論文

A Recent experimental program to evidence in-vessel retention by controlled material relocation during core disruptive accidents of sodium-cooled fast reactors

松場 賢一; 神山 健司; 豊岡 淳一; Zuev, V. A.*; Ganovichev, D. A.*; Kolodeshnikov, A. A.*

Proceedings of 10th Japan-Korea Symposium on Nuclear Thermal Hydraulics and Safety (NTHAS-10) (USB Flash Drive), 5 Pages, 2016/11

ナトリウム冷却高速炉の炉心損傷事故では、炉心領域の溶融燃料が炉心外へ流出することで損傷炉心がより深い未臨界状態に至るとともに、分散燃料が冷却の容易なデブリになると考えられる。このため、制御棒案内管を通じた燃料流出は炉心損傷事故の終息に影響を及ぼす重要な過程である。日本原子力研究開発機構とカザフスタン共和国国立原子力センターとの共同研究EAGLE計画では、制御棒案内管を通じた燃料流出挙動の解明を目的とした炉外試験をはじめとする新たな試験研究を開始した。本報告では、新たに開始した試験研究の進捗について、これまでに得られた試験結果を含めて述べる。

論文

Statistical analysis using the Bayesian nonparametric method for irradiation embrittlement of reactor pressure vessels

高見澤 悠; 伊藤 裕人; 西山 裕孝

Journal of Nuclear Materials, 479, p.533 - 541, 2016/10

 被引用回数:0 パーセンタイル:100(Materials Science, Multidisciplinary)

高中性子照射量領域における照射脆化に関して、ノンパラメトリックベイズ法を用いて日本国内の監視試験データや試験炉照射データに対して統計解析を実施した。ノンパラメトリックベイズ法は実測データを正規分布の和で表す解析手法であり、正規分布の数と平均値や分散は実測データの複雑さに応じて決定される。本研究では、照射脆化の主因として考えられている溶質原子クラスタを構成する元素(Cu, Ni, Mn, Si, P)や照射条件を入力パラメータとして、照射脆化との関係を評価した。解析の結果、中性子照射量が異なるデータであっても同じ材料のデータは同じ正規分布に分類されており、中性子照射量に依存した脆化メカニズムが顕在化していないことが示唆された。

論文

Investigation on the plasticity correction of stress intensity factor calculations for underclad cracks in reactor vessels

Lu, K.; 勝山 仁哉; Li, Y.

日本機械学会M&M2016材料力学カンファレンス講演論文集(インターネット), p.499 - 501, 2016/10

高経年化した原子炉圧力容器(RPV)の健全性評価では、加圧熱衝撃事象やRPV内表面近くに亀裂を想定し、それにより求められる応力拡大係数(K値)を用いた評価が行われている。クラッド下亀裂を想定する場合、RPVの内表面には肉盛溶接された相対的に降伏応力が低いステンレス鋼のクラッドがあるため、このクラッドの塑性の影響を考慮してK値を適切に算出する必要がある。われわれはこれまでに、国内3ループPWR型軽水炉のRPVにおけるクラッド下亀裂に対する三次元有限要素解析を行い、より合理的なK値を求めることができる塑性補正法を提案した。本報告では、これまでに提案したK値の塑性補正法について、中性子照射による影響を考慮した場合及び、2ループと4ループのようにPWR型軽水炉のRPVの形状が異なる場合の適用性について検討した結果をまとめる。

報告書

高速実験炉「常陽」における原子炉容器内保守・補修技術開発; 高速炉における原子炉容器内観察技術開発,3

奥田 英二; 佐々木 純; 鈴木 信弘; 高松 操; 長井 秋則

JAEA-Technology 2016-017, 20 Pages, 2016/07

JAEA-Technology-2016-017.pdf:5.75MB

供用中のナトリウム冷却型高速炉の原子炉容器内補修作業においては、当該作業の確実な遂行のため、作業監視や観察に用いる原子炉容器内観察技術の確保が必須となる。ナトリウム冷却型高速炉における原子炉容器内観察では、高温・高線量率・限定されたアクセスルートの制約により、一般的に、耐放射線ファイバスコープやペリスコープが観察ツールとして用いられるが、高速実験炉「常陽」では、観察画像の画質・鮮明度向上を目的とし、耐放射線カメラを用いた原子炉容器内観察を実施した。本観察を通して蓄積された経験やデータは、稀少な知見として、今後のナトリウム冷却型高速炉の原子炉容器内観察技術の開発に資するものと期待される。

論文

Bayesian statistical analysis on chemical composition contributing to irradiation embrittlement at high fluence region

高見澤 悠; 西山 裕孝

Proceedings of 2016 ASME Pressure Vessels and Piping Conference (PVP 2016) (Internet), 5 Pages, 2016/07

原子炉圧力容器の照射脆化に関して、高照射量領域における脆化に寄与する化学元素を明らかにするため、国内のPWRプラントの監視試験データを対象にノンパラメトリックベイズ法に基づく統計解析を実施した。すべての脆化予測式でパラメータとして考慮されている中性子照射量、Cu, Ni含有量に加えてP, Si, Mnの照射脆化への寄与を評価した。その結果、シリコンを入力パラメータとして考慮することで予測性がよくなることから、高照射量領域においてシリコンが脆化に寄与していることが示唆された。

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