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ウィーク・ビーム走査透過電子顕微鏡法を用いた原子炉圧力容器鋼のマトリックス損傷評価

Defect analysis of matrix damage in reactor pressure vessel steel using WB-STEM

吉田 健太*; 外山 健*; 井上 耕治*; 永井 康介*; 下平 昌樹 

Yoshida, Kenta*; Toyama, Takeshi*; Inoue, Koji*; Nagai, Yasuyoshi*; Shimodaira, Masaki

原子炉圧力容器(RPV)の中性子照射脆化因子の一つである直径3nm程度の微細な転位ループを高精度に分析するために開発したウィークビーム走査透過型電子顕微鏡(WB-STEM)に関する解説を行うとともに、当該手法と3次元アトムプローブ法(APT)及び陽電子消滅法(PAS)を組み合わせた最先端の照射脆化研究について紹介する。WB-STEMは材料内部に存在する特定の格子欠陥に対して最適な電子線の収束角及び検出角を設定することによって、従来透過型電子顕微鏡での観察が困難であった微細な転位ループの定量評価を可能にする手法である。この手法を用いて10$$^{23}$$n/m$$^{2}$$程度の低照射量から10$$^{24}$$n/m$$^{2}$$を上回る高照射量まで複数照射量条件で照射された欧州加圧水型軽水炉の監視試験片中の転位ループを分析し、APTやPASで分析した溶質原子クラスターとの比較を行った。その結果、8.2$$times$$10$$^{23}$$n/m$$^{2}$$から1.2$$times$$10$$^{24}$$n/m$$^{2}$$の高照射量領域において転位ループの数密度が顕著に増加することを明らかにした。また、測定された転位ループ及び溶質原子クラスターの数密度や寸法からモデル式に基づいて、これら微細組織の脆化への寄与を評価し、高照射量領域において転位ループが脆化に大きく寄与する可能性を示した。

no abstracts in English

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