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論文

Enhancement of hydrogen generation, radionuclides release at time of resumption of water injection after cooling interruption for several hours during Fukushima Daiichi NPP accident

日高 昭秀; 氷見 正司*; Addad, Y.*

Proceedings of International Topical Workshop on Fukushima Decommissioning Research (FDR 2019) (Internet), 4 Pages, 2019/05

福島第一原子力発電所事故で炉心溶融を起こした原子炉燃料のほとんどは原子炉圧力容器外に落下した。その溶融過程や放射性物質の放出挙動は、現在でも十分に解明されていない。主な不確実性として、溶融炉心が最初に冷却された後も、数時間以上の冷却停止が何回か起きたことが挙げられる。注水再開前のデブリは高温になっていたと考えられ、ドイツのQUENCH実験では、水蒸気枯渇状態において酸化した金属が還元され、注水再開時に発生する水蒸気によって酸化が促進し、温度上昇と水素発生量の増加が観測された。1号機でも同様の事象が起きた可能性があり、3/14 21時30分頃に正門付近で観測された$$gamma$$線線量の増加は、3/14 20時に再開した注水と温度上昇に伴うFPの放出促進で、同日21時に観測された中性子は、冷却水が溶融プールに接触した際に溶融物・冷却材相互作用により放出された$$^{242}$$Cmの自発核分裂で説明可能である。また、3/15 2時30分に注水が再開した3号機でも水素発生は増加し、発生した水蒸気とともに4号機の原子炉建屋に運ばれた結果、3/15早朝の4号機水素爆発の主な誘因となった可能性がある。

論文

放射線分布の3次元イメージング技術

佐藤 優樹; 鳥居 建男

Isotope News, (757), p.44 - 47, 2018/06

東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(以下、福島第一原発という)の円滑な廃炉作業に向けて、日本原子力研究開発機構廃炉国際共同研究センターでは、放射線イメージングセンサーとして大きな遮蔽体の要らない小型コンプトンカメラを用い、放射性物質の立体的な分布を示そうと、福島第一原発の作業環境において放射線物質の3次元可視化技術の研究開発に取り組んでいる。本研究開発では、レーザー光を利用した測域センサー(LiDAR)で取得した建屋構造物の3次元モデルにコンプトンカメラで取得される汚染分布の情報を重ね合わせることにより、実空間における汚染分布の拡がりをより詳細に可視化する手法を検討している。本稿では、これらの技術と取り組みについて紹介する。

論文

放射性物質移行挙動

日高 昭秀

エネルギーレビュー, 35(9), p.20 - 24, 2015/09

原子炉が運転されると、核燃料物質であるウランやプルトニウムなどが核分裂して核分裂生成物が燃料棒中に蓄積される。炉心が溶融するようなシビアアクシデント時には、核分裂生成物を含む放射性物質が燃料から多量に放出され、原子炉冷却系内や格納容器内を移行し、格納容器が損傷または隔離機能が損なわれた場合には大気中へ放出される。放射性物質は、その間、壁などへの凝縮、重力沈降のような自然現象または格納容器スプレイのような工学的安全設備によって除去される。以上のような様々な過程を経て、環境中に放出される放射性物質の種類と量、放出のタイミングをソースタームと呼ぶ。放射性物質の移行・沈着挙動は、機構論的には、ガス状の放射性物質の付着/蒸発、エアロゾル状の放射性物質の沈着、エアロゾルの成長、工学的安全設備による放射性物質の除去に分類できる。本報では、シビアアクシデント時の放射性物質の移行・沈着挙動について概説する。

論文

放射性物質による食品汚染を考える

小林 泰彦

食品の安全と安心; 講座1, p.52 - 69, 2015/02

放射性物質による食品汚染の問題は、汚染食品の飲食による内部被ばく線量の増加とその健康リスクの問題に帰着する。放射性物質そのものが危険物・有害物質なのではなく、大量の放射性物質は強い放射線を出すから危険・有害なのである。放射性物質の有無ではなく受ける線量の評価が重要である。今回の原子力発電所事故の影響による放射性汚染食品は、病原性微生物で汚染された食品や毒魚・毒キノコなどとは全く異なり「ただちに健康に影響がある訳ではない」。あくまでも、推定される内部被ばく線量における低線量放射線被ばくの健康リスク(発がんリスク)として捉えられなければならない。今回の事故の影響で農作物などを汚染した放射性物質は、もしそれが放射線を出していなかったら到底検出できないくらいの極微量であり、元素としての有害性の懸念はまずあり得ない。放射線被ばくのないところには被ばくの影響はないが、人類誕生の遥か以前から地球上で被ばくのないところはない。内部被ばく線量も太古から現在までゼロであったことはなく、今後もゼロではない。一方、大量に放射線を被ばくすれば人は死亡する。同様に、体内のがん患部だけに放射線を当てればがん細胞を殺すことができるし、食中毒菌や腐敗菌は放射線で殺菌・滅菌することができる。そして、被ばく線量と健康影響の関係は、広島・長崎の原爆被爆後生存者の生涯追跡調査やチェルノブイリ事故等の過去の経験から学ぶことができる。

報告書

VICTORIA2.0コードを用いた燃料からの放射性物質放出に関するVEGA-1及び-3実験解析

日高 昭秀*; 工藤 保; 木田 美津子; 更田 豊志

JAERI-Research 2005-001, 67 Pages, 2005/02

JAERI-Research-2005-001.pdf:3.38MB

シビアアクシデント時における燃料からの放射性物質の放出を調べるVEGA計画では、昇温中のFPの放出及び移行沈着を把握するため、それらを機構論的モデルに基づいて評価できるVICTORIA2.0コードを用いて実験解析を実施することにしている。本報では、同コードのVEGA実験解析への適用性を調べるため、試験後分析を全て終了しているVEGA-1及び-3実験について、Csを対象とした解析結果について記述する。VEGA-1実験のCs放出履歴から求めた結晶粒内拡散に関する相関式は、最高温度の異なるVEGA-3実験のCs放出割合を適切に再現した。この相関式をVICTORIA2.0コードに適用して実験装置配管内へのCs沈着分布を評価したところ、沈着量及びフィルタ捕集量を過少評価した。その原因は、同コードはFPを起源とするエアロゾルのみしか考慮しておらず、エアロゾル化を過小評価するためであった。そこで、FP以外の微粒子を凝縮核とした不均質核形成によるエアロゾル化と粒成長を考慮することにより、同コードはVEGA実験におけるCs沈着分布を適切に予測できることを示した。

報告書

放射性物質を含む酸性溶液からのCs分離法の検討及びICP-AESを用いた元素分析

金沢 徹*; 日高 昭秀; 工藤 保; 中村 武彦*; 更田 豊志

JAERI-Tech 2004-050, 53 Pages, 2004/06

JAERI-Tech-2004-050.pdf:4.35MB

シビアアクシデント時における燃料からの放射性物質放出を調べるVEGA実験では、放出量評価の一環として、実験後に装置配管を酸洗浄した溶液を$$gamma$$線計測し、燃料からの放出量と装置内への沈着量のマスバランスを求めている。しかしながら、照射後数年間冷却した燃料を用いた場合、短半減期核種や微量元素の定量化が不可能である。そこで、これらの放出及び移行評価を目的として、誘導結合プラズマ原子発光分光分析(ICP-AES)を用いて酸洗液中の元素分析を実施することにしている。分析に際しては、装置の汚染防止及び被曝量低減の観点から、主な$$gamma$$線源であるCsを事前に溶液から除去しておく必要がある。アンモニウムモリブドリン酸(AMP)を用いるイオン交換分離法について、分離試験を実施した結果、Csを99.9%以上分離できること、また、錯化剤を併用することによって、一旦分離されたSbも回収可能であることが明らかになった。また、AMP法でCs分離したVEGA-3実験の酸洗液を、ICP-AESにより試験的に元素分析した結果、U, Sr, Zrの定量化に成功した。今後、Cs分離法として沈殿分離法も併用しつつ、ICP-AESを用いて、放出,移行挙動を明らかにしてゆく予定である。

論文

軽水炉シビアアクシデント影響の更なる高精度予測を目指して

日高 昭秀

日本原子力学会誌, 45(8), p.493 - 496, 2003/08

軽水炉シビアアクシデント時の炉心状態を模擬するため、世界最高温度,圧力条件を達成する実験装置VEGAを設計,製作し、雰囲気圧力が照射済燃料からの放射性物質の放出挙動に及ぼす影響を初めて実験的に定量化した。また、その結果に基づいて、圧力の影響を説明するモデルを提案した。これらの成果に対し、第35回(平成14年度)日本原子力学会賞論文賞が授与された。本稿では、受賞対象となった研究との出会い,思い入れ,苦労した点,今後の展開等について紹介する。

論文

Decrease of cesium release from irradiated UO$$_{2}$$ fuel in helium atmosphere under elevated pressure of 1.0MPa at temperature up to 2,773K

日高 昭秀; 工藤 保; 中村 武彦; 上塚 寛

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(7), p.759 - 770, 2002/07

 被引用回数:6 パーセンタイル:57.84(Nuclear Science & Technology)

軽水炉のシビアアクシデント時における燃料からの放射性物質放出は、ほとんどの場合、高温高圧下で起きると考えられる。放出挙動に対する温度の影響は既存の実験で数多く調べられてきたが、圧力の影響は実験の困難さのためにほとんど調べられてこなかった。そこで、原研のVEGA実験計画では、圧力の影響を調べるため、圧力を0.1MPaと1.0MPaとする以外はほぼ同じ条件で照射済UO$$_{2}$$燃料を不活性ヘリウム雰囲気下で2,773Kまで昇温する実験を2回行った。その結果、1.0MPaの加圧雰囲気下では、燃料からのセシウム放出割合が0.1MPa下におけるそれと比べて、測定した全ての温度域で約30%減少することを世界で初めて観測した。本報では、それらの実験の概要,測定結果について述べるとともに、試験後にホットセルで行った種々の解析結果について記述する。また、観測された圧力の影響を説明する機構及び計算モデルについて議論する。

論文

環境負荷物質陸域移行予測コード「MOGRA」

天野 光; 高橋 知之*

原子力eye, 48(6), p.69 - 73, 2002/06

生活圏における放射性物質等、環境負荷物質の複雑な移行挙動を評価するには、評価対象となる領域を負荷物質の蓄積部(コンパートメント)の集合体として表現し、コンパートメント内では評価対象物質が一様であるとして解析を行うコンパートメントモデルが適している。日本原子力研究所では、コンパートメント内の物質量が時間で変動する動的コンパートメントモデルによる、環境中に放出される放射性物質等の土壌,農作物,河川等での動きを解析予測するための環境負荷物質陸域移行予測コードMOGRA(モグラ: Migration Of GRound Additionals)の開発を進め、その基本部分の開発が終了している。本稿ではMOGRAの機能,特徴,適用法の概要を紹介する。

報告書

HTTR出力上昇試験における放射線モニタリングデータ; 原子炉出力20MWまでの結果

足利谷 好信; 仲澤 隆; 吉野 敏明; 安 和寿

JAERI-Tech 2001-092, 76 Pages, 2002/01

JAERI-Tech-2001-092.pdf:11.72MB

高温工学試験研究炉(HTTR)は、定格運転の9MW出力上昇試験(単独・並列運転)に続いて、平成13年1月16日から定格運転及び高温運転試験モード20MW出力上昇試験(単独・並列運転)を実施し平成13年6月10日に終了した。本報は、定格運転及び高温試験運転モード20MW出力上昇試験における原子炉運転中及び停止後の放射線モニタリング結果をまとめたものである。20MW出力上昇試験の原子炉運転中及び停止後の放射線モニタリング結果では、放射線物質の放出管理及び放射線作業時の被ばく防護上の特別な配慮が必要な放射線レベルでないことがわかった。

論文

放射性物質による環境汚染の測定・監視・防止

松鶴 秀夫

日本学術会議荒廃した生活環境の先端技術による回復研究連絡委員会シンポジウム「放射性物質による環境汚染の予防に向けて」, p.53 - 62, 2002/00

日本学術会議「荒廃した生活環境の先端技術による回復研究連絡委員会」の「環境の汚染防止と回復研究小委員会」の審議結果をとりまとめて報告するものである。本報では、環境における放射性物質として、自然放射性物質及び人工放射性物質を取り上げ、これらの環境中での放射線影響,環境中での監視,汚染防止対策などについて概観した。

報告書

シビアアクシデント条件下の照射済燃料からの放射性物質放出挙動; VEGA-1実験の結果

日高 昭秀; 中村 武彦; 工藤 保; 上塚 寛

JAERI-Research 2001-055, 48 Pages, 2001/12

JAERI-Research-2001-055.pdf:3.9MB

シビアアクシデント条件下における燃料からの放射性物質放出を調べるVEGA計画の第1回目実験であるVEGA-1を1999年9月に行った。試験燃料は、燃焼度47GWd/tUのPWR燃料ペレット2個(被覆管無し)であり、大気圧,He雰囲気条件で2773Kまで昇温した。Csは1650K以上で放出し始め、最終的な放出割合は約85%に達した。Ruの最終的な放出割合は4.7%,CeとEuのそれはゼロであった。実験後に行った研究燃料に対するミクロ組織観察では、FPガス放出に伴って生じたと考えられる直径数$$mu$$mの気泡が多数観測された。Cs放出に関して既存の放出モデルを用いて評価した結果、燃料と被覆管の共晶反応が生じる高温域で計算は実験より過大となった。Cs放出データをUO$$_{2}$$結晶粒内の拡散係数で整理すると、アレニウス型にほぼ従うことから、Cs放出は粒内拡散が律速であったと考えられる。

論文

環境負荷物質陸域移行予測コードMOGRA

天野 光; 高橋 和之*; 内田 滋夫*; 都築 克紀; 松岡 俊吾*; 池田 浩*; 松原 武史*; 黒澤 直弘*

KURRI-KR-80, p.48 - 49, 2001/12

陸域に負荷される放射性物質や重金属等の挙動を解析・予測する目的で開発したMOGRAにつき解説する。MOGRAはさまざまな評価対象系に対応し得る汎用コードであり、動的コンパートメントモデル解析部を中核とし、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)による入出力部やライブラリデータ等から構成されている。評価を行う際には、評価対象となる陸域生態圏を土地利用形態(例えば森林,畑,水田等)等によって分割(モジュール化)し、各モジュールで任意にコンパートメントモデルを設定する。モジュール間の物質の移行に関しても任意に設定できる。例えば畑モジュールの構造を大気から葉菜,土壌各層,地下水といった上下2次元構造とし、さらに隣のモジュールと接続することで擬似3次構造とし、3次元空間での物質移行を評価できる。負荷物質の存在形態ごとの移行評価も可能である。各移行経路の移行係数は、フォートランの自由な数式の記述により設定できる。現在、森林,畑,河川モジュール等のデフォルトを整備し公開準備中である。発表では、MOGRAの解析機能やユーザーインターフェイスの検証と充実化を目的とし設定した。大気-土壌-植物系におけるSr-90の移行を対象とした動的モデルを適用例として示す。MOGRAはGUIを整備した汎用動的コンパートメントモデルであるため、システムダイナミックスの解析にも容易に使える。

報告書

平成12年度 東海事業所 放出管理業務報告(排水)

篠原 邦彦; 武石 稔; 宮河 直人; 植頭 康裕; 水谷 朋子

JNC-TN8440 2001-019, 141 Pages, 2001/11

JNC-TN8440-2001-019.pdf:12.69MB

本報告書は,原子力規制関係法令を受けた再処理施設保安規定,核燃料物質使用施設保安規定,放射線保安規則,放射線障害予防規定及び原子力施設周辺の安全確保及び環境保全に関する協定書並びに水質汚濁防止法及び茨城県公害防止条例に基づき,平成12年4月1日から平成13年3月31日までに実施した排水(放射性物質及び一般公害物質)の放出管理結果をとりまとめたものである。再処理施設,プルトニウム燃料開発施設をはじめとする各施設の放出放射能は,濃度及び放出量ともに保安規定及び協定書に定められた基準値を十分下回った。

論文

Source term on release behavior of radioactive materials from fuel solution under simulated nuclear criticality accident

阿部 仁; 田代 信介; 小池 忠雄; 岡川 誠吾; 内山 軍蔵

Proceedings of the 2001 Topical Meeting on Practical Implementation of Nuclear Criticality Safety (CD-ROM), 8 Pages, 2001/11

核燃料施設での溶液燃料臨界事故時の放射性物質の施設内への閉じ込め効果を定量的に評価するため、NUCEF-TRACYを用いて、同事故時の放射性分解ガスや放射性物質の溶液燃料から気相への放出挙動に関する定量的データを取得してきた。これまで得られてきたこれら物質の放出挙動評価結果について報告する。放射性分解ガスの一つである水素について、核分裂エネルギーと放出分子数間の相関性を観察することで放出G値として0.8(分子数/100eV)を得た。放射性物質の放出機構モデルを仮定し試験データに適用することで放射性物質の放出率を評価した。ヨウ素($$^{131}$$I及び$$^{133}$$I)の放出率は、臨界状態を継続させた状態下(添加反応度1.5$)で約0.9%(過渡臨界4.5時間後)となった。また逆炉周期が約100(1/s)以上の試験条件では、希ガス($$^{141}$$Xe)の放出率は約90%以上となった。

報告書

東海再処理施設周辺の環境放射線モニタリング結果(2000年度業務報告)

圓尾 好宏; 渡辺 均; 武石 稔; 宮河 直人; 今泉 謙二; 竹安 正則; 中野 政尚

JNC-TN8440 2001-011, 146 Pages, 2001/06

JNC-TN8440-2001-011.pdf:2.98MB

東海事業所では、「核燃料サイクル開発機構東海事業所再処理施設保安規定、第IV編 環境監視」に基づき、再処理施設周辺の環境放射線モニタリングを実施している。本報告書は、2000年4月から2001年3月までの間に実施した環境モニタリングの結果及び大気、海洋への放射性物質の放出に起因する周辺公衆の線量当量算出結果を取りまとめたものである。また、環境監視計画の概要、測定方法の概要、測定結果及びその経時変化、気象統計結果、放射性廃棄物の放出状況の内訳等については付録として収録した。

報告書

屋外器材ピット(Bピット)内廃棄物取出し作業に係わる放射線管理について

伊東 康久; 野田 喜美雄; 菊地 正行; 石川 久

JNC-TN8410 2001-018, 67 Pages, 2001/04

JNC-TN8410-2001-018.pdf:2.96MB

プルトニウム燃料工場屋外器材ピット(Bピット)(以下「Bピット」という。)の廃棄物取出し作業は、平成9年9月、安全総点検において確認事項として摘出し、一般作業計画により平成10年6月8日から開始された。平成10年6月25日、廃棄物整理作業中、廃棄物中に放射能汚染物を発見し、さらに、作業者3名の作業衣及び靴底等にも汚染が検出された。作業者の身体サーベイ、鼻スミヤの結果、また、肺モニタ及び精密型全身カウンタでの測定の結果、皮膚汚染はなく内部被ばくもなかった。発見された汚染物等について、核種分析測定を実施したところ、プルトニウムによる汚染と判明した。その後、Bピット内の放射線モニタリングを実施し、廃棄物表面から有意な値($$alpha$$放射能:8.2$$times$$10-3Bq/cm2、$$beta$$$$gamma$$放射能:1.2$$times$$10-2Bq/cm2)を検出したことから当該廃棄物について、核種分析測定を実施したところ、プルトニウムを確認した。なお、廃棄物周辺の線量当量率、空気中放射性物質濃度については検出下限値未満であった。上述のとおりピット内に保管されていた廃棄物の一部の表面に汚染が検出されたため、6月25日にテントハウス内を一時管理区域に設定し、ピットからの汚染拡大防止策として、ピット上部をビニルシート及び防炎シートにて密封した。その後の廃棄物取出し作業は、ピット上部に作業囲いを設置し、作業囲い内にグリーンハウス(以下「GH」という)を3段(GH-1.2.3、ピットはGH-1内)設置して、特殊放射線作業で実施した。作業区域の空気中放射性物質濃度の管理は、GH-1内を連続監視ができるようにダストモニタを設置し、その他についてはエアスニッファを設置して実施した。線量当量率、表面密度の管理は、定点を定め測定した。また、ピット内は第2種酸素欠乏危険場所として指定し、有毒ガス及び酸素濃度の管理が行われた。作業は防護装備を全面マスク及びタイベックスーツ並びに保護手袋着用とし、3名/班で実施された。作業中、毎日GH-1.2.3内の放射線状況を確認し作業者へ周知してきた。放射線状況は全て検出下限値未満であった。廃棄物取出し作業は平成10年11月中旬に終了し、ピット内の清掃後、平成10年12月初旬からピット内の汚染検査及び一時管理区域解除の為の処置を実施して、平成11年1月13日に屋外器材ピット(Bピット)の一時管理区域を解除した。取

報告書

CMPO-TBP系における抽出のモデル化及びシミュレーションに関する研究

高梨 光博; 駒 義和; 青嶋 厚

JNC-TN8400 2001-022, 60 Pages, 2001/03

JNC-TN8400-2001-022.pdf:1.31MB

TRUEXプロセスの数値シミュレーションコードを開発した。このコードを用いて、高レベル放射性物質研究施設(CPF)で行われた向流抽出試験におけるアメリシウムとユウロピウムの濃度プロファイルを計算した。計算の結果は実験結果とほぼ一致した。また、プルトニウム燃料センターで行われたTRUEX法を用いたAm回収試験の条件について検討し、スクラブ液中の酸濃度の低下および溶媒・逆抽出液量の低下により、逆抽出効率の向上および試験廃液の低減が可能となる条件を示した。試験条件を設定できるようにするために、計算対象成分にジルコニウム、モリブデンおよび鉄を追加し、これらの金属およびアメリシウムやユウロピウムとシュウ酸との錯体の抽出挙動に対する影響を計算コードに加えた。シュウ酸錯体の影響を考慮することにより、アメリシウムやユウロピウムなどの濃度プロファイルにおいても、水相濃度の計算値が、錯体の影響を考慮していない場合に比べて上昇した。CPFで行われた試験に対して、シュウ酸添加量とアメリシウム回収率の関係を計算により調べたところ、過去の試験で用いられたシュウ酸濃度が、処理溶液および洗浄溶液からともに0.03mol/Lであったのに対して、これをそれぞれ0.045および0.06mol/Lとしてもアメリシウムの回収率を十分高い値(99.9%以上)に維持できることが明らかになった。したがって、添加できるシュウ酸濃度には余裕があり、ジルコニウムなどの除染性をさらに高められる可能性があった。加えて、ユウロピウムを回収するプロセスフローシートにおけるシュウ酸濃度条件の設定を計算によりおこなった。

報告書

照射済燃料からの放射性物質放出(VEGA)実験装置の運転・保守要領書

林田 烈*; 日高 昭秀; 中村 武彦; 工藤 保; 大友 隆; 上塚 寛

JAERI-Tech 2001-029, 161 Pages, 2001/03

JAERI-Tech-2001-029.pdf:9.33MB

照射済燃料からの放射性物質放出(VEGA)実験計画は、原子炉のシビアアクシデント時のソースタームに関する予測精度をさらに向上させることを主目的として、1999年9月から本実験を開始した。これまでに3回のホット実験を行い、いずれもおおむね成功裡に終了したが、いくつかの問題点も明らかになった。特に、装置の試運転を兼ねた第1回目のVEGA-1実験では、高熱・溶融による流路閉塞やヒータ故障があったため、不良箇所の改造や設計変更等を行い、装置の改善を図った。また、装置は小さいながらも複雑な構造をしており、適切な運転を行うためには装置を熟知する必要がある。このため、装置の改良点を確認し、装置の運転・保守に対する考え方を新たにする必要がある。本報は、VEGA実験について、装置の概要、実験の流れ、運転及び保守の要領をまとめたものである。

論文

若手研究会勉強会「放射線等に関する最近の出来事に関する考察」に参加して

大石 哲也

保健物理, 36(1), p.93 - 94, 2001/03

平成12年10月7日午後1時より、早稲田大学理工学部において日本保健物理学会若手研究会の主催による勉強会が開催された。「放射線等に関する最近のできごとに関する考察」をテーマとし、近年問題となっている「線源紛失」,「金属スクラップ中の放射性物質」,「モナザイト事件」等に関し、会員の発表を元に法律上の解釈や問題点について参加者12名により討論を行った。演題は「公開された情報の概略と若干の法律的解釈」,「長野県で発見されたモナザイト」,「放射性の金属スクラップ」,「保物セミナーで2000における論点の紹介」であり、各内容について発表及び質疑応答がなされた。総合討論では、規制の枠外に存在する放射性物質について「有意に高い線量とはどの程度であり、線量が高いというだけで問題か否か」をテーマとして自由に意見を出し合った。

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