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湯口 貴史*; 加藤 丈典*; 小北 康弘; 渡邊 みのり*; 山嵜 勇人*; 加藤 あすか*; 伊藤 大智*; 横山 立憲; 坂田 周平*; 大野 剛*
Journal of Asian Earth Sciences, 265, p.106091_1 - 106091_13, 2024/04
被引用回数:2 パーセンタイル:36.99(Geosciences, Multidisciplinary)Cathodoluminescence (CL) characterization combined with titanium concentration of quartz crystals in granite is a prevalent tool for deciphering the crystal growth of quartz in granitic magmas. The CL pattern yields to the internal structure, and the titanium concentration allows crystallization temperature determination based on TitaniQ geothermometry. This study is conducted using two approaches, 1) observations of quartz crystals based on thin sections and 2) observations based on multiple sections of separated quartz, revealing to obtain both the overall characteristics of quartz crystals within a magma chamber and the 3D internal structure and growth characteristics of quartz grains. Petrological restrictions such as zircon in quartz deduced from thin-section observations permit suitable geothermometer use and appropriate TiO activity estimation, and thus, accurate quartz crystallization temperature determination. The difference in CL characteristics and crystallization temperature among the lithofacies in granite contributes to clarifying the spatiotemporal magma chamber processes.
國分 陽子; 内海 芳宣*; 伊藤 三郎*; 島田 耕史
第23回AMSシンポジウム報告集, p.60 - 63, 2022/12
地表面の侵食速度等をベリリウム-10やアルミニウム-26で測定する場合、その測定試料として岩石や堆積物に含まれる石英を用いる。本報告では、その石英を抽出するために、フッ化水素酸を用いた化学処理を行わず、細胞分離装置であるセルハンドラーを用いた例を紹介する。セルハンドラーによる鉱物試料への光の当て方及びカメラの露光時間を最適化したところ、石英と長石などのそれ以外の鉱物を画像認識にて識別できることがわかった。また、この条件で岩石試料を用いた試験を試みたところ、装置内蔵の画像認識ソフトで石英を識別しピッキングを行う全自動による石英のみの抽出に成功した。
寺阪 祐太; 渡辺 賢一*; 瓜谷 章*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 996, p.165151_1 - 165151_8, 2021/04
被引用回数:4 パーセンタイル:43.33(Instruments & Instrumentation)福島第一原子力発電所建屋内における放射線分布測定を目的として、小口径石英光ファイバーの一次元位置敏感型センサーとしての基礎評価を行った。本センサーは光ファイバーと放射線の相互作用により発生するチェレンコフ光の飛行時間情報から放射線の入射位置を決定する。プラスチックシンチレーション光ファイバーを用いた従来のセンサーと比較して、石英光ファイバーは位置分解能がより優れることが分かった。これは、チェレンコフ光の発光寿命が短いことによりタイミング特性が向上したためと考えられた。加えて、本センサーの高放射線環境下での動作特性について、20mSv/hまでの出力線形性及び積算1kGyまでの耐放射線特性を評価した。
湯口 貴史*; 小北 康弘; 加藤 丈典*; 横田 倫太郎*; 笹尾 英嗣; 西山 忠男*
Journal of Asian Earth Sciences, 192, p.104289_1 - 104289_16, 2020/05
被引用回数:6 パーセンタイル:28.44(Geosciences, Multidisciplinary)本研究は、花崗岩質マグマから晶出した石英を用いて、石英の生成メカニズムや結晶化温度からマグマ溜りの冷却プロセスに関する熱的変遷を論じた。本研究では、中部日本の土岐花崗岩体に産出する石英に着目し、(1)石英粒子の形状や産状の情報、(2)石英の結晶内部構造を反映するカソードルミネッセンス(CL)パターン、及び(3)石英中のチタン濃度から算出した結晶化温度を取得することで、石英の連続的な成長様式に関する新知見を得た。土岐花崗岩体の石英は、複数のCLパターンに区分できる。それらのCLパターンの相違は、メルト(マグマ)の温度やメルト中のチタンの拡散性に依存する。石英のCLパターンと結晶化温度条件から、土岐花崗岩体を形成したマグマの冷却温度条件を詳細に区分した。本研究により、マグマ溜りの詳細な熱史の解明に石英を用いたアプローチの有用性が示された。
武内 伴照; 柴田 裕司; 花川 裕規; 上原 聡明*; 上野 俊二*; 土谷 邦彦; 熊原 肇*; 柴垣 太郎*; 駒野目 裕久*
JAEA-Technology 2017-026, 26 Pages, 2018/02
原子力施設でシビアアクシデントが発生した際に、プラント状態を監視し、緊急時対応を円滑に実施するためには、信頼性の高い伝送技術が必要である。本研究では、水中で伝送可能な可視光無線伝送システムの構築を目指して、LEDやフォトダイオード等の光学部品に対して10Gyまでのガンマ線の照射による影響を調べた。その結果、LEDは全光束が減少するとともに樹脂レンズ部が着色した。フォトダイオードの電流-電圧特性にはほとんど変化は無かった。フォトダイオードは、受光感度が減少するとともに窓材の樹脂が着色したが、暗電流は伝送に悪影響を与えるほどの大きさにはならなかった。これらの結果から、両素子を無線伝送システムに適用する場合に考慮すべき特性劣化の主因は、半導体部分の劣化ではなく、樹脂の着色によって発光及び受光量が減少することによるものであることが示唆された。また、発光・受光回路部を環境から隔離するための窓材や、外乱ノイズ光を軽減するための光学フィルタとして、各種ガラスについてもガンマ線照射による透過率の減少を評価し、伝送システムの構築に向けた基礎データを取得した。
徳安 佳代子; 安江 健一; 小松 哲也; 田村 糸子; 堀内 泰治
QST-M-2; QST Takasaki Annual Report 2015, P. 189, 2017/03
日本の山地では、一般的に隆起による高度増大に伴い侵食速度が増大する傾向がある。侵食速度が隆起速度と動的平衡状態にある山地では、時間が経っても平均高度が一定に保たれるため、山地から平野にかけての地下水流動は時間経過によって変化しないと考えられる。一方、隆起開始から時間が十分に経過しておらず動的平衡状態に至っていない山地は、今後、高度の増大に伴って地下水流動が変化する可能性がある。放射性廃棄物の地層処分においては、このような地形変化に伴う地質環境を把握することが重要な検討課題となるため、本研究では、砕屑粒子をその周辺の基盤岩中の石英の電子スピン共鳴(Electron Spin Resonance: ESR)信号特性を比較し、石英の供給源を推定する手法の有効性について検討した。ESR測定の結果、堆積物とその起源となり得る基盤岩のESR特性が類似していたことから、石英粒子のESR信号特性を用いる方法は堆積物の供給源推定に有効であると考えらえる。
金 善永
JNC TN8400 2001-008, 36 Pages, 2001/03
高レベル放射性廃棄物を地層処分する際に、多くの国では緩衝材としてベントナイトが候補材料として考えられている。特に近年は、地層処分にセメント系材料の使用が考えられている。セメント系材料からの浸出液はpHが高く、Ca、Na、Kなどの濃度が高いために、緩衝材や周辺岩盤を変質させると考えられる。この反応は、処分場が地下深い所に位置する場合、地熱や放射性廃棄物からの熱、圧力、地下水などの反応によって、さらに激しい変質を受けると考えられる。このような場合、緩衝材としての膨潤性、地下水の侵入防止、核種元素の移行遅延などの性能は、低下することが懸念される。今回は、高pH溶液に対する緩衝材構成鉱物間の影響を調べるために、緩衝材の主な構成鉱物であるモンモリロナイト、長石(曹長石)、石英を選定し、これらを一定比率に混合させて、蒸留水やpH1113溶液との反応を調べた。試験温度は50
150
であり、反応期間は10
200日であった。試験結果、主な2次生成鉱物は方沸石(analcime)であり、温度やpHが高く、反応期間が長いほど、その生成量は多く、粒径も大きくなる傾向を示した。この方沸石の生成量は、X線粉末回折分析手法により定量化を試みた。方沸石の定量化の結果、その生成量は次の順序を示した。モンモリロナイトと長石混合試験
モンモリロナイト試験
モンモリロナイトと石英混合試験この他に、走査型電子顕微鏡観察を行った結果、X線粉末回折分析データからは検出できなかった方沸石の結晶が観察された。また、定量化のデータを利用して、各試験においての方沸石の活性化エネルギー(kJ/mol)を求めてみた。・モンモリロナイト試験での方沸石の活性化エネルギー:54.9kJ/mol・モンモリロナイトと長石混合試験での方沸石の活性化エネルギー:51.9kJ/mol・モンモリロナイトと石英混合試験での方沸石の活性化エネルギー:59.6kJ/mol以上の結果より、ベントナイトに珪砂を混合させることや、周辺岩盤や緩衝材中の長石の存在などによる高pH溶液の変質影響を推定できる。
三輪 敦志*; 高橋 奈緒*
JNC TJ7440 2000-014, 40 Pages, 2000/02
本調査は,土岐周辺に分布する土岐花崗岩の地表露頭の岩石薄片試料について,偏光顕微鏡による薄片観察およびモード測定を実施し,既存情報とあわせて考察を行い,土岐花崗岩の岩相分布を把握することを目的として実施した。偏光顕微鏡観察結果およびモード測定の結果から,花崗岩の多くは,石英・カリ長石・斜長石をほぼ等量含むアダメロ岩を示し,含まれる有色鉱物の組み合わせにより,黒雲母のみ,黒雲母+白雲母,黒雲母+角閃石に分類される。これらを考慮すると土岐花崗岩は大きく分けて 1)黒雲母アダメロ岩,2)含白雲母黒雲母アダメロ岩,3)角閃石黒雲母花崗閃緑岩の3つのグループに分類される。石原・鈴木(1969)では野外での岩相変化(主に粒径と角閃石の含有)から土岐花崗岩を分類している。しかし,有色鉱物に白雲母を含む試料の記載がほとんどない。今回の調査によると,白雲母を含む試料は,土岐花崗岩体の西部に多く分布する特徴がわかった。また,有色鉱物に角閃石を含む試料は,従来,土岐花崗岩体北西縁部のみに分布するとされていたが,今回の調査では,岩体の東側にも分布する事が新たにわかった。
市川 康明*
PNC TJ1603 98-001, 67 Pages, 1998/03
岩盤の1万年以上にも渡る長期の挙動を予測するためには、岩石・岩盤のミクロ構造まで考慮に入れた精度の高い解析が要求される。本研究では、花崗岩の長期挙動を解明するために、1)花崗岩とその造岩鉱物である石英と長石が集積した多結晶岩を使用した応力緩和実験、2)花崗岩の造岩鉱物の物性値を評価するための分子動力学計算、3)花崗岩のミクロ構造における非均質性を考慮した弾粘塑性均質化解析を実施した。岩石・岩盤の時間依存挙動として、一定の荷重下でひずみが増加していくクリープ現象と、一定の変位拘束条件の下で応力が緩和していく応力緩和現象があるが、ここでは、水浸条件下において応力緩和挙動に注目した室内実験を行った。実験には木曽駒ヶ岳産花崗岩(以下、木曽駒型花崗岩と呼ぶ)と、石英と長石が集積した多結晶岩であるベグマタイト(以下、石英・長石型ペグマタイトと呼ぶ)を用いた。この実験では供試体端面の変位を拘束した場合の時間経過に伴う応力変化を計測すると同時に、マイクロクラックの変化を観察した。つぎに、花崗岩の造岩鉱物である石英、雲母の物性値を把握するために、各鉱物の分子動力学(Molecular Dynamics:MD)計算を実施した。これらの鉱物ならびにその鉱物間の力学特性を実験的に求めるのは困難である。殊に、実験的に求められた雲母の物性値は実験条件を含めて再考の余地が多い。分子動力学計算は、鉱物を構成する分子の原子間相互作用ポテンシャルが正しく求まれば、異種間物質の相互作用を含めて、極めて正確に物質挙動を推定することができる計算化学の手法である。花崗岩は石英、長石、雲母からなる多結晶体であり、個々の鉱物とその粒界の時間依存力学挙動が判れば、均質化法(Homogenization Method:HA)を用いて構造物全体の挙動を解明することができる。そのために、均質化法による弾粘塑性解析の手法を開発し、その妥当性をチェックするために、深地層における地下岩盤構造物を想定して数値解析を実施した。
大久保 博生*
PNC TJ1222 98-007, 135 Pages, 1998/02
本年度は、まず前年度までに作成した総合評価フレームに基づき、最適ケイ砂混合率求解プロセスを大域的最適点を決定するプロセスに改良化した。次に、物質移動抑制機能に関し、前年度解析した分子軌道に基づくベントナイトの吸着機能計算結果等をもとに、ケイ砂混合率の変化が吸着機能に与える影響可能性を概略的に検討した。最後に、改良化した総合評価フレームに吸着機能のケイ砂混合率依存性の想定結果を適用できることを確認した。
佐藤 努; 柳瀬 信之; I.S.Williams*; W.Compston*; M.Zaw*; T.E.Payne*; P.L.Airey*
Radiochimica Acta, 82, p.335 - 340, 1998/00
クンガラウラン鉱床の風化岩石中でのウラン系列核種の年代測定と再分配機構を調べるために、高分解能イオンプローブ(SHRIMPII)によるウラン同位体その場分析を行った。分析した風化岩石は、地下水によって流出したウランを多く保持している二次鉱床中心部の試料で、主に鉄鉱物、カオリナイト、石英からなる。分析は、それぞれの鉱物中の直径30ミクロンのスポット数か所において行われた。その結果、鉄鉱物中のU/
U放射能比は、5段階抽出法(SE)で求めたものとほぼ一致するが、それと近接するカオリナイト・石英中の比は、SEよりも高い値を示した。これは、
反跳による
Thの鉄鉱物から隣接するカオリナイト・石英への移動によるものと結論づけた。SEから得たデータは間接的な証拠であるのに対して、SHRIMPによる測定は直接的なその場のデータであるので、本研究により初めて
反跳の直接的な証拠が示されたことになる。
佐藤 文信*; 大山 幸夫; 飯田 敏行*; 前川 藤夫; 伊達 道淳*; 高橋 亮人*; 池田 裕二郎
Fusion Technology 1996, 0, p.857 - 860, 1996/00
ITERにおいて、プラズマ診断用窓材料の14MeV中性子照射効果を調べることは重要である。その照射効果の1つに窓材料からの発光がプラズマ診断を低下させることが考えられる。従って、14MeV中性子あたりの窓材料からの発光量を測定することは重要な課題である。本研究は原研FNSを利用して、窓材料として代表的な石英ガラス、サファイアからの14MeV中性子誘起による発光量を測定した。また、14MeV中性子誘起発光の効率はCo
線照射に比べて、効率が低く、窓材料の発光効率にも線質効果があることがわかった。本研究で求められた14MeV中性子誘起による発光特性は核融合実験炉のために有効なデータの1つである。
北谷 文人
PNC TN8420 94-003, 21 Pages, 1994/03
化学励起ヨウ素レーザは、1978年に、初めて発振した比較的歴史の新しいレーザである。このレーザの特徴は、純粋な化学反応のみでレーザ出力が得られるために、高効率(高出力なシステムが構築できることおよび、発振波長が、石英ファイバの最低損失波長に近い1.315mであるため、既存の石英ファイバで容易にパワー伝送が可能であることである。このレーザは海外では、主に軍事用のレーザとして開発されているために、工業用レーザとしての研究は、少ない。しかし、現在用いられている工業用レーザと比較して能力的には、遜色ないと考えられる。現在広く用いられているCO
レーザと比較すれば波長が短い分だけ物質での吸収が大きいために加工などに用いる際には、効率がよく、また、ファイバ伝送が可能であるために原子力での利用のように遠隔操作での利用が主になる分野では、利用価値が大きいと考えられる。しかし、開発の歴史が浅いレーザであるために、実用を考える上では、まだまだ、改善しなければならない要素があり、それらを研究開発するために出力100W級の試作機を試作する。
田中 忠夫; 大貫 敏彦
Geochemical Journal, 28(5), p.369 - 376, 1994/00
被引用回数:6 パーセンタイル:17.36(Geochemistry & Geophysics)バッチ実験で測定したCsの分配係数に及ぼす土壌量と水溶液量との比(固/液比)の影響を海岸砂質土壌、カオリン及び石英砂の3種類の土壌について調べた。3種類の土壌についての
Csの分配係数は、固/液比が増大するに従って減少した。このとき、土壌から水溶液に溶出した陽イオンの濃度は、固/液比にともなって変化した。しかしながら、共存する陽イオンの濃度を10
mol/lと一定に保った場合、
Csの分配係数は固/液比の影響を受けなかった。これらの結果は、固/液比は
Csの分配係数に直接的な影響を及ぼさないが、固/液比に基づく土壌からの溶出陽イオン濃度の変化が分配係数の変化を生じさせたことを示した。
上殿 明良*; 河野 孝央*; 谷川 庄一郎*; 伊藤 久義
Journal of Physics; Condensed Matter, 6, p.8669 - 8677, 1994/00
被引用回数:29 パーセンタイル:83.02(Physics, Condensed Matter)3MeV電子線を照射した石英ガラス中の欠陥を陽電子消滅法を用いて調べた。未照射試料では、マイクロボイドや細孔の様なオープンスペース型欠陥に捕獲された陽電子は主にポジトロニウムを形成後消滅することが解った。また陽電子がポジトロニウムを形成する確率は、電子線照射により低下することが見い出された。このポジトロニウム形成確率の減少は、照射により導入あるいは励起された点欠陥により陽電子が捕捉されることに起因すると考えられる。さらに、ポジトロニウム形成に関連し、形成確率の減少とガラス中の水酸基濃度間には強い相関があることが示された。また、陽電子寿命計測から、電子線照射によりガラス中のオープンスペース型欠陥の有効サイズが減少することが解った。
鈴木 篤之*; 長崎 晋也*
PNC TJ1602 92-001, 75 Pages, 1992/03
高レベル放射性廃棄物処分システムの性能評価を実施する場合、人工バリア中あるいは天然バリア中におけるアクチニド元素の移行挙動の把握が重要となる。近年、特にコロイドを形成したアクチニド元素の挙動の重要性が指摘されてきているが、その挙動に関する知見は十分には得られていない。本研究では、酸化性雰囲気のもと鉄真性コロイドおよびネプツニウム擬似コロイドの石英充填カラム内の移行挙動を検討した。その結果、コロイドの移行成分は、溶離液と同じ速度で移行する成分、遅延する成分、溶離液より速く移行する成分に分けられることがわかった。またそれぞれの移行メカニズムに関する定性的な解釈を加えることができた。
米澤 仲四郎; 星 三千男
分析化学, 39, p.25 - 31, 1990/00
機器中性子放射化分析(INAA)で、長時間照射の試料容器材として使用する、石英管の空試験値に関する検討を行なった。石英管中の不純物の分布を測定し、洗浄及びエッチング法の検討を行うとともに、種々の銘柄の石英管中の不純物の定量により、INAA用として最適の石英管を調べた。照射キャプセル材及び包装材のAl中の不純物Uからの核分裂生成物の汚染、及びガラス細工による加工の際のガスバーナーからの汚染について調べ、その防止策を検討した。確立した方法によるNBS生体標準試料、ボバインリバー及びオーチャードリーブス各々0.1gの分析における各種元素の空試験値は、試料中の存在量に比べ、Crを除き1%以下であった。Crは石英管中の含量のばらつきが他の元素に比べ大きく、ボバインリバー0.1gの分析における空試験値の最大値は1.8%であった。
森田 洋右; 川上 和市郎
IEEE Transactions on Nuclear Science, 36(1), p.584 - 590, 1989/02
被引用回数:34 パーセンタイル:93.91(Engineering, Electrical & Electronic)原子力プラントや大型照射施設において、光ファィバの使用が考えられている。しかし、光ファイバは照射により伝送損失が増大し、線量が大きくなると使用不能となる。本報告では原子力プラントや宇宙環境などの実環境である低線量率、長時間の線照射を光ファイバに行った時の損失増加を600~1600nmの広い波長範囲にわたって測定した。
佐々木 祐二; 平尾 良光*; 森下 祐一*; 斎藤 裕子*; 木村 幹*
地球化学, 23, p.97 - 103, 1989/00
串木野鉱山(鹿児島県)の熱水溶液の移行挙動を明らかにするため、8つのボーリングから得られた石英-方解石試料中の金、銀、希土類元素を中性子放射化分析法で定量した。鉱山に近い串木野地区の金含量は熱源に近い冠岳地区のものより高い。また金-銀比も串木野地区で6~9、冠岳地区では100と相違がみられた。希土類元素存在度パターンはほとんどの試料で原子番号増加とともに減少することに加え、Euの正の異常性を示した。これらの結果は熱水溶液が熱源の冠岳から鉱床のある串木野地区に移行する間徐々に金に富んでいったことなどを暗示するものである。
森田 洋右; 川上 和市郎
EIM-87-11, p.87 - 98, 1986/00
光ファイバを放射線環境下で実際に使用するには、照射による伝送損失増加について長時間照射における増失増加、及び、これをもとにした定量的な検討が必要である。本報告はGeドープ光ファイバ、及び耐放射線性の優れているとされる低OH、高OH純石英コア光ファイバについて、室温、110
R/hにて1200時間(120MR)の照射を行い、「in situ」で照射損失を600~1600nm範囲で測定した。この結果、特に純石英コア光ファイバについて、従来、ほとんど研究されていなかった1300~1600nm帯の照射損失増加挙動を明らかにするとともに、得られた知見にもとづいて照射損失増加量を表わす実験式を導いた。この式の係数を求めることにより、所定環境での任意の線量および線量率における光ファイバの損失増加量を推定できると考えられた。